JP5880611B2 - 素子製造方法および素子製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機半導体素子などの素子を製造するための素子製造方法および素子製造装置に関する。
有機半導体素子や無機半導体素子などの素子を製造する工程は、素子中に不純物が混入することを防ぐため、一般に真空環境下で実施される。例えば、基材上にカソード電極、アノード電極や半導体層を形成するための方法として、スパッタ法や蒸着法などの、真空環境下で実施される成膜技術が用いられている。真空環境は、真空ポンプなどを用いて、所定の時間をかけて素子製造装置の内部を脱気することによって実現される。
ところで素子の製造工程においては、成膜工程以外にも様々な工程が実施される。その中には、従来は大気圧下で実施されている工程も存在している。一方、真空環境を実現するためには、上述のように所定の時間を要する。従って、素子の製造工程が、真空環境下で実施される成膜工程に加えて、大気圧下で実施される工程をさらに含む場合、素子製造装置の内部を脱気したり、素子製造装置の内部の環境を大気に置換したりすることに要する時間がかさむことになる。このことから、素子の各製造工程は、大気圧よりも低圧の環境下で実施されることが望ましい。これによって、1つの素子を得るために要する時間やコストを低減することができる。
成膜工程以外の工程としては、例えば特許文献1に記載されているような、補助電極上に位置する有機半導体層を除去する除去工程を挙げることができる。補助電極とは、有機半導体層の上に設けられる電極が薄膜状の共通電極である場合に、共通電極で発生する電圧降下が場所に応じて異なることを抑制するために設けられるものである。すなわち、共通電極を補助電極に様々な場所で接続させることにより、共通電極における電圧降下を低減することができる。一方、有機半導体層は一般に基材の全域にわたって設けられるため、共通電極を補助電極に接続するためには、補助電極上の有機半導体層を除去する上述の除去工程を実施する必要がある。
補助電極上の有機半導体層を除去する方法として、有機半導体層にレーザ光などの光を照射する方法が知られている。この場合、アブレーションによって、有機半導体層を構成する有機半導体材料が飛散するため、飛散した有機半導体材料による汚染を防ぐよう、基材を何らかの部材で覆っておくことが好ましい。例えば特許文献1においては、はじめに、真空環境下で対向基材を基材に重ね合わせて重ね合わせ基材を構成し、次に、対向基材と基材との間の空間を真空雰囲気に維持した状態で重ね合わせ基材を大気中に取り出し、その後、有機半導体層にレーザ光を照射する方法が提案されている。この場合、真空雰囲気と大気との間の差圧に基づいて、対向基材を基材に対して強固に密着させることができ、これによって、飛散した有機半導体材料による汚染を確実に防ぐことができる。
特許第4340982号公報
特許文献1に記載のように素子の製造工程の一部が大気中で実施される場合、上述のように、素子製造装置の内部を脱気したり、素子製造装置の内部の環境を大気に置換したりすることに要する時間がかさむことになる。この点を考慮すると、差圧を利用して基材を覆う工程は、素子製造装置の内部の真空環境下で実施されることが好ましい。しかしながら、従来、真空環境下で差圧を利用して基材を覆う方法は提案されてこなかった。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、真空環境下で差圧を利用して基材を覆うことによって有機半導体素子などの素子を効率良く製造する素子製造方法および素子製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、基材上に素子を形成するための素子製造方法であって、前記基材と、前記基材の法線方向に延びる突起部と、を含む中間製品を準備する工程と、前記中間製品を前記突起部の側から蓋材の第1面を用いて覆う工程と、前記第1面の反対側にある前記蓋材の第2面側に形成されている、周囲から密閉された密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の圧力よりも高くすることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させる密着工程と、を備える、素子製造方法である。
前記素子製造方法は、前記密着工程の前に、前記蓋材の前記第2面に接する空間に、周囲から密閉された前記密閉空間を形成する工程をさらに備えていてもよい。この場合、前記密閉空間は、前記蓋材の前記第2面と、前記蓋材の前記第2面側に配置された第1封止治具と、によって囲われた空間に形成されてもよい。具体的には、前記蓋材と前記第1封止治具とが接触するように前記蓋材を前記第1封止治具に向けて移動させることにより、前記密閉空間が形成される。
前記素子製造方法は、前記密閉空間は、前記蓋材の前記第2面と対向するよう設けられたフィルムと、前記フィルムが固定された第1封止治具と、によって囲われた空間に形成されてもよい。この場合、前記密閉空間は、前記フィルムのうち前記蓋材と対向する側とは反対の側に形成され、前記密着工程においては、前記密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の圧力よりも高くすることにより、前記密閉空間が膨らんで前記フィルムが前記蓋材側へ変位し、これによって前記フィルムが前記蓋材を押圧し、このことにより前記蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着してもよい。
前記素子製造方法は、前記密着工程によって蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部を用いて、前記第1封止治具および前記蓋材を通して光を前記中間製品に向けて照射する光照射工程をさらに備え、前記第1封止治具は、透光性を有する材料から構成された光透過領域を有していてもよい。この場合、前記密着工程の際、前記第1封止治具の前記光透過領域に接する、前記第1封止治具の外部の空間には、大気から遮蔽された外側密閉空間が形成されており、かつ、前記光照射部は前記外側密閉空間の外部に配置されており、前記光照射工程の際、前記第1封止治具の前記光透過領域に接する、前記第1封止治具の外部の空間は、前記光照射部の周囲の空間と連通していてもよい。
本発明による素子製造方法は、真空環境下で実施されてもよい。
本発明による素子製造方法において、前記素子は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の第1電極と、前記第1電極間に設けられた補助電極および前記突起部と、前記第1電極上に設けられた有機半導体層と、前記有機半導体層上および前記補助電極上に設けられた第2電極と、を含み、前記中間製品は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の前記第1電極と、前記第1電極間に設けられた前記補助電極および前記突起部と、前記第1電極上および前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層と、を含んでいてもよい。この場合、前記素子製造方法は、前記密着工程の後、前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層を除去する除去工程を備えていてもよい。
本発明による素子製造方法において、前記補助電極は、前記突起部によって部分的に覆われており、前記除去工程は、前記突起部に隣接して配置された前記補助電極上の前記有機半導体層に光を照射する工程を含んでいてもよい。
本発明による素子製造方法において、前記突起部は、前記補助電極によって少なくとも部分的に覆われており、前記除去工程において、前記突起部上に位置する前記補助電極上の前記有機半導体層が除去されてもよい。
本発明による素子製造方法において、前記中間製品は、前記基材と、前記基材上に設けられた前記突起部および被露光層を含み、前記素子製造方法は、前記密着工程の後、前記被露光層に露光光を照射する露光工程を備えていてもよい。
本発明による素子製造方法において、前記蓋材の前記第1面には蒸着用材料が設けられており、前記素子製造方法は、前記密着工程の後、前記蒸着用材料に向けて光を照射して前記蒸着用材料を前記基材上に蒸着させる工程を備えていてもよい。
本発明による素子製造方法において、前記蓋材がロール・トゥー・ロールで供給されてもよい。
本発明による素子製造方法において、前記密閉空間は、前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合に前記密閉空間が前記中間製品を包含するよう形成されていてもよい。
本発明による素子製造方法において、前記蓋材の第2面側には、主面と、前記主面から前記蓋材に向かう側面と、を有する第1封止治具が配置されていてもよい。この場合、前記密着工程の際、前記密閉空間を前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合の前記密閉空間の輪郭は、前記第1封止治具の前記側面によって画定される。また前記素子製造方法は、前記密着工程によって蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部を用いて、前記第1封止治具の前記主面および前記蓋材を通して光を前記中間製品に向けて照射する光照射工程をさらに備えている。
本発明による素子製造方法において、前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、透光性を有する材料から構成された光透過領域となっていてもよい。この場合、前記密着工程の際、前記第1封止治具の前記光透過領域に接する、前記第1封止治具の外部の空間には、大気から遮蔽された外側密閉空間が形成されており、かつ、前記光照射部は前記外側密閉空間の外部に配置されている。一方、前記光照射工程の際、前記第1封止治具の前記光透過領域に接する、前記第1封止治具の外部の空間は、前記光照射部の周囲の空間と連通している。
本発明による素子製造方法において、前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、開閉自在な開閉窓によって構成されており、前記光照射部は、前記第1封止治具の前記開閉窓が開放されている際に前記第1封止治具の内部の空間と連通可能に構成された補助チャンバ内に配置されていてもよい。この場合、前記第1封止治具は、第1圧力に制御された環境下で、かつ前記第1封止治具の前記開閉窓が閉鎖された状態で前記蓋材の前記第2面に接することにより、前記蓋材の前記第2面側に密閉空間を形成する。一方、前記光照射工程の際、前記第1封止治具の前記開閉窓は開放されており、かつ、前記第1封止治具の内部の空間および前記補助チャンバの内部の空間の圧力が、前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている。
本発明は、基材上に素子を形成するための素子製造装置であって、前記基材および前記基材の法線方向に延びる突起部を含む中間製品に前記突起部の側から蓋材を密着させる封止機構を備え、前記封止機構は、蓋材を供給する蓋材供給部と、前記第1面の反対側にある前記蓋材の第2面側に形成されている、周囲から密閉された密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の圧力よりも高くすることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させる加圧部と、を有する、素子製造装置である。
本発明による素子製造装置において、前記密閉空間は、前記蓋材の前記第2面と、前記蓋材の前記第2面側に配置された第1封止治具と、によって囲われた空間に形成されてもよい。この場合、前記蓋材と前記第1封止治具とが接触するように前記蓋材を前記第1封止治具に対して相対的に移動させることにより、前記密閉空間が形成されてもよい。
本発明による素子製造装置において、前記密閉空間は、前記蓋材の前記第2面と対向するよう設けられたフィルムと、前記フィルムが固定された第1封止治具と、によって囲われた空間に形成されてもよい。この場合、前記密閉空間は、前記フィルムのうち前記蓋材と対向する側とは反対の側に形成され、前記加圧部は、前記密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の圧力よりも高くすることにより、前記密閉空間が膨らんで前記フィルムが前記蓋材側へ変位し、これによって前記フィルムが前記蓋材を押圧し、このことにより前記蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着するよう、構成されてもよい。
本発明による素子製造装置は、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部をさらに備え、前記光照射部は、前記蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具および前記蓋材を通して光を前記中間製品に向けて照射し、前記第1封止治具は、透光性を有する材料から構成された光透過領域を有していてもよい。この場合、前記封止機構は、前記第1封止治具の前記光透過領域に隣接して配置されるとともに開閉自在な開閉窓を備えた第3封止治具をさらに有し、前記第1封止治具の内部の空間の圧力が前記第2圧力より低いとき、前記第3封止治具の内部の空間には、大気から遮蔽され、かつ前記第1封止治具の前記光透過領域に接する外側密閉空間が形成され、かつ、前記光照射部は前記外側密閉空間の外部に配置され、前記光照射部が前記中間製品に向けて光を照射する際、前記第3封止治具の前記開閉窓が開放されてもよい。
本発明による素子製造装置は、真空環境下で基材上に素子を形成するものであってもよい。
