JP5892293B2 - アンテナ部品 - Google Patents
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Description
本発明は、アンテナ部品に関し、より特定的には、金属体に取り付けられて用いられるアンテナ部品に関する。
従来のアンテナ部品に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載のアンテナコイルが知られている。該アンテナコイルは、巻回体と、ケースと、発泡体とを備えている。巻回体は、磁性体コアと、磁性体コアを包囲するボビンと、ボビンに巻回されたコイルとを含んでいる。ケースは、巻回体を収容している。発泡体は、ケース内において巻回体の周囲に設けられている。特許文献1に記載のアンテナコイルによれば、磁性体コアの破損を防止することができる。
ところで、特許文献1に記載のアンテナコイルにおいて、出力をより大きくしたいという要望が存在する。
そこで、本発明の目的は、大きな出力を得ることができるアンテナ部品を提供することである。
本発明の一形態に係るアンテナ部品は、金属体に取り付けられて用いられるアンテナ部品であって、コア、及び、該コアの周囲に巻き付けられているコイルアンテナを含む本体と、前記金属体よりも低い抵抗率を有し、かつ、前記コイルアンテナと該金属体との間に設けられる金属部材と、前記コイルアンテナと前記金属部材とに挟まれており、該コイルアンテナと該金属部材とを所定距離に保つ多孔質部材であって、弾性を有しており、前記コイルアンテナと前記金属部材とに挟まれて圧縮されている多孔質部材と、を備えていること、を特徴とする。
本発明の第2の形態に係るアンテナ部品は、前記多孔質部材は、弾性を有しており、前記コイルアンテナと前記金属部材とに挟まれて圧縮されていること、を特徴とする。
本発明の第3の形態に係るアンテナ部品は、前記本体、前記金属部材及び前記多孔質部材を収容するケースを、更に備えていること、を特徴とする。
本発明の第4の形態に係るアンテナ部品は、前記金属部材は、該金属部材と前記多孔質部材とが重なる第1の方向から平面視したときに、前記第1の方向に直交する第2の方向に長手方向を有する長方形状の板状をなしており、前記ケースは、前記第2の方向に長手方向を有する直方体状をなしており、かつ、該第2の方向の一方側の面において開口しており、前記金属部材の長辺の少なくとも一方は、前記本体に向かって折り返されていること、を特徴とする。
本発明の第5の形態に係るアンテナ部品は、前記金属部材は、該金属部材と前記多孔質部材とが重なる第1の方向から平面視したときに、前記第1の方向に直交する第2の方向に長手方向を有する長方形状の板状をなしており、前記ケースは、前記第2の方向に長手方向を有する直方体状をなしており、かつ、該第2の方向の一方側の面において開口しており、前記金属部材の前記第2の方向の他方側の短辺は、前記本体に向かって折り返されていること、を特徴とする。
本発明の第6の形態に係るアンテナ部品は、前記金属部材の材料は、銅を含んでいること、を特徴とする。
本発明によれば、大きな出力を得ることができる。
(アンテナ部品の構成)
以下に、本発明の一実施形態に係るアンテナ部品の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、アンテナ部品10を上側から平面視した図である。図2は、アンテナ部品10を右側から平面視した図である。図3は、アンテナ部品10のA−Aにおける断面構造図である。図4は、アンテナ部品10の本体12を上側から平面視した図である。図5は、アンテナ部品10の本体12を右側から平面視した図である。なお、図1では、多孔質部材52を透視した状態のアンテナ部品10を示した。
以下に、本発明の一実施形態に係るアンテナ部品の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、アンテナ部品10を上側から平面視した図である。図2は、アンテナ部品10を右側から平面視した図である。図3は、アンテナ部品10のA−Aにおける断面構造図である。図4は、アンテナ部品10の本体12を上側から平面視した図である。図5は、アンテナ部品10の本体12を右側から平面視した図である。なお、図1では、多孔質部材52を透視した状態のアンテナ部品10を示した。
