JP6221667B2 - 素子製造方法および素子製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機半導体素子などの素子を製造するための素子製造方法および素子製造装置に関する。
有機半導体素子や無機半導体素子などの素子を製造する工程は、素子中に不純物が混入することを防ぐため、一般に真空環境下で実施される。例えば、基材上にカソード電極、アノード電極や半導体層を形成するための方法として、スパッタ法や蒸着法などの、真空環境下で実施される成膜技術が用いられている。真空環境は、真空ポンプなどを用いて、所定の時間をかけて素子製造装置の内部を脱気することによって実現される。
ところで素子の製造工程においては、成膜工程以外にも様々な工程が実施される。その中には、従来は大気圧下で実施されている工程も存在している。一方、真空環境を実現するためには、上述のように所定の時間を要する。従って、素子の製造工程が、真空環境下で実施される成膜工程に加えて、大気圧下で実施される工程をさらに含む場合、素子製造装置の内部を脱気したり、素子製造装置の内部の環境を大気に置換したりすることに要する時間がかさむことになる。このことから、素子の各製造工程は、大気圧よりも低圧の環境下で実施されることが望ましい。これによって、1つの素子を得るために要する時間やコストを低減することができる。
成膜工程以外の工程としては、例えば特許文献1に記載されているような、補助電極上に位置する有機半導体層を除去する除去工程を挙げることができる。補助電極とは、有機半導体層の上に設けられる電極が薄膜状の共通電極である場合に、共通電極で発生する電圧降下が場所に応じて異なることを抑制するために設けられるものである。すなわち、共通電極を補助電極に様々な場所で接続させることにより、共通電極における電圧降下を低減することができる。一方、有機半導体層は一般に基材の全域にわたって設けられるため、共通電極を補助電極に接続するためには、補助電極上の有機半導体層を除去する上述の除去工程を実施する必要がある。
補助電極上の有機半導体層を除去する方法として、有機半導体層にレーザ光などの光を照射する方法が知られている。この場合、アブレーションによって、有機半導体層を構成する有機半導体材料が飛散するため、飛散した有機半導体材料による汚染を防ぐよう、基材を何らかの部材で覆っておくことが好ましい。例えば特許文献1においては、はじめに、真空環境下で対向基材を基材に重ね合わせて重ね合わせ基材を構成し、次に、対向基材と基材との間の空間を真空雰囲気に維持した状態で重ね合わせ基材を大気中に取り出し、その後、有機半導体層にレーザ光を照射する方法が提案されている。この場合、真空雰囲気と大気との間の差圧に基づいて、対向基材を基材に対して強固に密着させることができ、これによって、飛散した有機半導体材料による汚染を確実に防ぐことができる。
特許第4340982号公報
特許文献1に記載のように素子の製造工程の一部が大気中で実施される場合、素子製造装置の内部の環境を大気に置換することに要する時間がかさむことになる。また、大気中で一部の工程を実施した後、真空環境下でさらなる工程を実施することも考えられる。例えば特許文献1においては、対向基材と基材とを分離した後、基材上に電極を形成する工程が真空環境下で実施される。この場合、素子製造装置の内部を再び脱気して真空雰囲気にする必要があるので、素子の製造工程に要する時間がさらに増大することになる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、素子製造装置の内部の脱気に要する時間を少なくすることができる素子製造方法および素子製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、基材上に素子を形成するための素子製造方法であって、前記基材と、前記基材の法線方向に延びる突起部と、を含む中間製品を準備し、かつ、前記中間製品と蓋材の第1面とを対向させる準備工程と、第1圧力に制御された環境下で、前記蓋材の前記第1面の反対側にある第2面の側に密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、前記突起部の側から前記中間製品に前記蓋材の前記第1面を接触させ、かつ、前記密閉空間の圧力を前記第1圧力よりも高い第2圧力に高めることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させる密着工程と、を備え、前記蓋材は、第1方向に沿って延びる一対の第1外縁を含む長尺状のものであり、前記蓋材および前記中間製品を前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合、前記蓋材の一対の第1外縁は、少なくとも部分的に前記中間製品の外縁の内側に位置している、素子製造方法である。
本発明による素子製造方法において、前記蓋材および前記密閉空間を前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合の、前記蓋材の前記第2面と前記密閉空間との接面の輪郭は、前記中間製品と重なる位置で第1方向に沿って延びる一対の第1輪郭と、前記中間製品と重ならない位置で前記第1方向に直交する第2方向に沿って延びる一対の第2輪郭と、を含んでいてもよい。
本発明による素子製造方法において、前記蓋材の前記第2面側には、主面と、前記主面から前記蓋材に向かう側面と、を有する第1封止治具が配置されていてもよい。この場合、前記密閉空間形成工程および前記密着工程の際、前記蓋材の前記第2面と前記密閉空間との前記接面の輪郭は、前記第1封止治具の前記側面によって画定される。また前記素子製造方法は、前記密着工程によって蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部を用いて、前記第1封止治具の前記主面および前記蓋材を通して光を前記中間製品に照射する光照射工程をさらに備えていてもよい。
本発明による素子製造方法において、前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、透光性を有する材料から構成された光透過領域となっていてもよい。この場合、前記密閉空間形成工程および前記密着工程の際、前記第1封止治具の前記光透過領域に接する、前記第1封止治具の外部の空間には、大気から遮蔽された外側密閉空間が形成されており、かつ、前記光照射部は前記外側密閉空間の外部に配置されている。一方、前記光照射工程の際、前記第1封止治具の前記光透過領域に接する、前記第1封止治具の外部の空間は、前記光照射部の周囲の空間と連通している。
本発明による素子製造方法において、前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、開閉自在な開閉窓によって構成されており、前記光照射部は、前記第1封止治具の前記開閉窓が開放されている際に前記第1封止治具の内部の空間と連通可能に構成された補助チャンバ内に配置されていてもよい。この場合、前記準備工程の際、前記第1封止治具の前記開閉窓は閉鎖されている。一方、前記光照射工程の際、前記第1封止治具の前記開閉窓は開放されており、かつ、前記第1封止治具の内部の空間および前記補助チャンバの内部の空間の圧力が前記第2圧力に制御されている。
本発明による素子製造方法において、前記素子は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の第1電極と、前記第1電極間に設けられた補助電極および前記突起部と、前記第1電極上に設けられた有機半導体層と、前記有機半導体層上および前記補助電極上に設けられた第2電極と、を含み、前記中間製品は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の前記第1電極と、前記第1電極間に設けられた前記補助電極および前記突起部と、前記第1電極上および前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層と、を含んでいてもよい。この場合、前記素子製造方法は、前記密着工程によって蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層を除去する除去工程をさらに備えていてもよい。
本発明は、基材上に素子を形成するための素子製造装置であって、前記基材上には、前記基材の法線方向に延びる突起部が形成されており、前記素子製造装置は、前記基材および前記突起部を含む中間製品の側を向く第1面と、前記第1面の反対側にある第2面と、を含む蓋材を供給する蓋材供給部と、前記中間製品に前記突起部の側から前記蓋材の前記第1面を密着させる加圧部と、を備え、前記加圧部は、第1圧力に制御された環境下で前記蓋材の前記第2面側に密閉空間を形成した後、前記中間製品に前記蓋材の前記第1面を接触させ、かつ、前記密閉空間の圧力を前記第1圧力よりも高い第2圧力に高めることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させるよう構成されており、前記蓋材は、第1方向に沿って延びる一対の第1外縁を含む長尺状のものであり、前記蓋材および前記中間製品を前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合、前記蓋材の一対の第1外縁は、少なくとも部分的に前記中間製品の外縁の内側に位置している、素子製造装置である。
本発明による素子製造装置において、前記密閉空間を前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合の前記密閉空間の輪郭は、前記中間製品と重なる位置で第1方向に延びる一対の第1輪郭と、前記中間製品と重ならない位置で前記第1方向に直交する第2方向に延びる一対の第2輪郭と、を含んでいてもよい。