本発明による素子製造装置において、前記加圧部は、光透過領域および気体透過領域を含む基板と、少なくとも前記気体透過領域を囲うよう前記基板上に設けられたパッキンと、を有していてもよい。この場合、前記蓋材、前記基板および前記パッキンによって囲まれた空間が前記密閉空間となる。また前記加圧部は、前記気体透過領域に接続され、前記密閉空間に気体を注入する気体注入部をさらに有していてもよい。
本発明による素子製造装置において、前記素子は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の第1電極と、前記第1電極間に設けられた補助電極および前記突起部と、前記第1電極上に設けられた有機半導体層と、前記有機半導体層上および前記補助電極上に設けられた第2電極と、を含み、前記中間製品は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の前記第1電極と、前記第1電極間に設けられた前記補助電極および前記突起部と、前記第1電極上および前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層と、を含んでいてもよい。この場合、前記素子製造装置は、前記中間製品に前記蓋材が密着されている間に、前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層を除去する除去機構を備えていてもよい。
本発明による素子製造装置において、前記補助電極は、前記突起部によって部分的に覆われており、前記除去機構は、前記突起部に隣接して配置された前記補助電極上の前記有機半導体層に光を照射する光照射部を有していてもよい。
本発明による素子製造装置において、前記突起部は、前記補助電極によって少なくとも部分的に覆われており、前記除去機構は、前記突起部上に位置する前記補助電極上の前記有機半導体層を除去するよう構成されていてもよい。
本発明による素子製造装置において、前記中間製品は、前記基材と、前記基材上に設けられた前記突起部および被露光層を含み、前記素子製造装置は、前記中間製品に前記蓋材が密着されている間に前記被露光層に露光光を照射する露光機構を備えていてもよい。
本発明による素子製造装置において、前記蓋材の前記第1面には蒸着用材料が設けられており、前記素子製造装置は、前記中間製品に前記蓋材が密着されている間に前記蒸着用材料に向けて光を照射して前記蒸着用材料を前記基材上に蒸着させる蒸着機構を備えていてもよい。
本発明による素子製造装置において、蓋材供給部は、前記蓋材をロール・トゥー・ロールで供給するよう構成されていてもよい。
本発明による素子製造装置において、前記密閉空間は、前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合に前記密閉空間が前記中間製品を包含するよう形成されていてもよい。
本発明による素子製造装置において、前記封止機構は、前記蓋材の第2面側に配置された第1封止治具であって、主面と、前記主面から前記蓋材に向かう側面と、を有する第1封止治具、を有していてもよい。この場合、前記密閉空間を前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合の前記密閉空間の輪郭は、前記第1封止治具の前記側面によって画定される。
本発明による素子製造装置において、前記封止機構は、前記蓋材の前記第1面側に配置され、前記密閉空間を形成する際に前記第1封止治具の前記側面との間で前記蓋材を挟み込む第2封止治具をさらに有していてもよい。
本発明による素子製造装置は、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部をさらに備えていてもよい。この場合、前記光照射部は、前記蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具の前記主面および前記蓋材を通して光を前記中間製品に照射する。
本発明による素子製造装置において、前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、透光性を有する材料から構成された光透過領域となっており、前記封止機構は、前記第1封止治具の前記光透過領域に隣接して配置されるとともに開閉自在な開閉窓を備えた第3封止治具をさらに有していてもよい。この場合、前記第1封止治具の内部の空間の圧力が第2圧力より低いとき、前記第3封止治具の内部の空間には、大気から遮蔽され、かつ前記第1封止治具の前記光透過領域に接する外側密閉空間が形成され、かつ、前記光照射部は前記外側密閉空間の外部に配置される。一方、前記光照射部が前記中間製品に光を照射する際、前記第3封止治具の前記開閉窓が開放される。
本発明による素子製造装置において、前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、開閉自在な開閉窓によって構成されており、前記封止機構は、前記第1封止治具の前記開閉窓が開放されている際に前記第1封止治具の内部の空間と連通可能に構成された補助チャンバをさらに有しており、光照射部は前記補助チャンバ内に配置されていてもよい。この場合、前記第1封止治具が前記蓋材に接触していないとき、前記第1封止治具の前記開閉窓は閉鎖されている。一方、光照射部が前記中間製品に光を照射する際、前記第1封止治具の前記開閉窓は開放されており、かつ、前記第1封止治具の内部の空間および前記補助チャンバの内部の空間が、前記第1圧力よりも高い第2圧力に制御されている。
本発明によれば、差圧を利用して基材を蓋材で覆うことによって、有機半導体素子などの素子を効率良く製造することができる。
図1は、本発明の実施の形態における有機半導体素子を示す縦断面図。 図2Aは、図1に示す有機半導体素子の補助電極、突起部および有機半導体層のレイアウトの一例を示す平面図。 図2Bは、図1に示す有機半導体素子の補助電極、突起部および有機半導体層のレイアウトのその他の例を示す平面図。 図3は、本発明の実施の形態における素子製造装置を示す図。 図4(a)〜(g)は、本発明の実施の形態における素子製造方法を示す図。 図5(a)〜(d)は、本発明の実施の形態において、補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図6(a)(b)は、比較の形態において、補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図7(a)〜(g)は、本発明の実施の形態の変形例において、補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図8は、封止機構を含む中間製品処理装置が、被露光層を露光する露光装置として構成される例を示す図。 図9は、図8に示す露光装置によって実施される露光工程を示す図。 図10は、封止機構を含む中間製品処理装置が、蒸着用材料を基材上に蒸着させる蒸着装置として構成される例を示す図。 図11は、図10に示す蒸着装置によって実施される蒸着工程を示す図。 図12は、中間製品処理装置の変形例を示す斜視図。 図13Aは、図12に示す中間製品処理装置を第2方向に沿って切断した場合を示す断面図。 図13Bは、図12に示す中間製品処理装置を第1方向に沿って切断した場合を示す断面図。 図14(a)〜(f)は、図12に示す中間製品処理装置を用いて補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図15(a)〜(f)は、さらなる変形例による中間製品処理装置を用いて補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図16(a)〜(f)は、さらなる変形例による中間製品処理装置を用いて補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図17は、素子製造装置の変形例を示す図。 図18(a)〜(h)は、さらなる変形例による中間製品処理装置を用いて補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図19(a)〜(h)は、さらなる変形例による中間製品処理装置を用いて補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図20は、中間製品処理装置のさらなる変形例を示す図。 図21は、中間製品処理装置のさらなる変形例を示す図。
以下、図1乃至図5(a)〜(d)を参照して、本発明の実施の形態について説明する。まず図1により、本実施の形態における有機半導体素子40の層構成について説明する。ここでは有機半導体素子40の一例として、トップエミッションタイプの有機EL素子について説明する。
有機半導体素子
図1に示すように有機半導体素子40は、基材41と、基材41上に設けられた複数の第1電極42と、第1電極42間に設けられた補助電極43および突起部44と、第1電極42上に設けられた有機半導体層45と、有機半導体層45上および補助電極43上に設けられた第2電極46と、を備えている。
有機半導体層45は、有機化合物中における電子と正孔の再結合によって発光する発光層を少なくとも含んでいる。また有機半導体層45は、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層または電子注入層など、有機EL素子において一般に設けられる様々な層をさらに含んでいてもよい。有機半導体層の構成要素としては公知のものを用いることができ、例えば特開2011−9498号公報に記載のものを用いることができる。
第1電極42は、有機半導体層45の各々に対応して設けられている。第1電極42は、有機半導体層45で発生した光を反射させる反射電極としても機能するものである。第1電極42を構成する材料としては、アルミニウム、クロム、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン、銅、タンタル、タングステン、白金、金、銀などの金属元素の単体またはこれらの合金を挙げることができる。なお第1電極42においては、上述の金属の上に、インジウム錫酸化物いわゆるITOや、インジウム亜鉛酸化物いわゆるIZO等の無機酸化物の層が形成されていてもよい。
第2電極46は、複数の有機半導体層45に対する共通電極として機能するものである。また第2電極46は、有機半導体層45で発生した光を透過させるよう構成されている。第2電極46を構成する材料としては、光を透過させることができる程度に薄くされた金属膜や、ITOなどの酸化物導電性材料を用いることができる。
補助電極43は、電源(図示せず)から個々の有機半導体層までの距離の差に起因して電圧降下のばらつきが生じないようにし、これにより、有機EL素子を用いた表示装置の輝度のばらつきを抑制するためのものである。図1に示すように、各補助電極43は第2電極46に接続されている。補助電極43を構成する材料としては、第1電極42と同様の金属元素の単体または合金を挙げることができる。補助電極43は、第1電極42と同一の材料から構成されていてもよく、若しくは、第1電極42とは異なる材料から構成されていてもよい。
突起部44は、絶縁性を有する材料から構成されるものである。図1に示す例において、突起部44は、第1電極42と補助電極43との間に設けられている。このような突起部44を設けることにより、第1電極42と補助電極43および第2電極46との間の絶縁性を確保することができる。また、突起部44の間に設けられる有機半導体層45の形状を適切に定めることができる。突起部44を構成する材料としては、ポリイミドなどの有機材料や、酸化シリコンなどの無機絶縁性材料を用いることができる。また突起部44は、基材41の法線方向に沿って延びるよう構成されており、このため後述する蓋材を基材41に密着させる際に、蓋材と基材41との間に空間を確保するためのスペーサーとして機能することもできる。
図1に示すように、有機半導体層45および第2電極46は、第1電極42上だけでなく突起部44上にも連続して設けられていてもよい。なお、有機半導体層45のうち電流が流れて発光するのは、第1電極42と第2電極46とによって上下に挟まれている部分であり、突起部44上に位置する有機半導体層45では発光が生じない。後述する図2Aおよび図2Bにおいては、有機半導体層45のうち発光が生じる部分のみが示されている。
次に、基材41の法線方向から見た場合の有機半導体素子40の構造について説明する。特に、有機半導体素子40の補助電極43、突起部44および有機半導体層45のレイアウトについて説明する。図2Aは、補助電極43、突起部44および有機半導体層45のレイアウトの一例を示す平面図である。図2Aに示すように、有機半導体層45は、マトリクス状に順に配置され、各々が矩形形状を有する赤色有機半導体層45R、緑色有機半導体層45Gおよび青色有機半導体層45Bを含んでいてもよい。この場合、隣り合う有機半導体層45R,45G,45Bの組み合わせが1つの画素を構成している。
図2Aに示すように、補助電極43は、マトリクス状に配置された有機半導体層45の間を延びるよう格子状に配置されている。このように補助電極43を配置することにより、各有機半導体層45に接続された第2電極46における電圧降下に、場所に応じた差が生じることを抑制することができる。また図2Aに示すように、突起部44は、有機半導体層45を側方から取り囲むよう、有機半導体層45と補助電極43との間に設けられている。すなわち、突起部44は、有機半導体層45の四辺に沿って連続して設けられている。これによって、補助電極43上の有機半導体層45を除去する工程において、飛散した有機半導体材料が第1電極42上の有機半導体層45に到達することを防ぐことができる。
