JP5521292B2 - ジベンゾチオフェン化合物 - Google Patents

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本発明は、ジベンゾチオフェン化合物に関する。
有機感光体や有機電界発光素子、有機トランジスタ、有機光メモリー等の有機電子デバイスでは、発生した電荷を効率良く受け取り且つその電荷を速く移動させることが高機能化や高寿命化に繋がることから、電荷輸送材料が重要な材料となっている。
電荷輸送材料は、その機能の観点から、電荷移動度や電荷注入性などの特性に着目して開発が進められている。
また、電荷輸送材料には、溶解性、成膜性、耐熱性等、種々の特性が要求される。例えば、有機電子写真感光体においては、溶解性が高く残留電位が小さいことが望まれる。有機電界発光素子においては、より高輝度の発光を有し、繰り返し使用時での安定性に優れることが望まれている(例えば、非特許文献1参照)。その他、合成し易い電荷輸送材料であることも重要であり、また物性をコントロールし易いことも望まれている。
これらの要求を満たすために、置換基を導入して物性をコントロールすることが一般的に行われている。
電子デバイスの電荷輸送材料としては、具体的には、例えばポリビニルカルバゾール(PVK)に代表される電荷輸送性高分子や、N,N−ジ(m−トリル)N,N’−ジフェニルベンジジン、1,1−ビス[N,N−ジ(p−トリル)アミノフェニル]シクロヘキサン或いは4−(N,N−ジフェニル)アミノベンズアルデヒドーN,N−ジフェニルヒドラゾン化合物等のジアミノ化合物や、ジベンゾチオフェン(例えば、特許文献1参照。)等の低分子化合物が知られている。
特開2007−126403号公報 電子情報通信学会技術研究報告、OME95−54(1995)
本発明の課題は、ジベンゾチオフェンと比べ、小さなイオン化ポテンシャルを有するジベンゾチオフェン化合物を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。即ち、
請求項1にかかる発明は、下記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン化合物である。
一般式(I)中、Rは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、n及びmは各々独立に〜3の整数を表す。
請求項2にかかる発明は、下記一般式(II)で表されることを特徴とする請求項1に記載のジベンゾチオフェン化合物である。
一般式(II)中、Rは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、n及びmは各々独立に〜3の整数を表す。
請求項3にかかる発明は、下記一般式(III)で表されることを特徴とする請求項1に記載のジベンゾチオフェン化合物である。
一般式(III)中、Rは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、n及びmは各々独立に〜3の整数を表す。
請求項1に係る発明によれば、電子デバイスに用いる時に、ジベンゾチオフェンと比べ、小さなイオン化ポテンシャルを有するジベンゾチオフェン化合物が得られる。
請求項2に係る発明によれば、電子デバイスに用いる時に、ジベンゾチオフェンと比べ、より小さなイオン化ポテンシャルを有するジベンゾチオフェン化合物が得られる。
請求項3に係る発明によれば、電子デバイスに用いる時に、ジベンゾチオフェンと比べ、より小さなイオン化ポテンシャルを有するジベンゾチオフェン化合物が得られる。
<ジベンゾチオフェン化合物>
本実施形態のジベンゾチオフェン化合物は、下記一般式(I)で表される。
一般式(I)中、各々独立に、Rは水素原子又はアルキル基を表し、n及びmは各々独立に〜3の整数を表す。
前記一般式(I)で表される化合物は、ジベンゾチオフェンを中心として、その両端にチオフェン環が配置されている。チオフェン環が両端に導入された結果、π共役系が広く延びて電荷が移動し易くなり、電荷移動度が向上しているものと推測される。また、イオン半径の大きい硫黄原子が多く導入された結果、電荷を受け取り易くなり電荷注入性も向上しているものと推測される。しかしながら、本発明はこのような推測によって限定されることはない。
またチオフェン環の導入により分子量が増加した結果、耐熱性も推測される。
なお、本明細書において、「チオフェン環」とは、チオフェン環基又は複数のチオフェン環がつながっているものを意味する。
