JP5875573B2 - 記録装置及びその気泡排出方法 - Google Patents

記録装置及びその気泡排出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5875573B2
JP5875573B2 JP2013242361A JP2013242361A JP5875573B2 JP 5875573 B2 JP5875573 B2 JP 5875573B2 JP 2013242361 A JP2013242361 A JP 2013242361A JP 2013242361 A JP2013242361 A JP 2013242361A JP 5875573 B2 JP5875573 B2 JP 5875573B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
flow path
bubble
bubble injection
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013242361A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015100974A (ja
Inventor
神田 英彦
英彦 神田
聞多 松井
聞多 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2013242361A priority Critical patent/JP5875573B2/ja
Priority to US14/531,045 priority patent/US9573381B2/en
Publication of JP2015100974A publication Critical patent/JP2015100974A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5875573B2 publication Critical patent/JP5875573B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/19Ink jet characterised by ink handling for removing air bubbles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Preventing or detecting of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16505Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out
    • B41J2/16508Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out connected with the printer frame
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Preventing or detecting of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/1652Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head
    • B41J2/16532Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head by applying vacuum only
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/38Drives, motors, controls or automatic cut-off devices for the entire printing mechanism
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17596Ink pumps, ink valves

Description

本発明は記録ヘッドに設けられた各インク吐出口からインク滴を吐出し、記録媒体に画像を記録する記録装置及びその記録装置のインク流路中の気泡排出方法に関する。
記録ヘッドの吐出口よりインクを記録媒体に吐出して記録を行う記録装置は、インクを貯蔵しているインクタンクからインク滴の吐出口までインクを供給するためのインク流路を備えている。このインク流路内に記録時のインク流れによって移動する気泡が存在すると、吐出口に気泡が到達し、インクを吐出することができずに記録不良を引き起こしてしまう。このような記録不良を防止するためにこれまでにも様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1は、インクタンクと吐出口の間のインク流路内にバルブを備え、バルブ開閉を制御して吸引負圧を高め、インク流路内の流速を速めることで、インク流路中からの気泡排出性能を向上させる構成を開示している。また、特許文献2はバルブ開閉を交互に繰り返すことで、インク流路中からの気泡排出性能を向上させる構成を開示している。
さらに、特許文献3はインク吐出口とそのインク液室内に混入した気泡を効率的に排出するために次の構成を開示している。即ち、インク液室にインク供給口と気泡供給口と気泡吸引口とを設け、気泡吸引口からインク液室内に気泡を供給し、インク吐出口とインク液室内に発生した微小気泡と合体成長した気泡を気泡吸引口から排出するのである。
特開2007−98959号公報 特開2004−58398号公報 特開平6−55742号公報
しかしながら特許文献1、2に開示している気泡排出の構成を用いて吸引負圧を高め、インク流路内の流速を速めてしまうと、インク流量も増加してしまい、その結果、高流量に伴う多くの無駄なインク消費が発生するという問題があった。また、特許文献3ではインクを貯蔵しているインクタンクから記録ヘッドへインク供給を行うインク流路内に発生した気泡をどのように扱うのかについては何も記載されていない。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、記録不良の発生を防止することと気泡排出に伴う無駄なインク消費の抑制の両立が可能な記録装置及び気泡排出方法を提供すること目的としている。
上記目的を達成するために本発明の記録装置は次のような構成からなる。
即ち、インクを吐出する吐出口を備えた記録ヘッドと、前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するインク流路と、前記インク流路に気泡を注入する気泡注入動作を行う気泡注入部と、前記吐出口を覆うことが可能なキャップと、前記キャップにより前記吐出口が覆われた前記記録ヘッドに対して前記キャップを介して吸引動作を行う第1のポンプと、前記気泡注入部と前記第1のポンプを制御する制御手段とを有し、前記気泡注入動作の後に前記吸引動作が行われる記録装置において、前記制御手段は、前記第1のポンプに対して、第1の吸引動作を所定の時間で行わせ、その後、前記第1の吸引動作よりも強い第2の吸引動作を行なわせることを特徴とする。
