JP5881402B2 - ベンゾビスチアジアゾール化合物 - Google Patents

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本発明は、ベンゾビスチアジアゾール化合物に関する。より詳しくは、有機半導体の材料等の機能性電子素子素材として好適に用いることができるベンゾビスチアジアゾール化合物に関する。
近年、従来の電機製品にとどまらず、自動車等の輸送機械をはじめとする様々な製品に電子制御が導入されており、このような電子制御に用いられる半導体等の電子部品に求められる性能もますます高いものとなってきている。このような電子部品には、シリコンやゲルマニウム等の遷移金属等を材料とする無機半導体のような無機材料の他、有機材料も用いられており、電子部品の材料として使用できる電気的特性を有する有機化合物について、研究が行われている。その中の1つにベンゾビスチアジアゾール骨格を有する化合物があり、種々の構造の化合物について、合成や電気特性等の検討が行われている。
電子産業分野で使用される機能性材料としてベンゾチアジアゾール骨格を有する化合物が開示されており、その中にベンゾビスチアジアゾール骨格の左右にアリール基等が結合した構造の化合物が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ベンゾビスチアジアゾール骨格にシアノ基を有する置換基等の様々な置換基を有する化合物を合成や(例えば、非特許文献1参照。)、そのような化合物の合成及び電気特性の検討が行われている(例えば、非特許文献2参照。)。また、ベンゾビスチアジアゾール骨格の左右にチオフェン環が結合した構造の繰り返し単位を有する重合体やベンゾビスチアジアゾール骨格の左右にフェニル基や臭素基等が結合した構造の化合物が開示され、また、これらの重合体や化合物の電気特性の検討が行われている(例えば、非特許文献3、4参照。)。ベンゾビスチアジアゾール骨格の左右にチオフェン環が結合した構造の化合物や、更にチオフェン環の先にトリフルオロメチルベンゼン環が結合した構造の化合物等を用いた有機半導体が開示され、電気特性の検討が行われている(例えば、非特許文献5参照。)。また、シアニドイオンを検出する化学センサーとしてベンゾビスチアジアゾール骨格を有する化合物を含む種々の化合物等が開示され、これらの化合物の紫外−可視光吸収特性の測定やシアニドイオン含有とこれらの化合物の紫外−可視光吸収特性との関係について検討されている(例えば、非特許文献6参照。)。また、ベンゾビスチアジアゾール骨格の左右に種々の置換基が結合した構造を有する化合物の紫外−可視光吸収特性や電気特性の測定が行われている(例えば、非特許文献7参照。)。
特表2006−502981号公報
ヨシヒロ ヤマシタ(Yoshihiro Yamashita)外2名、「ジャーナル オブ ザ ケミカル ソサエティ ケミカル コミュニケーションズ(Journal of the Chemical Society, Chemical Communications)」、1987年、p.1184−1185 カツヒコ オノ(Katsuhiko Ono)外2名、「アンゲヴァンテ ケミー インターナショナル エディション(Angewandte Chemie International Edition)」、1994年、第33号、p.1977−1979 ミチノリ カリコミ(Michinori Karikomi)外3名、「ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサエティ(Journal of the Chemical Society)」、1995年、第117号、p.6791−6792 ヨシロウ ヤマシタ(Yoshiro Yamashita)外3名、「テトラヘドロン(Tetrahedron)」、1997年、第53巻、第29号、p.10169−10178 タカヒロ コウノ(Takahiro Kono)外4名、「ケミカル コミュニケーションズ(Chemical Communications)」、2010、第46号、p.3265−3267 ガン キアン(Gang Qian)外2名、「ジャーナル オブ マテリアルズ ケミストリー(Journal of Materials Chemistry)」、2009年、第19号、p.522−530 ガン キアン(Gang Qian)外1名、「カナディアン ジャーナル オブ ケミストリー(Canadian Journal of Chemistry)」、2010年、第88号、p.192−201
有機半導体は材料に希少金属を使用せず、また塗布により半導体層を形成することができる等、無機半導体にはないメリットも有していることから、優れた電気特性を発揮する有機半導体への期待は高く、そのような高い性能を発揮することができる有機半導体の材料となる化合物の開発が求められている。中でもベンゾビスチアジアゾール骨格を有する種々の化合物が発現するn型材料は原理的に難しく現在でも報告数は少ない。加えて、有機半導体が作るデバイスに対する要求(低コスト化、フレキシブル化、軽量化)は強く、より簡易な構造つまり簡易な封止でも使えるものが求められてきている。上記のように、ベンゾビスチアジアゾール骨格を有する種々の化合物はその有力な候補であり、その合成や電気特性の検討がされているが、いずれも上記要求を満たしているとはいえないのが現状である。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、優れた電気特性を発揮し、有機半導体の材料として好適に用いることができるベンゾビスチアジアゾール骨格を有する化合物を提供することを目的とする。
本発明者は、優れた電気特性を発揮することができるベンゾビスチアジアゾール骨格を有する化合物について種々検討したところ、ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の左右に、電子求引性基を有する特定の置換基が結合した構造の化合物が、これまで知られているベンゾビスチアジアゾール骨格を有する化合物に比べてさらにLUMOが低く、より大気安定なn型有機半導体の材料として好適に用いることができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、ベンゾビスチアジアゾール由来の骨格を有する化合物であって、上記化合物は、下記式(1);
Figure 0005881402
(式中、R、Rは、同一又は異なって、置換基を表し、R、Rは、それぞれ少なくとも1つが電子求引性基である。m、nは、同一又は異なって、置換基の数を表し、それぞれ1〜10の整数である。Ar、Arは、m、nがいずれも1の場合は、同一又は異なって、アリール基及び/又はπ不足系ヘテロ芳香環基を表し、m、nの少なくとも一方が2以上の場合は、同一又は異なって、アリール基、π不足系ヘテロ芳香環基及びπ過剰系ヘテロ芳香環基からなる群より選択される少なくとも1種の基を表す。)で表されることを特徴とするベンゾビスチアジアゾール化合物である。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明のベンゾビスチアジアゾール化合物は、下記式(1);