なお、ジベンゾチオフェンは結晶で得られるが溶媒などに溶解し難いために析出し、経時安定的に利用し難い。また、ジベンゾチオフェンを用いて製膜したときの膜厚均一性は一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン化合物を用いたときよりも低下する。
以下、一般式(I)について詳細に説明する。
一般式(I)中、各々独立に、Rは水素原子又はアルキル基を表す。
Rで表されるアルキル基は、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基がより好ましく、炭素数3〜8のアルキル基が更に好ましい。
Rで表されるアルキル基は、直鎖状、分岐状、又は環状アルキル基のいずれであってもよく、合成、溶解性、成膜性の観点から好ましくは直鎖状又は分岐状アルキル基がより好適である。
Rで表されるアルキル基は、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i-プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−オクタドデシル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i-プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、又はn−ドデシル基が好ましく、n−プロピル基、i-プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、又はn−オクチル基が更に好ましい。
一般式(I)におけるRとしては、水素原子又は未置換のアルキル基が好ましく、水素原子又は未置換で直鎖状のアルキル基がより好ましく、水素原子又は未置換で直鎖状の炭素数1〜20のアルキル基が更に好ましく、水素原子又は未置換で直鎖状の炭素数1〜20のアルキル基が更に好ましく、水素原子又は未置換で直鎖状の炭素数3〜8のアルキル基が更に好ましい。
一般式(I)における2つのRは、同一でも異なっていてもよいが、製造上の観点から同一であることが好ましい。
一般式(I)において、n及びmは各々独立に2〜3であり、電子デバイスに用いたときの適切なイオン化ポテンシャルや、溶媒への溶解性の観点から、n及びmは各々独立に2であることがより好ましい。
nとmとは同一でも異なっていてもよいが、製造上の観点からは同一であることが好ましい。
一般式(I)中、下記構造式(1)で表される2つのチオフェン環の結合位置は特に限定されないが、合成上の観点から、1と8、2と7、3と6、又は4と5の位置の組み合わせで結合していることが好ましい。
特に、結晶性を高める観点からは、2と7の位置にチオフェン環を有する下記一般式(II)で表されるジベンゾチオフェン化合物が好適である。
一般式(II)中、Rは各々独立に水素原子又はアルキル基を表し、一般式(I)におけるRと同義であり、好ましい範囲も同様である。また、一般式(II)中、n及びmは各々独立に1〜3の整数を表し、一般式(I)におけるn及びmと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(II)で表される化合物の結晶性の高さから、トランジスタ、メモリーなどに好適に用いることができる。
他方、アモルファス化させて、蒸着等による製膜での膜厚のバラツキを抑える観点からは、3と6の位置にチオフェン環を有するジベンゾチオフェン化合物が好適である。
一般式(III)中、Rは各々独立に水素原子又はアルキル基を表し、一般式(I)におけるRと同義であり、好ましい範囲も同様である。また、一般式(III)中、n及びmは各々独立に1〜3の整数を表し、一般式(I)におけるn及びmと同義であり、好ましい範囲も同様である。
アモルファス化したジベンゾチオフェン化合物は、有機電界発光素子、太陽電池などに好適に用いることができる。
一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン化合物の具体例を下記に示すが、これらに限定されるものではない。尚、下記では、n、mが1の化合物についても参照として掲載する。
一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン化合物の合成には、クロスカップリングビアリール合成が利用される。クロスカップリングビアリール合成は、Suzuki反応、Kharasch反応、Negishi反応、Stille反応、Grignard反応、Ullmann反応などが用いられる。
例えば下記の合成方法を提示するが、これに限定するものではない。
一般式(IV)及び(V)中、X及びGは、各々独立に、ハロゲン原子、B(OH)