なお電圧降下を適切に低減することができる限りにおいて、補助電極43がその全域にわたって第2電極46に接続される必要はない。すなわち、後述する除去工程において、補助電極43上の有機半導体層45の全てが除去される必要はない。従って図2Bに示すように、突起部44は、有機半導体層45の四辺のうちの任意の辺に沿って非連続的に設けられていてもよい。図2Bに示す例においても、突起部44によって挟まれた位置にある補助電極43上の有機半導体層45を除去する工程において、飛散した有機半導体材料が第1電極42上の有機半導体層45に到達することを防ぐことができる。また、突起部44によって挟まれた位置にある補助電極43を第2電極46に接続することにより、電圧降下を適切に抑制することができる。
次に、本実施の形態による有機半導体素子40を基材41上に形成するための素子製造装置10および素子製造方法について説明する。有機半導体素子40に不純物が混入されることを十分に防ぐことができる限りにおいて、素子製造方法が実施される環境は特には限られないが、例えば素子製造方法は部分的に真空環境の下で実施される。なお少なくとも大気圧よりも低圧の環境である限りにおいて、真空環境における具体的な圧力が特に限定されることはないが、例えば素子製造装置10の内部の圧力は1.0×10Pa以下になっている。
素子製造装置
図3は、素子製造装置10を概略的に示す図である。図3に示すように、素子製造装置10は、基材41上に複数の第1電極42を形成する第1電極形成装置11と、第1電極42間に補助電極43を形成する補助電極形成装置12と、第1電極42と補助電極43との間に突起部44を形成する突起部形成装置13と、第1電極42、補助電極43上および突起部44上に有機半導体層45を形成する有機半導体層形成装置14と、を備えている。以下の説明において、各装置11,12,13,14を用いた工程によって得られるものを中間製品50と称することもある。第1電極形成装置11を経た後の中間製品50は、基材41と、基材41上に形成された複数の第1電極42と、を含むものである。補助電極形成装置12を経た後の中間製品50は、第1電極42間に形成された補助電極43をさらに含むものである。突起部形成装置13を経た後の中間製品50は、第1電極42と補助電極43との間に形成された突起部44をさらに含むものである。有機半導体層形成装置14を経た後の中間製品50は、補助電極43上および突起部44上に形成された有機半導体層45をさらに含むものである。また、後述する中間製品処理装置15を経た後の中間製品50においては、補助電極43上に設けられた有機半導体層45が除去されている。
素子製造装置10は、後述する蓋材21cが基材41に対して密着されている間に所定の処理を実施する中間製品処理装置15をさらに備えている。本実施の形態においては、中間製品処理装置15が、補助電極43上に設けられた有機半導体層45を除去する除去装置として構成されている例について説明する。具体的には、本実施の形態において、中間製品処理装置15は、基材41および突起部44を含む中間製品50に突起部44の側から後述する蓋材21cを密着させる封止機構20と、補助電極43上に設けられた有機半導体層45を除去する除去機構30と、を有している。また素子製造装置10は、補助電極43上の有機半導体層45が除去された後に補助電極43および有機半導体層45上に第2電極46を形成する第2電極形装置16をさらに備えている。
図3に示すように、素子製造装置10は、各装置11〜16間で基材41や中間製品50を搬送するために各装置11〜16に接続された搬送装置17をさらに備えていてもよい。
なお図3は、機能的な観点から各装置を分類したものであり、物理的な形態が図3に示す例に限られることはない。例えば、図3に示す各装置11〜16のうちの複数の装置が、物理的には1つの装置によって構成されていてもよい。若しくは、図3に示す各装置11〜16のいずれかは、物理的には複数の装置によって構成されていてもよい。例えば後述するように、第1電極42および補助電極43は1つの工程において同時に形成されることがある。この場合、第1電極形成装置11および補助電極形成装置12は1つの装置として構成されていてもよい。
素子製造方法
以下、図4(a)〜(g)を参照して、素子製造装置10を用いて有機半導体素子40を製造する方法について説明する。はじめに、例えばスパッタリング法によって、第1電極42および補助電極43を構成する金属材料の層を基材41上に形成し、次に、金属材料の層をエッチングによって成形する。これによって、図4(a)に示すように、上述の第1電極42および補助電極43を同時に基材41上に形成することができる。なお、第1電極42を形成する工程および補助電極43を形成する工程は、別個に実施されてもよい。
次に、図4(b)に示すように、例えばフォトリソグラフィー法によって、第1電極42と補助電極43との間に、第1電極42および補助電極43よりも上方まで基材41の法線方向に沿って延びる複数の突起部44を形成する。その後、蒸着法,CVD法,印刷法,インクジェット法または転写法などの一般的な成膜方法によって、図4(c)に示すように、第1電極42上,補助電極43上および突起部44上に有機半導体層45を形成する。このようにして、基材41と、基材41に設けられた複数の第1電極42と、第1電極42間に設けられた補助電極43および突起部44と、第1電極42上、補助電極43上および突起部44上に設けられた有機半導体層45と、を含む中間製品50を得ることができる。なお本実施の形態においては、上述のように、第1電極42および補助電極43が突起部44よりも先に基材41上に形成される。このため、第1電極42および補助電極43は、突起部44によって部分的に覆われている。
次に、蓋材21cを準備し、その後、図4(d)に示すように、封止機構20を用いて蓋材21cの第1面21dを中間製品50に密着させる密着工程を実施する。次に、蓋材21cが中間製品50に密着している間に、図4(e)に示すように、除去機構30を用いて、補助電極43上に設けられた有機半導体層45にレーザ光などの光L1を照射する。これによって、光L1のエネルギーが有機半導体層45によって吸収され、この結果、補助電極43上の有機半導体層45を構成する有機半導体材料が飛散する。このようにして、補助電極43上の有機半導体層45を除去する除去工程を実施することができる。補助電極43上から飛散した有機半導体材料は、例えば図4(e)に示されているように、蓋材21cの第1面21dに付着する。その後、後述するように、第1電極42上の有機半導体層45上、および補助電極43上に第2電極46を形成する。
以下、上述の図4(d)(e)を参照して説明した、蓋材21cを中間製品50に密着させるとともに補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法について、図5(a)〜(d)を参照してより詳細に説明する。
(封止機構)
はじめに封止機構20について説明する。封止機構20は、図5(a)に示すように、蓋材21cを供給する蓋材供給部21と、蓋材21cの第1面21dが中間製品50に密着するよう蓋材21cに対して圧力を印加する加圧部23と、を有している。蓋材21cは、中間製品50を突起部44側から覆うためのものである。このような蓋材21cを用いることにより、例えば上述の除去工程において、補助電極43上から飛散した有機半導体材料が第1電極42上の有機半導体層45や周囲環境を汚染することを防ぐことができる。蓋材21cを構成する材料としては、ガラスやプラスチックなどの透光性を有する材料が用いられる。
蓋材供給部21は、蓋材21cをロール・トゥー・ロールで供給するよう構成されていてもよい。例えば蓋材供給部21は、蓋材21cを巻き出す巻出部21aと、蓋材21cを巻き取る巻取部21bと、を含んでいてもよい。この場合、蓋材21cの材料や厚みは、ロール状に巻き取られることができる程度の柔軟性を有するように設定される。
加圧部23は、図5(a)に示すように、光透過領域24aおよび気体通過領域24bを含む基板24と、少なくとも気体通過領域24bを囲うよう基板24上に設けられたパッキン25と、を有している。パッキン25は、基板24のうち蓋材21cと対向する側に設けられている。また加圧部23は、気体通過領域24bに接続され、基板24と蓋材21cとの間の空間に不活性ガスなどの気体を供給する気体注入部26をさらに有している。基板24は、透光性を有する材料から構成されており、例えば石英等のガラスから構成されている。パッキン25は、蓋材21cの第2面21eに密着して基板24と蓋材21cとの間の空間の気密性を高めることができる材料から構成されており、例えばゴムから構成されている。
(除去機構)
次に除去機構30について説明する。除去機構30は、基板24および蓋材21cを通してレーザ光などの光L1を補助電極43上の有機半導体層45に照射することにより、補助電極43上の有機半導体層45を除去するものである。除去機構30は、図5(a)に示すように、例えば、レーザ光を生成する光照射部31を有している。なお蓋材21cを構成する材料としては、レーザ光などの光L1を透過させることができるよう、PET、COP,PP,PE,PC,ガラスフィルムなどの透光性を有する材料が用いられる。
なお蓋材21cは、蓋材21cからガスが流入し、中間製品50と蓋材21cとの間の空間の機密性が低下してしまうことや、中間製品50の構成要素が酸化などによって劣化してしまうことを防ぐため、所定のガスバリア性を備えていることが好ましい。例えば、蓋材21cの酸素透過度は、好ましくは100cc/m・day以下になっており、より好ましくは30cc/m・day以下になっており、さらに好ましくは15cc/m・day以下になっている。
以下、中間製品処理装置15の作用について説明する。
はじめに、図5(a)に示すように、中間製品50を、封止機構20および除去機構30が設けられ、かつ真空雰囲気に維持されたチャンバ15a内に搬入する。次に、図5(b)に示すように、巻出部21aから巻取部21bに向けて蓋材21cを巻き出して、中間製品50を突起部44の側から蓋材21cの第1面21dで覆う。その後、中間製品50を蓋材21cに対して相対的に接近させ、そして、中間製品50と蓋材21cとを当接させる。これによって、図5(c)に示すように、第1面21dの反対側にある蓋材21cの第2面21eに接する空間に、具体的には、蓋材21c、基板24およびパッキン25によって囲まれた空間に、周囲から密閉された密閉空間28を形成することができる。なお中間製品50を蓋材21cに対して相対的に接近させる方法が特に限られることはない。例えば図5(c)に示すように、伸縮自在な複数のシリンダー22aを含む支持部22によって中間製品50が支持されている場合、シリンダー22aを伸ばすことによって中間製品50を蓋材21cに接触させることができる。
その後、気体注入部26を用いて密閉空間28に気体を注入して密閉空間28の圧力を高める。この結果、密閉空間28の圧力が、蓋材21cと中間製品50との間の空間の圧力よりも高くなる。このため、密着工程において、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に強固に密着させることができる。なお気体注入部26には、図5(c)に示すように、気体注入部26の注入口26aから密閉空間28への気体の注入を制御するためのシャッター26bが設けられていてもよい。
次に、中間製品に前記蓋材が密着されている間に、図5(d)および図4(e)に示すように、補助電極43上に設けられた有機半導体層45に、除去機構30の光照射部31を用いて光L1を照射する。これによって、真空環境下において、補助電極43上の有機半導体層45を除去することができる。図4(f)は、補助電極43上の有機半導体層45が除去された状態を示す図である。
その後、図4(g)に示すように、第1電極42上の有機半導体層45上、および補助電極43上に第2電極46を形成する。このようにして、第2電極46に接続された補助電極43を備える有機半導体素子40を得ることができる。
本実施の形態によれば、大気圧よりも低圧の環境下で複数の工程を実施する素子製造装置10の内部に、素子製造装置10の内部の圧力よりも高い圧力を有する密閉空間28を形成することにより、差圧を利用して蓋材21cを中間製品50に対して強固に密着させることができる。このため、上述の除去工程などの、中間製品50に対する様々な処理を、蓋材21cが中間製品50に強固に密着した状態で実施することができる。これによって、既に形成されている有機半導体層45や、中間製品50の周囲の環境が汚染されてしまうことを抑制することができる。
比較の形態
次に、本実施の形態の効果を、比較の形態と比較して説明する。図6(a)(b)は、比較の形態において、補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法を示す図である。
図6(a)(b)に示す比較の形態においては、中間製品50に蓋材21cを密着させて重ね合わせ基材を構成した後、蓋材21cと中間製品50との間の空間を真空雰囲気に維持した状態で重ね合わせ基材を大気中に取り出し、そして、大気中で補助電極43上の有機半導体層45に光を照射する。図6(a)(b)に示す比較の形態において、図1乃至図5(a)〜(d)に示す本実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
比較の形態においては、重ね合わせ基材を大気中に取り出したり再び搬入したりする際に、素子製造装置の内部雰囲気の置換や脱気に時間がかかることになる。このため、有機半導体素子を製造することに要する時間やコストが増大することが考えられる。また重ね合わせ基材が大気中に一旦取り出されるため、重ねあわせ基材を形成した後、蓋材21cを切断する必要がある。従って、使用後の蓋材21cを巻き取ること、すなわち蓋材21cロール・トゥー・ロールで回収することが困難である。このため、蓋材21cの回収方法が限定されてしまうことになる。