Figure 0005881402
(式中、R、Rは、同一又は異なって、置換基を表し、R、Rは、それぞれ少なくとも1つが電子求引性基である。m、nは、同一又は異なって、置換基の数を表し、それぞれ1〜10の整数である。Ar、Arは、m、nがいずれも1の場合は、同一又は異なって、アリール基及び/又はπ不足系ヘテロ芳香環基を表し、m、nの少なくとも一方が2以上の場合は、同一又は異なって、アリール基、π不足系ヘテロ芳香環基及びπ過剰系ヘテロ芳香環基からなる群より選択される少なくとも1種の基を表す。)で表されるものである。
本発明のベンゾビスチアジアゾール化合物は、ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環に結合した、Ar、Arで表される基と1つ又は複数のR、Rで表される置換基に含まれる電子求引性基との作用により、ベンゾビスチアジアゾールや、上記文献に開示された従来より知られたベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環に種々の置換基が結合したベンゾビスチアジアゾール化合物に比べて、LUMOのエネルギー準位が低くなり、n型有機半導体等の材料として好適に用いることができる。
上記式(1)におけるAr、Arは、m、nがいずれも1の場合は、同一又は異なって、アリール基及び/又はπ不足系ヘテロ芳香環基を表す。すなわち、Ar、Arは、それぞれアリール基であってもよく、π不足系ヘテロ芳香環基であってもよく、また、アリール基とπ不足系ヘテロ芳香環基とが結合して形成される基であってもよい。
また、Ar、Arは、m、nの少なくとも一方が2以上の場合は、アリール基、π不足系ヘテロ芳香環基及びπ過剰系ヘテロ芳香環基からなる群より選択される少なくとも1種の基を表す。すなわち、Ar、Arは、それぞれアリール基であってもよく、π不足系ヘテロ芳香環基であってもよく、π過剰系ヘテロ芳香環基であってもよい。また、アリール基、π不足系ヘテロ芳香環基及びπ過剰系ヘテロ芳香環基から選択される2種又は3種の基が結合して形成される基であってもよい。
なお、π不足系ヘテロ芳香環基には、π不足系ヘテロ芳香環が2つ以上結合して形成される基が含まれ、π過剰系ヘテロ芳香環基には、π過剰系ヘテロ芳香環が2つ以上結合して形成される基が含まれる。
上記式(1)におけるπ不足系ヘテロ芳香環とは、ヘテロ原子を有する芳香環であって、芳香環を形成する各炭素原子のπ電子密度が、ベンゼン環を構成する各炭素原子のπ電子密度よりも小さいもののことである。例えば、ピリジンは1つ窒素原子と5つの炭素原子とで形成される6員環構造を有する化合物である。ピリジンは、環内に3つの二重結合を有しており、6つのπ電子を有しているが、窒素原子の電気陰性度が炭素原子の電気陰性度よりも高いため、π電子はやや窒素原子に引きつけられることになり、ピリジン環を形成する5つの炭素原子上のπ電子密度は、6つの炭素原子に対して6つのπ電子があるベンゼンに比べて小さくなる。したがって、ピリジンはπ不足系ヘテロ芳香環である。
また上記π過剰系ヘテロ芳香環とは、ヘテロ原子を有する芳香環であって、芳香環を形成する各炭素原子のπ電子密度がベンゼン環を構成する各炭素原子のπ電子密度よりも大きいもののことである。例えば、ピロールは窒素原子1つと炭素原子4つとから形成される5員環であるが、窒素原子上に孤立電子対があるため、6つのπ電子を有することになる。窒素原子の電気陰性度が炭素原子の電気陰性度よりも高いため、π電子はやや窒素原子に引きつけられることになるが、ピロール環を形成する4つの炭素原子上のπ電子密度は、6つの炭素原子に対して6つのπ電子があるベンゼンに比べて高くなる。したがって、ピロール環はπ過剰系ヘテロ芳香環である。
上記π不足系ヘテロ芳香環としては、ピリジン環の他、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、キノキサリン等のジアジン類の環、トリアジンの環、キノリン等が挙げられる。
上記π過剰系ヘテロ芳香環としては、ピロール環の他、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール等のベンゼン縮合環、イミダゾール、ピラゾール、1,2,4−トリアゾール、チアゾール、オキザゾール等のアゾールの環等が挙げられる。
これらの中でも、π不足系ヘテロ芳香環としては、ピリジン、ピラジン、キノキサリンが好ましい。このように、π不足系ヘテロ芳香環基は、ピリジン、ピラジン、キノキサリンのいずれかのπ不足系ヘテロ芳香環化合物由来の基であることは、本発明の好適な実施形態の1つである。
π不足系ヘテロ芳香環としては、より好ましくは、ピリジンである。
また、π過剰系ヘテロ芳香環としては、チオフェン、フラン、インドール、チアゾールが好ましい。より好ましくは、チオフェンである。
上記Ar、Arがピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、キノキサリン、トリアジンの環、キノリンのいずれかに由来するπ不足系ヘテロ芳香環由来の基である場合、これらのπ不足系ヘテロ芳香環を構成する炭素原子のうち、いずれかの炭素原子でベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合し、該ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合した炭素原子と同一の炭素原子又は異なる炭素原子のいずれかの炭素原子でR又はRで表される置換基と結合することになればよい。
これらのうち、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、キノキサリン、トリアジンの環、キノリンは、2位の炭素原子でベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合することが好ましい。ピリダジンは、3位の炭素原子でベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合することが好ましい。
ピリジンは、3〜6位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましく、より好ましくは、4〜6位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することである。
ピラジンは、3、5、6位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましく、より好ましくは、5、6位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することである。
