JP5880771B1 - 搬送装置、画像形成装置、及び搬送プログラム - Google Patents

搬送装置、画像形成装置、及び搬送プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の回転体対に対してそれぞれ個別にその異常の有無を個別に検知する検知手段を設けなくても、当該検知手段を設けていない回転体対の異常を検知することができる。【解決手段】画像形成装置10は、基準シートを搬送し(ステップS200)、回転体対1及び回転体対2により基準シートが搬送されたA期間に検出された回転体対2を駆動するモータの負荷から回転体対1〜3の少なくとも1つの異常の有無を検知する(ステップS202〜S206)。【選択図】図6

Description

本発明は、搬送装置、画像形成装置、及び搬送プログラムに関する。
特許文献1には、画像形成装置の定着部の障害に関する故障診断装置であって、前記定着部の駆動負荷量を取得する駆動負荷量取得手段によって取得された前記駆動負荷量を記録する駆動負荷量記録手段によって記録された複数の前記駆動負荷量の平均を示す第1の特徴量を算出する第1の特徴量算出手段と、前記駆動負荷量記録手段によって記録された複数の前記駆動負荷のばらつきを示す第2の特徴量を算出する第2の特徴量算出手段と、 少なくとも第1の特徴量算出手段によって算出された第1の特徴量と第2の特徴量算出手段によって算出された第2の特徴量とを用いて、前記定着部の障害の原因の推定を含んだ故障を診断する診断手段とを有する故障診断装置が開示されている。
特許文献2には、第1の回転体と第2の回転体と第3の回転体とを有し、これらのうち少なくとも何れか一つの回転体によりシート状媒体の搬送を行うシート搬送装置であって、前記第1の回転体を回転させる第1のモータの駆動を制御する第1制御要素を検出する第1検出手段と、前記第2の回転体を回転させる第2のモータの駆動を制御する第2制御要素を検出する第2検出手段と、前記第3の回転体を回転させる第3のモータの回転速度を制御するモータ制御手段と、前記第1制御要素と前記第2制御要素との和に基づき前記モータ制御手段に前記第3のモータの回転速度の変更を指示する速度制御手段と、を有するシート搬送装置が開示されている。
特開2011−53385号公報 特開2013−29807号公報
本発明は、複数の回転体対に対してそれぞれ個別にその異常の有無を検知する検知手段を設けなくても、当該検知手段を設けていない回転体対の異常を検知することができる搬送装置、画像形成装置、及び搬送プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明の搬送装置は、媒体を挟み搬送方向に搬送する第1の回転体対と、前記第1の回転体対より前記搬送方向の下流側に配置され、前記媒体を挟み搬送する第2の回転体対と、前記第2の回転体対より前記搬送方向の下流側に配置され、前記媒体を挟み搬送する第3の回転体対と、前記第2の回転体対を駆動する駆動手段と、前記駆動手段における前記第2の回転体対の駆動負荷を検出する検出手段と、前記第1の回転体対及び前記第2の回転体対により前記媒体が搬送される第1の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、前記第2の回転体対及び前記第3の回転体対により前記媒体が搬送された第2の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、をそれぞれ前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値と比較した結果に基づいて、前記第1・前記第2・前記第3の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する検知手段と、を備える。
請求項の発明は、前記検知手段は、前記第1の期間に検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と前記第1の期間における前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であるか否か、及び、前記第2の期間に検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と前記第2の期間における前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であるか否か、の組み合わせから、前記第1・前記第2・前記第3の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する。
請求項の発明は、前記検知手段は、前記第1の期間に検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と前記第1の期間における前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値との差の絶対値と、前記第1の閾値及び前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値との大小関係、並びに、前記第2の期間に検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と前記第2の期間における前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値との差の絶対値と、前記第1の閾値及び前記第2の閾値との大小関係、の組み合わせから、前記第1・前記第2・前記第3の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する。
請求項の発明は、前記基準シートを収容する基準シート収容手段を更に備え、前記検知手段は、前記基準シート収容手段から前記基準シートを前記搬送方向に搬送させて各期間における前記第2の回転体対の駆動負荷を各期間における基準値とし、前記基準シートを前記基準シート収容手段に戻す。
請求項の発明は、前記第3の回転体対より前記搬送方向の下流側に配置され、前記媒体を挟み搬送する第4の回転体対を更に備え、前記検知手段は、記第1の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、前記媒体の先端が前記第3の回転体対に突入してから前記第4の回転体対に突入するまでの期間である前記第2の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、前記媒体の先端が前記第4の回転体対に突入してから前記媒体の後端が前記第2の回転体対から排出されるまでの期間である第3の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、をそれぞれ前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値と比較した結果に基づいて、前記第1・前記第2・前記第3・前記第4の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する。
請求項6の発明は、前記基準値は、前記第1の期間及び前記第2の期間の各々について設定される。
請求項7記載の発明は、前記基準値は、前記第1の期間、前記第2の期間、及び前記第3の期間の各々について設定される。
請求項の発明は、前記検知手段による前記異常の有無を検知する異常検知処理を実行するか否かを判断するための異常検知パラメータを取得する取得手段を更に備え、前記検知手段は、前記異常検知パラメータが前記異常検知処理の実行条件を満たした場合に前記異常検知処理を実行する。
請求項の発明の画像形成装置は、媒体に画像を形成する画像形成部と、前記媒体を挟み搬送方向に搬送する第1の回転体対と、前記第1の回転体対より前記搬送方向の下流側に配置され、前記媒体を挟み搬送する第2の回転体対と、前記第2の回転体対より前記搬送方向の下流側に配置され、前記媒体を挟み搬送する第3の回転体対と、前記第2の回転体対を駆動する駆動手段と、前記駆動手段における前記第2の回転体対の駆動負荷を検出する検出手段と、前記第1の回転体対及び前記第2の回転体対により前記媒体が搬送される第1の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、前記第2の回転体対及び前記第3の回転体対により前記媒体が搬送された第2の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、をそれぞれ前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値と比較した結果に基づいて、前記第1・前記第2・前記第3の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する検知手段と、を備える。
