JP4888508B2 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、有機電界発光素子に関する。
電界発光素子は自発光性の全固体素子であり、視認性が高く衝撃にも強いため、広く応用が期待されている。現在は無機蛍光体を用いたものが主流であり広く使用されている。
一方、有機化合物を用いた電界発光素子の研究は、最初アントラセン等の単結晶を用いて始まり、その後更に蒸着法による薄膜化が試みられている(例えば、非特許文献1参照)。これら素子の発光は、電極の一方から電子が注入され、もう一方の電極から正孔が注入されることにより、素子中の発光材料が高いエネルギー準位に励起され、励起された発光体が基底状態に戻る際の余分なエネルギーを光として放出する現象である。
ところで、1987年にTangらにより透明基板上に正孔輸送性有機低分子化合物と電子輸送能を持つ蛍光性有機低分子化合物を真空蒸着法により薄膜を順次積層した機能分離型の有機電界発光素子が報告され(例えば、非特許文献2および特許文献1参照)、以来、有機電界発光素子の研究・開発が活発に行われている。
これらの積層構造の電界発光素子は、有機発光体と電荷輸送性の有機物(電荷輸送材料)を電極に積層した構造であり、それぞれの正孔と電子が電荷輸送材料中を移動して、再結合して励起子を生成させ、この励起子が失活することにより発光する。有機発光体としては、8−キノリノールアルミニウム錯体やクマリン化合物など蛍光を発する有機色素などが用いられる。また、電荷輸送材料としては、N,N−ジ(m−トリル)N,N‘−ジフェニルベンジジンや1,1−ビス[N,N−ジ(p−トリル)アミノフェニル]シクロヘキサンなどの芳香族アミン誘導体、4−(N,N−ジフェニル)アミノベンズアルデヒドーN,N−ジフェニルヒドラゾンなどのヒドラゾン誘導体や、カルバゾール誘導体、ベンゾチオフェン誘導体等が提案されている(例えば、特許文献3および4参照)。
Thin Solid Films,94,171(1982) Appl.Phys.Lett.,51,913(1987)
特開昭59−194393号公報 特開平10−168443号公報 国際公開第06−137210号パンフレット 特開2007−126403号公報
本発明の課題は、化合物(IX)を用いた有機電界発光素子に比べ、素子寿命が長い有機電界発光素子を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。即ち、
請求項1にかかる発明は、
少なくとも一方が透明または半透明であり陽極および陰極よりなる一対の電極と、
前記一対の電極に挟まれ、且つ下記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体を含有する一層以上の有機化合物層と、
を有する有機電界発光素子である。

〔一般式(I)中、Rは、各々独立に、水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基または置換若しくは未置換のアリール基を表し、nおよびmは各々独立に1以上3以下の整数を表す。〕
請求項2にかかる発明は、
前記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体が、下記一般式(II)で表されるジベンゾチオフェン誘導体である請求項1に記載の有機電界発光素子である。

〔一般式(II)中、Rは、各々独立に、水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基または置換若しくは未置換のアリール基を表し、nおよびmは各々独立に1以上3以下の整数を表す。〕
請求項3にかかる発明は、
前記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体が、下記一般式(III)で表されるジベンゾチオフェン誘導体である請求項1に記載の有機電界発光素子である。

〔一般式(III)中、Rは、各々独立に、水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基または置換若しくは未置換のアリール基を表し、nおよびmは各々独立に1以上3以下の整数を表す。〕
請求項にかかる発明は、
前記有機化合物層が、少なくとも、発光層と、正孔輸送層および正孔注入層の少なくとも1層と、を含み、
正孔輸送層および該正孔注入層から選択された少なくとも1層が、前記一般式(I)、前記一般式(II)および前記一般式(III)から選択された少なくとも1種のジベンゾチオフェン誘導体を含有する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の有機電界発光素子である。
請求項にかかる発明は、
前記有機化合物層が、少なくとも、発光層と、正孔輸送層および正孔注入層の少なくとも1層と、電子輸送層および電子注入層の少なくとも1層と、を含み、
正孔輸送層および該正孔注入層から選択された少なくとも1層が、前記一般式(I)、前記一般式(II)および前記一般式(III)から選択された少なくとも1種のジベンゾチオフェン誘導体を含有する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の有機電界発光素子である。
請求項にかかる発明は、
前記有機化合物層が、電荷輸送機能を持つ発光層のみから構成され、
該電荷輸送機能を持つ発光層が、前記一般式(I)、前記一般式(II)および前記一般式(III)から選択された少なくとも1種のジベンゾチオフェン誘導体を含有する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
請求項1に係る発明によれば、化合物(IX)を用いた有機電界発光素子に比べ、素子寿命が長くなる。
請求項2に係る発明によれば、化合物(IX)を用いた有機電界発光素子に比べ、素子寿命が長くなる。
請求項3に係る発明によれば、化合物(IX)を用いた有機電界発光素子に比べ、素子寿命が長くなる。
請求項に係る発明によれば、化合物(IX)を用いた有機電界発光素子に比べ、素子寿命が長くなる。
請求項に係る発明によれば、化合物(IX)を用いた有機電界発光素子に比べ、素子寿命が長くなる。
請求項に係る発明によれば、化合物(IX)を用いた有機電界発光素子に比べ、素子寿命が長くなる。
本実施形態に係る表示装置を示す概略構成図である。 他の実施形態に係る表示装置を示す概略構成図である。 他の実施形態に係る表示装置を示す概略構成図である。 他の実施形態に係る表示装置を示す概略構成図である。 実施例1で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例1で得られた化合物のNMRスペクトルを示すグラフである。 実施例2で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例2で得られた化合物のNMRスペクトルを示すグラフである。 実施例5で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例5で得られた化合物のNMRスペクトルを示すグラフである。
以下、本発明の有機電界発光素子の好ましい実施形態について詳細に説明する。
<有機電界発光素子>
本実施形態に係る有機電界発光素子は、少なくとも一方が透明または半透明であり陽極および陰極よりなる一対の電極と、前記一対の電極に挟まれ、且つ下記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体を含有する一層以上の有機化合物層と、を有することを特徴とする。

