JP2009064918A - 有機電界発光素子及び表示装置 - Google Patents

有機電界発光素子及び表示装置 Download PDF

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英一 廣瀬
Mieko Seki
三枝子 関
Hiroto Yoneyama
博人 米山
Daisuke Okuda
大輔 奥田
Tadayoshi Ozaki
忠義 尾崎
Takeshi Agata
岳 阿形
Toru Ishii
徹 石井
Yohei Nishino
洋平 西野
Koji Horiba
幸治 堀場
Akira Imai
彰 今井
Kiyokazu Mashita
清和 真下
Katsuhiro Sato
克洋 佐藤
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Abstract

【課題】発光強度、発光効率、素子寿命の優れた有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】少なくとも一層がビフェニルの4位にカルバゾリル基を有し、3’位にカルバゾイル基またはジアリールアミノ基を有するビフェニル化合物を含有する有機電界発光素子である。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光素子及び表示装置に関するものである。
電界発光素子は、自発光性の全固体素子であり、視認性が高く衝撃にも強いため、広く応用が期待されている。現在は無機蛍光体を用いたものが主流であり広く使用されている。
一方、有機化合物を用いた電界発光素子の研究は、最初アントラセン等の単結晶を用いて始まったが、膜厚が1mm程度と厚く、100V以上の駆動電圧が必要であった。そのため蒸着法による薄膜化が試みられている(Thin Solid Films,94,171(1982))。これら素子の発光は、電極の一方から電子が注入され、もう一方の電極から正孔が注入されることにより、素子中の発光材料が上位のエネルギー準位に励起され、励起された発光体が基底状態に戻る際の余分なエネルギーを光として放出する現象である。
ところで、1987年にTangらにより透明基板上に正孔輸送性有機低分子化合物と電子輸送能を持つ蛍光性有機低分子化合物を真空蒸着法により薄膜を順次積層した機能分離型の有機電界発光素子で、10V程度の低電圧で1000cd/m以上の高輝度が得られるものが報告(Appl.Phys.Lett., 51,913(1987)、特開昭59−194393号公報)され、以来、有機電界発光素子の研究・開発が活発に行われている。
これら、積層構造の電界発光素子は、有機発光体と電荷輸送性の有機物(電荷輸送材料)を電極に積層した構造であり、それぞれの正孔と電子が電荷輸送材料中を移動して、再結合して励起子を生成させ、この励起子が失活することにより発光する。有機発光体としては8−キノリノールアルミニウム錯体やクマリン化合物など蛍光を発する有機色素などが用いられる。また、電荷輸送材料としては、N,N−ジ(m−トリル)N,N‘−ジフェニルベンジジンや1,1−ビス[N,N−ジ(p−トリル)アミノフェニル]シクロヘキサンといったジアミノ化合物や、4−(N,N−ジフェニル)アミノベンズアルデヒドーN,N−ジフェニルヒドラゾン化合物等が挙げられる。
一方、熱安定性に関する問題の解決のために、ガラス転移温度を向上し、安定なアモルファスガラス状態が得られるα‐ナフチル基を導入したN,N−ジ(1−ナフチル)N,N‘−ジフェニルベンジジン(電子情報通信学会技術研究報告、OME95−54(1995))、スターバーストアミン(第40回応用物理学関係連合講演会予稿集30a−SZK−14(1993))を用いた有機電界発光素子が報告されている。
近年、常温(例えば25℃)で発光するりん光性化合物としてイリジウム(III)トリス(2−フェニルピリジン)錯体を用いた有機電界発光素子が報告(Appl.Phys.Lett., 75,4(1999)、J.Am.Chem.Soc.,123,4304(2001)、特開2001−247859号)され以来、活発にりん光発光を用いた有機電界発光素子の開発が行なわれている
一方、低分子化合物の代わりに高分子材料を用いる電界発光素子についても研究・開発が進められ、ポリ(p−フェニレンビニレン)等の共役系高分子素子(Nature, 357, 477(1992)、特開平10−92576号公報等)、ポリフォスファゼンの側鎖にトリフェニルアミンを導入した高分子素子(第42回高分子討論会予稿集20J21(1993))、正孔輸送性ポリビニルカルバゾール中に電子輸送材料と蛍光色素を混入した素子(第38回応用物理学関係連合講演会予稿集31p−G−12(1991))が提案されている。
また、作製法においては、製造の簡略化、加工性、大面積化、コスト等の観点から塗布方式が望ましく、キャステイング法によっても素子が得られることが報告されている(第50回応用物理学会学術講演予稿集,29p−ZP−5(1989))、第51回応用物理学会学術講演予稿集,28a−PB−7(1990))。
Thin Solid Films,94,171(1982) Appl.Phys.Lett., 51,913(1987) 特開昭59−194393号公報 電子情報通信学会技術研究報告、OME95−54(1995))、 第40回応用物理学関係連合講演会予稿集30a−SZK−14(1993) Appl.Phys.Lett., 75,4(1999)、J.Am.Chem.Soc.,123,4304(2001) 特開2001−247859号 Nature, 357, 477(1992 特開平10−92576号公報 第42回高分子討論会予稿集20J21(1993) 第38回応用物理学関係連合講演会予稿集31p−G−12(1991) 第50回応用物理学会学術講演予稿集,29p−ZP−5(1989) 第51回応用物理学会学術講演予稿集,28a−PB−7(1990))。
そこで、本発明の課題は、有機化合物層の材料を考慮せずに高分子材料を用いる場合よりも発光強度が大きく、発光効率が高く、素子寿命が長い有機電界発光素子を提供することにある。また、本発明の他の課題は、当該有機電界発光素子を利用した表示装置を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
少なくとも一方が透明又は半透明である陽極及び陰極よりなる一対の電極と、前記一対の電極間に挾持された一つ又は複数の有機化合物層と、を含んで構成され、
前記有機化合物層の少なくとも一層が、下記一般式(I−1)及び(I−2)で示されるカルバゾール誘導体を1種以上含有することを特徴とする有機電界発光素子
Figure 2009064918

