JP5884507B2 - 物品保管設備の学習方法 - Google Patents

物品保管設備の学習方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5884507B2
JP5884507B2 JP2012010914A JP2012010914A JP5884507B2 JP 5884507 B2 JP5884507 B2 JP 5884507B2 JP 2012010914 A JP2012010914 A JP 2012010914A JP 2012010914 A JP2012010914 A JP 2012010914A JP 5884507 B2 JP5884507 B2 JP 5884507B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
article
learning
target
storage
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012010914A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013147343A (ja
Inventor
和誠 木村
和誠 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daifuku Co Ltd
Original Assignee
Daifuku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daifuku Co Ltd filed Critical Daifuku Co Ltd
Priority to JP2012010914A priority Critical patent/JP5884507B2/ja
Publication of JP2013147343A publication Critical patent/JP2013147343A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5884507B2 publication Critical patent/JP5884507B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、物品を載置状態でかつ複数の位置決めピンを物品の底部の複数の位置決め孔に係合させた位置決め状態で収納する複数の収納部が並設された保管部と、前記収納部に対して物品を移載する物品移載手段を前記保管部の前面側の物品搬送用空間内において前記収納部の並び方向に沿って移動させる物品搬送手段と、前記物品移載手段及び前記物品搬送手段の作動を制御する制御手段とが設けられ、前記物品移載手段が、前記物品搬送用空間内に引退する引退位置と前記収納部内に突出する突出位置とに出退駆動自在で且つ昇降駆動自在な物品載置体にて、前記収納部に載置されている物品を取出す掬い処理、及び、前記物品載置体にて載置した物品を前記収納部に収納する降ろし処理を行うように構成され、前記制御手段が、複数の前記収納部の夫々に対して設定した目標移載位置に前記物品移載手段を位置させた状態で、前記突出位置として、複数の前記収納部の夫々に対して設定した目標突出位置に前記物品載置体を突出させて前記掬い処理及び前記降ろし処理を行うべく、前記物品移載手段及び前記物品搬送手段の作動を制御するように構成された物品保管設備において、
複数の前記収納部の夫々に対する前記目標移載位置を学習する目標移載位置学習処理を実行した後、複数の前記収納部の夫々に対する前記目標移載位置に前記物品移載手段を位置させた状態で、前記目標突出位置を学習する目標突出位置学習処理を実行する物品保管設備の学習方法に関する。
かかる物品保管設備の学習方法は、制御手段によって物品移載手段及び物品搬送手段を作動させるために必要となる目標移載位置、及び、目標突出位置を学習するものであって、目標移載位置は、移載対象の収納部に対して物品移載手段を位置させる情報として用いられ、そして、目標突出位置は、移載対象の収納部に対して物品載置体を突出させて掬い処理及び降ろし処理を行うための情報として用いられる。
ちなみに、制御手段は、降ろし処理を行うときには、収納部における物品載置面よりも高い降ろし用基準高さにて物品載置体を目標突出位置に突出させ、次に、収納部における物品載置面よりも低い降ろし用目標高さに物品載置体を下降させ、その後、物品載置体を引退位置に引退させるように制御し、かつ、掬い処理を行うときには、収納部における物品載置面よりも低い掬い用基準高さにて物品載置体を目標突出位置に突出させ、次に、収納部における物品載置面よりも高い掬い用目標高さに物品載置体を上昇させ、その後、物品載置体を引退位置に引退させるように制御することになる。
尚、一般には、降ろし用基準高さと掬い用目標高さとは、同じ高さに設定され、また、降ろし用目標高さと掬い用基準高さとは、同じ高さに設定されることになる。
物品保管設備の学習方法の従来例として、目標突出位置学習処理を、光電スイッチを利用して行うものがある。
すなわち、物品載置体の先端部に、光軸を垂直方向に向けた状態で反射型の光電スイッチが取付けられ、複数の位置決めピンに係合する係合孔を底部に備えた学習用冶具の裏面に、物品載置体に装備した光電スイッチが計測対象とする光反射テープが貼付される。
そして、目標突出位置学習処理として、複数の収納部の夫々に対して学習用冶具を順次付け替えて、物品載置体を引退位置から収納部に向けて突出作動させて、光電スイッチがオンしたときとオフしたときの突出量を記憶し、次に、物品載置体を引退作動させて、光電スイッチがオンしたときとオフしたときの突出量を記憶するようにし、記憶した4つの突出量の平均値を求めて、この平均値に基づいて目標突出位置を定めるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
ちなみに、特許文献1においては、半導体(ウェハ)を収納した容器を、物品として保管することが記載されている。
また、複数の収納部の夫々に対して学習用冶具を順次付け替えることについては、詳細な説明はないが、作業員の手作業によって、学習用冶具を複数の収納部の夫々に対して順次付け替えるものであると考えられる。
また、特許文献1には、目標移載位置学習処理についての詳細な説明はないが、目標移載位置学習処理は、一般に、複数の収納部の夫々に、目標移載位置を求めるための設定設置条件にて学習用マーク体を設置して行われる。
つまり、学習用マーク体を検出するマーク体検出センサを物品搬送手段に装備し、設定基準位置に対する物品搬送手段の移動位置を検出する移動位置検出手段を設け、そして、物品搬送手段を移動させながら、マーク体検出センサが学習用マーク体を検出したときの移動位置検出手段の検出情報を求め、その検出情報と設定設置条件とに基づいて、目標移載位置を求めることになる(例えば、特許文献2参照。)。
ちなみに、通常は、収納部が縦横に並ぶ状態で設置されて、物品搬送手段が、水平方向並びに上下方向に沿って物品移載手段を移動させることになるため、目標移載位置は、水平方向での位置及び上下方向(昇降方向)での位置を示す情報として定められることになる。
特開2001−225909号公報 特開2008−44732号公報
従来の物品保管設備の学習方法は、目標突出位置学習処理を効率良く行い難いものであり、改善が望まれるものであった。
すなわち、従来の目標突出位置学習処理は、物品載置体を引退位置から収納部に向けて突出作動させ、その後、引退作動させながら、学習用冶具に装備した光反射テープを光電スイッチにて検出するものであるため、物品載置体の出退作動に時間が掛かることに起因して、目標突出位置学習処理を効率良く行い難いものであった。
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、目標突出位置学習処理を効率良く行うことができる物品保管設備の学習方法を提供する点にある。
本発明の物品保管設備の学習方法は、物品を載置状態でかつ複数の位置決めピンを物品の底部の複数の位置決め孔に係合させた位置決め状態で収納する複数の収納部が並設された保管部と、前記収納部に対して物品を移載する物品移載手段を前記保管部の前面側の物品搬送用空間内において前記収納部の並び方向に沿って移動させる物品搬送手段と、前記物品移載手段及び前記物品搬送手段の作動を制御する制御手段とが設けられ、
前記物品移載手段が、前記物品搬送用空間内に引退する引退位置と前記収納部内に突出する突出位置とに出退駆動自在で且つ昇降駆動自在な物品載置体にて、前記収納部に載置されている物品を取出す掬い処理、及び、前記物品載置体にて載置した物品を前記収納部に収納する降ろし処理を行うように構成され、
前記制御手段が、複数の前記収納部の夫々に対して設定した目標移載位置に前記物品移載手段を位置させた状態で、前記突出位置として、複数の前記収納部の夫々に対して設定した目標突出位置に前記物品載置体を突出させて前記掬い処理及び前記降ろし処理を行うべく、前記物品移載手段及び前記物品搬送手段の作動を制御するように構成された物品保管設備において、
複数の前記収納部の夫々に対する前記目標移載位置を学習する目標移載位置学習処理を実行した後、複数の前記収納部の夫々に対する前記目標移載位置に前記物品移載手段を位置させた状態で、前記目標突出位置を学習する目標突出位置学習処理を実行する物品保管設備の学習方法であって、
