JP2012201726A - ペースト組成物およびそれを用いた磁性体組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高透磁率と低tanδ、並びに高体積抵抗率などの特性を全て満たす磁性体組成物を提供すること。
【解決手段】磁性体無機粒子をコアとするコア−シェル構造粒子およびマトリックス樹脂を含有するペースト組成物であって、前記コア−シェル構造粒子のシェルが、金属配位性官能基と重合性基を含む有機物を重合させて得られる樹脂を含むことを特徴とするペースト組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、パソコン、自動車、携帯電話や携帯情報端末、フラットパネルテレビ、ゲーム機器、高度道路情報システム、無線LANなどに内蔵するインダクタ用コアや電磁波吸収体などに含有されるペースト組成物およびそれを硬化させてなる磁性体組成物に関する。
近年、インターネット利用を始めとして、パソコン、自動車、携帯電話や携帯情報端末、フラットパネルテレビ、ゲーム機器、高度道路情報システム、無線LANなど、GHz帯の高周波を利用した情報通信機器等が普及してきている。高周波は信号にノイズを発生させて情報伝達を悪化させたり、またその高周波に伴い電磁波が情報機器から放射され、他の電子機器への誤作動を引き起こしたりする可能性が指摘されている。それらに対応するため、高周波ノイズを除去し、かつ電圧を安定化させる役割を担うインダクタが情報通信機器に内蔵されている。透磁率の高いコアをインダクタに挿入することで、インダクタンスをさらに向上させることができる。コアとしては飽和磁化の大きな金属粒子を樹脂中に高充填率で分散させたペーストを硬化させたものがよく利用されている。高充填率にすることで、高透磁率が得られやすく、また、ペーストにすることで加工性が向上する。
一般に、樹脂中に金属粒子を高充填に分散させる場合、金属粒子同士が接触し、そのペーストの硬化膜が導通する場合がある。これを防ぐために、リン酸やリン酸エステルで金属粒子の表面を被覆する方法や、マトリックス樹脂と同一成分の絶縁材料で金属粒子の表面を被覆する方法などにより、絶縁化して、導通を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平11−260619号公報(0025〜0026段落) 特開昭61−152004号公報(3頁右下欄〜4頁左上欄) 特開2009−249673号公報
しかしながら、特許文献1や2に記載の方法では、金属粒子の絶縁化が不十分であり、高充填率にした場合において、磁性体硬化膜が導通する恐れがあった。また、特許文献3に示すように、金属粒子を絶縁化した樹脂と、同一材料のマトリックス樹脂を組み合わせたペーストを用いることで絶縁性は向上するが、その同一材料の組み合わせが、高透磁率化と低tanδ化になるとは限らず、今まで、高透磁率と低tanδ、並びに高体積抵抗率を満たしたペーストについての検討はなされていなかった。
上記課題に鑑み、本発明は、高透磁率と低tanδ、並びに高体積抵抗率などの特性を全て満たす磁性体組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、磁性体無機粒子をコアとするコア−シェル構造粒子およびマトリックス樹脂を含有するペースト組成物であって、前記コア−シェル構造粒子のシェルが、金属配位性官能基を有する樹脂を含むことを特徴とするペースト組成物である。
本発明によれば、絶縁性が高く、磁性体材料として優れた性能を示す磁性体組成物を提供することができる。
本発明におけるコア−シェル構造粒子のコアである磁性体無機粒子としては、軟磁性金属やフェライトなどが挙げられる。軟磁性金属は電気抵抗が小さく、高周波帯域では渦電流の発生により急激に透磁率が低下するといった特徴がある。また、フェライトは軟磁性金属に比べ電気抵抗は高いものの、材料本来の透磁率が低いといった特徴がある。本発明においては、Fe(カルボニル鉄)、Fe−Ni合金、Fe−Ni−Mo合金、Fe−Co合金、Fe−Cr合金、Fe−Si合金、Fe−Al合金、Fe−Cr−Si合金、Fe−Cr−Al合金、Fe−Al−Si合金などのFe合金類、Fe基アモルファス、Co基アモルファスなどのアモルファス合金、Mg−Znフェライト、Mn−Znフェライト、Mn−Mgフェライト、Cu−Znフェライト、Mg−Mn−Srフェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどのフェライトを用いることが好ましい。
磁性体無機粒子の製造方法としては、固相反応法、水熱合成法、超臨界水熱合成法、ゾルゲル法、しゅう酸塩法、乾式法、湿式法、共沈法および噴霧熱分解法など公知の方法が挙げられる。得られた磁性体無機粒子は、ハンマーミル、ロールミル、ボールミル、遊星式ボールミル等によって粉砕され、目的の粒径を有する磁性体無機粒子が得られる。
磁性体無機粒子の形状としては、球状、略球状、楕円球状、針状、板状、鱗片状、棒状などが挙げられるが、特に、限定されるものではない。これらのうち1種を単独で用いたり、2種以上を混合して用いたりすることができる。
本発明に用いられる磁性体無機粒子の平均粒子径は30μm以下であることが好ましい。磁性体無機粒子の平均粒子径が30μm以下であると、ペースト組成物および磁性体組成物の各形態においての膜の平坦性が良好となり、膜厚のばらつきを小さくすることができる。さらに、百MHzを超える高周波帯域においては、磁性体無機粒子内での渦電流による磁気損失を抑制し、低tanδ化が可能になることから、平均粒子径は小さい方が好ましい。具体的には、平均粒子径が15μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましく、3μm以下であることがさらに好ましい。一方、磁性体無機粒子同士の凝集が抑制され、磁性体組成物とした時の膜のクラックを抑制できる点から、平均粒子径は10nm以上であることが好ましい。さらに、磁性体組成物の透磁率が向上する点から、平均粒子径は0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがより好ましい。なお、tanδは、1GHzで、0.2以下であることが好ましく、さらに好ましくは、0.15以下である。
ここで、本発明における磁性体無機粒子の平均粒子径とは数平均粒子径である。ペースト組成物や磁性体組成物中の磁性体無機粒子の平均粒子径を測定する方法は以下の通りである。ペースト組成物の場合はこれを任意の基板上に塗布し、後述の方法で磁性体組成物としてから、磁性体組成物中の磁性体無機粒子の平均粒子径の測定方法と同様にして求める。磁性体組成物の場合は、これをSEM(走査型電子顕微鏡)やTEM(透過型電子顕微鏡)により少なくとも100個の粒子が観測できる程度の倍率で観察したときの視野における粒子を観察し、無作為に選んだ100個の粒子の粒子径の数平均を計算して求めることができる。
なお、ペースト組成物中および磁性体組成物中の磁性体無機粒子は、凝集が完全にほぐれた1次粒子の状態にあるものと、複数個の1次粒子が凝集した状態(2次粒子)にあるものが存在する。本発明における磁性体無機粒子の粒子径とは、凝集していない1次粒子はその粒子の粒子径であり、1次粒子が凝集したものはその凝集体を構成している1次粒子の粒子径である。
本発明におけるコア−シェル構造粒子のシェルは、金属配位性官能基を有する樹脂を含む。コア−シェル構造粒子のシェルが、リン酸やリン酸エステルのようなモノマー材料ではなく樹脂(オリゴマーまたはポリマー)であるため、金属粒子間の接触を防ぐ効果がより大きく、ひいては、低tanδ化と高体積抵抗率が可能となる。また、前記樹脂が金属配位性官能基を有しているため、金属粒子との結合がしやすくなり、その結果、その結合を元に金属粒子に樹脂が被膜されることになる。
金属配位性官能基としては、水酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、カルボニル基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基、アミン基、イソシアネート基、ピリジン基、ピロリドン基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、硫酸基、メルカプト基などが挙げられる。これらは単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用される。これらの中でも、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基であることが好ましい。カルボキシル基やこれらのリン含有の基は金属粒子との反応性が良好で40〜60℃程度の低温でも金属表面で速やかに反応して層を形成するので好ましい。さらに好ましくは、リン含有の基である。
金属配位性官能基を含む樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、セルロース、ロジン、アルギン酸、芳香族縮合リン酸エステル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明におけるコア−シェル構造粒子のシェルは、金属配位性官能基と重合性基を含む有機物を重合させて得られる樹脂であることが好ましい。
重合性基としては付加重合性基、縮合重合性基など特に制限はない。付加重合性基としては、例えば付加重合可能なエチレン性二重結合を有する基、付加重合可能なアセチレン性三重結合を有する基、エポキシ基などが挙げられる。また、炭素−炭素多重結合だけでなく、ヘテロ原子多重結合も挙げられる。これらは単独でまたは組み合わせて利用される。具体的には、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、アセチレン基などが挙げられるがこれらに限られない。このような重合性基を有していると、層形成時に有機物同士の重合性基が互いに結合して強固なネットワークを形成するので、層の熱機械的な特性や絶縁性などが良好となるので好ましい。
金属配位性官能基と重合性基を含む有機物としては、リン酸エステルアクリレート、リン酸エステルメタクリレートや、カルボキシル基含有化合物などを好ましく用いることができる。さらに好ましくは、リン酸エステルアクリレートおよびリン酸エステルメタクリレートである。リン酸エステルアクリレートは、例えば共栄社化学(株)製の“P−1A”、リン酸エステルメタクリレートは、例えば、共栄社化学(株)製の“P−1M”、“P−2M”、ユニケミカル(株)製の“Phosmer PE”、“Phosmer PP”、“Phosmer M”、“Phosmer MH”、“Phosmer DM”、“Phosmer DE”などが入手可能である。重合性基を含むカルボキシル基含有化合物は、例えば共栄社化学(株)製の“HOA−MS”、“HOA−MPL”や、日本化薬(株)製の“KAYARAD ZAR−1395H”、DIC(株)製の“UE9000”などが入手可能である。
金属配位性官能基と重合性基を含む有機物の分子量が1000以下であると、溶媒に溶けやすく、反応性も良好であるので、金属表面に層を容易に形成できるので好ましい。
金属配位性官能基と重合性基を含む有機物を磁性体無機粒子と接触させると、磁性体無機粒子の表面に金属配位性官能基が配位するので、重合性基が粒子の外側を向くように有機物を整列させられる。さらに、重合性基同士を反応させることで、有機物同士の重合が進み、磁性体無機粒子の表面に強固なネットワークを有する有機物層を形成させることができ、その結果、コア−シェル構造粒子が得られる。
コア−シェル構造粒子のシェルが、金属配位性官能基を有する樹脂を含むかどうかは、オージェ電子分光法(AES)、エネルギー分散型X線分光法(EDX)やフーリエ変換赤外分光法(FT−IR)などで確認することができる。これらの方法により、金属配位性官能基に由来する成分を検出することができる。また、一般にシェルの厚みが5nm以上であれば、そのシェルは有機物単体などのモノマー材料ではなく樹脂であるといえる。
なお、金属粒子をリン酸で被覆する従来技術において、被覆部分に金属イオンが析出してリン酸塩が生成し、それが見かけ上シェルとなり、その厚さが5nm以上になる場合がある。そのような構造体のシェル部分は樹脂ではないため、上記の方法で分析したときに炭素に由来する成分が検出されず、本発明における樹脂由来のシェルとは区別できる。
また、コア−シェル構造粒子のシェルが、金属配位性官能基と重合性基を含む有機物を重合させて得られる樹脂であるかどうかについても、上記と同様の分析方法で確認することができる。金属配位性官能基と重合性基を含む有機物を重合させて得られる樹脂であれば、これらの方法により、金属配位性官能基や重合性基に由来する成分を検出することができる。
また、シェルは、金属配位性官能基と重合性基を含む有機物と、それ以外の有機物を共重合させて得られた樹脂であってもよい。それ以外の有機物としては、重合性基と反応するものであればよく、例えば付加重合可能なエチレン性二重結合を有する基、付加重合可能なアセチレン性三重結合を有する基、エポキシ基や、また、炭素−炭素多重結合だけでなく、ヘテロ原子多重結合を有する有機物も挙げられる。具体的には、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、アセチレン基などが挙げられるがこれらに限られない。
本発明でペースト組成物に用いられるマトリックス樹脂としては、ビニル樹脂、ノルボルネン樹脂、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂、メタクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、エポキシメタクリレート樹脂、シアネート樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、シロキサン樹脂などの、重合性基を有する熱硬化型あるいはUV硬化型の樹脂が挙げられる。また、ポリスチレン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリイミド樹脂、アラミド樹脂、ノボラック樹脂など重合性基を持たない樹脂が挙げられる。これらの樹脂を単独で用いてもよいし、複数種を適当な比にて用いてもよい。
磁性体組成物に耐熱性が要求される用途では、上記樹脂の中でも、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、またはポリイミド樹脂とエポキシ化合物との混合物を含有することが好ましい。また、ペースト組成物から得られる磁性体組成物をインダクタ用コアや電磁波吸収体に用いる場合は、UV硬化型の樹脂を選定すると、フォトリソグラフィー法による磁性体組成物のパターニングが実現でき好ましい。ただし、エポキシ樹脂などをカチオン重合させる場合、カチオン活性種が磁性体無機粒子に吸着し、重合反応が遅くなることがある。したがって、ラジカル重合に適したアクリレート樹脂、メタクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、エポキシメタクリレート樹脂が好ましい。
本発明で用いられるエポキシ樹脂(エポキシ化合物)は、例えば、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール系のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリまたはテトラ(ヒドロキシフェニル)アルカンから誘導されるエポキシ化合物、ビスヒドロキシビフェニル系エポキシ樹脂、ジヒドロキシジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル樹脂のエポキシ化物、複素環式エポキシ樹脂、芳香族ジグリシジルアミン化合物などを用いることができる。また、エポキシ基を2個以上有するものを用いることが好ましい。また、エポキシ化合物は、一般に収縮を伴わない開環反応によって硬化するため、硬化時の収縮を低減することが可能となる。
エポキシ樹脂は液状と固形状のいずれを用いても良い。本発明において液状エポキシ樹脂とは25℃、1.013×10N/mで150Pa・s以下の粘度を示すものであり、25℃で150Pa・sを越える粘度を示すものは固形エポキシ樹脂である。このようなエポキシ樹脂であれば特に限定されず、液状エポキシ樹脂としては、例えばエピコート828、エピコート1002、エピコート1750、エピコート152、エピコート630、(以上商品名、三菱化学(株)製)、エピクロンHP−4032(以上商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、オグゾールEG250(商品名、大阪ガスケミカル(株)製)、などが挙げられる。これらを2種以上組み合わせてもよい。また、固形エポキシ樹脂としては、エピコート1002、エピコート1001、YX4000H、エピコート4004P、エピコート5050、エピコート154、エピコート157S70、エピコート180S70、YX4000H、フェノキシ樹脂4250(以上商品名、三菱化学(株)製)、テピックS、テピックG、テピックP(以上商品名、日産化学工業(株)製)、エポトートYH−434L(商品名、東都化成(株)製)、EPPN502H、NC3000(以上商品名、日本化薬(株)製)、エピクロンN695、エピクロンHP−7200、エピクロンHP−7200H(以上商品名、DIC(株)製)、オグゾールPG100、EG200(以上商品名、大阪ガスケミカル(株)製)、マープルーフG−2050M、マープルーフG−1010S、マープルーフG−0250S、マープルーフG−01100(以上商品名、日油(株)製)などが挙げられる。これらのうち2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂や、フェノキシ樹脂やジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等の高分子量を有するエポキシ樹脂を用いると、コア−シェル構造粒子の分散性が向上するので好ましい。
代表的なフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂としては、9,9−ビス(グリシジルオキシアリール)フルオレン類や9,9−ビス(ヒドロキシ(ポリ)アルコキシアリール)フルオレン類が挙げられ、具体的には、9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(アルキル−グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(アリール−グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ジ乃至テトラグリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(グリシジルオキシC2−4アルコキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(C1−4アルキル−グリシジルオキシC2−4アルコキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(グリシジルオキシジ乃至テトラC2−4アルコキシフェニル)フルオレン等がある。
より具体的には、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(モノ又はジC1−4アルキル−グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(モノ又はジC6−10アリール−グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(6−グリシジルオキシ−2−ナフチル)フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス(4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(グリシジルオキシC2−4アルコキシナフチル)フルオレン等が挙げられるが、これらに限定されない。また、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、エポキシ樹脂と硬化剤を組み合わせることで、固形エポキシ樹脂および液状のエポキシ樹脂の硬化を促進し、短時間で硬化させることができる。硬化剤としては、各種イミダゾール、イミダゾールシラン、イミダゾリン、酸無水物、フェノール系化合物などが挙げられる。
各種イミダゾールとしては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイトなどが挙げられる。イミダゾールシランとしては、IS−1000、IS−1000D、IM−1000、SP−1000、IA−100A、IA−100P、IA−100F(以上商品名、日鉱マテリアルズ(株)製)などが挙げられる。
酸無水物としては、ヘキサハイドロフタル酸無水物、メチルテトラハイドロフタル酸無水物、アデカハードナーEH−3326、アデカハードナーEH−703、アデカハードナーEH−705A(以上商品名、旭電化工業(株)製)、エピクロンB−570、エピクロンB−650(以上商品名、大日本インキ化学(株)製)などが挙げられる。
フェノール系化合物にはフェノール樹脂も含まれる。フェノール系化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o−クレゾールノボラック、m−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ−p‐ヒドロキシスチレン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、フルオログリシノール、ピロガロール、t−ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,8−ジヒドロキシナフタレン、上記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物又はポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック、アリル化ピロガロール、NV203R4、CP001、CP002、BPF、BCF(以上商品名、大阪ガスケミカル(株)製)、26DMPC、46DMOC、DM−BIOC−F、DM−BIPC−F、TM−BIP−A(以上商品名、旭有機材工業(株)製)、KAYAHARD KTG105(商品名、日本化薬(株)製)等が挙げられるが、これらに限定されない。