一般式(I)中、Rは、各々独立に、水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基または置換若しくは未置換のアリール基を表し、nおよびmは各々独立に1以上3以下の整数を表す。
上記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体は、電荷輸送性および電荷移動度に優れ、また酸化に強いとの性質を有しており、該一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体を含有する本実施形態に係る有機電界発光素子は、素子寿命が長くなる。
(ジベンゾチオフェン誘導体)
前記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体は、ジベンゾチオフェンを中心として、その両端にチオフェン環が配置されている。チオフェン環が両端に導入された結果、π共役系が広く延びて電荷が移動し易くなり、電荷移動度が向上しているものと推測される。また、イオン半径の大きい硫黄原子が多く導入された結果、電荷を受け取り易くなり電荷注入性も向上しているものと推測される。しかしながら、本実施形態に係る有機電界発光素子はこのような推測によって限定されることはない。
またチオフェン環の導入により分子量が増加した結果、耐熱性も推測される。
なお、本明細書において、「チオフェン環」とは、チオフェン環基または複数のチオフェン環がつながっているものを意味する。
なお、ジベンゾチオフェンは結晶で得られるが溶媒などに溶解し難いために析出し、経時安定的に利用し難い。また、ジベンゾチオフェンを用いて製膜したときの膜厚均一性は一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン化合物を用いたときよりも低下する。
以下、一般式(I)について詳細に説明する。
一般式(I)中、Rは、各々独立に、水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基または置換若しくは未置換のアリール基を表す。
Rで表されるアルキル基は、炭素数1以上20以下のアルキル基が好ましく、炭素数1以上12以下のアルキル基がより好ましく、炭素数3以上8以下のアルキル基が更に好ましい。
Rで表されるアルキル基は、直鎖状、分岐状、または環状アルキル基のいずれであってもよく、合成、溶解性、成膜性の観点から好ましくは直鎖状または分岐状アルキル基がより好適である。
Rで表されるアルキル基は、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−オクタドデシル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、またはn−ドデシル基が好ましく、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、またはn−オクチル基が更に好ましい。
上記アルキル基は更に置換基を有していてもよく、該置換基としては例えば、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基、エトキシ基、n-ブトキシ基、アセトキシ基、アセチル基等が挙げられる。
また、Rで表されるアリール基は、炭素数6以上30以下のアリール基が好ましく、炭素数6以上20以下のアリール基がより好ましく、炭素数6以上10以下のアリール基が更に好ましい。
Rで表されるアリール基は、芳香族環を形成する元素として炭素以外の元素を含む複素環をゆうしていてもよく、例えば、該炭素以外の元素としては、窒素、酸素、硫黄等が挙げられる。
Rで表されるアリール基は、具体的には、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラニル基、2−アントラニル基、9−アントラニル基、3−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、4−ピレニル基、6−ペンタセニル基、1−ペリレニル基、4−ビフェニルイル基、4−m−テルフェニルイル基、等が挙げられ、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、4−ビフェニルイル基が好ましく、フェニル基が更に好ましい。
また、上記アリール基は更に置換基を有していてもよく、該置換基としては例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、アセトキシ基、アセチル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、等が挙げられる。
一般式(I)におけるRとしては、水素原子または未置換のアルキル基が好ましく、水素原子または未置換で直鎖状のアルキル基がより好ましく、水素原子または未置換で直鎖状の炭素数1以上20以下のアルキル基が更に好ましく、水素原子または未置換で直鎖状の炭素数3以上8以下のアルキル基が更に好ましい。
一般式(I)における2つのRは、同一でも異なっていてもよいが、製造上の観点から同一であることが好ましい。
一般式(I)において、nおよびmは各々独立に1以上3以下の整数を表し、好ましくは、各々独立に2以上3以下であり、適切なイオン化ポテンシャルや、溶媒への溶解性の観点から、nおよびmは各々独立に2であることがより好ましい。
nとmとは同一でも異なっていてもよいが、製造上の観点からは同一であることが好ましい。
一般式(I)中、2つのチオフェン環の結合位置は特に限定されないが、合成上の観点から、1と8、2と7、3と6、または4と5の位置の組み合わせで結合していることが好ましい。
特に、結晶性を高める観点からは、2と7の位置にチオフェン環を有する下記一般式(II)で表されるジベンゾチオフェン化合物が好適である。

一般式(II)中、Rは各々独立に水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基または置換若しくは未置換のアリール基を表し、一般式(I)におけるRと同義であり、好ましい範囲も前述の通りである。また、一般式(II)中、nおよびmは各々独立に1以上3以下の整数を表し、一般式(I)におけるnおよびmと同義であり、好ましい範囲も前述の通りである。
他方、アモルファス化させて、蒸着等による製膜での膜厚のバラツキを抑える観点からは、3と6の位置にチオフェン環を有するジベンゾチオフェン化合物が好適である。

一般式(III)中、Rは各々独立に水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基または置換若しくは未置換のアリール基を表し、一般式(I)におけるRと同義であり、好ましい範囲も前述の通りである。また、一般式(III)中、nおよびmは各々独立に1以上3以下の整数を表し、一般式(I)におけるnおよびmと同義であり、好ましい範囲も前述の通りである。
一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン化合物の具体例として、以下に一般式(II)で表されるジベンゾチオフェン化合物の例および一般式(III)で表されるジベンゾチオフェン化合物の例を示すが、これらに限定されるものではない。
一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン化合物の合成には、クロスカップリングビアリール合成が利用される。クロスカップリングビアリール合成は、Suzuki反応、Kharasch反応、Negishi反応、Stille反応、Grignard反応、Ullmann反応などが用いられる。
例えば下記の合成方法を提示するが、これに限定するものではない。

一般式(IV)および(V)中、XおよびGは、各々独立に、ハロゲン原子、B(OH)


を表す。
また、合成反応の際、金属若しくは金属錯体の触媒、塩基、溶媒、または有機ホスフィン配位子などの助触媒を用いてもよい。
前記金属触媒としては、例えば、Pd、Cu、Ti,Sn,NiまたはPt等が用いられる。
前記金属錯体触媒としては、例えば、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(P(C)、ジアセトキシパラジウム(Pd(OCOCH)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd(dba))、ジ(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(Pd(P(CCl)、ジクロロ(1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニルパラジウム(Pd(dppf)Cl)、Pd/C、またはニッケルアセチルアセトネート(Ni(acac))等が用いられる。
前記塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸カリウム(KCO)、炭酸セシウム(CsCO)、または水酸化バリウム(Ba(OH))などの無機塩基や、トリエチルアミン(N(C)、ジイソプロピルアミン(NH((CHCH))、ジエチルアミン(NH(C、)、ジメチルアミン(NH(CH)、トリメチルアミン(N(CH)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)、またはピリジンなどの有機塩基が用いられる。
前記溶媒は、反応を著しく阻害しない溶媒であればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル溶媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールまたは水等が用いられる。
有機ホスフィン配位子などの助触媒としては、例えば、トリフェニルホスフィン(PPh)、トリ−o−トリルホスフィン(P(o−CH)、トリブチルホスフィン(P(C(CH)、トリエチルホスフィン(P(C)等が用いられる。
また、前記合成反応は、窒素またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で実施される。この反応は、常圧下または加圧条件下のいずれであってもよい。
反応温度は、20℃以上300℃以下の範囲で実施され、好ましくは50℃以上180℃以下の範囲である。反応時間は反応条件により異なるが、数分以上20時間以下の範囲から選択すればよい。
金属や金属錯体触媒の使用量は、特に限定されるものではないが、一般式(IV)で表される化合物に対して0.001モル%以上10モル%以下であり、より好ましくは、0.01モル%以上5.0モル%以下である。
塩基の使用量は、一般式(IV)で表される化合物に対して、0.5モル%以上4.0モル%以下の範囲であり、より好ましくは1.0モル%以上2.5モル%以下の範囲である。
反応後は、反応溶液を水中に投入後、攪拌し、反応生成物が結晶の場合は吸引濾過で濾取することにより粗生成物が得られる。反応生成物が油状物であれば、酢酸エチル、トルエン等の溶剤で抽出し粗生成物が得られる。このようにして得られた組成生物をシリカゲル、アルミナ、活性白土、活性炭等でカラム精製するか、または溶液中にこれらの吸着剤を添加し、不要分を吸着させる等の処理を行い、さらに、反応生成物が結晶の場合にはヘキサン、メタノール、アセトン、エタノール、酢酸エチル、トルエン等の溶剤から、再結晶させて精製する。
次いで、本実施形態に係る有機電界発光素子の層構成について詳述する。
本実施形態に係る有機電界発光素子は、少なくとも一方が透明または半透明であり陽極および陰極よりなる一対の電極と、前記一対の電極に挟まれた一層以上の有機化合物層と、を有して構成され、該有機化合物層の少なくとも一層に上記に説明した前記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体を少なくとも1種含有してなるものであればその層構成は特に限定されない。
尚、前記ジベンゾチオフェン誘導体を含有する有機化合物層の内で最も陽極に近い側に位置する有機化合物層の膜厚を20nm以上100nm以下の範囲とすることが望ましく、更により望ましくは20nm以上80nm以下であり、特に望ましくは20nm以上50nm以下である。この有機化合物層は、有機化合物層が単層型の場合、電荷輸送能を有する発光層であり、機能分離型(積層型)の場合、正孔輸送層であることが好ましい。
本実施形態に係る有機電界発光素子においては、有機化合物層が1つの場合は、有機化合物層は電荷輸送能を持つ発光層を意味し、該発光層が前記ジベンゾチオフェン誘導体を含有してなる。ここで、発光層のみから構成される場合には、他の層構成に比べ、素子の大面積化および製造が容易であり、これは層数が少なく作製されるためである。
一方、有機化合物層が複数の場合(即ち、各層が異なる機能を有する機能分離型の場合)は、少なくともいずれか一層が発光層からなり、この発光層は電荷輸送能を持つ発光層であってもよい。この場合、前記発光層あるいは前記電荷輸送能を持つ発光層と、その他の層からなる層構成の具体例としては、下記(1)から(3)が挙げられる。
(1)発光層と、電子輸送層および/または電子注入層と、から構成される層構成。
ここで、発光層と、電子輸送層および/または電子注入層と、を含む構成では、他の層構成に比べ、製造容易性と発光効率との両立が図られる。これは、全て機能分離した層構成に比べ層数が少ない一方で、一般に正孔に比較して移動度が低い電子の注入効率を補い、発光層での電荷の均衡が図られるためであると考えられる。
(2)正孔輸送層および/または正孔注入層と、発光層と、電子輸送層および/または電子注入層と、から構成される層構成。
ここで、正孔輸送層および/または正孔注入層と、発光層と、電子輸送層および/または電子注入層と、を含む構成では、他の層構成に比べ、発光効率に優れ、低電圧駆動が可能となる。これは、全て機能分離することで、他の層構成に比べ、電荷の注入効率が最も高くなり、発光層で電荷が再結合可能であるためであると考えられる。
(3)正孔輸送層および/または正孔注入層と、発光層と、から形成される層構成。
ここで、正孔輸送層および/または正孔注入層と、発光層と、を含む構成では、他の層構成に比べ、製造容易性と耐久性との両立が図れる。これは、全て機能分離した層構成に比べ層数が少ない一方で、発光層への正孔の注入効率が向上し、発光層で過剰な電子の注入が抑制されるためであると考えられる。
これら層構成(1)から(3)の発光層および電荷輸送能を持つ発光層以外の層は、電荷輸送層や電荷注入層としての機能を有する。
なお、層構成(1)から(3)のいずれの層構成においても、いずれか一層に前記ジベンゾチオフェン誘導体が含まれていればよいが、好適には正孔輸送性材料として前記ジベンゾチオフェン誘導体が含まれていることが望ましい。また特に、少なくとも発光層、正孔輸送層および正孔注入層の少なくとも一つに前記ジベンゾチオフェン誘導体を含むことが好適である。
また、本実施形態に係る有機電界発光素子において、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層は、前記ジベンゾチオフェン誘導体以外の電荷輸送性化合物(正孔輸送材料、電子輸送材料)を更に含んでもよい。このような電荷輸送性化合物の詳細については後述する。
以下、図面を参照しつつ、より詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるわけではない。
図1から図4は、本実施形態に係る有機電界発光素子の層構成を説明するための模式的断面図であって、図1、図2、図3の場合は、有機化合物層が複数の場合の一例であり、図4の場合は、有機化合物層が1つの場合の例を示す。なお、図1から図4において、同等の機能を有するものは同じ符号を付して説明する。
図1に示す有機電界発光素子は、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、発光層4、電子輸送層および/または電子注入層5並びに背面電極7が順次積層されたもので、層構成(1)に相当するものである。但し、符号5で示される層が、電子輸送層および電子注入層からなる場合には、発光層4の背面電極7側に、電子輸送層、電子注入層、背面電極7がこの順に積層される。
図2に示す有機電界発光素子は、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、正孔輸送層および/または正孔注入層3、発光層4、電子輸送層および/または電子注入層5および背面電極7が順次積層されたもので、層構成(2)に相当するものである。但し、符号3で示される層が、正孔輸送層および正孔注入層からなる場合には、透明電極2の背面電極7側に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層4がこの順に積層される。また、符号5で示される層が、電子輸送層および電子注入層からなる場合には、発光層4の背面電極7側に、電子輸送層、電子注入層、背面電極7がこの順に積層される。
図3に示す有機電界発光素子は、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、正孔輸送層および/または正孔注入層3、発光層4および背面電極7が順次積層されたもので、層構成(3)に相当するものである。但し、符号3で示される層が、正孔輸送層および正孔注入層からなる場合には、透明電極2の背面電極7側に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層4がこの順に積層される。
図4に示す有機電界発光素子は、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、電荷輸送能を持つ発光層6および背面電極7が順次積層されたものである。
尚、図1から4中、透明電極2が陽極を意味し、背面電極7が陰極を意味する。また、トップエミッション構造や陰極・陽極共に透明電極を用いて透過型にする場合、さらには図1から図4に示す有機電界発光素子10の層構成を複数段積重ねた構造としてもよい。
以下、各々を詳しく説明する。
本実施形態における前記ジベンゾチオフェン誘導体には、含有される有機化合物層の機能によって、正孔輸送能、電子輸送能のいずれの機能をも付与し得る。
例えば、前記ジベンゾチオフェン誘導体は、図1に示される有機電界発光素子の層構成の場合、発光層4および電子輸送層5のいずれに含有されてもよく、発光層4および電子輸送層5としていずれも作用し得る。また、図2に示される有機電界発光素子の層構成の場合、正孔輸送層3、発光層4および電子輸送層5のいずれに含有されてもよく、正孔輸送層3、発光層4および電子輸送層5としていずれも作用し得る。さらに、図3に示される有機電界発光素子の層構成の場合、正孔輸送層3および発光層4のいずれに含有されてもよく、正孔輸送層3および発光層4としていずれも作用し得る。また更には、図4に示される有機電界発光素子の層構成の場合、電荷輸送能を持つ発光層6に含有し、電荷輸送能を持つ発光層6として作用し得る。
図1から図4に示される有機電界発光素子の層構成の場合、透明絶縁体基板1は、発光を取り出すため透明なものが好ましく、ガラス、プラスチックフィルム等が用いられ、例えば、ガラス、石英、金属箔、または樹脂製のフィルムである。樹脂製の場合には、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のメタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。また、透水性や透ガス性を抑える透湿防止層を、基板の表面または裏面に設けてもよい。透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層は、スパッタリング法などにより形成される。
ここで、当該透明とは、可視領域の光の透過率が10%以上であることを意味し、更に透過率が75%以上であることが望ましい(以下において同義である)。
また、透明電極2は、透明絶縁体基板のごとく発光を取り出すため透明であって、且つ正孔の注入を行うため仕事関数の大きなものが好ましく、仕事関数が4eV以上のものが望ましい。
具体例としては、酸化スズインジウム(ITO)、酸化スズ(NESA)、酸化インジウム、酸化亜鉛等の酸化膜、アルミニウム、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム等の金属、ヨウ化銅などのハロゲン化金属、およびカーボンブラック、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロ−ル、ポリアニリン等の導電性高分子が用いられる。電極のシート抵抗は低いほど望ましく、数百Ω/□以下が望ましく、さらには100Ω/□以下がより望ましい。また、透明絶縁体基板のごとく、可視領域の光の透過率が10%以上で、更に透過
図2および図3に示される有機電界発光素子の層構成の場合、正孔輸送層3は、目的に応じて機能(正孔輸送能)が付与された前記ジベンゾチオフェン誘導体単独で形成されていてもよいが、有機電界発光素子の耐久性向上或いは発光効率の向上を目的として前記ジベンゾチオフェン誘導体に対して正孔移動度を調節するための前記ジベンゾチオフェン誘導体以外の正孔輸送材料を0.1質量%以上50質量%以下の範囲で混合分散して用いてもよい。この正孔輸送材料としては、テトラフェニレンジアミン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、スチルベン誘導体、アリールヒドラゾン誘導体、ポルフィリン系化合物が挙げられるが、ジベンゾチオフェン誘導体との相溶性が良いことから、テトラフェニレンジアミン誘導体、スピロフルオレン誘導体、トリフェニルアミン誘導体が望ましい。
また、図1および図2に示される有機電界発光素子の層構成の場合、電子輸送層5は、目的に応じて機能(電子輸送能)が付与された前記ジベンゾチオフェン誘導体単独で形成されていてもよいが、電子移動度を調整する場合は、前記ジベンゾチオフェン誘導体に対して、前記ジベンゾチオフェン誘導体以外の電子輸送材料を0.1質量%以上50質量%以下の範囲で混合分散して用いてもよい。この電子輸送材料として、オキサジアゾール誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、シロール誘導体、キレート型有機金属錯体、多核または縮合芳香環化合物、ペリレン誘導体、トリアゾール誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体等が挙げられる。
また、正孔移動度および電子移動度の両方の調整が必要な場合は、前記ジベンゾチオフェン誘導体に正孔輸送材料および電子輸送材料の両方を一緒に混在させてもよい。
また、電気伝導度を高くする場合は、前記ジベンゾチオフェン誘導体に電子受容性化合物、例えば有機酸、無機酸等を混在させてもよい。
さらに、成膜性の向上、ピンホール防止等のため、電気的にトラップとならない適切な樹脂(ポリマー)、添加剤を加えてもよい。具体的な樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリススチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレンブタジエン共重合体、塩化ビニルデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリフェにレンビニレン、ポリフルオレン、ポリフルオレン誘導体、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂等を用いることができる。
また、添加剤としては、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等が用いられる。
また、電荷注入性を向上させる場合は、正孔注入層および電子注入層をそれぞれ設ける場合があるが、正孔注入材料としては、フェニレンジアミン誘導体、フタロシアニン誘導体、インダンスレン誘導体、ポリアルキレンジオキシチオフェン誘導体等が用いられる。また、これらには、ルイス酸、スルホン酸等の有機酸、塩化鉄等の無機酸を混合してもよい。また、電子注入材料としては、Li、Ca、Sr等の金属やLiF、MgF等の金属フッ化物、MgO、Al、LiO等の金属酸化物が用いられる。
また、前記ジベンゾチオフェン誘導体を発光機能以外で用いる場合は、発光性化合物を発光材料として用いる。発光材料としては、固体状態で高い発光量子効率を示す化合物を用いる。発光材料は、低分子化合物または高分子化合物どちらでもよく、有機低分子である場合の好適な例としては、キレート型有機金属錯体、多核または縮合芳香環化合物、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサチアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体等が、高分子の場合、ポリパラフェニレン誘導体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリアセチレン誘導体等が用いられる。好適な具体例として、下記の発光材料(VI−1)から(VI−17)が用いられるが、これらに限られるものではない。なお、発光材料(VI−17)中、Zは以下の(VI−18)乃至(VI−28)から選択された基が挙げられ、n、hおよびgは1以上の整数を示す。



また、素子の耐久性の向上あるいは発光効率の向上を目指して、上記発光材料または前記ジベンゾチオフェン誘導体の中にゲスト材料として発光材料とは異なる発光化合物をドーピングしてもよい。発光化合物のドーピングの割合としては0.001質量%以上40質量%以下、望ましくは0.001質量%以上10質量%以下である。このドーピングに用いられる発光化合物としては、発光材料およびジベンゾチオフェン誘導体との相容性がよく、かつ発光層の良好な薄膜形成を妨げない有機化合物が用いられ、好適にはクマリン誘導体、DCM誘導体、キナクリドン誘導体、ペリミドン誘導体、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、ルブレン誘導体、ポルフィリン誘導体、遷移金属原子またはランタノイド原子を含む錯体、例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスニウム、イリジウム、白金、ネオジム、ユーロピウムおよび金などの錯体化合物等が用いられる。特に、望ましい発光化合物として、イリジウム金属錯体、ユーロピウム錯体および白金錯体が挙げられる。好適な具体例として、下記の発光化合物(VII−1)乃至(VII−6)が挙げられるが、これらに限られるものではない。

背面電極には、真空蒸着可能で、電子注入を行うため仕事関数の小さな金属、金属酸化物、金属フッ化物等が使用される。金属としてはマグネシウム、アルミニウム、金、銀、インジウム、リチウム、カルシウムおよびこれらの合金が挙げられる。金属酸化物としては、酸化リチウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化スズインジウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛等が挙げられる。また、金属フッ化物としては、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウムが挙げられる。また、背面電極7上には、さらに水分や酸素による有機電界発光素子の劣化を防ぐために保護層を設けてもよい。
具体的な保護層の材料としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al等の金属、MgO、SiO、TiO等の金属酸化物、ポリエチレン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂が挙げられる、保護層の形成には、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ重合法、CVD法、コーティング法が適用できる。
これら図1から図4に示される有機電界発光素子は、まず透明電極の上に各有機電界発光素子の層構成に応じた個々の層を順次形成することにより作製される。
なお、正孔輸送層および/または正孔注入層、発光層、電子輸送層および/または電子注入層、および電荷輸送機能を持つ発光層は、上記各材料を真空蒸着法、または適切な有機溶媒に溶解或いは分散し、得られた塗布液を用いて前記透明電極上にスピンコーティング法、ダイコート法、インクジェット法、スプレー法、キャスト法、ディップ法、インクジェット法等により形成される。なお、このうち、求められる画素の位置に必要な量だけの層形成材料を塗布することができ、無駄になる材料がわずかであること、それに伴い環境性に優れること、高精細なパターンニングが可能であること、大型パネル化が容易であること、印刷対象の自由度が大きいこと等の理由から、前記インクジェット法を用いることが望ましく、具体的には、有機電界発光素子の製造方法として、有機化合物層の構成成分を溶媒中に溶解させた塗布溶液をインクジェット法により塗布する塗布工程を有することが特に望ましい。
インクジェット法を用いる場合、インクの代わりに、有機化合物層用塗布液を用いて、液滴吐出ヘッドのノズルから液滴状の有機化合物層用塗布液を吐出させることによって、基板上の求められる位置に求められる膜厚・形状の有機化合物層が形成される。
また、液滴吐出ヘッドとしても、基本的な構成や原理は、インクジェットプリンターに用いられている記録ヘッドのものが利用される。すなわち、有機化合物層用塗布液に圧力や熱等の外部刺激を付与することによって、有機化合物層用塗布液をノズルから液滴状に吐出する方法(いわゆる圧電素子を用いたピエゾインクジェット方式、熱沸騰現象を利用した熱インクジェット方式等)が利用される。
しかしながら、本実施形態に係る有機電界発光素子の製造に際しては、外部刺激は熱よりも圧力であることがより望ましい。外部刺激が熱である場合には、有機化合物層用塗布液のノズルからの吐出から、基板上へ着弾した有機化合物層用塗布液の溶媒の揮発による塗膜の形成(固化)というインクジェット印刷プロセスにおいて、有機化合物層用塗布液の粘度が熱によって大きく変化してしまうため、レベリング性やパターニング精度の制御が困難になる場合がある。これに加えて、耐熱性に劣る電荷輸送性ポリエーテルが利用できなくなり、材料選択肢が狭くなってしまう場合がある。
また、インクジェット法を利用した本実施形態に係る有機電界発光素子の製造に用いられる装置としては、上述した液滴吐出ヘッドの他に、必要に応じて、例えば、有機電界発光素子を形成する対象である基板等の固定あるいは搬送手段や、液滴吐出ヘッドを基板平面方向に対して走査する液滴吐出ヘッド走査手段等を有していてもよい。
なお、有機化合物層用塗布液は、その組成や物性は特に限定されるものではないが、有機化合物層用塗布液の粘度は、25℃において0.01cps以上1000cps以下の範囲内であることが望ましく、1cps以上100cps以下の範囲内であることが望ましい。
なお、有機化合物層用塗布液の粘度は、ジベンゾチオフェン誘導体や、必要に応じて添加されるその他の添加剤成分の含有量や、ジベンゾチオフェン誘導体の分子量等を制御することによって、求められる値に調整される。
また、正孔輸送層および/または正孔注入層、発光層、電子輸送層および/または電子注入層、および電荷輸送機能を持つ発光層の膜厚は、各々10μm以下、特に0.0015μm以上5μm以下の範囲であることが望ましい。上記各材料(前記ジベンゾチオフェン誘導体、発光材料等)の分散状態は分子分散状態でも微結晶などの粒子状態でも構わない。塗布液を用いた成膜法の場合、分子分散状態とするために分散溶媒は上記各材料の分散性および溶解性を考慮して選択する必要がある。粒子状に分散するためには、ボールミル、サンドミル、ペイントシャイカー、アトライター、ホモジナイザー、超音波法等が利用できる。
そして、最後に、図1および図2に示す有機電界発光素子の場合には、電子輸送層および/または電子注入層5の上に背面電極を真空蒸着法、スパッタリング法等により形成することにより本実施形態に係る有機電界発光素子が完成される。また、図3に示す有機電界発光素子の場合には、発光層4の上に背面電極を真空蒸着法、スパッタリング法等により形成することにより本実施形態に係る有機電界発光素子が完成される。更に、図4に示す有機電界発光素子の場合には、電荷輸送機能を持つ発光層6の上に背面電極を真空蒸着法、スパッタリング法等により形成することにより本実施形態に係る有機電界発光素子が完成される。
なお、本実施形態に係る有機電界発光素子は、例えば、表示装置、電子ペーパー、バックライト、照明光源、電子写真用露光装置、標識、看板等の分野に好適に使用される。
次に、本実施形態に係る表示装置の構成について詳述する。
本実施の形態の表示装置は、上記本実施形態の有機電界発光素子と、有機電界発光素子を駆動するための駆動手段と、を有する。
表示装置として具体的には例えば、図1乃至4に示すように、有機電界発光素子の一対の電極(透明電極、背面電極)に連結され、当該一対の電極間に直流電圧を印加するための電圧印加装置8を、駆動手段として備えたものが挙げられる。
電圧印加装置8を用いた有機電界発光素子の駆動方法としては、例えば、一対の電極間に、4V以上20V以下で、電流密度1mA/cm以上200mA/cm以下の直流電圧を印加することによって有機電界発光素子を発光させる。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
目的物のイオン化ポテンシャルは、大気中光電子分光装置(AC−2:理研計器株式会社製)により測定した。
目的物の同定には、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr錠剤法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1))を用いた。
[実施例1]
−ジベンゾチオフェン誘導体の合成−
窒素雰囲気下において、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.069g)、2,7−ジブロモジベンゾチオフェン(0.325g)、2−ヘキシルビチオフェンボロン酸エステル(0.725g)、トルエン(6ml)、1M炭酸水素ナトリウム水溶液(4ml)、エタノール(2ml)の混合液を3時間還流攪拌し、トルエン(20ml)を加えてさらに2時間還流した。
沈殿物を吸引濾過して分け取り、トルエンでソックスレー抽出して、例示化合物(II−15)を0.346g得た。

得られた例示化合物(II−15)の融点は173以上174℃以下であった。
また、得られた例示化合物(II−15)の赤外吸収スペクトルを図5に、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、以下に示すNMRスペクトルも同様。)を図6に示す。
例示化合物(II−15)のイオン化ポテンシャルは、5.20eVであった。
なお、例示化合物(II−15)の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm−1);792、863、1072、1400、1444、1469、1592、2854、2921
また、例示化合物(II−15)のH−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.81−0.94(6H)、1.25−1.43(12H)、1.68−1.75(4H)、2.78−2.85(4H)、6.71(2H)、7.05(2H)、7.12(2H)、7.35(2H)、7.68(2H)、7.85(2H)、8.08(2H)
−有機電界発光素子の製造−
2mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成したガラス基板を、窒素雰囲気下で、中性洗剤、純水、アセトン(電子工業用、関東化学製)、および2−プロパノール(電子工業用、関東化学製)で各々5分間、超音波洗浄し、乾燥後、電荷輸送材料として、上記の例示化合物(II−15)を真空蒸着して、厚さ0.05μmの電荷輸送層を形成した。続いて、この上に発光材料として前記例示化合物(VI−1)を蒸着して、厚さ0.05μmの発光層を形成した。続いて短冊状の穴が設けられている金属性マスクを用いて、最後にこのマスクを設置してMg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cmであった。
(実施例2)
−ジベンゾチオフェン誘導体の合成−
窒素雰囲気下において、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.069g)、2,7−ジブロモジベンゾチオフェン(0.342g)、2−ヘキシルチオフェンボロン酸エステル(0.725g)、トルエン(4ml)、1M炭酸水素ナトリウム水溶液(4ml)、エタノール(2ml)の混合液を5時間還流撹拌した。
沈殿物を吸引濾過して分け取り、ヘキサンとテトラヒドロフラン(THF)の混合溶媒(ヘキサン:THF=1:1(体積比))で再結晶して、例示化合物(II−6)を0.387g得た。

得られた例示化合物(II−6)の融点は278以上279℃以下であった。
また、得られた例示化合物(II−6)の赤外吸収スペクトルを図7に、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、以下に示すNMRスペクトルも同様。)を図8に示す。
例示化合物(II−6)のイオン化ポテンシャルは、5.49eVであった。
なお、例示化合物(II−6)の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm−1);806、966、1214、1465、1484、1594、2846、2917、2952
また、例示化合物(II−6)のH−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.88−0.93(6H)、1.30−1.44(12H)、1.69−1.72(4H)、2.81−2.88(4H)、6.78(2H)、7.22(2H)、7.63(2H)、7.99(2H)、8.04(2H)
−有機電界発光素子の製造−
実施例1で用いた例示化合物(II−15)の代わりに、例示化合物(II−6)を用いた以外は、実施例1に記載の方法により有機電界発光素子を作製した。
(実施例3)
−有機電界発光素子の製造−
実施例1で用いた例示化合物(II−15)の代わりに、例示化合物(III−5)を用いた以外は、実施例1に記載の方法により有機電界発光素子を作製した。
(実施例4)
−有機電界発光素子の製造−
実施例1で用いた例示化合物(II−15)の代わりに、例示化合物(II−10)を用いた以外は、実施例1に記載の方法により有機電界発光素子を作製した。
(実施例5)
窒素雰囲気下において、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.104g)、3,6−ジブロモジベンゾチオフェン(0.502g)、2−ヘキシルビチオフェンボロン酸エステル(1.20g)、トルエン(6ml)、1M炭酸水素ナトリウム水溶液(6ml)、エタノール(4ml)の混合液を7時間還流撹拌した。
沈殿物を吸引濾過して分け取り、トルエンとエタノールとの混合溶媒(トルエン:エタノール=2:1(体積比))で再結晶して、例示化合物(III−12)を0.787g得た。