複数の前記位置決めピンに係合する複数の係合孔を底部に備えた学習用冶具に、測距用の被検出体が装備され、
前記物品載置体の出退方向での距離を計測する計測光投射式の測距センサが、前記引退位置の前記物品載置体と前記被検出体との距離を計測する状態で、前記物品搬送手段に装備され、
前記目標突出位置学習処理として、複数の前記収納部の夫々に対して前記学習用冶具を順次付け替えて、前記収納部に前記学習用具が装着された状態で且つ前記物品載置体が前記引退位置に位置する状態で前記測距センサにて前記被検出体までの距離を計測する処理を行うことを特徴とする。
すなわち、目標突出位置学習処理が、複数の収納部の夫々に対して順次付け替える学習用冶具に装備した被検出体と引退位置の物品載置体との距離を、物品載置体の出退方向での距離を計測する計測光投射式の測距センサにて計測することによって行われる。
つまり、測距センサによって、引退位置の物品載置体と被検出体との間の距離が計測されることになるため、その計測された距離情報や、学習冶具に装備した被検出体の収納部における位置情報等に基づいて、目標突出位置を求めることができるのである。
そして、学習用冶具に装備した被検出体に対する計測光投射式の測距センサによる計測は、瞬時に行うことができるものであるから、目標突出位置学習処理を短時間で効率良く行うことができるのである。
要するに、本願発明の第1特徴によれば、目標突出位置学習処理を効率良く行うことができる物品保管設備の学習方法を提供できる。
本発明の物品保管設備の学習方法の第2特徴は、上記第1特徴に加えて、
複数の前記収納部に、上方側ほど外方側に位置する物品ガイド面にて、下降される物品を複数の前記位置決めピンに対して複数の前記位置決め孔が係合する設定適正状態に案内するガイド体が設けられ、
前記学習用冶具が、平面視にて、物品の大きさと同じ大きさとなるように形成されて、前記ガイド体の前記物品ガイド面にて、複数の前記位置決めピンに対して複数の前記係合孔が係合する状態に案内されるように構成され、
前記物品載置体が、物品及び前記学習用冶具を摺動移動自在な状態で載置するように構成され、
前記目標突出位置学習処理において、前記目標突出位置として定めた学習用突出位置に前記物品載置体を突出作動させて前記掬い処理及び前記降ろし処理を実行する形態で、複数の前記収納部の夫々に対して前記学習用冶具を順次付け替えるように、前記制御手段にて前記物品移載手段及び前記物品搬送手段を作動させることを特徴とする。
すなわち、目標突出位置学習処理において、複数の収納部の夫々に対して学習用冶具を順次付け替えるように、制御手段にて物品移載手段及び物品搬送手段を作動させることになるから、作業者の手作業にて、複数の収納部の夫々に対して学習用冶具を順次付け替えるようにするに較べて、学習処理における作業者の負担を軽減できるものとなる。
そして、目標突出位置学習処理を行うときには、学習対象とする収納部についての目標突出位置が求められていないから、目標突出位置として学習用突出位置を仮に定めて、その学習用突出位置に物品載置体を突出作動させて掬い処理及び降ろし処理を実行しながら、学習対象とする収納部の夫々に対して学習用冶具を移載させることになる。
学習用突出位置は、学習対象とする収納部の目標突出位置として、仮に定められるものであるから、目標突出位置学習処理によって求められる目標突出位置からはずれている可能性がある。
そのため、降ろし処理によって、学習対象とする収納部に収納する学習用冶具の複数の係合孔が、複数の位置決めピンに対して係合する位置から外れている可能性があるが、ガイド体の物品ガイド面にて学習用冶具が案内されることによって、複数の位置決めピンに対して複数の係合孔が係合する状態となる。
つまり、制御手段にて物品移載手段及び物品搬送手段を作動させて、学習対象とする収納部の夫々に対して学習用冶具を順次付け替えることによって、目標突出位置学習処理における作業者の負担を軽減することができ、しかも、ガイド体の物品ガイド面にて学習用冶具を案内することによって、複数の位置決めピンに対して複数の係合孔が係合する状態に学習用冶具を適切に移載することができる。
要するに、本発明の第2特徴によれば、上記第1特徴による作用効果に加えて、目標突出位置学習処理における作業者の負担を軽減することができ、しかも、目標突出位置学習処理において、学習対象とする収納部の夫々に対して学習用冶具を移載することを適切に行うことができる物品保管設備の学習方法を提供できる。
本発明の物品保管設備の学習方法の第3特徴は、上記第2特徴に加えて、
前記目標突出位置学習処理において、複数の前記収納部のうちの一つを最初に計測する代表収納部として、その代表収納部に対しては人為作業によって前記学習用冶具を装着するようにし、
前記代表収納部に前記学習用冶具を装着した状態で、前記測距センサにて計測した情報に基づいて定めた前記代表収納部についての前記目標突出位置を、前記学習用突出位置として設定することを特徴とする。
すなわち、目標突出位置学習処理において、複数の収納部のうちの一つを最初に計測する代表収納部として、その代表収納部に対しては人為作業によって前記学習用冶具を装着する。
その後、代表収納部に学習用冶具を装着した状態で、測距センサにて計測した情報に基づいて、代表収納部についての目標突出位置を設定することになり、そして、その代表収納部についての目標突出位置を、制御手段にて物品搬送手段を作動させて、学習対象とする収納部の夫々に対して学習用冶具を移載する際の学習用突出位置に定めることになる。
代表収納部についての目標突出位置は、他の収納部における適正な目標突出位置に一致しているとは限らないものの、複数の収納部が同様に構成されるものであるから、代表収納部についての目標突出位置と、他の収納部における適正な目標突出位置とは、大きく異ならないものである。
したがって、目標突出位置学習処理において、複数の前記収納部の夫々に対して学習用冶具を順次付け替えるように、制御手段にて物品搬送手段及び移載手段を作動させる際に、計測対象の収納部における適正な目標突出位置に極力近い学習用突出位置に物品載置体を突出させた状態で、掬い処理及び降ろし処理を実行することができるため、計測対象の収納部に対して学習用冶具を移載することを一層良好に行うことができる。
要するに、本発明の第3特徴によれば、上記第2特徴による作用効果に加えて、計測対象の収納部に対して学習用冶具を移載することを一層良好に行うことができる物品保管設備の学習方法を提供できる。
本発明の物品保管設備の学習方法の第4特徴は、上記第1〜第3特徴のいずれかに加えて、
前記測距センサが、計測光として、可視光線をビーム状に投射するように構成され、
前記被検出体に、前記目標移載位置が適正範囲であるか否かを、前記計測光の投射位置との対比により判別するための指標が設けられていることを特徴とする。
すなわち、測距センサが、計測光としての可視光線をビーム状に投射して、測距することになり、そして、被検出体に、目標移載位置が適正範囲であるか否かを、計測光の投射位置との対比により判別するための指標が設けられているから、計測光の投射位置と被検出体に設けられた指標とを対比することにより、目標移載位置学習処理によって求められた目標移載位置が適正であるか否かを確認することができる。
つまり、目標突出位置を求めるために装備されている被検出体及び測距センサを利用しながら、目標移載位置学習処理によって求められた目標移載位置が、適正であるか否かを確認できることになる。
要するに、本発明の第4特徴によれば、上記第1〜第3特徴による作用効果に加えて、目標移載位置学習処理によって求められた目標移載位置が適正であるか否かを確認することができる物品保管設備の学習方法を提供できる。
物品保管設備の概略平面図 同設備の側面図 同設備の要部の平面図 同設備の要部の正面図 物品収納部の切欠き正面図 同部の斜視図 制御構成を示すブロック図 学習用冶具と先端枠との関係を示す斜視図 同関係を示す一部切欠き正面図 目標移載位置学習処理の物品移載手段の移動経路を示す説明図 同移動経路を示す説明図 代表収納部での確認状態を示す斜視図 被検出体の正面図
本発明にかかる物品保管設備の学習方法の実施形態について図面に基づいて説明する。
先ず、物品保管設備について説明する。
図1に示すように、物品Bを収納する収納部Sを備える保管部としての2つの物品保管棚1が、物品Bを出し入れする前面を対向させた状態で、間隔を隔てて左右に並ぶ形態で設置されている。
そして、一対の物品保管棚1の間に、物品保管棚1の前面側の物品搬送用空間2が形成されて、その物品搬送用空間2の内部に、物品搬送手段としてのスタッカークレーン3が装備され、また、一対の物品保管棚1の横側脇には、入出庫部としての荷受台4が装備されている。
物品保管棚1には、図1及び図2に示すように、収納部Sが棚横幅方向X並びに棚上下幅方向Yに沿って並ぶ状態で装備されている。
ちなみに、本実施形態の物品Bは、バッテリーであって、収納部Sの夫々には、収納されたバッテリーを充電する充電装置が装備されることになるが、本実施形態においては、物品Bの詳細な説明や充電装置についての説明は省略する。
尚、以下の説明においては、物品Bは、直方体であるとして説明する。
図1及び図2に示すように、物品搬送用空間2の床部には、物品保管棚1の棚横幅方向Xの全範囲および荷受台4の設置箇所にわたる状態で走行レール5が設置され、物品搬送用空間2の天井部には、物品保管棚1の棚横幅方向の全範囲および荷受台4の設置箇所にわたる状態でガイドレール6が設置されている。