を表す。
また、合成反応の際、金属若しくは金属錯体の触媒、塩基、溶媒、又は有機ホスフィン配位子などの助触媒を用いてもよい。
前記金属触媒としては、例えば、Pd、Cu、Ti,Sn,Ni又はPt等が用いられる。
前記金属錯体触媒としては、例えば、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(P(C)、ジアセトキシパラジウム(Pd(OCOCH)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd(dba))、ジ(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(Pd(P(CCl)、ジクロロ(1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニルパラジウム(Pd(dppf)Cl)、Pd/C、又はニッケルアセチルアセトネート(Ni(acac))等が用いられる。
前記塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸カリウム(KCO)、炭酸セシウム(CsCO)、又は水酸化バリウム(Ba(OH))などの無機塩基や、トリエチルアミン(N(C)、ジイソプロピルアミン(NH((CHCH))、ジエチルアミン(NH(C、)、ジメチルアミン(NH(CH)、トリメチルアミン(N(CH)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、N,N−ジメチル-4-アミノピリジン(DMAP)、又はピリジンなどの有機塩基が用いられる。
前記溶媒は、反応を著しく阻害しない溶媒であればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル溶媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール又は水等が用いられる。
有機ホスフィン配位子などの助触媒としては、例えば、トリフェニルホスフィン(PPh)、トリ−o−トリルホスフィン(P(o−CH)、トリブチルホスフィン(P(C(CH)、トリエチルホスフィン(P(C)等が用いられる。
また、前記合成反応は、窒素又はアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で実施される。この反応は、常圧下又は加圧条件下のいずれであってもよい。
反応温度は、20℃以上300℃以下の範囲で実施され、好ましくは50℃以上180℃以下の範囲である。反応時間は反応条件により異なるが、数分以上20時間以下の範囲から選択すればよい。
金属や金属錯体触媒の使用量は、特に限定されるものではないが、一般式(IV)で表される化合物に対して0.001モル%以上10モル%以下であり、より好ましくは、0.01モル%以上5.0モル%以下である。
塩基の使用量は、一般式(IV)で表される化合物に対して、0.5モル%以上4.0モル%以下の範囲であり、より好ましくは1.0モル%以上2.5モル%以下の範囲である。
反応後は、反応溶液を水中に投入後、攪拌し、反応生成物が結晶の場合は吸引濾過で濾取することにより粗生成物が得られる。反応生成物が油状物であれば、酢酸エチル、トルエン等の溶剤で抽出し粗生成物が得られる。このようにして得られた組成生物をシリカゲル、アルミナ、活性白土、活性炭等でカラム精製するか、又は溶液中にこれらの吸着剤を添加し、不要分を吸着させる等の処理を行い、さらに、反応生成物が結晶の場合にはヘキサン、メタノール、アセトン、エタノール、酢酸エチル、トルエン等の溶剤から、再結晶させて精製する。
本発明の一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン化合物は、有機感光体(電子写真感光体)や有機電界発光素子、有機トランジスタ、有機太陽電池、有機光メモリー等の有機電子デバイスに用いられる。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、本実施例において、目的物の電荷移動度は、Time of Flight法(オプテル社製、TOF−401:励起光源:窒素パルスレーザー(波長;337nm)、印加電圧;30V/μm)により測定した。この電荷移動度測定は、特に断りのない限りポリカーボネートに対する40質量%目的物分散膜を用いて実施した。
目的物のイオン化ポテンシャルは、大気中光電子分光装置(AC−2:理研計器株式会社製)により測定した。
目的物の同定には、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr錠剤法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1))を用いた。
[実施例1]
窒素雰囲気下において、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.069g)、2,7−ジブロモジベンゾチオフェン(0.325g)、2−ヘキシルビチオフェンボロン酸エステル(0.725g)、トルエン(6ml)、1M炭酸水素ナトリウム水溶液(4ml)、エタノール(2ml)の混合液を3時間還流攪拌し、トルエン(20ml)を加えてさらに2時間還流した。
沈殿物を吸引濾過して分け取り、トルエンでソックスレー抽出して、具体例化合物16を0.346g得た。
得られた具体例化合物16の融点は173〜174℃であった。
また、得られた具体例化合物16の赤外吸収スペクトルを図1に、H NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、以下に示すNMRスペクトルも同様。)を図2に示す。
具体例化合物16の電荷移動度は、波形(シグナル)を確認し、輸送能力は確認したが、数値化できなかった。イオン化ポテンシャルは、5.20eVであった。
なお、具体例化合物16の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm‐1);792、863、1072、1400、1444、1469、1592、2854、2921
また、具体例化合物16のH−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.81−0.94(6H)、1.25−1.43(12H)、1.68−1.75(4H)、2.78−2.85(4H)、6.71(2H)、7.05(2H)、7.12(2H)、7.35(2H)、7.68(2H)、7.85(2H)、8.08(2H)