また、本発明の記録装置を、インクを吐出する吐出口を備えた記録ヘッドと、前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するインク流路と、前記インク流路に気泡を注入する気泡注入動作を行う気泡注入部と、前記吐出口を覆うことが可能なキャップと、前記キャップにより前記吐出口が覆われた前記記録ヘッドに対して前記キャップを介して吸引動作を行う第1のポンプと、前記気泡注入部に前記気泡注入動作を行わせた後、前記第1のポンプに前記吸引動作を行わせるよう制御する第1の制御手段と、前記気泡注入部に前記気泡注入動作を行わせることなく、前記第1のポンプに前記吸引動作を行わせるよう制御する第2の制御手段とを有することを特徴としても良い。
また本発明を別の側面から見れば、本発明の気泡排出方法はインクを吐出する吐出口を備えた記録ヘッドと、前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するインク流路と、前記インク流路に気泡を注入する気泡注入動作を行う気泡注入部と、前記吐出口を覆うことが可能なキャップと、前記キャップにより前記吐出口が覆われた前記記録ヘッドに対して前記キャップを介して吸引動作を行うポンプとを備え、前記気泡注入動作の後に前記吸引動作が行われる記録装置における気泡排出方法であって、前記ポンプによって第1の吸引動作を所定の時間で行う第1の工程と、前記第1の工程の後、前記ポンプによって前記第1の吸引動作よりも強い第2の吸引動作を行う第2の工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の気泡排出方法を、インクを吐出する吐出口を備えた記録ヘッドと、前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するインク流路と、前記インク流路に気泡を注入する気泡注入動作を行う気泡注入部と、前記吐出口を覆うことが可能なキャップと、前記キャップにより前記吐出口が覆われた前記記録ヘッドに対して前記キャップを介して吸引動作を行うポンプとを備える記録装置における気泡排出方法であって、前記ポンプによって前回の吸引動作が行われてからの経過時間を取得する第1の工程と、前記第1の工程において取得された前記経過時間に基づき、次回の吸引動作の前に、前記気泡注入動作を実行するか、または、前記気泡注入動作を実行しないかを決定する第2の工程とを有することを特徴としても良い。
従って本発明によれば、記録不良の発生の抑制と気泡排出に伴う無駄なインク消費の抑制の両立を図ることができるという効果がある。
本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の概略構成を示す外観斜視図である。 記録ヘッドのインク吐出用のノズルの配列を説明する図である。 図1に示した記録装置のホームポジションの構成を示す図である。 インク流路への気泡注入動作を示すフローチャートである。 図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。 図3に示したインク流路の水平流路内に気泡が付着している状態を示す図である。 インク流路の水平流路内の平均流速と図6に示した水平流路内に付着している各サイズの気泡の+Y方向への移動状態との関係を示した図である。 インク流路の水平流路の内径内に発生する気泡の成長を示した図である。 本発明の実施例1に従うインク流路内からの気泡排出動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例1に従ってインク流路の水平流路内に付着している気泡を排出した時のインク流路内の状態を示す図である。 インク流路3の水平流路内の平均流速と、その平均流速において移動するサイズの気泡が吐出口から排出されるまでに吸引で消費するインク量をインク流路内容積の比率で示した図である。 本発明の実施例2に従うインク流路内からの気泡排出動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例3に従うインク流路内からの気泡排出動作を示すフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施例について詳細に説明する
なお、この明細書において、「記録」(以下、「プリント」とも称する)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
また、「インク」とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成又は記録媒体の加工、或いはインクの処理に供され得る液体を表すものとする。インクの処理としては、例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固又は不溶化させることが挙げられる。
[記録装置の構成]
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置(以下、記録装置)の要部の斜視図である。
図1において、101はインクカートリッジであり、これはインクを貯蔵しているインクタンクと複数の記録素子が集積配列された記録ヘッド102により構成されている。記録ヘッド102は、インクタンクと別体に構成されるものであってもよい。記録ヘッド102が備える記録素子は、インク吐出口と、それに対応する吐出エネルギー発生素子とを含み、その吐出エネルギー発生素子としては、ヒータ(発熱抵抗素子)やピエゾ素子などが用いられる。以下においては、このようなインク吐出口と吐出エネルギー発生素子とを含む部分を「ノズル」ともいう。
搬送ローラ103は補助ローラ104と共に記録紙(記録媒体)Pを抑えながら矢印方向に回転することにより、記録媒体Pを矢印Y方向(副走査方向)に間欠的に搬送する。給紙ローラ105により記録媒体Pの給紙が行われると共に、搬送ローラ103および104と同様に、記録媒体Pを抑える役割も果たす。インクカートリッジ101はキャリッジで106に搭載され、矢印X方向(主走査方向)に往復移動する。主走査方向と副走査方向は互いに交差し、この実施例の場合は、互いに直交する。キャリッジ106は、記録を行っていないとき、あるいは記録ヘッド102の回復処理などを行うときには、図中点線の位置のホームポジション(h)に移動して待機する。
記録開始前、図の位置(ホームポジション)にあるキャリッジ106は、記録開始命令を受信すると、主走査方向(X方向)に移動しながら、記録ヘッド102上の複数の吐出口によりインクを吐出して記録を行う。ホームポジションとは反対側に位置する記録媒体端部まで画像を形成するための記録が終了するとキャリッジは元のホームポジションに戻り、再びX方向への記録を繰り返す。
図2は記録ヘッド102におけるインク吐出用のノズルの配列を説明するために記録ヘッド102をZ方向から見た図である。記録ヘッド102には、インク吐出口として、吐出口201が形成されている。吐出口201は1インチ当たりNドットの記録画素密度に対応するようにn個配列されている。
図3は、図1に示した記録装置におけるキャリッジホームポジションでの構成をX方向から示した図である。
図3に示すように、インクカートリッジ101を構成するインクタンクと記録ヘッド102との間にはインク流路部302が形成され、その内部には波線で示したインク流路303が形成されている。さらにインクタンクとの結合部にはゴミ等の侵入を防ぐフィルタ301が設けられている。また、記録ヘッド102の内部にも、インク滴を吐出する吐出口部まで波線で示したインク流路303が形成されている。
