JP5874898B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッド及び記録ヘッドに液体を供給するサブタンクを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
このような画像形成装置において、記録ヘッドにインクを供給するサブタンク(ヘッドタンク、バッファタンクとも称される。)を備え、装置本体側に着脱自在に装着されるメインタンク(インクカートリッジとも称する)からサブタンクに対してインクを供給する方式のものが知られている。
このような画像形成装置において、記録ヘッドにインクを供給するサブタンク(ヘッドタンク、バッファタンクとも称される。)を備え、記録ヘッドのノズルからのインクの染み出しやダレを防止するために負圧を発生する負圧形成機能(機構)をサブタンクに持たせたものが知られている。このサブタンクは、インクを収容するインク収容部の一面を形成する可撓性部材(フィルム部材)と、可撓性部材を外方に付勢する弾性部材とを含む負圧形成手段を有し、インク収容部内を大気に開放する開閉可能な大気開放機構を有して、インク収容部から記録ヘッドにインクを供給する構成となっている。
そして、このサブタンクには可撓性部材の変位に応じて変位する変位部材(検知部材、検知フィラともいう。)を設け、サブタンクの大気開放機構を開放してメインタンクからサブタンクにインクを供給する大気開放充填を行うときには、キャリッジを所定の検知位置(満タン充填位置)に移動し、装置本体側に設けた大気開放機構の駆動手段を作動させてサブタンクを大気開放した状態で、キャリッジを予め定めたキャリッジ位置に移動させた状態からインク充填を行って、装置本体側の検知手段が変位部材を検知したときを満タン充填位置とするようにしている(特許文献1)。
この場合、印字動作中でもインクの補充供給を行えるようにするため、印刷中のインク消費量が予め定めた第1の所定値以上のとき、印刷中にメインタンクからサブタンクに対して供給したインク供給量に相関する情報に基づき、供給量が予め定めた第2の所定値以下のときにはメインタンクからサブタンクに対してインク供給を行い、供給量が第2の所定値を超えているときにはメインタンクからサブタンクに対してインク供給を行わないようにしている。
なお、上述したようなサブタンク構成ではなく、サブタンクにインク残量検出手段を設けて印字動作中もインク供給を行うものもある(特許文献2)。
特開2009−023092号公報 特許第3219326号公報
上述したように、サブタンクにインク残量に応じて変位する変位部材を有し、装置本体側でサブタンクの満タン検知を行うようにした場合、メインタンクからサブタンクにインクを供給するときに、キャリッジを所定の満タン位置まで移動しなければならず、印字動作中にサブタンク内のインク残量が少なくなると供給動作を行うために印字動作を中断しなければならなくなり、印字速度が低下するという課題がある。
この場合、サブタンクのインク消費量を吐出滴数のカウントなどによって算出し、消費量に相当する供給量でメインタンクからインク供給を行うこともできるが、正確に満タン位置の検知を行っていないために、供給不足による過剰負圧、あるいは、供給過剰による過小負圧になるおそれがあり、必ず、定期的にキャリッジを充填満タン検知位置にして大気開放充填を行う必要があり、印字動作を中断しなければならなり、印字速度が低下するという課題は残る。
また、キャリッジ側にサブタンクのインク残量を検出する手段やサブタンクの大気開放機構を駆動する手段を備えて、サブタンクに対するインク供給を制御するために必要な部材や手段をキャリッジに搭載することも考えられるが、このような構成を採用すると、キャリッジ重量が増加するという課題や、キャリッジサイズが大きくなり、装置全体が大型化するという課題が生じることになる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、サブタンクの液体残量に応じて変位する変位部材を装置本体側の検知手段で検知して満タン検知を行うようにした場合でも、印字動作中のサブタンクへの満タン充填を行えるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに供給する液体を収容するサブタンクと、
前記記録ヘッド及び前記サブタンクを搭載したキャリッジと、
前記サブタンクに供給する液体を収容するメインタンクと、
前記メインタンクから前記サブタンクへの液体供給を行う送液手段と、を備え、
前記サブタンクは液体残量に応じて変位する変位部材を有し、
前記キャリッジには前記変位部材を検知する第1検知手段が設けられ、
装置本体側には前記変位部材を検知する第2検知手段が設けられ、
前記第2検知手段で検知した前記変位部材の満タン位置と前記第1検知手段による前記変位部材の検知位置との差分を第1差分として保持する第1差分保持手段と、
前記第1検知手段による前記変位部材の検知位置よりも前記サブタンクの液体残量が少ない位置に対応する前記変位部材の位置を、前記メインタンクから前記サブタンクへの供給を開始する供給開始位置とし、前記供給開始位置と前記第1検知手段の検知位置との差分を第2差分として保持する第2差分保持手段と、
印刷する画像データから前記キャリッジの主走査位置と前記画像データを印刷するために前記記録ヘッドから吐出して消費される消費液体量との関係を算出して保持する手段と、
前記第1検知手段が前記変位部材を検知したとき、前記保持する手段に保持されている前記キャリッジの主走査位置と前記消費液体量との関係から、前記記録ヘッドから吐出して消費される消費液体量が、前記第2差分に対応する液体消費量となる前記キャリッジの主走査位置を決定する手段と、
前記画像データを印刷するとき、前記決定する手段で決定した前記キャリッジの主走査位置に前記キャリッジが到達したときに前記メインタンクから前記サブタンクへの送液を開始させ、
前記第1検知手段で前記変位部材を検知してから前記第1差分に対応する供給量に対応する送液を行ったときに前記送液を停止する制御を行う供給制御手段と、を備えている
構成とした。
本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに供給する液体を収容するサブタンクと、
前記記録ヘッド及び前記サブタンクを搭載したキャリッジと、
前記サブタンクに供給する液体を収容するメインタンクと、
前記メインタンクから前記サブタンクへの液体供給を行う送液手段と、を備え、
前記サブタンクは液体残量に応じて変位する変位部材を有し、
前記キャリッジには前記変位部材を検知する第1検知手段が設けられ、
装置本体側には前記変位部材を検知する第2検知手段が設けられ、
前記第1検知手段で検知する前記変位部材の第1位置は前記第2検知手段で検知する前記変位部材の第2位置よりも前記ヘッドタンクの液体残量が少ない位置であり、
前記第1検知手段で検知される位置と前記第2検知手段で検知される位置との間の前記変位部材の変位量に対応する差分供給量を検出して保持し、
前記第2検知手段を使用しないで前記メインタンクから前記サブタンクに液体を供給するとき、前記第1検知手段が前記変位部材を検知した後前記差分供給量の液体を前記サブタンクに供給する制御を行なう供給制御手段を有し、
前記供給制御手段は、
前記記録ヘッドからの吐出液量を積算する吐出液量算出手段と、
前記記録ヘッドからの吐出液量の積算値を加算して前記サブタンク内の液体消費量を算出する液体消費量算出手段と、を備え、