以下では、アンテナ部品10の長さ方向を前後方向と定義する。また、アンテナ部品10の幅方向を左右方向と定義する。また、アンテナ部品10の厚み方向を上下方向と定義する。なお、前後方向、左右方向及び上下方向は、互いに直交している。また、前後方向、左右方向及び上下方向は、便宜上、定義した方向であり、アンテナ部品10の実使用時の前後方向、左右方向及び上下方向と一致している必要はない。
アンテナ部品10は、LF帯(30kHz〜300kHz)の近距離通信システムの送信用のアンテナ部品であり、主に車両ドアの施解錠を遠隔操作するキーレスエントリーシステムに用いられる。このようなアンテナ部品10は、通常、車両のドアの内部に設けられる。具体的には、図2、図3に示すように、アンテナ部品10は、鉄を含む材料からなる金属体であるドアパネル100の裏面に取り付けられて用いられる。なお、ドアパネル100の材料は、鉄以外の金属であってもよい。
アンテナ部品10は、図1に示すように、本体12、小型コア20、コンデンサ22、端子24,30、電極25,27、外部端子28,32、キャップ34、ケース50、多孔質部材52及び金属板54を備えている。
本体12は、所定の軸を中心に螺旋状に導線が周回されるコイル部を含むコイルアンテナ14、コア16及びボビン18を備えている。コア16は、上側から平面視したときに、前後方向に長手方向を有する長方形状をなす板状部材である。コア16は、例えば、Mn−Zn系フェライトやそれ以外のアモルファス系磁性体の微粉末が平板状に圧縮成形されて焼成されることにより作製される。なお、コイル導体部の所定の軸は、アンテナ部品10の長さ方向と一致している。
ボビン18は、コア16を保護しており、製造時や製品使用時に加わる変形や衝撃等によりコア16が破損することを抑制している。ボビン18は、上側から平面視したときに、コア16の周囲を囲む長方形状の枠型をなしており、ベース部18a、先端部18b及び接続部18c,18dを含んでいる。
先端部18bは、上側から平面視したときに、左右方向に長手方向を有する直方体状の箱である。ただし、先端部18bは、後面において開口している。コア16の前端は、先端部18bの後ろ側から先端部18b内に挿入されている。
ベース部18aは、上側から平面視したときに、長方形状の枠型をなしている。ベース部18aの前面には開口が設けられている。そして、コア16の後端は、ベース部18aの開口に前側から挿入されている。これにより、コア16は、ボビン18により保持されている。
接続部18cは、先端部18bの左面とベース部18aの左面とを接続しており、前後方向に延在する帯状をなしている。接続部18cは、コア16の左面よりも左側において前後方向に延在している。
接続部18dは、先端部18bの右面とベース部18aの右面とを接続しており、前後方向に延在する帯状をなしている。接続部18dは、コア16の右面よりも右側において前後方向に延在している。
以上のように構成されたボビン18は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)の一体成形により作製される。
コイルアンテナ14は、銅等の導電性材料からなる芯線の表面が絶縁材料により被覆された導線がコア16の周囲に巻き付けられることにより構成されている。コイルアンテナ14は、コイル部14a〜14c及び引き出し部14d,14eを含んでいる。
コイル部14aは、コア16及び接続部18c,18dの前端近傍の周囲に導線が巻き付けられることにより構成され、螺旋状をなしている。コイル部14bは、コア16及び接続部18c,18dの前後方向の中央近傍の周囲に導線が巻き付けられることにより構成され、螺旋状をなしている。コイル部14cは、コア16及び接続部18c,18dの後端近傍の周囲に導線が巻き付けられることにより構成され、螺旋状をなしている。コイル部14a〜14cは、同じ方向に周回しており、この順に電気的に直列に接続されている。