また、Z方向に関し、インク流路部302の位置にはインク流路内に気泡を注入するための中空針305が備えられる。中空針305の先端は、先鋭状に形成され穴が開口されている。これに対応して、インク流路部302に設けられたインク流路303にあって、フィルタ301に近い位置にゴム性のシール部304が設けられる。中空針305はY軸方向に移動可能であり、中空針305がシール部304まで移動する経路にあるインク流路部302は空洞になっており、中空針305がインク流路部302を通過できる構成になっている。さらに、中空針305にはポンプ(第2のポンプ)307が備えられ、中空針305の先端部がシール部304に達した後、ポンプ307を駆動すると、中空針305を介して空気が導入され、その結果気泡がインク流路303に注入される。シール部304はインクタンクから記録ヘッドへのインクの流れから見ると、インク流路が水平となる部分よりも上流側のフィルタ301の直下に設けられている。
記録ヘッド102の吐出口からは次のようにしてインクを吸引する。
インク吸引にあたり、記録ヘッド102の吐出口形成面面に対向する吸引キャップ306を+Z方向に移動させて記録ヘッド102の吐出口形成面を封止し、大気連通弁309を閉じた状態でポンプ(第1のポンプ)308を駆動する。これにより、吸引キャップ306内に負圧が発生し、その結果、吸引キャップ306を介して吐出口からインクが吸引される。
インク吸引が終了すると、大気連通弁309を開けて吸引キャップ306内の圧力を開放し、吸引キャップ306を−Z方向に移動させて吐出口形成面から吸引キャップ306を剥離し、待機する。
ここでインク流路内に気泡を注入する動作について説明する。
図4は気泡注入プロセスの動作を示すフローチャートである。
まずステップS401では、中空針305を+Y方向に移動開始し、ステップS402では、中空針305の先端をゴム性のシール部304を通過させ、中空針305をインク流路303と密着接合しインク流路303内に挿入されるまで移動させる。そして、ステップS403では、中空針305の+Y方向への移動を停止する。
次に、ステップS404では、ポンプ307の駆動を開始し、ステップS405では中空針305の先端の穴を介して、所定量V[mm3]の気泡をインク流路内に注入するまでポンプ307の駆動を継続する。
その後、ステップS406では、ポンプ307の駆動を停止し、気泡注入を終了する。そして、ステップS407では中空針305を−Y方向に待機位置まで移動させる。
図5は図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図5に示すように、メインバスライン505に主要な構成要素が接続され、メインバスライン505を介して互いに対してアクセス可能である。その主要な構成要素は、画像入力部503、画像信号処理部504、CPU500、操作部506、回復系制御回路507、ヘッド温度制御回路514、ヘッド駆動制御回路515、キャリッジ駆動制御回路516、搬送制御回路517を含む。
CPU500は通常ROM501とRAM502を有し、入力情報に対して適正な記録条件を与えて記録ヘッド102を駆動して記録を行わせる。ROM501には、予め記録ヘッドの回復処理を実行するプログラムが格納されており、CPU500をこれをRAM502に展開して実行し、必要に応じて予備吐出条件等の回復条件を回復系制御回路507、記録ヘッド102、保温ヒータ513等に与える。回復系モータ508は、前述したような記録ヘッド102とこれに対向離間する吸引キャップ306と、インク流路部302と対向離間する気泡注入部510である中空針305と、吸引や気泡注入を行うポンプ307/308を駆動する。ヘッド駆動制御回路515は、記録ヘッド102のインク吐出用電気熱変換体の駆動条件を実行し、通常予備吐出や記録用インク吐出を記録ヘッド102に行わせる。
一方、記録ヘッド102のインク吐出用の電気熱変換体が設けられている基板には、保温ヒータ513が設けられている場合もあり、記録ヘッド内のインク温度を所望設定温度に加熱調整することができる。また、ダイオードセンサ512は、同様に前記基板に設けられているもので、実質的な記録ヘッド内部のインク温度を測定する。ダイオードセンサ512は基板にではなく外部に設けられていても良く、記録ヘッドの周囲近傍にあっても良い。
次に以上の構成を備えた記録装置のインク流路からの気泡排出制御について、いくつかの実施例を説明する。
ここでは次の条件を前提に説明する。
即ち、図2に示した構成の記録ヘッド1つが表面張力γが約35[mN/m]のブラック色のインクを吐出する。記録ヘッドは吐出口数L=512個で、吐出口の間隔が1/600インチにより記録画素密度が600dpiになるように構成されている。また、記録ヘッドの各吐出口からは、1滴あたり約30plのインク滴が吐出可能なように構成されており、このインク滴を安定して吐出するための吐出周波数は15KHzとなっている。記録ヘッド102を搭載したキャリッジ106の主走査方向への速度は、主走査方向の記録解像度を600dpiとすると約25インチ/秒となる。全ての吐出口からインク滴を解像度600dpiで記録する時の最大流量は30pl×512個×15000=約0.23[ml/秒]となる。
この実施例では、図3で示したインク流路303の天面がある水平流路の内径を3.0[mm]とするので最大流量時の管内の平均流速は、約3.4[cm/秒]となる。
図6は図3に示したインク流路303の水平流路内に気泡が付着している状態を示す図である。
図6において、気泡601、602、603、604、605のサイズ(直径)はそれぞれ、約0.5[mm]、約1.0[mm]、約1.5[mm]、約2.0[mm]、約2.5[mm]としている。また、表面張力γが約35[mN/m]のブラックインクに対する流路部材との静的接触角は約60°であり、気液逆転した気泡の静的接触角は約130°となっている。
図7は、インク流路303の水平流路内の平均流速と図6に示した水平流路内に付着している各サイズの気泡の+Y方向への移動状態との関係を示した図である。図7において、「×」は気泡が移動することを示し、「○」は移動しないで流路内に付着している状態を示す。
前述のように全吐出口を使用した記録デューティ100%の画像を記録する時の水平流路内の平均流速は約3.4[cm/秒]なので、この場合、水平流路内に付着しているサイズ(直径)が約2.5[mm]の気泡は移動することを図7は示している。このような気泡の移動は記録不良を発生させる原因となる。また、気泡サイズが小さくなるにつれて水平流路内の平均流速を速くしないと気泡は移動しないことがわかる。例えば、0.5[mm]の気泡まで排出するには、水平流路内の平均流速を約23.0[cm/秒]まで高める必要がある。
図8は、環境温度がやや高い約30℃におけるインク流路303の水平流路の内径3.0mm内に発生する気泡成長を、経過時間に対する気泡サイズで示した図である。
図8によれば、気泡が無い状態から、気泡が全吐出口を使用した記録デューティ100%の画像記録時に移動する約2.5[mm]のサイズまで成長するのに要する時間は約240時間である。そのため、前回の気泡排出によりインク流路内を気泡が無い状態にしてから約240時間以上経過して記録を開始する時には、水平流路内の気泡を排出する必要がある。次回気泡排出するまでの時間を長く保つためには、なるべく小さな気泡まで排出した方が良いので、そのためには従来の構成を用いると図7に示した関係より水平流路内の平均流速を約23.0[cm/秒]まで高める必要がある。
一方、記録デューティ100%の画像記録時に移動する気泡サイズが約2.5[mm]なので、従来の構成だと図7に示す関係よりサイズが約2.0[mm]以下の気泡排出はできない。一方、サイズが約2.0[mm]以上の気泡を排出するだけであれば水平流路内の平均流速約6.0[cm/秒]まで流速を落とす事ができれば十分である。しかしながら、この場合には、次回の気泡排出までの時間間隔が短くなり、図8によれば、上述の2倍の頻度の約120時間以上経過して記録を開始する時には気泡排出を行う必要がある。