これに対して本実施の形態によれば、補助電極43上の有機半導体層45を除去する工程を、素子製造装置の内部の、大気圧よりも低圧の環境下で実施することができる。このため、有機半導体素子40などの素子を効率良く製造することができる。また、蓋材21cをロール・トゥー・ロールで供給することが可能になる。従って本実施の形態によれば、ロール・トゥー・ロールや枚葉など、蓋材21cの供給方法として様々な方法を採用することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(有機半導体素子の層構成の変形例)
上述の本実施の形態において、第1電極42および補助電極43が突起部44よりも先に基材41上に形成される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、突起部44を第1電極42および補助電極43よりも先に基材41上に形成してもよい。このような場合であっても、上述した本実施の形態による密着工程や除去工程を利用することができる。以下、このような例について図7(a)〜(g)を参照して説明する。
はじめに図7(a)に示すように、基材41上に複数の突起部44を形成する。次に、図7(b)に示すように、突起部44間に第1電極42を形成するとともに、突起部44上に補助電極43を形成する。その後、図7(c)に示すように、第1電極42,補助電極43および突起部44上に有機半導体層45を形成する。このようにして、基材41と、基材41に設けられた複数の第1電極42と、第1電極42間に設けられた補助電極43および突起部44と、第1電極42上および補助電極43上に設けられた有機半導体層45と、を含む中間製品50を得ることができる。なお本変形例においては、第1電極42および補助電極43よりも先に突起部44が形成されるため、突起部44が補助電極43によって覆われている。なお突起部44は、その上面が全域にわたって補助電極43によって覆われている必要はない。すなわち突起部44は、その上面が少なくとも部分的に補助電極43によって覆われていればよい。また上述の本実施の形態においては、第1電極42間に2列にわたって突起部44が設けられ、突起部44間に補助電極43が設けられる例を示したが、本変形例においては、補助電極43が突起部44上に設けられるため、図7(c)に示すように第1電極42間に設けられる突起部44は1列のみであってもよい。
次に、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に密着させる密着工程を実施する。具体的には、図7(d)に示すように、蓋材21cの第1面21dが、突起部44上の補助電極43上の有機半導体層45に当接される。この際、上述の本実施の形態の場合と同様に、蓋材21cは、差圧を利用することによって中間製品50に対して強固に密着される。この場合、蓋材21cの第1面21dの表面エネルギーを適切に設定することにより、図7(e)に示すように、突起部44上の補助電極43上の有機半導体層45を蓋材21cの第1面21dに転移させることができる。すなわち本変形例においては、転移を利用して、突起部44上の補助電極43上の有機半導体層45を除去する除去工程を実施することができる。図7(f)は、突起部44上の補助電極43上の有機半導体層45が除去された状態を示す図である。なお本変形例においても、転移を促進するため、上述の本実施の形態の場合と同様に、突起部44上の補助電極43上の有機半導体層45に光を照射してもよい。
その後、図7(g)に示すように、第1電極42上の有機半導体層45上および突起部44上の補助電極43上に第2電極46を形成する。このようにして、第2電極46に接続された補助電極43を備える有機半導体素子40を得ることができる。
なお上述の本実施の形態および本変形例においては、除去される有機半導体層45が、補助電極43に接している例を示したが、これに限られることはなく、除去される有機半導体層45と補助電極43との間に、図示しないその他の層、例えば導電性を有する層が介在されていてもよい。すなわち本願において、「補助電極上に設けられた有機半導体層を除去する」とは、基材の法線方向に沿って見た場合に補助電極と重なっている有機半導体層を除去することを意味している。
(中間製品処理装置が露光装置として構成される例)
また上述の本実施の形態および変形例において、封止機構20を有する中間製品処理装置15が、補助電極43上の有機半導体層45を除去する除去装置として構成される例を示した。しかしながら、上述の封止機構20の応用例が特に限られることはない。例えば中間製品処理装置15は、図8および図9に示すように、封止機構20と、中間製品50に蓋材21cが密着されている間に被露光層47に対して露光光L2を照射する露光工程を実施する露光機構33と、を有していてもよい。すなわち、素子製造装置10の内部における差圧を利用した上述の密着方法が、露光工程のために適用されてもよい。
(中間製品処理装置が蒸着装置として構成される例)
若しくは、中間製品処理装置15は、図10および図11(a)(b)に示すように、封止機構20と、中間製品50に蓋材21cが密着されている間に蒸着用材料48に光を照射して蒸着用材料48を基材41上に蒸着させる蒸着機構35と、を有していてもよい。すなわち、素子製造装置10の内部における差圧を利用した上述の密着方法が、蒸着工程のために適用されてもよい。なお、蓋材21cのような柔軟性を有する部材の上に所定の材料を設け、この材料を加熱して蒸発させることにより、別の部材上に材料を付着させる、という方法は、印刷の分野において「昇華転写」と呼ばれる方法である。従って、本変形例における「蒸発」および「蒸着」という用語を、「昇華」および「昇華転写」に読み替えることも可能である。
本変形例においては、図11(a)に示すように、蒸着用材料48が蓋材21cの第1面21dに設けられている。また図11(a)に示すように、中間製品50は、基材41と、基材41上に設けられた複数の突起部44と、突起部44間に設けられた第1電極42と、を有している。この場合、蒸着機構35を用いて赤外線などの光L3を蒸着用材料48に照射すると、蒸着用材料48が蒸発する。より具体的には、図11(a)に示すように蒸着用材料48のうち第1電極42と対向する位置に存在する蒸着用材料48に光L3を照射すると、蒸着用材料48が蒸発して基材41上の第1電極42に付着する。この結果、図11(b)に示すように、第1電極42上に蒸着層49を形成することができる。また基材41と蓋材21cとの間の空間は、突起部44によって適切に区画されている。このため、基材41と蓋材21cとの間の空間で蒸着用材料48が広域にわたって飛散してしまうことが防がれている。なお蒸着用材料48を加熱する方法は、上述の限りではない。例えば蒸着用材料48の下部に赤外光を吸収する金属薄膜を形成しておき、金属薄膜を加熱することで蒸着用材料48を蒸着させても良い。すなわち本変形例において、「光L3を蒸着用材料48に照射する」という工程は、蒸着用材料48に直接的に光を照射する工程だけでなく、蒸着用材料48に隣接している部材に光が到達するように蒸着用材料48に向けて光を照射するという工程をも含んでいる。
(その他の変形例)
上述の本実施の形態および各変形例において、基材41が枚葉で供給される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、基材41は、ロール・トゥー・ロールで供給されてもよい。この場合、ロール・トゥー・ロールで供給されている基材41を蓋材21cに対して接近させる可動ステージなどを用いることによって、上述の本実施の形態および各変形例の場合と同様に、基材41を部分的に蓋材21cによって覆うことができる。
また上述の本実施の形態および各変形例において、有機半導体素子40が有機ELである例を示した。しかしながら、上述の素子製造装置10および素子製造方法によって製造される有機半導体素子のタイプが特に限られることはない。例えば上述の素子製造装置10および素子製造方法を用いて、有機トランジスタデバイスや有機太陽電池デバイスなどの様々な有機半導体素子を製造することが可能である。有機トランジスタデバイスにおいて、有機半導体層およびその他の構成要素としては公知のものを用いることができ、例えば特開2009−87996号公報に記載のものを用いることができる。同様に、有機太陽電池デバイスにおいて、有機半導体層から構成される光電変換層およびその他の構成要素としては公知のものを用いることができ、例えば特開2011−151195号公報に記載のものを用いることができる。また、上述の素子製造装置10および素子製造方法は、有機半導体素子の製造だけでなく、無機半導体素子の製造に適用されてもよい。
(中間製品処理装置の変形例)
以下、中間製品処理装置15のその他の変形例について説明する。はじめに図12を参照して、本変形例による中間製品処理装置15の概略について説明する。図12は、中間製品処理装置15の主要な構成要素を示す斜視図である。
図12において、中間製品50のうち蓋材21cの第1面21dと対向する第1面が符号50aで表されており、第1面50aの反対側にある第2面が符号50bで表されている。本変形例による中間製品処理装置15のチャンバ15a内において、中間製品50は、蓋材21cよりも上方の位置で基材保持具71によって保持されている。基材保持具71としては、中間製品50の第2面50bに接触して中間製品50を保持できるものが用いられ、例えば静電チャックが用いられる。なお図が煩雑になることを防ぐため、チャンバ15a、および、中間製品50をチャンバ15aに搬入するためにチャンバ15aに形成されている基材取り出し窓15bは一点鎖線で表されている。また、後述する第1封止治具61のうち蓋材21cの下方に隠れている部分が点線で表されている。
図12に示すように、本変形例において、中間製品処理装置15の封止機構20の加圧部23は、蓋材21cの第2面21e側に配置された第1封止治具61を有している。第1封止治具61は、蓋材21cの第2面21e側に、周囲から密閉された上述の密閉空間28を形成するためのものである。第1封止治具61は例えば、蓋材21cに平行に延びる主面61aと、主面61aから蓋材21cに向かう側面と、を有している。この場合、密閉空間28は、第1封止治具61の側面の内側の空間に少なくとも形成される。すなわち、中間製品50の基材41の法線方向から見た場合の密閉空間28の輪郭は、第1封止治具61の側面によって画定される。第1封止治具61の側面は例えば、第1方向D1に沿って延びる一対の第1側面61bと、第1方向D1に直交する第2方向D2に沿って延びる一対の第2側面61cと、を含んでいる。ここで第1方向D1とは、蓋材供給部21によって蓋材21cが搬送される方向のことである。なお「第1側面61bが第1方向D1に沿って延びる」とは、第1側面61bと第1方向D1との間に形成される角度が、第1側面61bと第2方向D2との間に形成される角度よりも小さいことを意味している。好ましくは、第1側面61bと第1方向D1との間に形成される角度は、−10度〜+10度の範囲内になっている。同様に、「第2側面61cが第2方向D2に沿って延びる」とは、第2側面61cと第2方向D2との間に形成される角度が、第2側面61cと第1方向D1との間に形成される角度よりも小さいことを意味している。好ましくは、第2側面61cと第2方向D2との間に形成される角度は、−10度〜+10度の範囲内になっている。なお図12においては、第1方向D1および第2方向D2の両方に直交する第3方向が符号D3で表されている。
図12に示すように、第1封止治具61の第1側面61bおよび第2側面61cはいずれも、中間製品50の基材41の法線方向から見た場合に中間製品50と重ならない位置に配置されている。このため、第1封止治具61の側面の内側の空間に形成される密閉空間28は、中間製品50の基材41の法線方向に沿って見た場合に密閉空間28が中間製品50を包含するよう形成されることになる。
次に図13Aおよび図13Bを参照して、本変形例による中間製品処理装置15についてさらに詳細に説明する。図13Aは、図12に示す中間製品処理装置15を第2方向D2に沿って切断した場合を示す断面図であり、図13Bは、図12に示す中間製品処理装置15を第1方向D1に沿って切断した場合を示す断面図である。
図13Aおよび図13Bに示すように、光照射部31は第1封止治具61の外部に配置される。また、第1封止治具61の主面61aのうち光照射部31からの光が通る部分は、透光性を有する材料から構成された光透過領域61dとなっている。透光性を有する材料としては、上述の基板24と同様に例えば石英が用いられる。
封止機構20の加圧部23は、蓋材21cの第1面21d側に配置され、密閉空間28を形成する際に第1封止治具61の側面との間で蓋材21cを挟み込む第2封止治具をさらに有していてもよい。これによって、密閉空間28を周囲からさらに強固に密閉することができる。第2封止治具62は例えば、第1封止治具61の第1側面61bとの間で蓋材21cを挟み込む第1側面62bと、第1封止治具61の第2側面61cとの間で蓋材21cを挟み込む第2側面62cと、を含む、枠状の部材として構成されている。
ところで上述のように、本変形例においては、密閉空間28が中間製品50を包含するよう形成されている。このため図13Aおよび図13Bに示すように、蓋材21cと中間製品50とを密着させる際、密閉空間28を形成する第1封止治具61の主面61a側に中間製品50を押し込み、これによって蓋材21cを第1封止治具61の主面61a側に撓ませた状態で、蓋材21cを中間製品50に密着させることができる。この際、第1封止治具61および第2封止治具62による挟み込みによって蓋材21cが強固に保持されているので、蓋材21cには、中間製品50に向かう、撓みに対する反発力が生じる。このため本変形例によれば、蓋材21cを中間製品50により強固に密着させることができる。このことにより、既に形成されている有機半導体層45や、中間製品50の周囲の環境が汚染されてしまうことをより確実に抑制することができる。