(一般式(I−1)及び(I−2)中、Ar及びArは、置換もしくは未置換の多核芳香族炭化水素、又は置換もしくは未置換の縮合多環芳香族炭化水素を示し、それぞれ同一であっても異なってもよい。R、R、R及びRは、アルキル基、アルコキシ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。R及びRは、水素基、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
請求項2に係る発明は、
前記有機化合物層が、少なくとも、発光層と、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層とを含み、前記発光層、電子輸送層及び電子注入層から選択された少なくとも1層が、前記カルバゾール誘導体を少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
請求項3に係る発明は、
前記有機化合物層が、少なくとも、発光層と、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層とを含み、前記発光層、正孔輸送層及び正孔注入層から選択された少なくとも1層が、前記カルバゾール誘導体を少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
請求項4に係る発明は、
前記有機化合物層が、少なくとも、発光層と、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層と、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層とを含み、前記発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層及び電子注入層から選択された少なくとも1層が、前記カルバゾール誘導体を少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
請求項5に係る発明は、
前記有機化合物層が、電荷輸送機能を持つ発光層から構成され、前記電荷輸送機能を持つ発光層が、前記カルバゾール誘導体を少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
請求項6に係る発明は、
少なくとも一方が透明又は半透明である陽極及び陰極よりなる一対の電極と、前記一対の電極間に挾持された一つ又は複数の有機化合物層と、を含んで構成され、前記有機化合物層の少なくとも一層が、下記一般式(I−1)及び(I−2)で示されるカルバゾール誘導体を1種以上含有し、マトリックス状及びセグメント状の少なくとも一方で配列された有機電界発光素子と、
マトリックス状及びセグメント状の少なくとも1一方で配列された前記有機電界発光素子を駆動させる駆動手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
Figure 2009064918

(一般式(I−1)及び(I−2)中、Ar及びArは、置換もしくは未置換の多核芳香族炭化水素、又は置換もしくは未置換の縮合多環芳香族炭化水素を示し、それぞれ同一であっても異なってもよい。R、R、R及びRは、アルキル基、アルコキシ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。R及びRは、水素基、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
請求項1に係る発明によれば、有機化合物層の材料を考慮せずに高分子材料を用いる場合に比べ、発光強度が大きく、発光効率が高く、素子寿命が長い、とった効果を奏する。
請求項2に係る発明によれば、他の層構成に比べ、製造容易性と発光効率との両立が図られる、といった効果を奏する。
請求項3に係る発明によれば、他の構成に比べ、製造容易性と耐久性との両立が図れる、といった効果を奏する。
請求項4に係る発明によれば、他の層構成の素子に比べ、発光効率が高く、低電圧駆動が可能となる、といった効果を奏する。
請求項5に係る発明によれば、他の層構成に比べ、素子の大面積化及び製造が容易である、といった効果を奏する。
請求項6に係る発明によれば、有機化合物層の材料を考慮せずに高分子材料を用いる場合に比べ、発光強度が大きく、発光効率が高く、素子寿命が長い、とった効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施の形態に係る有機電界発光素子は、
少なくとも一方が透明又は半透明である陽極及び陰極よりなる一対の電極と、前記一対の電極間に挾持された一つ又は複数の有機化合物層と、を含んで構成され、
前記有機化合物層の少なくとも一層が、後述する下記一般式(I−1)及び(I−2)で示されるカルバゾール誘導体(以下、単にカルバゾール誘導体と称する場合がある)を少なくとも1種含有することを特徴とする有機電界発光素子である。
前記カルバゾール誘導体は、有機電界発光素子として好適な電荷注入特性、電荷移動度、薄膜形成能、発光特性に加え、発光時の熱安定性、保存安定性、耐久性を有する。このため、本実施形態に係る有機電界発光素子は、有機化合物層の少なくとも一層が前記カルバゾール誘導体を含有してなることで、発光強度が大きく、発光効率が高く、素子寿命が長く、また製造工程が短縮される。
ここで、前記カルバゾール誘導体は、その構造を選択することで、当該カルバゾール誘導体に正孔輸送能、電子輸送能のいずれの機能をも付与される。加えて、上記カルバゾール化合物は、発光機能も有している。このため、目的に応じて正孔輸送層、発光層、電子輸送層等のいずれの層にも用いられるが、好ましくは、正孔輸送層および発光層のホスト材料として用いられる。
以下、本実施形態を詳細に説明するにあたり、まずカルバゾール誘導体について詳述する。
前記カルバゾール誘導体は、下記一般式(I−1)及び(I−2)で示される化合物である。
Figure 2009064918