そして、スタッカークレーン3が、上部をガイドレール6にて案内されながら走行レール5上を棚横幅方向Xに沿って走行するように設けられている。
スタッカークレーン3は、図2に示すように、走行レール5に沿って走行自在な走行台車7、及び、その走行台車7に立設された昇降マスト8に沿って昇降自在な昇降台9を備えるものであり、そして、昇降台9に、収納部Sに対して物品Bを移載する物品移載手段Fが設けられている。
したがって、スタッカークレーン3は、走行台車7の走行作動により物品移載手段Fを棚横幅方向Xに移動させ、かつ、昇降台9の昇降作動により物品移載手段Fを棚上下幅方向Yに移動させるように構成されている。
つまり、物品移載手段Fは、スタッカークレーン3の走行台車7の走行作動、及び、昇降台9の昇降作動により、収納部Sの並び方向としての、棚横幅方向Xおよび棚上下幅方向Yに移動されることになる。
ちなみに、スタッカークレーン3の昇降マスト8は、走行台車7の前端部と後端部の夫々に1つずつ設置される状態で前後一対設けられ、そして、昇降マスト8の上端部同士を連結する上部フレーム8Aが設けられて、この上部フレーム8Aが、ガイドレール6にて案内されるようになっている。
物品移載手段Fは、図3及び図4に示すように、昇降台9に固定された基枠10A、その基枠10Aに対してスライド移動する中間枠10B、及び、その中間枠10Bに対してスライド移動する先端枠10Cからなる一対の出退装置を、スタッカークレーン3の前後幅方向(棚横幅方向X)に沿って並べる状態で備えるものであって、一対の先端枠10Cが、物品搬送用空間2内に引退する引退位置と収納部S内に突出する突出位置とに出退駆動自在で、かつ、昇降台9の昇降により昇降駆動自在な物品載置体として機能するように構成されている。
尚、以下の記載においては、先端枠10Cが一対設けられることを説明する必要がある場合には、一対の先端枠10Cと記載し、その他の場合には、単に、先端枠10Cと記載する。
そして、物品移載手段Fが、先端枠10Cの出退作動及び昇降作動により、収納部Sに収納した物品Bを取出す掬い処理及び先端枠10Cに載置した物品Bを収納部Sに収納する降ろし処理を行うように構成されている。
つまり、スタッカークレーン3は、荷受台4に入庫された物品Bを収納部Sに収納する入庫作業や、収納部Sに収納されている物品Bを荷受台4に出庫する出庫作業を行うことになり、そして、物品移載手段Fが、入庫作業を行うときに、上記降ろし処理を行い、また、出庫作業を行うときに、上記掬い処理を行うことになる。
尚、スタッカークレーン3の物品移載手段Fは、入庫作業において荷受台4から物品Bを取出すときにも、上記掬い処理と同様に先端枠10Cを作動させ、出庫作業において荷受台4に物品Bを降ろすときにも、上記降ろし処理と同様に先端枠10Cを作動させることになる。
図2及び図3に示すように、左右一対の物品保管棚1の夫々は、棚前後幅方向に間隔を隔てる前後一対の柱1aからなる柱組を、棚横幅方向に沿って並設して、隣接する柱組の間に、板状の支持体14を棚上下幅方向に沿って間隔を隔てて並設する形態に構成されている。
そして、各収納部Sが、支持体14の上方空間に物品Bを収納する形態で設けられている。
図5及び図6に示すように、支持体14の上部に、突出位置の先端枠10Cが上下に通過する間隔を隔てる状態で、棚前後幅方向に沿って長尺な左右一対の載置枠15が装備されて、その載置枠15にて、物品Bの両端部を載置支持するように構成され、かつ、載置枠15には、位置決めピン11が上方に向けて突出する起立姿勢で設けられている。
つまり、収納部Sは、左右一対の載置枠15の上面を物品載置面として物品Bを載置支持し、かつ、載置枠15に装備した位置決めピン11を物品Bの底部の位置決め孔12に係合させることによって、物品Bを載置状態で且つ複数の位置決めピン11を物品Bの底部の位置決め孔12に係合させた位置決め状態で収納するように構成されている。
ちなみに、載置枠15の高さが、先端枠10Cの上下幅よりも大きく形成されて、載置枠15に載置された物品Bの底面と支持体14の上面との間に、先端枠10Cが出退する空間を形成するように構成されている。
荷受台4は、収納部Sと同様に、物品Bを載置状態でかつ複数の位置決めピン11を物品Bの底部の位置決め孔12に係合させた位置決め状態で支持するように構成されるものであって、図1に示す如く、収納部Sの左右一対の載置枠15に対応する左右一対の支持枠16を装備して、それらの支持枠16に、複数の位置決めピン11を備えるように構成されている。
スタッカークレーン3及び物品移載手段Fの作動を制御する制御手段としてのクレーン制御部KC(図7参照)が、複数の収納部S及び荷受台4に対して設定した目標移載位置に物品移載手段Fを位置させた状態で、突出位置として、複数の収納部S及び荷受台4に対して設定した目標突出位置に先端枠10Cを突出させて掬い処理及び降ろし処理を行うように、スタッカークレーン3及び物品移載手段Fの作動を制御するように構成されている。
ちなみに、クレーン制御部KCは、降ろし処理を行うときには、左右一対の載置枠15の上面よりも高い降ろし用基準高さにて先端枠10Cを突出位置に突出させ(図4参照)、次に、左右一対の載置枠15の上面よりも低い降ろし用目標高さに先端枠10Cを下降させ(図5参照)、その後、先端枠10Cを引退位置に引退させるように制御し、また、掬い処理を行うときには、左右一対の載置枠15の上面よりも低い掬い用基準高さにて先端枠10Cを突出位置に突出させ、次に、左右一対の載置枠15の上面よりも高い掬い用目標高さに先端枠10Cを上昇させ、その後、先端枠10Cを引退位置に引退させるように制御することになる。
尚、降ろし用基準高さと掬い用目標高さとは同じ高さであり、掬い用基準高さと降ろし用目標高さとは同じ高さである。
したがって、複数の収納部S及び荷受台4に対して設定する目標移載位置としては、掬い処理を行うときには、掬い用基準高さと掬い用目標高さとが存在し、降ろし処理を行うときには、降ろし用基準高さと降ろし用目標高さとが存在することになるが、掬い処理においては、掬い用基準高さから掬い用目標高さに物品移載手段Fを上昇させるものであり、また、降ろし処理においては、降ろし用基準高さから降ろし用目標高さに物品移載手段Fを下降させるものであるため、以下においては、掬い処理を行うときの目標移載位置が、掬い用基準高さであるとし、降ろし処理を行うときの目標移載位置が、降ろし用基準高さであるとして説明する。
以下、スタッカークレーン3の各部の構成、及び、スタッカークレーン3の運転制御について説明を加える。
図2に示すように、スタッカークレーン3の昇降台9は、走行台車7に立設した前後一対の昇降マスト8にて昇降自在に案内支持されて、その前後両側に連結した昇降ワイヤ17にて吊下げ支持されている。
昇降ワイヤ17は、走行台車7の一端に装備した巻き取りドラム18から繰り出されるものであって、上部フレーム8Aや一方の昇降マスト8の上部及び下部に設けた案内プーリ19に案内される状態で架設されている。
そして、昇降駆動手段としての昇降用電動モータ20(図7参照)にて、巻き取りドラム18が正逆に回転駆動されることにより、物品移載手段Fを装備した昇降台9が昇降移動されるように構成されている。
ちなみに、詳述はしないが、昇降ワイヤ17の昇降台9に対する連結部は、昇降ワイヤ17の連結位置をワイヤ長手方向に調整できるように構成されており、この調整により、昇降台9が水平姿勢となるように、昇降台9の傾きを調節できるようになっている。
図2に示すように、走行台車7には、昇降台9の昇降方向、つまり、物品保管棚1の棚上下幅方向Yにおける昇降台9の移動位置を、棚上下幅方向Yにおける基準上下位置から物品移載手段Fまでの距離として検出するための上下方向用レーザー測距センサ21が装備されている。
尚、基準上下位置は、本実施形態においては、棚上下幅方向Yにおける上下方向用レーザー測距センサ21の設置位置である。
上下方向用レーザー測距センサ21は、棚上下幅方向Yに沿って測距用のレーザー光を投射し、昇降台9に装備した上下方向用反射体22にて反射された光を受光して、レーザー光を投射してから受光するまでの時間に基づいて、基準上下位置から昇降台9までの距離を検出するように構成されている。
昇降台9に装備した物品移載手段Fは、出退用電動モータ23(図7参照)にて出退駆動されるように構成されている。
そして、図7に示すように、物品移載手段Fには、リミットスイッチ等にて構成されて、先端枠10Cが引退位置に位置することを検出する引退位置検出センサ24、及び、ロータリエンコーダ等にて構成されて、先端枠10Cの引退位置からの突出量を検出する突出位置検出センサ25が装備されている。
つまり、クレーン制御部KCが、引退位置検出センサ24の検出情報に基づいて、先端枠10Cが引退位置に位置することを認識し、その状態からの、突出位置検出センサ25の検出情報に基づいて、先端枠10Cの引退位置からの突出量を求めるように構成されている。
図2に示すように、スタッカークレーン3の走行台車7には、走行レール5の長手方向に間隔を隔てて前後一対の走行輪7Aが配置され、それらの走行輪7Aのうちの前方側の走行輪7Aが、走行用電動モータ26にて正逆に回転駆動されるように構成されている。