引き出し部14dは、コイル部14aの前端に接続されており、コア16の前端近傍の左側からベース部18aの左側まで延在している。引き出し部14eは、コイル部14cの後端に接続されており、コア16の後端近傍の右側からベース部18aの右側まで延在している。
端子24は、ベース部18aの右面を貫通するように左右方向に延在しており、銅等の導電性部材により作製されている。端子24の右端は、引き出し部14eに接続されている。
端子30は、ベース部18aの左面を貫通するように左右方向に延在しており、銅等の導電性部材により作製されている。端子30の左端は、引き出し部14dに接続されている。
電極25は、ベース部18aの右面側に設けられており、端子24の左端に接続されている。電極27は、電極25よりも左側に設けられている。電極25と電極27との間には、コンデンサ22が接続されている。これにより、コイルアンテナ14とコンデンサ22とが直列接続される。コイルアンテナ14とコンデンサ22とは共振回路を構成している。コイルアンテナ14とコンデンサ22とからなる共振回路の共振周波数を送信信号の周波数に合致させることにより、低電圧であっても大きなコイル電流を得て大きな磁界出力を実現することができる。
小型コア20は、上側から平面視したときに、ベース部18aの右上の角に設けられている。より詳細には、ベース部18aの右上の角には、有底の穴Hが設けられている。穴Hは、上側から平面視したときに円形をなしている。小型コア20は、楕円形状をなしており、穴H内に取り付けられている。これにより、コイルアンテナ14が発生した磁束が小型コア20を通過する。また、穴H内で小型コア20を回転させると、小型コア20とコア16との間の距離が変化して、磁束の結合量に変化が生じる。これによって、コイルアンテナ14のインダクタンスを調整することができる。以上に説明したコンデンサ22や小型コア20は必ずしも設置する必要はない。
キャップ34は、本体12の後ろ側に設けられており、上側から平面視したときに、前後方向に長手方向を有する長方形状をなしている。キャップ34の左右方向の幅は、本体12の左右方向の幅よりもわずかに長く、キャップ34の上下方向の厚みは、本体12の左右方向の厚みよりもわずかに大きい。キャップ34は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂により作製されている。
外部端子28は、前後方向に延在しており、ベース部18aの後面及びキャップ34を前後方向に貫通している。外部端子28の前端は、電極27に接続されている。外部端子28は、銅等の導電性材料により作製されている。
外部端子32は、前後方向に延在しており、外部端子28よりも左側において、ベース部18aの後面及びキャップ34を前後方向に貫通している。外部端子32の前端は、端子30に接続されている。外部端子32は、銅等の導電性材料により作製されている。
多孔質部材52は、展開状態で前後方向に延在する帯状部材であり、前後方向の中央において2つ折りにされている。以下では、2つ折りにされた状態の多孔質部材52において、上側に位置する部分を上部52aと呼び、下側に位置する部分を下部52bと呼ぶ。多孔質部材52は、2つ折りにされた状態で、上側から平面視したときに、コイル部14a〜14cと重なっている。すなわち、コイル部14a〜14cは、上下方向から上部52a及び下部52bにより挟まれている。多孔質部材52は、無数の孔が形成され、かつ、弾性を有している発泡部材であり、例えば、スポンジである。
コイルアンテナ14の外側とケース50の内側との間に圧縮されて配置されている復元力を有するスポンジが、コイルアンテナ14を押圧している。このスポンジの復元力によって、コイルアンテナ14が上下方向、左右方向に弾性支持されている。また、スポンジとコイルアンテナ14との間の摩擦力と、スポンジの復元力とによってコイルアンテナ14は、前後方向にも弾性支持されている。この弾性支持によって、上下、左右、前後方向からコイルアンテナ14に伝わる衝撃が緩和することができ、スポンジの復元力によってコイルアンテナ14とケース50とを所定距離に保つことができる。また、多孔質構造による熱伝導率の低減作用により、ケース50からコイルアンテナ14への熱伝導によって発生するコイルアンテナ14の温度変化を遅くできる効果を有する。アンテナ部品は、環境変動の影響を受けやすいドアパネル100の近傍に配置されている。そのため、多孔質部材52による温度変化を遅くできる効果によって、多孔質部材52に囲まれたコイルアンテナ14は、熱応力による変形が緩和でき、結露の発生が低減できる特徴を備える。