この様に水平流路内の平均流速を遅くすると、従来の構成だと次回気泡排出するまでの時間間隔が短くなり、頻繁に気泡排出を行う必要があるという課題がある。
図8は実施例1に従うインク流路内からの気泡排出動作を示すフローチャートである。
キャリッジ106がホームポジションにあるとき、まずステップS801では図4に示したインク流路内に気泡を注入する動作を実行する。注入する所定気泡量Vが内径3.0[mm]の水平流路内を十分に覆う事ができ、流路断面にメニスカス形成が十分おこなえ、流路壁面に接する気泡面積が十分確保される流路断面積の約5倍となる約30[mm3]の気泡注入を実行する。これは図4のステップS405に相当する。
ステップS801での気泡注入シーケンスの実行後、図3に示した吐出口からインクを吸引する構成を用いて、吐出口からインク流路内に発生している気泡とステップS801において注入した気泡を排出する。
即ち、ステップS802では吸引キャップ306を+Z方向に移動させて記録ヘッド102の吐出口形成面を封止し、ステップS803では大気連通弁309を閉じる。この状態でステップS804において、ポンプ308の駆動を開始し、吸引キャップ306内に負圧を発生させて吸引キャップ306を介して吐出口からのインク吸引を開始する。そして、ステップS805では、インク流路の水平流路内の平均流速Uが約0.8[cm/秒]となるように吸引負圧制御を実行する。
そして、ステップS806では、吐出口から排出されるインク量がインク流路内の全容積のインク量に達したかどうかを調べる。ここで、吐出口から排出されるインク量がインク流路内の全容積のインク量に達していないと判断されれば、処理はステップS805に戻り、吸引負圧制御を継続する。これに対して、吐出口から排出されるインク量がインク流路内の全容積のインク量に達したと判断されれば、処理はステップS807に進む。ステップS807では、ポンプ308の駆動を停止し、さらにステップS808では大気連通弁309を開け、最後にステップS809において吸引キャップ306を吐出口形成面から剥離する。
図10は実施例1に従ってインク流路の水平流路内に付着している気泡を排出した時のインク流路内の状態を示す図である。図10において、付着している気泡サイズは、全吐出口を使用して記録デューティ100%で画像を記録した時に記録不良を発生させる原因となる約2.5[mm]の気泡サイズより小さい状態の約0.5[mm]〜約2.0[mm]である。
図10(a)はステップS801の気泡注入シーケンスによって、体積が約30[mm3]の気泡901を注入し終えた状態を示す。図10(b)はステップS805でインク流路303の水平流路内の平均流速Uが約0.8[cm/秒]となる吸引負圧になっている状態で付着していた約0.5〜2.0[mm]の気泡が注入された気泡901によって押されて移動している状態を示す。
図10(c)はステップS807でポンプ308の駆動を停止し、インク流路の水平流路内に付着していたサイズが約0.5〜2.0[mm]の気泡601〜604と注入された気泡901を吐出口を介してインク流路303から排出された状態を示す。
図11はインク流路303の水平流路内の平均流速と、その平均流速において移動するサイズの気泡が吐出口から排出されるまでに吸引で消費するインク量をインク流路内容積の比率で示した図である。図11において、移動するサイズの気泡とは図7に「×」で示したのサイズの気泡である。
インク量がインク流路内容積よりも多くなる要因の一つが、壁面に付着した気泡が移動しない流速までの間は、気泡周辺のインクのみが流れるために吸引で消費される無駄なインク量が増加してしまう。また、水平流路内の平均流速が速い状態に変化していくにつれて、吸引で消費する無駄なインク量が著しく増加することがわかる。流速が速くなるにつれてインク量が増加する要因には次の2つがある。即ち、
(1)水平流路内の平均流速が0[cm/秒]の状態から目標の平均流速に達するまで、徐々に吸引キャップ内の圧力を高めていくときに消費される気泡周辺から流れるインク量の増加することと、
(2)逆に目標の平均流速の状態から平均流速が0[cm/秒]に到達するまで、徐々に吸引キャップ内の圧力を低めていくときに消費されるインク量の増加が発生するためである。
従来の構成では、サイズが0.5[mm]の気泡まで排出する水平流路内の平均流速は約23.0[cm/秒]となるため、吸引で消費するインク量はインク流路内容積の約12倍となる。これに対して、実施例1では、サイズが約0.5[mm]〜約2.0[mm]の気泡まで排出できるインク流路の水平流路内の平均流速Uを約0.8[cm/秒]まで低速にすることができる。
このときの気泡移動は、水平流路内の平均流速が0[cm/秒]の状態から目標の平均流速の約0.8[cm/秒]に達するまで、徐々に吸引キャップ内の圧力を高めていくときでも図10(a)に示す様になる。即ち、ステップS801の気泡注入シーケンスによって注入された体積が約30[mm3]の気泡901によって、水平流路断面のメニスカス形成が十分なので、気泡周辺からのインクの流れが発生せずに気泡移動が行われる。そのため、インクの無駄な消費は発生しない。一方、平均流速が約0.8[cm/秒]の状態から静止状態の0[cm/秒]に到達するまで、徐々に吸引キャップ内の圧力を低めていくときにはわずかにインクが消費される。しかしながら、図11に示されるように、消費インク量はインク流路内容積の約1.5倍であり、従来の方法を比べて大幅に無駄なインク消費を抑制できる。
従って以上説明した実施例に従えば、インク吸引に先立ちインク流路に気泡を注入し、その後吸引ポンプによる負圧制御によってインク吸引を行うのでその吸引に伴うインク消費を大幅に低減することができる。これにより、インク吸引により記録不良の発生の抑制しつつ、気泡排出に伴うインク消費の抑制を図ることができる。
この実施例では、実施例1よりも高速で記録が行えるように記録走査幅を広げるために吐出口数を増やした場合について説明を行う。
ここでは次の条件を前提に説明する。
即ち、図2に示した構成の記録ヘッド1つがブラック色のインクを吐出する。記録ヘッドは実施例1の吐出口数の2倍、L=1024個で、吐出口の間隔が1/600インチにより記録画素密度が600dpiになるように構成されている。また、記録ヘッドの各吐出口からは、1滴あたり約30plのインク滴が吐出可能なように構成されており、このインク滴を安定して吐出するための吐出周波数は15KHzとなっている。記録ヘッド102を搭載したキャリッジ106の主走査方向への速度は、主走査方向の記録解像度を600dpiとすると約25インチ/秒となる。全ての吐出口からインク滴を解像度600dpiで記録する時の最大流量は30pl×1024個×15000=約0.46[ml/秒]となる。
この実施例でも、図3で示したインク流路303の天面がある水平流路の内径を3.0[mm]とするので最大流量時の管内の平均流速は、約6.8[cm/秒]となる。また、記録ヘッドの記録幅が広がり吐出口数が2倍に増えたため、複数の吐出口の後方に形成される略三角形状のインク液室部分の内容積は実施例1と比べて約2倍に増加している。
この実施例では最大流量時の管内の平均流速が約6.8[cm/秒]となるので、ここで図7を再び参照すると、水平流路内に付着しているサイズが約2.0[mm]の気泡から移動が始まり、記録不良を生じさせてしまうことがわかる。そのため、この実施例では排出すべきサイズの気泡は、約2.0[mm]より小さい状態の約0.5[mm]〜約1.5[mm]である。従って、この実施例では、図10に示したサイズ約2.0[mm]の気泡604を除いた0.5[mm]〜約1.5[mm]の気泡を排出するよう制御を行う。