本発明による素子製造装置において、前記加圧部は、前記蓋材の第2面側に配置された第1封止治具であって、主面と、前記主面から前記蓋材に向かう側面と、を有する第1封止治具、を有していてもよい。この場合、前記蓋材の前記第2面と前記密閉空間との接面の輪郭は、前記第1封止治具の前記側面によって画定される。前記第1封止治具の前記側面は、前記第1輪郭を画定する一対の第1側面と、前記第2輪郭を画定する一対の第2側面と、を含んでいる。
本発明による素子製造装置において、前記密閉空間が形成される際、前記蓋材の前記第2面と前記第1封止治具の前記第1側面との間には封止材が介在されていてもよい。この場合、前記封止材は、前記第1方向に沿って前記蓋材の前記第2面に取り付けられていてもよい。
本発明による素子製造装置において、前記加圧部は、前記蓋材の前記第1面側に配置され、前記密閉空間を形成する際に前記第1封止治具の前記第2側面との間で前記蓋材を挟み込む第2封止治具をさらに有していてもよい。
本発明による素子製造装置は、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部をさらに備えていてもよい。前記光照射部は、前記蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具の前記主面および前記蓋材を通して光を前記中間製品に照射する。
本発明による素子製造装置において、前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、透光性を有する材料から構成された光透過領域となっており、前記加圧部は、前記第1封止治具の前記光透過領域に隣接して配置されるとともに開閉自在な開閉窓を備えた第3封止治具をさらに有していてもよい。この場合、前記第1封止治具の内部の空間の圧力が前記第2圧力より低いとき、前記第3封止治具の内部の空間には、大気から遮蔽され、かつ前記第1封止治具の前記光透過領域に接する外側密閉空間が形成され、前記光照射部は前記外側密閉空間の外部に配置される。一方、前記光照射部が前記中間製品に光を照射する際、前記第3封止治具の前記開閉窓が開放される。
本発明による素子製造装置において、前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、開閉自在な開閉窓によって構成されており、前記加圧部は、前記第1封止治具の前記開閉窓が開放されている際に前記第1封止治具の内部の空間と連通可能に構成された補助チャンバをさらに有しており、前記光照射部は前記補助チャンバ内に配置されていてもよい。この場合、前記第1封止治具が前記蓋材に接触していないとき、前記第1封止治具の前記開閉窓は閉鎖される。一方、前記光照射部が前記中間製品に光を照射する際、前記第1封止治具の前記開閉窓は開放されており、かつ、前記第1封止治具の内部の空間および前記補助チャンバの内部の空間が前記第2圧力に制御される。
本発明によれば、蓋材の第2面側に密閉空間を形成し、この密閉空間の圧力を高めることにより、蓋材を中間製品に密着させる。このため、蓋材の第2面側の空間が大気環境に曝される場合に比べて、中間製品から蓋材を剥離した後、蓋材の第2面側の空間の圧力を、短時間で低圧に戻すことができる。すなわち、製造装置の内部の脱気に要する時間を少なくすることができる。このことにより、大気圧下で蓋材を中間製品に密着させる場合に比べて、素子の生産性を高めることができる。
図1は、本発明の実施の形態における有機半導体素子を示す縦断面図。 図2Aは、図1に示す有機半導体素子の補助電極、突起部および有機半導体層のレイアウトの一例を示す平面図。 図2Bは、図1に示す有機半導体素子の補助電極、突起部および有機半導体層のレイアウトのその他の例を示す平面図。 図3は、本発明の実施の形態における素子製造装置を示す図。 図4(a)〜(g)は、本発明の実施の形態における素子製造方法を示す図。 図5は、本発明の実施の形態における中間製品処理装置を示す斜視図。 図6Aは、図5に示す中間製品処理装置を第2方向に沿って切断した場合を示す断面図。 図6Bは、図5に示す中間製品処理装置を第1方向に沿って切断した場合を示す断面図。 図6Cは、図5に示す中間製品処理装置によって形成される密閉空間と、中間製品との位置関係を示すための平面図。 図7は、中間製品処理装置の加圧部の封止材周辺の構造の一例を示す断面図。 図8は、2本のロールから供給される蓋材を中間製品に密着させる例を示す断面図。 図9(a)〜(f)は、図5に示す中間製品処理装置を用いて補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図10(a)〜(g)は、本発明の実施の形態の変形例において、補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図11は、封止機構を含む中間製品処理装置を用いて、被露光層を露光する方法を示す図。 図12(a)(b)は、封止機構を含む中間製品処理装置を用いて、蒸着用材料を基材上に蒸着させる方法を示す図。 図13(a)〜(f)は、変形例による中間製品処理装置を用いて補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。 図14(a)〜(f)は、さらなる変形例による中間製品処理装置を用いて補助電極上の有機半導体層を除去する方法を示す図。
以下、図1乃至図9(a)〜(f)を参照して、本発明の実施の形態について説明する。まず図1により、本実施の形態における有機半導体素子40の層構成について説明する。ここでは有機半導体素子40の一例として、トップエミッションタイプの有機EL素子について説明する。
有機半導体素子
図1に示すように有機半導体素子40は、基材41と、基材41上に設けられた複数の第1電極42と、第1電極42間に設けられた補助電極43および突起部44と、第1電極42上に設けられた有機半導体層45と、有機半導体層45上および補助電極43上に設けられた第2電極46と、を備えている。
有機半導体層45は、有機化合物中における電子と正孔の再結合によって発光する発光層を少なくとも含んでいる。また有機半導体層45は、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層または電子注入層など、有機EL素子において一般に設けられる様々な層をさらに含んでいてもよい。有機半導体層の構成要素としては公知のものを用いることができ、例えば特開2011−9498号公報に記載のものを用いることができる。
第1電極42は、有機半導体層45の各々に対応して設けられている。第1電極42は、有機半導体層45で発生した光を反射させる反射電極としても機能するものである。第1電極42を構成する材料としては、アルミニウム、クロム、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン、銅、タンタル、タングステン、白金、金、銀などの金属元素の単体またはこれらの合金、またはこれらの金属材料とITOやIZOなどの酸化物導電性材料とを積層したものを挙げることができる。
第2電極46は、複数の有機半導体層45に対する共通電極として機能するものである。また第2電極46は、有機半導体層45で発生した光を透過させるよう構成されている。第2電極46を構成する材料としては、光を透過させることができる程度に薄くされた金属膜や、ITOやIZOなどの酸化物導電性材料を用いることができる。
補助電極43は、電源(図示せず)から個々の有機半導体層までの距離の差に起因して電圧降下のばらつきが生じないようにし、これにより、有機EL素子を用いた表示装置の輝度のばらつきを抑制するためのものである。図1に示すように、各補助電極43は第2電極46に接続されている。補助電極43を構成する材料としては、第1電極42と同様の金属元素の単体または合金を挙げることができる。補助電極43は、第1電極42と同一の材料から構成されていてもよく、若しくは、第1電極42とは異なる材料から構成されていてもよい。
突起部44は、絶縁性を有する材料から構成されるものである。図1に示す例において、突起部44は、第1電極42と補助電極43との間に設けられている。このような突起部44を設けることにより、第1電極42と補助電極43および第2電極46との間の絶縁性を確保することができる。また、突起部44の間に設けられる有機半導体層45の形状を適切に定めることができる。突起部44を構成する材料としては、ポリイミドなどの有機材料や、酸化シリコンなどの無機絶縁性材料を用いることができる。また突起部44は、基材41の法線方向に沿って延びるよう構成されており、このため後述する蓋材を基材41に密着させる際に、蓋材と基材41との間に空間を確保するためのスペーサーとして機能することもできる。
図1に示すように、有機半導体層45および第2電極46は、第1電極42上だけでなく突起部44上にも連続して設けられていてもよい。なお、有機半導体層45のうち電流が流れて発光するのは、第1電極42と第2電極46とによって上下に挟まれている部分であり、突起部44上に位置する有機半導体層45では発光が生じない。後述する図2Aおよび図2Bにおいては、有機半導体層45のうち発光が生じる部分のみが示されている。
次に、基材41の法線方向から見た場合の有機半導体素子40の構造について説明する。特に、有機半導体素子40の補助電極43、突起部44および有機半導体層45のレイアウトについて説明する。図2Aは、補助電極43、突起部44および有機半導体層45のレイアウトの一例を示す平面図である。図2Aに示すように、有機半導体層45は、マトリクス状に順に配置され、各々が矩形形状を有する赤色有機半導体層45R、緑色有機半導体層45Gおよび青色有機半導体層45Bを含んでいてもよい。この場合、隣り合う有機半導体層45R,45G,45Bの組み合わせが1つの画素を構成している。
