JP2011091896A - 間接活線工事に用いられる把持工具の補助部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】補助部材1は、ハグラー500及びヤットコ600を用いる間接活線工事においてヤットコ600の先端に取付けられ、2つの口金610の先端にそれぞれ装着され、互いに対向する対向面111,121をそれぞれ有する第1部材11及び第2部材12を備え、第1部材11及び第2部材12は、対向面111,121において、2つの口金610を近接させたときに、ねじ回し部522を狭持し、第1部材11及び第2部材12の対向面111,121には、ねじ回し孔523に係合する突起112,122がそれぞれ形成されている。
【選択図】図2
Description
このような操作工具として、先端にフックを有するバインド打ち器が提案されている(特許文献1)。
電線被覆剥取り工具であるハグラー500は、電線2の被覆を剥取る電線被覆切断用刃510と、この電線被覆切断用刃510を電線2に当接させるためのねじ回し孔523を先端に備えた第1操作部520と、この第1操作部520とは略直交する方向に延びた支持部531の先端に操作孔532を有する第2操作部530とを備えている。
このハグラー500は、電線把持器700により電線に掛けられ支持され、さらに別の先端工具であるバインド打ち器800により操作される。
ハグラー500は、第2操作部530の支持部531が電線把持器700に支持され、例えば、図示しない高所作業車の作業床に乗った作業者により、電線2に掛けられ支持される。続いて、作業者は、電線2を電線把持器700で支持しつつ、バインド打ち器800のフック810をハグラー500のねじ回し孔523に引っ掛けて、バインド打ち器800を回転させる。これにより、第1操作部520が回転し電線被覆切断用刃510を電線2の被覆に食い込ませる。次に、作業者は、第2操作部530の操作孔532にバインド打ち器800のフック810を挿し入れ、ハグラー500自体を電線2を中心に回転させる操作を行う。
このように、従来の電線被覆の剥取り作業では、電線被覆剥取り工具の他に、複数の先端工具を用いて取付け及び操作を行っていた。
電線(例えば、電線2)の被覆を剥取る電線被覆切断用刃(例えば、電線被覆切断用刃510)を前記電線に当接させるねじ(例えば、ねじ521)の先端にねじ回し孔(例えば、ねじ回し孔523)が形成された平板状のねじ回し部(例えば、ねじ回し部522)を有する第1操作部(例えば、第1操作部520)と、前記第1操作部とは略直交する方向に延びた支持部(例えば、支持部531)の先端に操作孔(例えば、操作孔532)を有する第2操作部(例えば、第2操作部530)とを備える電線被覆剥取り工具(例えば、ハグラー500)、及び支軸の先端に設けられた互いに対向する2つの口金(例えば、口金610)を近接又は離間させる把持工具(例えば、ヤットコ600)を用いる間接活線工事において前記把持工具の先端に取付けられる補助部材であって、
2つの前記口金の先端にそれぞれ装着され、互いに対向する対向面(例えば、対向面111,121)をそれぞれ有する第1部材(例えば、第1部材11)及び第2部材(例えば、第2部材12)を備え、
前記第1部材及び前記第2部材は、前記対向面において、前記口金を近接させたときに、前記ねじ回し部を狭持し、
前記第1部材及び前記第2部材の前記対向面には、前記ねじ回し孔に係合する突起(例えば、突起112,122)がそれぞれ形成されている。
まず、第1部材及び第2部材を把持工具の2つの口金の先端にそれぞれ装着する。そして、把持工具の2つの口金を近接させ、電線被覆剥取り工具における第1操作部のねじ回し部を、第1部材及び第2部材の対向面で狭持する。このとき、これらの対向面に形成した突起は、ねじ回し部のねじ回し孔に係合させる。そして、把持工具の端部を持って、電線被覆剥取り工具を電線に掛ける。
次に、ねじ回し部を第1部材及び第2部材の対向面で狭持したまま、把持工具を回転させる。すると、ねじが回転して電線被覆切断用刃が電線に押しつけられ、電線被覆切断用刃が電線の被覆に食い込む。
したがって、間接活線工事における電線被覆剥取り工具の操作を1つの先端工具である把持工具で行うことで、電線被覆の剥取り作業の作業効率を向上できる。