図12は、実施例2に従うインク流路内からの気泡排出動作を示すフローチャートである。図12において、ステップS1001〜S1003は、実施例1で説明した図8に示すステップS801〜S803の動作と同じなので、その説明は省略する。
ステップS1001〜S1003の後、ステップS1004では、ポンプ308を以下に説明する駆動条件Aで駆動する。
・駆動条件A
これは、インク流路の水平流路内に付着している気泡を、複数の吐出口の後方に形成される略三角形状のインク液室部分内にまで移動させるのに必要な駆動条件である。
駆動条件Aはインク流路の水平流路内の平均流速Uが約0.8[cm/秒]となり、この流速で、フィルタ301から記録ヘッド102の略三角形状のインク液室部分の入り口までの容量分のインク量を吐出口から排出する条件である。
次に、ステップS1005ではポンプ308を以下に説明する駆動条件Bで駆動する。
・駆動条件B
これは、記録ヘッド102の略三角形状のインク液室部分内に移動してきた気泡を吐出口から排出するのに必要な駆動条件である。
駆動条件Bはインク流路の水平流路内の平均流速Uが約0.8×2=約1.6[cm/秒]となり、この流速で記録ヘッド102の吐出口の後方(図面では上方)に形成された略三角形状のインク液室部分の容量分のインクを吐出口から排出する条件である。この実施例では、略三角形状のインク液室に移動した気泡を吐出口から排出するのに必要な流速を、実施例1と同じ流速とするには、流路断面積が2倍になっているので2倍の流速にする必要がある。
次にステップS1006ではポンプ308の駆動を停止し、ステップS1007では大気連通弁309を開け、ステップS1008では吸引キャップ306を吐出口形成面から剥離する。
図7、図11によれば、従来の構成ではサイズが0.5[mm]の気泡まで排出する水平流路内の平均流速は約23.0[cm/秒]となるため、吸引で消費するインク量はインク流路内容積の約12倍となる。一方、この実施例ではサイズが約0.5[mm]〜約1.5[mm]の気泡まで排出できるインク流路の水平流路内の平均流速Uが約0.8[cm/秒] と約1.6[cm/秒]の2種類の組み合わせを達成する負圧を発生させるポンプの駆動条件となる。この時に吸引で消費するインク量は、インク流路内容積の比率で約1.7倍となり、大幅に無駄なインク消費を抑制できる。
従って以上説明した実施例に従えば、インク流路内に気泡を注入後、吸引ポンプによりインク流路内に負圧を発生させ、その後、その負圧よりも高い負圧を発生させる制御を行ってインク吸引を実行する。これにより、吐出口数が多い記録幅の長い記録ヘッドに対しても、インク吸引により記録不良の発生の抑制しつつ、気泡排出に伴うインク消費の抑制を図ることができる。
ここでは、放置期間に応じてインク流路内の気泡を排出する動作を異ならせる制御を行う例について説明する。なお、この実施例における記録ヘッドは実施例1と同じ構成とする。
図8によれば、気泡が発生し、全吐出口を使用して記録デューティ100%の画像を記録する時に移動するサイズが約2.5[mm]の気泡まで成長するのに要する時間は約240時間である。また、内径3.0[mm]の水平流路内を覆うサイズの気泡にまで成長するのに要する時間は約740時間である。
図13は、実施例3に従うインク流路内からの気泡排出動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS1101では、前回の気泡排出シーケンス実行後の経過時間Tを監視し、その経過時間が240時間を超えているかどうかを調べる。ここで、T≦240時間であれば、経過時間Tが240時間を超えるまで、処理を待ち合わせる。そして、T>240時間となれば、処理はステップS1102に進み、さらに前回の気泡排出シーケンス実行後の経過時間Tが740時間を超えているかどうかを調べる。
ここで、経過時間Tが240<T≦720時間であれば、処理はステップS1103に進み、実施例1で図9を参照して説明した気泡注入シーケンスを含む気泡排出シーケンスを実行する。これに対して、T>720時間となれば、処理はステップS1104に進み、気泡注入シーケンスを含まない気泡排出シーケンスを実行する。気泡注入シーケンスを含まない気泡排出シーケンスとは、図8に示したフローチャートからステップS801を除く動作である。
ステップS1103又はS1104において、気泡排出シーケンスを実行後、処理はS1105において経過時間Tを「0」にリセットする。
以上説明したようにこの実施例では「気泡注入シーケンスを含む気泡排出シーケンス」に加えて「気泡注入シーケンスを含まない気泡排出シーケンス」を備える。これにより、気泡注入を行わなくても既にインク流路の水平流路を十分覆う大きさの気泡が存在することが予想される場合、気泡注入シーケンスを実行しないことで気泡排出に要する時間を大幅に短縮することができる。
従って以上説明した実施例に従えば、前回の気泡排出動作からの経過時間に従って気泡注入を抑止するので、記録不良の発生の抑制と気泡排出に伴う無駄なインク消費の抑制に加えて、更に気泡排出に要する時間短縮をも図ることができる。
なお、以上説明した実施例では、気泡注入シーケンス後のインク流路の水平流路内の平均流速Uを約0.8[cm/秒]と低速での気泡排出する構成として説明したが、本発明はこの平均流速に限定されるものではない。以上説明した構成では、従来に比べて水平流路内の平均流速が0[cm/秒]の状態から目標の平均流速に達するまで、徐々に吸引キャップ内の圧力を高めていくときに消費される気泡周辺から流れるインク量の増加を防止できる。このため、水平流路内の平均流速をもう少し速める構成として、気泡排出に要する時間短縮を図りながら無駄なインク消費の抑制を図っても良い。
また、以上説明した実施例では、中空針を用いてインク流路内に気泡を注入する構成を例として説明したが、本発明はこれによって限定されるものではない。例えば、ゴム性のシール部を通して挿入される中空針をそのまま大気に開放された状態とし、記録ヘッドの吐出口形成面を吸引キャップで封止し、ポンプによりその吐出口形成面の吸引を行うことで、インク流路内に負圧を加えて気泡を注入するようにしても良い。また、中空針を挿入する構成ではなく、ゴム性のシール部の場所にインク流路と開閉できるバルブを設ける構成として、ポンプ(第3のポンプ)により空気を加圧し気泡注入するようにしても良い。このように、図3に示したポンプ307がなくとも、大気連通口を設け大気に開放した構成や加圧による気泡注入する構成でも良い。
さらに以上説明した実施例は、インクを貯蔵するインクタンクが記録ヘッド上に備えられる構成で説明したが、本発明はこの構成により限定されるものではない。例えば、キャリッジとは別の場所にインクタンクを備え、記録ヘッドへのインク供給はチューブ等でつながれた構成であっても良い。この場合には、インクタンクに近い位置に気泡注入する構成を設けることで上述した実施例と同様の効果を得る事ができる。
またさらに以上説明した実施例では、ブラックインクを吐出する記録ヘッドを1つ備える場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエロインクを含む4色のインクを吐出する吐出口列を各々備えた記録ヘッドを用い、各色インクのインク流路に対し気泡注入の構成を設け、インク吸引を4色一括にできるキャップとポンプを備えるようにしても良い。

Claims (18)

  1. インクを吐出する吐出口を備えた記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインクタンクと、
    前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するインク流路と、
    前記インク流路に気泡を注入する気泡注入動作を行う気泡注入部と、
