JP5881027B1 - 樹脂シート、樹脂シートの製造方法、インダクタ部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】硬化前の常温での取扱い性及び硬化後の応力緩和性を高めることができる樹脂シートを提供する。【解決手段】半硬化状態の樹脂シート1に関する。樹脂シート1は、エポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、硬化剤と、無機フィラーとを含有する。無機フィラーの含有量が樹脂シート1全量に対して80〜98質量%である。【効果】樹脂シートが無機フィラーを高い割合で含有しているにもかかわらず、フェノキシ樹脂及び線状エラストマーがさらに含有されていることによって、硬化前の樹脂シートの常温での取扱い性及び硬化後の樹脂シートの応力緩和性を高めることができる。【選択図】図1
Description
本発明は、電子機器などに用いられる各種部品及びモジュール等に使用される樹脂シート、樹脂シートの製造方法、インダクタ部品に関する。
従来、コンデンサ、抵抗、インダクタ等の個別部品及び各種モジュールは、液状の成形材料を用いたポッティング成形法や、粉末状又はタブレット状の成形材料を用いたトランスファー成形法により、半導体素子を樹脂封止することによって製造されている。
一方、電子機器の分野においては、液状、粉末状及びタブレット状以外の形態の成形材料として、樹脂シートも使用されている(例えば、特許文献1参照)。一般的に樹脂シートはその形態から、液状、粉末状及びタブレット状の成形材料に比べて、大面積での成形に使用されている。具体的な樹脂シートの用途としては、例えば、厚銅回路基板における回路間の隙間を埋め込む用途、部品を内蔵した部品内蔵モジュールの製造用途、プリント配線板におけるスルーホールを充填してディンプル(くぼみ)の形成を抑制する用途などが挙げられる。
最近では、成形材料に無機フィラーを高い割合で含有させることにより、硬化物の耐熱性、熱伝導性、熱膨張率、透磁率、誘電率等の特性を向上させることが盛んに行われている。
しかし、樹脂シートの場合、無機フィラーの含有量が高いと柔軟性が失われ、クラックが発生しやすく、割れやすい。このように、無機フィラーの含有量の高い樹脂シートは、常温での取扱い性が悪く、硬化後においても応力緩和性が低いという問題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、硬化前の常温での取扱い性及び硬化後の応力緩和性を高めることができる樹脂シート、樹脂シートの製造方法、インダクタ部品を提供することを目的とする。
本発明に係る樹脂シートは、
半硬化状態の樹脂シートであって、
前記樹脂シートは、エポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、硬化剤と、無機フィラーとを含有し、
前記無機フィラーの含有量が前記樹脂シート全量に対して80〜98質量%であり、
前記線状エラストマーの含有量が、前記線状エラストマーを除いた前記樹脂シートの構成成分の合計100質量部に対して、0.01〜0.5質量部であることを特徴とする。
半硬化状態の樹脂シートであって、
前記樹脂シートは、エポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、硬化剤と、無機フィラーとを含有し、
前記無機フィラーの含有量が前記樹脂シート全量に対して80〜98質量%であり、
前記線状エラストマーの含有量が、前記線状エラストマーを除いた前記樹脂シートの構成成分の合計100質量部に対して、0.01〜0.5質量部であることを特徴とする。
前記無機フィラーが、鉄、鉄系合金、フェライト系合金、コバルト系合金からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有することが好ましい。
前記無機フィラーが、絶縁処理されていることが好ましい。
前記無機フィラーが、導電性フィラー及び絶縁性フィラーを含有し、
前記導電性フィラーの平均粒子径よりも前記絶縁性フィラーの平均粒子径の方が小さいことが好ましい。
前記導電性フィラーの平均粒子径よりも前記絶縁性フィラーの平均粒子径の方が小さいことが好ましい。
前記導電性フィラー及び前記絶縁性フィラーが異種材料で形成されていることが好ましい。
前記無機フィラーが、平均粒子径の異なる2種以上の鉄系合金を含有することが好ましい。
前記無機フィラーが、平均粒子径の異なる2種以上のコバルト系合金を含有することが好ましい。
最小の平均粒子径が5nm〜10μmであることが好ましい。
前記樹脂シートが、さらに、表面処理剤を含有することが好ましい。
本発明に係る樹脂シートの製造方法は、
平均粒子径の異なる2種以上の無機フィラーを含有する樹脂シートの製造方法であって、
エポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、表面処理剤と、溶剤とを配合することによって樹脂成分を調製する工程と、
前記樹脂成分に前記無機フィラーを平均粒子径の大きなものから順に添加して混練し、最後に硬化剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製する工程と、
前記最終スラリーをフィルム上に塗布して乾燥させる工程と
を含むことを特徴とする。
平均粒子径の異なる2種以上の無機フィラーを含有する樹脂シートの製造方法であって、
エポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、表面処理剤と、溶剤とを配合することによって樹脂成分を調製する工程と、
前記樹脂成分に前記無機フィラーを平均粒子径の大きなものから順に添加して混練し、最後に硬化剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製する工程と、
前記最終スラリーをフィルム上に塗布して乾燥させる工程と
を含むことを特徴とする。
本発明に係るインダクタ部品は、
コイル状配線と、