また、多孔質部材52は、上側から平面視したときに、コイルアンテナ14のコイル部14a〜14cを包含している。すなわち、コイル部14a〜14cは、上側から平面視したときに、多孔質部材52からはみ出していない。
金属板54は、ドアパネル100よりも低い抵抗率を有する金属材料(銅又はアルミニウム)により構成された金属部材であり、上側から平面視したときに、前後方向に長手方向を有する長方形状をなす板状部材である。金属板54は、多孔質部材52よりも下側に設けられている。これにより、上部52a、本体12、下部52b及び金属板54が、上側から下側へとこの順に並んでいる。すなわち、下部52bは、本体12と金属板54とにより上下方向から挟まれている。ドアパネル100の材料が鉄もしくは鉄合金である場合、金属板54の材料にアルミもしくはアルミ合金、又は、銅もしくは銅合金を用いて、ドアパネル100よりも低い抵抗率を有する金属板54が構成できる。また、ドアパネル100の材料がアルミもしくはアルミ合金である場合、金属板54の材料に銅もしくは銅合金を用いて、ドアパネル100よりも低い抵抗率を有する金属板54が構成できる。
また、金属板54は、上側から平面視したときに、コイルアンテナ14のコイル部14a〜14cを包含している。すなわち、コイル部14a〜14cは、上側から平面視したときに、金属板54からはみ出していない。本実施形態では、本体12(すなわち、コイルアンテナ14、コア16及びボビン18)は、上側から平面視したときに、金属板54からはみ出していない。
ケース50は、前後方向に長手方向を有する直方体状をなしており、後ろ側の面において開口している。ケース50は、例えば、樹脂により作製され、本体12、小型コア20、コンデンサ22、端子24,30、電極25,27、キャップ34、多孔質部材52及び金属板54を収容している。より詳細には、本体12が上下方向から多孔質部材52により挟まれ、かつ、多孔質部材52の下部52bの下側に金属板54が配置された状態で、本体12、多孔質部材52及び金属板54がケース50の後ろ側の開口から挿入される。そして、キャップ34によりケース50の後ろ側の開口が塞がれて、ケース50内が密封される。なお、キャップ34とケース50との隙間に樹脂等が埋め込まれてケース50内が密封されてもよい。挿入前において、上部52a、本体12、下部52b及び金属板54からなる組立体の上下方向の厚みは、ケース50の上下方向の厚みよりもわずかに大きい。そのため、上部52aは、ケース50の上面と本体12とに挟まれて上下方向から圧縮される。また、下部52bは、本体12と金属板54とに挟まれて上下方向から圧縮される。これにより、多孔質部材52の下部52bは、コイルアンテナ14と金属板54とを所定距離に保つスペーサーとして機能している。
以上のように構成されたアンテナ部品10は、ドアパネル100の上側に接着剤や両面テープなどにより取り付けられる。これにより、金属板54は、コイルアンテナ14とドアパネル100との間に設けられるようになる。また、アンテナ部品10の外部端子28,32には、信号発生回路が接続される。
(効果)
前記アンテナ部品10によれば、大きな出力を得ることができる。以下に、図面を参照しながら説明する。図6は、コイルアンテナ14と金属板54との上下方向の距離とアンテナ部品10の出力との関係を示したグラフである。横軸は、コイルアンテナ14と金属板54との上下方向の距離を示し、縦軸は、アンテナ部品10の出力を示す。
前記アンテナ部品10によれば、大きな出力を得ることができる。以下に、図面を参照しながら説明する。図6は、コイルアンテナ14と金属板54との上下方向の距離とアンテナ部品10の出力との関係を示したグラフである。横軸は、コイルアンテナ14と金属板54との上下方向の距離を示し、縦軸は、アンテナ部品10の出力を示す。