前記吐出液量算出手段は、前記キャリッジの一方方向の移動距離又は移動時間を複数に分割して設定された積算タイミングで前記吐出液量を積算し、
前記供給制御手段は、前記第2検知手段を使用しないで前記メインタンクから前記サブタンクに液体を供給するとき、前記サブタンク内の液体消費量が予め定められた閾値を越えたときに液体供給を開始する
構成とした。
本発明によればキャリッジの移動中でもサブタンクにメインタンクから適切な量の液体を少ない処理負荷で供給することができ、印刷速度の向上を図れる。
本発明の第1実施形態の説明に供する画像形成装置の機構部の側面概略構成図である。 同機構部の要部平面説明図である。 サブタンクの一例を示す模式的平面説明図である。 同じく図3の模式的正断面説明図である。 インク供給排出系の説明に供する模式的説明図である。 制御部の概要を説明するブロック説明図である。 サブタンクの負圧形成動作の説明に供する説明図である。 サブタンク内の負圧とインク量の関係の説明に供する説明図である。 サブタンク内のインク量を満タンに設定する方法の説明に供する説明図である。 第2センサのみを用いてサブタンク内のインク量を満タンに設定する方法の説明に供する説明図である。 第1、第2センサのみを用いてサブタンク内のインク量を満タンに設定する方法の説明に供する説明図である。 第1センサ及び第2センサの配置例の一例を説明する説明図である。 第1センサ及び第2センサの配置例の他の例を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態における差分供給量の検出処理の説明に供するフロー図である。 同じくサブタンクの変位部材の位置の説明に供する説明図である。 同じく第1差分の検出処理の説明に供する説明図である。 第1センサの検知位置と第1差分、第2差分の関係の説明に供する説明図である。 キャリッジ主走査位置と消費液体量の関係の一例の説明に供する説明図である。 同じく印刷中充填の説明に供する説明図である。 同じく印刷中充填制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第2実施形態におけるキャリッジ主走査位置と消費液体量の関係の一例の説明に供する説明図である。 同じく印刷中充填制御の説明に供する説明図である。 同じくエリア分割の一例の説明に供する説明図である。 同じくエリア分割の他の例の説明に供する説明図である。 本発明の第3実施形態におけるサブタンクからの排インク量(液体消費量)とサブタンク内負圧の関係の説明に供する説明図である。 同実施形態における吐出液量算出処理及び液体消費量算出処理をそれぞれ示すフロー図である。 同実施形態における領域分割の説明に供する説明図である。 同実施形態における印刷中の充填処理(供給制御)の説明に供するフロー図である。 本発明の第4実施形態における領域分割の説明に供する説明図である。 本発明の第5実施形態における液体残量算出処理の説明に供する説明図である。 本発明の第6実施形態の説明に供する吐出液量算出処理及び液体消費量算出処理のフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、後述する主走査モータによってタイミングベルトを介してキャリッジ主走査方向に移動走査する。
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク35a、35b(区別しないときは「サブタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク35には、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着される各色のメインタンクであるインクカートリッジ10y、10m、10c、10kから、供給ポンプユニット24によって各色の供給チューブ36を介して、各色の記録液が補充供給される。
また、キャリッジ33の主走査方向に沿ってエンコーダスケール91が配設され、キャリッジ33にはエンコーダスケール91を読み取るエンコーダセンサ92が設けられて、これらのエンコーダスケール91とエンコーダセンサ92によってリニアエンコーダ90を構成し、このリニアエンコーダ90の検出信号によってキャリッジ33の主走査位置(キャリッジ位置)や移動量を検出するようにしている。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、後述する副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a、82b(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのワイパ部材(ワイパブレード)83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87などとを備えている。また、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。
また、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
そして、記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動して、キャップ部材82によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出などの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
次に、サブタンク35の一例について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は同サブタンク35の1つのノズル列分の模式的上面説明図、図4は同じく模式的正面説明図である。
サブタンク35は、インクを保持するための一側部が開口したインク収容部を形成するタンクケース201を有し、このタンクケース201の開口部は可撓性部材である可撓性フィルム203で密閉してインク収容部202を形成し、タンクケース201内に配置した弾性部材としてバネ204によって可撓性フィルム203を常時外方へ付勢している。これにより、タンクケース201のフィルム203がバネ204によって外方への付勢力が作用しているので、タンクケース201のインク収容部202内のインク残量が減少することによって負圧が発生する。
また、タンクケース201の外側には、一端部側を支軸206で揺動可能に支持され、スプリング210によってタンクケース201側に向けて付勢されているフィラからなる変位部材(以下、単に「フィラ」とも表記することがある。)205がフィルム203に接着などで固定され、可撓性フィルム203の動きに連動して変位部材205が変位する。この変位部材205をキャリッジ33に設ける後述する第2検知手段(第2センサ)301や装置本体側に配置された後述する第1検知手段(第1センサ)251などで検知することでサブタンク35内のインク残量や負圧などを検知することができる。
また、タンクケース201の上部には、インクカートリッジ10からインクを供給するための供給口部209があり、インク供給チューブ36に接続されている。また、タンクケース201の側部には、サブタンク35内を大気に開放する大気開放機構207が設けられている。この大気開放機構207は、サブタンク35内に連通する大気開放路207aを開閉する弁体207b及びこの弁体207bを閉弁状態に付勢するスプリング207cなどを備え、装置本体側の大気開放ソレノイド302によって弁体207bを押すことで開弁されて、サブタンク35内に大気開放状態(大気に連通した状態)になる。