    前記吐出口を覆うことが可能なキャップと、
    前記キャップにより前記吐出口が覆われた前記記録ヘッドに対して前記キャップを介して吸引動作を行う第1のポンプと、
    前記気泡注入部と前記第1のポンプを制御する制御手段とを有し、前記気泡注入動作の後に前記吸引動作が行われる記録装置において、
    前記制御手段は、前記第1のポンプに対して、第1の吸引動作を所定の時間で行わせ、その後、前記第1の吸引動作よりも強い第2の吸引動作を行なわせることを特徴とする記録装置。
  2. 前記インク流路は、
    水平方向に配置される水平部分と、
    前記水平部分よりもインクの供給方向の上流側において前記水平部分よりも高い位置に配置される上流部分とを備え、
    前記気泡注入部は、前記上流部分に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記インク流路には、前記気泡注入部よりも上流側にフィルタが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記制御手段は、前記インク流路に注入される気泡の大きさが、前記インク流路の前記水平部分の断面の大きさ以上となるように前記気泡注入部を制御することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記気泡注入部は、
    前記インク流路に挿入可能な中空針と、
    前記中空針を介して前記インク流路に気体を供給する第2のポンプとを有することを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  6. 前記気泡注入部は、
    前記インク流路に気体を加圧して注入可能な第3のポンプと、
    前記第3のポンプと前記インク流路との間の連通状態を連通又は閉鎖に切り替えるバルブとを備えることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  7. 前記気泡注入部は、前記インク流路に空気を導入可能な大気連通口を備えることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  8. 前記インク流路は円形の断面形状をもつことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  9. インクを吐出する吐出口を備えた記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインクタンクと、
    前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するインク流路と、
    前記インク流路に気泡を注入する気泡注入動作を行う気泡注入部と、
    前記吐出口を覆うことが可能なキャップと、
    前記キャップにより前記吐出口が覆われた前記記録ヘッドに対して前記キャップを介して吸引動作を行う第1のポンプと、
    前記気泡注入部に前記気泡注入動作を行わせた後、前記第1のポンプに前記吸引動作を行わせるよう制御する第1の制御手段と、
    前記気泡注入部に前記気泡注入動作を行わせることなく、前記第1のポンプに前記吸引動作を行わせるよう制御する第2の制御手段とを有することを特徴とする記録装置。
  10. 前記第1のポンプによって前回の吸引動作が行われてから経過した経過時間を取得する取得手段を更に有し、
    前記取得手段によって取得された前記経過時間が第1の時間を超える場合、前記第1の制御手段が前記気泡注入動作の後に前記吸引動作を行なわせ、
    前記取得手段によって取得された前記経過時間が前記第1の時間よりも長い第2の時間以上である場合、前記第2の制御手段が前記気泡注入動作を行わせることなく、前記吸引動作を行わせることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  11. 前記インク流路は、
    水平方向に配置される水平部分と、
    前記水平部分よりもインクの供給方向の上流側において前記水平部分よりも高い位置に配置される上流部分とを備え、
    前記気泡注入部は、前記上流部分に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  12. 前記インク流路には、前記気泡注入部よりも上流側にフィルタが設けられていることを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
  13. 前記第1の制御手段又は前記第2の制御手段は、前記インク流路に注入される気泡の大きさが、前記インク流路の前記水平部分の断面の大きさ以上となるように前記気泡注入部を制御することを特徴とする請求項12に記載の記録装置。
  14. 前記気泡注入部は、
    前記インク流路に挿入可能な中空針と、
    前記中空針を介して前記インク流路に気体を供給する第2のポンプとを有することを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  15. 前記インク流路は円形の断面形状をもつことを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  16. 前記第1の制御手段又は前記第2の制御手段は、前記吐出口から排出されるインク量が前記インク流路の全容積に達するまで前記第1のポンプに前記吸引動作を行わせることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  17. インクを吐出する吐出口を備えた記録ヘッドと、前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するインク流路と、前記インク流路に気泡を注入する気泡注入動作を行う気泡注入部と、前記吐出口を覆うことが可能なキャップと、前記キャップにより前記吐出口が覆われた前記記録ヘッドに対して前記キャップを介して吸引動作を行うポンプとを備え、前記気泡注入動作の後に前記吸引動作が行われる記録装置における気泡排出方法であって、
    前記ポンプによって第1の吸引動作を所定の時間で行う第1の工程と、
    前記第1の工程の後、前記ポンプによって前記第1の吸引動作よりも強い第2の吸引動作を行う第2の工程とを有することを特徴とする気泡排出方法。
  18. インクを吐出する吐出口を備えた記録ヘッドと、前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するインク流路と、前記インク流路に気泡を注入する気泡注入動作を行う気泡注入部と、前記吐出口を覆うことが可能なキャップと、前記キャップにより前記吐出口が覆われた前記記録ヘッドに対して前記キャップを介して吸引動作を行うポンプとを備える記録装置における気泡排出方法であって、
    前記ポンプによって前回の吸引動作が行われてからの経過時間を取得する第1の工程と、
    前記第1の工程において取得された前記経過時間に基づき、次回の吸引動作の前に、前記気泡注入動作を実行するか、または、前記気泡注入動作を実行しないかを決定する第2の工程とを有することを特徴とする気泡排出方法。
JP2013242361A 2013-11-22 2013-11-22 記録装置及びその気泡排出方法 Expired - Fee Related JP5875573B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013242361A JP5875573B2 (ja) 2013-11-22 2013-11-22 記録装置及びその気泡排出方法