図2Aに示すように、補助電極43は、マトリクス状に配置された有機半導体層45の間を延びるよう格子状に配置されている。このように補助電極43を配置することにより、各有機半導体層45に接続された第2電極46における電圧降下に、場所に応じた差が生じることを抑制することができる。また図2Aに示すように、突起部44は、有機半導体層45を側方から取り囲むよう、有機半導体層45と補助電極43との間に設けられている。すなわち、突起部44は、有機半導体層45の四辺に沿って連続して設けられている。これによって、補助電極43上の有機半導体層45を除去する工程において、飛散した有機半導体材料が第1電極42上の有機半導体層45に到達することを防ぐことができる。
なお電圧降下を適切に低減することができる限りにおいて、補助電極43がその全域にわたって第2電極46に接続される必要はない。すなわち、後述する除去工程において、補助電極43上の有機半導体層45の全てが除去される必要はない。従って図2Bに示すように、突起部44は、有機半導体層45の四辺のうちの任意の辺に沿って非連続的に設けられていてもよい。図2Bに示す例においても、突起部44によって挟まれた位置にある補助電極43上の有機半導体層45を除去する工程において、飛散した有機半導体材料が第1電極42上の有機半導体層45に到達することを防ぐことができる。また、突起部44によって挟まれた位置にある補助電極43を第2電極46に接続することにより、電圧降下を適切に抑制することができる。
素子製造装置
次に、本実施の形態による有機半導体素子40を基材41上に形成するための素子製造装置10について説明する。図3は、素子製造装置10を概略的に示す図である。素子製造装置10は、基材41上に複数の第1電極42を形成する第1電極形成装置11と、第1電極42間に補助電極43を形成する補助電極形成装置12と、第1電極42と補助電極43との間に突起部44を形成する突起部形成装置13と、第1電極42、補助電極43上および突起部44上に有機半導体層45を形成する有機半導体層形成装置14と、を備えている。以下の説明において、各装置11,12,13,14を用いた工程によって得られるものを中間製品50と称することもある。第1電極形成装置11を経た後の中間製品50は、基材41と、基材41上に形成された複数の第1電極42と、を含むものである。補助電極形成装置12を経た後の中間製品50は、第1電極42間に形成された補助電極43をさらに含むものである。突起部形成装置13を経た後の中間製品50は、第1電極42と補助電極43との間に形成された突起部44をさらに含むものである。有機半導体層形成装置14を経た後の中間製品50は、補助電極43上および突起部44上に形成された有機半導体層45をさらに含むものである。また、後述する中間製品処理装置15を経た後の中間製品50においては、補助電極43上に設けられた有機半導体層45が除去されている。
素子製造装置10は、後述する蓋材21cが基材41に対して密着されている間に所定の処理を実施する中間製品処理装置15をさらに備えている。本実施の形態においては、中間製品処理装置15が、補助電極43上に設けられた有機半導体層45を除去する除去装置として構成されている例について説明する。具体的には、本実施の形態において、中間製品処理装置15は、基材41および突起部44を含む中間製品50に突起部44の側から後述する蓋材21cを密着させる封止機構20と、補助電極43上に設けられた有機半導体層45を除去する除去機構30と、を有している。また素子製造装置10は、補助電極43上の有機半導体層45が除去された後に中間製品50上に膜を形成する成膜装置16をさらに備えている。本実施の形態において、成膜装置は、補助電極43および有機半導体層45上に第2電極46を形成する第2電極形装置16として構成されている。各装置11,12,13,14、15,16によって実施される工程はそれぞれ、図3に示すように、対応するチャンバ11a,12a,13a,14a,15a,16a内で実施される。
素子製造装置10は、図示はしないが、各装置11〜16間で基材41や中間製品50を搬送するために各装置11〜16に接続された搬送装置をさらに備えていてもよい。また、各装置11〜16のチャンバ11a〜16aのうち隣接する2つのチャンバ間には、2つチャンバ内の雰囲気が連通することを防ぐための中間室が設けられていてもよい。
なお図3は、機能的な観点から各装置を分類したものであり、物理的な形態が図3に示す例に限られることはない。例えば、図3に示す各装置11〜16のうちの複数の装置が、物理的には1つの装置によって構成されていてもよい。若しくは、図3に示す各装置11〜16のいずれかは、物理的には複数の装置によって構成されていてもよい。例えば後述するように、第1電極42および補助電極43は1つの工程において同時に形成されることがある。この場合、第1電極形成装置11および補助電極形成装置12は1つの装置として構成されていてもよい。
素子製造方法
以下、図4(a)〜(g)を参照して、素子製造装置10を用いて有機半導体素子40を製造する方法について説明する。はじめに、例えばスパッタリング法によって、第1電極42および補助電極43を構成する金属材料の層を基材41上に形成し、次に、金属材料の層をエッチングによって成形する。これによって、図4(a)に示すように、上述の第1電極42および補助電極43を同時に基材41上に形成することができる。なお、第1電極42を形成する工程および補助電極43を形成する工程は、別個に実施されてもよい。
次に、図4(b)に示すように、例えばフォトリソグラフィー法によって、第1電極42と補助電極43との間に、第1電極42および補助電極43よりも上方まで基材41の法線方向に沿って延びる複数の突起部44を形成する。その後、蒸着法,CVD法,印刷法,インクジェット法または転写法などの一般的な成膜方法によって、図4(c)に示すように、第1電極42上,補助電極43上および突起部44上に有機半導体層45を形成する。このようにして、基材41と、基材41に設けられた複数の第1電極42と、第1電極42間に設けられた補助電極43および突起部44と、第1電極42上、補助電極43上および突起部44上に設けられた有機半導体層45と、を含む中間製品50を得ることができる。なお本実施の形態においては、上述のように、第1電極42および補助電極43が突起部44よりも先に基材41上に形成される。このため、第1電極42および補助電極43は、突起部44によって部分的に覆われている。有機半導体層45を形成する工程は例えば、1×10−2Pa以下の環境下で実施される。これによって、中間製品50に不純物が混入することを抑制することができる。
次に、蓋材21cを準備し、その後、図4(d)に示すように、中間製品処理装置15の封止機構20を用いて蓋材21cの第1面21dを中間製品50に密着させる密着工程を実施する。次に、蓋材21cが中間製品50に密着している間に、図4(e)に示すように、中間製品処理装置15の除去機構30を用いて、補助電極43上に設けられた有機半導体層45にレーザ光などの光L1を照射する。これによって、光L1のエネルギーが有機半導体層45によって吸収され、この結果、補助電極43上の有機半導体層45を構成する有機半導体材料が飛散する。このようにして、補助電極43上の有機半導体層45を除去する除去工程を実施することができる。補助電極43上から飛散した有機半導体材料は、例えば図4(e)に示されているように、蓋材21cの第1面21dに付着する。蓋材21cとしては、第1方向D1に沿って延びる一対の第1外縁を含む長尺状のものが用いられる。
以下、上述の図4(d)(e)を参照して説明した、蓋材21cを中間製品50に密着させるとともに補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法についてより詳細に説明する。はじめに、図4(d)(e)に示す工程を実施するための中間製品処理装置15について、図5乃至図6Cを参照して説明する。図5は、中間製品処理装置15の主要な構成要素を示す斜視図である。また図6Aは、図5に示す中間製品処理装置15を第2方向D2に沿って切断した場合を示す断面図であり、図6Bは、図5に示す中間製品処理装置15を第1方向D1に沿って切断した場合を示す断面図である。また図6Cは、図5の中間製品処理装置15によって形成される後述する密閉空間28と、中間製品50との位置関係を示すため、蓋材21c、密閉空間28および中間製品50を上方から見た場合を示す平面図である。ここで第2方向D2とは、上述の第1方向D1に直交するとともに蓋材21cに平行な方向のことである。
(封止機構)
はじめに封止機構20について説明する。封止機構20は、図6Bに示すように、その内部を任意の圧力に調整することができるチャンバ15aと、チャンバ15a内に配置され、蓋材21cを供給する蓋材供給部21と、中間製品50に突起部44の側から蓋材21cの第1面21dを密着させる加圧部23と、を有している。蓋材21cは、中間製品50を突起部44側から覆うためのものである。このような蓋材21cを用いることにより、例えば上述の除去工程において、補助電極43上から飛散した有機半導体材料が第1電極42上の有機半導体層45や周囲環境を汚染することを防ぐことができる。
図5において、中間製品50のうち蓋材21cの第1面21dと対向する第1面が符号50aで表されており、第1面50aの反対側にある第2面が符号50bで表されている。中間製品処理装置15のチャンバ15a内において、中間製品50は、蓋材21cよりも上方の位置で基材保持具71によって保持されている。基材保持具71としては、中間製品50の基材41を機械的に把持することによって中間製品50を保持するタイプのものが用いられる。例えば基材保持具71は、図5および図6Aに示すように、第2方向D2における基材41の端部に嵌合する溝71bが形成された爪部71aを備えている。このような爪部71aを備えた基材保持具71が用いられる場合、第2面50b側から中間製品50を見ると、第2方向D2における基材41の端部の近傍において部分的に中間製品50が基材保持具71によって覆われることになる。