また、サブタンク35内のインク液面高さを検出するための電極ピン208aと208bが取り付けられている。インクは電導性を持っており、電極ピン208aと208bの所までインクが到達すると、電極ピン208aと208b間に電流が流れて両者の抵抗値が変化するため、インク液面高さが所定高さ以下になった、すなわち、サブタンク35の空気量が所定量以上になったことを検出することができる。
次に、この画像形成装置におけるインク供給排出系について図5を参照して説明する。
まず、インクカートリッジ(以下、「メインタンク」という。)10からサブタンク35に対するインク供給は、供給ポンプユニット24の送液手段である送液ポンプ241によって供給チューブ36を介して行なわれる。なお、送液ポンプ241は、チューブポンプなどで構成した可逆ポンプであり、インクカートリッジ10からサブタンク35にインクを供給する動作と、サブタンク35からインクカートリッジ10にインクを戻す動作とを行なえるようにしている。
また、維持回復機構81は、前述したように記録ヘッド34のノズル面をキャッピングする吸引キャップ82aと、吸引キャップ82aに接続された吸引ポンプ812を有し、キャップ82aでキャッピングした状態で吸引ポンプ812を駆動することで吸引チューブ811を介してノズルからインクを吸引することによってサブタンク35内のインクを吸引することができる。なお、吸引された廃インクは廃液タンク813に排出される。
また、装置本体側にはサブタンク35の大気開放機構207を開閉する押圧部材である大気開放ソレノイド302が配設され、この大気開放ソレノイド302を作動させることで大気開放機構207を開放することができる。
さらに、キャリッジ33には変位部材205を検知する第1検知手段である光学センサからなる第1センサ251が設けられ、装置本体側には変位部材205を検知する光学センサからなる第2検知手段である第2センサ301が設けられている。後述するように、これらの第1センサ251と第2センサ301の検知結果を使用してサブタンク35に対するインク供給動作を制御する。
なお、上述した送液ポンプ241、大気開放ソレノイド302、吸引ポンプ812の駆動制御、本発明に係るインク供給動作は、制御部500によって行なわれる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図6を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部500は、この装置全体の制御を司り、本発明における供給制御手段などの各種制御手段を兼ねるCPU501と、CPU501が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
また、記録ヘッド34を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含む印刷制御部508と、キャリッジ33側に設けた記録ヘッド34を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509と、キャリッジ33を移動走査する主走査モータ554、搬送ベルト51を周回移動させる副走査モータ555、維持回復機構81の維持回復モータ556を駆動するためのモータ駆動部510と、帯電ローラ56にACバイアスを供給するACバイアス供給部511と、サブタンク35の大気開放機構207を開閉する装置本体側に設けられた大気開放ソレノイド302、送液ポンプ241を駆動する供給系駆動部512などを備えている。
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
この制御部500は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F506を持っていて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してI/F506で受信する。
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ509に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成はホスト600側のプリンタドライバ601で行っている。
印刷制御部508は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ509に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号生成部を含み、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動信号をヘッドドライバ509に対して出力する。
ヘッドドライバ509は、シリアルに入力される記録ヘッド34の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動信号を構成する駆動パルスを選択的に記録ヘッド7の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド7を駆動する。このとき、駆動信号を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
I/O部513は、装置に装着されている各種のセンサ群515からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508やモータ駆動部510、ACバイアス供給部511の制御、サブタンク35に対するインク供給の制御などに使用する。
センサ群515は、前述した第1センサ251、第2センサ301、検知電極ピン208a、208bのほか、用紙の位置を検出するための光学センサや、機内の温度、湿度を監視するためのサーミスタ(環境温度センサ、環境湿度センサ)、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するためのインターロックスイッチなどがあり、I/O部513は様々のセンサ情報を処理することができる。
次に、このように構成した画像形成装置におけるサブタンク35の負圧形成動作について図7を参照して説明する。
図7(a)に示すように、サブタンク35にメインタンク10からインクを供給した後、上述したようにしてサブタンク35からインクを吸引し、あるいは、記録ヘッド34を駆動して滴吐出(画像形成に寄与しない液滴の吐出:空吐出)を行ない、サブタンク35内のインク量を減少させることで、同図(b)に示すように、バネ204の付勢力に抗して可撓性フィルム203が内側に変位しようとし、バネ204の付勢力でサブタンク35内に負圧が発生する。
さらに、送液ポンプ241にてサブタンク35内を吸引することで、可撓性フィルム203がサブタンク35の内方に引き込まれ、バネ204が更に圧縮されて負圧が高まる。
この状態からサブタンク35内へインクを供給すると、可撓性フィルム203がサブタンク35の外方向に押し出されるので、バネ204が伸びて負圧が低下する。
これらの動作を繰り返すことで、サブタンク35内の負圧を一定内に保つよう制御することができる。
すなわち、図8に示すように、サブタンク35内の負圧はサブタンク35内のインク量と相関関係にあり、サブタンク35内のインク量が多いとき、サブタンク35内の負圧は小さく弱い状態であり、インク量が少ないとき、サブタンク35内の負圧は大きく強くなる。そして、サブタンク35内の負圧が弱すぎると記録ヘッド34からインクが漏液することになり、負圧が強すぎると記録ヘッド34から空気や塵を混入してしまい、吐出不良が生じやすくなる。
