JP5889939B2 - 間接活線作業用工具 - Google Patents

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Description

本発明は、間接活線作業において架空電線等を把持するために用いる間接活線作業用工具に関し、特に、フック部と可動体(ジョー)とで架空電線等を挟持するストレーリンクトングに関する。
高圧配電線における間接活線作業に使用する間接活線作業用工具として、電線を保持したり直線スリーブを把持したりする場合には、所謂ストレーリンクトングが使用される(特許文献1、2等参照)。
このストレーリンクトング1は、図5に示されるようなもので、絶縁操作棒2の先端部に把持金具としてのヘッド3を設けて構成されている。
ヘッド3は、アルミニウム合金などの硬質金属によって構成され、コの字形状を有するヘッド本体4と、絶縁操作棒2の軸方向に進退可能に移動する可動部5とを備えている。
ヘッド本体4は、コの字形状の上部に位置し、電線等に引掛ける鉤爪状のフック部41と、このフック部41の下方に対向配置され、コの字形状の下部に位置する基端部42と、これらフック部41と基端部42のそれぞれの一側端を連結するように設けられた側壁部43と、を有して構成されている。
基端部42には、内周面に雌ネジが形成された貫通孔を有する回転円筒体8が軸方向への移動を規制されつつ回転可能に装着されている。
可動部5は、回転円筒体8の貫通孔の内周面の雌ネジに噛合する雄ネジが周面に形成された棒状のネジ軸体12と、ヘッド本体4と協働して電線を保持(把持)可能なジョー13とを備えている。ジョー13は、ヘッド本体4の側壁部43と対向する面に凹部を有し、この凹部に側壁部43を嵌まり込ませた状態でネジ軸体12の先端に回転不能に取り付けられている。絶縁操作棒2は、その先端部が前記回転円筒体8の基端部に固定され、また先端部内部には、ネジ軸体12を最も後退させた場合に、回転円筒体8を通過したネジ軸体12の端部を格納可能な空間が形成されている。
したがって、絶縁操作棒2を回転させると、それに伴って回転円筒体8が回転し、ジョー13の凹部に側壁部43が嵌入しているので、回転円筒体8と螺合しているネジ軸体12は共回りせず、基端部42に対して軸方向に螺進退することになる。
このようなストレーリンクトング1を架空電線50に取り付ける場合には、まず、ヘッド本体4のフック部41と可動部5のジョー13との間を電線50が挿入できる程度まで絶縁操作棒2を回転させて緩める。そして、絶縁操作棒2を持ってヘッド3を電線に近づけ、ヘッド3のフック部41とジョー13との間に電線を挿入し、電線50にフック部41を引っ掛ける。そして、この状態で絶縁操作棒2を電線50の締め付け方向に回転させると、回転円筒体8が絶縁操作棒2の回転に伴って回転する。
この際、ヘッド3は絶縁操作棒2の回転方向に共回りしようとするが、ヘッド本体4のフック部41は電線50を捻るように係り止められる。したがって、ヘッド3が電線50によって回り止めされ、また、ジョー13がヘッド本体4の側壁部43により回り止めされているため、ネジ軸体12は前進し(ジョー13がフック部41に向かって前進し)、電線50をフック部41とジョー13との間で締め付けることが可能となる。
また、絶縁操作棒2を逆方向に回転させると、回転円筒体8が絶縁操作棒2の回転に伴って同方向に回転し、ヘッド3は電線50により回り止めされ、また、ジョー13はヘッド本体4の側壁部43により回り止めされているため、回転円筒体8と螺合するネジ軸体12が後退し(ジョー13が基端部42に向かって後退し)、フック部41とジョー13との間隔が広げられる。
ところで、絶縁操作棒2のヘッド本体4の基端部42の直下には、円板状のギヤ部材100が固定されている。このギヤ部材100のヘッド3と対峙する面の周縁には、ヘッド側に突出する歯101が形成されている。また、前記ヘッド本体4の基端部42には、可動部5の後退をロックするロック機構が設けられている。このロック機構は、ロック操作釦103を絶縁操作棒2側にスライド操作して係止爪104を前記ギヤ部材100の歯101に係止させることで、絶縁操作棒2が回転しないようにロックする構造となっている。