ピリミジンは、4〜6位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
ピリダジンは、5、6位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
キノキサリンは、5〜8位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
トリアジンの環は、4又は6位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
キノリンは、4〜8位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
上記Ar、Arがπ不足系ヘテロ芳香環由来の基と、アリール基及び/又はπ過剰系ヘテロ芳香環化合物由来の基とが結合して形成される基である場合、上記π不足系ヘテロ芳香環由来の基におけるベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合するための好ましい炭素原子や、R又はRで表される置換基と結合するための好ましい炭素原子において、アリール基及び/又はπ過剰系ヘテロ芳香環化合物由来の基や、ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子、R又はRで表される置換基との結合が形成されることが好ましい。
上記Ar、Arがピロール、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,4−トリアゾール、チアゾール、オキザゾールのいずれかに由来するπ過剰系ヘテロ芳香環由来の基である場合、これらのπ過剰系ヘテロ芳香環を構成する炭素原子のうち、いずれかの炭素原子でベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合し、該ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合した炭素原子と同一の炭素原子又は異なる炭素原子のいずれかの炭素原子でR又はRで表される置換基と結合することになればよい。
これらのうち、ピロール、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イミダゾール、チアゾール、オキザゾールは、2位の炭素原子でベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合することが好ましい。ピラゾール、1,2,4−トリアゾールは、5位の炭素原子でベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合することが好ましい。
ピロール、フラン、チオフェンは、4又は5位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。なお、ピロールは、環を形成する窒素原子がR又はRで表される置換基と結合していてもよい。
ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドールは、4〜7位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
イミダゾール、チアゾール、オキザゾールは、4又は5位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
ピラゾールは、4、5位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
1,2,4−トリアゾールは、3位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
上記Ar、Arがπ過剰系ヘテロ芳香環由来の基と、アリール基及び/又はπ不足系ヘテロ芳香環化合物由来の基とが結合して形成される基である場合、上記π過剰系ヘテロ芳香環由来の基におけるベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合するための好ましい炭素原子や、R又はRで表される置換基と結合するための好ましい炭素原子において、アリール基及び/又はπ不足系ヘテロ芳香環化合物由来の基や、ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子、R又はRで表される置換基との結合が形成されることが好ましい。
上記アリール基としては、炭素数6〜16の芳香族炭化水素化合物由来の基が好ましい。より好ましくは、炭素数6〜12の芳香族炭化水素化合物由来の基である。アリール基には、ベンゼンのように1つの芳香環のみからなる芳香族炭化水素化合物由来の基、ビフェニルのように2以上の芳香環が結合した構造の化合物由来の基、ナフタレンのように2つ以上の芳香環が縮合した構造の化合物由来の基のいずれのものも含まれる。
上記アリール基としては、下記式(2−1)〜(2−9)で表される化合物のいずれかに由来する2価の基が好ましい。より好ましくは、(2−1)である。
上記Ar、Arが下記式(2−1)〜(2−9)で表される化合物のいずれかに由来する基である場合、これらの芳香環を構成する炭素原子のうち、いずれかの炭素原子でベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合し、該ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合した炭素原子と同一の炭素原子又は異なる炭素原子のいずれかの炭素原子でR又はRで表される置換基と結合することになればよい。好ましくは、上記Ar、Arがベンゼン由来の基、すなわち、下記式(2−1)で表される化合物の基である場合、ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合した炭素原子に対して、メタ位又はパラ位の炭素原子のいずれか1つ以上にR又はRで表される置換基が結合することが好ましい。
上記Ar、Arがビフェニル由来の基、すなわち、下記式(2−2)で表される化合物由来の基である場合、ビフェニルの1位又は2位の炭素がベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合し、ビフェニルの5位、1’位、2’位、3’位、5’位又は6’位の炭素のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
上記Ar、Arがナフタレン又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン由来の基、すなわち、下記式(2−3)又は(2−4)で表される化合物由来の基である場合、ナフタレン又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンの2位の炭素がベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合し、ナフタレン又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンの5〜8位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