したがって、走行用電動モータ26にて前方側の走行輪7Aを正逆に回転駆動することにより、走行台車7を走行レール5に沿って走行させて、物品移載手段Fを物品保管棚1の棚横幅方向Xに沿って移動させるように構成されている。
図1及び図2に示すように、走行台車7の物品保管棚1の棚横幅方向Xにおける走行位置を、棚横幅方向Xにおける基準横位置から物品移載手段Fまでの距離として検出するための横方向用レーザー測距センサ27が、走行台車7に装備されている。
尚、基準横位置は、本実施形態においては、走行レール5の一端部であり、その基準横位置には、横方向用反射体28が装備されている。
横方向用レーザー測距センサ27は、棚横幅方向に沿って測距用のレーザー光を投射し、横方向用反射体28にて反射された光を受光して、レーザー光を投射してから受光するまでの時間に基づいて、基準横位置から走行台車7までの距離を検出するように構成されている。
そして、クレーン制御部KCが、横方向用レーザー測距センサ27及び上下方向用レーザー測距センサ21の検出情報に基づいて、複数の収納部Sの夫々及び荷受台4に対して設定した目標移載位置に物品移載手段Fを位置させるべく、走行用電動モータ26及び昇降用電動モータ20の作動を制御するように構成されている。
また、クレーン制御部KCが、掬い処理及び降ろし処理を実行する際には、引退位置検出センサ24及び突出位置検出センサ25の検出情報に基づいて、複数の収納部Sの夫々に対して設定した目標突出位置に先端枠10Cを突出させるべく、出退用電動モータ23の作動を制御するように構成されている。
さらに、クレーン制御部KCが、上下方向用レーザー測距センサ21の検出情報に基づいて、掬い処理において物品移載手段Fを目標移載位置としての掬い用基準高さから掬い用目標高さに上昇させるべく、昇降用電動モータ20の作動を制御し、また、降ろし処理において物品移載手段Fを目標移載位置としての降ろし用基準高さから降ろし用目標高さに下降させるべく、昇降用電動モータ20の作動を制御することになる。
以上の説明から明らかな如く、本実施形態においては、複数の収納部Sや荷受台4についての目標移載位置は、基準横位置からの棚横幅方向Xでの距離情報と、基準上下位置からの棚上下幅方向Yでの距離情報とにより定められることになる。
そして、目標移載位置を定める基準横位置からの棚横幅方向Xでの距離情報は、基準横位置とスタッカークレーン3との間の棚横幅方向Xにおける距離として定められ、目標移載位置を定める基準上下位置からの棚上下幅方向Yでの距離情報は、基準上下位置と昇降台9との間の棚上下幅方向Yにおける距離として定められることになる。
つまり、目標移載位置を定める基準横位置からの棚横幅方向Xでの距離情報に対応する位置に、スタッカークレーン3を位置させ、かつ、目標移載位置を定める基準上下位置からの棚上下幅方向Yでの距離情報に対応する位置に、昇降台9を位置させることにより、物品移載手段Fが目標移載位置に位置されることになる。
ちなみに、本実施形態においては、上述の如く、掬い処理を行うときの目標移載位置を掬い用基準高さとし、降ろし処理を行うときの目標移載位置を降ろし用基準高さとするものであるが、後述する学習方法においては、降ろし処理を行うときの目標移載位置(降ろし用基準高さ)を学習して、掬い処理を行うときの目標移載位置(掬い用基準高さ)を演算により求めるものとする。
つまり、掬い処理を行うときの掬い用基準高さは、降ろし処理を行うときの降ろし用目標高さに相当するものであって、降ろし処理を行うときの降ろし用基準高さより設定距離だけ低い高さであるから、学習により求めた降ろし処理を行うときの目標移載位置から掬い処理を行うときの掬い用基準高さを求めることができるのである。
尚、掬い処理及び降ろし処理を実行するために、物品移載手段Fを昇降台9に対して昇降自在に設ける場合には、掬い処理及び降ろし処理のいずれにおいても、昇降台9を同じ高さに位置させる(停止させる)ことになるので、その高さを目標移載位置として学習させることになる。
ちなみに、クレーン制御部KCとしては、スタッカークレーン3に搭載されて、スタッカークレーン3に装備した各種の機器類を制御する構成や、地上側に設置されて、スタッカークレーン3に装備した各種の機器類に対して通信により制御指令を指令する構成等、種々の形態を採用することができるものである。
スタッカークレーン3は、自動運転する自動運転状態と手動運転する手動運転状態とに切換えられるものものであって、手動運転状態においては、走行指令等の各種の操作情報を指令する手動操作部E(図7参照)からの指令情報がクレーン制御部KCに指令されるように構成されている。
また、本実施形態においては、図5及び図6に示すように、複数の収納部Sに、上方側ほど外方側に位置する物品ガイド面Gにて、下降される物品Bを複数の位置決めピン11に対して複数の位置決め孔12が係合する設定適正状態に案内するガイド体30が設けられている。
このガイド体30は、平面視にて矩形状の物品Bの四つの辺の夫々に対応させて、複数のガイド部分30Aを備えている。
同様に、図1に示すように、荷受台4に、下降される物品を複数の位置決めピン11に対して複数の位置決め孔12が係合する設定適正状態に案内する荷受台用ガイド体31が設けられている。
この荷受台用ガイド体31は、平面視にて矩形状の物品Bの四つの辺の夫々に対応させて、複数のガイド部分31Aを備えている。
すなわち、物品移載手段Fの先端枠10Cは、物品Bを摺動移動自在な状態で載置するものであるため、物品Bを収納部Sや荷受台4に対して降ろす降ろし処理を行うときに、万が一、物品Bの位置や姿勢(傾き)が設定適正状態からずれていても、物品Bをガイド体30や荷受台用ガイド体31にて案内することによって、物品Bの底部の位置決め孔12に対して位置決めピン11を適正通り係合させることができるようになっている。
次に、物品保管設備の学習方法について説明する。
すなわち、複数の収納部Sや荷受台4についての目標移載位置や、複数の収納部Sや荷受台4についての目標突出位置は、物品保管棚1が設計通り誤差なく設置され、また、走行レール5やガイドレール6が設計通り誤差なく設置される等、物品保管設備が設計通り誤差なく設置される場合には、物品保管設備の設計情報から演算にて求めることができるものの、物品保管設備が設計した状態に対して誤差をもって設置されることは否めないものであるため、物品保管設備を設置した段階で、複数の収納部Sや荷受台4についての目標移載位置や、複数の収納部Sや荷受台4についての目標突出位置を、学習によって求めることになる。
物品保管設備の学習方法は、複数の収納部Sの夫々に対する目標移載位置を学習する目標移載位置学習処理を実行した後、複数の収納部Sの夫々に対する目標移載位置に物品移載手段Fを位置させた状態で、複数の収納部Sの夫々に対する目標突出位置を学習する目標突出位置学習処理を実行するものである。
但し、本実施形態においては、目標移載位置学習処理及び目標突出位置学習処理を実行する前に、後述の如く、初期調整処理が実行される。
ちなみに、荷受台4についての目標移載位置や目標突出位置の学習が、複数の収納部Sについての目標移載位置や目標突出位置の学習と併行して実行されるので、荷受台4についての目標移載位置や目標突出位置についての学習についても併せて説明する。
尚、物品保管設備の学習は、左右一対の物品保管棚1の夫々について行うことになるが、一対の物品保管棚1に対する学習は同様に行われるものであるから、以下の説明においては、一対の物品保管棚1のうちの一方側に対する学習について説明する。
図2及ぶ図3に示すように、複数の収納部Sの夫々には、目標移載位置を学習するための学習用光反射体32が、物品移載手段Fの目標移載位置に対する設定関連条件(設定設置条件)を満たす位置に高精度で設置されている。
設定関連条件は、本実施形態においては、図5に示すように、物品保管棚1の棚前後幅方向視において、物品移載手段Fが目標位移載位置に位置するときの先端枠10Cの位置Wに対して、学習用光反射体32の中心が棚横幅方向Xに沿って設定距離Tを離れ、且つ、上記位置Wに対して学習用光反射体32の中心が棚上下幅方向Yに沿って設定距離Uを離れる条件に定められている。
図3及び図4に示すように、昇降台9には、物品移載手段Fが目標移載位置(降ろし用基準高さ)に位置するときに、学習用光反射体32を検出するための第1マーク検出センサ33、及び、物品移載手段Fが掬い用基準高さに位置するときに、学習用光反射体32を検出するための第2マーク検出センサ34が、一対の物品保管棚1に対応させて一対ずつ装備されている。
第1マーク検出センサ33及び第2マーク検出センサ34は、計測光を投射して、学習用光反射体32にて反射した光を受光する反射型の光センサである。
ちなみに、第1マーク検出センサ33は、物品移載手段Fが目標移載位置に位置するときに、物品保管棚1の棚前後幅方向視において、その光軸が学習用光反射体32の中心に向かうように設置されるものであり、第2マーク検出センサ34は、物品移載手段Fが掬い用基準高さに位置するときに、物品保管棚1の棚前後幅方向視において、その光軸が学習用光反射体32の中心に向かうように設置されるものである。
そして、本実施形態においては、学習用光反射体32及び第1マーク検出センサ33を用いて、後述の如く、目標移載位置学習処理が行われるようになっている。