請求項10の発明の搬送プログラムは、コンピュータを、請求項1〜の何れか1項に記載の検知手段として機能させる。
請求項1、請求項、及び請求項10記載の発明によれば、それぞれ、複数の回転体対に対してそれぞれ個別にその異常の有無を検知する検知手段を設けなくても、当該検知手段を設けていない回転体対の異常を検知することができる。
また、複数の回転体対に対してそれぞれ個別にその異常の有無を検知する検知手段を設けなくても、搬送される媒体について第1の期間及び第2の期間の検出手段による検出値を基準値と比較することで、前記検知手段を設けていない回転体対の異常を検知することができる。
請求項記載の発明によれば、それぞれの期間における検出値を閾値と比較することで、検知手段を設けていない回転体対の異常を検知することができる。
請求項記載の発明によれば、1個の閾値を用いて各回転体対の異常の有無を検知する場合と比較して、異常が有る回転体対を詳細に特定できる。
請求項記載の発明によれば、ユーザが基準シートをセットして異常検知処理の実行を指示する場合と比較して、ユーザが基準シートをセットする手間を省くことができる。
請求項記載の発明によれば、4つの回転体対を対象にして、4つの回転体対に対してそれぞれ個別にその異常の有無を検知する検知手段を設けなくても、検知手段を設けていない回転体対の異常を検知することができる。
請求項記載の発明によれば、異常検知処理の実行条件が満たされた場合に自動で各回転体対の異常の有無を検知できる。
第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略構成図である。 画像形成装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。 トルク検出部による検出結果の時系列データの一例を示すグラフである。 A期間について説明するための図である。 B期間について説明するための図である。 基準値取得プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る異常検知プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る異常の有無の検知の具体例について説明するための図である。 第1実施形態に係る異常の有無の検知の具体例について説明するための図である。 第1実施形態に係る異常の有無の検知におけるA期間の閾値の設定の具体例について説明するための図である。 第1実施形態に係る異常の有無の検知におけるB期間の閾値の設定の具体例について説明するための図である。 第2実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略構成図である。 第2実施形態に係る異常検知プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 回転体対が4個の場合のケース1におけるA〜C期間について説明するための図である。 回転体対が4個の場合のケース2におけるA〜C期間について説明するための図である。 回転体対が4個の場合のケース3におけるA〜D期間について説明するための図である。 回転体対が4個の場合のケース4におけるA〜D期間について説明するための図である。 第3実施形態に係る異常の有無の検知の具体例について説明するための図である。 第3実施形態に係る異常の有無の検知の具体例について説明するための図である。 第3実施形態に係る異常の有無の検知におけるC期間の閾値の設定の具体例について説明するための図である。 第3実施形態に係る異常の有無の検知の具体例について説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず、図1を参照して、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。なお、以下では、黄色をY、マゼンタ色をM、シアン色をC、黒色をKで表すと共に、各構成部品及びトナー画像(画像)を色毎に区別する必要がある場合には、符号の末尾に各色に対応する色の符号(Y、M、C、K)を付して説明する。また、以下では、各構成部品及びトナー画像を色毎に区別せずに総称する場合には、符号の末尾の色の符号を省略して説明する。
(全体構成)
図1に示すように、画像形成装置10の装置本体10Aの内部には、入力される画像データをY、M、C、Kの4色の階調データに変換する画像処理を行う画像処理部12が設けられている。
また、装置本体10Aの中央側には、各色のトナー画像を形成する画像形成部の一例としての画像形成ユニット16が、水平方向に対して傾斜する方向に間隔をおいて配置されている。また、各色の画像形成ユニット16の鉛直方向の上方には、各色の画像形成ユニット16で形成されたトナー画像が多重に転写される一次転写ユニット18が設けられている。
さらに、一次転写ユニット18の側方(図1の左側)には、後述する供給搬送ユニット30によって搬送経路60に沿って搬送された媒体の一例としての用紙Pに、一次転写ユニット18に多重に転写されたトナー画像を転写する二次転写ロール22が設けられている。
二次転写ロール22に対して用紙Pの搬送方向(以下、「用紙搬送方向」という。)の下流側には、用紙Pの画像形成面を挟んで搬送する搬送手段の一例としての定着装置24が設けられている。また、定着装置24は、用紙Pに転写されたトナー画像を熱及び圧力によって用紙Pに定着させる。
本実施の形態に係る定着装置24は、加熱ベルト24A及び加圧ロール24Bを備えている。定着装置24は、電磁誘導を利用して加熱ベルト24Aを発熱させる方式の定着装置、所謂IH(Induction Heating)定着装置である。また、加圧ロール24Bは、駆動手段の一例としてのモータ112(図2参照。)により駆動(回転)し、加熱ベルト24Aは、加圧ロール24Bの回転に伴い、従動して回転する。
また、定着装置24に対して用紙搬送方向の下流側には、トナー画像が定着された用紙Pを画像形成装置10の装置本体10Aの上部に設けられた排出部26に排出する排出ロール28が設けられている。
一方、画像形成ユニット16の鉛直方向の下方及び側方には、用紙Pを供給し搬送する供給搬送ユニット30が設けられている。また、一次転写ユニット18の鉛直方向の上方には、装置本体10Aの正面から装置本体10Aに対して着脱可能とされ、現像器38に補給されるトナーが充填されるトナーカートリッジ14が色別に4個(14K〜14Y)装置幅方向に並んで配置されている。各色のトナーカートリッジ14は、画像形成装置10の奥行方向に延びる円柱状とされ、各色の現像器38と図示しない補給管を介して接続されている。
(画像形成ユニット)
各色の画像形成ユニット16は、図1に示すように、すべて同様に構成されている。そして、画像形成ユニット16は、回転する円柱状の像保持体34と、像保持体34の表面を帯電させる帯電器36と、を備えている。
また、画像形成ユニット16は、帯電した像保持体34の表面に露光光を照射するLED(Light Emitting Diode)ヘッド32を備えている。また、画像形成ユニット16は、LEDヘッド32による露光光の照射によって形成された静電潜像を現像剤(本実施の形態では、負極に帯電したトナー)で現像してトナー画像として可視化する現像器38を備えている。また、画像形成ユニット16は、像保持体34の表面を清掃する図示しない清掃ブレードを備えている。
現像器38には、像保持体34と対向して現像ロール39が配置されており、現像器38は、現像ロール39を用いて像保持体34に形成された静電潜像を現像剤で現像してトナー画像として可視化する。
そして、帯電器36、LEDヘッド32、現像ロール39、及び清掃ブレードは、像保持体34の表面と対向して、像保持体34の回転方向の上流側から下流側へ向けてこの順番で配置されている。
(転写部(一次転写ユニット・二次転写ロール))
一次転写ユニット18は、無端状の中間転写ベルト42と、中間転写ベルト42が巻き掛けられ、図示しないモータにより回転駆動して中間転写ベルト42を矢印A方向に周回させる駆動ロール46と、を備えている。また、一次転写ユニット18は、中間転写ベルト42が巻き掛けられ、中間転写ベルト42に張力を付与する張力付与ロール48と、張力付与ロール48の鉛直方向上方に配置されて中間転写ベルト42と従動回転する補助ロール50と、を備えている。また、一次転写ユニット18は、中間転写ベルト42を挟んで各色の像保持体34の反対側に各々配置される一次転写ロール52を備えている。
以上の構成により、各色の画像形成ユニット16の像保持体34上に順次形成されたY、M、C、Kの各色のトナー画像が、各色の一次転写ロール52によって、中間転写ベルト42上に多重に転写される。
さらに、中間転写ベルト42の表面に接して中間転写ベルト42の表面を清掃する清掃ブレード56が、中間転写ベルト42を挟んで駆動ロール46の反対側に配置されている。