また本変形例によれば、中間製品50の基材41の法線方向から見た場合に第1封止治具61の側面61b,61cが中間製品50と重ならないよう、第1封止治具61の側面61b,61cが配置されている。このため、蓋材21cを中間製品50に密着させる際、第1封止治具61の側面61b,61cが蓋材21cを介して中間製品50の第1面50aを局所的に押圧することがない。このことは、中間製品50の第1面50a側の構成要素が、第1封止治具61の側面61b,61cからの局所的な押圧によって破損されることがないことを意味する。従って、中間製品50の第1面50a側の構成要素のレイアウトを高い自由度で設定することが可能になる。
次に図14(a)〜(f)を参照して、本変形例による中間製品処理装置15を用いて補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法について説明する。なお図14(a)〜(f)には、第1方向D1に沿って切断された場合の中間製品処理装置15が示されている。
はじめに図14(a)に示すように、チャンバ15a内に中間製品50を準備し、かつ、蓋材21cを第1方向D1に沿って巻出部21aから巻取部21bに向けて搬送することにより、中間製品50と蓋材21cの第1面21dとを対向させる準備工程を実施する。この際、チャンバ15a内の圧力は第1圧力P1に制御されている。第1圧力P1は、中間製品50に不純物が混入することを抑制するよう、好ましくは1×10Pa以下に設定されており、より好ましくは1×10−1Pa以下に設定されている。
次に図14(b)に示すように、第1圧力P1に制御された環境下で第1封止治具61を蓋材21cの第2面21eに接触させることにより、蓋材21cの第2面21e側に密閉空間28を形成する密閉空間形成工程を実施する。具体的には、第2封止治具62を第1封止治具61に向けて移動させることにより、第1封止治具61の側面と第2封止治具62の側面とで蓋材21cを挟み込むようにする。この際、密閉空間28の圧力は第1圧力になっている。
その後、図14(c)に示すように、基材保持具71を用いて中間製品50を蓋材21cに向けて移動させることにより、中間製品50を蓋材21cの第1面21dに接触させる。また、密閉空間28の圧力を、上述の第1圧力P1よりも高い第2圧力P2に高める。この際、中間製品50と蓋材21cの第1面21dとの間の空間の圧力は第1圧力P1になっている。このため、第1圧力P1と第2圧力P2との差に基づいて、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に強固に密着させることができる。この密着工程の際、第1圧力P1と第2圧力P2との差は、好ましくは1×10Pa以上に設定され、より好ましくは1×10Pa以上に設定される。なお図示はしないが、第1封止治具61には、密閉空間28に気体を注入する気体注入部が接続されている。また第1封止治具61には、密閉空間28内の気体を排気する排気部がさらに接続されていてもよい。
次に図14(d)に示すように、中間製品50に蓋材21cが密着されている間に、第1封止治具61の外部に配置された光照射部31を用いて、第1封止治具61の主面61aおよび蓋材21cを通して光L1を中間製品50に照射する光照射工程を実施する。これによって、補助電極43上の有機半導体層45を除去することができる。光照射部31は、大気環境下に配置されていてもよい。
その後、図14(e)に示すように、密閉空間28内の気体を排気して、密閉空間28の圧力を低減させる。例えば、密閉空間28内の圧力を第1圧力P1まで低下させる。その後、図14(f)に示すように、中間製品50から蓋材21cを剥離させる剥離工程を実施する。この際、図14(e)に示すように密閉空間28内の気体を排気している場合、剥離工程の際にチャンバ15a内の圧力が上昇してしまうことを抑制することができる。
(中間製品処理装置のその他の変形例)
図12乃至図14(a)〜(f)に示す中間製品処理装置15の変形例においては、光照射部31が第1封止治具61の外部に、例えば大気環境下に配置される例を示した。ところで図12乃至図14(a)〜(f)に示す例においては、光照射部31が大気環境下に配置される場合、上述の準備工程および密閉空間形成工程の間は、上述の第1圧力P1と大気圧との差圧が第1封止治具61の光透過領域61dに加えられることになる。このことは、最大で約1気圧の差圧が光透過領域61dに加えられる可能性があることを意味している。従って、光透過領域61dは、最大で約1気圧の差圧に耐え得るよう構成される必要がある。光透過領域61dが例えば石英によって構成されている場合、約1気圧の差圧に耐えるためには、数cm程度の厚い石英を用いることになる。
ところで、光照射部31は通常、レーザ光などの光を生成する光源に加えて、光を中間製品50に縮小投影するための結像光学系や、レーザ光を集光する集光光学系などの光学系を含んでいる。一方、光照射部31と中間製品50との間に光透過領域61dが存在する場合は、光学系の出射面から中間製品50までの距離、いわゆるワークディスタンスを、光透過領域61dの厚みよりも短くすることができない。従って、光透過領域61dの厚みが大きい場合、ワークディスタンスが長くなり、この結果、光学系の設計の自由度が低下してしまう。また光透過領域61dの厚みが大きいことは、第1封止治具61のコストの増大を招く。
このような課題を考慮し、図15(a)〜(f)に示す本変形例においては、第1封止治具61の主面61aのうち光照射部31からの光が通る部分を、開閉自在な開閉窓61eによって構成することを提案する。この場合、光照射部31を用いて中間製品50に光を照射する際、開閉窓61eを開放することによって形成される開口部に光照射部31の光学系を配置させることができるので、ワークディスタンスを短くすることができる。これによって、所望の光学系を容易に得ることができるようになる。
本変形例において、封止機構20の加圧部23は、図15(a)に示すように、第1封止治具61の開閉窓61eが開放されている際に第1封止治具61の内部の空間と連通可能に構成された補助チャンバ72をさらに有している。そして光照射部31は、この補助チャンバ72内に配置されている。後述するように、第1封止治具61が蓋材21cに接触していないとき、第1封止治具61の開閉窓61eは閉鎖されている。一方、光照射部31が中間製品50に光を照射する際、第1封止治具61の開閉窓61eは開放されており、かつ、第1封止治具61の内部の空間および補助チャンバ72の内部の空間が、第1圧力P1よりも高い第2圧力P2に制御される。
以下、図15(a)〜(f)を参照して、本変形例による中間製品処理装置15を用いて補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法について説明する。
はじめに図15(a)に示すように、中間製品50と蓋材21cの第1面21dとを対向させる上述の準備工程を実施する。この際、第1封止治具61の開閉窓61eは閉鎖されている。また補助チャンバ72の内部の空間の圧力は、第2圧力P2に制御されている。第2圧力P2は、光照射部31が動作可能であるよう設定されており、例えば1気圧に設定されている。好ましくは、補助チャンバ72の内部の環境は、酸素および水素を含まない環境になっている。例えば補助チャンバ72内には、窒素などの不活性ガスが充填されている。これによって、後述するように開閉窓61eが開放され、補助チャンバ72内に充填されていた気体が蓋材21cに接するようになった場合に、酸素や水素が蓋材21cを透過して中間製品50に到達してしまうことを防ぐことができる。
次に図15(b)に示すように、第1圧力P1に制御された環境下で、かつ第1封止治具61の開閉窓61eが閉鎖された状態で、第1封止治具61を蓋材21cの第2面21eに接触させる密閉空間形成工程を実施する。開閉窓61eが閉鎖されたままであるので、第1封止治具61と蓋材21cとの間に形成される密閉空間28の圧力は第1圧力となる。
その後、図15(c)に示すように、中間製品50を蓋材21cの第1面21dに接触させる。また、第1封止治具61の開閉窓61eを開放する。これによって、第1封止治具61の内部の空間および補助チャンバ72の内部の空間が、第1圧力よりも高い第2圧力に制御された密閉空間28となる。これによって、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に強固に密着させることができる。
次に図15(d)に示すように、開閉窓61eを開放することによって形成される開口部に光照射部31の光学系を配置させた状態で、光L1を中間製品50に照射する光照射工程を実施する。その後、図15(e)に示すように、第1封止治具61の開閉窓61eを閉鎖する。開閉窓61eを閉鎖した後、第1封止治具61の内部の密閉空間28内の気体を排気して、密閉空間28の圧力を例えば第1圧力P1に低減させてもよい。その後、図15(f)に示すように、中間製品50から蓋材21cを剥離させる剥離工程を実施する。
(中間製品処理装置のその他の変形例)
図15(a)〜(f)に示す中間製品処理装置15の変形例においては、第1封止治具61の開閉窓61eが開放されている間、光照射部31の周囲の空間の圧力が蓋材21cの第2面21eに加えられることになる。ところで、蓋材21cの第2面21eに加えられる圧力は、蓋材21cを中間製品50に密着させることができる程度の圧力で十分である。一方、光照射部31の周囲の空間の圧力は一般に、光照射部31の特性や仕様に応じて決定され、例えば1気圧に設定される。従って、図15(a)〜(f)に示す変形例のように、蓋材21cの第2面21e側の空間と光照射部31の周囲の空間とが連通している場合、蓋材21cの第2面21eに加えられる圧力が、蓋材21cを中間製品50に密着させるために必要な圧力を超えた過剰なものになってしまうことがある。
このような課題を考慮し、図16(a)〜(f)に示す本変形例においては、光照射部31の周囲の空間の圧力とは独立に蓋材21cの第2面21e側の空間の圧力を調整することを可能にしながら、第1封止治具61の主面61aの厚みを小さくすることができる構成を提案する。
本変形例において、第1封止治具61の主面61aのうち光照射部31からの光が通る部分は、石英などの透光性を有する材料から構成された光透過領域61dとなっている。また封止機構20の加圧部23は、第1封止治具61の光透過領域61dに隣接して配置されるとともに開閉自在な開閉窓63eを備えた第3封止治具63をさらに有している。後述するように、第1封止治具61の内部の空間の圧力が第2圧力P2より低いとき、第3封止治具63の内部の空間には、閉鎖された開閉窓63eによって大気から遮蔽され、かつ第1封止治具61の光透過領域61dに接する外側密閉空間64が形成される。そして、光照射部31は外側密閉空間64の外部に配置される。一方、光照射部31が中間製品50に光を照射する際、第3封止治具63の開閉窓63eは開放される。
以下、図16(a)〜(f)を参照して、本変形例による中間製品処理装置15を用いて補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法について説明する。
はじめに図16(a)に示すように、中間製品50と蓋材21cの第1面21dとを対向させる上述の準備工程を実施する。この際、第3封止治具63の開閉窓63eは閉鎖されている。このため第3封止治具63の内部には、大気から遮蔽された外側密閉空間64が形成されている。光透過領域61dに加えられる差圧が小さく、このため光透過領域61dの厚みを小さくすることができる限りにおいて、外側密閉空間64の圧力が特に限られることはない。例えば図示はしないが、開閉弁が設けられた連通管を用いて第1封止治具61と第3封止治具63とを接続し、そして連通管の開閉弁を開放することにより、外側密閉空間64の圧力を、第1封止治具61の内部の空間の圧力と同一の第1圧力P1にすることができる。
次に図16(b)に示すように、第3封止治具63の開閉窓63eが閉鎖された状態で、第1封止治具61を蓋材21cの第2面21eに接触させる密閉空間形成工程を実施する。その後、第1封止治具61と蓋材21cとの間に形成された密閉空間28の圧力を、上述の第1圧力P1よりも高い第2圧力P2に高める。また、中間製品50を蓋材21cの第1面21dに接触させる。これによって、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に強固に密着させることができる。ここで、上述のように第1封止治具61の内部の空間と外側密閉空間64の内部の空間とが連通管によって連通している場合、外側密閉空間64の圧力は、密閉空間28と同様に第2圧力P2になる。
その後、第1封止治具61と外側密閉空間64とを接続する上述の連通管の開閉弁を閉鎖する。また図16(c)に示すように、第3封止治具63の開閉窓63eを開放する。これによって、第3封止治具63の内部の空間の圧力が、光照射部31の周囲の圧力と同一の第3圧力P3、例えば大気圧となる。このとき、密閉空間28の圧力は上述のように、第1圧力P1よりも高い第2圧力P2となっている。
次に図16(d)に示すように、中間製品50に蓋材21cが密着されている間に、第1封止治具61の主面61aおよび蓋材21cを通して光L1を中間製品50に照射する光照射工程を実施する。その後、図16(e)に示すように、第3封止治具63の開閉窓63eを閉鎖する。開閉窓63eを閉鎖した後、密閉空間28内の気体を排気して、密閉空間28の圧力を例えば第1圧力P1に低減させてもよい。同様に、外側密閉空間64内の気体を排気して、外側密閉空間64の圧力を例えば第1圧力P1に低減させてもよい。この際、第1封止治具61と外側密閉空間64とを接続する上述の連通管の開閉弁を開放することにより、外側密閉空間64内の気体の排気を、第1封止治具61内の気体の排気と同時に行ってもよい。その後、図16(f)に示すように、中間製品50から蓋材21cを剥離させる剥離工程を実施する。