得られた例示化合物(III−12)の融点は219以上220℃以下であった。
また、得られた例示化合物(III−12)の赤外吸収スペクトルを図9に、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、以下に示すNMRスペクトルも同様。)を図10に示す。
例示化合物(III−12)のイオン化ポテンシャルは、5.37eVであった。
なお、例示化合物(III−12)の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)は以下の通りである。
IR(cm‐1);783、860、1421、1467、1482、2856、2927、2952
また、例示化合物(III−12)のH−NMR(CDCl)は以下の通りである。
NMR(H、CDCl):0.88−0.93(6H)、1.30−1.43(12H)、1.68−1.71(4H)、2.79−2.84(4H)、6.71(2H)、7.05(2H)、7.11(2H)、7.32(2H)、7.68(2H)、7.82(2H)、8.34(2H)
−有機電界発光素子の製造−
実施例1で用いた例示化合物(II−6)の代わりに、例示化合物(III−12)を用いた以外は、実施例1に記載の方法により有機電界発光素子を作製した。
(比較例1)
実施例1で用いた例示化合物(II−6)の代わりに、下記化合物(VIII)を用いた以外は、実施例1に記載の方法により有機電界発光素子を作製した。
化合物(VIII)
(比較例2)
実施例1で用いた例示化合物(II−6)の代わりに、下記化合物(IX)を用いた以外は、実施例1に記載の方法により有機電界発光素子を作製した。
化合物(IX)
(比較例3)
実施例1で用いた例示化合物(II−6)の代わりに、下記化合物(X)を用いた以外は、実施例1に記載の方法により有機電界発光素子を作製した。
化合物(X)
〔評価〕
以上のごとく作製した有機電界発光素子(EL素子)を、乾燥窒素中で接着剤によりガラスで封止し、ITO電極側をプラス、Mg−Ag背面電極をマイナスとして測定を行なった。
発光寿命の評価は、室温(20℃)において、比較例1の素子の輝度(初期輝度L:400cd/m)が輝度L/初期輝度L=0.5となった時点の駆動時間を1.0とした場合の相対時間、および、素子の輝度が輝度L/初期輝度L=0.5となった時点での電圧上昇分(=電圧/初期駆動電圧)により評価した。結果を表1に示す。

上記の結果から、本実施例では、比較例に比べ、有機電界発光素子として好適な特定のジベンゾチオフェン誘導体を用いることで、安定性が高く、素子寿命の長い有機電界発光素子が得られることがわかる。
1 透明絶縁体基板
2 透明電極
3 正孔輸送層および/または正孔注入層
4 発光層
5 電子輸送層および/または電子注入層
6 電荷輸送能を有する発光層
7 背面電極
8 電圧印加装置
10 有機電界発光素子

Claims (6)

  1. 少なくとも一方が透明または半透明であり陽極および陰極よりなる一対の電極と、
    前記一対の電極に挟まれ、且つ下記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体を含有する一層以上の有機化合物層と、
    を有する有機電界発光素子。


    〔一般式(I)中、Rは、各々独立に、水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基または置換若しくは未置換のアリール基を表し、nおよびmは各々独立に1以上3以下の整数を表す。〕
  2. 前記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体が、下記一般式(II)で表されるジベンゾチオフェン誘導体である請求項1に記載の有機電界発光素子。


    〔一般式(II)中、Rは、各々独立に、水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基または置換若しくは未置換のアリール基を表し、nおよびmは各々独立に1以上3以下の整数を表す。〕
  3. 前記一般式(I)で表されるジベンゾチオフェン誘導体が、下記一般式(III)で表されるジベンゾチオフェン誘導体である請求項1に記載の有機電界発光素子。


    〔一般式(III)中、Rは、各々独立に、水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基または置換若しくは未置換のアリール基を表し、nおよびmは各々独立に1以上3以下の整数を表す。〕
  4. 前記有機化合物層が、少なくとも、発光層と、正孔輸送層および正孔注入層の少なくとも1層と、を含み、
    正孔輸送層および該正孔注入層から選択された少なくとも1層が、前記一般式(I)、前記一般式(II)および前記一般式(III)から選択された少なくとも1種のジベンゾチオフェン誘導体を含有する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記有機化合物層が、少なくとも、発光層と、正孔輸送層および正孔注入層の少なくとも1層と、電子輸送層および電子注入層の少なくとも1層と、を含み、
    正孔輸送層および該正孔注入層から選択された少なくとも1層が、前記一般式(I)、前記一般式(II)および前記一般式(III)から選択された少なくとも1種のジベンゾチオフェン誘導体を含有する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記有機化合物層が、電荷輸送機能を持つ発光層のみから構成され、
    該電荷輸送機能を持つ発光層が、前記一般式(I)、前記一般式(II)および前記一般式(III)から選択された少なくとも1種のジベンゾチオフェン誘導体を含有する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
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