前記引っ掛け部の前記頭部は、その外径が前記ねじ回し孔及び前記操作孔の内径より小さく形成されている。
電線被覆切断用刃を電線の被覆に食い込ませた後に、把持工具の口金を離間させ、第1部材及び第2部材の対向面で狭持していたねじ回し部を開放する。
次に、引っ掛け部の頭部を、電線被覆剥取り工具の第1操作部のねじ回し孔に挿通する。そして、把持工具を上方に押し上げる。すると、電線被覆剥取り工具は、電線を中心に回動し、第1操作部が上方に回動するとともに、第2操作部が下方に回動する。
次に、引っ掛け部の頭部を、第1操作部のねじ回し孔から抜き、第2操作部の操作孔に挿通する。そして、把持工具を上方に押し上げる。すると、電線被覆剥取り工具は、電線を中心に回動し、第2操作部が上方に回動するとともに、第1操作部が下方に回動する。このような電線被覆剥取り工具の操作により、電線の被覆を剥取ることができる。
したがって、間接活線工事における電線被覆剥取り工具の操作を1つの先端工具である把持工具で行うことで、電線被覆の剥取り作業の作業効率を向上できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る補助部材1を適用した電線被覆の剥ぎ取り作業における先端工具の説明図である。
この作業における先端工具は、電線2に掛けられた電線被覆剥取り工具であるハグラー500と、このハグラー500を支持する補助部材1が装着された把持工具であるヤットコ600とである。
第1部材11及び第2部材12は、ヤットコ600の2つの口金610を近接させたときに、ハグラー500のねじ回し部522を狭持する。
第1部材11は、第1部材本体110と、第1部材本体110の平面状の対向面111から突出する突起112と、第1部材本体110の基端に形成された口金挿入部113と、第1部材本体110の先端に形成されたねじ係合部114と、対向面111と略直交する側面118から突出する引っ掛け部116と、対向面111の背後に位置する背面117に形成された係止孔110aを中心に設けられたヤットコ係止部200と、を備える。
なお、本実施形態では引っ掛け部116を第1部材11に設けているが、本発明では第2部材12に設けてもよい。
まず、把持部222を把持して、ヤットコ係止部本体210が延びる方向に、係止ピン220を移動させる。これにより、軸部221の他端側は、口金挿入部123から引っ込む。この状態で、係止ピン220を保持する。次に、口金挿入部123にヤットコ600の口金610を挿入する。そして、係止ピン220を放す。すると、係止ピン220は、付勢部材230により、係止孔120aが形成された方向に付勢される。そして、軸部221の他端側は、係止孔120aを貫通して、口金610に形成された口金係止孔610aに挿入される。これにより、第2部材12は、ヤットコ600の口金610に係止される。
第1実施形態の補助部材1を適用した電線被覆の剥ぎ取り作業は、以下のとおりである。
図4(a)は、本作業において、電線被覆切断用刃を電線の被覆に食い込ませるまでの作業を説明する図である。
まず、第1部材11及び第2部材12をヤットコ600の2つの口金610の先端にそれぞれ装着する。そして、ヤットコ600の2つの口金610を近接させ、ハグラー500における第1操作部520のねじ回し部522を、第1部材11及び第2部材12の対向面111及び対向面121で狭持する。このとき、対向面111及び対向面121に形成した突起112及び突起122は、ねじ回し部522のねじ回し孔523に係合させる。また、ねじ係合部114及びねじ係合部124は、ねじ521を保持する。そして、ヤットコ600の端部を持って、ハグラー500を電線2に掛ける。
次に、ねじ回し部522を第1部材11及び第2部材12の対向面111及び対向面121で狭持したまま、ヤットコ600を回転させる。すると、ねじ521が回転して電線被覆切断用刃510が電線2に押しつけられ、電線被覆切断用刃510が電線2の被覆に食い込む。
まず、ヤットコ600の2つの口金610を離間させ、第1部材11及び第2部材12の対向面111及び対向面121で狭持していたねじ回し部522を開放する。