ちなみに、学習用光反射体32及び第1マーク検出センサ33は、降ろし処理を行うときに、物品移載手段Fが降ろし用基準高さに位置することや、掬い処理を行うときに、物品移載手段Fが掬い用目標高さに位置することを確認するために用いられ、また、学習用光反射体32及び第2マーク検出センサ34は、降ろし処理を行うときに、物品移載手段Fが降ろし用目標高さに位置することや、掬い処理を行うときに、物品移載手段Fが掬い用基準高さに位置することを確認するために用いられることになる。
つまり、クレーン制御部KCが、降ろし処理や掬い処理を行うときには、上下方向用レーザー測距センサ21の検出情報に基づいて、昇降台9の位置を判別しながら、降ろし用基準高さ(掬い用目標高さ)、降ろし用目標高さ(掬い用基準高さ)に位置決め制御することになるが、この位置決め制御が所定通り行われているか否かを、第1マーク検出センサ33及び第2マーク検出センサ34の学習用光反射体32に対する検出情報に基づいて、確認するように構成されている。
図3、図9及び図12に示すように、先端枠10Cの出退方向での距離を計測する計測光投射式の測距センサとしての学習用レーザー測距センサ35が、出退装置の基枠10Aの横側脇に、引退位置の先端枠10Cの先端部に対応する位置に位置させた状態で装備されている。
この学習用レーザー測距センサ35は、計測光として、可視光線をビーム状に投射するように構成され、また、その計測結果を表示部35Aに視認可能に表示するように構成されている。
尚、この学習用レーザー測距センサ35は、一対の物品保管棚1に対応させて一対装備されている。
ちなみに、学習用レーザー測距センサ35の検出情報は、降ろし処理を行うときに、収納部Sや荷受台4に物品Bが存在していないことを確認するための情報として用いられるため、クレーン制御部KCに入力されている。
つまり、クレーン制御部KCは、複数の収納部Sの夫々について、物品Bを収納しているか否かを管理するものであるが、物品Bを収納していないと管理している収納部Sに対して物品Bを収納する際に、その収納部Sに物品Bが収納されている場合には、物品Bの降ろし処理を停止することになる。
図8及び図9に示すように、収納部Sや荷受台4に装備した複数の位置決めピン11に係合する複数の係合孔36を底部に備えた学習用冶具Jが設けられている。
この学習用冶具Jは、角材を接続して、平面視形状が四角形に近い形状の枠体として構成されている。つまり、四角形の額縁状の本体部における一辺の両端部から脚部が伸びる形状に構成されている。
そして、この学習用冶具Jの前面側に、学習用レーザー測距センサ35が計測対象とする測距用の被検出体37が装備されている。
被検出体37は、先端枠10Cの出退方向、つまり、物品保管棚1の棚前後幅方向において、物品Bの前面に相当する位置に位置する状態で、学習用冶具Jに装備されている。
つまり、上記学習用レーザー測距センサ35が、引退位置の先端枠10Cの先端と被検出体37との距離を計測するように構成されている。
尚、学習用冶具Jは、左右一対の物品保管棚1の学習に使用されるものであって、被検出体37が左右一対装備されている。
ちなみに、学習用冶具Jは、平面視の大きさが物品Bの大きさと同じとなる状態に形成され、かつ、物品移載手段Fの先端枠10Cに、摺動移動自在な状態で載置されることになる。
従って、後述の如く、学習用冶具Jを収納部Sに対して降ろす降ろし処理を行うときに、万が一、学習用冶具Jの位置や姿勢(傾き)が設定適正状態からずれていても、学習用冶具Jをガイド体30にて案内することによって、学習用冶具Jの底部の係合孔36に対して位置決めピン11を適正通り係合させることができるようになっている。
すなわち、目標突出位置学習処理は、後述の如く、複数の収納部Sの夫々に対して学習用冶具Jを順次付け替えて、先端枠10Cを引退位置に位置させた状態で、学習用レーザー測距センサ35にて被検出体37までの距離を計測する処理が行われることになる。
そして、この目標突出位置学習処理においては、目標突出位置として定めた学習用突出位置に先端枠10Cを突出作動させて掬い処理及び降ろし処理を実行する形態で、複数の収納部Sの夫々に対して学習用冶具Jを順次付け替えるように、クレーン制御部KCにて物品移載手段F及びスタッカークレーン3を作動させることになるが、学習用冶具Jをガイド体30にて案内することによって、学習用冶具Jを収納部Sに対して降ろす降ろし処理を良好に行えるようになっている。
図13に示すように、被検出体37には、目標移載位置が適正範囲であるか否かを、計測光の投射位置との対比により判別するための指標Mが設けられている。
つまり、指標Mは、被検出体37の表面に、四角の枠状に描かれており、後述の如く、目標突出位置学習処理において物品移載手段Fを目標移載位置に位置させたときに、学習用レーザー測距センサ35の計測光が指標M内に位置するか否かにより、目標移載位置が適正範囲であるか否かを判別できるようになっている。
尚、図13においては、計測光Vが指標M内の中心に位置する状態を例示している。
ちなみに、被検出体37の表面には、指標Mと計測光Vとの対比を分かり易くするために、十字線Nが描かれ、また、指標Mと計測光Vとのズレ量を判断するための格子状線Lが描かれている。尚、格子状線Lは、例えば、2mmピッチにて作成されている。
以下、学習方法の具体的な手順について説明する。
本実施形態の学習方法においては、先ず、初期調整処理を行う。
この初期調整処理は、複数の収納部Sのうちの一つを最初に計測する代表収納部DSとして、その代表収納部DSに対しては人為作業によって学習用冶具Jを装着する。
代表収納部DSは、複数の収納部Sのうちのいずれでもよいが、図10及び図11に示すように、本実施形態においては、複数の収納部Sのうちの最下段で、かつ、基準横位置に最も近い収納部Sを代表収納部DSとして用いるものとして、説明を続ける。
この初期調整処理においては、先ず、昇降台9が水平姿勢であるか否かを確認する。
昇降台9が水平でない場合には、上述の如く、昇降ワイヤ17の昇降台9に対する連結位置をワイヤ長手方向に調整する等により、昇降台9が水平姿勢となるようにする。
尚、昇降ワイヤ17の昇降台9に対する連結位置の調整は、棚横幅方向Xでの昇降台9の傾きを調整するものであるが、万が一、昇降台9が先端枠10Cの出退方向において傾いている場合には、詳述はしないが、昇降マスト8に対する昇降台9の被案内部の調整を行うことになる。
次に、代表収納部DSに学習用冶具Jを装着し、手動操作部Eを用いた手動操作により、代表収納部DSに対向する位置にスタッカークレーン3を走行させ、かつ、物品移載手段Fを代表収納部DSに対向する位置に昇降させる。
その後、手動操作により、物品移載手段Fを突出作動させて、物品移載手段Fの棚横幅方向Xの位置が、代表収納部DSの目標移載位置における棚横幅方向Xでの位置に合致しているか否かを確認する。
すなわち、図8に示すように、学習用冶具J及び物品移載手段Fの一対の先端枠10Cの夫々には、物品移載手段Fの棚横幅方向Xでの位置が、代表収納部DSの目標移載位置における棚横幅方向Xでの位置に合致すると、棚横幅方向Xで合致する位置となる状態で、位置確認用マークQ1、Q2が設けられている。
そして、学習用冶具Jの位置確認用マークQ1と先端枠10Cの位置確認用マークQ2とが合致しないときには、手動操作により、位置確認用マークQ1、Q2が合致する状態になるようにスタッカークレーン3を走行させることになる。
位置確認用マークQ1、Q2が合致する状態になると、記憶指令を手動操作部Eより入力して、横方向用レーザー測距センサ27が検出する距離情報を、代表収納部DSについての目標移載位置を定める基準横位置からの棚横幅方向Xでの距離情報として、クレーン制御部KCに記憶させることになる。
その後、先端枠10Cを引退位置に戻し、次に、物品移載手段Fの棚上下幅方向Yの位置が目標移載位置に対応する位置になるように、手動操作により、物品移載手段Fを昇降させる。
すなわち、図9に示すように、先端枠10Cの上面に、L型定規40を当て付け、学習用冶具Jが載置されている載置枠15の上面とL型定規40の下面との間の距離が、学習用設定値Rになるように、手動操作により、物品移載手段Fを昇降させる。
学習用冶具Jが載置されている載置枠15の上面とL型定規40の下面との間の距離が、予め設定した学習用設定値Rになると、記憶指令を手動操作部Eより入力して、上下方向用レーザー測距センサ21が検出する距離情報を、代表収納部DSについての目標移載位置を定める基準上下位置からの棚上下幅方向Yでの距離情報として、クレーン制御部KCに記憶させることになる。
これまでの調整により、物品移載手段Fが代表収納部DSにおける目標物品移載位置に位置する状態となり、この状態において、次に、図12に示すように、学習用レーザー測距センサ35の計測光が、被検出体37の表面の指標Mを投射する状態となるように、学習用レーザー測距センサ35の基枠10Aに対する取り付け姿勢を調節する。
つまり、学習用レーザー測距センサ35の基枠10Aに対する棚横幅方向Xでの傾きや棚上下幅方向Yでの傾きを調節する。
学習用レーザー測距センサ35の計測光が被検出体37の表面の指標Mを投射する状態に調節した後は、学習用レーザー測距センサ35にて計測した情報に基づいて、代表収納部DSについての目標突出位置を求め、その目標突出位置を、学習用突出位置として設定することになる。
すなわち、図12に示すように、学習用レーザー測距センサ35の計測値が表示部35Aにて表示されることになるので、その表示された値に、予め設定された設定値を加えた値を、代表収納部DSにおける目標突出位置に対応する情報として、手動操作部Eより入力することになる。
