JP5879683B2 - オイルポンプ - Google Patents
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Description
前記インナーロータの回転に伴い、前記ケーシングに形成された吸引ポートから吸引したオイルを前記内歯と前記外歯との間に送り前記ケーシングに形成された吐出ポートから吐出する構成を備え、前記アウターロータの内歯と前記インナーロータの外歯とが噛み合う状態で前記第一回転軸芯を中心にして前記第二回転軸芯を移動させるようにアウターロータを公転させてポンプ容量を変更する容量調整機構を備え、
この容量調整機構が、前記アウターロータを回転自在に支持する調整リングと、前記アウターロータを公転させるように前記調整リングをガイドするガイド手段と、前記吐出ポートの吐出圧に抗する方向に前記調整リングを付勢する付勢手段とを備えて構成され、
前記調整リングは、前記吐出ポートの吐出圧の増大に伴い前記付勢手段の付勢力に抗して前記ガイド手段にガイドされる状態で変位することにより、前記アウターロータをポンプ容量減少方向に公転させるように構成され、
前記調整リングの外面と、前記ケーシングの内面との間の2箇所のシール点において前記吐出ポートから前記吸引ポートへのオイルの流れを抑制するシール手段を備え、
前記シール手段が、前記調整リングの外周の円弧面と、これに対向する位置のケーシングの内面において滑らかに凹入する湾曲面との接触部位を、2箇所の前記シール点の一方とするように構成され、
前記ガイド手段が、前記吐出ポートの吐出圧の増大に伴い、前記調整リングを前記公転のための変位を行わせるとともに、前記接触部位における前記湾曲面に対する前記円弧面の相対移動量を少なくする方向に前記調整リングを回転させつつ前記湾曲面に対する前記円弧面の接触部位を当該調整リングの変位方向と同じ方向に移動させ、
前記調整リングの外周に外方に突出する突出部が、2箇所の前記シール点の一方を基準にして前記吸引ポート側に形成され、この突出部の外端と前記ケーシングの内面との間にオイルの流れを抑制する補助シール部が形成され、この突出部とケーシングとの間に形成される制御空間に対して前記付勢手段の付勢力に抗する方向に向けて制御圧を作用させる制御弁を備えている点にある。
更に、制御空間に対して制御弁からの制御圧を作用させることにより、この制御圧を突出部から付勢手段の付勢方向に抗する方向に作用させ、調整リングの変位を補助する力を調整して必要とする変位を実現する。
従って、吐出圧を効率的に用いてポンプ容量の調整を行えるオイルポンプが合理的に構成された。
〔基本構成〕
図1には、車両のエンジン(図示せず)対して潤滑油を供給すると共に、エンジンのバルブ開閉時期制御装置等の油圧機器に作動油を供給するためエンジンで駆動される可変容量型のオイルポンプを示している(潤滑油と作動油との総称をオイルとする)。このオイルポンプは、ケーシング1の内部に駆動回転軸芯X(第一回転軸芯の具体例)を中心にして駆動軸11と一体的に回転するインナーロータ12と、駆動回転軸芯Xに対して偏心する従動回転軸芯Y(第二回転軸芯の具体例)を中心に回転するアウターロータ13とを備え、このオイルポンプの吐出圧の上昇に伴いポンプ容量を減ずる容量調整機構Aを備えている。
容量調整機構Aは、アウターロータ13を回転自在に内挿支持する調整リング14と、この調整リング14をガイドするガイド手段Gと、調整リング14から外方に突出するように一体形成された受圧ブロック15(突出部の一例)と、この受圧ブロック15を介して調整リング14に付勢力を作用させる圧縮コイル型のスプリング4(付勢手段の一例)とを備えている。
シール手段Sを構成する2箇所のシール点のうち、調整リング14の外周側で受圧ブロック15と膨出部17との中間位置に配置されるものを第1シール点S1と称し、アウターロータ13の従動回転軸芯Yを挟んで対向する位置に配置されるものを第2シール点S2と称する。