また、中間転写ベルト42を挟んで補助ロール50の反対側には、中間転写ベルト42上に転写されたトナー画像を、搬送される用紙Pに転写する二次転写ロール22が設けられている。そして、二次転写ロール22は接地されており、補助ロール50は二次転写ロール22の対向電極を形成しており、補助ロール50には、二次転写電圧が印加されることにより、用紙Pにトナー画像が転写される。また、本実施の形態では、一例として、二次転写ロール22及び中間転写ベルト42による用紙Pの搬送速度は、定着装置24による用紙Pの搬送速度より高い速度とされている。
(供給搬送ユニット)
供給搬送ユニット30は、装置本体10A内において、画像形成ユニット16に対して鉛直方向の下方に配置され、複数の用紙Pが収容される用紙収容部62を備えている。
さらに、供給搬送ユニット30は、用紙収容部62に収容された用紙Pを搬送経路60へ送り出す給紙ロール64と、給紙ロール64によって送り出された用紙Pを1枚ずつ分離する分離ロール66と、用紙Pの搬送タイミングを合わせる位置合わせロール68と、を備えている。そして、各ロールが、用紙搬送方向の上流側から下流側に向けてこの順番で配置されている。
また、位置合わせロール68は、不図示のクラッチ機構を介して位置合わせロール68を回転駆動させるためのモータと接続されている。画像形成装置10は、用紙Pが位置合わせロール68の設置位置に到達するまでは、クラッチ機構を未接続の状態とし、用紙Pの用紙搬送方向の先端を位置合わせロール68に突き当てる。これにより、画像形成装置10は、用紙搬送方向に対する用紙Pの傾きを補正して位置合わせを行う。そして、位置合わせの後、クラッチ機構を接続状態とすることにより、位置合わせロール68が回転し、用紙Pが搬送される。
以上の構成により、用紙収容部62から供給された用紙Pは、回転する位置合わせロール68によって中間転写ベルト42と二次転写ロール22との接触部(二次転写位置)へ定められたタイミングで送り出される。
そして、定着装置24に搬送された用紙Pは、加熱ベルト24Aにより過熱され、かつ加熱ベルト24A及び加圧ロール24Bにより加圧されて、用紙Pの一方の面(画像形成面)にトナー画像が定着される。
さらに、供給搬送ユニット30は、定着装置24によって一方の面にトナー画像が定着された用紙Pを、排出ロール28によって排出部26にそのまま排出させずに、他方の面にトナー画像を形成するために用いる両面搬送装置70を備えている。
両面搬送装置70は、排出ロールから位置合わせロール68に向けて用紙Pの表裏が反転されて用紙Pが搬送される両面搬送経路72と、両面搬送経路72に沿って用紙Pを搬送する搬送ロール74及び搬送ロール76とを備えている。
(その他)
画像形成装置10は、搬送経路60に沿って定着装置24の上流側に設けられた用紙検知センサ80、及び下流側に設けられた用紙検知センサ82を備えている。本実施の形態に係る用紙検知センサ80、82は、一例として、一組の発光素子及び受光素子を備えた反射型のセンサである。用紙検知センサ80、82は、発光素子から設置位置に対応する搬送経路60上の検知位置に対して光を照射する。また、用紙検知センサ80、82は、受光素子で受光した光量に応じた信号レベルの信号(以下、「検知信号」という。)を出力する。用紙Pが上記検知位置を搬送されている期間は、発光素子から照射された光が用紙Pにより反射される。従って、用紙検知センサ80、82は、用紙Pが上記検知位置を搬送されている期間と搬送されていない期間で異なる信号レベルの検知信号を出力する。
このように、本実施の形態では、用紙検知センサ80、82として、反射型のセンサを適用しているが、これに限定されず、例えば、透過型のセンサ等、他のセンサを適用してもよい。
(画像形成プロセス)
まず、画像処理部12から各色のLEDヘッド32に各色の階調データが順次出力される。そして、LEDヘッド32から階調データに応じて出射された露光光は、帯電器36によって帯電した像保持体34の表面に照射される。これにより、像保持体34の表面には静電潜像が形成される。像保持体34上に形成された静電潜像は、各色の現像器38によって現像され、各々Y、M、C、Kの各色のトナー画像として可視化される。
さらに、一次転写ユニット18の一次転写ロール52によって、像保持体34上に形成された各色のトナー画像が、周回する中間転写ベルト42上に多重に転写される。
中間転写ベルト42上に多重に転写された各色のトナー画像は、用紙収容部62から給紙ロール64、分離ロール66、位置合わせロール68によって搬送経路60に沿って搬送されてきた用紙Pに二次転写ロール22によって二次転写位置で二次転写される。
さらに、トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置24へと搬送される。そして、トナー画像が定着装置24によって用紙Pに定着される。トナー画像が定着された用紙Pは、排出ロール28によって排出部26に排出される。
一方、用紙Pの両面に画像を形成させる場合は、定着装置24によって一方の面(表面)にトナー画像が定着された用紙Pは、排出ロール28によって排出部26にそのまま排出されない。排出ロール28が逆回転されることで、用紙Pの搬送方向が切り替えられる。そして、この用紙Pは、搬送ロール74、76により両面搬送経路72に沿って搬送される。
両面搬送経路72に沿って搬送された用紙Pは、表裏が反転されて再度位置合わせロール68へと搬送される。そして、用紙Pの他方の面(裏面)にトナー画像が転写及び定着された後、用紙Pは、排出ロール28によって排出部26に排出される。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の電気系の要部構成について説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置10は、画像形成装置10の全体的な動作を司る検知手段の一例としてのCPU(Central Processing Unit)100、及び各種プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)102を備えている。また、画像形成装置10は、CPU100による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)104、及びフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部106を備えている。
また、画像形成装置10は、外部装置と通信データの送受信を行う通信回線I/F(Interface)部108を備えている。また、画像形成装置10は、画像形成装置10に対するユーザからの指示を受け付ける一方、ユーザに対して画像形成装置10の動作状況等に関する各種情報を表示する操作表示部110を備えている。なお、操作表示部110は、例えば、プログラムの実行により操作指示の受け付けを実現する表示ボタンや各種情報が表示される表示面にタッチパネルが設けられたディスプレイ、及びテンキーやスタートボタン等のハードウェアキーを含む。
また、画像形成装置10は、加圧ロール24Bを回転駆動させるモータ112の負荷(トルク)を検出する検出手段の一例としてのトルク検出部114を備えている。本実施の形態に係るトルク検出部114は、モータ112に接続されており、モータ112のトルクを、モータ112に流れる電流値として検出し、検出した電流値を電圧値に変換して出力する。
なお、本実施の形態に係るトルク検出部114の構成は、モータ112のトルクを検出可能であれば特に限定されない。例えば、トルク検出部114として、シャント抵抗間の電圧を測定して電流を検知する構成のものを適用してもよい。また、例えば、トルク検出部114として、モータ112に電流が流れる経路上に抵抗を設け、該抵抗間の電圧を測定して電流を検知する構成のものを適用してもよい。また、例えば、トルク検出部114として、モータ112に電流が流れる経路上にホール素子による電流センサを設けて電流を検知する構成のものを適用してもよい。さらに、例えば、トルク検出部114として、モータ112のトルクを検出するトルク検出器を適用してもよい。
そして、CPU100、ROM102、RAM104、記憶部106、通信回線I/F部108、操作表示部110、モータ112、トルク検出部114、及び用紙検知センサ80、82の各部がアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス116を介して互いに接続されている。
以上の構成により、本実施の形態に係る画像形成装置10は、CPU100により、ROM102、RAM104、及び記憶部106に対するアクセス、並びに通信回線I/F部108を介した外部装置との間での通信データの送受信を各々行う。また、画像形成装置10は、CPU100により、操作表示部110を介した各種指示情報の取得、及び操作表示部110に対する各種情報の表示を各々行う。また、画像形成装置10は、CPU100により、モータ112の制御、及びトルク検出部114から出力された電圧値の取得を各々行う。
さらに、画像形成装置10は、CPU100により、用紙検知センサ80、82の各々から出力された検知信号を各々取得する。従って、画像形成装置10は、CPU100により、取得した検知信号の信号レベルの変化によって、用紙Pの用紙搬送方向の先端及び後端の各々が用紙検知センサ80、82の各々による検知位置を通過したタイミングを検知する。なお、以下では、用紙Pの用紙搬送方向の先端及び後端を、単に用紙Pの先端及び後端ともいう。
ところで、本実施の形態に係る画像形成装置10では、回転体対の異常の有無を検知する検知機能が搭載されている。ここで、回転体対とは、画像が形成される用紙Pを挟んで用紙搬送方向に搬送する2つの回転体を備えたものをいう。また、回転体は、ロール又はベルトであり、回転体対は、ロール−ロール、ロール−ベルトの何れの組み合わせでも良い。本実施の形態では、二次転写ロール22及び中間転写ベルト42を第1の回転体対の一例とし、加熱ベルト24A及び加圧ロール24Bを第2の回転体対の一例とし、排出ロール28を第3の回転体対の一例として説明する。
本実施の形態では、後述する基準シートSの先端が第2の回転体対に突入してから基準シートの後端が第1の回転体対から排出されるまでの第1の期間に検出されたモータ112の負荷と、基準シートSの後端が第1の回転体対から排出されてから基準シートSの後端が第2の回転体対から排出されるまでの第2の期間に検出されたモータ112の負荷と、第1の回転体対、第2の回転体対、及び第3の回転体対に異常が無い場合に基準シートSを搬送させて検出したモータ112の負荷の基準値と、から第1の回転体対、第2の回転体対、及び第3の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する。
なお、以下では、第1の期間をA期間、第2の期間をB期間、第1の回転体対を回転体対1、第2の回転体対を回転体対2、第3の回転体対3を回転体対3と称する場合がある。
次に、A期間及びB期間の特定方法について説明する。
図3には、基準シートSの先端が用紙検知センサ80による検知位置を通過した時点から基準シートSの後端が用紙検知センサ82による検知位置を通過した時点までに、トルク検出部114から出力された電圧値の時系列データを示した。
図3に示すように、トルク検出部114から出力された電圧値は、タイミングt1で上に凸のピーク値P1となり、その後、タイミングt2でその前より大きい値となり、タイミングt3で下に凸のピーク値P2となる。なお、図3では、タイミングt2の前後の電圧値の平均値の変動量をΔAと示している。
基準シートSの先端が定着装置24に突入した際に、加圧ロール24Bには、加圧ロール24Bの回転方向とは逆方向の力が働き、モータ112のトルクが増加する。従って、トルク検出部114により出力される電圧値も増加し、ピーク値P1となる。その後、用紙Pは定着装置24に挟まれて搬送され、基準シートSの先端が定着装置24に突入した際の上記逆方向の力が働かなくなるため、上記電圧値が減少する。
次に、定着装置24の上流の中間転写ベルト42及び二次転写ロール22から基準シートSの後端が排出されると、基準シートSを押し出す力により加圧ロール24Bの回転方向に働いていた力が働かなくなる。このため、モータ112のトルクが増加し、トルク検出部114により出力される電圧値も増加(図3に示したΔA)する。
さらに、基準シートSの後端が定着装置24から排出される際に、加圧ロール24Bには、加圧ロール24Bの回転方向と同一方向の力が働き、モータ112のトルクが減少する。従って、トルク検出部114により出力される電圧値も減少し、ピーク値P2となる。
すなわち、図3に示したタイミングt1は基準シートSの先端が回転体対2としての定着装置24に突入するタイミングであり、タイミングt2は回転体対1としての中間転写ベルト42及び二次転写ロール22から基準シートSの後端が排出されるタイミングである。また図3に示したタイミングt3は、基準シートSの後端が定着装置24から排出されるタイミングである。
従って、図4に示すように、基準シートSの先端が回転体対2に突入するタイミングt1から基準シートSの後端が回転体対1から排出されるタイミングt2までの期間がA期間として特定される。また、図5に示すように、基準シートSの後端が回転体対1から排出されるタイミングt2から基準シートSの後端が回転体対2から排出されるタイミングt3までの期間がB期間として特定される。なお、A期間は、回転体対1及び回転体対2によって基準シートSが搬送された期間とも言える。また。基準シートSの後端が回転体対2から排出されるタイミングt3では、基準シートSは回転体対3としての排出ロール28に挟まれた状態であることから、B期間は、回転体対2及び回転体対3によって基準シートSが搬送された期間とも言える。
次に、モータ112の負荷の基準値を取得するための基準値取得処理について説明する。
図6に示す処理は、CPU100によって実行される基準値取得プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。基準値取得プログラムはROM102に予めインストールされている。また、基準値取得プログラムは、例えば画像形成装置10の工場出荷時又は画像形成装置10の設置場所への設置時等にユーザが基準値取得モードの実行を指示すると実行される。すなわち、基準値取得モードは、回転体対1〜3に異常が無い状態で実行される。なお、ユーザは、基準値取得モードの実行を指示する前に、用紙収容部62に基準シートSをセットしておく。
基準シートSは、通常の画像形成プロセスで使用する用紙で良いが、厚みが薄すぎると、基準シートSの回転体対への突入時や回転体対からの排出時におけるモータ112のトルクの変化が小さくなり、トルク検出部114により出力される電圧値の変化が小さくなるため、上記のタイミングt1からt3が検出しづらくなる。従って、タイミングt1からt3を良好に検出可能な厚みを有することが好ましい。
図6のステップS100では、CPU100は、給紙ロール64を駆動して用紙収容部62から基準シートSを搬送経路60上に送り出し、基準シートSを搬送させる。
ステップS102では、CPU100は、用紙検知センサ80によって基準シートSの先端が用紙検知センサ80による検知位置を通過してから用紙検知センサ82によって基準シートSの後端が用紙検知センサ82による検知位置を通過したことを検知するまでの期間において、トルク検出部114から出力された電圧値Vを取得する。これにより、図3に示したような電圧値Vの時系列データが取得される。
ステップS104では、CPU100は、ステップS102で取得した電圧値Vの時系列データに基づいて、A期間及びB期間の基準値を各々算出する。具体的には、まず、電圧値Vの時系列データからタイミングt1からt3を特定する。次に、タイミングt1からt2までの期間の電圧値Vの平均値を算出し、算出した平均値をA期間の基準値とする。また、タイミングt2からt3までの期間の電圧値Vの平均値を算出し、算出した平均値をB期間の基準値とする。なお、本実施形態ではタイミングt1からt2までの期間の電圧値Vの平均値をA期間の基準値としたが、これに限られるものではない。例えば、タイミングt1からt2までの期間の電圧値Vの最大値、最小値、中央値、及び標準偏差の何れかを基準値としてもよい。また、B期間についても同様に、タイミングt2からt3までの期間の電圧値Vの最大値、最小値、中央値、及び標準偏差の何れかを基準値としてもよい。
ステップS106では、ステップS104で算出したA期間及びB期間の基準値を記憶部106に記憶させる。
次に、異常検知処理について説明する。図7に示す処理は、CPU100によって実行される画像形成プログラムの一例としての異常検知プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。異常検知プログラムはROM102に予めインストールされている。また、異常検知プログラムは、例えば画像形成装置10が設置場所へ設置された後、ユーザが異常検知モードの実行を指示すると実行される。なお、ユーザは、異常検知モードの実行を指示する前に、用紙収容部62に基準シートSをセットしておく。また、基準シートSは、基準値取得プログラムを実行した際に使用したものを用いることが好ましいが、厚み、材質等が同様のものであればよい。
ステップS200では、CPU100は、図6のステップS100と同様に、CPU100は、給紙ロール64を駆動して用紙収容部62から基準シートSを搬送経路60上に送り出し、基準シートSを搬送させる。
ステップS202では、図6のステップS102と同様に、用紙検知センサ80によって基準シートSの先端が用紙検知センサ80による検知位置を通過してから用紙検知センサ82によって基準シートSの後端が用紙検知センサ82による検知位置を通過したことを検知するまでの期間において、トルク検出部114から出力された電圧値Vを取得する。これにより、図3に示したような電圧値Vの時系列データが取得される。