ここで、ギヤ部材100の歯101は、ジョー13を前進させる回転方向で係止爪と対向する面が緩やかな傾斜面となっており、また、ジョーを後退させる回転方向で係止爪と対向する面がギヤ部材の端面に対して略垂直な面となっている。
このため、ロック機構によりロック状態となっている場合(係止爪がギヤ部材の歯に当接している場合)においても、ジョーを前進させる方向に絶縁操作棒を回転させようとすると、係止爪は緩やかな傾斜面を乗り越えることができるため、回転が許容されてジョーの前進が可能となり、絶縁操作棒を逆に回転させようとすると、係止爪は、略垂直な面に当接して回転が阻止されるので、ジョーの後退が制限されるようになっている。
特開2009−232579号公報 特開2010−68582号公報
しかしながら、上述の従来のストレーリンクトングは、作業に合わせてロック機構を活用しているが、ロック機構によるロックをしない状態で使用する場合には、ヘッドは側壁部寄りに重心があるので、絶縁操作棒を斜めにして電線にアプローチすると、ヘッドの開口部が上を向いてしまい、電線をフック部とジョーとの間に挿入しにくくなる。
このため、ヘッドが回転しないように、ロック機構によりロックをした状態とするが、電線からヘッドを外す場合や、電線の保持位置を直す際には、ロック状態を解除しなければならず、バインド打ち器などの他の間接活線工具を同時に使用する必要があり、作業労力を要するものであった。
また、一旦ロックを解除すると、間接活線工具を用いて再びロック機構をロック状態に戻すか、ロック操作釦を手元まで引き寄せて手で操作する必要があり、手間がかかるものであった。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、ヘッドの回転そのもののロック・ロック解除を、他の間接活線工具を用いることなく、架線に引っ掛けた状態で行うことが可能な間接活線作業用工具を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る間接活線作業用工具(ストレーリンクトング)は、先端部にフック部を備え、このフック部と対向する位置に基端部を備えたヘッド本体と、可動体を先端部に備えた可動部と、を具備するヘッドが絶縁操作棒の先端に取り付けられ、前記絶縁操作棒の回転により前記可動体を移動させて前記フック部と前記可動体との間の間隔を調節するようにしている間接活線作業用工具において、前記絶縁操作棒の先端に前記ヘッド本体の基端部を貫通させてこの基端部に回転可能に取り付けられた回転部材を固定し、この回転部材の上端部に前記基端部に向かって突出する歯が周縁に沿って形成された円形ギヤ部を設け、前記フック部に前記絶縁操作棒の軸方向に移動可能に設けられ、前記基端部に向かって突出して前記フック部に掛かり止められる被保持部材に当接される受け部材と、この受け部材を前記基端部に向かって付勢する付勢手段と、前記基端部から前記円形ギヤ部の歯に向かって出没して前記円形ギヤ部の歯に噛合可能な係止爪を前記受け部材の動きに連動させ、前記受け部材を前記付勢手段により前記基端部側へ最も突出させた場合に前記係止爪を前記円形ギヤ部の歯に噛合させ、前記受け部材を前記付勢手段の付勢力に抗して前記基端部側とは反対側に移動させた場合に前記係止爪と前記円形ギヤ部の歯との噛合状態を解除させる係止爪駆動手段と、を具備することを特徴としている。
したがって、フック部に電線などの被保持部材が掛かり止められていない場合には、受け部材が付勢手段により基端部側へ最も突出した状態となるので、係止爪駆動手段により係止爪が円形ギヤ部の歯に噛合され、ロック状態が形成される。このため、被保持部材にアプローチする際等において、ヘッド本体が回転することがなくなり、ヘッド本体の開口部を意図する方向に向けることが可能となる。
また、フック部に被保持部材が掛り止められた場合には、被保持部材が受け部材に当接し、受け部材を付勢手段の付勢力に抗して基端部側とは反対側に移動させるので、係止爪駆動手段により、係止爪と円形ギヤ部の歯との噛合状態が解除される。このため、絶縁操作棒を回転させて可動体をフック部に近接させ、被保持部材を可動体とフック部との間で挟持することも、また、可動体とフック部とで被保持部材を挟持した状態を解除することも可能となる。