尚、表示部35Aにて表示される値に加える設定値は、本実施形態においては、先端枠10Cにおける出退方向の中央位置から先端までの長さと、先端枠10Cの出退方向における物品Bの幅の半分の長さとを加えた値に設定されている。
次に、物品移載手段Fが代表収納部DSにおける目標物品移載位置に位置する状態を維持させたまま、図9に示すように、第1マーク検出センサ33の計測光が、学習用光反射体32の中心を投射する状態となるように、第1マーク検出センサ33の昇降台9に対する取り付け姿勢を調節する(図3参照)。
つまり、第1マーク検出センサ33の昇降台9に対する棚横幅方向Xでの傾きや棚上下幅方向Yでの傾きを調節する。
引き続き、手動操作により、物品移載手段Fを降ろし処理における降ろし用目標高さに下降させ、その状態において、第2マーク検出センサ34の計測光が、学習用光反射体32の中心を投射する状態となるように、第2マーク検出センサ34の昇降台9に対する取り付け姿勢を調節する。
つまり、第2マーク検出センサ34の昇降台9に対する棚横幅方向Xでの傾きや棚上下幅方向Yでの傾きを調節する。
以上により、初期調整処理が終了することになるが、本実施形態においては、左右一対の物品保管棚1が装備されるものであるから、それら一対の物品保管棚1の夫々に対して初期調整処理を行うことになる。
初期調整処理が終了すると、次に、目標移載位置学習処理を実行することになる。
この目標移載位置学習処理は、開始指令を指令すると、クレーン制御部KCがスタッカークレーン3の走行作動及び昇降台9の昇降作動を制御して自動的に行われるように構成されている。
すなわち、本実施形態は、上述の説明から明らかように、複数の収納部Sの夫々に装備した学習用光反射体32の中心を第1マーク検出センサ33が検出する状態は、物品移載手段Fが複数の収納部Sの夫々についての物品移載位置に位置する状態に対応するものであるから、複数の収納部Sの夫々に装備した学習用光反射体32の中心を第1マーク検出センサ33が検出する状態における横方向用レーザー測距センサ27の計測情報及び上下方向用レーザー測距センサ21の計測情報を、各収納部Sについての目標移載位置として学習することになる。
具体的には、スタッカークレーン3を棚横幅方向Xに沿って走行させて、第1マーク検出センサ33が学習用光反射体32を検出したときの横方向用レーザー測距センサ27の計測情報と、第1マーク検出センサ33が学習用光反射体32を検出しなくなったときの横方向用レーザー測距センサ27の計測情報との平均値を、学習用光反射体32の中心を第1マーク検出センサ33が検出する状態における横方向用レーザー測距センサ27の計測情報とする。
また、スタッカークレーン3の昇降台9を棚上下幅方向Yに沿って昇降させて、第1マーク検出センサ33が学習用光反射体32を検出したときの上下方向用レーザー測距センサ21の計測情報と、第1マーク検出センサ33が学習用光反射体32を検出しなくなったときの上下方向用レーザー測距センサ21の計測情報との平均値を、学習用光反射体32の中心を第1マーク検出センサ33が検出する状態における上下方向用レーザー測距センサ21の計測情報とする。
ちなみに、第1マーク検出センサ33が学習用光反射体32を検出したときとは、第1マーク検出センサ33が学習用光反射体32を検出しない非検出状態から、学習用光反射体32を検出する検出状態に切換ったときを意味し、第1マーク検出センサ33が学習用光反射体32を検出しなくなったときとは、第1マーク検出センサ33が学習用光反射体32を検出する検出状態から、学習用光反射体32を検出しない非検出状態に切換ったときを意味する。
尚、第2マーク検出センサ34が学習用光反射体32を検出したときとは、第2マーク検出センサ34が学習用光反射体32を検出しない非検出状態から、学習用光反射体32を検出する検出状態に切換ったときを意味し、第2マーク検出センサ34が学習用光反射体32を検出しなくなったときとは、第2マーク検出センサ34が学習用光反射体32を検出する検出状態から、学習用光反射体32を検出しない非検出状態に切換ったときを意味する。
目標移載位置学習処理におけるスタッカークレーン3の作動について説明を加えると、本実施形態においては、図10に示すように、クレーン制御部KCは、目標移載位置学習処理の開始指令が指令されると、先ず、昇降台9の棚上下幅方向Yでの高さを、代表収納部DSにて計測した目標移載位置に対応する高さとする状態で、スタッカークレーン3を物品保管棚1の横幅全幅に亘って走行させる。
尚、代表収納部DSにて計測した目標移載位置に対応する高さとは、複数の収納部Sにおける最下段の複数の収納部Sにおける学習用光反射体32を第1マーク検出センサ33にて検出するための高さに相当することになる。
次に、昇降台9の棚上下幅方向Yでの高さを、上方に隣接する収納部Sにおける学習用光反射体32を検出するための高さとする状態で、スタッカークレーン3を物品保管棚1の横幅全幅に亘って逆方向に走行させる。
尚、上方に隣接する収納部Sにおける学習用光反射体32を検出するための高さは、代表収納部DSにて計測した目標移載位置に対応する高さに、物品保管棚1の設計情報に基づいて定めた収納部Sの棚上下幅方向Yの設置ピッチを加えた値である。
以下、スタッカークレーン3を物品保管棚1の横幅全幅に亘って走行させることが終了するごとに、昇降台9の棚上下幅方向Yでの高さを、上方に隣接する収納部Sにおける学習用光反射体32を検出するための高さとする状態で、スタッカークレーン3を物品保管棚1の横幅全幅に亘って走行させることを、複数の収納部Sの最上段の収納部Sに対して走行させることが終了するまで繰り返すことになる。
尚、複数の収納部Sにおける各段についての昇降台9の棚上下幅方向Yでの高さは、代表収納部DSにて計測した目標移載位置に対応する高さに、各段に応じて上記設置ピッチを整数倍した値を加えることによって求めることができる。
次に、図11に示すように、クレーン制御部KCは、スタッカークレーン3の棚横幅方向Xでの位置を、代表収納部DSにて計測した目標移載位置に対応する位置とする状態で、昇降台9を物品保管棚1の上下幅全幅に亘って上昇させる。
尚、スタッカークレーン3の棚横幅方向Xにおける代表収納部DSにて計測した目標移載位置に対応する位置とは、複数の収納部Sのうちの、代表収納部DSが位置する列の収納部Sにおける学習用光反射体32を第1マーク検出センサ33にて検出するための位置に相当することになる。
次に、スタッカークレーン3の棚横幅方向Xでの位置を、横側に隣接する列の収納部Sにおける学習用光反射体32を検出するための位置とする状態で、昇降台9を物品保管棚1の上下幅全幅に亘って下降させる。
尚、横側に隣接する列の収納部Sの学習用光反射体32を検出するための位置は、代表収納部DSにて計測した目標移載位置に対応する位置に、物品保管棚1の設計情報に基づいて定めた収納部Sの棚横幅方向Xの設置ピッチを加えた値である。
以下、昇降台9を物品保管棚1の上下幅全幅に亘って昇降させることが終了するごとに、スタッカークレーン3の棚横幅方向Xでの位置を、横側に隣接する列の収納部Sの学習用光反射体32を検出するための位置とする状態で、昇降台9を物品保管棚1の上下幅全幅に亘って昇降させることを、代表収納部DSが含まれる列から最も離れた列の収納部Sに対して昇降させることが終了するまで繰り返すことになる。
尚、収納部Sの各列についてのスタッカークレーン3の位置は、代表収納部DSにて計測した目標移載位置に対応する位置に、各列に応じて上記設置ピッチを整数倍した値を加えることによって求めることができる。
以上により、目標移載位置学習処理が終了することになるが、本実施形態においては、左右一対の物品保管棚1が装備されるものであるから、それら一対の物品保管棚1の夫々に対して同時に目標移載位置学習処理を行うことになる。つまり、第1マーク検出センサ33が、一対の物品保管棚1の夫々に対して装備されているから、一対の物品保管棚1の夫々に対する目標移載位置学習処理を同時に行うことができる。
目標移載位置学習処理が終了すると、次に、目標突出位置学習処理を実行することになる。
この目標突出位置学習処理は、上述の如く、複数の収納部Sの夫々に対して学習用冶具Jを順次付け替えて、物品移載手段Fの先端枠10Cを引退位置に位置させた状態で、学習用レーザー測距センサ35にて被検出体37までの距離を計測する処理を行うことになる。
また、この目標突出位置学習処理においては、代表収納部DSにて求めた目標突出位置を学習用突出位置として定めて、この学習用突出位置に先端枠10Cを突出作動させて掬い処理及び降ろし処理を実行する形態で、複数の収納部Sの夫々に対して学習用冶具Jを順次付け替えるように、クレーン制御部KCにて物品移載手段F及びスタッカークレーン3を作動させることになる。
すなわち、本実施形態においては、作業者が手動操作部Eにて移動指令を指令するごとに、学習用冶具Jを設定順序に沿って次の収納部Sに移載する形態で、複数の収納部Sの夫々に対して学習用冶具Jを順次付け替えるように構成されている。
学習用冶具Jを付け替える設定順序は、種々の形態が考えられるが、例えば、複数の収納部Sのうちの、代表収納部DSの横側に隣接する収納部Sに対して最初に移載し、その後、同じ段の横側に隣接する収納部Sに対して順次付け替え、同じ段の収納部Sの最後の収納部Sに対する移載が終了した後は、上方に隣接する段の収納部Sの夫々に順次付け替えることを、最上段の収納部Sに対する付け替えが終了するまで行う順序とすることが考えられる(図10参照)。