なお図が煩雑になることを防ぐため、チャンバ15a、および、中間製品50をチャンバ15aに搬入するためにチャンバ15aに形成されている基材取り出し窓15bは一点鎖線で表されている。また、後述する第1封止治具61のうち蓋材21cの下方に隠れている部分が点線で表されている。中間製品50は、基材保持具71が取り付けられた状態で、基材取り出し窓15bからチャンバ15a内に搬入され、また基材取り出し窓15bからチャンバ15a外へ搬出されてもよい。
蓋材供給部21は、蓋材21cをロール・トゥー・ロールで供給するよう構成されていてもよい。例えば蓋材供給部21は、蓋材21cを巻き出す巻出部21aと、中間製品50から剥離された後の蓋材21cを巻き取る巻取部21bと、を含んでいてもよい。この場合、蓋材21cの材料や厚みは、ロール状に巻き取られることができる程度の柔軟性を有するように設定される。
加圧部23は、後述するように、第1圧力P1に制御された環境下で蓋材21cの第2面21e側に密閉空間28を形成した後、中間製品50に蓋材21cの第1面21dを接触させ、かつ、密閉空間28の圧力を第1圧力P1よりも高い第2圧力P2に高めることにより、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に密着させるよう構成されている。具体的には、加圧部23は、蓋材21cの第2面21e側に配置された第1封止治具61を有している。第1封止治具61は、蓋材21cの第2面21e側に、周囲から密閉された上述の密閉空間28を形成するためのものである。第1封止治具61は例えば、蓋材21cに平行に延びる主面61aと、主面61aから蓋材21cに向かう側面と、を有している。この場合、密閉空間28は、第1封止治具61の側面の内側の空間に少なくとも形成される。また、蓋材21cの第2面21eと密閉空間28との接面の輪郭は、蓋材21cの第2面21eに接する第1封止治具61の側面によって画定される。なお「蓋材21cの第2面21eと密閉空間28との接面」とは、「蓋材21cの第2面21e上の領域のうち、密閉空間28と接している領域」のことである。
第1封止治具61の側面は例えば、第1方向D1に沿って延びる一対の第1側面61bと、第1方向D1に直交する第2方向D2に沿って延びる一対の第2側面61cと、を含んでいる。この場合、蓋材21cの第2面21eと密閉空間28との接面の輪郭は、第1側面61bによって画定される、第1方向に延びる一対の第1輪郭と、第2側面61cによって画定される、第2方向に延びる一対の第2輪郭と、を含むことになる。図5の蓋材21c、密閉空間28および中間製品50を上方から見た場合を示す図6Cにおいては、一対の第1輪郭が符号28bで表され、一対の第2輪郭が符号28cで表されている。なお「第1側面61bが第1方向D1に沿って延びる」とは、第1側面61bと第1方向D1との間に形成される角度が、第1側面61bと第2方向D2との間に形成される角度よりも小さいことを意味している。好ましくは、第1側面61bと第1方向D1との間に形成される角度は、−10度〜+10度の範囲内になっている。同様に、「第2側面61cが第2方向D2に沿って延びる」とは、第2側面61cと第2方向D2との間に形成される角度が、第2側面61cと第1方向D1との間に形成される角度よりも小さいことを意味している。好ましくは、第2側面61cと第2方向D2との間に形成される角度は、−10度〜+10度の範囲内になっている。
なお図5においては、第1方向D1および第2方向D2の両方に直交する第3方向が符号D3で表されている。また図6Cにおいては、中間製品50の外縁が符号50cおよび50dによって表されている。符号50cは、第1方向D1に沿って延びる一対の第1外縁を表している。また符号50dは、第2方向D2に沿って延びる一対の第2外縁を表している。また、第1方向D1に沿って延びる、蓋材21cの一対の第1外縁が、符号21gで表されている。
蓋材21cは、蓋材21cおよび中間製品50を中間製品50の基材41の法線方向に沿って見た場合に、蓋材21cの一対の第1外縁21gが少なくとも部分的に中間製品50の外縁の内側に位置するよう、中間製品50に対して位置決めされる。図6Cにおいては、蓋材21cの一対の第1外縁21gが、中間製品50の一対の第1外縁50cの内側に位置する例が示されている。このように蓋材21cが配置される場合、中間製品50の第2面50bには、蓋材21cによって覆われていない領域が、蓋材21cの第1外縁21gと中間製品50の外縁との間に存在することになる。従って、上述の基材保持具71の一対の爪部71aを、中間製品50の第2面50bのうち蓋材21cによって覆われていない領域に配置することが可能になる。これによって、蓋材21cが中間製品50を封止する際に蓋材21cが基材保持具71と干渉することを防ぐことができる。このことにより、基材保持具71との接触によって蓋材21cが損傷してしまうことを防ぐことができる。
図5および図6Aに示すように、第1封止治具61の第1側面61bは、中間製品50の基材41の法線方向から見た場合に中間製品50と重なる位置に配置されている。具体的には、図6Aに示すように、第2方向D2において、基材保持具71の一対の爪部71aよりも内側の位置に第1封止治具61の一対の第1側面61bが配置されている。このため、蓋材21cの第2面21eと密閉空間28との接面の上述の第1輪郭も、中間製品50と重なる位置で、かつ基材保持具71の一対の爪部71aよりも内側の位置で、第1方向に延びることになる。一方、第1封止治具61の第2側面61cは、図5および図6Bに示すように、中間製品50の基材41の法線方向から見た場合に中間製品50と重ならない位置に配置されている。このため、蓋材21cの第2面21eと密閉空間28との接面の上述の第2輪郭も、中間製品50と重ならない位置で第2方向に延びることになる。
図6Bに示すように、加圧部23は、蓋材21cの第1面21d側に配置され、密閉空間28を形成する際に第1封止治具61の第2側面61cとの間で蓋材21cを挟み込む第2封止治具62をさらに有していてもよい。これによって、第1封止治具61の第2側面61cをより強固に蓋材21cの第2面21eに密着させることができる。このことにより、密閉空間28をより強固に外部から遮蔽することができる。第2封止治具62は例えば、第2方向D2に沿って延び、第1封止治具61の第2側面61cとの間で蓋材21cを挟み込む一対の棒状の部材62cから構成されている。
一方、上述のように第1封止治具61の第1側面61bは、中間製品50の基材41の法線方向から見た場合に中間製品50と重なる位置に配置されている。このため、第1側面61bとの間で蓋材21cを挟み込む部材を蓋材21cの第1面21d側に配置することはできない。この場合、第1封止治具61の第1側面61bをより強固に蓋材21cの第2面21eに密着させるよう、図6Aに示すように、蓋材21cの第2面21eと第1封止治具61の第1側面61bとの間に封止材21fが介在されていてもよい。封止材21fは、蓋材21cの第2面21eおよび第1封止治具61の第1側面61bに密着して蓋材21cと第1封止治具61との間の空間の気密性を高めることができる材料から構成されている。例えば封止材21fを構成する材料は、好ましくは0.01N/25mm〜5N/25mmの範囲内の粘着力を有しており、より好ましくは0.1N/25mm〜1.0N/25mmの範囲内の粘着力を有しており、さらに好ましくは0.01N/25mm〜0.5N/25mmの範囲内の粘着力を有している。このような粘着力を有する材料としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタ ン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等を挙げることができる。
上述の封止材21fは、第1方向D1に沿って蓋材21cの第2面21eに取り付けられていてもよい。すなわち封止材21fは、蓋材21cの搬送方向に沿って予め蓋材21cの第2面21eに取り付けられた状態で供給されるものであってもよい。なお、このような封止材21fが取り付けられた蓋材21cのロール体は、例えば、蓋材21cの製造工程において蓋材21cを巻き取る際に蓋材21cの第2面21e側に封止材21f用の材料を塗布すること等により、容易に作製され得る。また、封止材21fが第1方向D1に沿って連続的に延びているので、第1方向D1における、第1封止治具61の第1側面61bに対する封止材21fの位置合わせは不要である。
ところで上述のように、本実施の形態においては、蓋材21cの第2面21eと密閉空間28との接面の一対の第2輪郭が、中間製品50と重ならない位置で第2方向に延びている。このため図6Bに示すように、第1方向においては、蓋材21cと中間製品50とを密着させる際、密閉空間28を形成する第1封止治具61の主面61a側に中間製品50を押し込み、これによって蓋材21cを第1封止治具61の主面61a側に撓ませた状態で、蓋材21cを中間製品50に密着させることができる。この際、第1封止治具61および第2封止治具62による挟み込みによって蓋材21cが第2方向に沿って強固に保持されているので、蓋材21cには、中間製品50に向かう、撓みに対する反発力が生じる。このため本実施の形態によれば、蓋材21cを中間製品50により強固に密着させることができる。このことにより、既に形成されている有機半導体層45や、中間製品50の周囲の環境が汚染されてしまうことをより確実に抑制することができる。