一般式(I−1)及び(I−2)中、Ar及びArは、置換もしくは未置換の多核芳香族炭化水素、又は置換もしくは未置換の縮合多環芳香族炭化水素を示し、それぞれ同一であっても異なってもよい。R、R、R及びRは、アルキル基、アルコキシ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。R及びRは、水素基、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい
一般式(I−1)及び(I−2)中、Ar及びArは、置換もしくは未置換の多核芳香族炭化水素、又は置換もしくは未置換の縮合多環芳香族炭化水素を示し、それぞれ同一であっても異なってもよい。
ArおよびArを表す構造として選択される多核芳香族炭化水素及び縮合多環芳香族炭化水素は特に限定されない。なお、当該多核芳香族炭化水素及び縮合多環芳香族炭化水素とは、本発明においては、具体的には以下に定義されることを意味する。
すなわち、「多核芳香族炭化水素」とは、炭素と水素から構成される芳香環が2個以上存在し、環同士が炭素―炭素結合によって結合している炭化水素を表す。具体的には、ビフェニル、ターフェニル等が挙げられる。また、「縮合多環芳香族炭化水素」とは、炭素と水素から構成される芳香環が2個以上存在し、環同士が1対の炭素原子を共有している炭化水素を表す。具体的には、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、フルオレン等が挙げられる。
一般式(I−1)及び(I−2)中、RからRまでを表す構造として選択されるアルキル基は、直鎖状であってもよいし、分鎖状であってもよい。
直鎖状アルキル基の炭素数としては、望ましくは1以上8以下であり、さらに望ましくは1以上6以下である。
一方、分枝鎖状アルキル基の炭素数としては、望ましくは、3以上7以下であり、さらに望ましくは3以上5以下である。
一般式(I−1)及び(I−2)中、RからRまでを表す構造として選択されるアリール基としては、炭素数6以上20以下(好適には6以上10以下)のものが望ましく、例えば、フェニル基、トルイル基等が挙げられる。
一般式(I−1)及び(I−2)中、RからRまでを表す構造として選択されるアラルキル基としては、炭素数7以上20以下(好適には7以上10以下)のものが望ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
一般式(I−1)及び(I−2)中、RからRまでを表す構造として選択される各基に置換可能な置換基としては、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルキル基、置換アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。前記アルキル基としては、炭素数1以上10以下のものが望ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。前記アルコキシル基としては、炭素数1以上10以下のものが望ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基等が挙げられる。前記アリール基としては、炭素数6以上20以下のものが望ましく、例えば、フェニル基、トルイル基等が挙げられる、前記アラルキル基としては、炭素数7以上20以下のものが望ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。前記置換アミノ基の置換基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられ、具体例は前述の通りである。
ここで、前記カルバゾール誘導体は、以下の構成が望ましい。即ち、
一般式(I−1)及び(I−2)中、
、R、R及びRは、水素原子、アルキル基(メチル基、エチル基、t-ブチル基、イソプロピル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、アリール基(フェニル基、ビフェニル基等)を示し、水素原子、アルキル基(メチル基、t-ブチル基等)を示すことがより好ましく、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
及びRは、水素原子、アルキル基(メチル基、エチル基、t-ブチル基、イソプロピル基等)を示し、水素原子、アルキル基(メチル基等)を示すことがより好ましく、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
以下、一般式(I−1)及び(I−2)で示されるカルバゾール誘導体の具体例を示すが、本実施形態はこれらの具体例に限定されるものではない。
Figure 2009064918
Figure 2009064918

Figure 2009064918

Figure 2009064918

Figure 2009064918

以下、カルバゾール誘導体の合成方法について説明する。
カルバゾール誘導体の合成方法は、所望する構造に応じて公知の方法を組み合わせて利用することができ、特に限定されるものではないが、例えば、以下に詳細に説明する方法で得ることができる。なお、以下の合成スキームで示される化合物の各符号(Ar及びArとRからRまでは、一般式(I−1)及び(I−2)と同一である。
まず、1−ブロモ−3−ヨードベンゼンとカルバゾールとを銅触媒を用いて反応させるか、パラジウム触媒を用いて反応させ、ブロモ−3−(N−カルバゾール)ベンゼン(I−3)を合成する。
Figure 2009064918

次に、ボロン酸を形成させ、3−(N−カルバゾール)フェニルボロン酸(I−4)を合成する。ボロン酸の合成方法は、US2006/0222886公報に詳述されており、これらの広報に記載の方法に準じて、ボロン酸を合成する。
Figure 2009064918

そして、3−(N−カルバゾール)フェニルボロン酸(I−4)とブロモ−4−(N−カルバゾール)ベンゼンをカップリングすることに一般式(I−1)で示されるカルバゾール誘導体が合成される。
Figure 2009064918

一方、上記反応において、3−(N−カルバゾール)フェニルボロン酸(I−4)と4−ハロゲントリフェニルアミンと反応させることにより一般式(I−2)で示されるカルバゾール誘導体が合成される。
Figure 2009064918