そこで、サブタンク35内の負圧が所定の負圧制御範囲A内に収まるサブタンク35内のインク量Bの範囲内になるように、サブタンク35に対するインク供給を制御するようにしている。なお、この負圧制御範囲Aの下限値(負圧が小さい値、インク量が多い値)に対応するサブタンク35のインク量を変位部材205の変位位置で「満タン位置」と表記し、負圧制御範囲Aの上限値(負圧が大きい値、インク量が少ない値)に対応するインク量を変位部材205の変位位置で「供給開始位置」(インク残量なしとして設定する位置)と表記する。
次に、サブタンク35内のインク量を満タン位置に設定する方法について図9を参照して説明する。なお、以下の図ではサブタンク35は図3及び図4と異なり模式的に示している。
まず、図9(a)に示す状態から、大気開放機構207を開いてサブタンク35内の負圧を開放することで、図9(b)に示すようにサブタンク35内の液面が低下する。なお、このとき、供給口部209の供給口209aは液面下にあることが好ましい。すなわち、供給口209aが液面上になると、供給口209aか供給口部209を介して供給チューブ36に空気が混入し、次にインクを供給したとき、供給口209aからインクと共に気泡が排出されることがあり、そのまま供給を続けると、気泡が大気開放機構207内に付着して、弁の固着や液漏れを生じるおそれがある。
そして、サブタンク35の負圧が開放され、液面が下がった後、図9(c)に示すように、インク300を供給する。インク300を供給することで液面が上昇し、電極ピン208a、208bが所定高さの液面を検知するまで、つまり所定の位置までインク300を供給する。その後、大気開放機構207を閉じて、例えば所定量インクを吸引排出することで、所定の負圧値となり、サブタンク35のインク量を所定の負圧値が得られる満タン位置にすることができる。
次に、サブタンク35の変位部材205の変位量の検知について図10及び図11を参照して説明する。
まず、図10を参照して、装置本体側に設けられた第2センサ(満タン検知センサ)301のみを使用して変位量を検知する場合について説明すると、図5(a)に示すように、第2センサ301がサブタンク35の変位部材205を検知しているときのキャリッジ33の位置(キャリッジ位置:リニアエンコーダ90によって得られる。)を記憶しておき、図10(b)に示すように変位部材205が破線図示の位置から実線図示の位置まで変位した場合に、第2センサ301が変位部材205を検知するまでキャリッジ33を移動することで、記憶したキャリッジ位置との差分(キャリッジ移動量)を変位量として得ることができる。
ここで、サブタンク35のインク量を前述した満タン位置に設定する場合、例えば、前述したように、大気開放機構207を開放状態にしてサブタンク35内を大気圧にした後、電極ピン208が液面を検知する所定の位置までインク供給して大気開放機構207を閉じる。このとき、キャリッジ33を走査することで、変位部材205を第2センサ301で検知させ、第2センサ301が検知したときのキャリッジ位置を大気開放位置として記憶する。そして、記録ヘッド34からインクを所定量吸引排出してサブタンク35から所定量を吸引することで負圧を発生させ、このときの変位部材205の位置を満タン位置として設定する。大気開放位置から所定量を吸引するので、満タン位置の変位部材205の位置は大気開放位置よりも内側の位置になる。
この構成だけでは、サブタンク35に満タン位置までインクを充填する動作を行うときには、サブタンク35の変位部材205の変位量を検知する必要があるので、その度に変位部材205を第2センサ301による検知可能位置に合わせてキャリッジ33を移動させる必要がある。
そこで、図11を参照して、本発明では、装置本体側の第2センサ301とともに、キャリッジ33にサブタンク35の変位部材205を検知する第1センサ251を備えている。
つまり、装置本体1側の第2センサ301が変位部材205を検知する位置を第2位置とし、この第2位置を満タン位置とする。また、キャリッジ33側の第1センサ251が変位部材205を検知する位置を第1位置とし、この第1位置は第2位置よりもサブタンク35内のインク残量が少ない位置とする。
言い換えれば、ここでは、キャリッジ33には変位部材205が所定の第1位置になったことを検知する第1検知手段(第1センサ)251が設けられ、装置本体1側には、キャリッジ33を所定の検知位置(満タン検知位置)に停止させてメインタンク10からサブタンク35に液体を充填するときに変位部材205が所定の第2位置(満タン位置)になったことを検知する第2検知手段(第2センサ)301が設けられ、第1位置は第2位置よりもサブタンク35の液体残量が少ない位置としている。
そして、サブタンク35のインク量を前述した満タン位置に設定する(満タン位置になるまでインク充填を行なう)場合には、図11(a)に示すように第2センサ301によって変位部材205が検知された大気開放位置から、図11(b)に示すように、満タン位置の検知位置にキャリッジ33を移動させ、図11(c)に示すように変位部材205が第1センサ251で検知される位置を通過するまで送液ポンプ241を逆転駆動してサブタンク35内をメインタンク10側に向けて吸引した後、送液ポンプ241を正転駆動してメインタンク10からサブタンク35にインクを供給(送液)し、図11(d)に示すように第2センサ301が変位部材205を検知したとき(満タン位置になったとき)に送液を停止する。
ここで、第1センサ251が変位部材205を検知した時点から満タン位置となる第2センサ301が変位部材205を検知するまでの間における送液ポンプ241による送液量を検出することで、第1センサ251の検知位置から第2センサ301の検知位置までに変位部材205(可撓性フィルム203)が変位した変位量Cを得ることができる。この変位量Cに相当する供給量が差分供給量となるので、これを記憶する。
この場合、変位量Cは、第1センサ251が変位部材205を検知した時点から満タン位置となる第2センサ301が変位部材205を検知するまでの時間(送液ポンプ241の駆動時間)又は回転数(送液ポンプ241の駆動回転数)として得ることもできる。
このようにして、差分供給量(変位量C)を得て記憶しておき、キャリッジ33の走査中にインクが所定量吐出されたことを検出したとき(インク消費量が所定量以上になったとき)に、メインタンク10からサブタンク35にインクを供給充填し、第1センサ251でサブタンク35の変位部材205を検知した後、更に差分供給量分のインクを供給することで、サブタンク35内に満タン位置までインクを供給することができる。
この場合、第1センサ251による検知は位置検知であるので、インクの吐出量の検知誤差や、送液ポンプ241の送液量の検知誤差など、検知誤差の積み上がりは、第1センサ251が検知した時点でなくなり、検知誤差が積み上がることなく、キャリッジ33を走査中でも、インク吐出及びインク供給を繰返し行うことができるようになる。
これら一連の動作を繰り返すことにより、印刷動作を途中で中断することなく、常にサブタンク35に満タン位置までインクを供給することができ、印刷速度や印刷効率の向上を図ることができる。
ここで、第1センサ及び第2センサの配置例の異なる例について図12及び図13を参照して説明する。