また本実施の形態によれば、第1封止治具61の第2側面61cが中間製品50と重ならないので、蓋材21cを中間製品50に密着させる際、第2側面61cが蓋材21cを介して中間製品50の第1面50aを局所的に押圧することがない。このことは、中間製品50の第1面50a側の構成要素が、第2側面61cからの局所的な押圧によって破損されることがないことを意味する。従って、中間製品50の第1面50a側の構成要素のレイアウトを第1方向D1において高い自由度で設定することが可能になる。例えば第1方向D1における中間製品50の端部近傍において、基材41上に中間製品50の構成要素を配置することが可能になる。
また本実施の形態によれば、上述のように、基材保持具71の一対の爪部71aよりも内側の位置に第1封止治具61の一対の第1側面61bが配置されている。このため、蓋材21cや第1封止治具61を基材保持具71と干渉させることなく、蓋材21cの第2面21e側に密閉空間28を形成することができる。従って、爪部71aを備えた基材保持具71によって中間製品50を安定に保持しながら、密閉空間28によって蓋材21cを強固に中間製品50に密着させることが可能になる。
なお本実施の形態のように中間製品50が基材保持具71によって上方から保持される場合、第1封止治具61には、蓋材21cを介して中間製品50を下方から支持することによって、中間製品50の姿勢をより安定に維持する、という効果も期待される。第1封止治具61が中間製品50を下方から支持するという効果を高めるため、図7に示すように、第1封止治具61の第1側面61bと封止材21fとの間に、第1側面61bよりも大きな断面積を有する部材65を設けてもよい。部材65は、第1側面61bと一体的に形成されたものであてもよく、若しくは、第1側面61bとは別個のものであってもよい。部材65が第1側面61bとは別個のものである場合、部材65として、金属製の板状の部材、例えばメタルマスクを用いることができる。
また図8に示すように、第1封止治具61は、一対の第1側面61bの間で第2方向D2に沿って延びるよう配置され、主面61aから蓋材21cに向かう中間壁61fをさらに有していてもよい。この場合、上述の密閉空間28は、主面61a、第1側面61b、第2側面61c、中間壁61fおよび蓋材21cによって囲まれた空間に形成される。このような中間壁61fを設けることにより、基材保持具71の爪部71aから離れた位置においても中間製品50を下方から支持することができるようになる。このため、中間製品50の姿勢をより安定に維持することができるようになる。例えば、中間製品50が下方へ撓むことを抑制することができる。図8に示すように、蓋材21cと中間壁61fとの間にも封止材21fが介在されていてもよい。なお図示はしないが、図7に示す場合と同様に、中間壁61fと封止材21fとの間に、中間壁61fよりも大きな断面積を有する部材65が設けられていてもよい。
また第1封止治具61が中間壁61fを有する場合、図8に示すように、第2方向D2に沿って並べられた複数枚の蓋材21c、例えば2枚の蓋材21cを用いてもよい。この場合、第2方向D2における寸法が中間製品50の寸法の半分以下の蓋材21cを複数用いることにより、中間製品50の第1面50aを外部から封止することが可能になる。このため、汎用的な寸法の蓋材21cを用いて、より大型の中間製品50に対応することが可能になる。
(除去機構)
次に除去機構30について説明する。除去機構30は、第1封止治具61の主面61aおよび蓋材21cを通してレーザ光などの光を補助電極43上の有機半導体層45に照射することにより、補助電極43上の有機半導体層45を除去するものである。除去機構30は、図6Aおよび図6Bに示すように、例えば、レーザ光を生成する光照射部31を有している。なお蓋材21cを構成する材料としては、レーザ光などの光L1を透過させることができるよう、PET、COP,PP,PE,PC,ガラスフィルムなどの透光性を有する材料が用いられる。
なお蓋材21cは、蓋材21cからガスが流入し、中間製品50と蓋材21cとの間の空間の機密性が低下してしまうことや、中間製品50の構成要素が酸化などによって劣化してしまうことを防ぐため、所定のガスバリア性を備えていることが好ましい。例えば、蓋材21cの酸素透過度は、好ましくは100cc/m・day以下になっており、より好ましくは30cc/m・day以下になっており、さらに好ましくは15cc/m・day以下になっている。
図6Aおよび図6Bに示すように、光照射部31は第1封止治具61の外部に配置される。なお、第1封止治具61の主面61aのうち光照射部31からの光が通る部分は、透光性を有する材料から構成された光透過領域61dとなっている。透光性を有する材料としては、例えば石英が用いられる。
次に図9(a)〜(f)を参照して、中間製品処理装置15を用いて補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法について説明する。なお図9(a)〜(f)には、第1方向D1に沿って切断された場合の中間製品処理装置15が示されている。
はじめに図9(a)に示すように、チャンバ15a内に中間製品50を準備し、かつ、蓋材21cを第1方向D1に沿って巻出部21aから巻取部21bに向けて搬送することにより、中間製品50と蓋材21cの第1面21dとを対向させる準備工程を実施する。この際、チャンバ15a内の圧力は第1圧力P1に制御されている。第1圧力P1は、中間製品50に不純物が混入することを抑制するよう、好ましくは1×10Pa以下に設定されており、より好ましくは1×10−1Pa以下に設定されている。
次に、第1圧力P1に制御された環境下で第1封止治具61を蓋材21cの第2面21eに接触させることにより、蓋材21cの第2面21e側に密閉空間28を形成する密閉空間形成工程を実施する。具体的には、第2封止治具62を第1封止治具61に向けて移動させることにより、第1封止治具61の第2側面61cと第2封止治具62の棒状の部材62cとで蓋材21cを挟み込むようにする。また封止材21fを介して第1封止治具61の第1側面61bをより強固に蓋材21cの第2面21eに密着させるため、図9(b)に示すように、蓋材21cの第1面21d上で第1方向D1に沿って貼り合わせロール73などを走行させてもよい。
具体的には、はじめに、巻出部21a側から巻取部21bへ向けて貼り合わせロール73の走行を開始させる。貼り合わせロール73が巻出部21a側の第2側面61c上を通過すると、巻出部21a側の棒状の部材62cを第2側面61cに向けて移動させ、蓋材21cを挟み込む。その後、貼り合わせロール73が巻取部21b側の第2側面61c上を通過すると、図9(c)に示すように、巻取部21b側の棒状の部材62cを第2側面61cに向けて移動させ、蓋材21cを挟み込む。これによって、外部から強固に密閉された密閉空間28を形成することができる。この際、密閉空間28の圧力は第1圧力になっている。
その後、図9(d)に示すように、基材保持具71を用いて中間製品50を蓋材21cに向けて移動させることにより、中間製品50を蓋材21cの第1面21dに接触させる。また、密閉空間28の圧力を、上述の第1圧力P1よりも高い第2圧力P2に高める。この際、中間製品50と蓋材21cの第1面21dとの間の空間の圧力は第1圧力P1になっている。このため、第1圧力P1と第2圧力P2との差に基づいて、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に強固に密着させることができる。この密着工程の際、第1圧力P1と第2圧力P2との差は、好ましくは1×10Pa以上に設定され、より好ましくは1×10Pa以上に設定される。なお図示はしないが、第1封止治具61には、密閉空間28に気体を注入する気体注入部が接続されている。また第1封止治具61には、密閉空間28内の気体を排気する排気部がさらに接続されていてもよい。
次に図9(e)に示すように、中間製品50に蓋材21cが密着されている間に、第1封止治具61の外部に配置された光照射部31を用いて、第1封止治具61の主面61aおよび蓋材21cを通して光L1を中間製品50に照射する光照射工程を実施する。これによって、補助電極43上の有機半導体層45を除去することができる。光照射部31は、大気環境下に配置されていてもよい。
その後、図9(f)に示すように、密閉空間28内の気体を排気して、密閉空間28の圧力を低減させる。例えば、密閉空間28内の圧力を第1圧力P1まで低下させる。その後、図4(f)に示すように、中間製品50から蓋材21cを剥離させる剥離工程を実施する。この際、密閉空間28内の気体を排気している場合、剥離工程の際にチャンバ15a内の圧力が上昇してしまうことを抑制することができる。
次に、中間製品50を、第2電極形成装置16のチャンバ16a内に搬入する。そしてチャンバ16a内において、図4(g)に示すように、中間製品50上に膜を形成する成膜工程を実施する。例えば、真空環境下で第1電極42上の有機半導体層45上、および補助電極43上に、第2電極46となる膜を形成する工程を実施する。これによって、第2電極46に接続された補助電極43を備える有機半導体素子40を得ることができる。ここで本実施の形態によれば、上述の密着工程の際、限られた体積の密閉空間28の圧力のみが第2圧力に高められる。このため、中間製品50から蓋材21cを剥離した後、蓋材21cの第2面21e側の空間の圧力を、短時間で低圧に戻すことができる。すなわち、中間製品処理装置15を含む素子製造装置10の内部の脱気に要する時間を短くすることができる。従って、チャンバ15aにおける上述の密着工程から、チャンバ16a内における成膜工程へ移行するために要する時間を短くすることができる。このことにより、素子の生産性を高めることができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(有機半導体素子の層構成の変形例)