このようにして、複数の収納部Sの夫々に対して学習用冶具Jを順次付け替えることになるが、収納部Sに対して学習用冶具Jが装着されると、以下の作業を行うことになる。
すなわち、先ず、学習用レーザー測距センサ35の計測を開始させ、学習用レーザー測距センサ35から投射される計測光の投射位置と被検出体37に描かれた指標Mとを対比して、その収納部Sに対する目標移載位置が適正範囲であるか否かを確認する(図13参照)。
つまり、計測光の投射位置が、四角の枠状に描かれた指標Mの内部である場合には、目標移載位置が適正範囲であると判別し、計測光の投射位置が、四角の枠状に描かれた指標Mの外部である場合には、目標移載位置が適正範囲でないと判別する。
目標移載位置が適正範囲でないと判別した場合には、被検出体37の表面に描かれた格子状線Lによって、ズレ量を判定し、そのズレ量に応じて、棚横幅方向Xにスタッカークレーン3を走行させる、あるいは、棚上下幅方向Yに昇降台9を昇降させて、計測光の投射位置が四角の枠状に描かれた指標Mの内部となるようにする。
計測光の投射位置が四角の枠状に描かれた指標Mの内部になると、手動操作部Eにて記憶指令を指令して、上下方向用レーザー測距センサ21にて計測されている距離情報、及び、横方向用レーザー測距センサ27にて計測されている距離情報を、その収納部Sについての目標移載位置を示す情報として、クレーン制御部KCに記憶させる。
次に、計測光の投射位置が四角の枠状に描かれた指標Mの内部となる状態において、学習用レーザー測距センサ35の計測結果に基づいて、その収納部Sについての目標突出位置を設定する。
つまり、学習用レーザー測距センサ35の計測値が表示部35Aにて表示されることになるので、作業者が、その表示された値を読み取り、その読取った値に、予め設定された設定値を加えた値を、収納部Sにおける目標突出位置に対応する情報として、手動操作部Eより入力することになる。
尚、表示部35Aにて表示される値に加える設定値は、代表収納部DSでの初期調整処理において説明した如く、本実施形態においては、先端枠10Cにおける出退方向の中央位置から先端までの長さと、先端枠10Cの出退方向における物品Bの幅の半分の長さとを加えた値に設定されている。
ちなみに、収納部Sにおける目標突出位置に対応する情報を手動操作部Eより入力した後は、学習用冶具Jを次の収納部Sに付け替えるべく、手動操作部Eにて移動指令を指令することはもちろんである。
尚、複数の収納部Sについての目標移載位置や目標突出位置の学習が終了すると、手動操作部Eにより自動運転を指令して、掬い処理や降ろし処理を自動的に実行させながら、収納部Sに対して物品Bを移載することが適正通り行われるか否かを確認する確認作業をことになる。
ちなみに、この確認においては、物品Bに代わりに、学習用冶具Jを用いるようにしてもよい。
次に、荷受台4についての目標移載位置や目標突出位置の学習について説明する。
先ず、手動操作部Eを用いた手動操作により、荷受台4に対向する位置にスタッカークレーン3を走行させ、かつ、物品移載手段Fを荷受台4に対向する位置に昇降させ、その後、手動操作により、荷受台4に学習用冶具Jを装着する。
その後、学習用レーザー測距センサ35の計測を開始させ、学習用レーザー測距センサ35から投射される計測光の投射位置と被検出体37に描かれた指標Mとを対比して、その荷受台4に対する目標移載位置が適正範囲であるか否かを確認する(図13参照)。
つまり、目標突出位置学習処理にて述べた如く、計測光の投射位置が、四角の枠状に描かれた指標Mの内部である場合には、目標移載位置が適正範囲であると判別し、計測光の投射位置が、四角の枠状に描かれた指標Mの外部である場合には、目標移載位置が適正範囲でないと判別する。
目標移載位置が適正範囲でないと判別した場合には、被検出体37の表面に描かれた格子状線Lによって、ズレ量を判定し、そのズレ量に応じて、棚横幅方向Xにスタッカークレーン3を走行させる、あるいは、棚上下幅方向Yに昇降台9を昇降させて、計測光の投射位置が四角の枠状に描かれた指標Mの内部となるようにする。
計測光の投射位置が四角の枠状に描かれた指標Mの内部になると、手動操作部Eにて記憶指令を指令して、上下方向用レーザー測距センサ21にて計測されている距離情報、及び、横方向用レーザー測距センサ27にて計測されている距離情報を、荷受台4についての目標移載位置を示す情報として、クレーン制御部KCに記憶させる。
次に、計測光の投射位置が四角の枠状に描かれた指標Mの内部となる状態において、学習用レーザー測距センサ35の計測結果に基づいて、荷受台4についての目標突出位置を設定する。
つまり、学習用レーザー測距センサ35の計測値が表示部35Aにて表示されることになるので、その表示された値に、予め設定された設定値を加えた値を、荷受台4における目標突出位置に対応する情報として、手動操作部Eより入力することになる。
尚、表示部35Aにて表示される値に加える設定値は、代表収納部DSでの初期調整処理において説明した如く、本実施形態においては、先端枠10Cにおける出退方向の中央位置から先端までの長さと、先端枠10Cの出退方向における物品Bの幅の半分の長さを加えた値に設定されている。
荷受台4についての目標移載位置及び目標突出位置の学習が終了すると、手動操作部Eにより、クレーン制御部KCに対して、掬い処理の実行を指令して、学習用冶具Jを自動的に荷受台4から取出すようにする。
その後、引退位置に位置する先端枠10Cに載置されている学習用冶具Jの位置が、棚横幅方向X及び棚前後幅方向において適正であるか否かを、念のため確認する。
ちなみに、図示はしないが、この確認を行うために、学習用冶具Jや先端枠10Cには、先端枠10Cに載置されている学習用冶具Jの位置が適正であるときには、合致する状態となる形態で、確認用のマークが記載されている。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、物品移載手段Fがスタッカークレーン3の昇降台9に装備される場合を例示したが、例えば、物品保管棚1の棚横幅方向Xの全幅に亘る長さを有する状態に形成されて、棚上下幅方向Yに沿って昇降操作自在に支持される長尺状の昇降枠を設け、物品移載手段Fを昇降枠の長手方向に沿って移動自在に設けて、昇降枠の昇降によって物品移載手段Fを棚上下幅方向Yに移動させ、昇降枠の長手方向に沿う自走によって、物品移載手段Fを棚横幅方向Xに移動させる形態で実施してもよい。
この場合、昇降枠を主要部として物品搬送手段が構成されることになる。
(2)上記実施形態では、保管部としての物品保管棚1に、複数の収納部Sが縦横に並ぶ状態で装備される場合を例示したが、複数の収納部Sを棚横幅方向Xに沿ってのみ並べる形態や、複数の収納部Sを棚上下幅方向Yに沿ってのみ並べる形態で実施してもよい。
(3)上記実施形態では、複数の収納部Sの夫々における支持体14に、学習用光反射体32を装備して、その学習用光反射体32を学習用センサとしての第1マーク検出センサ33にて検出する形態で目標移載位置学習処理を実行する場合を例示したが、例えば、物品保管棚1を形成する柱部分に学習用光反射体32を装備する等、複数の収納部Sの夫々に学習用光反射体32を装備する形態は種々変更できる。
(4)上記実施形態では、目標突出位置学習処理において、測距センサとしての学習用レーザー測距センサ35の計測値を表示部35Aに表示させて、その表示部35Aに表示される計測値に基づいて、作業者が目標突出位置を求めて、求めた目標突出位置に対応する情報を入力させる場合を例示したが、測距センサとしての学習用レーザー測距センサ35の計測値に基づいて、クレーン制御部KCが自動的に目標突出位置を演算して記憶する形態で実施してもよい。
この場合、クレーン制御部KCが全ての収納部Sに対して、学習用冶具Jを自動的に付け替えるようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、目標移載位置学習処理において、降ろし処理を行うときの目標移載位置(降ろし用基準高さ)を学習して、掬い処理を行うときの目標移載位置を演算にて求める場合を例示したが、降ろし処理を行うときの目標移載位置(降ろし用基準高さ)に代えて、掬い処理を行うときの目標移載位置(掬い用基準高さ)を学習して、降ろし処理を行うときの目標移載位置(降ろし用基準高さ)を演算にて求めるようにしてもよく、また、降ろし処理を行うときの目標移載位置(降ろし用基準高さ)に加えて、掬い処理を行うときの目標移載位置(掬い用基準高さ)をも学習する形態で実施してもよい。
(6)上記実施形態においては、測距センサとしての学習用レーザー測距センサ35を、物品移載手段Fを構成する出退装置の基枠10Aの横側脇に設置する場合を例示したが、例えば、昇降台9に装備してもよい。
(7)上記実施形態においては、測距センサとしての学習用レーザー測距センサ35を、物品載置体としての先端枠10Cが引退位置に位置する状態において、その先端枠10Cの先端部に対応する位置に設置するようにしたが、引退位置の先端枠10Cの先端部に対する出退方向での位置を正確に位置決めした状態で学習用レーザー測距センサ35を設置して、その設置情報と学習用レーザー測距センサ35の測距情報とに基づいて、引退位置の先端枠10Cの先端と被検出体37との距離を計測することができるものであるから、学習用レーザー測距センサ35を設置する位置は、必ずしも、先端枠10Cの先端部に対応する位置でなくてもよい。