図12に示す例は、サブタンク35の変位部材205に支軸206(揺動支点)からの長さの異なる検知部205a、205bを設けて、キャリッジ33の第1センサ251で検知部205aを、装置本体側の第2センサ301で検知部205bを検知する構成としている。
図13に示す例は、サブタンク35の変位部材205に支軸206(揺動支点)からの長さが同じ検知部205a、205bを設けて、キャリッジ33の第1センサ251で検知部205aを、装置本体側の第2センサ301で検知部205bを検知する構成としている。
次に、本発明の第1実施形態における差分供給量の算出(検出)処理について図14のフロー図を参照して説明する。
まず、キャリッジ33をホーム位置に移動してキャップ82aでキャッピングし、サブタンク35の大気開放機構207を開き、電極ピン208a、208bによって液面を検知しながら、メインタンク10からサブタンク35にインクを充填する大気開放充填を行なう。
その後、サブタンク35の大気開放機構207を閉じ、キャリッジ33を移動させ、移動量を検出しながら、装置本体側の第2センサによってサブタンク35の変位部材205を検知して、満タン位置を算出する。
次いで、キャリッジ33を満タン位置に移動させ、送液ポンプ241を逆転駆動してサブタンク35内を吸引し、サブタンク35の変位部材205が第1センサ251を通過するまで吸引を行なう。
その後、送液ポンプ241を正転駆動してメインタンク10からサブタンク35にインクを供給し、第1センサ251がサブタンク35の変位部材205を検知するまで充填し、更にそのまま送液を継続して第2センサ301がサブタンク35の変位部材205を検知するまで充填を行なった後、送液ポンプ241を停止する。
そして、第1センサ251がサブタンク35の変位部材205を検知してから第2センサ301がサブタンク35の変位部材205を検知するまでの送液量(例えばポンプ駆動時間やポンプ回転する)を算出する。
この算出した送液量が予め定めた所定下限値以下であれば当該所定下限値を、予め定めた所定上限値以上であれば当該所定上限値を差分供給量として記憶し、所定下限値と所定上限値の範囲内であれば、算出した送液量を差分供給量として記憶する。
このようにして、第2センサ301の検知位置が満タン位置となる位置にキャリッジ33を停止させて、メインタンク10からサブタンク35に液体を充填(供給)し、第1センサ251が変位部材205を検知した後第2センサ301が変位部材205を検知するまでの変位部材205の変位量に対応する差分供給量(後述する第1差分となる)を検出して保持する。
次に、サブタンクの変位部材の各位置について図15を参照して説明する。サブタンク35の負圧の適正範囲として、変位部材205の位置を、負圧の小さい側を満タン位置(インク量上限値)G、負圧の大きい側を供給開始位置(インク量下限値)Iとする。このとき、大気開放位置Fは満タン位置Gよりも開いた位置となる。
ここで、サブタンク35を一度大気開放した状態でインクを供給し、大気遮断することで大気状態での変位部材205の位置を第2センサ301で検知でき、そこから指定カウントL分をキャリッジ走査し、変位レバー205を検知するまでインクを逆引した(メインタンク10に戻した)ところを満タン位置Gとする。これにより、前述したように、部品バラツキの積み上げの影響を受けず、また、温湿度によりフィルム203の伸縮の影響がある場合は、満タン位置を再設定することで、常時一定の負圧を満タン位置と設定することができる。
次に、第1差分の検出処理について図16を参照して説明する。
前述したように、サブタンク35内のインク残量に応じて変位する変位部材205と、変位部材205を検知するキャリッジ33上に固定された透過型フォトセンサからなる第1センサ251と、装置本体側に固定された第2センサ301とを有している。そこで、図16に示すように、第2センサ301によるサブタンク満タン位置でのキャリッジ位置401と、第1センサ251で変位部材205を検知した位置でのキャリッジ位置402との差分を検出して、これを第1差分M1として記憶する(前述した図14の処理)。
次に、第1センサの検知位置と第1差分、第2差分の関係について図17を参照して説明する。
同図に示すように、第1センサ251が変位部材205を検知する位置(第1センサ検知位置)と満タン位置との差分が第1差分M1となり、満タン位置Gと供給開始位置との間の差分から第1差分M1を減算した残りが、第1センサ検知位置と供給開始位置との間の第2差分M2となる。つまり、第1センサ251が変位部材205を検知する位置よりもサブタンク35の液体残量が少ない位置に対応する変位部材205の位置を、メインタンク10からサブタンク35への供給を開始する供給開始位置とするとき、供給開始位置と第1センサ検知位置との間の差分が第2差分M2となる。これらの第1差分M1、第2差分M2に対応する液体消費量を算出して記憶保持る。
次に、画像データに対応するキャリッジ主走査位置と消費液体量の関係の一例について図18を参照して説明する。
印刷出力する画像データに基づいて、当該画像データを印刷出力するときのキャリッジ33の各主走査方向位置までの印刷に必要な液体量(消費する液体量:消費液体量)を算出する。この消費液体量は、吐出する液滴の滴量に滴数を乗じた値として得ることができる。
そこで、ホスト600側から印刷する画像データを受領するごとに、例えば印刷開始位置(液滴の吐出を開始する位置)や用紙の端を基準位置として、当該基準位置からのキャリッジ主走査位置(距離)における液体消費量(吐出量カウント合計値)を算出して、図18に示すような、画像データに対応するキャリッジ主走査位置と消費液体量(吐出量カウント合計値)のグラフ(或いは関数)のデータをRAM502などに記憶保持する。
そして、印刷中に第1センサ251が変位部材205を検知したときから第2差分M2に対応する消費液体量の液体が消費されるキャリッジ主走査位置を求め、このキャリッジ主走査位置を供給開始位置と決定し、第1センサ251が変位部材205を検知した後決定した供給開始位置に対応するキャリッジ主走査位置にキャリッジ33が移動したときに、サブタンク35への送液を開始する。
例えば、図19に示すように、受領した画像データを双方向印刷で印刷するとき、第1スキャンB1の第1センサ検知位置で第1センサ251が変位部材205を検知したとき、キャリッジ33の4回のスキャン(第1ないし第4スキャンB1ないしB4、走査方向は矢印方向)で画像を印刷する場合、第1センサ251が変位部材205を検知した位置(第1センサ検知位置)から第2差分M2に対応する液体消費量のインクが消費されるキャリッジ主走査位置を供給開始位置として決定する。そして、印刷中において、決定した供給開始位置にキャリッジ33が移動したときに、サブタンク35への送液を開始する。
例えば、同図に示すように、受領した画像データを双方向印刷で印刷するとき、第1スキャンB1の第1センサ検知位置で第1センサ251が変位部材205を検知したとき、第2差分M2に対応する液体消費量の液体が消費される位置が、第4スキャンB4の供給開始位置として示す位置であると決定することができる。そこで、この供給開始位置にキャリッジ33の主走査位置がなったときにサブタンク35への送液を開始する。なお、第1、第3スキャンB1、B3は往路印刷、第2、第4スキャンB4は復路印刷とする。
したがって、印刷中に、第1センサ251が変位部材205を検知したときから、決定したキャリッジの主走査位置(供給開始位置)にキャリッジ33が到達したときにインクカートリッジ10からサブタンク35への送液を開始させ、第1センサ251で変位部材205を検知してから第1差分M1に対応する供給量(差分供給量)に対応する送液を行ったときに送液を停止することで、満タン位置までインクを供給することができる。