本変形例によれば、開閉窓63eを備えた第3封止治具63を第1封止治具61の光透過領域61dに隣接して設けることにより、上述の準備工程、密閉空間形成工程や密着工程の際、第1封止治具61の光透過領域61dに接する、光透過領域61dの外部の空間に、大気から遮蔽された外側密閉空間64を形成することができる。このため、密閉空間28の圧力が第1圧力P1になっているときに外部から光透過領域61dに加えられる圧力を、大気圧以下の圧力に制限することができる。例えば上述のように第1封止治具61と外側密閉空間64とを接続する連通管が設けられている場合、準備工程、密閉空間形成工程や密着工程の際に光透過領域61dに加えられる差圧をほぼゼロにすることができる。このため、光透過領域61dに加えられる差圧が最大になるのは、第3封止治具63の開閉窓63eが開放され、光透過領域61dに外部から大気圧が加えられているときである。ここで本変形例のように、密閉空間28の圧力を第2圧力P2に高めた後に第3封止治具63の開閉窓63eを開放するようにした場合、光透過領域61dに加えられる差圧の最大値は、大気圧と第2圧力P2との差になる。従って本変形例によれば、第2圧力P2を適切に調整することにより、光透過領域61dに加えられる差圧が大きくなりすぎることを抑制することができる。このため、厚みの小さな石英などを用いて光透過領域61dを構成することが可能になる。従って、光学系の設計に関する高い自由度を確保することができ、また、第1封止治具61のコストが高くなることを抑制することができる。
また、蓋材21cの第2面21e側の空間と光照射部31の周囲の空間とが連通しないので、蓋材21cを中間製品50に密着させるための第2圧力P2が過剰に高くなることを防ぐことができる。
なお図12乃至図16(a)〜(f)に示す上記各変形例においては、下側から蓋材21cを中間製品50に密着させる例を示した。しかしながら、蓋材21cを中間製品50に密着させる方向が特に限られることはない。例えば図12乃至図16(a)〜(f)に示す上記各変形例においても、図1乃至図5(a)〜(d)に示す上述の本実施の形態の場合と同様に、上側から蓋材21cを中間製品50に密着させてもよい。若しくは図示はしないが、横方向から蓋材21cを中間製品50に密着させてもよい。
上側から蓋材21cを中間製品50に密着させるということは、基材保持具71を中間製品50の下方に配置し、そして基材保持具71によって中間製品50を下方から支持することができることを意味している。この場合、重力によって中間製品50の基材41が撓んでしまうことを防ぐことができる。蓋材21cと基材保持具71との位置的な干渉が生じやすいことを考慮すると、蓋材21cが存在しない側において下方から安定に基材41を支持できるということは非常に有効である。そして、基材41の撓みを防ぐことにより、蓋材21cが中間製品50に密着している間に実施される処理の精度を高めることができる。例えば、蓋材21cが中間製品50に密着している間に中間製品50に向けて光L1を照射し、これによって補助電極43上の有機半導体層45を除去する場合、高い位置精度で有機半導体層45を除去することができる。
ところで、上述の第1電極42、補助電極43、有機半導体層45や第2電極46が、蒸着法やスパッタリング法など、原料となる粒子や分子を基材41に向けて飛来させる成膜法が用いられる場合、不純物によって第1電極42などが汚染されてしまうことを防ぐためには、成膜処理の際、基材41の面のうち第1電極42などが形成される面が下を向いていることが好ましい。なぜなら、基材41の面のうち第1電極42などが形成される面を下に向けることにより、重力によって落下している不純物が第1電極42などに混入してしまうことを防ぐことができるからである。以下の説明において、基材41の面のうち第1電極42などが形成される面のことを素子形成面41aとも称する。
蓋材21cが中間製品50に密着している間に実施される処理の精度を高めるためには、上述のように、素子形成面41aが上に向けられることが好ましい。一方、第1電極42などに不純物が混入することを防ぐためには、上述のように、素子形成面41aが下に向けられることが好ましい。これらの要求をいずれも満たすことができる素子製造装置10について、図17を参照して以下に説明する。
(素子製造装置の変形例)
図17は、本変形例における素子製造装置10を概略的に示す図である。本変形例において、素子製造装置10は、基材41の素子形成面41aに第1電極42および補助電極43を形成する第1成膜室18aと、基材41の素子形成面41aに有機半導体層45を形成する第2成膜室18bと、反転室18cと、基材41の素子形成面41aに蓋材21cを密着させた状態で所定の処理を実施する処理室18dと、基材41の素子形成面41aに第2電極46を形成する第3成膜室18eと、を備えている。第1成膜室18aは、上述の第1電極形成装置11および補助電極形成装置12として機能するものであり、第2成膜室18bは、上述の有機半導体層形成装置14として機能するものであり、処理室18dは、上述の中間製品処理装置15として機能するものであり、第3成膜室18eは、上述の第2電極形成装置16として機能するものであると言える。
各室18a〜18eは、真空環境に維持されている。例えば各室18a〜18eの圧力は、1.0×10Pa以下、好ましくは1×10Pa以下に、より好ましくは1×10−1Pa以下になっている。また、各室18a〜18eの間における基材41の受け渡しも、真空環境下で実施される。例えば、図示はしないが、各室18a〜18eの間には、真空環境に維持された受け渡し室が設けられており、これら受け渡し室に設けられたロボットアームによって、基材41の受け渡し作業が行われる。これによって、各室18a〜18eの間において基材41を受け渡す度に基材41の周囲で給気または排気を実施する必要性を無くすまたは軽減することができ、これによって、有機半導体素子40の製造効率を高めることができる。また、有機半導体素子40の製造中に不純物が混入することを抑制することができ、これによって、得られる有機半導体素子40の品質や信頼性を高めることができる。
以下、図17に示す素子製造装置10を用いて有機半導体素子40を製造する方法について説明する。
第1成膜室18aにおいては、基材41の素子形成面41aが下を向いた状態で、素子形成面41aに第1電極42および補助電極43が形成される。素子形成面41aが下を向いた状態で基材41を保持する方法が特に限られることはなく、様々な方法が用いられ得る。例えば図17に示すように、マスク19aを用いた蒸着処理が第1成膜室18aにおいて実施される場合、マスク19aを張架するためのマスクフレーム19bの上に基材41を載置することにより、素子形成面41aが下を向いた状態で基材41を保持することができる。
第2成膜室18bにおいても、第1成膜室18aの場合と同様に、基材41の素子形成面41aが下を向いた状態で、素子形成面41aに有機半導体層45が形成される。第2成膜室18bにおいて用いられるマスク19aおよびマスクフレーム19bは、第1成膜室18aにおいて用いられるものと同一であってもよく、異なっていてもよい。
素子形成面41aに有機半導体層45が設けられた後、基材41は、素子形成面41aが下を向いた状態で反転室18cに搬入される。次に、反転室18cにおいて基材41の上下が反転された後、素子形成面41aが上を向いた状態で基材41が処理室18dに搬入される。処理室18dにおいては、素子形成面41aが上を向いた状態の基材41に対して上方から蓋材21cが密着される。その後、光を照射して突起部44上の有機半導体層45を除去する処理など、上述の様々な処理が実施される。処理された後の基材41は、素子形成面41aが上を向いた状態で再び反転室18cに搬入される。次に、反転室18cにおいて基材41の上下が再び反転された後、素子形成面41aが下を向いた状態で基材41が第3成膜室18eに搬入される。
第3成膜室18eにおいては、第1成膜室18aや第2成膜室18bの場合と同様に、基材41の素子形成面41aが下を向いた状態で、素子形成面41aに第2電極46が形成される。第3成膜室18eにおいて用いられるマスク19aおよびマスクフレーム19bは、第1成膜室18aや第2成膜室18bにおいて用いられるものと同一であってもよく、異なっていてもよい。
本変形例によれば、上述の第1電極形成装置11、補助電極形成装置12、有機半導体層形成装置14,中間製品処理装置15および第2電極形成装置16で実施される工程を、真空環境に維持された一連の室18a〜18eにおいて実施することができる。このため、有機半導体素子40の製造効率を高めることができ、また、得られる有機半導体素子40の品質や信頼性を高めることができる。また、第1電極形成装置11、補助電極形成装置12、有機半導体層形成装置1および第2電極形成装置16で実施される成膜処理を、基材41の素子形成面41aが下に向けられた状態で実施することができる。このため、形成される電極や層に不純物が混入することを抑制することができる。また、中間製品処理装置15で実施される処理を、基材41の素子形成面41aが上に向けられた状態で実施することができる。このため、重力によって中間製品50の基材41が撓んでしまうことを防ぐことができ、これによって、蓋材21cが中間製品50に密着している間に実施される処理の精度を高めることができる。
なお図示はしないが、上述の突起部形成装置13における処理、すなわち基材41の素子形成面41aに突起部44を形成する工程が実施されるタイミングや場所が特に限られることはない。例えば、第1成膜室18aに搬入される基材41に予め突起部44が形成されていてもよい。若しくは、素子形成面41aに第1電極42および補助電極43が形成された後であって、素子形成面41aに有機半導体層45が形成される前に、素子形成面41aに突起部44を形成してもよい。
また本変形例においては、中間製品処理装置15が有機半導体層45を除去する除去装置として構成されている場合に、素子製造装置10に反転室18cが導入される例を示したが、これに限られることはない。上述のように中間製品処理装置15が露光装置や蒸着装置として構成される場合にも、素子製造装置10に反転室18cが導入されてもよい。
(中間製品処理装置のその他の変形例)
中間製品処理装置15のさらなる変形例として、図16(a)〜(f)に示す変形例の場合と同様に第3封止治具63が設けられており、かつ図17に示す変形例の場合と同様に素子形成面41aが上を向いた状態の基材41に対して上方から蓋材21cが密着される例について、図18(a)〜(h)を参照して説明する。本変形例において、図16(a)〜(f)に示す変形例と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本変形例においては、図18(a)に示すように、中間製品50の基材41は、素子形成面41aを上に向けた状態で、基材保持具71によって下方から支持される。また、蓋材21c、第1封止治具61および第3封止治具63は、中間製品50よりも上方に位置している。
図18(a)に示すように、基材保持具71は、中間製品50の側方において第1封止治具61に向かって突出する側部71aを有していてもよい。この側部71aは、密閉空間28を形成する際に第1封止治具61の第1側面61bとの間で蓋材21cを挟み込むことができる。すなわち本変形例においては、上述の図14,15,16における第2封止治具62が、基材保持具71と一体に構成されていると言える。第2封止治具62と基材保持具71とが一体に構成される場合、仮に密閉空間28内の気体が蓋材21cを透過して蓋材21cの第1面21d側に到達してしまったとしても、そのような気体は、蓋材21cの第1面21dと基材保持具71とによって囲われた空間内に閉じ込められる。このため、チャンバ15aの内部の空間の真空度が劣化してしまうことを防ぐことができる。なお上述の図14,15,16に示す例においても、基材保持具71と第2封止治具62とが一体に構成されていてもよい。
好ましくは、側部71aの高さは、基材保持具71によって保持される中間製品50の高さとほぼ同等になっている。この場合、側部71aの上面に接する蓋材21cの第1面21dが、同様に中間製品50の上面にもほぼ接するようになる。これによって、後述する密着工程において蓋材21cの第1面21dを中間製品50に容易に密着させることが可能になる。
また図18(a)に示すように、第3封止治具63の開閉窓63eには、透光性を有する材料から構成された光透過部分63fが形成されていてもよい。この光透過部分63fは、後述するように、中間製品50を第3封止治具63の外部から視認して中間製品50の位置を調整するために利用され得る。なお上述の図16に示す例においても、第3封止治具63の開閉窓63eに光透過部分63fが形成されていてもよい。
以下、図18(a)〜(h)を参照して、本変形例による中間製品処理装置15を用いて補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法について説明する。
はじめに図18(a)に示すように、基材41の素子形成面41aが上を向いた状態で中間製品50を中間製品処理装置15のチャンバ15a内に搬入する。中間製品50は、図18(a)において一点鎖線で示されている基材取り出し窓15bを介して搬入される。図示はしないが、基材保持具71は、上下方向において進退自在に構成された、中間製品50を受け取るための受け取りピンを有していてもよい。
好ましくは、基材取り出し窓15bは、蓋材21cが搬送される第1方向D1に沿って延びている。また、基材取り出し窓15bを介して中間製品50が搬入される際の中間製品50の移動方向は、蓋材21cが搬送される第1方向D1と交差する方向、例えば直交する方向になっている。なお上述の本実施の形態および各変形例においても、蓋材21cが搬送される方向と中間製品50が搬入される際の中間製品50の移動方向とが交差していてもよく、より具体的には直交していてもよい。