係止爪駆動手段の具体的構成例としては、前記ヘッドに設けられた受け部材と一体をなして動く第1のラック部材と、前記係止爪と一体をなして動く第2のラック部材と、前記第1のラック部材と前記第2のラック部材との間に配置され、これらラック部材に噛合して前記第1のラック部材と前記第2のラック部材とを相反する方向へ移動させるピニオンと、を具備するものであってもよい。
このような構成においては、フック部に電線などの被保持部材が掛かり止められていない場合には、受け部材が付勢手段により基端部側へ最も突出した状態となり、第1のラック部が基端部側へ移動し、ピニオンを介して第2のラック部がフック部側へ移動し、この第2のラック部と一体をなす係止爪が基端部から突出して円形ギヤ部の歯に噛合され、ロック状態が形成される。
また、フック部に被保持部材が掛り止められた場合には、被保持部材が受け部材に当接し、受け部材を付勢手段の付勢力に抗して基端部側とは反対側に移動させるので、第1のラック部がフック部側へ移動し、ピニオンを介して第2のラック部が基端部側へ移動し、この第2のラック部と一体をなす係止爪が円形ギヤ部の歯から離間し、係止爪と円形ギヤ部の歯との噛合状態が解除される
前記受け部材は、フック部に対する被保持部材の掛かり止めの有無に応じて動く構成であるが、手動で受け部材を操作することができるように、前記受け部材の上端部をフック部から上方へ突出させるようにしてもよい。
以上述べたように、本発明に係る間接活線作業用工具によれば、円形ギヤ部の歯に噛合可能な係止爪をヘッド本体のフック部に設けられた受け部材の動きと連動させ、受け部材が基端部側へ最も突出している場合に係止爪を円形ギヤ部の歯に噛合させ、また、受け部材が基端部側とは反対側に移動した場合に係止爪と円形ギヤ部の歯との噛合状態を解除させるようにしたので、ヘッドの回転そのもののロック・ロック解除を、他の間接活線工具を用いることなく、架線に引っ掛けた状態で行うことが可能となる。
図1は、本発明に係る間接活線作業用工具の構成例を示す外観図である。 図2は、図1で示す間接活線作業用工具のヘッド付近の断面構造を示す図であり、フック部に電線を保持していない状態を示す。 図3は、図1で示す間接活線作業用工具のヘッド付近の断面構造を示す図であり、フック部に電線を保持した状態を示す。 図4は、本発明に係る間接活線作業用工具を用いて電線を保持する作業工程を示す図である。 図5は、従来のストレーリンクトングを示す図である。
以下、本発明に係る間接活線作業用工具の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1乃至図3において、間接活線作業用工具としてのストレーリンクトング1の構成例が示されている。
このストレーリンクトング1は、絶縁操作棒2と、この絶縁操作棒2の先端部に取り付けられた保持金具としてのヘッド3とを有して構成されている。
絶縁操作棒2は、中空円筒状の絶縁性部材、例えば、エポキシ樹脂系強化プラスティック、ポリエステル樹脂系強化プラスティック等の変形し難い部材で形成されている。
ヘッド3は、アルミニウム合金などの硬質金属によって構成され、コの字形状(C形クランプ状)を有するヘッド本体4と、絶縁操作棒2の軸方向に進退可能に移動する可動部5とを有している。
ヘッド本体4は、コの字形状の上部に位置し、電線等に引掛ける鉤爪状のフック部41と、このフック部41の下方に対向配置され、コの字形状の下部に位置する基端部42と、これらフック部41と基端部42のそれぞれの一側端を連結するように設けられた側壁部43と、を備えて構成されている。
基端部42には、そのほぼ中央を絶縁操作棒2の軸方向に貫通する通孔6が形成され、この通孔6に、内周面に雌ネジが形成された貫通孔7を有する回転円筒体8が回転可能に挿通されている。