上記Ar、Arがフルオレン由来の基、すなわち、下記式(2−5)で表される化合物由来の基である場合、フルオレンの2位の炭素がベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合し、フルオレンの7位又は9位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
上記Ar、Arがインデン由来の基、すなわち、下記式(2−6)で表される化合物由来の基である場合、インデンの2位の炭素がベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合し、インデンの4〜7位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
上記Ar、Arがインダン由来の基、すなわち、下記式(2−7)で表される化合物由来の基である場合、インダンの6位の炭素がベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合し、インダンの1〜3位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
上記Ar、Arがアントラセン由来の基、すなわち、下記式(2−8)で表される化合物由来の基である場合、アントラセンの2位の炭素原子がベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合し、アントラセンの5〜10位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
上記Ar、Arがピレン由来の基、すなわち、下記式(2−9)で表される化合物由来の基である場合、ピレンの1位の炭素原子がベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合し、ピレンの4〜10位の炭素原子のいずれか1つ以上がR又はRで表される置換基と結合することが好ましい。
Figure 0005881402
上記Ar、Arがアリール基とπ過剰系ヘテロ芳香環由来の基及び/又はπ不足系ヘテロ芳香環化合物由来の基とが結合して形成される基である場合、上記アリール基の炭素原子のうち、ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子と結合するための好ましい炭素原子や、R又はRで表される置換基と結合するための好ましい炭素原子において、π過剰系ヘテロ芳香環由来の基及び/又はπ不足系ヘテロ芳香環化合物由来の基や、ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環の炭素原子、R又はRで表される置換基との結合が形成されることが好ましい。
上記Ar、Arがアリール基、π不足系ヘテロ芳香環基及びπ過剰系ヘテロ芳香環基からなる群より選択される2種の基が結合して形成される基である場合、アリール基とπ不足系ヘテロ芳香環由来の基とが結合して形成される基として好ましくは、ベンゼン環とピリジン環とが結合して形成される基、ベンゼン環とピリミジン環とが結合して形成される基、ベンゼン環とトリアゾール環とが結合して形成される基である。
アリール基とπ過剰系ヘテロ芳香環由来の基とが結合して形成される基として好ましくは、ベンゼン環とチオフェン環とが結合して形成される基、ベンゼン環とフラン環とが結合して形成される基、ベンゼン環とピロール環とが結合して形成される基、ベンゼン環とチアゾール環とが結合して形成される基である。
π不足系ヘテロ芳香環由来の基とπ過剰系ヘテロ芳香環由来の基とが結合して形成される基として好ましくは、ピリジン環とチアゾール環とが結合して形成される基である。
これらの中でも、アリール基とπ不足系ヘテロ芳香環由来の基とが結合して形成される基、又は、アリール基とπ過剰系ヘテロ芳香環由来の基とが結合して形成される基が好ましい。より好ましくは、アリール基とπ不足系ヘテロ芳香環由来の基とが結合して形成される基である。
上記式(1)のAr、Arとしては、アリール基、π不足系ヘテロ芳香環基又はπ過剰系ヘテロ芳香環基の中でも、アリール基及び/又はπ不足系ヘテロ芳香環基が好ましい。ベンゾビスチアジアゾール化合物のLUMOのエネルギー準位を効果的に下げるためには、ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環に結合する置換基をより電子求引性の高いものとすることが好ましく、Ar、Arがアリール基及び/又はπ不足系ヘテロ芳香環基であると、ベンゾビスチアジアゾール骨格のベンゼン環に結合する置換基全体(R −Ar−及びR −Ar−)の電子求引性をより高めることができ、LUMOのエネルギー準位をより低下させることができる。
すなわち、式(1)におけるAr、Arがアリール基及び/又はπ不足系ヘテロ芳香環基であることは本発明の好適な実施形態の1つである。
上記式(1)において、Ar、Arは同一であってもよく、異なっていてもよいが、同一の構造であることが好ましい。
、Rは、それぞれ少なくとも1つが電子求引性基である置換基であるが、R、Rで表される置換基の全てが電子求引性基であることが好ましい。
、Rは、同一であってもよく、異なっていてもよいが、同一の構造であることが好ましい。また、Rが複数ある場合、すなわち、mが2以上の場合、複数のRは同一であってもよく、異なっていてもよいが、同一の構造であることが好ましい。Rが複数ある場合についても同様である。
上記式(1)において、m、nは、それぞれR、Rの数を表し、1〜10の整数である。Rは、電子求引性基を少なくとも1つ有する置換基であるため、mが1の場合、当該1つの置換基は電子求引性基である。Rについても同様であり、nが1の場合、当該1つの置換基は電子求引性基である。
上記式(1)におけるm、nは、2〜6が好ましい。R、Rは、それぞれ電子求引性基を少なくとも1つ有する置換基であるが、上記のようにR、Rで表される置換基の全てが電子求引性基であることが好ましく、Ar、Arに結合する電子求引性基の数がそれぞれ2〜6であることがより好ましい。n型有機半導体材料において、LUMOのエネルギー準位は大気中のトランジスタ性能に大きな影響を与えることになるが、式(1)で表されるベンゾビスチアジアゾール化合物において、Ar、Arに結合する電子求引性基の数が多くなるとLUMOのエネルギー順位がより低くなり、n型有機半導体材料として大気中での使用においてもより安定な化合物となる。一方、Ar、Arに結合する電子求引性基の数が多くなると精製が困難となることがあるためAr、Arに結合する電子求引性基の数は、より好ましくは、それぞれ2〜4である。