ステップS204では、CPU100は、ステップS202で取得した電圧値Vの時系列データに基づいて、A期間及びB期間の測定値を各々算出する。測定値の算出は、基準値の算出と同様に行う。すなわち、電圧値Vの時系列データからタイミングt1からt3を特定し、タイミングt1からt2までの期間の電圧値Vの平均値を算出し、算出した平均値をA期間の測定値とする。また、タイミングt2からt3までの期間の電圧値Vの平均値を算出し、算出した平均値をB期間の測定値とする。なお、基準値の算出と同様に、平均値に代えて、最大値、最小値、中央値、及び標準偏差の何れかを測定値としてもよい。
ステップS206では、CPU100は、記憶部106に記憶されたA期間及びB期間の基準値と、ステップS204で算出したA期間及びB期間の測定値と、から回転体対1〜3の少なくとも1つの異常の有無を検知する。
ステップS208では、回転体対1〜3の少なくとも1つの異常が検知されたか否かを判定する。この判定結果が肯定判定であった場合はステップS210へ移行し、否定判定であった場合は本ルーチンを終了する。
ステップS210では、例えば異常が検知された回転体対に関する警告メッセージを操作表示部110に表示させる。これにより、ユーザは、どの回転体対に異常が発生しているかを認識する。
次に、ステップS206における回転体対の異常の検知方法の具体例について説明する。
まず、A期間における基準値と測定値との差の絶対値が予め定めた閾値以上であるか否かを判定し、A期間における基準値と測定値との差の絶対値が予め定めた閾値未満であればA期間における測定値は正常であると判定し、A期間における基準値と測定値との差の絶対値が予め定めた閾値以上であればA期間における測定値は異常であると判定する。A期間は、回転体対1及び回転体対2によって基準シートSが挟まれている状態であるため、A期間における測定値が正常であるということは、回転体対1及び回転体対2に異常は無いということである。一方、A期間における測定値が異常であるということは、回転体対1又は回転体対2に異常が有るということである。
なお、閾値は、基準値と測定値との差の絶対値がどれくらいの値であれば異常と言えるのかを実験等によって予め求めておき、その値を閾値とすればよい。例えば、閾値は基準値の1%程度とされるが、これに限られるものではない。
また、B期間についても同様に、B期間における基準値と測定値との差の絶対値が予め定めた閾値以上であるか否かを判定し、B期間における基準値と測定値との差の絶対値が予め定めた閾値未満であればB期間における測定値は正常であると判定し、B期間における基準値と測定値との差の絶対値が予め定めた閾値以上であればB期間における測定値は異常であると判定する。B期間は、回転体対2及び回転体対3によって基準シートSが挟まれている状態であるため、B期間における測定値が正常であるということは、回転体対2及び回転体対3に異常は無いということである。一方、B期間における測定値が異常であるということは、回転体対2又は回転体対3に異常が有るということである。
なお、B期間における閾値は、A期間における閾値と同様に設定されるが、B期間の閾値をA期間の閾値と同じ値としてもよいし、異なる値としてもよい。
以上より、A期間及びB期間における測定値が正常であるか異常であるかの組み合わせによって、回転体対1〜3の異常の有無が検知される。具体的には、A期間及びB期間における測定値が共に正常の場合は、回転体対1〜3の何れも異常は無いと検知される。また、A期間における測定値が正常で且つB期間における測定値が異常の場合は、回転体対1及び回転体対2が正常で且つ回転体対2又は回転体対3が異常なので、回転体対3に異常が有ると検知される。また、A期間における測定値が異常で且つB期間における測定値が正常の場合は、回転体対1又は回転体対2が異常で且つ回転体対2及び回転体対3が正常なので、回転体対1に異常が有ると検知される。さらに、A期間及びB期間における測定値が共に異常の場合は、回転体対1〜3の少なくとも1つに異常があると検知される。
図8には、異常検知の具体例を示した。図8では、サンプル1〜4についてA期間及びB期間における基準値、測定値、測定値の正常か否かの判定、回転体対1〜3の異常の有無の検知結果について示した。また、基準値及び測定値の値は、あくまでも一例である。また、図中の「○」は、測定値が正常であることを示し「×」は測定値が異常であることを示している。
さらに、図8は、回転体対1〜3のうち何れか1つの回転体対のみが異常であることを前提とした場合の結果である。従って、サンプル4は、回転体対2が異常であると診断される。回転体対1〜3のうち何れか1つの回転体対のみが異常であることが前提の場合において、A期間及びB期間の測定値が共に異常である場合は、回転体対1又は回転体対3のみが異常であるということはあり得ないためである。
また、サンプル4の場合において、回転体対1〜3のうち2個以上の回転体対に異常が発生する場合もあり得る。そこで、2個以上の回転体対の異常の発生を検知する方法について説明する。
この場合、2つの閾値を設定する。例えば、基準値の1%程度を第1の閾値として設定する。また、第1の閾値よりも大きい第2の閾値を設定する。例えば第2の閾値は、基準値の5%程度の値に設定される。なお、第1の閾値及び第2の閾値の値はこれに限られるものではない。
そして、A期間における基準値と測定値との差の絶対値が第1の閾値以上であるか否かを判定し、A期間における基準値と測定値との差の絶対値が第1の閾値未満であれば回転体対1及び回転体対2は共に正常であると判定する。一方、A期間における基準値と測定値との差の絶対値が第1の閾値以上の場合は、A期間における基準値と測定値との差の絶対値が第2の閾値未満であるか否かを判定する。そして、A期間における基準値と測定値との差の絶対値が第1の閾値以上で且つ第2の閾値未満の場合は、回転体対1又は回転体対2が異常であると判定し、A期間における基準値と測定値との差の絶対値が第2の閾値以上の場合は、回転体対1及び回転体対2が共に異常であると判定する。このように判定するのは、回転体対1及び回転体対2が共に異常の場合は、回転体対1又は回転体対2が異常の場合と比較して、測定値が大きくなると考えられるからである。
また、B期間についても同様に、B期間における基準値と測定値との差の絶対値が第1の閾値以上であるか否かを判定し、B期間における基準値と測定値との差の絶対値が第1の閾値未満であれば回転体対2及び回転体対3は共に正常であると判定する。一方、B期間における基準値と測定値との差の絶対値が第1の閾値以上の場合は、B期間における基準値と測定値との差の絶対値が第2の閾値未満であるか否かを判定する。そして、B期間における基準値と測定値との差の絶対値が第1の閾値以上で且つ第2の閾値未満の場合は、回転体対2又は回転体対3が異常であると判定し、B期間における基準値と測定値との差の絶対値が第2の閾値以上の場合は、回転体対2及び回転体対2が共に異常であると判定する。
なお、B期間における第1の閾値及び第2の閾値は、A期間における第1の閾値及び第2の閾値と同様に設定されるが、B期間の第1の閾値及び第2の閾値をA期間の第1の閾値及び第2の閾値と同じ値としてもよいし、少なくとも一方の閾値を異なる値としてもよい。
図9には、異常検知の具体例を示した。なお、図9の例では、第1の閾値を0.01に設定し、第2の閾値を0.05に設定している。また、基準値及び測定値の値は、あくまでも一例である。また、サンプル4−1〜4−4の「×」は、A期間については回転体対1又は回転体対2が異常であることを示し、B期間については回転体対2又は回転体対3が異常であることを示している。また、「××」は、A期間については回転体対1及び回転体対2が共に異常であることを示し、B期間については回転体対2及び回転体対3が共に異常であることを示している。
従って、図10に示すように、A期間については、測定値をDAとした場合、0.39<DA<0.41であれば回転体対1及び回転体対2は正常、0.41≦DA<0.45又は0.35<DA≦0.39であれば回転体対1又は回転体対2が異常、0.45≦DA又はDA≦0.35であれば回転体対1及び回転体対2が異常と検知される。
また、図11に示すように、B期間については、測定値をDBとした場合、0.44<DB<0.46であれば回転体対2及び回転体対3は正常、0.46≦DB<0.50又は0.40<DB≦0.44であれば回転体対2又は回転体対3が異常、0.50≦DB又はDB≦0.40であれば回転体対2及び回転体対3が異常と検知される。
サンプル4−1の場合、A期間については回転体対1又は回転体対2が異常であり、B期間については回転体対2又は回転体対3が異常であるため、回転体対2のみが異常である、又は、回転体対1及び回転体対が共に異常である、と判定される。サンプル4−1の場合はA期間及びB期間の何れも1個の回転体対の異常しか判定できないため、回転体対2のみが異常であるのか、回転体対1及び回転体対が共に異常であるのか、については判定できない。
また、サンプル4−2の場合、A期間については回転体対1及び回転体対2が共に異常であり、B期間については回転体対2又は回転体対3が異常であるため、回転体対1及び回転体対2が共に異常である、と診断される。
また、サンプル4−3の場合、A期間については回転体対1又は回転体対2が異常であり、B期間については回転体対2及び回転体対3が異常であるため、回転体対1及び回転体対3が共に異常である、と診断される。
また、サンプル4−4の場合、A期間については回転体対1及び回転体対2が異常であり、B期間については回転体対2及び回転体対3が異常であるため、回転体対1〜3が共に異常である、と診断される。
このように、本実施形態では、回転体対2を駆動するモータ112の負荷のみから、回転体対2の異常の有無だけでなく、回転体対2に隣接する回転体対1及び回転体3の異常もまとめて検知される。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について詳細に説明する。第2実施形態では、自動で異常検知処理を実行する場合について説明する。
図12には、本実施形態に係る画像形成装置11の構成と示した。図12に示すように、画像形成装置11の供給搬送ユニット30は、基準シートSを収容するための基準シート収容部63を備えている。基準シート収容部63は、用紙収容部62の下方に設けられている。
また、供給搬送ユニット30は、基準シート収容部63に収容された基準シートSを搬送経路60へ送り出す給紙ロール65を備えている。なお、その他の構成は第1実施形態と同様であるので、説明は省略する。
図13には、本実施形態に係るCPU100によって実行される画像形成プログラムの一例としての異常検知プログラムの処理の流れを示すフローチャートを示した。異常検知プログラムは、ユーザの操作により画像形成が指示された場合、又は、外部装置から画像形成が指示された場合に実行される。
ステップS300は、CPU100は、前述した画像形成プロセスを実行する。
ステップS302では、CPU100は、異常検知処理を行うか否かを判断するための異常検知パラメータαを取得する。
異常検知パラメータの種類としては、例えば前回異常検知処理を実行してから現在までに用紙Pに画像を印刷した印刷枚数、前回異常検知処理を実行してから現在までの画像形成装置10の稼働時間、時刻、環境条件(例えば温度、湿度等)、及び画像形成装置10を構成する部材の部材パラメータ(定着装置の定着温度、用紙Pの搬送速度等)等がある。例えば異常検知パラメータαが印刷枚数の場合は、印刷を用紙1枚分実行する毎にαの値がインクリメントされて記憶部106に記憶される。また、異常検知パラメータαが稼働時間の場合は、画像形成装置10の画像形成プロセスが実行される毎に、画像形成プロセスの実行に要した時間が加算されて記憶部106に記憶される。
ステップS304では、異常検知パラメータαが異常検知処理の実行条件である条件βを満たしたか否かを判定する。この判定が肯定判定となった場合はステップS306へ移行し、否定判定となった場合は本ルーチンを終了する。
異常検知パラメータαが印刷枚数の場合は、条件βは、印刷枚数が条件βを満たすと、回転体対1〜3の少なくとも1つに異常が発生する可能性がある条件(例えば印刷枚数が1000枚に達した等)に設定される。
また、異常検知パラメータαが画像形成装置10の稼働時間の場合は、条件βは、画像形成装置10の稼働時間が条件βを満たすと、回転体対1〜3の少なくとも1つに異常が発生する可能性がある条件(例えば稼働時間が72時間に達した等)に設定される。
また、異常検知パラメータαが時刻の場合は、条件βは、時刻が条件βを満たす毎に異常検知処理を実行すれば、回転体対1〜3の少なくとも1つに異常が発生するのを防ぐことが可能となる条件(例えば時刻が24時になった等)に設定される。
また、異常検知パラメータαが環境条件の場合は、条件βは、画像形成装置10の稼働時間が条件βを満たすと、回転体対1〜3の少なくとも1つに異常が発生する可能性がある条件(例えば温度がT1度以上、湿度がH%以上等)に設定される。
また、異常検知パラメータαが画像形成装置10を構成する部材の部材パラメータの場合は、条件βは、画像形成装置10の稼働時間が条件βを満たすと、回転体対1〜3の少なくとも1つに異常が発生する可能性がある条件(例えば定着温度がT2度以上、用紙Pの搬送速度がV1以上又は速度がV2以下等)に設定される。
ステップS306、S308の処理は、図7のステップS200、S202の処理と同様の処理なので説明は省略する。
ステップS310では、CPU100は、基準シートSを用紙搬送方向と逆方向に搬送し、基準シート収容部63に収容する。具体的には、基準シートSの後端が用紙検知センサ82による検知位置を通過した後、基準シートSが排出部26上に排出される前に、基準シートSの搬送を停止させる。すなわち、基準シートSが排出ロール28に挟まれた状態で基準シートSの搬送を停止させる。そして、排出ロール28、加圧ロール24B、中間転写ベルト42等の搬送経路60上の回転体対を逆回転させることにより、基準シートSを基準シート収容部63に収容する。
ステップS312〜S318の処理は、図7のステップS204〜S210の処理と同様の処理なので説明は省略する。
ステップS320では、異常検知パラメータαを印刷枚数又は画像形成装置10の稼働時間とした場合は、αの値を0にリセットする。
ステップS322では、基準シートSを搬送方向と逆方向に搬送させ、基準シート収容部63に戻す。
このように、本実施形態では、異常検知パラメータαが条件βを満たした場合に異常検知処理を実行する。このため、ユーザが基準シートSを基準シート収容部63に収容して異常検知モードの実行を指示する必要がなく、自動で回転体対の異常が検知される。また、基準シートSが基準シート収容部63に戻るため、ユーザが基準シートSを基準シート収容部63に収容する手間が省ける。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について詳細に説明する。第3実施形態では、回転体対が4個の場合において、回転体対2を駆動するモータ112のトルクを検出して回転体対の異常を検知する場合について説明する。
図14〜17には、回転体対1〜3に回転体対4を加えた場合において、基準シートSが回転体対1から回転体対4まで搬送される際に接触する回転体対の数が異なるケース1〜4について示した。基準シートSが接触する回転体対の数は、各回転体間の距離及び基準シートSの搬送方向の長さにより決定され、最小で2個、最大で4個である。また、ケース1〜4では、回転体対2を駆動するモータ112のトルクを検出して各回転体対の異常を検知することから、基準シートSは全ての期間において回転体対2と接触している。なお、図14〜17では、基準シートSと接触している回転体対をハッチングで示している。
図14に示すケース1では、基準シートSは、A期間では回転体対1及び回転体対2に接触し、B期間では回転体対2及び回転体対3に接触し、C期間では回転体対2〜4に接触する。
この場合、A期間は、基準シートSの先端が回転体対2に突入してから基準シートSの後端が回転体対1から排出されるまでである。B期間は、基準シートSの先端が回転体対3に突入してから基準シートSの先端が回転体対4に突入するまでの期間である。C期間は、基準シートSの先端が回転体対4に突入してから基準シートSの後端が回転体対2から排出されるまでの期間である。
図15に示すケース2では、基準シートSは、A期間では回転体対1及び回転体対2に接触し、B期間では回転体対1〜3に接触し、C期間では回転体対2〜4に接触する。
この場合、A期間は、基準シートSの先端が回転体対2に突入してから基準シートSの後端が回転体対1から排出されるまでである。B期間は、基準シートSの先端が回転体対3に突入してから基準シートSの後端が回転体対1から排出されるまでの期間である。C期間は、基準シートSの先端が回転体対4に突入してから基準シートSの後端が回転体対2から排出されるまでの期間である。
図16に示すケース3では、基準シートSは、A期間では回転体対1及び回転体対2に接触し、B期間では回転体対1〜3に接触し、C期間では回転体対2及び回転体対3に接触し、D期間では回転体対2〜4に接触する。
この場合、A期間は、基準シートSの先端が回転体対2に突入してから基準シートSの後端が回転体対1から排出されるまでの期間である。B期間は、基準シートSの先端が回転体対3に突入してから基準シートSの後端が回転体対1から排出されるまでの期間である。C期間は、基準シートSの後端が回転体対1から排出されてから基準シートSの先端が回転体対4に突入するまでの期間である。D期間は、基準シートSの先端が回転体対4に突入してから基準シートSの後端が回転体対1から排出されるまでの期間である。
図17に示すケース4では、基準シートSは、A期間では回転体対1及び回転体対2に接触し、B期間では回転体対1〜3に接触し、C期間では回転体対1〜4に接触し、D期間では回転体対2〜4に接触する。
この場合、A期間は、基準シートSの先端が回転体対2に突入してから基準シートSの先端が回転体対3に突入するまでの期間である。B期間は、基準シートSの先端が回転体対3に突入してから基準シートSの先端が回転体対4に突入するまでの期間である。C期間は、基準シートSの先端が回転体対4に突入してから基準シートSの後端が回転体対1から排出されるまでの期間である。D期間は、基準シートSの後端が回転体対1から排出されてから基準シートSの後端が回転体対2から排出されるまでの期間である。
第1実施形態でも説明したように、基準シートSの先端が回転体対に突入したり、基準シートSの後端が回転体対から排出されたりすると、トルク検出部114から出力される電圧値が大きく変化する。従って、トルク検出部114から出力される電圧値が変化するタイミングを電圧値Vの時系列データから検出することにより、上記のA期間からD期間が特定される。
次に、図14に示すケース1の場合における異常検知方法について説明する。
図18には、ケース1における異常検知の具体例を示した。図18では、A〜C期間の判定の全ての組み合わせであるサンプル1〜8について、A〜C期間における基準値、測定値、測定値の正常か否かの判定、回転体対1〜4の異常の有無の検知結果について示した。なお、図18の例では、閾値を0.01に設定している。また、基準値及び測定値の値は、あくまでも一例である。また、図中の「○」は、測定値が正常であることを示し「×」は測定値が異常であることを示している。
A期間における測定値が正常であるということは、回転体対1及び回転体対2に異常は無いということである。一方、A期間における測定値が異常であるということは、回転体対1又は回転体対2に異常が有るということである。
また、B期間における測定値が正常であるということは、回転体対1及び回転体対2に異常は無いということである。一方、B期間における測定値が異常であるということは、回転体対2又は回転体対3に異常が有るということである。
また、C期間における測定値が正常であるということは、回転体対2〜4に異常は無いということである。一方、C期間における測定値が異常であるということは、回転体対2〜4の少なくとも1つに異常が有るということである。
サンプル1の場合、A〜C期間の全てにおいて測定値が正常なので、回転体対1〜4は全て正常である。
サンプル2の場合、C期間のみ測定値が異常なので、回転体対4が異常であると検知される。
サンプル3の場合、B期間のみが測定値が異常となっているが、回転体対2又は回転体対3が異常なのに、A期間又はC期間の測定値が正常になることはあり得ないため、サンプル3は除外される。
サンプル4の場合、A期間のみ測定値が異常なので、回転体対1が異常と検知される。
サンプル5の場合、B期間及びC期間の測定値が異常なので、回転体対3が異常、又は、回転体対3及び回転体対4が異常と検知される。
サンプル6の場合、A期間及びC期間の測定値が異常なので、回転体対1及び回転体対4が異常であると検知される。
サンプル7の場合、C期間のみ測定値が正常となっているが、回転体対2〜4が正常なのに、B期間の測定値が異常になることはあり得ないため、サンプル7は除外される。
サンプル8の場合、A〜C期間の全ての測定値が異常なので、回転体対1〜4のうち少なくとも1つが異常となる。
次に、サンプル5の場合において、回転体対3が異常であるのか、回転体対3及び回転体対4が異常であるのかを検知する方法について説明する。図19にサンプル5の場合の異常の検知の具体例を示した。
この場合、C期間について2つの閾値を設定する。図19の例では、第1の閾値を0.01に設定し、第2の閾値を0.1に設定している。なお、図19では、「××」は、2個の回転体対が異常であることを示している。図19に示すように、C期間については、基準値と測定値との差の絶対値が第1の閾値以上で且つ第2の閾値未満の場合は回転体対3が異常であると判定し、基準値と測定値との差の絶対値が第2の閾値以上の場合は回転体対3及び回転体対4が異常であると判定する。
従って、図20に示すように、C期間については、測定値をDCとした場合、0.34<D<0.36であれば回転体対3及び回転体対4は正常、0.36≦D<0.40又は0.30<D≦0.34であれば回転体対3が異常、0.40≦D又はD≦0.30であれば回転体対3及び回転体対4が異常と検知される。
このように、C期間については閾値を2段階に設けることにより、回転体対3が異常であるのか、回転体対3及び回転体対4が異常であるのかの判別が可能となる。
サンプル8の場合における異常検知の具体例について説明する。図21に具体例を示した。この場合、A期間及びB期間については閾値を2段階に設定し、C期間は閾値を3段階に設定する。図21の例では、A期間及びB期間については第1の閾値を0.01、第2の閾値を0.05に設定し、C期間については、第1の閾値を0.01、第2の閾値を0.05、第3の閾値を0.15に設定している。
従って、A期間及びB期間については、基準値と閾値との差の絶対値が第1の閾値以上で且つ第2の閾値未満の場合は判定が「×」となり、回転体対1又は回転体対2が異常と判定される。また、基準値と閾値との差の絶対値が第2の閾値以上の場合は判定が「××」となり、回転体対1及び回転体対2が共に異常であると判定される。
また、C期間については、基準値と閾値との差の絶対値が第1の閾値以上で且つ第2の閾値未満の場合は判定が「×」となり、回転体対2〜4のうち1つの回転体対が異常と判定される。また、基準値と閾値との差の絶対値が第2の閾値以上で且つ第3の閾値未満の場合は判定が「××」となり、回転体対2〜4のうち2つの回転体対が異常であると判定される。また、基準値と閾値との差の絶対値が第3の閾値以上の場合は判定が「×××」となり、回転体対2〜4の全てが異常であると判定される。
サンプル8−1の場合は、A期間については回転体対1又は回転体対2が異常と判定され、B期間は回転体対2又は回転体対3が異常と判定され、C期間は回転体対2〜4の何れかが異常と判定されるため、回転体対2が異常であると検知される。
サンプル8−2の場合は、A期間については回転体対1又は回転体対2が異常と判定され、B期間は回転体対2又は回転体対3が異常と判定され、C期間は回転体対2〜4のうち2つが異常と判定されるため、回転体対2及び回転体対4が異常であると検知される。
サンプル8−3の場合は、B期間について回転体対2及び回転体対3が異常となっているが、この場合、C期間について回転体対2〜4のうち1つの回転体対が異常であると判定されることはあり得ないため、サンプル8−3のパターンは除外される。同様の理由によりサンプル8−7も除外される。
サンプル8−4の場合は、A期間については回転体対1及び回転体対2が異常、B期間については回転体対2又は回転体対3が異常、C期間については回転体対2〜4のうち1つの回転体対が異常と判定されるため、回転体対1及び回転体対2が異常と検知される。
サンプル8−5の場合は、A期間については回転体対1又は回転体対2が異常、B期間については回転体対2及び回転体対3が異常、C期間については回転体対2〜4のうち2つの回転体対が異常と判定されるため、回転体対2及び回転体対3が異常と検知される。
サンプル8−6の場合は、A期間については回転体対1又及び回転体対2が異常、B期間については回転体対2又は回転体対3が異常、C期間については回転体対2〜4のうち2つの回転体対が異常と判定されるため、回転体対1、回転体対2、及び回転体4が異常と検知される。
サンプル8−8の場合は、A期間については回転体対1及び回転体対2が異常、B期間については回転体対2及び回転体対3が異常、C期間については回転体対2〜4のうち2つの回転体対が異常と判定されるため、回転体対1〜3が異常と検知される。
サンプル8−9の場合は、A期間については回転体対1及び回転体対2が異常、B期間については回転体対2及び回転体対3が異常、C期間については回転体対2〜4の全てが異常と判定されるため、回転体対1〜4が異常と検知される。
なお、図15に示したケース2の場合も、ケース1の場合と同様に、A期間からC期間について閾値を適切に設定し、A期間からC期間の異常の有無の組み合わせから回転体対1〜3の異常の有無を検知すればよい。
また、図16に示したケース3及び図17に示したケース4の場合については、A期間からC期間に加えてD期間ついて閾値を適切に設定し、A期間からD期間の異常の有無の組み合わせから回転体対1〜3の異常の有無を検知すればよい。
このように、本実施形態では、回転体対2を駆動するモータ112の負荷のみから、回転体対2の異常の有無だけでなく、回転体対2に隣接する回転体対1、回転体3、及び回転体4の異常もまとめて検知される。
以上、実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記実施の形態では、二次転写ロール22及び中間転写ベルト42が回転体対1、加熱ベルト24A及び加圧ロール24Bが回転体対2、排出ロール28が回転体対3の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、位置合わせロール68を回転体対1、中間転写ベルト42及び二次転写ロール22を回転体対2、加熱ベルト24A及び加圧ロール24Bが回転体対3としてもよい。また、排出ロール28を回転体対4としてもよい。
また、上記実施の形態では、異常検知プログラムがROM102に予めインストールされている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、異常検知プログラムが、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の記憶媒体に格納されて提供される形態、又はネットワークを介して提供される形態としてもよい。
さらに、上記実施の形態では、異常検知処理を、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、異常検知処理を、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現する形態としてもよい。
その他、上記実施の形態で説明した画像形成装置10、11の構成(図1、図2、図12参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
また、上記実施の形態で説明した異常検知プログラムの処理の流れ(図7、13参照)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
10 画像形成装置
22 二次転写ロール
24 定着装置
24A 加熱ベルト
24B 加圧ロール
28 排出ロール
42 中間転写ベルト
100 CPU
112 モータ
114 モータ
116 トルク検出部
P 用紙
S 基準シート

Claims (10)

  1. 媒体を挟み搬送方向に搬送する第1の回転体対と、
    前記第1の回転体対より前記搬送方向の下流側に配置され、前記媒体を挟み搬送する第2の回転体対と、
    前記第2の回転体対より前記搬送方向の下流側に配置され、前記媒体を挟み搬送する第3の回転体対と、
    前記第2の回転体対を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段における前記第2の回転体対の駆動負荷を検出する検出手段と、
    前記第1の回転体対及び前記第2の回転体対により前記媒体が搬送される第1の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、前記第2の回転体対及び前記第3の回転体対により前記媒体が搬送された第2の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、をそれぞれ前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値と比較した結果に基づいて、前記第1・前記第2・前記第3の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する検知手段と、
    を備えた搬送装置。
  2. 前記検知手段は、前記第1の期間に検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と前記第1の期間における前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であるか否か、及び、前記第2の期間に検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と前記第2の期間における前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であるか否か、の組み合わせから、前記第1・前記第2・前記第3の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する
    請求項記載の搬送装置。
  3. 前記検知手段は、前記第1の期間に検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と前記第1の期間における前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値との差の絶対値と、前記第1の閾値及び前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値との大小関係、並びに、前記第2の期間に検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と前記第2の期間における前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値との差の絶対値と、前記第1の閾値及び前記第2の閾値との大小関係、の組み合わせから、前記第1・前記第2・前記第3の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する
    請求項記載の搬送装置。
  4. 基準シートを収容する基準シート収容手段を更に備え、
    前記検知手段は、前記基準シート収容手段から前記基準シートを前記搬送方向に搬送させて各期間における前記第2の回転体対の駆動負荷を各期間における基準値とし、前記基準シートを前記基準シート収容手段に戻す
    請求項の何れか1項に記載の搬送装置。
  5. 前記第3の回転体対より前記搬送方向の下流側に配置され、前記媒体を挟み搬送する第4の回転体対を更に備え、
    前記検知手段は、記第1の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、前記媒体の先端が前記第3の回転体対に突入してから前記第4の回転体対に突入するまでの期間である前記第2の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、前記媒体の先端が前記第4の回転体対に突入してから前記媒体の後端が前記第2の回転体対から排出されるまでの期間である第3の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、をそれぞれ前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値と比較した結果に基づいて、前記第1・前記第2・前記第3・前記第4の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する
    請求項1記載の搬送装置。
  6. 前記基準値は、前記第1の期間及び前記第2の期間の各々について設定される
    請求項1〜4の何れか1項に記載の搬送装置。
  7. 前記基準値は、前記第1の期間、前記第2の期間、及び前記第3の期間の各々について設定される
    請求項5記載の搬送装置。
  8. 前記検知手段による前記異常の有無を検知する異常検知処理を実行するか否かを判断するための異常検知パラメータを取得する取得手段を更に備え、
    前記検知手段は、前記異常検知パラメータが前記異常検知処理の実行条件を満たした場合に前記異常検知処理を実行する
    請求項1〜の何れか1項に記載の搬送装置。
  9. 媒体に画像を形成する画像形成部と、
    前記媒体を挟み搬送方向に搬送する第1の回転体対と、
    前記第1の回転体対より前記搬送方向の下流側に配置され、前記媒体を挟み搬送する第2の回転体対と、
    前記第2の回転体対より前記搬送方向の下流側に配置され、前記媒体を挟み搬送する第3の回転体対と、
    前記第2の回転体対を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段における前記第2の回転体対の駆動負荷を検出する検出手段と、
    前記第1の回転体対及び前記第2の回転体対により前記媒体が搬送される第1の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、前記第2の回転体対及び前記第3の回転体対により前記媒体が搬送された第2の期間に前記検出手段で検出された前記第2の回転体対の駆動負荷と、をそれぞれ前記第2の回転体対の駆動負荷の基準値と比較した結果に基づいて、前記第1・前記第2・前記第3の回転体対の少なくとも1つの異常の有無を検知する検知手段と、
    を備えた画像形成装置。
  10. コンピュータを、請求項1〜の何れか1項に記載の検知手段として機能させるための搬送プログラム。
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