この回転円筒体8は、上下端部に拡径されたフランジ部9,10が形成され、このフランジ部9,10により、軸方向への移動が規制されている。また、上側のフランジ部9の下面には、周縁に沿って基端部42に向かって突出する歯11が所定のピッチで形成されている。この上側のフランジ部9によって、回転円筒体8の上端部に設けられた円形ギヤ部が構成されている。
可動部5は、回転円筒体8の貫通孔7の内周面の雌ネジに噛み合わさる雄ネジが周面に形成された棒状のネジ軸体12と、このネジ軸体12の上端に該ネジ軸体12に対して相対回転不能に取り付けられ、ヘッド本体4と協働して電線を保持(把持)可能とするジョー(可動体)13とを備えている。
このジョー13は、ヘッド本体4の側壁部43と対向する面に凹部13aが形成され、この凹部13aに側壁部43を嵌まり込ませた状態でネジ軸体12の先端に相対回転不能に取り付けられている。前記ネジ軸体12は、このジョー13の下端部から回転円筒体8を挿通し、絶縁操作棒2の先端部に挿入されており、絶縁操作棒2の先端部には、ネジ軸体12を最も後退させた場合に、回転円筒体8を通過したネジ軸体の下端側を格納可能な空間14が形成されている。
また、前記ヘッド本体4のフック部41には、ジョー13の進退方向で該ジョー13と対峙する受け部材20が設けられ、また、基端部42には、円形ギヤ部9の歯11に向かって出没し、前記円形ギヤ部9の歯11に噛合可能な係止爪15が配置され、この係止爪15を、後述する係止爪駆動機構を介して受け部材20の動きに連動させている。
受け部材20は、電線と当接可能な湾曲面を有する円弧状に形成された当接体21と、この当接体21から絶縁操作棒2の軸方向に延び、フック部41の内部に形成されたスプリング収容室22を貫通し、フック部41の上端から突出した部分に指で把持可能な摘み部23が固定されたロッド24とを備えている。スプリング収容室22には、ロッド24に固装されて当接体21と一体をなして変位する基板25が収容され、この基板25とスプリング収容室22の上端面との間に圧縮スプリング26が弾装され、受け部材20(当接体21)をヘッド本体4の基端部42に向かって常時付勢するようにしている。
この例において、基板25が圧縮スプリング26に付勢されてスプリング収容室22の下端面に当接した状態(フック部41から当接体21が最も突出した状態)において、摘み部23がフック部41の上端面に当接され、電線50を当接体21に下方から押し付けた場合(当接体21を電線50に上方から押し付けた場合)には、当接体21が基板25と共に圧縮スプリング26のバネ力に抗して押し上げられ、摘み部23がフック部41の上端面から上方へ離間するようになっている。
また、ヘッド本体4には、フック部41から側壁部43を介して基端部42にかけて、受け部材20の動きを係止爪15に伝達する係止爪駆動機構が設けられている。
この係止爪駆動機構は、受け部材20と一体をなして動く第1のラック部材51と、係止爪15と一体をなして動く第2のラック部材52と、第1のラック部材51と第2のラック部材52との間に配置され、これらラック部材に噛合して第1のラック部材51と第2のラック部材52とを相反する方向へ移動させるピニオン53とを備えている。
前記ヘッド本体4のフック部41から側壁部43の中程にかけて、略L字状の第1のラック部材収容空間61が形成され、この第1のラック部材収容空間61に、一端が前記受け部材20の基板25に接合され、この基板25から絶縁操作棒2の径方向に向かって側方に延設し、側壁部43の上部で下方へ曲げられて直線状に下方へ延設する第1のラック部材51が収容されている。この第1のラック部材収容空間61は、前記受け部材20の基板25が上下動する範囲を見越して第1のラック部材51が支障なく移動できる長さ及び巾に形成されている。
また、ヘッド本体4の側壁部43の上端部から基端部42にかけて、略J字状の第2のラック部材収容空間62が形成され、この第2のラック部材収容空間62に、一端が前記係止爪15の下端部に接合され、この係止爪15の下端部から絶縁操作棒2の径方向に向かって側方へ延設し、側壁部43の下部で上方へ曲げられて直線状に上方へ延設する第2のラック部材52が収容されている。この第2のラック部材収容空間62は、前記第1のラック部材51の上下動する範囲を見越して第2のラック部材52が支障なく移動できる長さ及び巾に形成されている。
