JP5585053B2 - 新規なフルオレン化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、新規なフルオレン化合物に関するものである。
有機電子デバイスの電荷輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール(PVK)に代表される電荷輸送性高分子と、N,N‘−ジ(m−トリル)N,N‘−ジフェニルベンジジンや1,1−ビス[N,N−ジ(p−トリル)アミノフェニル]シクロヘキサン等のジアミノ化合物及び4−(N,N−ジフェニル)アミノベンズアルデヒドーN,N−ジフェニルヒドラゾン化合物の低分子化合物がよく知られている。現在の複写機やプリンターに用いられている有機電子写真感光体は、材料の多様性、低分子化合物と高分子の組み合わせ等により高機能化が可能であることから低分子化合物をポリマーに分散したものが主に用いられている。また、電荷輸送性高分子においても、高機能化、高寿命といった観点から電子写真感光体の光導電材料や電荷輸送材料として検討されている。
電子写真感光体に関しては、近年、有機電子写真感光体の高性能化に伴い、高速の複写機やプリンターにも使用されるようになってきた。電子写真感光体には、電荷発生効率の高い材料に加え、電荷輸送能力の高い電荷輸送材料が求められている。これは、電界印加下で光照射により電荷発生材料にて発生した電荷を効率良く受け取り、感光体層内を速く移動させることである。より一層の電荷輸送能力の向上及び電荷発生材料にて発生した電荷を効率よく受け取る電荷輸送材料が切望され、盛んに研究されている。
また、近年においては、これら電荷輸送材料は有機電界発光素子材料としても用いられている。これら中でも、熱安定性を向上させる目的で、ガラス転移温度を向上し、安定なアモルファスガラス状態が得られるα‐ナフチル基を導入したN,N−ジ(1−ナフチル)N,N‘−ジフェニルベンジジン(非特許文献1)、スターバーストアミン(非特許文献2)、ジベンゾチオフェン誘導体(特許文献1)を用いた有機電界発光素子が報告されている。
最近では、フルオレン化合物を用いた有機デバイス、特に有機電界発光素子が報告されている。例えば、特許文献2ではスピロ骨格を有するフルオレン化合物を用いた有機電界発光素子が、特許文献3では3量体などのオリゴフルオレン化合物を用いた有機電界発光素子が報告されている。
特開2007−126403号公報 特開平11−273863号公報 特開2003−55275号公報
電子情報通信学会技術研究報告、OME95−54(1995) 第40回応用物理学関係連合講演会予稿集30a−SZK−14(1993)
そこで、本発明の課題は、電荷特性(電荷輸送・注入特性)を有する新規なフルオレン化合物を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、下記一般式(I)で示されるフルオレン化合物である。但し、一般式(I)中、R11及びR12は、それぞれ独立に炭素数1から6までのアルキル基を表す。R21及びR22は、それぞれ独立に炭素数1から8までのアルキル基を表す。n1及びn2はそれぞれ独立に1から5までの整数を表す。
請求項1に係る発明によれば、電荷特性(電荷輸送・注入特性)を有する新規なフルオレン化合物が提供される。
実施例2で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例2で得られた化合物のNMRスペクトルを示すグラフである。 実施例5で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例5で得られた化合物のNMRスペクトルを示すグラフである。
本実施形態に係るフルオレン化合物は、下記一般式(I)で示されるフルオレン化合物である。

一般式(I)中、R11及びR12は、それぞれ独立に炭素数1から6までのアルキル基を表す。R21及びR22は、それぞれ独立に炭素数1から8までのアルキル基、又は炭素数1から8までのアルコキシ基を表す。n1及びn2はそれぞれ独立に1から5までの整数を表す。
但し、本実施形態に係るフルオレン化合物は、一般式(I)において、R 21 及びR 22 は、それぞれ独立に炭素数1から8までのアルキル基を示す化合物が適用される。
一般式(I)中、R11及びR12が表すアルキル基としては、炭素数1から6まで(望ましくは3から6まで)のアルキル基であり、具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、又はヘキシル基等が挙げられる。Rが表すアルキル基は、直鎖状であってもよいし、分鎖状であってもよい。
一般式(I)中、R21及びR22が表すアルキル基としては、炭素数1から8まで(望ましくは3から6まで)のアルキル基であり、具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、又はオクチル基等が挙げられる。Rが表すアルキル基は、直鎖状であってもよいし、分鎖状であってもよい。
一般式(I)中、R21及びR22が表すアルコキシ基としては、炭素数1から8まで(望ましくは3から6まで)のアルコキシ基であり、具体的には例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、又はペンチルオキシ等が挙げられる。Rが表すアルコキシ基は、直鎖状であってもよいし、分鎖状であってもよい。
一般式(I)中、n1及びn2は、それぞれ独立に1から5までの整数、望ましくは1から3までの整数、より望ましくは1から2までの整数を表す。
ここで、本実施形態に係るフルオレン化合物は、対称系化合物であってもよいし、非対称系化合物であってもよい。即ち、本実施形態に係るフルオレン化合物は、R11及びR1221及びR22n1及びn2と、がそれぞれ同じである対称系化合物であってもよいし、これの少なくとも1組が異なる非対称系化合物であってもよい。
以下、本実施形態のフルオレン化合物の具体例につき、例示するが、これらに限定されるものではない。なお、「構造No」の数字は、具体例である例示化合物の番号を示す。
以下、本実施形態のフルオレン化合物の製造方法について説明する。