このような構成から、エンジン回転数が上昇することで加圧空間TH(吐出ポート3)の吐出圧は、図2(a)に示すように、調整リング14の外周には仮想直線Uに対して直交する圧力方向Fuに吐出圧が作用する。アウターロータ13は、その従動回転軸芯Yが図2(a)に示す位置と図2(b)に示す位置との間で公転するようにガイド手段Gによってガイドされ、この公転軌跡上の従動回転軸芯Yにおける接線方向が調整リング14の変位方向Fyとなる。
このように、調整リング14とケーシングの内面とを直接的に接触させるように第1シール点S1と第2シール点S2とでシール手段Sが構成されているので、専用のシール部材を用いる必要がなく部品点数を少なくしてコスト低減を実現にする。
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。尚、以下の別実施形態において実施形態と同じ機能を有するものには実施形態と共通する番号・符号を付している。
1Q 湾曲面
2 吸引ポート
3 吐出ポート
4 付勢手段(スプリング)
12 インナーロータ
12A 外歯
13 アウターロータ
13A 内歯
14 調整リング
14Q 円弧面
15 突出部(受圧ブロック)
21 シール材(第1シール材)
22 シール圧油路
A 圧力調整機構
G ガイド手段
S シール手段
S1 シール点(第1シール点)
S2 シール点(第2シール点)
TC 制御空間
U 仮想直線
V 制御弁
W 補助シール部
X 第一回転軸芯(駆動回転軸芯)
Y 第二回転軸芯(従動回転軸芯)
Claims (3)
- 複数の外歯を有し第一回転軸芯を中心にして回転するインナーロータと、
前記外歯に噛み合う複数の内歯を有した環状で、前記第一回転軸芯に対して偏心する第二回転軸芯で回転自在なアウターロータとをケーシングの内部に備え、
前記インナーロータの回転に伴い、前記ケーシングに形成された吸引ポートから吸引したオイルを前記内歯と前記外歯との間に送り前記ケーシングに形成された吐出ポートから吐出する構成を備え、
前記アウターロータの内歯と前記インナーロータの外歯とが噛み合う状態で前記第一回転軸芯を中心にして前記第二回転軸芯を移動させるようにアウターロータを公転させてポンプ容量を変更する容量調整機構を備え、
この容量調整機構が、前記アウターロータを回転自在に支持する調整リングと、前記アウターロータを公転させるように前記調整リングをガイドするガイド手段と、前記吐出ポートの吐出圧に抗する方向に前記調整リングを付勢する付勢手段とを備えて構成され、
前記調整リングは、前記吐出ポートの吐出圧の増大に伴い前記付勢手段の付勢力に抗して前記ガイド手段にガイドされる状態で変位することにより、前記アウターロータをポンプ容量減少方向に公転させるように構成され、
前記調整リングの外面と、前記ケーシングの内面との間の2箇所のシール点において前記吐出ポートから前記吸引ポートへのオイルの流れを抑制するシール手段を備え、
前記シール手段が、前記調整リングの外周の円弧面と、これに対向する位置のケーシングの内面において滑らかに凹入する湾曲面との接触部位を、2箇所の前記シール点の一方とするように構成され、
前記ガイド手段が、前記吐出ポートの吐出圧の増大に伴い、前記調整リングを前記公転のための変位を行わせるとともに、前記接触部位における前記湾曲面に対する前記円弧面の相対移動量を少なくする方向に前記調整リングを回転させつつ前記湾曲面に対する前記円弧面の接触部位を当該調整リングの変位方向と同じ方向に移動させ、
前記調整リングの外周に外方に突出する突出部が、2箇所の前記シール点の一方を基準にして前記吸引ポート側に形成され、この突出部の外端と前記ケーシングの内面との間にオイルの流れを抑制する補助シール部が形成され、この突出部とケーシングとの間に形成される制御空間に対して前記付勢手段の付勢力に抗する方向に向けて制御圧を作用させる制御弁を備えているオイルポンプ。 - 前記シール手段の2箇所の前記シール点の少なくとも一方が、前記調整リングの外周に対し、この調整リングの半径方向に突出するシール材を備えている請求項1記載のオイルポンプ。
- 前記吐出ポートの吐出圧をシール材に対して突出方向に作用させるシール圧油路を備えている請求項2記載のオイルポンプ。
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