このようにして、一般式(I−1)及び(I−2)を合成するが、これに限定するものではない。
次に、本実施形態に係る有機電界発光素子の構成について詳述する。
本実施形態に係る有機電界発光素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極と、それら電極間に挾持された一つ又は複数の有機化合物層より構成され、該有機化合物層の少なくとも一層に上記に説明した前記カルバゾール誘導体を少なくとも1種含有してなるものであればその層構成は特に限定されない。
本実施形態に係る有機電界発光素子においては、有機化合物層が1つの場合は、有機化合物層は電荷輸送能を持つ発光層を意味し、該発光層が前記カルバゾール誘導体を含有してなる。ここで、有機化合物層が発光層のみから構成される場合では、他の層構成に比べ、素子の大面積化及び製造に係る工程が短縮される。これは、層数が少なく作製されるためのである。
一方、有機化合物層が複数の場合(即ち、各層が異なる機能を有する機能分離型の場合)は、少なくともいずれか一層が発光層からなり、この発光層は電荷輸送能を持つ発光層であってもよい。この場合、前記発光層あるいは前記電荷輸送能を持つ発光層と、その他の層を有する構成の具体例としては、下記(1)乃至(3)が挙げられる。
(1)発光層と、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層と、から構成される層構成。ここで、発光層と、及び電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層とを含む構成では、他の層構成に比べ、製造工程の短縮と発光効率との両立が図られる。これは、機能分離した層構成に比べ層数が減少する一方で、一般に正孔に比較して移動度が劣る電子の注入効率を補い、発光層での電荷の均衡が図られるためであると考えられる。
(2)正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層と、発光層と、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層と、から構成される層構成。ここで、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層と、発光層と、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層とを含む構成では、他の層構成の素子に比べ、発光効率に優れ、低電圧で駆動される。これは、機能分離することで、他の層構成に比べ、電荷の注入効率が向上し、発光層で電荷が再結合するためであると考えられる。
(3)正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層と、発光層と、から形成される層構成。ここで、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層と、発光層とを含む構成では、他の構成に比べ、製造工程の短縮と耐久性との両立が図れる。これは、機能分離した層構成に比べ層数が減少する一方で、発光層への正孔の注入効率が向上し、発光層で過剰な電子の注入が抑制されるためであると考えられる。
これら層構成(1)乃至(3)の発光層及び電荷輸送能を持つ発光層以外の層は、電荷輸送層や電荷注入層としての機能を有する。なお、層構成(1)乃至(3)のいずれの層構成においても、いずれか一層に前記カルバゾール誘導体が含まれていればよいが、発光層に含まれることが望ましい。
また、本実施形態に係る有機電界発光素子において、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層は、前記カルバゾール誘導体以外の電荷輸送性化合物(正孔輸送材料、電子輸送材料)を更に含んでもよい。この電荷輸送性化合物の詳細については後述する。
以下、図面を参照しつつ、より詳細に説明するが、これに限定されるわけではない。
なお、図1、図2、図4の場合は、有機化合物層が複数層で構成される場合の一例であり、図3の場合は,有機化合物層が1つの層で構成される場合の例を示したものである。なお、図1乃至図4において、同一の機能を有するものは同一符号を付して説明する。
図1に示す有機電界発光素子10は、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、発光層4、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層5、背面電極7がこの順に積層されたものである。但し、符号5で示される層が、電子輸送層及び電子注入層で構成される場合には、発光層4の背面電極7側に、電子輸送層、電子注入層、背面電極7がこの順に積層される。
図2に示す有機電界発光素子10は、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層3、発光層4、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層5、背面電極7がこの順に積層されたものである。但し、符号3で示される層が、正孔輸送層及び正孔注入層で構成される場合には、透明電極2の背面電極7側に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層4がこの順に積層される。また、符号5で示される層が、電子輸送層及び電子注入層で構成される場合には、発光層4の背面電極7側に、電子輸送層、電子注入層、背面電極7がこの順に積層される。
図3に示す有機電界発光素子10は、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、電荷輸送機能を持つ発光層6、背面電極7がこの順に積層されたものである。図4に示す有機電界発光素子は、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層3、電荷輸送機能を持つ発光層6、背面電極7がこの順に積層されたものである。但し、符号3で示される層が、正孔輸送層及び正孔注入層で構成される場合には、透明電極2の背面電極7側に、正孔注入層、正孔輸送層、電荷輸送機能を持つ発光層6がこの順に積層される。
図4に示す有機電界発光素子10は、透明絶縁体基板1上に、透明電極2、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層3、発光層4、背面電極7がこの順に積層されたものである。但し、符号3で示される層が、正孔輸送層及び正孔注入層で構成される場合には、透明電極2の背面電極7側に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層4がこの順に積層される。
なお、図1乃至4中、透明電極2が陽極を意味し、背面電極7が陰極を意味する。また、トップエミッション構造や陰極・陽極共に透明電極を用いて透過型にする場合、さらには図1乃至図4に示す有機電界発光素子10の層構成を複数段積重ねた構造とすることも可能である。