本実施形態のフルオレン化合物は、例えば、クロスカップリングビアリール合成を利用して得られる。クロスカップリングビアリール合成は、Suzuki反応、Kharasch反応、Negishi反応、Stille反応、Grignard反応、又はUllmann反応などを用いられる。具体的には、例えば下記スキームに従って合成されるが、これに限定するものではない。なお、下記スキームは、一般式(I)で示されるフルオレン化合物として、R11及びR1221及びR22n1及びn2と、がそれぞれ同じである対称系化合物(一般式(I−1)と表記)の製造方法を示す。このため、下記一般式(I−1)、(IV)、(V)中、Rは上記一般式(I)におけるR11及びR12に該当し、Rは上記一般式(I)におけるR21及びR22に該当し、nは上記一般式(I)におけるn1及びn2に該当する。
また、一般式(IV)及び(V)中、X及びGは、それぞれ独立にハロゲン原子、B(OH)、下記基1、下記基2、又は下記基3を表す。
また、非対称系化合物を合成する際は、例えば一般式(IV−1)と一般式(V−1)を等量モルを反応させ下記一般式(I−2)を合成した後、一般式(V−1)とは構造の異なる(例えばn1、n2の異なる等)一般式(V−2)を同様に反応させて合成することができるが、これに限定するものではない。下記スキームにおけるR11、R12、R21、R22、n1、及びn2は一般式(I)と同じであり、X、Gは上記一般式(IV)、(V)と同じである。
上記合成反応の際に用いてもよい金属、金属触媒、塩基、及び溶媒としては、以下のものが挙げられる。
金属としては、例えば、Pd、Cu、Ti、Sn、Ni、又はPt等が挙げられる。
金属触媒としては、例えば、金属錯体(例えば、Pd(PPh、Pd(OAc)、Pd(dba)、Pd(PPhCl、Pd(dppf)Cl、Pd/C、Ni(acac))等)等が挙げられる。なお、「dba」はジベンジリデンアセトン、「dppf」はビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンを表す。
塩基としては、例えば、無機塩基(例えば、NaCO、KCO、CsCO、又はBa(OH)等)、有機塩基(例えば、NEt、NH(i−Pr)、NHEt、NHMe、NMe、DBU、DMAP、又はピリジン等)等が挙げられる。
溶媒としては、反応を著しく阻害しない溶媒であればよく、例えば芳香族炭化水素溶媒(例えばベンゼン、トルエン、キシレン、又はメシチレン等)、エ−テル溶媒(例えばジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、又はジオキサン等)、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、水、PPh、P(o−Tol)、P(t−Bu)、又はPEtが挙げられる。
上記合成反応は、例えば、常圧(1気圧)下、不活性ガス(例えば窒素、又はアルゴン等)雰囲気下に実施されるが、加圧条件下で実施してもよい。また、上記合成反応の反応温度20℃以上300℃以下の範囲であるが、より好ましくは50℃以上180℃以下の範囲である。また、上記合成反応の反応時間は、反応条件により異なるが、数分以上20時間以下の範囲から選択すればよい。
上記反応において、金属や金属錯体触媒の使用量は、特に限定されるものではないが、一般式(I)に対して0.001モル%以上10モル%以下であり、より好ましくは、0.01モル%以上5.0モル%以下である。
また。塩基の使用量は、一般式(I)で示される化合物に対してモル比で0.5以上4.0以下の範囲であり、より好ましくは1.0以上2.5以下の範囲である。
そして、上記反応後、反応溶液を水中に投入して、よく攪拌し、反応生成物が固形物(結晶物)の場合は吸引濾過で濾取することにより粗生成物が得られる。一方、反応生成物が油状物の場合には、酢酸エチル、トルエン等の適当な溶剤で抽出して粗生成物が得られる。その後、得られた粗成生物をカラム精製(シリカゲル、アルミナ、活性白土、活性炭等を用いたカラム精製)するか、又は溶液中にこれらの吸着剤を添加し、不要分を吸着させる等の処理を行い精製する。また、反応生成物が結晶の場合には、さらに適当な溶剤(例えばヘキサン、メタノール、アセトン、エタノール、酢酸エチル、トルエン等)から、再結晶させて精製する。このようにして、目的とするフルオレン化合物が得られる。
以上説明した、本実施形態に係るフルオレン化合物は、電荷特性(電荷輸送・注入特性)を有する。また、本実施形態に係るフルオレン化合物は、合成容易であって、溶解性、成膜性を有する。したがって、本実施形態に係るフルオレン化合物は、電子写真感光体、有機電界発光素子、有機トランジスタ、有機太陽電池、有機光メモリー等の有機電子デバイスに有用な化合物である。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。但し、実施例3〜4は、参考例に該当する。
(実施例1)
下記スキームに従い、窒素雰囲気下において、1−ブロモ−4−n−オクチルベンゼン(25.0g)、2−チオフェンボロン酸(10.8g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.3g)、2N炭酸ナトリウム水溶液10mlを加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体1(26.2g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体1(26.2g)をN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(17.5g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体2(28.8g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体2(5.49g)と9,9−ジヘキシルフルオレン−2、7−ジボロン酸(3.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.3g)、2N炭酸ナトリウム水溶液5mlを加え、8時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物25]2.5gを得た。