上述の本実施の形態において、第1電極42および補助電極43が突起部44よりも先に基材41上に形成される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、突起部44を第1電極42および補助電極43よりも先に基材41上に形成してもよい。このような場合であっても、上述した本実施の形態による密着工程や除去工程を利用することができる。以下、このような例について図10(a)〜(g)を参照して説明する。
はじめに図10(a)に示すように、基材41上に複数の突起部44を形成する。次に、図10(b)に示すように、突起部44間に第1電極42を形成するとともに、突起部44上に補助電極43を形成する。その後、図10(c)に示すように、第1電極42,補助電極43および突起部44上に有機半導体層45を形成する。このようにして、基材41と、基材41に設けられた複数の第1電極42と、第1電極42間に設けられた補助電極43および突起部44と、第1電極42上および補助電極43上に設けられた有機半導体層45と、を含む中間製品50を得ることができる。なお本変形例においては、第1電極42および補助電極43よりも先に突起部44が形成されるため、突起部44が補助電極43によって覆われている。なお突起部44は、その上面が全域にわたって補助電極43によって覆われている必要はない。すなわち突起部44は、その上面が少なくとも部分的に補助電極43によって覆われていればよい。また上述の本実施の形態においては、第1電極42間に2列にわたって突起部44が設けられ、突起部44間に補助電極43が設けられる例を示したが、本変形例においては、補助電極43が突起部44上に設けられるため、図10(c)に示すように第1電極42間に設けられる突起部44は1列のみであってもよい。
次に、上述の密閉空間形成工程を実施し、その後、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に密着させる密着工程を実施する。具体的には、図10(d)に示すように、蓋材21cの第1面21dが、突起部44上の補助電極43上の有機半導体層45に当接される。この際、上述の本実施の形態の場合と同様に、蓋材21cは、蓋材21cの第1面21dと中間製品50との間の空間における第1圧力P1と、蓋材21cの第2面21e側に形成される密閉空間28の第2圧力P2との間の差圧を利用することによって、中間製品50に対して強固に密着される。この場合、蓋材21cの第1面21dの表面エネルギーを適切に設定することにより、図10(e)に示すように、突起部44上の補助電極43上の有機半導体層45を蓋材21cの第1面21dに転移させることができる。すなわち本変形例においては、転移を利用して、突起部44上の補助電極43上の有機半導体層45を除去する除去工程を実施することができる。図10(f)は、突起部44上の補助電極43上の有機半導体層45が除去された状態を示す図である。なお本変形例においても、転移を促進するため、上述の本実施の形態の場合と同様に、突起部44上の補助電極43上の有機半導体層45に光を照射してもよい。
その後、図10(g)に示すように、第1電極42上の有機半導体層45上および突起部44上の補助電極43上に第2電極46を形成する成膜工程を実施する。このようにして、第2電極46に接続された補助電極43を備える有機半導体素子40を得ることができる。
(中間製品処理装置が露光装置として構成される例)
また上述の本実施の形態および変形例において、封止機構20を有する中間製品処理装置15が、補助電極43上の有機半導体層45を除去する除去装置として構成される例を示した。しかしながら、上述の封止機構20の応用例が特に限られることはない。例えば中間製品処理装置15は、図11に示すように、上述の封止機構20と、中間製品50に蓋材21cが密着されている間に被露光層47に対して露光光L2を照射する露光工程を実施する露光機構33と、を有していてもよい。すなわち、素子製造装置10の内部における差圧を利用した上述の密着方法が、露光工程のために適用されてもよい。
(中間製品処理装置が蒸着装置として構成される例)
若しくは、中間製品処理装置15は、図12(a)(b)に示すように、封止機構20と、中間製品50に蓋材21cが密着されている間に蒸着用材料48に光を照射して蒸着用材料48を基材41上に蒸着させる蒸着機構35と、を有していてもよい。すなわち、素子製造装置10の内部における差圧を利用した上述の密着方法が、蒸着工程のために適用されてもよい。
本変形例においては、図11(a)に示すように、蒸着用材料48が蓋材21cの第1面21dに設けられている。また図11(a)に示すように、中間製品50は、基材41と、基材41上に設けられた複数の突起部44と、突起部44間に設けられた第1電極42と、を有している。この場合、蒸着機構35を用いて赤外線などの光L3を蒸着用材料48に照射すると、図11(a)に示すように、蒸着用材料48が蒸発して基材41上の第1電極42に付着する。この結果、図11(b)に示すように、第1電極42上に蒸着層49を形成することができる。また基材41と蓋材21cとの間の空間は、突起部44によって適切に区画されている。このため、基材41と蓋材21cとの間の空間で蒸着用材料48が広域にわたって飛散してしまうことが防がれている。なお蒸着用材料48を加熱する方法は、上述の限りではない。例えば蒸着用材料48の下部に赤外光を吸収する金属薄膜を形成しておき、金属薄膜を加熱することで蒸着用材料48を蒸着させても良い。
(中間処理装置の変形例)
上述の本実施の形態においては、光照射部31が第1封止治具61の外部に、例えば大気環境下に配置される例を示した。ところで図5乃至図9(a)〜(f)に示す例においては、光照射部31が大気環境下に配置される場合、上述の準備工程および密閉空間形成工程の間は、上述の第1圧力P1と大気圧との差圧が第1封止治具61の光透過領域61dに加えられることになる。このことは、最大で約1気圧の差圧が光透過領域61dに加えられる可能性があることを意味している。従って、光透過領域61dは、最大で約1気圧の差圧に耐え得るよう構成される必要がある。光透過領域61dが例えば石英によって構成されている場合、約1気圧の差圧に耐えるためには、数cm程度の厚い石英を用いることになる。
ところで、光照射部31は通常、レーザ光などの光を生成する光源に加えて、光を中間製品50に縮小投影するための結像光学系を含んでいる。一方、光照射部31と中間製品50との間に光透過領域61dが存在する場合は、結像光学系の出射面から中間製品50までの距離、いわゆるワークディスタンスを、光透過領域61dの厚みよりも短くすることができない。従って、光透過領域61dの厚みが大きい場合、ワークディスタンスが長くなり、この結果、結像光学系の設計の自由度が低下してしまう。また光透過領域61dの厚みが大きいことは、第1封止治具61のコストの増大を招く。
このような課題を考慮し、図13(a)〜(f)に示す本変形例においては、第1封止治具61の主面61aのうち光照射部31からの光が通る部分を、開閉自在な開閉窓61eによって構成することを提案する。この場合、光照射部31を用いて中間製品50に光を照射する際、開閉窓61eを開放することによって形成される開口部に光照射部31の結像光学系を配置させることができるので、ワークディスタンスを短くすることができる。これによって、所望の結像光学系を容易に得ることができるようになる。
本変形例において、封止機構20の加圧部23は、図13(a)に示すように、第1封止治具61の開閉窓61eが開放されている際に第1封止治具61の内部の空間と連通可能に構成された補助チャンバ72をさらに有している。そして光照射部31は、この補助チャンバ72内に配置されている。後述するように、第1封止治具61が蓋材21cに接触していないとき、第1封止治具61の開閉窓61eは閉鎖されている。一方、光照射部31が中間製品50に光を照射する際、第1封止治具61の開閉窓61eは開放されており、かつ、第1封止治具61の内部の空間および補助チャンバ72の内部の空間が、第1圧力P1よりも高い第2圧力P2に制御される。
以下、図13(a)〜(f)を参照して、本変形例による中間製品処理装置15を用いて補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法について説明する。
はじめに図13(a)に示すように、中間製品50と蓋材21cの第1面21dとを対向させる上述の準備工程を実施する。この際、第1封止治具61の開閉窓61eは閉鎖されている。また補助チャンバ72の内部の空間の圧力は、第2圧力P2に制御されている。第2圧力P2は、光照射部31が動作可能であるよう設定されており、例えば1気圧に設定されている。好ましくは、補助チャンバ72の内部の環境は、酸素および水素を含まない環境になっている。例えば補助チャンバ72内には、窒素などの不活性ガスが充填されている。これによって、後述するように開閉窓61eが開放され、補助チャンバ72内に充填されていた気体が蓋材21cに接するようになった場合に、酸素や水素が蓋材21cを透過して中間製品50に到達してしまうことを防ぐことができる。
次に図13(b)に示すように、第1圧力P1に制御された環境下で、かつ第1封止治具61の開閉窓61eが閉鎖された状態で、第1封止治具61を蓋材21cの第2面21eに接触させる密閉空間形成工程を実施する。開閉窓61eが閉鎖されたままであるので、第1封止治具61と蓋材21cとの間に形成される密閉空間28の圧力は第1圧力となる。なお図示はしないが、上述の本実施の形態の場合と同様に、蓋材21cの第1面21d上で第1方向D1に沿って貼り合わせロール73などを走行させてもよい。
その後、図13(c)に示すように、中間製品50を蓋材21cの第1面21dに接触させる。また、第1封止治具61の開閉窓61eを開放する。これによって、第1封止治具61の内部の空間および補助チャンバ72の内部の空間が、第1圧力よりも高い第2圧力に制御された密閉空間28となる。これによって、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に強固に密着させることができる。