このようにすれば、第1センサ251が変位部材205を検知してからのインク消費量をリアルタイムで演算することなく、供給開始位置を決定して、サブタンク35への送液を開始することができるので、制御部500の演算負荷(処理負荷)が少なくなる。
ここで、同実施形態における印刷中の充填処理(供給制御)について図20のフロー図を参照して説明する。
印刷中に第1センサ251が変位部材205(フィラ)を検知したか否かを判別する。そして、第1センサ251が変位部材205を検知したときに、第2差分M2に対応する液体消費量(吐出量カウント)の液体が消費されるときのキャリッジ33の主走査位置、すなわち供給開始位置を算出(決定)し、キャリッジ33の主走査位置(移動距離)が供給開始位置になったときに、送液ポンプ241を正転駆動してメインタンク10からサブタンク35へのインク充填を行なう。このとき、第1センサ251がサブタンク35の変位部材205を検知したか否かを判別し、第1センサ251がサブタンク35の変位部材205を検知したときには、そのときから更に差分供給量のインクをサブタンク35に充填する。これにより、サブタンク35には満タン位置までインクが充填される。
このようにして、印字動作中でも、キャリッジ33をホーム位置に戻すことなく、満タン位置までサブタンク35にインクを充填することができる。
ここで、キャリッジ33側の第1センサ251のみで検知を行わないで装置本体側にも第2センサ301を設ける理由について説明しておく。
まず、サブタンク35が満タンになる位置は環境によって変化し、その変化量はキャリッジ33に搭載した第1センサ251では一点の位置しか検知できないために把握することができない。そこで、装置本体側に第2センサ301を設けることで、環境によって変化する大気開放位置や満タン検知位置キャリッジ33を移動することで検出することができるようになる。
つまり、キャリッジ33上の固定された検知点とキャリッジ33を移動することで検知位置を移動可能な検知点の2点間をポンプ駆動時間や駆動回転数、またはキャリッジ移動によるエンコーダカウントにより2点間距離を検出することができ、環境に応じた供給量制御を行なうことができるようになる。
また、キャリッジ33上のみで全ての変位を確認できるセンサやエンコーダを搭載することは、検出手段のコストが高くなり、更にキャリッジサイズが大きくなることで装置が大型化するという問題を生じることになる。
また、送液ポンプの送液量(供給量や吸引量)は環境や経年度合い、各ポンプの部品ばらつきなどによってバラツキが生じる。そのため、環境によって変化する装置本体側の第2センサ301による検知位置までのポンプ供給量をセンサによる位置検知にて確認する必要がある。これを、装置本体側に第2センサ301を設けないで、送液ポンプの駆動量だけで制御すると、供給過多や不足による障害が発生することになるので、装置本体側にも第2センサ301を設けて制御の安全性を確保している。
次に、本発明の第2実施形態について図21及び図22を参照して説明する。なお、図21は同実施形態における画像データに対応するキャリッジ主走査位置と消費液体量(吐出量カウント合計値)の一例を示す説明図、図22は印刷中充填制御の説明に供する説明図である。
まず、前記第1実施形態と同様に、印刷出力する画像データに基づいて、当該画像データを印刷出力するときのキャリッジ33の各主走査方向位置までの印刷に必要な液体量(消費する液体量:消費液体量)を算出して、キャリッジ主走査位置と消費液体量の関係データとして記憶保持する。
このとき、本実施形態では、例えば図22に示すように、キャリッジ走査距離毎又はページ毎に複数の領域(エリア)に分割し、各エリアの分割位置と消費液体量の関係として算出して保持している。すなわち、図22に示すように、用紙を20個のエリア1〜20に分割し、エリア1から液体消費量(吐出量カウント)を開始し(エリア1で吐出される消費液体量)、エリア1とエリア2との分割位置(図21で黒丸2の位置)までの液体消費量を算出する。同様にして、エリア2以降も各分割位置までの液体消費量を算出する。これにより、各キャリッジ位置における消費液体量は図21に仮想線で示すようになるが、ここでは、実線で示すように各エリアの分割位置ごとに変化する液体消費量として算出して記憶保持する。
そして、図22に示すように、第1センサ251がエリア2の第1センサ検知位置で変位部材205を検知したとすると、計算上、第2差分M2に対応する液体消費量の液体が消費される位置(計算上:理論値)はエリア19内に位置する。この場合、エリア19の終わり(エリア20との分割位置)では、エリア19における液体消費量によって第2差分M2の消費量を超えてしまう可能がある。
そこで、エリア19の1つ手前のエリア18の終了位置を供給開始位置(制御上)として決定し、キャリッジ33が決定した供給開始位置(エリア18とエリア19の分割位置)に対応するキャリッジ主走査位置になったときにサブタンク35への送液を開始することで、第2差分M2以上(過負圧になる位置以上)に変位部材205が変位することを防止できる。
このようにすれば、キャリッジ主走査位置と消費液体量との関係が演算しやすく、記憶保持するデータ量も少なくなり、第1センサが変位部材を検知した後の供給開始位置の算出も容易になる。
また、エリア分割をしない場合、例えば1スキャンごとに液体の消費量(吐出カウントの累計)が分かるような場合でも、広幅の画像形成装置では1スキャンの幅が広く、吐出量が多くなるので、1スキャンの間に第2差分M2を超えてしまい成立しないことが考えられる
次に、エリア分割の異なる例について図23及び図24を参照して説明する。
図23の例は、用紙端位置を基準点として分割している。なお、ここでは双方向印刷でキャリッジ33の移動方向(スキャン方向)は矢示方向とする。このようにエリア分割を行えば、いつでも同じ位置での値を計算するため、処理が簡単になる。
図24の例は、画像開始位置を基準点として分割している。なお、ここでは片方向印刷でキャリッジ33の移動方向(スキャン方向)は矢示方向とする。このようにすれば、画像がない領域は、分割対象から外されエリアとしてスキップされるため、分割数が必然的に少なくなり、データ数を少なくできる。
なお、エリア分割の幅は、1スキャン幅、または1ページを固定分割、固定時間で分割、固定距離で分割するなどのいずれでもよい。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。まず、本実施形態におけるサブタンクからの排インク量(液体消費量)とサブタンク内負圧の関係について図25を参照して説明する。
サブタンク35内の負圧はサブタンク35内のインク量と相関関係にあり、サブタンク35内のインク量が多いとき、サブタンク35内の負圧は小さく弱い状態であり、インク量が少ないとき、サブタンク35内の負圧は大きく強くなる。そして、サブタンク35内の負圧が弱すぎると記録ヘッド34からインクが漏液することになり、負圧が強すぎると記録ヘッド34から空気や塵を混入してしまい、吐出不良が生じやすくなる。
そこで、サブタンク35内の負圧が所定の負圧制御範囲A内に収まるサブタンク35からの排インク量Bの範囲内になるように、サブタンク35に対するインク供給を制御するようにしている。
次に、本実施形態におけるヘッドからの吐出液量の算出処理とサブタンクの液体消費量の算出処理について図26及び図27を参照して説明する。図26(a)は吐出液量算出処理を、(b)は液体消費量算出処理をそれぞれ示している。図27は同実施形態における領域分割の説明に供する説明図である。