また、前記カルバゾール誘導体が含まれる層は、その構造によっては、図1に示される有機電界発光素子の層構成の場合、発光層4、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層5としていずれも作用することができ、図2に示される有機電界発光素子の層構成の場合、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層3、発光層4、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層5としていずれも作用することができ、図3に示される有機電界発光素子の層構成の場合、電荷輸送機能を持つ発光層6としていずれも作用することができ、図4に示される有機電界発光素子の層構成の場合、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層3、電荷輸送機能を持つ発光層6として作用する。
以下、各々を詳しく説明する。以下、符号は省略する。
透明絶縁体基板は、発光を取り出すため透明なものが望ましく、ガラス、プラスチックフィルム等が用いられる。例えば、ガラス、石英、金属箔、又は樹脂製のフィルムである。樹脂製の場合には、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のメタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。また、透水性や透ガス性を抑える透湿防止層を、基板の表面又は裏面に設けても良い。透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層は、スパッタリング法などにより形成することができる。
ここで、当該透明とは、可視領域の光の透過率が10%以上であることを意味し、更に透過率が75%以上であることが望ましい。
透明電極は、発光を取り出すため透明であって、かつ正孔の注入を行うため仕事関数の大きなものが良く、仕事関数が4eV以上のものが望ましい。
具体例として、酸化スズインジウム(ITO)、酸化スズ(NESA)、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛等の酸化膜、アルミニウム、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム等の金属、ヨウ化銅などのハロゲン化金属、及びカーボンブラック、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロ−ル、ポリアニリン等の共役系高分子が用いられる。電極のシート抵抗は、数百Ω/□以下が望ましく、さらには100Ω/□以下がより望ましい。また、透明絶縁体基板のように、可視領域の光の透過率が10%以上で、更に透過率が75%以上であることが望ましい。
また、有機電界発光素子の耐久性向上或いは発光効率の向上を目的として前記カルバゾール誘導体に対して正孔移動度を調節するための前記カルバゾール誘導体以外の正孔輸送材料を0.1重量%ないし50重量%の範囲で混合分散して用いてもよい。この正孔輸送材料としては、テトラフェニレンジアミン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、カルバゾール誘導体、スチルベン誘導体、アリールヒドラゾン誘導体、ポルフィリン系化合物が挙げられるが、カルバゾール誘導体との相溶性が良いことから、テトラフェニレンジアミン誘導体、スピロフルオレン誘導体、トリフェニルアミン誘導体が望ましい。
また、電子移動度を調整する場合は、前記カルバゾール誘導体に対して電子輸送材料を0.1重量%から50重量%の範囲で混合分散して用いてもよい。この電子輸送材料として、オキサジアゾール誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、シロール誘導体、キレート型有機金属錯体、多核又は縮合芳香環化合物、ペリレン誘導体、トリアゾール誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体等が挙げられる。
また、正孔移動度及び電子移動度の両方の調整が必要な場合は、前記カルバゾール誘導体に正孔輸送材料及び電子輸送材料の両方を一緒に混在させてもよい。
また、電気伝導度を高くする場合は、前記カルバゾール誘導体に電子受容性化合物、例えば有機酸、無機酸等を混在させてもよい。
さらに、成膜性の向上、ピンホール防止等のため、電気的にトラップとならない適切な樹脂(ポリマー)、添加剤を加えても良い。具体的な樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリススチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレンブタジエン共重合体、塩化ビニルデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリフェにレンビニレン、ポリフルオレン、ポリフルオレン誘導体、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の樹脂等を用いることができる。また、添加剤としては、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を用いることができる。
また、電荷注入性を向上させる場合は、正孔注入層及び電子注入層をそれぞれ設ける場合があるが、正孔注入材料としては、フェニレンジアミン誘導体、フタロシアニン誘導体、インダンスレン誘導体、ポリアルキレンジオキシチオフェン誘導体等が用いられる。また、これらには、ルイス酸、スルホン酸等の有機酸、塩化鉄等の無機酸を混合してもよい。また、電子注入材料としては、Li、Ca、Sr等の金属やLiF、MgF等の金属フッ化物、MgO、Al、LiO等の金属酸化物が用いられる。
また、前記カルバゾール誘導体を発光機能以外で用いる場合は、発光性化合物を発光材料として用いる。発光材料としては、固体状態で発光を示す化合物を用いる。発光材料は、低分子化合物又は高分子化合物どちらでもよく、有機低分子である場合の好適な例としては、キレート型有機金属錯体、多核又は縮合芳香環化合物、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサチアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体等が、高分子の場合、ポリパラフェニレン誘導体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリアセチレン誘導体等が用いられる。好適な具体例として、下記の発光材料(II−1)から(II−17)が用いられるが、これらに限られるものではない。なお、発光材料(II−13)から(II−17)中、Vは以下の(II−18)乃至(II−28)から選択された基が挙げられ、n、h及びgは1以上の整数を示す。
Figure 2009064918