得られた例示化合物25の融点は78乃至80℃であった。また、得られた[例示化合物25]の同定は、H−NMRスペクトル(1H−NMR、溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1)を用いた。
なお、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm‐1);792、863、1072、1400、1444、1469、1592、2854、2921、
また、H−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.59−1.79(52H)、1.95−2.16(4H)、2.59−2.78(4H)、7.10−7.38(8H)、7.45−7.78(10H)
(実施例2)
実施例1と同様に、中間体2(15.0g)を獲得し、次に、下記スキームに従い、窒素雰囲気下において、中間体2(15.0g)、2−チオフェンボロン酸(6.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.9g)、2N炭酸ナトリウム水溶液7mlを加え、30時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体3(7.8g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体3(7.8g)をN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(4.1g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体4(9.2g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体4(9.2g)と9,9−ジヘキシルフルオレン−2、7−ジボロン酸(4.2g)、テトラヒドロフラン 100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.6g)、2N炭酸ナトリウム水溶液7mlを加え、20時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物27]1.5gを得た。
得られた例示化合物27の融点は117乃至118℃であった。また、得られた[例示化合物27]の同定は、実施例1同様にH−NMRスペクトルと、赤外吸収スペクトルを用いた。
赤外吸収スペクトルを図1に、1H NMRスペクトル(1H−NMR、溶媒:CDCl、以下に示すNMRスペクトルも同様。)を図2に示す。
なお、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm‐1);792、863、1072、1400、1444、1469、1592、2854、2921、
また、H−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.59−1.45(52H)、1.89−2.08(4H)、2.56−2.78(4H)、7.10−7.38(11H)、7.45−7.78(11H)
(実施例3)
下記スキームに従い、窒素雰囲気下において、4−ブロモフェノール(25.0g)、炭酸カリウム(21.7g)、テトラブチルアンモニウムブロマイド(2.3g)をメチルエチルケトン(100ml)に溶解させた後、1−ブロモオクタン(30.7g)をメチルエチルケトン(15ml)に溶解させた混合溶液を滴下させる。5時間攪拌した後、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体5(42.5g)を得た。
次に、下記スキームに従い、窒素雰囲気下において、中間体5(15.0g)、2−チオフェンボロン酸(7.3g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.2g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を7ml加え、8時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体6(9.1g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体6(9.1g)をN,N−ジメチルホルムアミド(150ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(6.1g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体7(8.1g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体7(5.7g)と9,9−ジヘキシルフルオレン−2、7−ジボロン酸(3.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.2g)、2N炭酸ナトリウム水溶液5mlを加え、8時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン:トルエン=3:1)で分離し、イソプロピルアルコールで再結晶を行い[例示化合物26]2.7gを得た。
得られた例示化合物26の融点は96乃至97℃であった。また、得られた[例示化合物26]の同定は、実施例1同様にH−NMRスペクトルと、IRスペクトルを用いた。
なお、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm‐1);798、833、1465、2850、2952
また、H−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.59−1.55(48H)、1.62−1.78(4H)、1.91−2.08(4H)、3.85−3.98(4H)、6.79−6.92(4H)、7.14(2H)、7.26(2H)、 7.42−7.76(10H)