US14/531,045 US9573381B2 (en) 2013-11-22 2014-11-03 Printing apparatus and bubble exhaust method therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013242361A JP5875573B2 (ja) 2013-11-22 2013-11-22 記録装置及びその気泡排出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015100974A JP2015100974A (ja) 2015-06-04
JP5875573B2 true JP5875573B2 (ja) 2016-03-02

Family

ID=53182306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013242361A Expired - Fee Related JP5875573B2 (ja) 2013-11-22 2013-11-22 記録装置及びその気泡排出方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9573381B2 (ja)
JP (1) JP5875573B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022184353A (ja) 2021-06-01 2022-12-13 キヤノン株式会社 記録装置、制御装置、およびプログラム

Family Cites Families (46)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0655742A (ja) * 1992-08-04 1994-03-01 Fuji Xerox Co Ltd 気泡除去機能を有する記録ヘッドおよびメンテナンス機構
DE69331682T2 (de) 1993-01-08 2002-08-22 Canon Kk Aufzeichnungsverfahren zur Gradationsaufzeichnung mit hell- und dunkelfarbigen Tinten und Gerät dafür
US6109720A (en) 1993-04-28 2000-08-29 Canon Kabushiki Kaisha Method and apparatus for ink-jet recording with inks having different densities
DE69632281T2 (de) 1995-02-21 2005-05-25 Canon K.K. Tintenstrahldrucker mit austauschbaren Aufzeichnungsmitteln, ein Steuerverfahren zur Reinigung hierfür und Tintenstrahldrucker mit einer Handhabevorrichtung für die Tintenrestmenge
JP3559633B2 (ja) 1995-12-05 2004-09-02 キヤノン株式会社 記録装置およびインクジェット記録方法
JP3774505B2 (ja) 1996-04-23 2006-05-17 キヤノン株式会社 中間調記録装置、中間調記録方法、インクタンク、ヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP3413052B2 (ja) 1996-04-23 2003-06-03 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置及び制御方法
EP0803360B1 (en) 1996-04-23 2003-09-24 Canon Kabushiki Kaisha Ink-jet printing system, and ink-jet printing method and apparatus
JPH09286125A (ja) 1996-04-23 1997-11-04 Canon Inc インクジェット記録方法及びその装置
JPH1067127A (ja) 1996-04-23 1998-03-10 Canon Inc インクジェット記録装置及び画像処理方法
JP3787211B2 (ja) * 1997-03-19 2006-06-21 ブラザー工業株式会社 インクジェットプリンタの回復装置
JP2000025248A (ja) * 1998-07-14 2000-01-25 Mitsubishi Electric Corp インクジェットヘッドの気泡除去装置とその気泡除去方法
JP4566397B2 (ja) 2000-11-30 2010-10-20 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法
JP3658353B2 (ja) 2001-10-01 2005-06-08 キヤノン株式会社 記録装置、および記録装置の制御方法
JP3977128B2 (ja) 2002-04-15 2007-09-19 キヤノン株式会社 記録システム
JP2003305895A (ja) 2002-04-15 2003-10-28 Canon Inc 画像形成システム、記録装置及び記録制御方法
JP2003305836A (ja) 2002-04-15 2003-10-28 Canon Inc 記録装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラム
JP2003305902A (ja) 2002-04-15 2003-10-28 Canon Inc 記録装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラム
JP2003305837A (ja) 2002-04-15 2003-10-28 Canon Inc 記録装置、情報処理装置及びそれらの制御方法、プログラム
JP2004058398A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットプリンタ
JP4164309B2 (ja) 2002-07-30 2008-10-15 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JP3757963B2 (ja) * 2002-11-12 2006-03-22 セイコーエプソン株式会社 機能液滴吐出ヘッドの吸引装置、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器
JP4497807B2 (ja) 2002-11-26 2010-07-07 キヤノン株式会社 記録装置および該装置の制御方法
JP4235569B2 (ja) 2003-02-26 2009-03-11 キヤノン株式会社 記録方法及び記録装置
JP2005169754A (ja) 2003-12-09 2005-06-30 Canon Inc インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
US7290855B2 (en) 2004-08-18 2007-11-06 Canon Kabushiki Kaisha Printing apparatus and printing method