Figure 2009064918

Figure 2009064918

また、素子の耐久性の向上あるいは発光効率の向上を目指して、上記発光材料又は前記カルバゾール誘導体の中にゲスト材料として発光材料とはことなる発光化合物をドーピングしてもよい。発光化合物のドーピングの割合としては0.001重量%以上40重量%以下程度、望ましくは0.001重量%以上10重量%以下程度である。このドーピングに用いられる発光化合物としては、発光材料及びカルバゾール誘導体との相容性が良く、かつ発光層の良好な薄膜形成を妨げない有機化合物が用いられ、好適にはクマリン誘導体、DCM誘導体、キナクリドン誘導体、ペリミドン誘導体、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、ルブレン誘導体、ポルフィリン誘導体、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体、例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスニウム、イリジウム、白金、ネオジム、ユーロピウム及び金などの錯体化合物等が用いられる。特に、望ましい発光化合物として、イリジウム金属錯体、ユーロピウム錯体及び白金錯体が挙げられる。好適な具体例として、下記の発光化合物(III−1)乃至(III−6)が挙げられるが、これらに限られるものではない。
Figure 2009064918

背面電極には、真空蒸着可能で、電子注入を行うため仕事関数の小さな金属、金属酸化物、金属フッ化物等が使用される。金属としてはマグネシウム、アルミニウム、金、銀、インジウム、リチウム、カルシウム及びこれらの合金が挙げられる。金属酸化物としては、酸化リチウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化スズインジウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛等が挙げられる。また、金属フッ化物としては、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウムが挙げられる。また、背面電極7上には、さらに水分や酸素による有機電界発光素子の劣化を防ぐために保護層を設けてもよい。
具体的な保護層の材料としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al等の金属、MgO、SiO、TiO等の金属酸化物、ポリエチレン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂が挙げられる、保護層の形成には、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ重合法、CVD法、コーテング法が適用できる。
これら図1から図4に示される有機電界発光素子は、まず透明電極の上に各有機電界発光素子の層構成に応じた個々の層を順次形成することにより作製される。
なお、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層、発光層、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層5、及び電荷輸送機能を持つ発光層は、上記各材料を真空蒸着法、又は適切な有機溶媒に溶解或いは分散し、得られた塗布液を用いて前記透明電極上にスピンコーティング法、ダイコート法、インクジェット法、スプレー法、キャスト法、ディップ法、インクジェット法等により形成される。なお、このうち、所望の画素の位置に必要な量だけの層形成材料を塗布することができ、無駄になる材料がわずかであること、それに伴い地球環境にもやさしいこと、高精細なパターンニングが可能であること、大型パネル化が容易であること、印刷対象の自由度が大きいこと等の理由から、前記インクジェット法を用いることが望ましく、具体的には、有機電界発光素子の製造方法として、有機化合物層の構成成分を溶媒中に溶解させた塗布溶液をインクジェット法により塗布する塗布工程を有することが特に望ましい。
インクジェット法を用いる場合、インクの代わりに、有機化合物層用塗布液を用いて、液滴吐出ヘッドのノズルから液滴状の有機化合物層用塗布液を吐出させることによって、基板上の所望の位置に所望の膜厚・形状の有機化合物層が形成される。
また、液滴吐出ヘッドとしても、基本的な構成や原理は、インクジェットプリンターに用いられている記録ヘッドと同一のものが利用される。すなわち、有機化合物層用塗布液に圧力や熱等の外部刺激を付与することによって、有機化合物層用塗布液をノズルから液滴状に吐出する方法(いわゆる圧電素子を用いたピエゾインクジェット方式、熱沸騰現象を利用した熱インクジェット方式等)が利用される。
しかしながら、本実施形態に係る有機電界発光素子の製造に際しては、外部刺激は熱よりも圧力であることがより望ましい。外部刺激が熱である場合には、有機化合物層用塗布液のノズルからの吐出から、基板上へ着弾した有機化合物層用塗布液の溶媒の揮発による塗膜の形成(固化)というインクジェット印刷プロセスにおいて、有機化合物層用塗布液の粘度が熱によって大きく変化してしまうため、レベリング性(平滑性)やパターニング精度(配置の精度)の制御が困難になる場合がある。
また、インクジェット法を利用した本実施形態に係る有機電界発光素子の製造に用いられる装置としては、上述した液滴吐出ヘッドの他に、必要に応じて、例えば、有機電界発光素子を形成する対象である基板等の固定あるいは搬送手段や、液滴吐出ヘッドを基板平面方向に対して走査する液滴吐出ヘッド走査手段等を有していてもよい。
なお、有機化合物層用塗布液は、その組成や物性は特に限定されるものではないが、有機化合物層用塗布液の粘度は、25℃において0.01cps以上1000cps以下の範囲内であることが望ましく、1cps以上100cps以下の範囲内であることが望ましい。
粘度が0.01cps未満である場合には、基板上に着弾した有機化合物層用塗布液が、基板平面方向に広がり易く、膜厚の制御が困難となったり、パターニング精度(配置の制度)が劣化してしまう場合がある。また、粘度が1000cpsを超える場合には、有機化合物層用塗布液の粘性が高すぎるために吐出不良を起こしやすくなる場合がある。
なお、有機化合物層用塗布液の粘度は、カルバゾール誘導体や、必要に応じて添加されるその他の添加剤成分の含有量や、カルバゾール誘導体の分子量等を制御することによって、所望の値に調整される。
また、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層、発光層、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層、及び電荷輸送機能を持つ発光層の膜厚は、各々10μm以下、特に0.0015μm以上5μm以下の範囲であることが望ましい。上記各材料(前記カルバゾール誘導体、発光材料等)の分散状態は分子分散状態でも微結晶などの粒子状態でも構わない。塗布液を用いた成膜法の場合、分子分散状態とするために分散溶媒は上記各材料の分散性及び溶解性を考慮して選択する必要がある。粒子状に分散するためには、ボールミル、サンドミル、ペイントシャイカー、アトライター、ホモジナイザー、超音波法等が利用できる。
そして、最後に、図1及び図2に示す有機電界発光素子の場合には、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層の上に背面電極を真空蒸着法、スパッタリング法等により形成することにより本実施形態に係る有機電界発光素子が完成される。また、図3及び図4に示す有機電界発光素子の場合には、電荷輸送機能を持つ発光層の上に背面電極を真空蒸着法、スパッタリング法等により形成することにより本実施形態に係る有機電界発光素子が完成される。