また図18(a)に示すように、中間製品50と蓋材21cの第1面21dとを対向させる上述の準備工程を実施する。これによって、中間製品50が少なくとも部分的に、蓋材21cの第1面21dによって覆われるようになる。なお本願において、「覆う」とは、中間製品50の基材41の法線方向に沿って見た場合に蓋材21cが少なくとも部分的に中間製品50と重なっていることを意味しており、蓋材21cと中間製品50とが互いに当接しているかどうかは問わない。
次に図18(b)に示すように、蓋材21cを第1封止治具61に向けて、すなわち上方に移動させて、蓋材21cの第2面21eを第1封止治具61に接触させる。なお図16(b)においては、巻出部21aおよび巻取部21bが蓋材21cとともに上方に移動される例を示したが、これに限られることはなく、図示はしないが、蓋材21cに第1面21d側から接しているガイドロールなどを上方に移動させることにより、蓋材21cのうち中間製品50に対向している部分を上方に移動させてもよい。なお、蓋材21cを移動させるためのこのような機構は、上述の本実施の形態および各変形例においても設けられていてもよい。
次に図18(c)に示すように、基材保持具71を上方に移動させ、これによって基材保持具71の側部71aが第1封止治具61の第2側面61cとの間で蓋材21cを挟み込むようにする。これによって、蓋材21cの第2面21eと第1封止治具61とによって囲われた空間に、周囲から密閉された密閉空間28が形成される。このとき、密閉空間28の圧力は、チャンバ15a内の圧力と同様に第1圧力P1になっている。
なお、第1封止治具61と基材保持具71とによって蓋材21cを挟み込むよりも前に、第3封止治具63の外部に配置されたカメラを用いて第3封止治具63の光透過部分63fを介して中間製品50を観察することにより、中間製品50の位置を調整してもよい。例えば、中間製品50に向けて光を照射する際に用いられる光照射部31に対する中間製品50の位置合わせを実施してもよい。このような位置の調整をより精密に実施することができるよう、基材保持具71は、第1方向D1や第2方向D2において移動可能に構成されていてもよい。また基材保持具71は、第1方向D1および第2方向D2に平行な面内において回転できるように構成されていてもよい。なお上述の図14,15,16に示す例においても、このような基材保持具71の駆動機構が設けられていてもよい。
その後、上述の図16(b)に示す変形例の場合と同様に、密閉空間28の圧力を、上述の第1圧力P1よりも高い第2圧力P2に高める。これによって、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に強固に密着させることができる。この際に密閉空間28に導入される気体としては、水分を含まない不活性ガス、特に窒素が好ましく用いられる。これによって、後に密閉空間28内を排気して密閉空間28の圧力を下げるときに、排気に要する時間を短くすることができる。
また上述の図16(b)に示す変形例の場合と同様に、第1封止治具61の外部の空間のうち第1封止治具61の光透過領域61dに接する空間に形成されている外側密閉空間64の圧力を、同様に第2圧力P2に高める。このようにして、図18(d)に示すように、密閉空間28の圧力および外側密閉空間64の圧力がいずれも第2圧力P2である状態が実現される。
なお、密閉空間28に接続される吸排気手段と、外側密閉空間64に接続される吸排気手段とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。同一の吸排気手段が用いられる場合、密閉空間28と外側密閉空間64との間に圧力勾配が生じることが抑制されるので、圧力勾配に起因する気体のリークが生じることを抑制することができる。また、異なる吸排気手段が用いられる場合、密閉空間28と外側密閉空間64とが連通していないので、吸排気の際に外側密閉空間64内の気体が密閉空間28内に流れ込んでしまうことを防ぐことができ、これによって、密閉空間28の圧力が意図しない値になってしまうことを防ぐことができる。
好ましくは、密閉空間28および外側密閉空間64の吸排気を行うために第1封止治具61や第3封止治具63に設けられる吸排気口は、蓋材21cが搬送される第1方向D1に沿って延びている。これによって、吸排気口に接続される吸排気手段を、蓋材21cと干渉させることなく容易に配置することができる。密閉空間28用の吸排気手段と外側密閉空間64用の吸排気手段とがそれぞれ別々に設けられる場合、好ましくは、密閉空間28用の吸排気手段は、外側密閉空間64用の吸排気手段が配置される側とは反対の側に配置される。
次に、図18(e)に示すように、第3封止治具63の開閉窓63eを開放する。これによって、第3封止治具63の内部の空間の圧力が、光照射部31の周囲の圧力と同一の第3圧力P3、例えば大気圧となる。なお開閉窓63eは、図18(e)に示すように、両開きではなく片開きのものとして構成されていてもよい。
次に図18(f)に示すように、中間製品50に蓋材21cが密着されている間に、第1封止治具61の光透過領域61dおよび蓋材21cを通して光L1を中間製品50に照射する光照射工程を実施する。その後、図18(g)に示すように、第3封止治具63の開閉窓63eを閉鎖する。開閉窓63eを閉鎖した後、密閉空間28内の気体を排気して、密閉空間28の圧力を例えば第1圧力P1に低減させてもよい。同様に、外側密閉空間64の気体を排気して、外側密閉空間64の圧力を例えば第1圧力P1に低減させてもよい。なお密閉空間28および外側密閉空間64において実現される真空度は、互いに異なっていてもよい。例えば、密閉空間28の圧力の方が外側密閉空間64の圧力よりも低くなるよう、排気が実施されてもよい。外側密閉空間64は、開閉窓63eが開放される際には大気圧になる空間であるので、密閉空間28で実現される真空度と同等の真空度を外側密閉空間64で実現するために要する時間は非常に長くなると考えられる。従って、外側密閉空間64で実現される真空度を、密閉空間28における真空度よりも低く設定することにより、排気工程全体に要する時間を低減することができる。
その後、図18(h)に示すように、中間製品50から蓋材21cを剥離させる剥離工程を実施する。また、第1封止治具61から蓋材21cを離す工程を実施する。そして、蓋材21cのうち少なくとも中間製品50の長さに対応する部分を巻取部21bに向けて送り出す。これによって、次にチャンバ15aに搬入されてくる中間製品50に対して、新たな蓋材21cを密着させることができるようになる。
本変形例によれば、基材41が基材保持具71によって下方から支持されるので、重力によって基材41が撓んでしまうことを防ぐことができる。これによって、蓋材21cが中間製品50に密着している間に実施される処理の精度を高めることができる。
(中間製品処理装置のその他の変形例)
ところで、上述の本実施の形態や各変形例においては、周囲から密閉された密閉空間28を蓋材21cの第2面21eに接する空間に形成するために、上述のパッキン25や第1封止治具61を蓋材21cの第2面21eにある程度の力で押し付ける必要がある。この場合、例えば、第1封止治具61との間で蓋材21cを挟み込むための第2封止治具62や基材保持具71の側部71aが必要になるので、中間製品50の周囲の部材の数が増加したり、部材の配置が複雑になってしまったりする。また、上述のパッキン25や第1封止治具61を蓋材21cに押し付けるための力に起因して、中間製品50に何らかのダメージが生じてしまうことも考えられる。このような点を考慮すると、密閉空間28における密閉が、蓋材21cにパッキン25や第1封止治具61を押し付けることによって実現されるのではなく、溶接、接着剤を用いた接着、治具を用いた固定などの安定な密閉方法によって予め実現されていることが好ましい。
一方、溶接などの不可逆的な方法によって蓋材21cを固定してしまうと、中間製品50毎に新たな蓋材21cを用いるこということが困難になり、この結果、蓋材21cに不純物などが蓄積することが考えられる。蓋材21cは、中間製品50に密着されるものであるので、蓋材21cが汚染されていると、得られる有機半導体素子40の品質や信頼性が低下してしまうことが考えられる。
このような課題を考慮し、図19(a)〜(h)に示す本変形例においては、密閉空間28を形成するための部材と、中間製品50に密着される部材とをそれぞれ別々に準備することを提案する。
本変形例においては、図19(a)に示すように、密閉空間28は、蓋材21cの第2面21eと対向するよう設けられたフィルム27と、フィルム27が固定された第1封止治具61と、によって囲われた空間に形成される。また密閉空間28は、フィルム27のうち蓋材21cと対向する側とは反対の側に形成される。フィルム27としては、蓋材21cと同様に、ガラスやプラスチックなどの透光性を有する材料が用いられる。またフィルム27は、密閉空間28を膨らませることができる程度の柔軟性を有するよう構成されている。また気密性の観点から、フィルム27は、所定のガスバリア性を備えていることが好ましい。例えば、フィルム27の酸素透過度は、好ましくは100cc/m・day以下になっており、より好ましくは30cc/m・day以下になっており、さらに好ましくは15cc/m・day以下になっている。なお、フィルム27がこのようなガスバリア性を備えている場合、蓋材21cは、ガスバリア性を備えていなくてもよい。例えば、フィルム27の酸素透過度が100cc/m・day以下になっている場合、蓋材21cの酸素透過度が100cc/m・dayを超えていてもよい。
以下、図19(a)〜(h)を参照して、本変形例による中間製品処理装置15を用いて補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法について説明する。なお、図18(a)〜(h)に示す変形例と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
はじめに図19(a)に示すように、基材41の素子形成面41aが上を向いた状態で中間製品50を中間製品処理装置15のチャンバ15a内に搬入する。また、中間製品50を、中間製品50の突起部44の側から、すなわち素子形成面41aの側から、蓋材21cの第1面21dを用いて覆う。
次に図19(b)に示すように、蓋材21cを第1封止治具61に向けて、すなわち上方に移動させて、蓋材21cの第2面21eをフィルム27に近接または接触させる。その後、図19(c)に示すように、基材保持具71を上方に移動させ、これによって蓋材21cの第1面21dを中間製品50に近接または接触させる。
その後、図19(d)に示すように、密閉空間28に気体を注入して、密閉空間28の圧力を、蓋材21cと中間製品50との間の空間の第1圧力P1よりも高い第2圧力P2にする。これによって、密閉空間28が膨らんでフィルム27が蓋材21c側へ変位し、フィルム27が蓋材21cを押圧するようになる。このことにより、蓋材21cの第1面21dが中間製品50に強固に密着する。また、外側密閉空間64の圧力を第2圧力P2に高める。
次に、図19(e)に示すように第3封止治具63の開閉窓63eを開放し、そして図19(f)に示すように、光照射部31を用いて光L1を中間製品50に照射する。その後、図19(g)に示すように、第3封止治具63の開閉窓63eを閉鎖する。次に、図19(h)に示すように、中間製品50から蓋材21cを剥離させる。また、第1封止治具61から蓋材21cを離す。そして、蓋材21cのうち少なくとも中間製品50の長さに対応する部分を巻取部21bに向けて送り出す。これによって、次にチャンバ15aに搬入されてくる中間製品50に対して、新たな蓋材21cを密着させることができるようになる。
本変形例によれば、密閉空間28は、第1封止治具61に固定されたフィルム27を利用することによって、予め形成されている。このため、密閉空間28を形成するために蓋材21cに何らかの部材を押し付ける必要がない。従って、中間製品50の周囲の部材の数が増加したり、部材の配置が複雑になってしまったりすることを防ぐことができる。また、部材を蓋材21cに押し付けるための力に起因して中間製品50に何らかのダメージが生じてしまうことを防ぐことができる。
また本変形例においては、蓋材21cの第2面21eが第1封止治具61の第1側面61bなどに対して強く押し付けられる必要がないので、中間製品50の周囲における部材の配置の自由度が増加する。例えば図20に示すように、基材41の素子形成面41aを支持することができる爪部71cが基材保持具71に設けられる場合を考える。密閉空間28を形成するために第1側面61bとの間で蓋材21cを挟み込む必要がある場合、このような爪部71cを設けることは困難である。一方、本変形例においては、フィルム27を第1封止治具61の第1側面61bに固定することによって既に密閉空間28が形成されている。従って、爪部71cと干渉しないように第1封止治具61の第1側面61bを爪部71cよりも内側に配置すれば、爪部71cを設けることが可能になる。このため、中間製品50をより安定に基材保持具71によって保持することができる。
また本変形例においては、気体からの圧力によって蓋材21cが押圧されて蓋材21cが中間製品50に密着するのではなく、フィルム27によって蓋材21cが押圧されて蓋材21cが中間製品50に密着する。このため、図21に示すように1つの中間製品50に対して複数の蓋材21cを密着させる場合であっても、1つの密閉空間28によって2つの蓋材21cの密着を実現することができる。すなわち、第1封止治具61、第3封止治具63やフィルム27の基本的な構成を変えることなく、蓋材21cの数を増加させることができる。従って、基材41を大型化させる場合、例えば従来と同一の寸法を有する蓋材21cの数を単に増加させ、かつ第1封止治具61、第3封止治具63やフィルム27を単に大型化することによって、基材41の大型化に対応することができる。なお図21においては、蓋材21cが搬送される第1方向D1に直交する第2方向D2に沿って2つの蓋材21cが並べられる例を示したが、蓋材21cの数が特に限られることはない。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 素子製造装置