前記コイル状配線を被覆する樹脂層と
を備え、
前記樹脂層が、前記樹脂シートの硬化物で形成されていることを特徴とする。
コイル状配線と、
前記コイル状配線を被覆する樹脂層と
を備え、
前記樹脂層が、前記樹脂シートの硬化物で形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、樹脂シートが無機フィラーを高い割合で含有しているにもかかわらず、フェノキシ樹脂及び線状エラストマーがさらに含有されていることによって、硬化前の樹脂シートの常温での取扱い性及び硬化後の樹脂シートの応力緩和性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本実施形態の樹脂シートは、半硬化状態の樹脂シートである。半硬化状態は、硬化反応の中間段階であり、Bステージとも呼ばれる。ワニス状態はAステージ、完全硬化状態はCステージとも呼ばれ、半硬化状態はこれらの中間段階にある。前記樹脂シートを加熱すると一度溶融した後、完全硬化し、Cステージとなる。
前記樹脂シートは、エポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、硬化剤と、無機フィラーとを含有する。
まず前記樹脂シートを構成する成分について説明する。
前記エポキシ樹脂は、エポキシ基を有する熱硬化性樹脂であり、特に限定されない。前記エポキシ樹脂の具体例として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を挙げることができる。多官能エポキシ樹脂は、1分子中に3個以上のエポキシ基を有する樹脂である。前記樹脂シートに含有される前記エポキシ樹脂は1種のみでも2種以上でもよい。前記エポキシ樹脂の含有量は特に限定されないが、例えば、前記線状エラストマー及び前記無機フィラーを除いた前記樹脂シートの構成成分全量に対して、75〜95質量%であることが好ましい。
前記フェノキシ樹脂は、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合反応により、直鎖状に高分子化した樹脂である。前記フェノキシ樹脂は、末端にエポキシ基を有するものや水酸基を有するものがある。前記フェノキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は50000〜100000であることが好ましく、60000〜80000であることがより好ましい。前記フェノキシ樹脂の含有量は特に限定されないが、例えば、前記線状エラストマー及び前記無機フィラーを除いた前記樹脂シートの構成成分全量に対して、1〜10質量%であることが好ましい。
前記線状エラストマーは、線状高分子が複雑に絡み合って全体形状が線状となった高分子物質であって、常温(例えば20〜30℃)でゴム状弾性を有するものであれば、特に限定されない。前記線状エラストマーは、線状であるため、前記樹脂シートの他の構成成分に絡みつきやすく、前記樹脂シートの全体に均一に分布して適度なゴム状弾性を発現させることができる。前記線状エラストマーの具体例として、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、アクリルゴム(ACM)、ブタジエンゴム(BR)を挙げることができる。前記線状エラストマーの末端基は、例えばカルボキシ基であるが、特に限定されない。前記線状エラストマーはカルボキシ基を有し得るので、前記樹脂シートが半硬化又は完全硬化する際に前記エポキシ樹脂と反応して結合を形成し得る。前記樹脂シートに含有される前記線状エラストマーは1種のみでも2種以上でもよい。
なお、エラストマーには、前記線状エラストマーのほか、粒子状エラストマーもある。前記粒子状エラストマーは、線状高分子が分子内又は分子間で架橋して全体形状が粒子状となった高分子物質であって、常温でゴム状弾性を有するものである。前記粒子状エラストマーは、粒子状であるため、前記樹脂シートの他の構成成分に絡みつきにくく、特に前記無機フィラーが凝集しやすくなる。そのため、前記粒子状エラストマーよりも前記線状エラストマーの方が好ましい。本発明の効果が損なわなければ、前記樹脂シートに前記線状エラストマーのほか、前記粒子状エラストマーが含有されていてもよい。
前記アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)は、アクリロニトリルと1,3−ブタジエンとの共重合体である。前記アクリロニトリルブタジエンゴムは、前記アクリロニトリルの含有量により、低ニトリルタイプ(アクリロニトリル含有量25質量%未満)、中ニトリルタイプ(アクリロニトリル含有量25〜35質量%)、高ニトリルタイプ(アクリロニトリル含有量35質量%超)の3種に分けられる。
前記線状エラストマーの重量平均分子量(Mw)は20000〜1000000であることが好ましく、50000〜500000であることがより好ましい。前記線状エラストマーの含有量は特に限定されないが、例えば、前記線状エラストマーを除いた前記樹脂シートの構成成分の合計100質量部に対して、0.01〜0.5質量部であることが好ましい。
前記硬化剤は、前記エポキシ樹脂を硬化反応させ、三次元構造化させる添加剤であり、特に限定されない。前記硬化剤の具体例として、ジシアンジアミド、フェノール系硬化剤、シクロペンタジエン、アミン系硬化剤、酸無水物を挙げることができる。前記フェノール系硬化剤は、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する硬化剤である。前記フェノール系硬化剤の具体例として、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、ビスフェノールを挙げることができる。前記ビスフェノールの具体例として、ビスフェノールA、ビスフェノールFを挙げることができる。前記アミン系硬化剤の具体例として、ジアミノジフェニルアミン、トリエチレンテトラミン、三フッ化ホウ素モノエチルアミンを挙げることができる。前記樹脂シートに含有される前記硬化剤は1種のみでも2種以上でもよい。前記硬化剤の含有量は特に限定されないが、例えば、前記線状エラストマー及び前記無機フィラーを除いた前記樹脂シートの構成成分全量に対して、0.5〜20質量%であることが好ましい。