なお、本実施形態に係る有機電界発光素子は、例えば、表示装置、電子ペーパー、バックライト、照明光源、電子写真用露光装置、標識、看板等の分野に好適に使用される。
次に、本実施形態に係る表示装置の構成について詳述する。
本実施の形態の表示装置は、上記本実施の形態の有機電界発光素子と、有機電界発光素子を駆動するための駆動手段と、を有する。
表示装置として具体的には例えば、図1乃至4に示すように、有機電界発光素子の一対の電極(透明電極、背面電極)に連結され、当該一対の電極間に直流電圧を印加するための電圧印加装置9を、駆動手段として備えたものが挙げられる。
電圧印加装置9を用いた有機電界発光素子の駆動方法としては、例えば、一対の電極間に、4V以上20V以下で、電流密度1mA/cm以上200mA/cm以下の直流電圧を印加することによって有機電界発光素子を発光させる。
また、本実施の形態の有機電界発光素子は、1画素単位の構成について説明したが、例えば、当該1画素単位(有機電界発光素子)をマトリクス状及びセグメント状の少なくとも一方で配置した表示装置に適用される。有機電界発光素子をマトリクス状に配置する場合、電極をマトリクス状に配置する態様であってもよいし、電極及び有機化合物層の両方をマトリクス状に配置する態様であってもよい。また、本実施形態において有機電界発光素子をセグメント状に配置する場合、電極をセグメント状に配置する態様であってもよいし、電極及び有機化合物層の両方をセグメント状に配置する態様であってもよい。なお、マトリクス状又はセグメント状の有機化合物層は、前述したインクジェット法を用いることにより容易に形成可能である。
また、表示装置の駆動方式としては、従来公知の技術、例えば複数の行電極及び列電極を配し、行電極を走査駆動しながら各行電極に対応する画像情報に応じて列電極を一括して駆動させる単純マトリクス駆動や、各画素毎に配された画素電極によるアクティブマトリックス駆動等が利用される。
マトリクス状の有機電界発光素子及びセグメント状の有機電界発光素子の駆動装置及び駆動方法としては、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
以下、本実施の形態を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。だだし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
透明絶縁基板上に形成されたITO(三容真空社製)を短冊状のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィによりパターニング(配置)し、さらにエッチング処理することにより短冊状のITO電極(幅2mm)を形成した。次に、このITOガラス基板を中性洗剤、純水、アセトン(電子工業用、関東化学製)及びイソプロパノール(電子工業用、関東化学製)で超音波を各5分間加えて洗浄した後、スピンコーターで乾燥させた。前記洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、銅フタロシアニンを5nm蒸着し、この上に、N,N’−ジ−α−ナフチル−N,N’−ジフェニル)−ベンジジンを40nm蒸着した。この上に、〔化合物(1):カルバゾール誘導体〕とTris−Ortho−Metalated Complex of Iridium(III) with 2−Phenylpyridineを10:90の比率(質量比)で40nm蒸着し(発光層)、この上にトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体を30nm蒸着した。続いて短冊状の穴が設けられている金属性マスクを用いて、フッ化リチウムを1nm蒸着した後、アルミニウム150nmを蒸着し、背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cmであった。
以下、化合物(1)の合成方法について説明する。
−化合物(1)の合成法−
フラスコにTris(dibenzylideneacetone)dipalladium(0)(0.8g)、1,1’−bis(diphenylphosphino)ferrocene(0.8g)とsodium tert−butoxide(8.6g)をキシレン200mLに溶かし、25℃でかき混ぜる。その後、3,6−ジメチルカルバゾール(11.5g)を加え1日還流する。冷却後、ろ過しクロマトグラフィ(ヘキサン)で精製し、黄色液体を得た。
9−(3−ブロモフェニル)−3,6−ジメチルカルバゾール(9.5g)をフラスコに入れ、窒素置換し、無水THF(55ml)を加える。マグネシウム(1.3g)を加え、ゆっくり暖める。その後、0℃まで冷却し、trimethylborate(5.7ml)を加える。一夜攪拌した後、2M−HCl(20ml)とクロロホルム(60ml)を加える。有機層を分液し、クロマトグラフィーで精製し、カルバゾールボロン酸を得た。
これと、9−(3−ブロモフェニル)−カルバゾールをそれぞれ等量になるようにトルエンとエタノール溶液に溶かす。2M−NaCOを加えた後、teterakis(triphenylphoshine)palladium(0)加える。5時間還流した後、純水とエタノールで洗浄する。トルエンで再結晶し白色結晶の化合物(1)を得た。
(実施例2)
実施例1で用いた化合物(1)の代わりに化合物(3)を用いた以外は、実施例1と同にして有機電界発光素子を作製した。
−化合物(3)の合成法−
9−(3−ブロモフェニル)−カルバゾールの代わりに9−(3−ブロ‐6−メチルフェニル)−カルバゾールを用いた以外は、化合物(1)と同様の合成方法で化合物(3)を得た。
(実施例3)
実施例1で用いた化合物(1)の代わりに化合物(9)を用いた以外は、実施例1と同にして有機電界発光素子を作製した。
−化合物9の合成法−
9−(3−ブロモフェニル)−3,6−ジメチルカルバゾールの代わりに9−(3−ブロモフェニル)−3,6−ジ-t-ブチルカルバゾール、及び9−(3−ブロモフェニル)−カルバゾールの代わりに9−(3−ブロモフェニル)−3,6−ジフェニルカルバゾールを用いた以外は、化合物(1)と同様の合成方法で化合物(9)を得た。
(実施例4)
実施例1で用いた化合物(1)の代わりに化合物(15)を用いた以外は、実施例1と同にして有機電界発光素子を作製した。
−化合物(15)の合成法−
9−(3−ブロモフェニル)−3,6−ジメチルカルバゾールの代わりに9−(3−ブロモフェニル)−3,6−ジフェニルカルバゾール、及び9−(3−ブロモフェニル)−カルバゾールの代わりに9−(3−ブロモフェニル)−3,6−ジフェニルカルバゾールを用いた以外は、化合物(1)と同様の合成方法で化合物(15)を得た。
(実施例5)
実施例1で用いた化合物(1)の代わりに化合物(20)を用いた以外は、実施例1と同にして有機電界発光素子を作製した。
−化合物20の合成法−
9−(3−ブロモフェニル)−カルバゾールの代わりに3−ブロモ‐4‘、4‘’‐ジメチルトリフェニルアミン用いた以外は、化合物(1)と同様の合成方法で化合物(20)を得た。
(実施例6)
実施例1で用いた化合物(1)の代わりに化合物(24)を用いた以外は、実施例1と同様にして有機電界発光素子を作製した。
−化合物24の合成法−
9−(3−ブロモフェニル)−3,6−ジメチルカルバゾールの代わりに9−(3−ブロモフェニル)−3,6−ジ‐t−ブチルカルバゾール、及び9−(3−ブロモフェニル)−カルバゾールの代わりに3−ブロモ‐4‘‐フェニルトリフェニルアミン用いた以外は、化合物(1)と同様の合成方法で化合物(24)を得た。
(比較例1)
実施例1で用いた化合物(1)の代わりに下記構造式(IV)で示される化合物を用いた他は実施例1と同様に素子を作製した。
Figure 2009064918