次に図13(d)に示すように、開閉窓61eを開放することによって形成される開口部に光照射部31の結像光学系を配置させた状態で、光L1を中間製品50に照射する光照射工程を実施する。その後、図13(e)に示すように、第1封止治具61の開閉窓61eを閉鎖する。開閉窓61eを閉鎖した後、第1封止治具61の内部の密閉空間28内の気体を排気して、密閉空間28の圧力を例えば第1圧力P1に低減させてもよい。その後、図13(f)に示すように、中間製品50から蓋材21cを剥離させる剥離工程を実施する。
(中間処理装置のその他の変形例)
図13(a)〜(f)に示す中間製品処理装置15の変形例においては、第1封止治具61の開閉窓61eが開放されている間、光照射部31の周囲の空間の圧力が蓋材21cの第2面21eに加えられることになる。ところで、蓋材21cの第2面21eに加えられる圧力は、蓋材21cを中間製品50に密着させることができる程度の圧力で十分である。一方、光照射部31の周囲の空間の圧力は一般に、光照射部31の特性や仕様に応じて決定され、例えば1気圧に設定される。従って、図13(a)〜(f)に示す変形例のように、蓋材21cの第2面21e側の空間と光照射部31の周囲の空間とが連通している場合、蓋材21cの第2面21eに加えられる圧力が、蓋材21cを中間製品50に密着させるために必要な圧力を超えた過剰なものになってしまうことがある。
このような課題を考慮し、図14(a)〜(f)に示す本変形例においては、光照射部31の周囲の空間の圧力とは独立に蓋材21cの第2面21e側の空間の圧力を調整することを可能にしながら、第1封止治具61の主面61aの厚みを小さくすることができる構成を提案する。
本変形例において、第1封止治具61の主面61aのうち光照射部31からの光が通る部分は、石英などの透光性を有する材料から構成された光透過領域61dとなっている。また封止機構20の加圧部23は、第1封止治具61の光透過領域61dに隣接して配置されるとともに開閉自在な開閉窓63eを備えた第3封止治具63をさらに有している。後述するように、第1封止治具61の内部の空間の圧力が第2圧力P2より低いとき、第3封止治具63の内部の空間には、閉鎖された開閉窓63eによって大気から遮蔽され、かつ第1封止治具61の光透過領域61dに接する外側密閉空間64が形成される。そして、光照射部31は外側密閉空間64の外部に配置される。一方、光照射部31が中間製品50に光を照射する際、第3封止治具63の開閉窓63eは開放される。
以下、図14(a)〜(f)を参照して、本変形例による中間製品処理装置15を用いて補助電極43上の有機半導体層45を除去する方法について説明する。
はじめに図14(a)に示すように、中間製品50と蓋材21cの第1面21dとを対向させる上述の準備工程を実施する。この際、第3封止治具63の開閉窓63eは閉鎖されている。このため第3封止治具63の内部には、大気から遮蔽された外側密閉空間64が形成されている。光透過領域61dに加えられる差圧が小さく、このため光透過領域61dの厚みを小さくすることができる限りにおいて、外側密閉空間64の圧力が特に限られることはない。例えば図示はしないが、開閉弁が設けられた連通管を用いて第1封止治具61と第3封止治具63とを接続し、そして連通管の開閉弁を開放することにより、外側密閉空間64の圧力を、第1封止治具61の内部の空間の圧力と同一の第1圧力P1にすることができる。
次に図14(b)に示すように、第3封止治具63の開閉窓63eが閉鎖された状態で、第1封止治具61を蓋材21cの第2面21eに接触させる密閉空間形成工程を実施する。なお図示はしないが、上述の本実施の形態の場合と同様に、蓋材21cの第1面21d上で第1方向D1に沿って貼り合わせロール73などを走行させてもよい。その後、第1封止治具61と蓋材21cとの間に形成された密閉空間28の圧力を、上述の第1圧力P1よりも高い第2圧力P2に高める。また、中間製品50を蓋材21cの第1面21dに接触させる。これによって、蓋材21cの第1面21dを中間製品50に強固に密着させることができる。ここで、上述のように第1封止治具61の内部の空間と外側密閉空間64の内部の空間とが連通管によって連通している場合、外側密閉空間64の圧力は、密閉空間28と同様に第2圧力P2になる。
その後、第1封止治具61と外側密閉空間64とを接続する上述の連通管の開閉弁を閉鎖する。また図14(c)に示すように、第3封止治具63の開閉窓63eを開放する。これによって、第3封止治具63の内部の空間の圧力が、光照射部31の周囲の圧力と同一の第3圧力P3、例えば大気圧となる。このとき、密閉空間28の圧力は上述のように、第1圧力P1よりも高い第2圧力P2となっている。
次に図14(d)に示すように、中間製品50に蓋材21cが密着されている間に、第1封止治具61の主面61aおよび蓋材21cを通して光L1を中間製品50に照射する光照射工程を実施する。その後、図14(e)に示すように、第3封止治具63の開閉窓63eを閉鎖する。開閉窓63eを閉鎖した後、密閉空間28内の気体を排気して、密閉空間28の圧力を例えば第1圧力P1に低減させてもよい。同様に、外側密閉空間64内の気体を排気して、外側密閉空間64の圧力を例えば第1圧力P1に低減させてもよい。この際、第1封止治具61と外側密閉空間64とを接続する上述の連通管の開閉弁を開放することにより、外側密閉空間64内の気体の排気を、第1封止治具61内の気体の排気と同時に行ってもよい。その後、図14(f)に示すように、中間製品50から蓋材21cを剥離させる剥離工程を実施する。
本変形例によれば、開閉窓63eを備えた第3封止治具63を第1封止治具61の光透過領域61dに隣接して設けることにより、上述の準備工程、密閉空間形成工程や密着工程の際、第1封止治具61の光透過領域61dに接する、光透過領域61dの外部の空間に、大気から遮蔽された外側密閉空間64を形成することができる。このため、密閉空間28の圧力が第1圧力P1になっているときに外部から光透過領域61dに加えられる圧力を、大気圧以下の圧力に制限することができる。例えば上述のように第1封止治具61と外側密閉空間64とを接続する連通管が設けられている場合、準備工程、密閉空間形成工程や密着工程の際に光透過領域61dに加えられる差圧をほぼゼロにすることができる。このため、光透過領域61dに加えられる差圧が最大になるのは、第3封止治具63の開閉窓63eが開放され、光透過領域61dに外部から大気圧が加えられているときである。ここで本変形例のように、密閉空間28の圧力を第2圧力P2に高めた後に第3封止治具63の開閉窓63eを開放するようにした場合、光透過領域61dに加えられる差圧の最大値は、大気圧と第2圧力P2との差になる。従って本変形例によれば、第2圧力P2を適切に調整することにより、光透過領域61dに加えられる差圧が大きくなりすぎることを抑制することができる。このため、厚みの小さな石英などを用いて光透過領域61dを構成することが可能になる。従って、結像光学系の設計に関する高い自由度を確保することができ、また、第1封止治具61のコストが高くなることを抑制することができる。また、蓋材21cの第2面21e側の空間と光照射部31の周囲の空間とが連通しないので、蓋材21cを中間製品50に密着させるための第2圧力P2が過剰に高くなることを防ぐことができる。
(その他の変形例)
上述の本実施の形態および各変形例においては、下側から蓋材21cを中間製品50に密着させる例を示した。しかしながら、蓋材21cを中間製品50に密着させる方向が特に限られることはない。例えば、上側から蓋材21cを中間製品50に密着させてもよい。若しくは図示はしないが、横方向から蓋材21cを中間製品50に密着させてもよい。
また上述の本実施の形態および各変形例において、有機半導体素子40が有機ELである例を示した。しかしながら、上述の素子製造装置10および素子製造方法によって製造される有機半導体素子のタイプが特に限られることはない。例えば上述の素子製造装置10および素子製造方法を用いて、有機トランジスタデバイスや有機太陽電池デバイスなどの様々な有機半導体素子を製造することが可能である。有機トランジスタデバイスにおいて、有機半導体層およびその他の構成要素としては公知のものを用いることができ、例えば特開2009−87996号公報に記載のものを用いることができる。同様に、有機太陽電池デバイスにおいて、有機半導体層から構成される光電変換層およびその他の構成要素としては公知のものを用いることができ、例えば特開2011−151195号公報に記載のものを用いることができる。また、上述の素子製造装置10および素子製造方法は、有機半導体素子の製造だけでなく、無機半導体素子の製造に適用されてもよい。
また上述の本実施の形態においては、中間製品50が、第1方向D1に延びる一対の第1外縁50cおよび第2方向D2に延びる一対の第2外縁50dを含む矩形状のものである例を示した。しかしながら、「蓋材21cの一対の第1外縁21gが少なくとも部分的に中間製品50の外縁の内側に位置する」という位置関係が満たされる限りにおいて、中間製品50の形状が特に限られることはない。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 素子製造装置
15 中間製品処理装置
20 封止機構
21 蓋材供給部
21c 蓋材
21f 封止材
23 加圧部
28 密閉空間
30 除去機構
31 光照射部
40 有機半導体素子
41 基材
42 第1電極
43 補助電極
44 突起部
45 有機半導体層
46 第2電極
50 中間製品
61 第1封止治具
62 第2封止治具
63 第3封止治具
64 外側密閉空間
71 基材保持具
72 補助チャンバ

Claims (15)

  1. 基材上に素子を形成するための素子製造方法であって、