前記無機フィラーは、特に限定されない。
前記無機フィラーは、導電性の有無によって、導電性フィラーと絶縁性フィラーとに大別することができる。すなわち、前記導電性フィラーは導電性を有し、前記絶縁性フィラーは電気的な絶縁性を有する。ここで、前記導電性フィラーは、そのまま使用される場合と、後述のように絶縁処理されて使用される場合とがある。後者の場合、絶縁処理後の導電性フィラーは、前記絶縁性フィラーとして扱われる。
前記無機フィラーは、磁性の有無によって、磁性フィラーと非磁性フィラーとに大別することもできる。すなわち、前記磁性フィラーは磁性を有し、前記非磁性フィラーは磁性を有しない。ここで、前記絶縁性フィラーは、前記非磁性フィラーである。前記磁性フィラーは、前記導電性フィラーであるが、そのまま使用される場合と、後述のように絶縁処理されて使用される場合とがある。後者の場合、絶縁処理後の磁性フィラーは、前記絶縁性フィラーとして扱われる。
上述のように、本実施形態において前記絶縁性フィラーには、絶縁処理しなくても電気的な絶縁性を有する無機フィラーが含まれる以外に、絶縁処理後の導電性フィラー、絶縁処理後の磁性フィラーも含まれる。
好ましくは、前記無機フィラーは、鉄、鉄系合金、フェライト系合金、コバルト系合金からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する。
鉄は、例えば99.90〜99.95%の純度の高純度鉄(純鉄)を意味する。鉄の具体例としては、カーボニル鉄、アームコ鉄、海綿鉄、電解鉄を挙げることができる。カーボニル鉄は、鉄カーボニルFe(CO)5を熱分解して得られる。
鉄系合金の具体例として、軟磁性鉄合金を挙げることができる。前記軟磁性鉄合金の具体例として、軟磁性鉄(Fe)−シリコン(Si)系合金、軟磁性鉄(Fe)−窒素(N)系合金、軟磁性鉄(Fe)−炭素(C)系合金、軟磁性鉄(Fe)−ホウ素(B)系合金、軟磁性鉄(Fe)−リン(P)系合金、軟磁性鉄(Fe)−アルミニウム(Al)系合金、軟磁性鉄(Fe)−アルミニウム(Al)−シリコン(Si)系合金、パーメンジュール(Fe−Co)、Fe−Co−V合金を挙げることができる。
フェライト系合金の具体例として、一般式MFe2O4又はMO・nFe2O3(ただし、Mは2価の金属元素、nは整数)で示される合金、Mn−Zn系フェライト、Ni系フェライト、Mg−Zn系フェライトを挙げることができる。上記の一般式MO・nFe2O3(ただし、Mは2価の金属元素、nは整数)で示される合金の具体例として、CoO・Fe2O3合金を挙げることができる。
コバルト系合金の具体例として、CoO・Fe2O3合金、軟磁性コバルト合金、パーメンジュール(Fe−Co)、Co基アモルファス合金を挙げることができる。パーメンジュール(Fe−Co)、Fe−Co−V合金は鉄系合金でもありコバルト系合金でもある。CoO・Fe2O3合金はフェライト系合金でもありコバルト系合金でもある。
前記無機フィラーの他の具体例として、ニッケル、軟磁性ニッケル合金、コバルトを挙げることができる。
鉄、鉄系合金、フェライト系合金、コバルト系合金は磁性材料であり、このような無機フィラーが前記磁性フィラーとして前記樹脂シートに含有されていると、前記樹脂シートを磁性シートとして利用することができる。磁性シートとしての前記樹脂シートは、インダクタ部品等の電子部品や電磁シールド材の材料として好適である。上述の2種以上の磁性材料を組み合わせた前記無機フィラーを前記樹脂シートに含有させることによって、前記樹脂シートの硬化物について、所定の周波数における透磁率を調整することができる。
前記無機フィラーの含有量は前記樹脂シート全量に対して80〜98質量%である。このように、前記樹脂シートが前記無機フィラーを高い割合で含有しているにもかかわらず、前記フェノキシ樹脂及び前記線状エラストマーがさらに含有されていることによって、硬化前の樹脂シートの常温での取扱い性及び硬化後の樹脂シートの応力緩和性を高めることができる。前記無機フィラーの含有量が80質量%未満であると、硬化後の樹脂シートにおいて前記無機フィラーの特性が十分に発現しないおそれがある。例えば前記無機フィラーが前記磁性フィラーである場合、硬化後の樹脂シートについて高い透磁率が得られないおそれがある。前記無機フィラーの含有量が98質量%を超えると、硬化前の樹脂シートの常温での取扱い性が悪化するおそれがあり、また前記樹脂シートの溶融時の流動性が低下し、硬化後の樹脂シートの応力緩和性も低下する。
前記無機フィラーが前記絶縁性フィラーである場合、前記樹脂シートは絶縁性を有し得る。前記絶縁性フィラーの具体例として、シリカ、アルミナを挙げることができる。
前記無機フィラーが前記導電性フィラーである場合、前記導電性フィラー同士が接触して、電流が流れ得る経路が形成されることにより、前記樹脂シートは導電性を有し得る。特に前記無機フィラーとして前記導電性フィラーを用いて、電気的な絶縁性を有する樹脂シートを製造する場合には、前記無機フィラーは、絶縁処理されていることが好ましい。絶縁処理は、例えば、前記無機フィラーを構成する個々の粒子の表面を絶縁材料で被覆することによって行うことができる。絶縁材料は、特に限定されず、無機系材料でも有機系材料でもよい。絶縁処理後の無機フィラーの構成粒子の表面には絶縁膜が形成されている。
前記有機系材料の具体例として、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を挙げることができる。前記有機系材料を用いて前記無機フィラーを絶縁処理する場合には、例えば噴霧乾燥法を使用することができる。すなわち、前記有機系材料を適当な溶剤に溶かし、これに前記無機フィラーを加えて分散させた混合物を高温気体中に噴霧して急速に乾燥させると、前記有機系材料からなる有機絶縁膜が表面に形成された無機フィラーを得ることができる。