本願発明者は、アンテナ部品10において、コイルアンテナ14とドアパネル100との間にドアパネル100よりも低い抵抗率を有する金属板54を配置することにより、アンテナ部品10の出力が向上することを発見した。これは、コイルアンテナ14が発生した磁束が、金属板54を通過することにより、ドアパネル100を直接通過することが抑制されるためである。更に、本願発明者は、コイルアンテナ14と金属板54との上下方向の距離を適切な値に設定することで、アンテナ部品10の出力を大きくできることを、以下の実験により発見した。具体的には、本願発明者は、コイルアンテナ14と金属板54との上下方向の距離を変動させたときにおける、アンテナ部品10の出力の変化を調べた。実験条件を以下に示す。
コア16のサイズ:48mm×7mm×2.3mm
金属板54のサイズ:53mm×12mm×0.3mm
金属板54のサイズ:53mm×12mm×0.3mm
図6によれば、コイルアンテナ14と金属板54との上下方向の距離が2.5mm程度のときにアンテナ部品10の出力が最大となることが分かった。すなわち、コイルアンテナ14と金属板54との上下方向の距離を適切な値とすることにより、アンテナ部品10の出力を大きくできることが分かった。
そこで、本願発明者は、コイルアンテナ14と金属板54とを2.5mm程度(所定距離)に保つように、多孔質部材52をコイルアンテナ14と金属板54との間に配置した。これにより、アンテナ部品10を組み立てた際に、コイルアンテナ14と金属板54との距離が2.5mm程度に保たれやすくなり、アンテナ部品10の出力を大きくすることが可能となる。なお、2.5mmは、所定距離の一例であり、所定距離はこれに限らない。
ところで、アンテナ部品10では、コイルアンテナ14と金属板54との間に容量が形成される。コイルアンテナ14と金属板54との間に大きな容量が形成されると、アンテナ部品10の出力の低下につながる。
そこで、アンテナ部品10では、コイルアンテナ14と金属板54との間には、多孔質部材52が設けられている。これにより、コイルアンテナ14と金属板54との間には、多くの空気が存在するようになる。すなわち、コイルアンテナ14と金属板54との間の部分の比誘電率が低く抑えられ、コイルアンテナ14と金属板54との間に大きな容量が形成されることが抑制される。その結果、アンテナ部品10において、大きな出力を得ることが可能となる。
また、前記の通り、多孔質部材52が設けられることにより、アンテナ部品10を組み立てた際に、コイルアンテナ14と金属板54との距離が2.5mm程度に保たれやすくなる。そのため、アンテナ部品10を容易に組み立てることができる。
また、金属板54は、上側から平面視したときに、コイル部14a,14b及びコア16を包含するように設けられ、コイル部14a,14b及びコア16と互いに重なり合っている。これにより、コイルアンテナ14が発生した磁束が、金属板54を通過することなくドアパネル100を直接通過することが抑制される。その結果、アンテナ部品10において、大きな出力を得ることが可能となる。
(変形例)
以下に、変形例に係るアンテナ部品10aについて図面を参照しながら説明する。図7は、アンテナ部品10aを右側から平面視した図である。図8は、アンテナ部品10aのA−Aにおける断面構造図である。
以下に、変形例に係るアンテナ部品10aについて図面を参照しながら説明する。図7は、アンテナ部品10aを右側から平面視した図である。図8は、アンテナ部品10aのA−Aにおける断面構造図である。
アンテナ部品10aは、金属板54の形状においてアンテナ部品10と異なる。より詳細には、アンテナ部品10aでは、金属板54の左右方向の両側の長辺は、本体12に向かって(上側に向かって)折り返されている。また、アンテナ部品10aでは、金属板54の前側の短辺は、本体12に向かって(上側に向かって)折り返されている。
アンテナ部品10aでは、アンテナ部品10と同様に、大きな出力を得ることができる。
また、アンテナ部品10aでは、以下の理由によっても、大きな出力を得ることができる。より詳細には、金属板54の左右方向の両側の長辺及び前側の短辺が本体12に向かって折り曲げられている。これにより、コイルアンテナ14の下半分が、前側及び左右側から囲まれるようになる。そのため、コイルアンテナ14が発生した磁束が、金属板54を通過することなくドアパネル100を直接通過することが抑制される。その結果、アンテナ部品10aにおいて、大きな出力を得ることが可能となる。