上記R、Rで表される置換基のうち、電子求引性基としては、フッ素や塩素等のハロゲン原子、トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基、シアノ基、ニトロ基、フェニル基、及び、−CORで表される基や−COORで表される基(Rは、水素原子又は炭化水素基を表し、炭化水素基の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。炭化水素基は、炭素数1〜3のものが好ましい。)、2つの−COOHから形成される下記(3−1)の基、窒素原子を含む下記(3−2)の基(基中、R’は炭素数1〜2の炭化水素基を表し、炭化水素基の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。)、下記(3−3)の基(基中、R’’は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、又は、炭素数1〜3の炭化水素基を表し、炭化水素基の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。)等の電子求引性基のいずれの基であってもよいが、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基のいずれかの基であることが好ましい。より好ましくは、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基である。
上記R、Rで表される置換基のうち、電子求引性基以外の置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、このような置換基がArやArに結合してもよい。
下記(3−1)〜(3−3)における2つの*は、2つの*の部分でアリール基、π不足系ヘテロ芳香環化合物由来の基、π過剰系ヘテロ芳香環化合物由来の基のいずれかの基の環構造を形成する隣り合う2つの炭素に結合することを意味する。当該隣り合う2つの炭素原子同士の結合と下記(3−1)〜(3−3)の構造とにより環構造が形成されることになる。
Figure 0005881402
本発明のベンゾビスチアジアゾール化合物において、R −Ar−やR −Ar−の具体例としては、例えば、以下の(4−1)〜(4−223)のような構造が挙げられる。これらの中でも、(4−11)、(4−23)、(4−77)、(4−88)、(4−188)、(4−191)、(4−192)、(4−212)で表される構造が好ましい。より好ましくは、(4−11)、(4−23)で表される構造である。
Figure 0005881402
Figure 0005881402
Figure 0005881402
Figure 0005881402
Figure 0005881402
Figure 0005881402
Figure 0005881402
Figure 0005881402
次に、本発明のベンゾビスチアジアゾール化合物の製造方法について記載する。
本発明のベンゾビスチアジアゾール化合物の製造方法は、上記式(1)で表される構造のベンゾビスチアジアゾール化合物が製造されることとなる限り特に制限されないが、ジブロモジニトロベンゾチアジアゾール(下記化合物(A))を出発物質として以下の反応経路を経て合成する方法が好ましい。
Figure 0005881402
上記反応経路の第1の反応工程(化合物(A)→化合物(B)の反応工程)は、ジブロモジニトロベンゾチアジアゾールのベンゼン環の置換基をStillカップリング反応を用いて臭素原子からR −Ar−基やR −Ar−基に交換する反応である。
この反応は、R −Ar−SnBuで表される有機スズ化合物及びR −Ar−SnBuで表される有機スズ化合物を、ジブロモジニトロベンゾチアジアゾール1molに対してこれらの化合物の合計が2.0〜3.0molとなる量添加して行うことが好ましい。より好ましくは、2.1〜2.8molであり、更に好ましくは、2.2〜2.4molである。
−Ar−SnBuで表される有機スズ化合物とR −Ar−SnBuで表される有機スズ化合物とが同一の化合物である場合、当該1種類の化合物のジブロモジニトロベンゾチアジアゾール1molに対する使用量が上記範囲であることが好ましい。
また、R −Ar−SnBuで表される有機スズ化合物及びR −Ar−SnBuで表される有機スズ化合物が異なる化合物である場合、これら2種類の化合物を同じ量ずつ使用することが好ましい。
上記第1の反応工程は、触媒を用いて行うことが好ましい。触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(PdCl(PPh)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(Pd(PBu)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pddba)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)等のパラジウム錯体の1種又は2種以上が好ましい。より好ましくは、Pd(PPh又はPd(PBuである。
また触媒の使用量としては、ジブロモジニトロベンゾチアジアゾール1molに対して、0.001〜0.2mol用いることが好ましい。より好ましくは、0.01〜0.05mol用いることである。
また、上記触媒の反応性を上げるために配位子を用いてもよい。配位子としては、例えば、トリフェニルホスフィン(PPh)、トリ(o−トリル)ホスフィン(P(o−tol)3)、トリ(2−フリル)ホスフィン、ジフェニルホスフィノフェロセン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、2−(ビフェニル)ジ−tert−ブチルホスフィン2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2‘,6’−ジメトキシビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2‘,6’−ジイソプロポキシビフェニル等のリン配位子が挙げられる。これらの配位子のうち、トリフェニルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィンが好ましい。
配位子の使用量としては、パラジウム触媒1モルに対して、0.5〜4mol用いることが好ましい。より好ましくは、1〜2.5mol用いることである。
なお、ホスフィン配位子などの安定化剤を含む触媒(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムなど)を用いた場合には、さらに配位子を用いる必要はない。