前記無機系材料の具体例として、リン酸塩を挙げることができる。前記無機系材料を用いて前記無機フィラーを絶縁処理する場合には、例えばメカノケミカル処理を使用することができる。すなわち、粉末状の前記無機フィラー及び前記無機系材料を練り合わせると、相対的に前記無機フィラーが硬く、前記無機系材料が軟らかいので、前記無機系材料からなる無機絶縁膜が表面に形成された無機フィラーを得ることができる。
このように、前記無機フィラーが絶縁処理されていると、前記無機フィラーの構成粒子同士は絶縁膜を介して接触するので、電流が流れ得る経路が遮断されることにより、前記樹脂シートは絶縁性を有し得る。
前記無機フィラーが、前記絶縁性フィラーのみを含有する場合(第1の場合)、前記樹脂シートの絶縁性は最も高くなり得る。前記無機フィラーが、絶縁処理されていない前記導電性フィラーのみを含有する場合(第2の場合)、前記樹脂シートの絶縁性は最も低くなり得る。前記無機フィラーが、前記絶縁性フィラー及び絶縁処理されていない前記導電性フィラーを含有する場合(第3の場合)、前記樹脂シートの絶縁性は、第1の場合より低く、第2の場合より高くなり得る。この理由は、前記樹脂シートの内部において、前記導電性フィラー同士の間に前記絶縁性フィラーが介在する箇所が存在し得るからである。
上記の第3の場合、すなわち、前記無機フィラーが、前記導電性フィラー及び前記絶縁性フィラーを含有する場合においては、前記樹脂シートの絶縁性は、上記の第2の場合よりも高いので、ある程度は確保され得る。前記樹脂シートの絶縁性をより高めるためには、前記導電性フィラーの平均粒子径よりも前記絶縁性フィラーの平均粒子径の方が小さいことが好ましい。この場合、前記導電性フィラーを構成する個々の粒子の表面に、前記絶縁性フィラーを構成する個々の粒子が均一に付着して、前記絶縁性フィラーからなる絶縁膜が形成される。このように、前記導電性フィラーの構成粒子同士は、前記絶縁性フィラーの構成粒子からなる絶縁膜を介して接触するので、電流が流れ得る経路が遮断されることにより、前記樹脂シートは絶縁性を有し得る。前記導電性フィラーの平均粒子径は0.5〜150μmが好ましく、1〜50μmがより好ましく、前記絶縁性フィラーの平均粒子径は5nm〜2μmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。本実施形態において、平均粒子径は、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径(50%粒子径、メディアン径)を意味する。前記無機フィラーが、前記導電性フィラー及び前記絶縁性フィラーを含有する場合、前記絶縁性フィラーの含有量は、前記無機フィラー全量に対して0.2〜2質量%であることが好ましく、0.3〜1質量%であることがより好ましい。
前記無機フィラーが、前記導電性フィラー及び前記絶縁性フィラーを含有する場合、前記導電性フィラー及び前記絶縁性フィラーは同種材料で形成されていてもよく、前記導電性フィラー及び前記絶縁性フィラーは異種材料で形成されていてもよい。
前記導電性フィラー及び前記絶縁性フィラーが同種材料で形成されている一例として、前者が、鉄又は鉄系合金であり、後者が、同種の鉄又は鉄系合金であって、かつ絶縁処理されたものであることが挙げられる。この場合、前記樹脂シートの絶縁性を確保しつつ、磁性特性も向上させることができる。
前記導電性フィラー及び前記絶縁性フィラーが異種材料で形成されている一例として、前者が、絶縁性の低いフェライト系合金であり、後者が、絶縁性の高いフェライト系合金であることが挙げられる。この場合、前記樹脂シートの絶縁性を確保しつつ、磁性特性も向上させることができ、特に高周波特性を向上させることができる。フェライト系合金は材質によって絶縁性の程度が異なり、前記導電性フィラーとして使用可能なものや、絶縁処理しなくても前記絶縁性フィラーとして使用可能なものがある。
前記無機フィラーが、平均粒子径の異なる2種以上の鉄系合金を含有することも好ましい。平均粒子径の大きな鉄系合金の構成粒子間の隙間に、平均粒子径の小さな鉄系合金の構成粒子が充填されることにより、前記樹脂シートに前記無機フィラーを高い割合で含有させることができる。最大の平均粒子径は10〜150μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。最小の平均粒子径は0.5〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがより好ましい。前記無機フィラーは鉄系合金であるため、前記樹脂シートの透磁率を高めることができる。
前記無機フィラーが、平均粒子径の異なる2種以上のコバルト系合金を含有することも好ましい。平均粒子径の大きなコバルト系合金の構成粒子間の隙間に、平均粒子径の小さなコバルト系合金の構成粒子が充填されることにより、前記樹脂シートに前記無機フィラーを高い割合で含有させることができる。最大の平均粒子径は10〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。最小の平均粒子径は5nm〜10μmであることが好ましく、5nm〜3μmであることがより好ましい。前記無機フィラーはコバルト系合金であるため、前記樹脂シートの透磁率の高周波特性を向上させることができる。特に複素透磁率の虚数成分(μ”)の高周波特性を向上させることができる。
前記無機フィラーが、平均粒子径の異なる2種以上の構成粒子を含有する場合、最小の平均粒子径は5nm〜10μmであることが好ましく、5nm〜3μmであることがより好ましい。平均粒子径の大きな構成粒子間の隙間に、平均粒子径の小さな構成粒子が充填されることにより、前記樹脂シートに前記無機フィラーを高い割合で含有させることができる。構成粒子が磁性材料である場合、前記樹脂シートの磁性特性を向上させることができる。特に平均粒子径が5〜50nmであるナノサイズのコバルト系合金が前記無機フィラーに含有されていると、高周波帯域における前記樹脂シートの磁性特性をさらに向上させることができる。
前記樹脂シートが、さらに、表面処理剤を含有することも好ましい。前記表面処理剤は、カップリング剤及び分散剤を含有する。前記カップリング剤の具体例として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤を挙げることができる。前記分散剤の具体例として、ポリオキシエチレン−ラウリルアミンを挙げることができる。前記カップリング剤により、前記無機フィラーと、前記樹脂シートを構成する他の成分との親和性を高めることができる。前記分散剤により、前記無機フィラーを前記樹脂シート内において均一に分散させることができる。前記カップリング剤の含有量は特に限定されないが、例えば、前記無機フィラー100質量部に対して、0.2〜2質量部であることが好ましい。前記分散剤の含有量は特に限定されないが、例えば、前記無機フィラー100質量部に対して、0.05〜1質量部であることが好ましい。
前記樹脂シートは、前記エポキシ樹脂の硬化反応を促進させるため、硬化促進剤を含有してもよい。前記硬化促進剤の具体例として、三級アミン、三級アミン塩、イミダゾール、ホスフィン、ホスホニウム塩を挙げることができる。前記硬化促進剤の含有量は特に限定されない。
次に本実施形態の樹脂シートの製造方法について説明する。
まず前記エポキシ樹脂と、前記フェノキシ樹脂と、前記線状エラストマーと、前記表面処理剤(前記カップリング剤及び前記分散剤)と、溶剤とを配合することによって樹脂成分を調製する。なお、前記カップリング剤及び前記分散剤のうちの少なくともいずれかを配合しないものも樹脂成分ということがある。前記溶剤の具体例として、メチルエチルケトン(MEK)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)を挙げることができる。前記溶剤を1種のみ使用してもよく、前記溶剤を2種以上混合して使用してもよい。前記溶剤を2種以上混合する場合、混合比(質量比及び体積比)は特に限定されない。
次に前記樹脂成分に前記無機フィラーを添加して混練し、最後に前記硬化剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製する。なお、前記硬化促進剤を使用する場合には、前記硬化剤と共に添加してもよい。
前記最終スラリーは、次のように調製してもよい。あらかじめ前記無機フィラーの表面を前記カップリング剤で処理しておく。次に前記エポキシ樹脂と、前記フェノキシ樹脂と、前記線状エラストマーと、前記分散剤と、前記溶剤とを配合して前記樹脂成分を調製する。次に前記樹脂成分に、表面処理後の無機フィラーを添加して混練し、最後に前記硬化剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製する。なお、この場合も前記硬化促進剤を使用するときには、前記硬化剤と共に添加してもよい。前記カップリング剤により、前記無機フィラーと、前記最終スラリー中の他の成分との親和性を高めることができる。前記分散剤により、前記無機フィラーを前記最終スラリー中において均一に分散させることができ、前記無機フィラーの凝集及び沈殿を抑制することができる。
次に図1A〜図1Cに示すように、フィルム4上に前記最終スラリー3を塗布して乾燥させることによって、前記樹脂シート1を製造することができる。前記フィルム4の具体例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを挙げることができる。前記フィルム4の厚みは特に限定されない。前記フィルム4の前記最終スラリー3を塗布する面はあらかじめ離型処理が施されていることが好ましい。前記樹脂シート1の厚みは特に限定されないが、例えば20〜200μmである。
平均粒子径の異なる2種以上の無機フィラーを含有する樹脂シートを製造する場合には、まず上述のように前記樹脂成分を調製する。次に前記樹脂成分に、前記無機フィラーを平均粒子径の大きなものから順に添加して混練し、最後に前記硬化剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製する。なお、前記硬化促進剤を使用する場合には、前記硬化剤と共に添加してもよい。このように、平均粒子径の大きな無機フィラーから添加すると、あとから平均粒子径の小さな無機フィラーが添加されて凝集しても、この凝集物を平均粒子径の大きな無機フィラーがほぐしながら分散させていく。そのため、平均粒子径の大きな無機フィラーの構成粒子間の隙間に、平均粒子径の小さな無機フィラーの構成粒子が入り込みやすくなり、前記無機フィラーの全体を前記最終スラリー中において均一に分散させることができ、凝集及び沈殿を抑制することができる。
平均粒子径の異なる2種以上の無機フィラーを含有する樹脂シートを製造する場合には、前記最終スラリーは、次のように調製してもよい。あらかじめ平均粒子径の異なる無機フィラーごとに表面を前記カップリング剤で処理しておく。次に前記エポキシ樹脂と、前記フェノキシ樹脂と、前記線状エラストマーと、前記分散剤と、前記溶剤とを配合して前記樹脂成分を調製する。次に前記樹脂成分に、表面処理後の無機フィラーを平均粒子径の大きなものから順に添加して混練し、最後に前記硬化剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製する。なお、この場合も前記硬化促進剤を使用するときには、前記硬化剤と共に添加してもよい。前記カップリング剤により、平均粒子径の異なる2種以上の無機フィラーと、前記最終スラリー中の他の成分との親和性を高めることができる。前記分散剤により、平均粒子径の異なる2種以上の無機フィラーを前記最終スラリー中において、より均一に分散させることができる。
次に上述の図1A〜図1Cに示すように前記フィルム4上に前記最終スラリー3を塗布して乾燥させることによって、前記樹脂シート1を製造することができる。
前記樹脂シートは、引張強さに優れているので、前記フィルムから剥がす際にちぎれにくく、しかも柔軟性を有している。このように、硬化前の樹脂シートの常温での取扱い性が高められている。
次に本実施形態のインダクタ部品について説明する。
図2A及び図2Bは前記インダクタ部品2の一例を示す。前記インダクタ部品2は、コイル状配線5と、樹脂層6とを備えている。前記コイル状配線5は、矩形の渦巻き状に形成されているが、この形状には限定されない。前記コイル状配線5の一端は内側にある第1電極71であり、他端は外側にある第2電極72である。第1電極71及び第2電極72は外部に露出している。前記樹脂層6は、前記第1電極71及び前記第2電極72を除き、前記コイル状配線5を被覆している。前記樹脂層6は、前記樹脂シート1の硬化物で形成されている。前記硬化物は、電気的な絶縁性を有し、磁性材料である無機フィラーを含有していることが好ましい。前記硬化物、すなわち、硬化後の樹脂シート1の応力緩和性が高められているので、例えば加熱によって前記樹脂層6及び前記コイル状配線5に応力が発生しても、前記樹脂層6と前記コイル状配線5との間に応力緩和作用が働くのでクラックの発生を抑制することができる。そのため、前記インダクタ部品2は、電磁気的特性が安定し、信頼性が高い。
前記インダクタ部品2は、例えば、次のようにして製造することができる。まず前記樹脂シート1の表面に前記コイル状配線5を形成する。前記コイル状配線5の形成方法の具体例として、電解めっき法、無電解めっき法、金属箔の打抜き法、ウエットエッチング法、ドライエッチング法、スパッタ法、蒸着法を挙げることができる。次に前記コイル状配線5が形成された面に、前記第2電極72が露出するように、別の樹脂シート1を重ねて加熱加圧成形する。加熱加圧により、前記コイル状配線5を挟む2枚の樹脂シート1が溶融し、前記コイル状配線5の隙間に充填される。その後、前記第1電極71を被覆している樹脂層6を除去して前記第1電極71を露出させると、図2A及び図2Bに示すようなインダクタ部品2を得ることができる。前記インダクタ部品2の構造は図2A及び図2Bに示すものに限定されない。前記インダクタ部品は、信号用、高周波用、電源用などに利用され得る。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
樹脂シートの構成成分として以下のものを用いた。
(エポキシ樹脂)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社「jER 807」)
・多官能エポキシ樹脂(株式会社プリンテック「TECHMORE VG3101」)
・ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社「jER YX4000H」)
(フェノキシ樹脂)
・新日鉄住金化学株式会社「YP−50」(重量平均分子量(Mw)60000〜80000)
(線状エラストマー)
・アクリロニトリルブタジエンゴム(JSR株式会社、中ニトリルタイプ(アクリロニトリル含有量27質量%)、重量平均分子量(Mw)400000)
(硬化剤)
・ジシアンジアミド
・フェノール系硬化剤(明和化成株式会社「MEH−7500」)
(無機フィラー)
・磁性材料A(軟磁性鉄(Fe)−シリコン(Si)系合金、平均粒子径10μm)
・磁性材料B(カーボニル鉄、平均粒子径2μm)
・磁性材料C(Mn−Zn系フェライト、平均粒子径1μm)
・磁性材料D(Fe−Co−V合金、平均粒子径15μm)
・磁性材料E(CoO・Fe2O3合金、平均粒子径20nm)
・磁性材料F(Fe−Co−V合金、平均粒子径15μm、無機系材料で絶縁処理)
・シリカ(平均粒子径10nm)
(硬化促進剤)
・2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)
(カップリング剤)
・エポキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社、「A−187」、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
(分散剤)
・ポリオキシエチレン−ラウリルアミン(日油株式会社、「ナイミーンL−202」)
(実施例1)
まずエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、表面処理剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、メチルエチルケトンとN,N−ジメチルホルムアミドを質量比1:1で混合したものである。
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社「jER 807」)
・多官能エポキシ樹脂(株式会社プリンテック「TECHMORE VG3101」)
・ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社「jER YX4000H」)
(フェノキシ樹脂)
・新日鉄住金化学株式会社「YP−50」(重量平均分子量(Mw)60000〜80000)
(線状エラストマー)
・アクリロニトリルブタジエンゴム(JSR株式会社、中ニトリルタイプ(アクリロニトリル含有量27質量%)、重量平均分子量(Mw)400000)
(硬化剤)
・ジシアンジアミド
・フェノール系硬化剤(明和化成株式会社「MEH−7500」)
(無機フィラー)
・磁性材料A(軟磁性鉄(Fe)−シリコン(Si)系合金、平均粒子径10μm)
・磁性材料B(カーボニル鉄、平均粒子径2μm)
・磁性材料C(Mn−Zn系フェライト、平均粒子径1μm)
・磁性材料D(Fe−Co−V合金、平均粒子径15μm)
・磁性材料E(CoO・Fe2O3合金、平均粒子径20nm)
・磁性材料F(Fe−Co−V合金、平均粒子径15μm、無機系材料で絶縁処理)
・シリカ(平均粒子径10nm)
(硬化促進剤)
・2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)
(カップリング剤)
・エポキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社、「A−187」、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
(分散剤)
・ポリオキシエチレン−ラウリルアミン(日油株式会社、「ナイミーンL−202」)
(実施例1)
まずエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、表面処理剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、メチルエチルケトンとN,N−ジメチルホルムアミドを質量比1:1で混合したものである。
一方、無機フィラーである磁性材料A及び磁性材料Bを上記の樹脂成分に添加して混練し、最後に硬化剤及び硬化促進剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製した。
そして、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に上記の最終スラリーを塗布して乾燥させることによって、厚み150μmの樹脂シートを製造した。
(実施例2)
まずエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、表面処理剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
まずエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、表面処理剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
一方、無機フィラーである磁性材料C及び磁性材料Dを上記の樹脂成分に添加して混練し、最後に硬化剤及び硬化促進剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製した。
そして、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に上記の最終スラリーを塗布して乾燥させることによって、厚み100μmの樹脂シートを製造した。
(実施例3)
まずエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
まずエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
一方、無機フィラーである磁性材料C及び磁性材料Fの表面をカップリング剤で処理した。
次に上記の樹脂成分に上記の表面処理後の無機フィラーを添加して混練し、最後に硬化剤及び硬化促進剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製した。
そして、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に上記の最終スラリーを塗布して乾燥させることによって、厚み200μmの樹脂シートを製造した。
(実施例4)
まずエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、カップリング剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
まずエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、カップリング剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
次に上記の樹脂成分に無機フィラーである磁性材料Dを添加して混練した後に、無機フィラーであるシリカを添加して混練し、最後に硬化剤及び硬化促進剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製した。
そして、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に上記の最終スラリーを塗布して乾燥させることによって、厚み100μmの樹脂シートを製造した。
(実施例5)
まずエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、カップリング剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
まずエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、カップリング剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
次に上記の樹脂成分に無機フィラーである磁性材料Dを添加して混練した後に、無機フィラーである磁性材料Eを添加して混練し、最後に硬化剤及び硬化促進剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製した。
そして、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に上記の最終スラリーを塗布して乾燥させることによって、厚み100μmの樹脂シートを製造した。
(比較例1)
まずエポキシ樹脂と、表面処理剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
まずエポキシ樹脂と、表面処理剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
次に上記の樹脂成分に無機フィラーである磁性材料A及び磁性材料Bを添加して混練し、最後に硬化剤及び硬化促進剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製した。
そして、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に上記の最終スラリーを塗布して乾燥させることによって、厚み150μmの樹脂シートを製造した。
(比較例2)
まずエポキシ樹脂と、カップリング剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