これらの中でも、硬化剤として、フェノール系化合物を用いるのが好ましい。さらに好ましくは、平均官能基数が5以下のフェノール系化合物を用いることである。特に好ましくは、2官能のフェノール系化合物を用いることである。フェノール系化合物を用いると、得られるコア−シェル構造粒子とマトリックス樹脂との濡れ性を高めることができるため、混錬する際にペースト内の空隙を減らすことができ、ひいてはコア−シェル構造粒子の充填率が高まる。その結果として、高透磁率を得ることができる。一般に、樹脂と粒子の濡れ性が良い場合は、それらを混錬する際のせん断力を上げると、それに比例して透磁率を増大させることができるが、濡れ性が悪い場合は、混錬する際のせん断力を上げても透磁率はほとんど大きくならない。粒子の比率が大きい場合はなおさらその傾向が見られる。
フェノール系化合物は2種類以上を混合して使用しても良い。好ましい硬化剤は、二官能性フェノール化合物を硬化剤中50wt%以上、好ましくは70wt%以上含むものである。この場合の二官能性フェノール化合物としては、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビスフェノールA、1,5−ナフタレンジオール、2,7−ナフタレンジオール、2,6−ナフタレンジオール、ハイドロキノン、及びレゾルシンより選択されるフェノール化合物が好ましい等が好ましいが、これらに限定されない。
エポキシ樹脂と硬化剤の配合比率は、エポキシ基と硬化剤中の官能基が当量比で0.8〜1.5の範囲であることが好ましい。この範囲内であれば硬化後の未反応のエポキシ基、又は硬化剤中の官能基をきわめて低減し、封止機能に関しての信頼性をより向上させる。
また、硬化剤のほかに、硬化助剤を利用しても構わない。硬化助剤を利用することで、フェノール樹脂の水酸基を活性化させることができ、エポキシ化合物との反応性を高めることができる。
硬化助剤としては、保存安定性が良好で充分な熱硬化性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、潜在性熱酸発生剤、潜在性光酸発生剤、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸、フェノール系化合物、アミン系化合物、イミダゾール系化合物、ホスフィン系化合物、ホスホニウム塩系化合物、金属キレート系化合物等が使用できる。具体的には、熱酸発生剤としては、有機ハロゲン化合物、オニウム塩等があげられ、各々、有機ハロゲン化合物としてトリハロメチル基含有トリアジン化合物やオキサジアゾール化合物等があげられ、オニウム塩としてアリルジアゾニウム塩、(ジ)アリルヨードニウム塩、(ジ、トリ)アリルスルホニウム塩等があげられる。また、カルボン酸無水物は、芳香族としては無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸等があげられ、脂肪族としては無水コハク酸、無水マレイン酸等があげられ、脂環族としては無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等があげられる。カルボン酸は上記酸無水物の開環体があげられる。さらに、フェノール系化合物としては(ポリ)ヒドロキシベンゾフェノン、ビス[(ポリ)ヒドロキシフェニル]スルホン、ビス[(ポリ)ヒドロキシフェニル]スルフィド、ビスフェノールA、ビスフェノールF等があげられる。アミン系化合物としては、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン等があげられる。イミダゾール系化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等があげられる。ホスフィン系化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等があげられる。
本発明に用いられるポリイミド樹脂は、ポリイミド前駆体であっても既閉環ポリイミドであっても構わない。ポリイミド樹脂は、一般にテトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得られるポリイミド前駆体の1つであるポリアミド酸を、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環することで得ることができる。本発明ではポリアミド酸が使用できるだけでなく、他のポリイミド前駆体であるポリアミド酸エステル、ポリアミド酸アミド、ポリイソイミドなども使用することができる。また、既閉環ポリイミドとは、本発明のペースト組成物中ですでにイミド結合したポリイミドのことであり、ポリイミド前駆体で必要とされるような高温での硬化処理(イミド化)は不要である。そのため、ペースト組成物中に高温で失活する成分が含有される場合に、低温での処理が可能となる既閉環ポリイミドを利用することで、ペースト組成物の膜特性を良好にすることができる。また、既閉環ポリイミドは、ポリイミド前駆体とは異なり、フォトリソグラフィーの現像時に発生する残査の原因と推測されるカルボキシル基を有していないので、現像時に残査が発生する可能性が殆ど無いといった利点がある。
ポリイミド樹脂に利用される酸無水物としては、好ましくはテトラカルボン酸二無水物とジアミンを、非プロトン性極性溶媒中で反応させて得られるポリアミド酸およびそのエステルが挙げられる。テトラカルボン酸二無水物では3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルヘキサフルオロプロパンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルメタンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ターフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられるが、これらに限定されない。
またジアミンとしてはパラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、メチルパラフェニレンジアミン、メチルメタフェニレンジアミン、ジメチルパラフェニレンジアミン、ジメチルメタフェニレンジアミン、トリメチルパラフェニレンジアミン、トリメチルメタフェニレンジアミン、テトラメチルパラフェニレンジアミン、テトラメチルメタフェニレンジアミン、トリフルオロメチルパラフェニレンジアミン、トリフルオロメチルメタフェニレンジアミン、ビス(トリフルオロメチル)パラフェニレンジアミン、ビス(トリフルオロメチル)メタフェニレンジアミン、メトキシパラフェニレンジアミン、メトキシメタフェニレンジアミン、トリフルオロメトキシパラフェニレンジアミン、トリフルオロメトキシメタフェニレンジアミン、フルオロパラフェニレンジアミン、フルオロメタフェニレンジアミン、カルボキシパラフェニレンジアミン、カルボキシメタフェニレンジアミン、メトキシカルボニルパラフェニレンジアミン、メトキシカルボニルメタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ビス(アミノメチルフェニル)スルホン、ビス(アミノエチルフェニル)スルホン、ビス(アミノトリフルオロメチルフェニル)スルホン、ビス(アミノジメチルフェニル)スルホン、ビス(アミノジエチルフェニル)スルホン、ジアミノジフェニルエーテル、ビス(アミノメチルフェニル)エーテル、ビス(アミノトリフルオロメチルフェニル)エーテル、ビス(アミノエチルフェニル)エーテル、ビス(アミノジメチルフェニル)エーテル、ビス(アミノジエチルフェニル)エーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォンなどが挙げられるが、これらに限定されず、公知の材料を用いることができる。
本発明のペースト組成物は、塗布した膜の表面状態を良好なものとするために、界面活性剤を含有しても良い。界面活性剤としては、アクリル系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、アクリル−シリコン系界面活性剤等があるが、これらに限定されない。界面活性剤を含む場合、ペースト組成物中の界面活性剤の含有量は、0.01重量%以上1重量%以下であることが好ましい。
本発明のペースト組成物は、不飽和結合含有重合性化合物や光重合開始剤を含有しても良い。不飽和結合含有重合性化合物は、加熱および/または光により硬化させることができる。特に、光硬化性を利用することで、樹脂にネガ型の感光性を付与することができる。
また、本発明のペースト組成物は、熱架橋性化合物を含有してもよい。熱架橋性化合物を含有することで、熱処理時に熱架橋反応が起きるため、収縮率を小さくすることができる。
本発明のペースト組成物は、樹脂の重合を促進するために、ラジカルやカチオン、アニオンなどの活性種を発生する重合促進剤を含有してもよい。重合促進剤としては、光照射や加熱処理により活性化するものがあり、用途に応じて使い分けることが可能である。
その他、本発明のペースト組成物は、pH調整剤、湿潤剤、重合禁止剤、可塑剤、酸化防止剤などを含有してもよい。
次に、本発明に用いられるコア−シェル構造粒子の製造方法について説明する。ただし以下の方法は一例であり、各工程で使用する試薬、媒体等を、本発明の範囲内で適宜変更することは差し支えない。
まず、磁性体無機粒子(2次粒子、凝集状態のものを含む)、金属配位性官能基を含む樹脂および溶媒を所定の分量で混合する。この際、磁性体無機粒子は前処理としてシランカップリング剤等で表面処理が施されていてもよい。また、混合前に解砕および分散処理として、磁性体無機粒子、溶媒、および必要に応じて分散剤を混合し、分散メディアを用いて処理を行ってもよい。分散および解砕方法としては、ボールミル、ホモジナイザー、ビーズミル、遊星式ボールミルなどが挙げられる。分散メディアには微小ビーズを用いる。本発明においては、ビーズの平均粒子径が0.03mm以上5mm以下のものを用いることが好ましい。ビーズの平均粒子径が5mm以下である場合、ビーズの間を磁性体無機粒子が通過する際に、磁性体無機粒子がビーズと接触する頻度が高く、十分な分散効果が得られる。ビーズの平均粒子径が0.03mm以上である場合、個々のビーズの持つ運動量が十分大きく、磁性体無機粒子の凝集をほぐすのに十分なせん断応力が得られる。
コア−シェル構造粒子の製造に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく、具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル類、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのアセテート類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、2−ヘプタノンなどのケトン類、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンタノ−ル、4−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−2−ブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、その他、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。有機溶媒は1種を単独で用いたり、2種以上を混合して用いたりすることができる。
次に、混合した溶液を所定の時間、攪拌あるいは加熱することで、金属配位性官能基が金属粒子と反応して、金属粒子に樹脂が被膜する。その結果、コア−シェル構造粒子を得ることができる。加熱する場合、温度は40〜150℃が好ましく、加熱時間は1〜12時間が好ましい。この際、粒子の沈降を防ぐために、攪拌しながら加熱することが好ましい。
また、磁性体無機粒子(2次粒子、凝集状態のものを含む)、金属配位性官能基と重合性基を含む有機物および溶媒を所定の分量で混合する方法でも良い。この方法の場合、混合した溶液を所定の時間、加熱することで、金属配位性官能基が金属粒子と反応し、金属粒子に樹脂が被膜する。コア−シェル構造粒子を得ることができる。加熱する温度は、40〜150℃が好ましく、加熱時間は1〜12時間が好ましい。この際、粒子の沈降を防ぐために、攪拌しながら加熱することが好ましい。また、磁性体無機粒子(2次粒子、凝集状態のものを含む)、金属配位性官能基と重合性基を含む有機物および溶媒に、分散剤や重合促進剤を添加してもよい。そうすることで、シェルが均一につき易くなり、またシェルを厚くすることが可能となる。
また、コア−シェル構造粒子を作製後に、磁性体無機粒子と未反応の金属配位性官能基を失活させても良い。例えば、モノエタノールアミンのような弱塩基を有する溶媒を添加し、シェル中に存在するリン酸基と反応させる等の方法が挙げられる。
コア−シェル構造粒子のシェルの平均厚さは5nm以上1000nm以下であることが好ましい。シェルの平均厚さが1000nm以下であれば、磁性体無機粒子の高充填が可能となり、比透磁率が高い磁性体組成物を得ることができる。より好ましくは500nm以下である。シェルの平均厚さが5nm以上であれば、有機物が重合して樹脂になっていると考えられる。シェルが樹脂であれば、コア−シェル構造粒子のコア同士の導通を抑えることができ、体積抵抗率を増大させることができる。なお、本発明においては、シェルの平均厚さが5nm未満である場合は、TEM観察で、シェルであるかどうかの判定が難しいことから、コア−シェル構造粒子ではないとした。
なお、本発明においてシェルの平均厚さとは、以下のようにして得られた値をいう。すなわち、作製したコア−シェル構造粒子のTEM(透過型電子顕微鏡)観察を行い、得られたTEM写真から、測定対象としたいコア−シェル構造粒子について10箇所のシェルの厚さを測定し、最大値と最小値を除いた8つの値の平均値をシェル層の平均厚さとする。なお、複数のコア−シェル構造粒子のシェル部分が接触している場合は、接触している領域については測定点には含めないものとする。
得られたコア−シェル構造粒子を粉末として取り出すためには、コア−シェル構造粒子分散液を濾過してコア−シェル構造粒子を分離する。また、濾過ではなく、上澄みを捨てて沈殿物を取り出す方法も可能である。また、コア−シェル構造粒子分散液のコア−シェル構造粒子を自然沈降させて得る方法もある。この場合は、一度上澄みを捨て、それから沈殿物に溶媒を加えてかき混ぜ、再び沈殿させ、上澄みを捨てる工程を数回行ってから、沈殿物を得ることで、未反応の樹脂モノマーやコア−シェル構造粒子にならなかった樹脂を除去できる可能性が高くなる。
上記の方法によれば、磁性体無機粒子の表面が樹脂により効率よく覆われ、容易にコア−シェル構造粒子を得ることができる。
次に、本発明のペースト組成物を作製する方法を説明する。本発明のペースト組成物は磁性体無機粒子をコアとするコア−シェル構造粒子、マトリックス樹脂を含有し、ペーストの流動性を調整するために必要に応じて有機溶媒を含有することができる。
本発明のペースト組成物で用いられる溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジアセトンアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1−4−ジオキサン、プロピレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。溶媒は1種を単独で用いたり、2種以上を混合して用いたりすることができる。これらの中でも、溶媒の沸点が120℃以上であることが好ましい。そうすることで、プロセス中に溶媒が飛散しにくくなり、ひいては、コア−シェル構造粒子を凝集させることなく、硬化膜におけるコア−シェル構造粒子の充填率を増加させることが可能となる。また、溶媒の沸点が120℃以上であることは、特に、100μm以上の厚膜の磁性体組成物を必要とする場合に好適である。この理由として、このような厚膜の形成のためには、高粘度のペースト組成物が必要であり、高粘度のペースト中に磁性体無機粒子を均一に分散させるためには、後述のような3本ロールミルを用いた分散が好ましく利用される。ところで、3本ロールミルを用いた分散法は開放系で行われるため、溶媒の沸点が低いと処理中の溶媒の飛散量が多くなる。そのため、120℃以上の沸点を有する溶媒を用いることが好ましい。さらに好ましくは150℃以上の沸点を有する溶媒である。
ペースト組成物中の溶媒の含有量は、1重量%以上95重量%以下であることが好ましい。また、ペースト組成物中の溶媒は、混合溶媒であっても構わない。混合溶媒の組み合わせについては、(1)沸点120℃以上の溶媒と沸点120℃未満の溶媒の組み合わせや、(2)沸点150℃以上の溶媒と沸点150℃未満の溶媒の組み合わせなどが考えられる。(1)の場合、混合溶媒100重量%中の沸点120℃以上の溶媒の配合比率が、80重量%以上であることが好ましい。(2)の場合、混合溶媒100重量%中の沸点150℃以上の溶媒の配合比率が60重量%以上であることが好ましい。混合溶媒を用いる場合、上記配合比率を行うことで、3本ロールで飛散する溶媒量を抑えることができ、磁性体無機粒子を均一に分散させることが可能となる。
本発明において、ペースト組成物中のコア−シェル構造粒子の含有量は、有機溶媒などの揮発成分を除いた固形成分に対して、50重量%以上98重量%以下であることが好ましい。ペースト組成物中の固形成分に対するコア−シェル構造粒子の含有量が50重量%以上であると、得られる磁性体組成物の透磁率を大きくすることができる。ペースト組成物中の固形成分に対するコア−シェル構造粒子の含有量は、より好ましくは80重量%以上である。ペースト組成物中の固形成分に対するコア−シェル構造粒子の含有量が98重量%以下であると、耐クラック性や基板との接着性が向上する。
次に、コア−シェル構造粒子、マトリックス樹脂および必要に応じ有機溶媒を所定量混合する。その後、ペースト組成物を均質にするために、ボールミルやロールミル、ニーダーを用いた処理を行う。このような処理を行える装置としては、例えば、3本ロール(EXAKT(株)製、model−50)等がある。3本ロールは、高せん断応力を持つため、ペースト組成物をより均質にすることができる。
このとき必要に応じさらに他の物質を混合してもよい。また、ペースト組成物の粘度を調整するために、さらに有機溶媒を追加したり、加熱や減圧により有機溶媒を適量除去したりしてもよい。また、このとき得られたコア−シェル構造粒子と樹脂溶液を混合する前に、コア−シェル構造粒子を前処理させたものを利用してもよい。
さらに、本発明のペースト組成物は、上記の混合物を3本ロール等で混錬後にフィルターで濾過したものであっても構わない。濾過する方法としては、真空濾過、加圧濾過、大気濾過等があるが、この中でも加圧濾過が好ましい。加圧濾過の場合は、圧力は0.1〜0.4Mpaが好ましく、また、濾過フィルターは、捕捉粒子径0.5〜100μmのメンブレムフィルターが好ましい。
次に、上記のようにして製造したペースト組成物を硬化させて、磁性体組成物を製造する方法について詳細に説明する。例えば、ペースト組成物をある被着体に塗布し、有機溶媒を除去し、加熱処理などによりペースト組成物を硬化させ、磁性体組成物を製造することができる。ただし、本発明の磁性体組成物は焼結体ではないので、樹脂を完全に分解、除去する必要はなく、電子部品の耐熱温度範囲内(例えば、500℃以下の温度)で加熱することが好ましい。
ペースト組成物を塗布する被着体は、例えば、シリコンウエハー、ガラス類、セラミックス類およびガリウムヒ素などの基板、有機系回路基板、無機系回路基板、ならびにこれらの基板に回路の構成材料が配置されたものなどが挙げられるが、これらに限定されない。有機系回路基板の例としては、ガラス布・エポキシ銅張積層板などのガラス基材銅張積層板、ガラス不織布・エポキシ銅張積層板などのコンポジット銅張積層板、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリイミド樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板などの耐熱・熱可塑性基板、ポリエステル銅張フィルム基板、ポリイミド銅張フィルム基板などのフレキシブル基板が挙げられる。
また、無機系回路基板の例は、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板などのセラミック基板、アルミニウムベース基板、鉄ベース基板などの金属系基板が挙げられる。回路の構成材料の例は、銀、金、銅などの金属を含有する導体、無機系酸化物などを含有する抵抗体、ガラス系材料および/または樹脂などを含有する低誘電体、樹脂や高誘電率無機粒子などを含有する高誘電体、ガラス系材料などを含有する絶縁体などが挙げられる。
また、被着体とペースト組成物との接着性を高めるために、被着体表面にシランカップリング剤などによる表面処理を施してもよい。
ペースト組成物を被着体に塗布する方法としてはスピナーを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティング、スクリーン印刷、ブレードコーター、ダイコーター、カレンダーコーター、メニスカスコーター、バーコーターなどの方法がある。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後の膜厚が、0.1〜300μmになるように塗布することが好ましい。
次に被着体上に塗布したペースト組成物膜から有機溶媒を除去する。有機溶媒を除去する方法としては、オーブン、ホットプレート、赤外線などによる加熱乾燥や真空乾燥などが挙げられる。加熱乾燥は50℃から180℃の範囲で1分から数時間行うのが好ましい。なお、本工程はいわゆる乾燥工程に該当するため、ここで有機溶媒を完全に除去する必要はない。
その後、用いたペースト組成物中の樹脂の硬化機構に応じて、加熱処理や光照射などによりペースト組成物の硬化反応を進行させる。なお、加熱処理の場合は、次工程である膜強化のための加熱処理と兼ねてもよい。
次に、膜強化のために加熱処理を行う。加熱の処理温度は120℃から400℃の範囲内が好ましく、一定温度あるいは段階的に昇温し、処理時間は5分から5時間の範囲で実施することができる。より好ましくは、150℃以上、250℃以下である。250℃以下であると、コア−シェル構造粒子を製造するにあたり前処理でシランカップリング剤を利用した場合に、そのシランカップリング剤が失活する可能性が低くなり、その結果、コア−シェル構造粒子のシェル膜を維持でき、高体積抵抗率を得ることができる。また、窒素などの不活性雰囲気下での処理とすると、重合体の酸化を抑制するので好ましい。酸素により活性が失われるラジカルを発生させる重合促進剤を用いた組成で硬化を行う場合も、窒素などの不活性雰囲気下での処理とすると、重合を阻害しないので好ましい。
以上のように作製された、本発明のコア−シェル構造粒子を含むペースト組成物から得られる磁性体組成物は、磁性体無機粒子の樹脂中での分散性が良好で、透磁率を大きく保ったままtanδが小さくなるなど、磁性体材料として優れた特性を示す。また体積抵抗率も高い。
磁性体組成物の体積抵抗率は、1×10Ωcm以上であることが好ましい。1×10Ωcm以上であると、絶縁性が良好であり、リーク電流を抑制することが可能となる。より好ましくは1×1010Ωcm以上である。この場合には絶縁性が特に良好となる。
本発明のコア−シェル構造粒子含有の磁性体組成物の形態は特に限定されず、膜状、棒状、球状など、用途に合わせて選択することができるが、特に膜状であることが好ましい。ここでいう膜とは、フィルム、シート、板、ペレットなども含まれる。もちろん、導通のためのビアホール形成、インピーダンスや静電容量あるいは内部応力の調整、または、放熱機能付与など、用途にあわせた加工を行うこともできる。
次に、本発明のペースト組成物の用途として、磁性体組成物を有するインダクタについて説明する。なお近年は様々なインダクタが提案されており、本発明のペースト組成物の用途は以下に限定されるものではない。
本発明のコア−シェル構造粒子を利用したペースト組成物および磁性体組成物の用途は、例えば、高透磁率を有するインダクタ用コアへの適用が好ましい。また、本発明でいうインダクタは、半導体素子、ICチップ、回路基板およびこれらを含む電子部品に形成されていることが好ましい。
本発明のペースト組成物の硬化物を有するインダクタの製造方法の例は以下の通りである。ICチップの電子回路が形成されていない面に渦巻き状の巻き線が平面内にスパイラルインダクタを形成する。スパイラルインダクタの製造方法は、公知の製造技術を用いて製造することができ、例えば電解メッキ法を用いて製造することができる。次に、そのスパイラルインダクタ上に本発明のコア−シェル構造粒子を含むペースト組成物を塗布し、乾燥する。その後、加熱処理することによって、本発明のコア−シェル構造粒子を含む磁性体組成物がコアとして用いられたインダクタが得られる。また、別の製造方法としては、例えば、フェライト粉末をポリイミド樹脂等でペースト状にして薄い中空を持つ膜を多数作り、それらの膜に導電パターンを印刷して、重ねて焼成してできたインダクタの中空部に、上記で作製したコア−シェル構造粒子含有のペースト組成物を塗布し、硬化させる。その結果、本発明のコア−シェル構造粒子を含む磁性体組成物がコアとして用いられたインダクタが得られる。
本発明の磁性体組成物の透磁率は、たとえば次のように測定することができる。ガラス基板やフィルム基板等の非磁性基板の上に形成した高透磁率材料の薄膜試料をコイル中に配置し、コイル近傍のストリップ線路からコイルに磁束が鎖交するように交流磁界をかける。測定を行なう周波数に対し、ネットワークアナライザーでSパラメータの伝達係数S21を測定し、試料をコイル中に置くことによって伝達係数S21がどの程度変化するかによって透磁率を求めることができる。このような方法で測定できる装置としては、例えば、高周波薄膜透磁率測定装置((株)東栄科学産業製)がある。
本発明のコア−シェル構造粒子含有の磁性体組成物は、パソコン、携帯電話や携帯情報端末、フラットパネルテレビ、ゲーム機器等の小型機器の電子回路に用いられるものである。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中のコア−シェル構造粒子並びにペースト組成物の評価は以下の方法により行った。
<シェルの平均厚さの測定>
作製したコア−シェル構造粒子をH−7100FA((株)日立製作所製)を用いてTEM観察を行い、100nmが実測で5cmとなるまで拡大した(50万倍)。この状態で、測定対象としたいコア−シェル構造粒子について10箇所のシェルの厚さを測定し、最大値と最小値を除いた8つの値の平均値をシェルの平均厚さとした。なお、粒子同士がシェル樹脂を介して接触している場合には、接触している部分については測定個所には含めなかった。
<磁性体組成物の体積抵抗率の測定方法>
まず、ペースト組成物をCr膜付きシリコン基板上に塗布した後、熱風オーブン炉で60℃で30分乾燥した。次いで、イナートオーブン“INL−60”(商品名、光洋サーモシステム(株)製)を用いて大気雰囲気下、150℃で1時間加熱処理し、磁性体組成物を得、さらに、磁性体組成物の上に、Au電極(電極面積1cm)を蒸着した。Au電極とCr膜付きシリコン基板間で、DC電圧5Vを印加し、その時得られた抵抗値と磁性体組成物の膜厚から、体積抵抗率を求めた。体積抵抗率は、“絶縁抵抗計6517A”(商品名、ケースレーインスツルメンツ(株)製)を用いて測定した。磁性体組成物の膜厚は、サンプル断面のSEM(走査型電子顕微鏡)観察から測定した。
<磁性体組成物の透磁率測定>
まず、ガラス基板上にペースト組成物を塗布した後、熱風オーブン炉で60℃で30分乾燥した。次いで、イナートオーブン“INL−60”(商品名、光洋サーモシステム(株)製)を用いて大気雰囲気下、150℃で1時間加熱処理し、磁性体組成物を得た。磁性体組成物の膜厚は約100μmになるようにした。その磁性体組成物を5mm角にカットした後、そのサンプルを高周波薄膜透磁率測定装置((株)東栄科学産業製)に入れて、透磁率測定を行った。測定は、その薄膜試料をコイル中に配置し、コイル近傍のストリップ線路からコイルに磁束が鎖交するように10M〜2GHzまでの交流磁界をかけ、ネットワークアナライザーでSパラメータの伝達係数S21を測定し、試料をコイル中に配置しない場合と比べてS21がどの程度変化するかによって透磁率を求めた。また、透磁率の補正には、測定で得られた伝達係数S11、S22等を用いた。また、磁性体組成物の膜厚は、サンプル断面のSEM(走査型電子顕微鏡)観察から測定した。
透磁率は、μ=μ’+iμ”(μ’:実部、μ”:虚部)で表され、各実施例における透磁率はμ’の値を、また、tanδは、μ”/ μ’の値を記載した。なお、各実施例においては、1GHzでの値を代表して示した。
<膜観察>
上述の透磁率測定で利用した5mm角のサンプルの断面を1万倍でSEM観察し、コア−シェル構造粒子と樹脂との濡れ性を評価した。コア−シェル構造粒子と樹脂が接触している箇所を観察し、その箇所において濡れている(分離していない)場合を○とし、分離している場合を×とした。
<膜厚>
塗膜の膜厚は、塗膜と基板の段差をサーフコム1400(東京精密(株)製)を用いて触針法により測定することで求めた。
実施例、比較例で用いた各材料は以下のとおりである。
<磁性体無機粒子I>HQ粉(商品名、BASF製カルボニル鉄粉末、平均粒子径1.2μm)
<シェル形成材料I>ライトエステルP−1M(商品名、共栄社化学(株)製、リン酸エステルメタクリレート)
<シェル形成材料II>ライトエステルP−2M(商品名、共栄社化学(株)製、リン酸エステルジメタクリレート)
<シェル形成材料III>Phosmer PP(商品名、ユニケミカル(株)製、リン酸エステルメタクリレート)
<シェル形成材料IV>HOA−MPL(商品名、共栄社化学(株)製、カルボン酸基とアクリレート基を有する化合物)
<シェル形成材料V>リン酸(和光純薬工業(株)製)
<シェル形成材料VI>BYK145(商品名、ビックケミージャパン(株)製、リン酸エステル塩、重合性基を有しない)
<シェル形成材料VII>フォスファノールML−200(商品名、東邦化成工業(株)製、ラウリルリン酸)。
<マトリックス樹脂I>オグゾールEG250(商品名、大阪ガスケミカル(株)製、フルオレン骨格を有する液状エポキシ樹脂)
<マトリックス樹脂II>オグゾールEG200(商品名、大阪ガスケミカル(株)製、フルオレン骨格を有する固形エポキシ樹脂)
<マトリックス樹脂III>HP7200H(商品名、DIC(株)製、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂)。
<硬化剤I>4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド
<硬化剤II>4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン
<硬化剤III>NV203R4(商品名、大阪ガスケミカル(株)製)
<硬化剤IV>KAYAHARD KTG105(商品名、日本化薬(株)製、フェノールノボラック樹脂)
<硬化剤V>2−フェニルイミダゾール(商品名、四国化成工業(株)製)
<硬化剤VI>2−フェニル−4−メチルイミダゾール(商品名、四国化成工業(株)製)。
<溶媒I>N−メチル−2−ピロリドン(和光純薬工業(株)製、沸点204℃)
<溶媒II>γ−ブチロラクトン(和光純薬工業(株)製、沸点203℃)
<溶媒III>N,N−ジメチルアセトアミド(三菱ガス化学(株)製、沸点165℃)
<溶媒IV>乳酸エチル(和光純薬工業(株)製、沸点155℃)
<溶媒V>プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(和光純薬工業(株)製、沸点146℃)
<溶媒VI>1−エトキシ−2−プロパノール(和光純薬工業(株)製、沸点132℃)
<溶媒VII>1,4−ジオキサン(東邦化学工業(株)製、沸点101℃)
<溶媒VIII>プロピレングリコールジメチルエーテル(東邦化学工業(株)製、沸点97℃)。
各実施例および比較例で用いたコア−シェル構造粒子は以下の方法により合成した。
<コア−シェル構造粒子Iの合成例>
磁性体無機粒子Iを20g、溶媒Iを20g、シェル形成材料Iを0.1g、フラスコに投入した。次に、ウォーターバスを用いて、60℃で2時間攪拌を行い、コア−シェル構造粒子分散液を得た。次に、静置して沈殿させた後、上澄みを捨て、そこにアセトンを加えて、また静置して沈殿させた。その作業を3回行って、最後の上澄みを取り除いて、得られた沈殿物を100℃1時間オーブンに入れて乾燥し、コア−シェル構造粒子Iを18g得た。
実施例1
上記方法で得られた、このコア−シェル構造粒子Iの粉末18gと、マトリックス樹脂Iと硬化剤Iの混合物(エポキシ当量:活性水素当量=1:1)のN−メチル−2−ピロリドン溶液3.1g(固形分2.1g)を混ぜ、3本ロール(EXAKT M−80S)で、360rpmで5回通した。その後、ハイブリッドミキサー(KEYENCE(株)製HM−500、攪拌5分+脱泡1分)で攪拌し、コア−シェル構造粒子含有のペースト組成物を得た。
次いで、上述の磁性体組成物の体積抵抗率の測定方法に従い、体積抵抗率の測定を行ったところ、4×1010Ωcmであった。さらに、同様に磁性体組成物の透磁率の測定を行ったところ、透磁率3.8、tanδ0.14であった。なお、測定用の磁性体組成物を得るための加熱は150℃で行った。
実施例2〜4
表1に示すように、シェル形成材料を変えた以外は実施例1と同様の方法でペースト組成物を作成し、上述の方法に従って、膜観察、体積抵抗率と透磁率の評価を行った。その結果を表1に示した。
実施例5、6
表1に示すように、マトリックス樹脂を変えた以外は実施例1と同様の方法でペースト組成物を作成し、上述の方法に従って、膜観察、体積抵抗率と透磁率の評価を行った。その結果を表1に示した。
実施例7〜11
表1に示すように、硬化剤を変えた以外は実施例1と同様の方法でペースト組成物を作成し、上述の方法に従って、膜観察、体積抵抗率と透磁率の評価を行った。その結果を表1に示した。実施例10、11では、コア−シェル構造粒子と樹脂との濡れ性が悪く、樹脂と粒子が一部分離し、磁性体硬化膜の上部に10μmの樹脂層が形成されていた。
実施例12〜18
表1に示すように、ワニス組成物の溶媒を変えた以外は実施例1と同様の方法でペースト組成物を作成し、上述の方法に従って、膜観察、体積抵抗率と透磁率の評価を行った。その結果を表1に示した。
実施例19〜23
表1に示すように、無機重量比率を変えた以外は実施例1と同様の方法でペースト組成物を作成し、上述の方法に従って、膜観察、体積抵抗率と透磁率の評価を行った。その結果を表1に示した。
実施例24〜28
表1に示すように、無機重量比率を変えた以外は実施例1と同様の方法でペースト組成物を作成し、上述の方法に従って、膜観察、体積抵抗率と透磁率の評価を行った。その結果を表1に示した。
比較例1〜3
表2に示すように、シェル形成材料を変えた以外は実施例1と同様の組成のペースト組成物を作製し、上述の方法に従って、膜観察、体積抵抗率と透磁率、膜観察の評価を行った。その結果を表2に示した。比較例2では、コア−シェル構造粒子と樹脂が濡れてはいたが、樹脂が毛羽立った様子が観察された。
Figure 2012201726
Figure 2012201726

Claims (15)

  1. 磁性体無機粒子をコアとするコア−シェル構造粒子およびマトリックス樹脂を含有するペースト組成物であって、前記コア−シェル構造粒子のシェルが、金属配位性官能基を有する樹脂を含むことを特徴とするペースト組成物。
  2. 前記シェルに含まれる樹脂が、金属配位性官能基と重合性基を含む有機物を重合させて得られる樹脂である請求項1記載のペースト組成物。
  3. 前記金属配位性官能基がカルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基またはホスフィン酸基である請求項1または2記載のペースト組成物。
  4. 前記重合性基がアクリル基またはメタクリル基である請求項2または3記載のペースト組成物。
  5. 前記金属配位性官能基と重合性基を含む有機物がリン酸エステルアクリレートまたはリン酸エステルメタクリレートである請求項2〜4のいずれか記載のペースト組成物。
  6. 前記マトリックス樹脂がエポキシ樹脂である請求項1〜5のいずれか記載のペースト組成物。
  7. さらに硬化剤を含む請求項6記載のペースト組成物。
  8. 前記硬化剤がフェノール系化合物である請求項7記載のペースト組成物。
  9. さらに120℃以上の沸点を有する溶媒を含む請求項1〜8のいずれか記載のペースト組成物。
  10. 磁性体無機粒子をコアとし、金属配位性官能基を有する樹脂をシェルに含むコア−シェル構造粒子の製造方法であって、磁性体無機粒子、および金属配位性官能基と重合性基を含む有機物を混合する工程と、該混合物を加熱する工程を有することを特徴とするコア−シェル構造粒子の製造方法。
  11. 請求項10記載の方法で得られるコア−シェル構造粒子とマトリックス樹脂を混合することを特徴とする、磁性体無機粒子をコアとするコア−シェル構造粒子およびマトリックス樹脂を含有するペースト組成物の製造方法。
  12. 請求項1〜9のいずれか記載のペースト組成物を熱処理してなる磁性体組成物。
  13. ペースト組成物の熱処理が250℃以下での加熱処理である請求項12記載の磁性体組成物。
  14. 体積抵抗率が1×10Ωcm以上である請求項12または13記載の磁性体組成物。
  15. 請求項12〜14のいずれか記載の磁性体組成物を用いたインダクタ。
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