上記第1の反応工程に使用する溶媒は、THF、ジオキサン、トルエン、キシレンの1種又は2種以上が好ましい。より好ましくは、THF、トルエンである。
また、上記第1の工程における反応はフッ化セシウムを添加して攪拌して行うことが好ましい。またフッ化セシウムの使用量としては、ジブロモジニトロベンゾチアジアゾール1molに対して、2.0mol以上用いることが好ましい。より好ましくは、2.4〜4.0mol用いることである。このようにすることで反応を高い効率で進めることができ、生成物の収率を高めることができる。
上記第1の反応工程における反応は、反応原料を含む反応溶液を還流しながら行うことが好ましい。また、還流後にスズ化合物の除去のため、フッ化カリウム水溶液を添加して攪拌することが好ましい。このようにすることで精製工程を短縮することができる。
上記第1の反応工程における反応時間は、5〜48時間であることが好ましい。より好ましくは、12〜24時間である。
また反応温度は、室温〜150℃が好ましい。より好ましくは、60〜120℃である。
反応は、常圧、加圧のいずれの条件で行ってもよいが、常圧で行うことが好ましい。
また、反応は、アルゴン、窒素、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
また、上記第1の反応工程は上記有機スズ化合物の代わりに下記式(5−1)又は(5−2)で表される有機ホウ素化合物
Figure 0005881402
のいずれか及び下記式(6−1)又は(6−2)で表わされる有機ホウ素化合物
Figure 0005881402
のいずれかを用いて鈴木−宮浦カップリング反応により行うこともできる。
上記鈴木−宮浦カップリング反応を用いる場合、ジブロモジニトロベンゾチアジアゾール1molに対する上記式(5−1)、(5−2)や(6−1)、(6−2)で表わされる有機ホウ素化合物の使用量は、Stillカップリング反応を用いる場合のR −Ar−SnBuやR −Ar−SnBuで表される有機スズ化合物の使用量と同様であることが好ましい。
鈴木−宮浦カップリング反応を用いる場合、触媒として上記Stillカップリング反応の触媒と同様のものを用いることができる。好ましい触媒も同様である。触媒の使用量も、上記Stillカップリング反応に触媒を用いる場合と同様である。
また、上記触媒の反応性を上げるために配位子を用いてもよい。配位子としては、上記Stillカップリング反応の配位子と同様のものを用いることができ、好ましい配位子も同様である。配位子の使用量も、上記Stillカップリング反応に配位子を用いる場合と同様である。
なお、ホスフィン配位子などの安定化剤を含む触媒(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムなど)を用いた場合には、さらに配位子を用いる必要はない。
また、鈴木−宮浦カップリング反応を用いる場合、溶媒は、THF、ジオキサン、トルエン、キシレン等を用いることが好ましい。
鈴木−宮浦カップリング反応を用いる場合の反応時間は、5〜48時間であることが好ましい。より好ましくは、12〜24時間である。
また反応温度は、室温〜150℃が好ましい。より好ましくは、60〜120℃である。
また、上記第1の工程における反応は、ホウ素化合物の活性化および反応中生成するホウ酸やHBrを補足するために、塩基性水溶液を添加して攪拌して行うことが必要である。そのような塩基としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等のの1種又は2種以上を用いることが好ましい。また塩基の使用量としては、ジブロモジニトロベンゾチアジアゾール1molに対して、2.0mol以上用いることが好ましい。より好ましくは、2.4〜4.0mol用いることである。
上記反応経路の第2の反応工程(化合物(B)→化合物(C)の反応工程)は、ベンゼン環のニトロ基を還元してアミノ基に変える反応である。
ニトロ基のアミンへの還元は、還元剤としてFe、Sn、SnCl、Zn、Raneyニッケル等を用いることができる。また活性炭に坦持させたパラジウム金属を触媒として水素雰囲気化で水素化することによっても行うことができる。このように、ニトロ基のアミンへの還元反応は、様々な方法が知られており、例えば、実験化学講座 第5版(丸善株式会社、日本化学会編)14巻第357−358頁等の公知文献に種々の方法が記載されている。反応経路の第2の反応工程は、R −Ar−やR −Ar−の種類等に応じて、公知の方法の中から最適な方法を選択して行うことができる。
以下においては、その一例として、還元剤としてFeを用い、酢酸を溶媒として用いて行う方法について記載する。
還元剤としてFeを用いて化合物(B)のベンゼン環のニトロ基を還元してアミノ基にする場合、還元剤の使用量は、化合物(B)1molに対して1.0〜20molであることが好ましい。より好ましくは、3〜10molである。
上記第2の反応工程における反応時間は、5〜48時間であることが好ましい。より好ましくは、6〜24時間である。
また反応温度は、室温〜150℃が好ましい。より好ましくは、50〜100℃である。
反応は、常圧、加圧のいずれの条件で行ってもよいが、常圧で行うことが好ましい。
また、反応は、アルゴン、窒素、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
上記反応経路の第3の反応工程(化合物(C)→化合物(D)の反応工程)は、ベンゼン環の2つのアミノ基の窒素原子を硫黄原子を介して結合させ、環構造を形成する工程である。
第3の反応工程は、(1)化合物CとN−チオニルアニリン(PhNSO)とを反応させる方法、(2)化合物Cと塩化チオニル(SOCl)とを反応させる方法、のいずれかの方法を用いることができる。
第3の反応工程のこれら2種類の方法は、いずれも上記非特許文献4として記載したヨシロウ ヤマシタ(Yoshiro Yamashita)外3名、「テトラヘドロン(Tetrahedron)」、1997年、第53巻、第29号、p.10169−10178の記載を参照して行うことができる。
以下においては、このうち化合物(C)とN−チオニルアニリン(PhNSO)とを反応させる方法について記載する。
化合物(C)とN−チオニルアニリン(PhNSO)とを反応させる反応では、化合物(C)1molに対してN−チオニルアニリンを2.0〜4.0mol量添加して行うことが好ましい。より好ましくは、2.1〜3.0molであり、更に好ましくは、2.2〜2.5molである。
化合物(C)とN−チオニルアニリン(PhNSO)とを反応させる場合、トリメチルシリルクロライド(MeSiCl)を用いることが好ましい。
またMeSiClの使用量としては、化合物C1molに対して、2〜30molが好ましい。より好ましくは、5〜20molである。
また、チオニルアニリンの代わりに塩化チオニルを用いてもよいが、この場合はトリメチルシリルクロライドの使用は必要ない。