これら第1のラック部材収容空間61と第2のラック部材収容空間62は、側壁部43の中程で所定の距離を隔てて並設されるように形成され、第1のラック部材51には、この並設部分において、第2のラック部材収容空間62側に向けて歯切りされた第1のラック部51aを備え、また、第2のラック部材52には、並設部分において、第1のラック部材収容空間61側に向けて歯切りされた第2のラック部52aを備えている。
そして、この第1のラック部材収容空間61と第2のラック部材収容空間62とは、併設されている部分の略中央で連通路63により連通され、この連通路63には、第1のラック部材51の第1のラック部51aと第2のラック部材52の第2のラック部52aとが相反する側で噛み合うピニオン53が側壁部43に回転自在に取り付けられている。
したがって、第1のラック部材51と第2のラック部材52とは、互いに相反する方向に連動するようになっており、受け部材20が圧縮スプリング26により基端部側へ最も突出している場合には、第1のラック部材51が基板25側へ移動し、ピニオン53を介して連結された第2のラック部材52がフック側へ移動し(第1のラック部材51と第2のラック部材52とが側壁部43で互いに重なり合う範囲が長くなり)、係止爪15が円形ギヤ部9の歯11に噛合する(図2参照)。また、受け部材20が圧縮スプリング26のバネ力に抗して基端部側と反対側に移動した場合には、第1のラック部材51がフック側へ移動し、ピニオン53を介して連結された第2のラック部材52が基端部側へ移動し(第1のラック部材51と第2のラック部材52とが側壁部43で互いに重なり合う範囲が小さくなり)、係止爪15と円形ギヤ部9の歯11との噛合状態が解除される(図3参照)。
以上の構成において、上述したストレーリンクトング1を用いて電線50を把持する作業を説明すると、先ず、ヘッド3を手元に寄せ、摘み部23を引っ張り係止爪15を円形ギヤ部9の歯11から離した状態とし、絶縁操作棒2を回転可能な状態とする。そして、この状態で絶縁操作棒2を回してジョー13をフック部41から離間させ、フック部41の先端部41aとジョー13との間に電線50を挿入できる程度の空間を形成する。
その後、摘み部23を離すと、受け部材20は圧縮スプリング26のバネ力によりフック部41から大きく突出し、また、第1のラック部材51を押し下げる。このため、第2のラック部材52が上方に移動し、これに伴って係止爪15が基端部42から突出して円形ギヤ部9の歯11に噛合し、ロック状態が形成される。
その状態で絶縁操作棒2を持ってヘッド3を持ち上げ、電線50にアプローチし(図4(a))、電線50とヘッド3との位置関係を確認しながら作業を行うために、ヘッド本体4の開口部が下側を向くよう絶縁操作棒2を斜めにし、電線の斜め上方からヘッド本体4の開口部を電線に近づけ、電線50を開口部からヘッド3の内部に挿入する(図4(b))。
この際、ヘッド3は、ロック状態にあるため、ヘッド3が回転してしまう不都合はなく、ヘッド本体4の開口部を意図する方向に向けることが可能となる。
そして、フック部41とジョー13との間に電線50を挿入したら、電線50をフック部41に設けられた受け部材20の当接体21に当接させ、その状態で絶縁操作棒2を下方へ引っ張ると、受け部材20が圧縮スプリング26のバネ力に抗して上方へ持ち上げられ、これに伴って、係止爪15が円形ギヤ部9の歯11から外れ、ロック状態が解除される(図4(c))。
そして、その状態で絶縁操作棒2を回動させてジョー13をフック部41に向かって前進させ、フック部41(受け部材20の当接体21)とジョー13とで電線50を挟持すれば、電線50への取付は完了する。
なお、絶縁操作棒2を回動させてフック部41(受け部材20の当接体21)とジョー13とで電線50を挟持させた状態においては、係止爪15が円形ギヤ部9の歯11から離れ、ロック状態が解除された状態にあるが、電線50をしっかり挟持した状態においては、ロックが解除されていても、緩む恐れは殆どない。