まず、図26(a)に示す吐出液量算出処理では、印字が開始されると、キャリッジ33の移動距離(主走査方向の印字幅)において予め複数の領域に分割された分割域を印字するごとに、当該分割域で記録ヘッド34から吐出された吐出量(吐出滴量)である吐出液量を積算する。
このとき、分割域は、例えば図27に示すように、用紙幅方向に、原則として一定距離毎に分割する。ただし、分割域の幅で割り切れない用紙幅のときは、図27の端部である分割域6のように一部が他の領域に比べ短くなることもある。
ここで、吐出液量の積算は、所謂ソフトカウントで算出する。ソフトカウントでは、吐出された液滴の滴量毎の滴数をカウントし、滴量×滴数で得られる滴の大きさ毎の滴量の合計値を合算して吐出液量とする。
そして、算出した吐出液量の積算値は、RAM503などの共有メモリ領域に書き込まれる。
その後、印刷終了かの判定を行い、印刷終了であればそのまま終了し、続く印刷があれば次の分割領域の印字及び吐出液量積算処理に戻る。
一方、図26(b)に示す液体消費量算出処理では、まず共有メモリ領域に新規の積算値データがあるか否かを確認し、新規の積算値データがあれば、共通メモリ領域から分割領域分の吐出液量の積算値データを読み出し、サブタンクの液体消費量に加算する。
なお、この例では吐出液量算出処理と液体残量算出処理は別ルーチンで実行されている。この場合、共有メモリ領域を使用しないで、通信などで情報の伝送を行うこともできる。
次に、本実施形態における印刷中の充填処理(供給制御)について図28のフロー図を参照して説明する。
印刷中に、上述したようにして得られるサブタンク35の液体消費量が予め定めた閾値を越えたか否かを判別する。そして、サブタンク35の液体消費量が予め定めた閾値を越えたときに、送液ポンプ241を正転駆動してメインタンク10からサブタンク35へのインク充填を行なう。このとき、第1センサ251がサブタンク35の変位部材205を検知したか否かを判別し、第1センサ251がサブタンク35の変位部材205を検知したときには、そのときから更に差分供給量のインクをサブタンク35に充填する。これにより、サブタンク35には満タン位置までインクが充填される。
このようにして、印字動作中でも、キャリッジ33をホーム位置に戻すことなく、満タン位置までサブタンク35にインクを充填することができる。
そして、上記のように、キャリッジの一方方向の移動距離又は移動時間を複数に分割して設定された積算タイミングで吐出液量を積算し、この吐出液量の積算値を加算してサブタンク内の液体消費量を算出し、第2検知手段を使用しないでメインタンクからサブタンクに液体を供給するとき、サブタンク内の液体消費量が予め定められた閾値を越えたときに液体供給を開始することで、サブタンクの容量を大きくすることなく、適切なタイミングでサブタンクへの液体供給を行うことがでる。
この場合、サブタンク35内へのインク充填を開始する液体消費量の閾値をVs、サブタンク35内のインクを正常に吐出可能な限界の液体消費量の閾値をVt、分割域をベタ印字(領域の全面を印字することであり、ヘッドの最大吐出量で印字とする。)するときの液体消費量をVbとしたとき、Vt≧Vs、かつ、Vs/2>Vb、の関係を満たすようにすることができる。
このようにすれば、分割域で最大消費されるインク量を、サブタンク35の限界液体消費量である閾値Vtの半分以下に抑えることができる。これにより、サブタンク35の液体消費量が正常吐出可能な閾値Vtを越える前にサブタンク35へのインク充填を開始することができるため、サブタンク35内のインクの使いすぎによる吐出不良を防止することができる。
次に、本発明の第4実施形態について図29を参照して説明する。図29は同実施形態における領域分割の説明に供する説明図である。
ここでは、分割域を用紙幅ではなく印字領域の幅にしている。印字領域の幅は、用紙に印字できる最大範囲又は用紙に印字できる最大範囲の中で印字データがある領域のいずれでも良い。
このように、吐出液量の積算を行うタイミングを決める分割域を定めることで、分割域数が少なくなり、実際に印字する範囲のみの処理で済むようになるため、無駄な演算を省くことができる。
次に、本発明の第5実施形態について図30を参照して説明する。図30は同実施形態における液体残量算出処理の説明に供する説明図である。
本実施形態では、第1センサ251で変位部材(フィラ)205を検知した後か否かを判別し、第1センサ251で変位部材205を検知した後に、積算量の読み出し、及び、液体消費量への加算処理を行う。
このように構成することで、ソフトカウントの誤差の影響を低減することができる。つまり、ソフトカウントは、例えばノズル詰まりによる不吐出があった場合でも、吐出されたものとして扱ってしまうため、誤差が累積し易い。
そこで、物理的なインク消費量検知手段である変位部材205を第1センサ251で検知してからカウントすることで、吐出液体量カウントの全領域をソフトカウントとした場合よりも誤差の影響を低減することが可能となる。
次に、本発明の第6実施形態について図31を参照して説明する。図31(a)は吐出液量算出処理を、(b)は液体消費量算出処理をそれぞれ示している。
前述した第3実施形態において、吐出液量算出処理処理の遅延によって共有メモリ領域へのデータ書込みが遅延することがある。
そこで、本実施形態では、予め定めた規定時間又はキャリッジが規定移動距離を移動する間の時間が経過しても、直前の分割域での吐出液量のデータが取得できない場合、すなわち、サブタンク35内の液体消費量が積算されていない場合には、 サブタンク35内の液体消費量Vが、V+Vb≧Vt、の関係を満たす場合にはサブタンク35へのインク充填を開始するようにしている。
つまり,直前の分割域の吐出液量をサブタンク35内の液体消費量に反映できなかった場合で、かつ、直前の分割域をベタ印字した場合に消費すると液体消費量と現時点でのサブタンク35の液体消費量の和がサブタンクの充填閾値を超える可能性がある場合には、擬似的にサブタンク35内の液体消費量が閾値を越えたものとして、サブタンク35へのインク充填動作を開始する。
このようにすることで、サブタンク内の負圧を正常使用範囲内に抑えることができる、つまり、サブタンク内のインク使いすぎによる過負圧を避けることができ、ヘッドからの正常な滴吐出を確保することができる。
また、例えば,規定時間の基点は、前回の分割域分の吐出液量データを更新してからの経過時間とし、閾値は1つの分割域を(キャリッジが移動する時間+演算時間)とすることもできる。
以上のサブタンクに対する供給動作を行うための各種制御(処理)は、ROM502に格納されているプログラムによってコンピュータに実行させる。このプログラムは、情報処理装置(ホスト600)側にダウンロードして画像形成装置にインストールすることができる。また、本発明に係る画像形成装置と情報処理装置又は画像形成装置と本発明に係る処理を行うプログラムを有する情報処理装置とを組み合わせて画像形成システムとして構成することもできる。
なお、液体吐出記録方式の画像形成装置には、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行うものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
また、本願において、液体吐出記録方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味する。