化合物(C)とN−チオニルアニリン(PhNSO)とを反応させる場合に使用する溶媒は、ピリジン、トリエチルアミンやジイソプロピルエチルアミンなどの3級アミン類、クロロホルムなどのハロゲン化物類、ベンゼンやトルエンなどの芳香族炭化水素類、THFやジオキサンなどのエーテル類等の1種又は2種以上が好ましい。より好ましくは、ピリジンである。
また、ピリジンや3級アミン等の塩基性溶媒以外の溶媒を用いる場合、ピリジンや3級アミン等の塩基を化合物Cに対して過剰量加える必要がある。
化合物(C)とN−チオニルアニリン(PhNSO)とを反応させる場合の反応時間は、5〜48時間であることが好ましい。より好ましくは、6〜24時間である。
また反応温度は、0〜150℃が好ましい。より好ましくは、室温〜溶媒の沸点である。
反応は、常圧、加圧のいずれの条件で行ってもよいが、常圧で行うことが好ましい。
また、反応は、アルゴン、窒素、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
上記第1〜第3の反応工程において、反応によって得られた化合物の精製方法は、特に制限されず、抽出、濾過、カラムクロマトグラフィー、再結晶、昇華等の方法の中から適した方法を適宜選択して用いることができる。また、これらの精製方法のいずれか1つを用いてもよく、2つ以上を用いてもよい。
本発明のベンゾビスチアジアゾール化合物は、LUMOのエネルギー準位が低いものであることが好ましく、LUMOのエネルギー準位が4.0eV以下であるものが好ましい。LUMOのエネルギー準位が4.0eV以下である化合物であると、n型有機半導体の材料として用いた場合に得られるn型有機半導体が大気中でも安定に駆動できるものとなるため好ましい。より好ましくは、LUMOのエネルギー準位が4.2eV以下であるものであり、更に好ましくは、LUMOのエネルギー準位が4.3eV以下であるものである。
LUMOのエネルギー準位は、後述する実施例に記載のサイクリックボルタンメトリーにより求めることができる。また紫外線光電子分光分析によっても求めることができる。
本発明のベンゾビスチアジアゾール化合物は、上述の構成よりなり、電気特性等が検討されてきたベンゾビスチアジアゾール骨格を有する化合物の中で、従来知られていたベンゾビスチアジアゾール化合物よりもLUMOのエネルギー準位が低く、n型有機半導体等の機能性電子素子素材等に好適に用いることができる化合物である。
実施例1で合成された4,8−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[1,2−c;4,5−c’]ビス[1,2,5]チアジアゾールのサイクリックボルタンメトリー(CV)測定結果を示した図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「モル%」を意味するものとする。
実施例において合成した化合物についての各種測定は、以下のように行った。
H−NMR測定)
試料をテトラメチルシランを含有する重クロロホルムに溶解し、核磁気共鳴装置(Gem
ini 2000、300MHz、Varian社製)により測定した。
(合成例1)
4,7−ジ(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)−5,6−ジニトロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾールの合成
100mL三口フラスコに4,7−ジブロモ−5,6−ジニトロベンゾチアジアゾール(1.47g、3.83mmol)、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルトリ−n−ブチルスズ(4.25g、8.45mmol)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(98mg、0.19mmol)、ジオキサン(52mL)を入れ、窒素雰囲気下、還流しながら12時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却し、ジオキサンをロータリーエバポレーターで除去した後、残渣をクロロホルムに溶解させ、シリカゲルショートカラムに通した。クロロホルムをロータリーエバポレーターで留去し、得られた固体をメタノールで洗浄し、4,7−ジ(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)−5,6−ジニトロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(1.99g、3.05mmol)を収率80%で得た。この反応は、下記反応式(7)の反応である。
得られた4,7−ジ(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)−5,6−ジニトロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾールの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ:8.13(s,4H),8.03(s,2H)
Figure 0005881402
(合成例2)
4,7−ジ(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)−5,6−アミノ−2,1,3−ベンゾチアジアゾールの合成
100mL三口フラスコに4,7−ジ(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)−5,6−ジニトロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(1.6g、2.46mmol)、鉄粉(2.06g、36.9mmol)、酢酸(25mL)を入れ、窒素雰囲気下、80℃で5時間加熱攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後した。これをろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮し、4,7−ジ(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)−5,6−アミノ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(1.40g,2.37mmol)を収率96%で得た。この反応は、下記反応式(8)の反応である。
得られた4,7−ジ(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)−5,6−アミノ−2,1,3−ベンゾチアジアゾールの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ:8.10(s,4H),8.00(s,2H),4.13(s,4H)
Figure 0005881402
(実施例1)