また、電線50をフック部41(受け部材20の当接体21)とジョー13とで挟持させている状態からストレーリンクトング1を取り外すには、絶縁操作棒2を下げつつ逆に回転させれば、ロックの解除状態は維持されているので、絶縁操作棒2を回転させてジョー13をフック部41から離間させることが可能となり(図4(c)の状態)、そのままフック部41(受け部材20の当接体21)とジョー13と間から電線50を外せばよい。
この際にも、電線50のフック部41(受け部材20)への押す力が無くなると、圧縮スプリング26により受け部材20が下がり、それと共に係止爪15が円形ギヤ部9の歯11に噛合し、ロック状態が形成されるので、取り外し時においてもヘッド3が回転することが無くなり、スムーズに取り外すことが可能となる。
このように、上述したストレーリンクトングを用いれば、ヘッド3の回転のロック又はロック解除を、他の間接活線工具を用いることなく、架線に引っ掛けた状態で行うことが可能となり、作業の手間が掛からず、また、作業労力を低減することが可能となる。
尚、上述の構成においては、受け部材20を基端部42に向けて常時付勢する付勢手段として、スプリング収容室22に収容された圧縮スプリング26を用いた例を示したが、基板25とスプリング収容室22の下端面との間に引っ張りスプリングを設けて同様の作用を行わせるようにしてもよい。
1 ストレーリングトング
2 絶縁操作棒
3 ヘッド
4 ヘッド本体
41 フック部
42 基端部
43 側壁部
5 可動部
8 回転円筒体
9 円形ギヤ部(フランジ部)
11 歯
13 ジョー
15 係止爪
20 受け部材
26 圧縮スプリング
51 第1のラック部材
51a 第1のラック部
52 第2のラック部材
52a 第2のラック部
53 ピニオン

Claims (3)

  1. 先端部にフック部を備え、このフック部と対向する位置に基端部を備えたヘッド本体と、可動体を先端部に備えた可動部と、を具備するヘッドが絶縁操作棒の先端に取り付けられ、前記絶縁操作棒の回転により前記可動体を移動させて前記フック部と前記可動体との間の間隔を調節するようにしている間接活線作業用工具において、
    前記絶縁操作棒の先端に前記ヘッド本体の基端部を貫通させてこの基端部に回転可能に取り付けられた回転部材を固定し、
    この回転部材の上端部に前記基端部に向かって突出する歯が周縁に沿って形成された円形ギヤ部を設け、
    前記フック部に前記絶縁操作棒の軸方向に移動可能に設けられ、前記基端部に向かって突出して前記フック部に掛かり止められる被保持部材に当接される受け部材と、この受け部材を前記基端部に向かって付勢する付勢手段と、
    前記基端部から前記円形ギヤ部の歯に向かって出没して前記円形ギヤ部の歯に噛合可能な係止爪を前記受け部材の動きに連動させ、前記受け部材を前記付勢手段により前記基端部側へ最も突出させた場合に前記係止爪を前記円形ギヤ部の歯に噛合させ、前記受け部材を前記付勢手段の付勢力に抗して前記基端部側とは反対側に移動させた場合に前記係止爪と前記円形ギヤ部の歯との噛合状態を解除させる係止爪駆動手段と、
    を具備することを特徴とする間接活線作業用工具。
  2. 前記係止爪駆動手段は、
    前記ヘッドに設けられた受け部材と一体をなして動く第1のラック部材と、
    前記係止爪と一体をなして動く第2のラック部材と、
    前記第1のラック部材と前記第2のラック部材との間に配置され、これらラック部材に噛合して前記第1のラック部材と前記第2のラック部材とを相反する方向へ移動させるピニオンと、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の間接活線作業用工具。
  3. 前記受け部材は、その上端部が前記フック部から上方へ突出して前記絶縁操作棒の軸方向に手動で操作可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の間接活線作業用工具。
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