    前記基材と、前記基材の法線方向に延びる突起部と、を含む中間製品を準備し、かつ、前記中間製品と蓋材の第1面とを対向させる準備工程と、
    第1圧力に制御された環境下で、前記蓋材の前記第1面の反対側にある第2面の側に密閉空間を形成する密閉空間形成工程と、
    前記突起部の側から前記中間製品に前記蓋材の前記第1面を接触させ、かつ、前記密閉空間の圧力を前記第1圧力よりも高い第2圧力に高めることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させる密着工程と、を備え、
    前記蓋材は、第1方向に沿って延びる一対の第1外縁を含む長尺状のものであり、
    前記蓋材および前記中間製品を前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合、前記蓋材の一対の第1外縁は、少なくとも部分的に前記中間製品の外縁の内側に位置している、素子製造方法。
  2. 前記蓋材および前記密閉空間を前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合の、前記蓋材の前記第2面と前記密閉空間との接面の輪郭は、前記中間製品と重なる位置で第1方向に沿って延びる一対の第1輪郭と、前記中間製品と重ならない位置で前記第1方向に直交する第2方向に沿って延びる一対の第2輪郭と、を含む、請求項1に記載の素子製造方法。
  3. 前記蓋材の前記第2面側には、主面と、前記主面から前記蓋材に向かう側面と、を有する第1封止治具が配置されており、
    前記密閉空間形成工程および前記密着工程の際、前記蓋材の前記第2面と前記密閉空間との前記接面の輪郭は、前記第1封止治具の前記側面によって画定され、
    前記素子製造方法は、前記密着工程によって蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具の外部に配置された光照射部を用いて、前記第1封止治具の前記主面および前記蓋材を通して光を前記中間製品に照射する光照射工程をさらに備える、請求項に記載の素子製造方法。
  4. 前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、透光性を有する材料から構成された光透過領域となっており、
    前記密閉空間形成工程および前記密着工程の際、前記第1封止治具の前記光透過領域に接する、前記第1封止治具の外部の空間には、大気から遮蔽された外側密閉空間が形成されており、かつ、前記光照射部は前記外側密閉空間の外部に配置されており、
    前記光照射工程の際、前記第1封止治具の前記光透過領域に接する、前記第1封止治具の外部の空間は、前記光照射部の周囲の空間と連通している、請求項3に記載の素子製造方法。
  5. 前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、開閉自在な開閉窓によって構成されており、
    前記光照射部は、前記第1封止治具の前記開閉窓が開放されている際に前記第1封止治具の内部の空間と連通可能に構成された補助チャンバ内に配置されており、
    前記準備工程の際、前記第1封止治具の前記開閉窓は閉鎖されており、
    前記光照射工程の際、前記第1封止治具の前記開閉窓は開放されており、かつ、前記第1封止治具の内部の空間および前記補助チャンバの内部の空間の圧力が前記第2圧力に制御されている、請求項3に記載の素子製造方法。
  6. 前記素子は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の第1電極と、前記第1電極間に設けられた補助電極および前記突起部と、前記第1電極上に設けられた有機半導体層と、前記有機半導体層上および前記補助電極上に設けられた第2電極と、を含み、
    前記中間製品は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の前記第1電極と、前記第1電極間に設けられた前記補助電極および前記突起部と、前記第1電極上および前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層と、を含み、
    前記素子製造方法は、前記密着工程によって蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層を除去する除去工程をさらに備える、請求項1に記載の素子製造方法。
  7. 基材上に素子を形成するための素子製造装置であって、
    前記基材上には、前記基材の法線方向に延びる突起部が形成されており、
    前記素子製造装置は、前記基材および前記突起部を含む中間製品の側を向く第1面と、前記第1面の反対側にある第2面と、を含む蓋材を供給する蓋材供給部と、
    前記中間製品に前記突起部の側から前記蓋材の前記第1面を密着させる加圧部と、を備え、
    前記加圧部は、第1圧力に制御された環境下で前記蓋材の前記第2面側に密閉空間を形成した後、前記中間製品に前記蓋材の前記第1面を接触させ、かつ、前記密閉空間の圧力を前記第1圧力よりも高い第2圧力に高めることにより、前記蓋材の前記第1面を前記中間製品に密着させるよう構成されており、
    前記蓋材は、第1方向に沿って延びる一対の第1外縁を含む長尺状のものであり、
    前記蓋材および前記中間製品を前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合、前記蓋材の一対の第1外縁は、少なくとも部分的に前記中間製品の外縁の内側に位置している、素子製造装置。
  8. 前記密閉空間を前記中間製品の前記基材の法線方向に沿って見た場合の、前記蓋材の前記第2面と前記密閉空間との接面の輪郭は、前記中間製品と重なる位置で第1方向に延びる一対の第1輪郭と、前記中間製品と重ならない位置で前記第1方向に直交する第2方向に延びる一対の第2輪郭と、を含む、請求項7に記載の素子製造装置。
  9. 前記加圧部は、前記蓋材の第2面側に配置された第1封止治具であって、主面と、前記主面から前記蓋材に向かう側面と、を有する第1封止治具、を有し、
    前記蓋材の前記第2面と前記密閉空間との前記接面の輪郭は、前記第1封止治具の前記側面によって画定され、
    前記第1封止治具の前記側面は、前記第1輪郭を画定する一対の第1側面と、前記第2輪郭を画定する一対の第2側面と、を含む、請求項に記載の素子製造装置。
  10. 前記密閉空間が形成される際、前記蓋材の前記第2面と前記第1封止治具の前記第1側面との間には封止材が介在されており、
    前記封止材は、前記第1方向に沿って前記蓋材の前記第2面に取り付けられている、請求項9に記載の素子製造装置。
  11. 前記加圧部は、前記蓋材の前記第1面側に配置され、前記密閉空間を形成する際に前記第1封止治具の前記第2側面との間で前記蓋材を挟み込む第2封止治具をさらに有する、請求項10に記載の素子製造装置。
  12. 前記第1封止治具の外部に配置された光照射部をさらに備え、
    前記光照射部は、前記蓋材の前記第1面が前記中間製品に密着されている間に、前記第1封止治具の前記主面および前記蓋材を通して光を前記中間製品に照射する、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の素子製造装置。
  13. 前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、透光性を有する材料から構成された光透過領域となっており、
    前記加圧部は、前記第1封止治具の前記光透過領域に隣接して配置されるとともに開閉自在な開閉窓を備えた第3封止治具をさらに有し、
    前記第1封止治具の内部の空間の圧力が前記第2圧力より低いとき、前記第3封止治具の内部の空間には、大気から遮蔽され、かつ前記第1封止治具の前記光透過領域に接する外側密閉空間が形成され、
    前記光照射部は前記外側密閉空間の外部に配置されており
    前記光照射部が前記中間製品に光を照射する際、前記第3封止治具の前記開閉窓が開放される、請求項12に記載の素子製造装置。
  14. 前記第1封止治具の前記主面のうち前記光照射部からの光が通る部分は、開閉自在な開閉窓によって構成されており、
    前記加圧部は、前記第1封止治具の前記開閉窓が開放されている際に前記第1封止治具の内部の空間と連通可能に構成された補助チャンバをさらに有し、
    前記光照射部は前記補助チャンバ内に配置されており、
    前記第1封止治具が前記蓋材に接触していないとき、前記第1封止治具の前記開閉窓は閉鎖されており、
    前記光照射部が前記中間製品に光を照射する際、前記第1封止治具の前記開閉窓は開放されており、かつ、前記第1封止治具の内部の空間および前記補助チャンバの内部の空間が前記第2圧力に制御されている、請求項12に記載の素子製造装置。
  15. 前記素子は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の第1電極と、前記第1電極間に設けられた補助電極および前記突起部と、前記第1電極上に設けられた有機半導体層と、前記有機半導体層上および前記補助電極上に設けられた第2電極と、を含み、
    前記中間製品は、前記基材と、前記基材上に設けられた複数の前記第1電極と、前記第1電極間に設けられた前記補助電極および前記突起部と、前記第1電極上および前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層と、を含み、
    前記素子製造装置は、前記中間製品に前記蓋材が密着されている間に、前記補助電極上に設けられた前記有機半導体層を除去する除去機構をさらに備える、請求項7に記載の素子製造装置
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