4,8−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[1,2−c;4,5−c’]ビス[1,2,5]チアジアゾールの合成
50mL三口フラスコに、4,7−ジ(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)−5,6−アミノ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(1.40g、2.37mmol)を入れ、ピリジン(12mL)に溶解させた。反応容器内を窒素雰囲気下にした後、チオニルアニリンをくわえ、80℃に加熱した。トリメチルクロロシランをくわえ、80℃で5時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、水を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を3N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製し、4,8−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[1,2−c;4,5−c’]ビス[1,2,5]チアジアゾール(1.0g、1.62mmol)を収率68%で得た。この反応は、下記反応式(9)の反応である。
4,8−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[1,2−c;4,5−c’]ビス[1,2,5]チアジアゾールの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ:8.82(s,4H),8.07(s,2H)
Figure 0005881402
実施例2(電気特性の評価)
実施例1で得られた4,8−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[1,2−c;4,5−c’]ビス[1,2,5]チアジアゾールの電気特性をサイクリックボルタンメトリーによる電極に対する相対的還元電位測定によって評価した。
ALS社製電気化学アナライザー605B(ALS)を用いて、試料である4,8−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[1,2−c;4,5−c’]ビス[1,2,5]チアジアゾールを過塩素酸テトラブチルアンモニウムの0.1MTHF溶液に溶解させ、作用極に活性炭電極、対極に白金電極、参照極にAg/AgNOを用いた三電極セルにてサイクリックボルタンメトリー(CV)測定を行った。走査範囲は0V〜−1.2Vで、走査速度は100mV/sとした。
還元電位はE1/2=−0.67Vであり、飽和カロメル電極基準に変換するとE1/2=−0.0.14Vであった。Ag/AgNO電極を用いた場合の還元電位から飽和カロメル電極を用いた場合の還元電位への変換は、「Chemical Review 1996年 96号 第2巻 pp.877−910(879頁、Table 1)」の記載に基づき行った。
サイクリックボルタンメトリー(CV)測定結果を図1に示す。
実施例1のサイクリックボルタンメトリー(CV)測定結果から、4,8−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[1,2−c;4,5−c’]ビス[1,2,5]チアジアゾールは、LUMOのエネルギー準位が充分に低く、n型有機半導体の材料として好適に用いることができるものであることが確認された。
本発明のベンゾビスチアジアゾール化合物は、いずれも4,8−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[1,2−c;4,5−c’]ビス[1,2,5]チアジアゾールと共通する構造的特徴を有するものであり、本発明のベンゾビスチアジアゾール化合物に含まれる種々の化合物について、4,8−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[1,2−c;4,5−c’]ビス[1,2,5]チアジアゾールと同様の特性を有し、n型有機半導体の材料として好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. ベンゾビスチアジアゾール由来の骨格を有する化合物であって、該化合物は、下記式(1);
    Figure 0005881402
    (式中、R、Rは、同一又は異なって、置換基を表し、R、Rは、それぞれ少なくとも1つがハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、シアノ基、ニトロ基、及び、−CORで表される基、−COORで表される基(Rは、水素原子又は炭化水素基を表し、炭化水素基の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。炭化水素基は、炭素数1〜3のものである。)、2つの−COOHから形成される下記(3−1)の基、窒素原子を含む下記(3−2)の基(基中、R’は炭素数1〜2の炭化水素基を表し、炭化水素基の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。)、下記(3−3)の基(基中、R’’は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、又は、炭素数1〜3の炭化水素基を表し、炭化水素基の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。)のいずれかの電子求引性基であり、電子求引性基以外のR 、R は、炭素数1〜6のアルキル基である。m、nは、同一又は異なって、置換基の数を表し、それぞれ1〜10の整数である。Arは、下記式(2−1)〜(2−9)で表される化合物のいずれかに由来する2価の基であるアリール基及び/又はピリジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジンのいずれかのπ不足系ヘテロ芳香環化合物由来の基であるπ不足系ヘテロ芳香環基を表す。Arは、下記式(2−1)〜(2−9)で表される化合物のいずれかに由来する2価の基であるアリール基及び/又はピリジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジンのいずれかのπ不足系ヘテロ芳香環化合物由来の基であるπ不足系ヘテロ芳香環基を表す。)で表されることを特徴とするベンゾビスチアジアゾール化合物。
    Figure 0005881402
    Figure 0005881402
  2. 請求項1に記載のベンゾビスチアジアゾール化合物を含んで構成されることを特徴とするn型有機半導体。
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