[実施例2]
窒素雰囲気下において、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.104g)、3,6−ジブロモジベンゾチオフェン(0.502g)、2−ヘキシルビチオフェンボロン酸エステル(1.20g)、トルエン(6ml)、1M炭酸水素ナトリウム水溶液(6ml)、エタノール(4ml)の混合液を7時間還流撹拌した。
沈殿物を吸引濾過して分け取り、トルエンとエタノールとの混合溶媒(トルエン:エタノール=2:1(体積比))で再結晶して、具体例化合物18を0.787g得た。
得られた具体例化合物18の融点は219〜220℃であった。
また、得られた具体例化合物18の赤外吸収スペクトルを図3に、H NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、以下に示すNMRスペクトルも同様。)を図4に示す。
具体例化合物18の電荷移動度は、正孔が1.7×10−7cm/Vsであった。イオン化ポテンシャルは、5.37eVであった。
なお、具体例化合物18の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm‐1);783、860、1421、1467、1482、2856、2927、2952
また、具体例化合物18のH−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.88−0.93(6H)、1.30−1.43(12H)、1.68−1.71(4H)、2.79−2.84(4H)、6.71(2H)、7.05(2H)、7.11(2H)、7.32(2H)、7.68(2H)、7.82(2H)、8.34(2H)
比較例2
窒素雰囲気下において、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.069g)、2,7−ジブロモジベンゾチオフェン(0.342g)、2−ヘキシルチオフェンボロン酸エステル(0.725g)、トルエン(4ml)、1M炭酸水素ナトリウム水溶液(4ml)、エタノール(2ml)の混合液を5時間還流撹拌した。
沈殿物を吸引濾過して分け取り、ヘキサンとテトラヒドロフラン(THF)の混合溶媒(ヘキサン:THF=1:1(体積比))で再結晶して、具体例化合物14を0.387g得た。
得られた具体例化合物14の融点は278〜279℃であった。
また、得られた具体例化合物14の赤外吸収スペクトルを図5に、H NMRスペクトル(1H−NMR、溶媒:CDCl、以下に示すNMRスペクトルも同様。)を図6に示す。
具体例化合物14の電荷移動度は、波形(シグナル)を確認し、輸送能力は確認したが、数値化できなかった。イオン化ポテンシャルは、5.49eVであった。
なお、具体例化合物14の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm‐1);806、966、1214、1465、1484、1594、2846、2917、2952
また、具体例化合物14のH−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.88−0.93(6H)、1.30−1.44(12H)、1.69−1.72(4H)、2.81−2.88(4H)、6.78(2H)、7.22(2H)、7.63(2H)、7.99(2H)、8.04(2H)
[比較例1]
上記実施例1〜3で得られたジベンゾチオフェン化合物と比較するため、ジベンゾチオフェンを用意し、これを比較例とした。
ジベンゾチオフェンの電荷移動度は、波形(シグナル)を確認できず輸送能力を確認できなかった。イオン化ポテンシャルは、5.70eVであった。
−ジベンゾチオフェン化合物の溶解性評価−
実施例で合成したジベンゾチオフェン化合物の各種溶媒に対する溶解性を表2に示す。なお、用いた溶媒種は、電子デバイスの作製に際して好適に用いられているものである。
溶解性試験については溶媒20ml中に化合物1gを溶解し、その状況を目視により観察することで行った。
〜評価基準〜
○ :加熱無しで溶解
○〜△:加熱して溶解
× :一部が溶解
実施例〜3のジベンゾチオフェン化合物は、ジベンゾチオフェンに比べ小さなイオン化ポテンシャルを示し、また溶解性にも優れていることから、有機感光体や有機電界発光素子、有機トランジスタ、有機光メモリー等の有機電子デバイスに用いられる材料として非常に有用な化合物であることが判る。
実施例1で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例1で得られた化合物のNMRスペクトルを示すグラフである。 実施例2で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例2で得られた化合物のNMRスペクトルを示すグラフである。 比較で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを示すグラフである。 比較で得られた化合物のNMRスペクトルを示すグラフである。

Claims (3)

  1. 下記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン化合物。


    〔一般式(I)中、Rは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、n及びmは各々独立に〜3の整数を表す。〕
  2. 下記一般式(II)で表されることを特徴とする請求項1に記載のジベンゾチオフェン化合物。


    〔一般式(II)中、Rは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、n及びmは各々独立に〜3の整数を表す。〕
  3. 下記一般式(III)で表されることを特徴とする請求項1に記載のジベンゾチオフェン化合物。


    〔一般式(III)中、Rは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、n及びmは各々独立に〜3の整数を表す。〕
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