次に、引っ掛け部116の首部116aを、ハグラー500の第1操作部520のねじ回し孔523に挿通する。そして、ヤットコ600を上方に押し上げる。すると、ハグラー500は、電線2を中心に回動し、第1操作部520が上方に回動するとともに、第2操作部530が下方に回動する。
次に、引っ掛け部116の首部116aを、第1操作部520のねじ回し孔523から抜き、第2操作部530の操作孔532に挿通する。そして、ヤットコ600を上方に押し上げる。すると、ハグラー500は、電線2を中心に回動し、第2操作部530が上方に回動するとともに、第1操作部520が下方に回動する。このようなハグラー500の操作により、電線2の被覆を剥取ることができる。
したがって、間接活線工事における電線被覆剥取り工具の操作を1つの先端工具である把持工具で行うことで、電線被覆の剥取り作業の作業効率を向上できる。
本発明の第2実施形態に係る補助部材1Aは、主として引っ掛け部が無く、突起の形状が異なる。
図5は、本発明の第2実施形態に係る補助部材1Aの斜視図である。
第1部材11A及び第2部材12Aは、ヤットコ600の2つの口金610を近接させたときに、ハグラー500のねじ回し部522を狭持する。
まず、ヤットコ600の2つの口金610を、ピン122Bが貫通孔112Bから抜けない範囲で離間させ、第1部材11及び第2部材12の対向面111及び対向面121で狭持していたねじ回し部522を開放する。このとき、対向面111及び対向面121に形成した突起112A及び突起122Aは、ねじ回し部522のねじ回し孔523との係合を解除されている。また、ねじ係合部114及びねじ係合部124は、ねじ521の保持を解除されている。しかし、貫通孔112Bにその一部が挿入されたピン122Bは、ねじ回し孔523を貫通している。
次に、ヤットコ600を上方に押し上げる。すると、ハグラー500は、電線2を中心に回動し、第1操作部520が上方に回動するとともに、第2操作部530が下方に回動する。
次に、ヤットコ600の2つの口金610を、ピン122Bが貫通孔112B及びねじ回し孔523から抜けるまで離間させる。
次に、ピン122Bを、第2操作部530の操作孔532に挿通し、その一部を貫通孔112Bに挿入する。
そして、ヤットコ600を上方に押し上げる。すると、ハグラー500は、電線2を中心に回動し、第2操作部530が上方に回動するとともに、第1操作部520が下方に回動する。このようなハグラー500の操作により、電線2の被覆を剥取ることができる。
11 第1部材
12 第2部材
111,121 対向面
112,122 突起
2 電線
500 ハグラー
510 電線被覆切断用刃
520 第1操作部
521 ねじ
522 ねじ回し部
523 ねじ回し孔
530 第2操作部
531 支持部
532 操作孔
600 ヤットコ
610 口金
Claims (3)
- 電線の被覆を剥取る電線被覆切断用刃を前記電線に当接させるねじの先端にねじ回し孔が形成された平板状のねじ回し部を有する第1操作部と、前記第1操作部とは略直交する方向に延びた支持部の先端に操作孔を有する第2操作部とを備える電線被覆剥取り工具、及び支軸の先端に設けられた互いに対向する2つの口金を近接又は離間させる把持工具を用いる間接活線工事において前記把持工具の先端に取付けられる補助部材であって、
2つの前記口金の先端にそれぞれ装着され、互いに対向する対向面をそれぞれ有する第1部材及び第2部材を備え、
前記第1部材及び前記第2部材は、前記対向面において、前記口金を近接させたときに、前記ねじ回し部を狭持し、
前記第1部材及び前記第2部材の前記対向面には、前記ねじ回し孔に係合する突起がそれぞれ形成されている補助部材。 - 前記第1部材又は前記第2部材には、前記対向面と略直交する側面に、首部と前記首部の先端に形成され前記首部より外径が大きい頭部とから成る引っ掛け部が設けられ、
前記引っ掛け部の前記頭部は、その外径が前記ねじ回し孔及び前記操作孔の内径より小さく形成されている請求項1に記載の補助部材。 - 前記第1部材及び前記第2部材には、基端に前記口金の先端が挿入される口金挿入部が形成され、先端に前記ねじの一部を覆って係合するねじ係合部が形成されている請求項1又は2に記載の補助部材。
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