まずエポキシ樹脂と、カップリング剤と、溶剤とを表1に示す含有量となるように配合することによって樹脂成分を調製した。溶剤は、実施例1と同様である。
次に上記の樹脂成分に無機フィラーである磁性材料C及び磁性材料Fを添加して混練し、最後に硬化剤及び硬化促進剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製した。
そして、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に上記の最終スラリーを塗布して乾燥させることによって、厚み100μmの樹脂シートを製造した。
(樹脂シートの引張試験)
JIS K6251に準拠して、樹脂シートからダンベル状2号形の試験片(平行部分の幅10mm)を作製した。
JIS K6251に準拠して、樹脂シートからダンベル状2号形の試験片(平行部分の幅10mm)を作製した。
JIS K7127に準拠して、上記の試験片について、株式会社島津製作所製の卓上形精密万能試験機「AGS−X」を用いて引張試験を行った。引張試験において、上記の試験片の標線間距離を60mm、引張速度を10mm/minとした。
引張試験により、樹脂シートの破断時における強度(最大強度)及びそのときの樹脂シートの伸びを測定した。その結果を表1に示す。
(樹脂シートの硬化物の曲げ試験)
硬化後の厚みが1.5mmとなるように樹脂シートを複数枚重ね、加熱加圧して一体化した後に幅16mmの試験片を作製した。
硬化後の厚みが1.5mmとなるように樹脂シートを複数枚重ね、加熱加圧して一体化した後に幅16mmの試験片を作製した。
JIS C6481に準拠して、上記の試験片について、株式会社島津製作所製の卓上形精密万能試験機「AGS−X」を用いて曲げ試験を行った。支点間距離23mmで試験片を支え、その中央部に加圧具で力を加えて曲げ試験を行った。曲げ試験において、曲げ速度を0.8mm/minとした。
曲げ試験により、試験片の破断時における弾性率、曲げ強度及び変位量を測定した。その結果を表1に示す。
比較例1、2では、樹脂シートをポリエチレンテレフタレートフィルムから剥がす際にちぎれてしまい、引張試験を行うことができなかった。このことから常温での取扱い性が悪いことが確認された。しかも硬化物の曲げ試験の結果から、応力緩和性も低いことが確認された。
これに対して、実施例1〜5では、樹脂シートにフェノキシ樹脂及び線状エラストマーが含有されているので、無機フィラーが高い割合で含有されているにもかかわらず、硬化前の樹脂シートの常温での取扱い性及び硬化後の樹脂シートの応力緩和性がいずれも向上していることが確認された。
1 樹脂シート
2 インダクタ部品
3 最終スラリー
4 フィルム
5 コイル状配線
6 樹脂層
2 インダクタ部品
3 最終スラリー
4 フィルム
5 コイル状配線
6 樹脂層
Claims (11)
- 半硬化状態の樹脂シートであって、
前記樹脂シートは、エポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、硬化剤と、無機フィラーとを含有し、
前記無機フィラーの含有量が前記樹脂シート全量に対して80〜98質量%であり、
前記線状エラストマーの含有量が、前記線状エラストマーを除いた前記樹脂シートの構成成分の合計100質量部に対して、0.01〜0.5質量部であることを特徴とする
樹脂シート。 - 前記無機フィラーが、鉄、鉄系合金、フェライト系合金、コバルト系合金からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴とする
請求項1に記載の樹脂シート。 - 前記無機フィラーが、絶縁処理されていることを特徴とする
請求項1又は2に記載の樹脂シート。 - 前記無機フィラーが、導電性フィラー及び絶縁性フィラーを含有し、
前記導電性フィラーの平均粒子径よりも前記絶縁性フィラーの平均粒子径の方が小さいことを特徴とする
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂シート。 - 前記導電性フィラー及び前記絶縁性フィラーが異種材料で形成されていることを特徴とする
請求項4に記載の樹脂シート。 - 前記無機フィラーが、平均粒子径の異なる2種以上の鉄系合金を含有することを特徴とする
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の樹脂シート。 - 前記無機フィラーが、平均粒子径の異なる2種以上のコバルト系合金を含有することを特徴とする
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の樹脂シート。 - 最小の平均粒子径が5nm〜10μmであることを特徴とする
請求項6又は7に記載の樹脂シート。 - 前記樹脂シートが、さらに、表面処理剤を含有することを特徴とする
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の樹脂シート。 - 平均粒子径の異なる2種以上の無機フィラーを含有する樹脂シートの製造方法であって、
エポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、線状エラストマーと、表面処理剤と、溶剤とを配合することによって樹脂成分を調製する工程と、
前記樹脂成分に前記無機フィラーを平均粒子径の大きなものから順に添加して混練し、最後に硬化剤を添加して攪拌することによって最終スラリーを調製する工程と、
前記最終スラリーをフィルム上に塗布して乾燥させる工程と
を含むことを特徴とする
樹脂シートの製造方法。 - コイル状配線と、
前記コイル状配線を被覆する樹脂層と
を備え、
前記樹脂層が、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の樹脂シートの硬化物で形成されていることを特徴とする
インダクタ部品。
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