1 保管部
2 物品搬送用空間
3 物品搬送手段
10C 物品載置体
11 位置決めピン
12 位置決め孔
30 ガイド体
35 測距センサ
36 係合孔
37 被検出体
F 物品移載手段
G ガイド面
J 学習用冶具
KC 制御手段
S 収納部
SD 代表収納部

Claims (4)

  1. 物品を載置状態でかつ複数の位置決めピンを物品の底部の複数の位置決め孔に係合させた位置決め状態で収納する複数の収納部が並設された保管部と、前記収納部に対して物品を移載する物品移載手段を前記保管部の前面側の物品搬送用空間内において前記収納部の並び方向に沿って移動させる物品搬送手段と、前記物品移載手段及び前記物品搬送手段の作動を制御する制御手段とが設けられ、
    前記物品移載手段が、前記物品搬送用空間内に引退する引退位置と前記収納部内に突出する突出位置とに出退駆動自在で且つ昇降駆動自在な物品載置体にて、前記収納部に載置されている物品を取出す掬い処理、及び、前記物品載置体にて載置した物品を前記収納部に収納する降ろし処理を行うように構成され、
    前記制御手段が、複数の前記収納部の夫々に対して設定した目標移載位置に前記物品移載手段を位置させた状態で、前記突出位置として、複数の前記収納部の夫々に対して設定した目標突出位置に前記物品載置体を突出させて前記掬い処理及び前記降ろし処理を行うべく、前記物品移載手段及び前記物品搬送手段の作動を制御するように構成された物品保管設備において、
    複数の前記収納部の夫々に対する前記目標移載位置を学習する目標移載位置学習処理を実行した後、複数の前記収納部の夫々に対する前記目標移載位置に前記物品移載手段を位置させた状態で、前記目標突出位置を学習する目標突出位置学習処理を実行する物品保管設備の学習方法であって、
    複数の前記位置決めピンに係合する複数の係合孔を底部に備えた学習用冶具に、測距用の被検出体が装備され、
    前記物品載置体の出退方向での距離を計測する計測光投射式の測距センサが、前記引退位置の前記物品載置体と前記被検出体との距離を計測する状態で、前記物品搬送手段に装備され、
    前記目標突出位置学習処理として、複数の前記収納部の夫々に対して前記学習用冶具を順次付け替えて、前記収納部に前記学習用具が装着された状態で且つ前記物品載置体が前記引退位置に位置する状態で前記測距センサにて前記被検出体までの距離を計測する処理を行うことを特徴とする物品保管設備の学習方法。
  2. 複数の前記収納部に、上方側ほど外方側に位置する物品ガイド面にて、下降される物品を複数の前記位置決めピンに対して複数の前記位置決め孔が係合する設定適正状態に案内するガイド体が設けられ、
    前記学習用冶具が、平面視にて、物品の大きさと同じ大きさとなるように形成されて、前記ガイド体の前記物品ガイド面にて、複数の前記位置決めピンに対して複数の前記係合孔が係合する状態に案内されるように構成され、
    前記物品載置体が、物品及び前記学習用冶具を摺動移動自在な状態で載置するように構成され、
    前記目標突出位置学習処理において、前記目標突出位置として定めた学習用突出位置に前記物品載置体を突出作動させて前記掬い処理及び前記降ろし処理を実行する形態で、複数の前記収納部の夫々に対して前記学習用冶具を順次付け替えるように、前記制御手段にて前記物品移載手段及び前記物品搬送手段を作動させることを特徴とする請求項1記載の物品保管設備の学習方法。
  3. 前記目標突出位置学習処理において、複数の前記収納部のうちの一つを最初に計測する代表収納部として、その代表収納部に対しては人為作業によって前記学習用冶具を装着するようにし、
    前記代表収納部に前記学習用冶具を装着した状態で、前記測距センサにて計測した情報に基づいて定めた前記代表収納部についての前記目標突出位置を、前記学習用突出位置として設定することを特徴とする請求項2記載の物品保管設備の学習方法。
  4. 前記測距センサが、計測光として、可視光線をビーム状に投射するように構成され、
    前記被検出体に、前記目標移載位置が適正範囲であるか否かを、前記計測光の投射位置との対比により判別するための指標が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品保管設備の学習方法。
JP2012010914A 2012-01-23 2012-01-23 物品保管設備の学習方法 Active JP5884507B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012010914A JP5884507B2 (ja) 2012-01-23 2012-01-23 物品保管設備の学習方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012010914A JP5884507B2 (ja) 2012-01-23 2012-01-23 物品保管設備の学習方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013147343A JP2013147343A (ja) 2013-08-01
JP5884507B2 true JP5884507B2 (ja) 2016-03-15

Family

ID=49045259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012010914A Active JP5884507B2 (ja) 2012-01-23 2012-01-23 物品保管設備の学習方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5884507B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6531629B2 (ja) * 2015-11-17 2019-06-19 株式会社ダイフク 物品搬送設備
JP6385982B2 (ja) * 2016-05-25 2018-09-05 株式会社椿本チエイン 移載装置及び栽培システム
JP6962306B2 (ja) * 2018-10-18 2021-11-05 株式会社ダイフク 物品搬送装置
CN117038534B (zh) * 2023-10-10 2023-12-12 上海陛通半导体能源科技股份有限公司 测距机构及取放装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04112107A (ja) * 1990-09-03 1992-04-14 Amada Metrecs Co Ltd 自動倉庫
JP2001225909A (ja) * 2000-02-10 2001-08-21 Daifuku Co Ltd 荷出し入れ装置の学習方法
JP4438736B2 (ja) * 2005-11-04 2010-03-24 村田機械株式会社 搬送装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013147343A (ja) 2013-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101127023B1 (ko) 물품 수납 설비 및 그 작동 방법
US9056719B2 (en) Automatic storage system
US7575407B2 (en) Article storage facility
KR101107137B1 (ko) 이송 시스템
CN113727922B (zh) 运送装置
JP5884507B2 (ja) 物品保管設備の学習方法
JP6331895B2 (ja) 物品搬送設備
JP4505743B2 (ja) 物品搬送設備
TWI564237B (zh) 堆高式起重機
JP5765577B2 (ja) スタッカークレーン
JP5190694B2 (ja) 物品収納設備における学習装置
JP2008247558A (ja) 物品搬送装置
JP4926895B2 (ja) スタッカクレーンの自動ティーチング方法
JP7144250B2 (ja) 移載装置および移載方法
JP5534355B2 (ja) 物品収納設備
JP5278744B2 (ja) 物品収納設備
JP2007182278A (ja) 物品搬送装置
JP2016124679A (ja) 搬送台車付移載装置による移載方法および搬送台車付移載装置
JP3761012B2 (ja) 物品保管設備
JP2002006956A (ja) 移動体の位置学習方法
JP7456266B2 (ja) 自動倉庫
JP4905802B2 (ja) 物品収納設備
JP2010228857A (ja) 物品搬送設備
JP2008230736A (ja) 物品搬送装置
JP3952764B2 (ja) 移動体の移動方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150813

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5884507

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250