また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
10 インクカートリッジ(メインタンク)
33 キャリッジ
34、34a、34b 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
35 サブタンク
81 維持回復機構
201 タンクケース(液体収容部)
203 可撓性部材(可撓性フィルム)
205 変位部材(フィラ)
251 第1センサ(第1検知手段)
301…第2センサ(第2検知手段)
500…制御部

Claims (9)

  1. 液滴を吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに供給する液体を収容するサブタンクと、
    前記記録ヘッド及び前記サブタンクを搭載したキャリッジと、
    前記サブタンクに供給する液体を収容するメインタンクと、
    前記メインタンクから前記サブタンクへの液体供給を行う送液手段と、を備え、
    前記サブタンクは液体残量に応じて変位する変位部材を有し、
    前記キャリッジには前記変位部材を検知する第1検知手段が設けられ、
    装置本体側には前記変位部材を検知する第2検知手段が設けられ、
    前記第2検知手段で検知した前記変位部材の満タン位置と前記第1検知手段による前記変位部材の検知位置との差分を第1差分として保持する第1差分保持手段と、
    前記第1検知手段による前記変位部材の検知位置よりも前記サブタンクの液体残量が少ない位置に対応する前記変位部材の位置を、前記メインタンクから前記サブタンクへの供給を開始する供給開始位置とし、前記供給開始位置と前記第1検知手段の検知位置との差分を第2差分として保持する第2差分保持手段と、
    印刷する画像データから前記キャリッジの主走査位置と前記画像データを印刷するために前記記録ヘッドから吐出して消費される消費液体量との関係を算出して保持する手段と、
    前記第1検知手段が前記変位部材を検知したとき、前記保持する手段に保持されている前記キャリッジの主走査位置と前記消費液体量との関係から、前記記録ヘッドから吐出して消費される消費液体量が、前記第2差分に対応する液体消費量となる前記キャリッジの主走査位置を決定する手段と、
    前記画像データを印刷するとき、前記決定する手段で決定した前記キャリッジの主走査位置に前記キャリッジが到達したときに前記メインタンクから前記サブタンクへの送液を開始させ、
    前記第1検知手段で前記変位部材を検知してから前記第1差分に対応する供給量に対応する送液を行ったときに前記送液を停止する制御を行う供給制御手段と、を備えている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記キャリッジの主走査位置と前記消費液体量との関係は、
    前記キャリッジの主走査距離毎又は1頁内を複数の領域に分割したエリア毎の主走査位置と前記消費液体量との関係であり、
    前記画像データを印刷するとき、前記メインタンクから前記サブタンクへの供給は、前記第1検知手段で前記変位部材を検知してから前記第2差分を超える1又は2つ手前の前記エリアに前記キャリッジが到達したときに開始する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記エリアへの分割は、画像を形成する被記録媒体の端位置又は画像形成開始位置を基準として行うことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 液滴を吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに供給する液体を収容するサブタンクと、
    前記記録ヘッド及び前記サブタンクを搭載したキャリッジと、
    前記サブタンクに供給する液体を収容するメインタンクと、
    前記メインタンクから前記サブタンクへの液体供給を行う送液手段と、を備え、
    前記サブタンクは液体残量に応じて変位する変位部材を有し、
    前記キャリッジには前記変位部材を検知する第1検知手段が設けられ、
    装置本体側には前記変位部材を検知する第2検知手段が設けられ、
    前記第1検知手段で検知する前記変位部材の第1位置は前記第2検知手段で検知する前記変位部材の第2位置よりも前記ヘッドタンクの液体残量が少ない位置であり、
    前記第1検知手段で検知される位置と前記第2検知手段で検知される位置との間の前記変位部材の変位量に対応する差分供給量を検出して保持し、
    前記第2検知手段を使用しないで前記メインタンクから前記サブタンクに液体を供給するとき、前記第1検知手段が前記変位部材を検知した後前記差分供給量の液体を前記サブタンクに供給する制御を行なう供給制御手段を有し、
    前記供給制御手段は、
    前記記録ヘッドからの吐出液量を積算する吐出液量算出手段と、
    前記記録ヘッドからの吐出液量の積算値を加算して前記サブタンク内の液体消費量を算出する液体消費量算出手段と、を備え、
    前記吐出液量算出手段は、前記キャリッジの一方方向の移動距離又は移動時間を複数に分割して設定された積算タイミングで前記吐出液量を積算し、
    前記供給制御手段は、前記第2検知手段を使用しないで前記メインタンクから前記サブタンクに液体を供給するとき、前記サブタンク内の液体消費量が予め定められた閾値を越えたときに液体供給を開始する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記積算タイミングは、前記記録ヘッドで画像を形成する用紙幅相当分の前記キャリッジの移動距離又は移動時間を複数に分割して設定されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記積算タイミングは、前記記録ヘッドで画像を形成する用紙の最大印字可能領域又は前記記録ヘッドで画像を形成する領域相当分の前記キャリッジの移動距離又は移動時間を複数に分割して設定されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記サブタンクに対する液体供給を開始する液体消費量の閾値をVs、前記サブタンク内の液体を前記記録ヘッドから正常に吐出可能な限界のインク消費量の閾値をVt、前記分割された1つの領域の全面を印字するために必要な液体消費量をVbとするとき、Vt≧Vs、かつ、Vs/2>Vb、の関係を満たすことを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記サブタンクの液体消費量の算出は、前記第1検知手段が前記変位部材を検知してから行うことを特徴とする請求項4ないし6いずれかに記載の画像形成装置.
  9. 前記サブタンク内の液体を前記記録ヘッドから正常に吐出可能な限界の液体消費量の閾値をVt、前記分割された1つの領域の全面を印字するために必要な液体消費量をVbとするとき、
    前記サブタンクの液体消費量が、予め定められた規定時間又は前記キャリッジが予め定められた規定移動距離を移動する間の時間が経過しても変化しないときには、
    前記サブタンク内の液体消費量Vが、V+Vb≧Vt、の関係を満たす場合は前記サブタンクへの液体供給を開始することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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