(比較例2)
実施例1で用いた化合物(1)の代わりに下記構造式(V)を用いた他は実施例1と同様に素子を作製した。
Figure 2009064918


以上のように作製した有機EL素子を、真空中(133.3×10−3Pa)でITO電極側をプラス、Mg−Ag背面電極をマイナスとして直流電圧を印加し、評価した。それらの結果を表1に示す。また25℃、初期輝度が1000cd/m、直流駆動方式(DC駆動)とし、比較例1の素子の輝度が輝度/初期輝度(L/L)=0.5となった時点の駆動時間を1.0とした場合の相対時間を示し、電圧上昇は、素子の輝度が輝度/初期輝度(@L/L)=0.5となった時点での電圧上昇分(=電圧―初期駆動電圧)を示す。
Figure 2009064918
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、有機電界発光素子として好適な電荷注入特性、電荷移動度、薄膜形成能、発光特性に加え、発光時の熱安定性、保存安定性、耐久性を有する特定のカルバゾール誘導体を用いることで、電圧上昇が少ない分より少ない電力で発光させることができる、すなわち高輝度、高効率で素子寿命の長い有機電界発光素子が得られたことがわかる。また、得られた素子について観察したところ、本実施例では、比較例に比べ、ピンホール等の不良も少なく、大面積化も容易であることもわかった。
本実施形態に係る表示装置を示した概略構成図である。 他の本実施形態に係る表示装置を示した概略構成図である。 他の本実施形態に係る表示装置を示した概略構成図である。 他の本実施形態に係る表示装置を示した概略構成図である。
符号の説明
1 透明絶縁体基板
2 透明電極
3 正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層
4 発光層
5 電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層
6 電荷輸送能を持つ発光層
7 背面電極

Claims (6)

  1. 少なくとも一方が透明又は半透明である陽極及び陰極よりなる一対の電極と、前記一対の電極間に挾持された一つ又は複数の有機化合物層と、を含んで構成され、
    前記有機化合物層の少なくとも一層が、下記一般式(I−1)及び(I−2)で示されるカルバゾール誘導体を1種以上含有することを特徴とする有機電界発光素子
    Figure 2009064918


    (一般式(I−1)及び(I−2)中、Ar及びArは、置換もしくは未置換の多核芳香族炭化水素、又は置換もしくは未置換の縮合多環芳香族炭化水素を示し、それぞれ同一であっても異なってもよい。R、R、R及びRは、アルキル基、アルコキシ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。R及びRは、水素基、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 前記有機化合物層が、少なくとも、発光層と、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層とを含み、前記発光層、電子輸送層及び電子注入層から選択された少なくとも1層が、前記カルバゾール誘導体を少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記有機化合物層が、少なくとも、発光層と、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層とを含み、前記発光層、正孔輸送層及び正孔注入層から選択された少なくとも1層が、前記カルバゾール誘導体を少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記有機化合物層が、少なくとも、発光層と、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも1層と、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1層とを含み、前記発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層及び電子注入層から選択された少なくとも1層が、前記カルバゾール誘導体を少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記有機化合物層が、電荷輸送機能を持つ発光層から構成され、前記電荷輸送機能を持つ発光層が、前記カルバゾール誘導体を少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  6. 少なくとも一方が透明又は半透明である陽極及び陰極よりなる一対の電極と、前記一対の電極間に挾持された一つ又は複数の有機化合物層と、を含んで構成され、前記有機化合物層の少なくとも一層が、下記一般式(I−1)及び(I−2)で示されるカルバゾール誘導体を1種以上含有し、マトリックス状及びセグメント状の少なくとも一方で配列された有機電界発光素子と、
    マトリックス状及びセグメント状の少なくとも一方で配列された前記有機電界発光素子を駆動させる駆動手段と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
    Figure 2009064918


    (一般式(I−1)及び(I−2)中、Ar及びArは、置換もしくは未置換の多核芳香族炭化水素、又は置換もしくは未置換の縮合多環芳香族炭化水素を示し、それぞれ同一であっても異なってもよい。R、R、R及びRは、アルキル基、アルコキシ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。R及びRは、水素基、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
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