(実施例4)
実施例3と同様に、中間体7(10.0g)を獲得し、次に、下記スキームに従い、窒素雰囲気下において、中間体7(10.0g)、2−チオフェンボロン酸(3.8g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.6g)、2N炭酸ナトリウム水溶液7mlを加え、50時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(トルエン)で分離し、中間体8(7.9g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体8(7.9g)をN,N−ジメチルホルムアミド(300ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(3.4g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体9(5.6g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体9(5.6g)と9,9−ジヘキシルフルオレン−2、7−ジボロン酸(3.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.2g)、2N炭酸ナトリウム水溶液5mlを加え、12時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(トルエン)で分離し、イソプロピルアルコールとトルエンの混合溶媒で再結晶を行い[例示化合物28]3.4gを得た。
得られた例示化合物28の融点は140乃至141℃であった。また、得られた[表示化合物28]の同定は、実施例1同様にH−NMRスペクトルと、IRスペクトルを用いた。 なお、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
なお、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm‐1);609、809、1334、1421、2850、2954
また、H−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.59−1.58(48H)、1.72−1.85(4H)、1.91−2.10(4H)、3.85−4.01(4H)、6.81−6.98(4H)、7.14−7.20(6H)、7.21−7.38(2H)、 7.42−7.76(10H)
(実施例5)
下記スキームに従い、窒素雰囲気下において、4−ブチルベンゼンボロン酸(8.76g)、2−ボロモチオフェン(7.29g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.1g)、2N炭酸ナトリウム水溶液7mlを加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体10(5.1g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体10(5.1g)をN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(4.5g)加え、6時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体11(5.3g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体10(5.3g)と9,9−ジヘキシルフルオレン−2、7−ジボロン酸(4.1g)、テトラヒドロフラン(80ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.24g)、2N炭酸ナトリウム水溶液7mlを加え、8時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物22]3.1gを得た。
得られた例示化合物22の融点は89乃至92℃であった。また、得られた[表示化合物22]の同定は、実施例1同様にH−NMRスペクトルと、IRスペクトルを用いた。 なお、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm‐1);797、1463、2863、2925
また、H−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.55−1.55(32H)、1.51−1.72(4H)、1.91−2.10(4H)、2.58−2.72(4H)、7.19−7.38(8H)、 7.51−7.78(10H)
(評価)
上記各例で得た例示化合物を用いて、以下のようにして成膜し、電荷移動度を測定した。
各例示化合物1重量部と、下記化合物Aで示すビスフェノール(Z)高分子化合物(粘度平均分子量:40,000)4重量部と、をクロロベンゼン50重量部に溶解した後、ドクターブレードにより成膜した後、ホットプレートで乾燥させた。
なお、電荷移動度は飛行時間計測(TOF; Time of Flight)法(オプテル社製、TOF−401:励起光源:窒素パルスレーザー(波長;337nm)、印加電圧;30V/μm)により測定した。
上記結果から、本実施例で得られた例示化合物は、いずれも、溶解性、成膜性を有すると共に、電荷特性(電荷輸送・注入特性)を有するフルオレン化合物であり、例えば、各種有機電子デバイスに有用であることがわかる。また、本実施例で得られた例示化合物は、合成容易であることもわかる。

Claims (1)

  1. 下記一般式(I)で示されるフルオレン化合物。

    〔一般式(I)中、R11及びR12は、それぞれ独立に炭素数1から6までのアルキル基を表す。R21及びR22は、それぞれ独立に炭素数1から8までのアルキル基を表す。n1及びn2はそれぞれ独立に1から5までの整数を表す。〕
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