JP4592067B2 (ja) 2004-08-18 2010-12-01 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置及び該装置の記録位置設定方法
JP2006069025A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Hamada Printing Press Co Ltd インクジェット記録装置
US7506959B2 (en) * 2005-06-09 2009-03-24 Konica Minolta Holdings, Inc. Inkjet printer and bubble removing method in inkjet printer
US7706023B2 (en) 2005-06-30 2010-04-27 Canon Kabushiki Kaisha Data processing method, printing apparatus, host apparatus, and printing system
JP4717535B2 (ja) 2005-07-08 2011-07-06 キヤノン株式会社 記録装置および傾き補正方法
JP5093999B2 (ja) 2005-07-08 2012-12-12 キヤノン株式会社 記録装置および記録位置調整方法
JP2007038649A (ja) 2005-07-08 2007-02-15 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP5027999B2 (ja) 2005-07-08 2012-09-19 キヤノン株式会社 記録装置およびその制御方法
JP2008168620A (ja) 2006-12-11 2008-07-24 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
US7782350B2 (en) 2006-12-13 2010-08-24 Canon Kabushiki Kaisha Printing apparatus, printing system, printhead temperature retaining control method
JP5072573B2 (ja) 2007-01-09 2012-11-14 キヤノン株式会社 記録装置及び記録ヘッドの制御方法
JP4448861B2 (ja) * 2007-01-18 2010-04-14 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
US7980672B2 (en) 2007-05-11 2011-07-19 Canon Kabushiki Kaisha Inkjet printing apparatus and printing method
JP2009090617A (ja) 2007-10-12 2009-04-30 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド、及び、その気泡排出方法
US8215473B2 (en) 2008-05-21 2012-07-10 Applied Materials, Inc. Next generation screen printing system
JP5107826B2 (ja) * 2008-08-19 2012-12-26 株式会社リコー 画像形成装置
JP5409246B2 (ja) 2009-10-09 2014-02-05 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置および記録ヘッドの温度制御方法
JP2011183762A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP5653088B2 (ja) * 2010-06-29 2015-01-14 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JP2012024934A (ja) 2010-07-20 2012-02-09 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20150145933A1 (en) 2015-05-28
US9573381B2 (en) 2017-02-21
JP2015100974A (ja) 2015-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8517498B2 (en) Liquid ejecting apparatus and control method of liquid ejecting apparatus
US8562094B2 (en) Liquid ejecting apparatus and control method of liquid ejecting apparatus
JP5213319B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3950770B2 (ja) インクジェット記録装置および予備吐出方法
JP5451103B2 (ja) インクジェット記録装置および記録ヘッドの回復処理方法
JPH07195712A (ja) インクジェット装置
JP2006289809A (ja) インクジェットプリンタ
US9039133B2 (en) Ink jet printing apparatus
CN102343717B (zh) 液体喷射设备以及液体喷射方法
US9321271B2 (en) Ink jet printing apparatus and recovery method for a print head thereof
JP5875573B2 (ja) 記録装置及びその気泡排出方法
JP2007268806A (ja) 記録装置及び吸引回復方法
JP2011212872A (ja) 液体噴射装置の制御装置、液体噴射装置及び液体噴射装置のクリーニング方法
JP5026236B2 (ja) インクジェット記録装置およびそのクリーニング制御方法
JP2002137415A (ja) インクジェット式記録装置のフラッシング方法及びインクジェット式記録装置
JP5235714B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2815204B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2010099947A (ja) 流体噴射装置
JP5340044B2 (ja) 液体吐出方法、液体吐出装置及び液体吐出ヘッド
JP2011189658A (ja) 液体噴射装置の制御装置、液体噴射装置及び液体噴射装置のクリーニング方法
JPH07314703A (ja) 連続型インクジェットプリンタ用ヘッド
JP2010089312A (ja) インクジェットヘッド
JP2005262523A (ja) インクジェット記録装置
JP2006326957A (ja) 画像形成装置
JP2008195017A (ja) 回復方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150616

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160119

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5875573

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees