JP5889157B2 - 回転電機 - Google Patents
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Description
また、ステータをハウジングにボルトで固定することにより、ステータとフレームを非接触にする対策も知られている。
また、電動パワーステアリング装置に組み付ける場合には周囲の空間に余裕が無く、モータ外部にさらに制振材や防音材を搭載するのは困難であった。
以下、この発明の実施の形態1に係る回転電機を電動パワーステアリング用として構成した場合について、図1から図5を参照して説明する。なお、図1は本発明の実施の形態1による回転電機の回転軸心を含む断面の上半分を模式的に示す断面図である。また、全ての図面を通じて同一符号は同一または相当部分を示している。図1において、回転電機は、回転駆動するロータ鉄心11の外周側に永久磁石12を有するロータ1と、この例では大略有底円筒状のフレーム2及びハウジング3にそれぞれ設置された左右一対の軸受21及び軸受31を介して回転自在に支承された回転軸13が一体に回転駆動するように設けられ、さらに永久磁石12と対面する位置に配設された電機子巻線41と分割鉄心42からなる円筒状のステータ4がハウジング3に固定されて成っている。ステータ4は、回転軸13の軸心Oと同心に配置された円筒状の保持リング5に挿入され固定されている。
図6は本発明の実施の形態2による回転電機の回転軸心を含む断面の上半分を模式的に示す断面図、図7は図6に示されたハウジングの断面図である。図において、ハウジング3の機内側の面には保持リング5の端部を嵌入するための段差によって形成された保持リング嵌合部32が設けられている。ステータ4は、回転軸13と同心に配置された実施の形態1と同様の円筒状の保持リング5に挿入・保持され、接触面積低減部52をハウジング3の保持リング嵌合部32に嵌合され、例えばろう付け、溶接等適宜の固定手段によってハウジング3に固定されている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
図8は本発明の実施の形態3による回転電機の回転軸心を含む断面の上半分を模式的に示す断面図、図9は図8のハウジングと保持リングのS9−S9線における矢視断面図、図10は図8に示されたハウジングの断面図である。図において、保持リング5の接触面積低減部52を設けている側の端部は、ハウジング3を径方向に貫通して接触面積低減部52の外周面を望むように設けられた複数(ここでは3つ)のねじ孔33に機外側から径方向に螺入された固定ねじからなる締結部材6を用いて径方向に押止されている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
図11は本発明の実施の形態4による回転電機におけるフレームと保持リングとステータの断面図(図5の矢視断面図に相当)である。図11において、ステータ4は回転軸13と平行な方向に等間隔で延伸する凸条421を有し、保持リング5のステータ保持部51にはステータ4の凸条421に対向する凹溝511が各々形成され、互いに係合されている。ステータ4は保持リング5に対して周方向に位置決めされていると共に、軸方向にステータ4が挿入されている。このため、実施の形態1に比べて回転電機の組立て時にステータ4の位置決めをするのが容易であると共に、ステータ4から保持リング5へのトルクの伝達を確実にすることができる。なお、凸条421と凹溝511の位置関係は入れ替えても良く、ステータ4に凹溝、保持リング5に凸条を設けることもできる。
図12は本発明の実施の形態5による回転電機におけるフレームと保持リングとステータの断面図(図5の矢視断面図に相当)である。図12において、ステータ4は回転軸13と平行な方向に等間隔で延伸する凸条としてのキー422を有し、保持リング5にはステータ4のキーに対向する凹溝としてのキー溝512が各々形成され、互いに係合されている。ステータ4は保持リング5に対して周方向に位置決めされていると共に、軸方向にステータ4が挿入されている。
このため、実施の形態1に比べて回転電機の組立時にステータ4の位置決めをするのが容易であると共に、ステータ4から保持リング5へのトルクの伝達を確実にすることができる。なお、キーとキー溝の位置関係は入れ替えても良く、ステータ4にキー溝、保持リング5にキーを設けることもできる。
図13は本発明の実施の形態6による回転電機におけるフレームと保持リングとステータの断面図(図5の矢視断面図に相当)である。図13において、保持リング5のステータ保持部51には回転軸13と平行な方向に等間隔で延伸され軸心方向に突出された突出部513を有している。突出部513はステータ4のティース42aの中心軸に周方向で一致する位置の外周面に接触しており、ティース42a後部の外周面以外は保持リング5と非接触である。
ステータ4の外周面と保持リング5のステータ保持部51の内周面が接触しないことにより、ステータ4から保持リング5への振動伝達率を低減させることができる。すなわち、図31のようにステータ4が径方向に変位する振動の伝達を低減できる。実施の形態1の効果と合わせて、振動と騒音の低減効果を更に高めることができる。
図14は本発明の実施の形態7による回転電機におけるフレームと保持リングとステータの断面図(図5の矢視断面図に相当)である。図14において、ステータ4の分割鉄心42の外周面には図示されていない回転軸13と平行な方向に等間隔で延伸する係止突部423を有している。係止突部423の突出端部はティース42aの中心軸に周方向で一致する位置のステータ保持部51の内周面に接触され、ティース42aの中心軸に周方向で一致する位置の内周面以外は保持リング5と非接触である。
上記実施の形態7によれば、ステータ4の係止突部423と保持リング5のステータ保持部51の内周面のみが接触しているので、ステータ保持部51の内周面とステータ4の外周面が直接接触しないことにより、ステータ4から保持リング5への振動伝達率を低減させることができる。すなわち、図31のようにステータ4が径方向に変位する振動の伝達を低減できる。実施の形態1の効果と合わせて、振動と騒音の低減効果を更に高めることができる。
図15は本発明の実施の形態8による回転電機の回転軸心を含む断面の上半分を模式的に示す断面図、図16は図15に示されたフレーム、保持リング、及びステータのS16−S16線における矢視断面図である。図において、保持リング5Mはモールド材からなり、ステータ保持部51Mと接触面積低減部52Mの他、ステータ4におけるハウジング3の逆側もモールド材で一体的に封入されている。そして、筒状のステータ保持部51Mから、図16に示すように、電機子巻線41が入るスロット部分にまで跨ってモールド材で一体的に充填されている。その他の構成は実施の形態1と略同様である。
図17は本発明の実施の形態9による回転電機の回転軸心を含む断面の上半分を模式的に示す断面図、図18は図17に示された保持リングの正面図、図19は図18の保持リングのS19−S19線における断面端面図、図20は図17に示されたステータの断面図、図21は図17に示されたフレーム、保持リング、及びステータのS21−S21線における矢視断面図である。なお、この実施の形態9は、ステータ4と保持リング5が締結部材、好ましくはネジやボルトによりハウジング3と締結されている点で実施の形態1の図1と異なっている。
図22は本発明の実施の形態10による回転電機の回転軸心を含む断面の上半分を模式的に示す断面図、図23は図22に示されたハウジングの断面図である。図において、ステータ4には軸方向に複数の貫通孔が図20の通し穴Hと略同様に設けられ、図の左方から右方に挿通されたボルトなどのステータ締結部材71によって保持リング5の接触面積低減部52に対して締結されている。そして、保持リング5は、ハウジング3に図23に示すように設けられた回転軸と平行で、前記ステータ締結部材71の貫通孔とは中心軸が異なる位置の挿通孔35の機外側から挿通された保持リング締結部材72によってハウジング3と締結されている。このとき、ステータ4と締結されるステータ締結部材71とハウジング3と締結される保持リング締結部材72は中心軸が異なるために干渉することはない。その他の構成は実施の形態9と同様である。
図24は本発明の実施の形態11による回転電機の回転軸心を含む断面の上半分を模式的に示す断面図、図25は図24に示された保持リングの正面図、図26は図25の保持リングのS26−S26線における矢視断面端面図、図27は図24に示されたフレーム、保持リング、及びステータのS27−S27線における矢視断面図、図28は図24に示されたステータ保持板の正面図、図29は図28のステータ保持板のS29−S29線における矢視断面図である。なお、この実施の形態11は、図24に示すように、ステータ4における、ステータ固定側のハウジング3とは反対側の端面部に環状のステータ保持板8を同軸に配設し、このステータ保持板8を介してステータ4と保持リング5をハウジング3に対して締結部材7によって共締め、固定すると共に、ハウジング3の機外側から挿通されたステータ保持板締結部材73によってステータ保持板8をステータ4と保持リング5と共にハウジング3に共締め、固定するようにしたものである。
図30は本発明の実施の形態12による回転電機におけるフレームと保持リングとステータの断面図(図5の矢視断面図に相当)である。図において、ステータ4は、薄い鋼板を重ねて積層した分割鉄心42と、ステータ内周側に開口するように周方向に所定ピッチで複数個設けられ、中心軸方向に延びるティース42aに装着された電機子巻線41とを備えている。ステータ4は周方向の分割幅が異なる分割鉄心42からなる。具体的には、実施の形態1などと同様の中心角45°の分割片42Aが4つと、中心角90°の分割片42Bが2つの合計6つのブロックによって構成されている。なお、ティース42aの数など、その他の構成は実施の形態1と同様である。
Claims (12)
- ロータの周りを間隙を介して包囲するステータとして周方向に複数に分割された分割鉄心と、前記ステータのまわりを包囲する筒状のフレームと、このフレームの軸方向の一側部及び他側部に設けられて前記ロータの軸受を保持する一対のハウジング部を備えた回転電機であって、外径が前記フレームの内径よりも小径の円筒状に形成され、内周側で前記分割鉄心を保持するように形成されたステータ保持部と、このステータ保持部の軸方向一端部外側領域における周方向の所定の複数箇所を軸心方向に突出させた接触面積低減部を有する保持リングを備え、前記接触面積低減部を前記一対のハウジング部の何れか一方に対して固定することにより前記ステータと前記フレームを非接触としたことを特徴とする回転電機。
- 前記フレームは、前記一対のハウジング部の一方と一体の有底円筒状に形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
- 前記保持リングを固定する前記ハウジング部の半径方向の内面は、前記保持リングの固定側一端部と嵌合する段部からなる保持リング嵌合部を有し、前記保持リングを前記保持リング嵌合部に嵌入することで、前記ステータと前記ロータの回転軸との同心を取るようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機。
- 前記ハウジング部を径方向に貫通して、前記保持リングの前記接触面積低減部の外周面を望むねじ孔を設け、そのねじ孔に螺合された固定ねじによって前記保持リングを固定するようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の回転電機。
- 前記ステータの外周面と前記保持リングのステータ保持部の内周面の一方に回転軸と平行な方向に延在する凹溝を、他方に該凹溝と互いに係合する凸条を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の回転電機。
- 前記保持リングのステータ保持部の内周面に、回転軸と平行な方向に延在し且つ周方向に等間隔で配置されて軸心方向に突出された複数の突出部を設け、この突出部の突出端部に前記ステータのティース部に対応する外周面を係止させて、前記ステータ保持部の内周面と前記ステータの外周面相互を非接触としたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の回転電機。
- 前記ステータの外周面に、回転軸と平行な方向に延び周方向に等間隔で突出された複数の係止突部を設け、この係止突部の突出端部を前記保持リングのステータ保持部の内周面に係止させて、前記ステータの外周面と前記ステータ保持部の内周面とを非接触としたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の回転電機。
- 前記保持リングがモールド材からなり、前記ステータを構成するティース部の電機子巻線を一体に封止してなることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の回転電機。
- 前記ステータと前記保持リングの前記接触面積低減部を軸方向に平行かつ同軸に貫通する通し穴を設け、この通し穴に挿通された締結部材によって前記ステータと前記保持リングを前記一対のハウジング部の何れか一方に固定したことを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の回転電機。
- 前記ステータは該ステータを軸方向に貫通する貫通孔に挿通されたステータ締結部材によって前記保持リングの前記接触面積低減部に固定され、前記保持リングは前記一対のハウジング部の何れか一方を前記貫通孔とは異なる位置に貫通された挿通孔に挿通された保持リング締結部材によって該一対のハウジング部の何れか一方と固定されていることを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の回転電機。
- 前記ステータにおける、前記一対のハウジング部の内のステータ固定側の前記ハウジング部とは反対側の端面部に環状のステータ保持板を配設し、軸方向の締結部材によって、前記ステータと前記保持リングを前記ステータ保持板と共に前記ステータ固定側ハウジング部に固定したことを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の回転電機。
- 前記分割鉄心は、周方向に不等間隔で分割されていることを特徴とする請求項1から請求項11の何れかに記載の回転電機。
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