また、アンテナ部品10aでは、金属板54の前側の短辺が本体12に向かって折り曲げられている。これにより、金属板54の前側の短辺がケース50への挿入の際にケース50に引っかかりにくくなり、金属板54をケース50に容易に挿入できるようになる。
また、アンテナ部品10aでは、金属板54の左右方向の両側の長辺が本体12に向かって折り曲げられている。これにより、金属板54の左右方向の両側の長辺がケース50への挿入の際にケース50に引っかかりにくくなり、金属板54をケース50に容易に挿入できるようになる。
(その他の実施形態)
なお、本発明に係るアンテナ部品は、アンテナ部品10,10aに限らずその要旨の範囲内において変更可能である。
なお、本発明に係るアンテナ部品は、アンテナ部品10,10aに限らずその要旨の範囲内において変更可能である。
なお、アンテナ部品10,10aは、ドアパネル100に取り付けられるとしたが、ドアパネル100以外の金属に取り付けられてもよい。
また、多孔質部材52は、スポンジ以外であってもよく、例えば、発泡スチロール等であってもよい。
また、金属板54の材料は、銅又はアルミニウムに限らず、その他の金属材料により作製されていてもよい。
なお、アンテナ部品10aの金属板54は、左右方向のいずれか一方の長辺のみが折り返されていてもよい。
以上のように、本発明は、アンテナ部品に有用であり、特に、大きな出力を得ることができる点において優れている。
10,10a:アンテナ部品
12:本体
14:コイルアンテナ
14a〜14c:コイル部
16:コア
18:ボビン
50:ケース
52:多孔質部材
54:金属板
100:ドアパネル
12:本体
14:コイルアンテナ
14a〜14c:コイル部
16:コア
18:ボビン
50:ケース
52:多孔質部材
54:金属板
100:ドアパネル
Claims (5)
- 金属体に取り付けられて用いられるアンテナ部品であって、
コア、及び、該コアの周囲に巻き付けられているコイルアンテナを含む本体と、
前記金属体よりも低い抵抗率を有し、かつ、前記コイルアンテナと該金属体との間に設けられる金属部材と、
前記コイルアンテナと前記金属部材とに挟まれており、該コイルアンテナと該金属部材とを所定距離に保つ多孔質部材であって、弾性を有しており、前記コイルアンテナと前記金属部材とに挟まれて圧縮されている多孔質部材と、
を備えていること、
を特徴とするアンテナ部品。 - 前記本体、前記金属部材及び前記多孔質部材を収容するケースを、
更に備えていること、
を特徴とする請求項1に記載のアンテナ部品。 - 前記金属部材は、該金属部材と前記多孔質部材とが重なる第1の方向から平面視したときに、前記第1の方向に直交する第2の方向に長手方向を有する長方形状の板状をなしており、
前記ケースは、前記第2の方向に長手方向を有する直方体状をなしており、かつ、該第2の方向の一方側の面において開口しており、
前記金属部材の長辺の少なくとも一方は、前記本体に向かって折り返されていること、
を特徴とする請求項2に記載のアンテナ部品。 - 前記金属部材は、該金属部材と前記多孔質部材とが重なる第1の方向から平面視したときに、前記第1の方向に直交する第2の方向に長手方向を有する長方形状の板状をなしており、
前記ケースは、前記第2の方向に長手方向を有する直方体状をなしており、かつ、該第2の方向の一方側の面において開口しており、
前記金属部材の前記第2の方向の他方側の短辺は、前記本体に向かって折り返されていること、
を特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載のアンテナ部品。 - 前記金属部材の材料は、銅を含んでいること、
を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のアンテナ部品。
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