15 中間製品処理装置
20 封止機構
21 蓋材供給部
21c 蓋材
23 加圧部
24 基板
25 パッキン
26 気体注入部
27 フィルム
28 密閉空間
30 除去機構
31 光照射部
40 有機半導体素子
41 基材
42 第1電極
43 補助電極
44 突起部
45 有機半導体層
46 第2電極
50 中間製品
61 第1封止治具
62 第2封止治具
63 第3封止治具
64 外側密閉空間
71 基材保持具
72 補助チャンバ

Claims (18)

  1. 基材上に素子を形成するための素子製造方法であって、
    前記基材と、前記基材の法線方向に延びる突起部と、を含む中間製品を準備する工程と、
    前記中間製品を前記突起部の側から蓋材の第1面を用いて覆う工程と、
    前記第1面の反対側にある前記蓋材の第2面側に形成されている、周囲から密閉された密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の圧力よりも高くすることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させる密着工程と、を備え、
    前記密閉空間は、前記蓋材の前記第2面と対向するよう設けられたフィルムと、前記フィルムが固定された第1封止治具と、によって囲われた空間に形成され、
    前記密閉空間は、前記フィルムのうち前記蓋材と対向する側とは反対の側に形成され、
    前記密着工程においては、前記密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の圧力よりも高くすることにより、前記密閉空間が膨らんで前記フィルムが前記蓋材側へ変位し、これによって前記フィルムが前記蓋材を押圧し、このことにより前記蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着する、素子製造方法。
  2. 前記素子製造方法は、前記密着工程によって蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部を用いて、前記第1封止治具および前記蓋材を通して光を前記中間製品に向けて照射する光照射工程をさらに備え、
    前記第1封止治具は、透光性を有する材料から構成された光透過領域を有する、請求項1に記載の素子製造方法。
  3. 基材上に素子を形成するための素子製造方法であって、
    前記基材と、前記基材の法線方向に延びる突起部と、を含む中間製品を準備する工程と、
    前記中間製品を前記突起部の側から蓋材の第1面を用いて覆う工程と、
    前記第1面の反対側にある前記蓋材の第2面側に形成されている、周囲から密閉された密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の圧力よりも高くすることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させる密着工程と、を備え、
    前記素子製造方法は、前記密着工程の前に、前記蓋材の前記第2面に接する空間に、周囲から密閉された前記密閉空間を形成する工程をさらに備え、
    前記密閉空間は、前記蓋材の前記第2面と、前記蓋材の前記第2面側に配置された第1封止治具と、によって囲われた空間に形成され、
    前記蓋材と前記第1封止治具とが接触するように前記蓋材を前記第1封止治具に向けて移動させることにより、前記密閉空間が形成され、
    前記素子製造方法は、前記密着工程によって蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部を用いて、前記第1封止治具および前記蓋材を通して光を前記中間製品に向けて照射する光照射工程をさらに備え、
    前記第1封止治具は、透光性を有する材料から構成された光透過領域を有する、素子製造方法。
  4. 前記密着工程の際、前記第1封止治具の前記光透過領域に接する、前記第1封止治具の外部の空間には、大気から遮蔽された外側密閉空間が形成されており、かつ、前記光照射部は前記外側密閉空間の外部に配置されており、
    前記光照射工程の際、前記第1封止治具の前記光透過領域に接する、前記第1封止治具の外部の空間は、前記光照射部の周囲の空間と連通している、請求項2または3に記載の素子製造方法。
  5. 前記蓋材がロール・トゥー・ロールで供給される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の素子製造方法。
  6. 基材上に素子を形成するための素子製造方法であって、
    前記基材と、前記基材の法線方向に延びる突起部と、を含む中間製品を準備する工程と、
    前記中間製品を前記突起部の側から蓋材の第1面を用いて覆う工程と、
    前記第1面の反対側にある前記蓋材の第2面側に形成されている、周囲から密閉された密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の圧力よりも高くすることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させる密着工程と、を備え、
    前記蓋材がロール・トゥー・ロールで供給される、素子製造方法。
  7. 前記中間製品を前記突起部の側から蓋材の第1面を用いて覆う工程は、真空環境下で実施されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の素子製造方法。
  8. 前記素子は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の第1電極と、前記第1電極間に設けられた補助電極および前記突起部と、前記第1電極上に設けられた有機半導体層と、前記有機半導体層上および前記補助電極上に設けられた第2電極と、を含み、
    前記中間製品は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の前記第1電極と、前記第1電極間に設けられた前記補助電極および前記突起部と、前記第1電極上および前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層と、を含み、
    前記素子製造方法は、前記密着工程の後、前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層を除去する除去工程を備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の素子製造方法。
  9. 前記蓋材の前記第1面には蒸着用材料が設けられており、
    前記素子製造方法は、前記密着工程の後、前記蒸着用材料に向けて光を照射して前記蒸着用材料を前記基材上に蒸着させる工程を備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の素子製造方法。
  10. 基材上に素子を形成するための素子製造装置であって、
    前記基材および前記基材の法線方向に延びる突起部を含む中間製品に、前記突起部の側から蓋材の第1面を密着させる封止機構を備え、
    前記封止機構は、蓋材を供給する蓋材供給部と、前記第1面の反対側にある前記蓋材の第2面側に形成されている、周囲から密閉された密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の第1圧力よりも高い第2圧力にすることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させる加圧部と、を有し、
    前記密閉空間は、前記蓋材の前記第2面と対向するよう設けられたフィルムと、前記フィルムが固定された第1封止治具と、によって囲われた空間に形成され、
    前記密閉空間は、前記フィルムのうち前記蓋材と対向する側とは反対の側に形成され、
    前記加圧部は、前記密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の圧力よりも高くすることにより、前記密閉空間が膨らんで前記フィルムが前記蓋材側へ変位し、これによって前記フィルムが前記蓋材を押圧し、このことにより前記蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着するよう、構成されている、素子製造装置。
  11. 前記素子製造装置は、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部をさらに備え、
    前記光照射部は、前記蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具および前記蓋材を通して光を前記中間製品に向けて照射し、
    前記第1封止治具は、透光性を有する材料から構成された光透過領域を有する、請求項10に記載の素子製造装置。
  12. 基材上に素子を形成するための素子製造装置であって、
    前記基材および前記基材の法線方向に延びる突起部を含む中間製品に、前記突起部の側から蓋材の第1面を密着させる封止機構を備え、
    前記封止機構は、蓋材を供給する蓋材供給部と、前記第1面の反対側にある前記蓋材の第2面側に形成されている、周囲から密閉された密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の第1圧力よりも高い第2圧力にすることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させる加圧部と、を有し、
    前記密閉空間は、前記蓋材の前記第2面と、前記蓋材の前記第2面側に配置された第1封止治具と、によって囲われた空間に形成され、
    前記蓋材と前記第1封止治具とが接触するように前記蓋材を前記第1封止治具に対して相対的に移動させることにより、前記密閉空間が形成され、
    前記素子製造装置は、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部をさらに備え、
    前記光照射部は、前記蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具および前記蓋材を通して光を前記中間製品に向けて照射し、
    前記第1封止治具は、透光性を有する材料から構成された光透過領域を有する、素子製造装置。
  13. 前記封止機構は、前記第1封止治具の前記光透過領域に隣接して配置されるとともに開閉自在な開閉窓を備えた第3封止治具をさらに有し、
    前記第1封止治具の内部の空間の圧力が前記第2圧力より低いとき、前記第3封止治具の内部の空間には、大気から遮蔽され、かつ前記第1封止治具の前記光透過領域に接する外側密閉空間が形成され、かつ、前記光照射部は前記外側密閉空間の外部に配置され、
    前記光照射部が前記中間製品に向けて光を照射する際、前記第3封止治具の前記開閉窓が開放される、請求項11または12に記載の素子製造装置。
  14. 前記蓋材供給部は、前記蓋材をロール・トゥー・ロールで供給するよう構成されている、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の素子製造装置。
  15. 基材上に素子を形成するための素子製造装置であって、
    前記基材および前記基材の法線方向に延びる突起部を含む中間製品に、前記突起部の側から蓋材の第1面を密着させる封止機構を備え、
    前記封止機構は、蓋材を供給する蓋材供給部と、前記第1面の反対側にある前記蓋材の第2面側に形成されている、周囲から密閉された密閉空間に気体を注入して、前記密閉空間の圧力を、前記蓋材と前記中間製品との間の空間の圧力よりも高くすることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させる加圧部と、を有し、
    前記蓋材供給部は、前記蓋材をロール・トゥー・ロールで供給するよう構成されている、素子製造装置。
  16. 真空雰囲気に維持されるチャンバをさらに備え、前記チャンバ内で、前記加圧部によって前記中間製品と前記蓋材とを密着させ、真空環境下で基材上に素子を形成するものであることを特徴とする、請求項10乃至15のいずれか一項に記載の素子製造装置。
  17. 前記素子は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の第1電極と、前記第1電極間に設けられた補助電極および前記突起部と、前記第1電極上に設けられた有機半導体層と、前記有機半導体層上および前記補助電極上に設けられた第2電極と、を含み、
    前記中間製品は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の前記第1電極と、前記第1電極間に設けられた前記補助電極および前記突起部と、前記第1電極上および前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層と、を含み、
    前記素子製造装置は、前記中間製品に前記蓋材が密着されている間に、前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層を除去する除去機構を備える、請求項10乃至16のいずれか一項に記載の素子製造装置。
  18. 前記蓋材の前記第1面には蒸着用材料が設けられており、
    前記素子製造装置は、前記中間製品に前記蓋材が密着されている間に前記蒸着用材料に向けて光を照射して前記蒸着用材料を前記基材上に蒸着させる蒸着機構を備える、請求項10乃至16のいずれか一項に記載の素子製造装置。
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