JP5246585B2 - 画像形成装置及び画像形成装置における負圧再形成方法 - Google Patents

画像形成装置及び画像形成装置における負圧再形成方法 Download PDF

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Description

本発明は画像形成装置及び画像形成装置における負圧再形成方法に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッド及び記録ヘッドにインクを供給するサブタンクを備える画像形成装置及びこの画像形成装置における負圧再形成方法に関する。
一般に、プリンタ、ファックス、コピア、プロッタ、或いはこれらの内の複数の機能を複合した画像形成装置としては、例えば、インクの液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを備え、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、インク滴を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行なうものがある。
なお、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する(単に液滴を吐出する)ことをも意味する。また、「インク」とは、所謂インクに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる液体の総称として用いる。
このような画像形成装置において、記録ヘッドにインクを供給するサブタンク(ヘッドタンク、バッファタンクとも称される。)を備え、記録ヘッドのノズルからのインクの染み出しやダレを防止するために負圧を発生する負圧形成機能(機構)をサブタンクに持たせ、サブタンク内の負圧の異常を検知したときには当該負圧を正常な状態に戻す負圧回復動作(負圧再形成動作)を行うようにしたものが知られている。
特開2007−015153号公報
上記特許文献1に記載のサブタンクは、側壁部が開口したケースと、そのケースの開口部を覆うフィルムと、そのフィルムを内側から押圧する弾性部材とから構成され、弾性部材の復元力によって負圧を発生維持するようにしている。
また、特許文献2、3にも、同様な構成のサブタンクを使用して、サブタンク内の空気量が所定量以上になったとき、あるいは、サブタンク内のインク量が所定量未満になったときに負圧再形成を行うことが記載されている。
特開2005−59274号公報 特開2005−59491号公報
上述したように、サブタンクに記録ヘッドのノズルからのインクの染み出しやダレを防止するために、常にある一定以上の負圧の状態を維持させておく必要があり、サブタンク内に空気が流入すると、記録ヘッド内が正圧になり、液滴吐出性能の低下による画像品質の低下や、インクの自重による記録ヘッドからのインクの流出が発生してしまうことになることから、空気が流入した場合には負圧回復動作を行うようにしている。
ところで、上述した構成のサブタンクの負圧再形成には、内部のインクを外部に排出することで、弾性部材を変位させ、弾性部材の復元力によって負圧を発生するため、負圧再形成(負圧回復同再)ではインクを消費することになり、負圧再形成の頻度が高くなると、そのために消費されるインク量が多くなるという課題がある。
本発明者らが鋭意検討した結果、上述したようにサブタンク内の空気量が所定量以上になったときでもサブタンク内の負圧が適正に保たれている場合があり、これを空気量以外の他の特性により把握可能であることを見出した。
本発明は上記の課題と知見に基づいてなされたものであり、可撓性部材と弾性部材を有するサブタンクを備える場合に、負圧再形成によるインク消費量を低減することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出する記録ヘッドと、
インクを収容するインク収容部の一面を形成する可撓性部材と、前記可撓性部材を外方に付勢する弾性部材とを含む負圧形成手段を有するとともに、前記インク収容部内を大気に開放する開閉可能な大気開放機構を有して、前記インク収容部から前記記録ヘッドにインクを供給するサブタンクと、
前記サブタンクの前記インク収容部内の気体の量を検出する気体量検出手段と、
前記サブタンクの前記弾性部材の変位量を検出する変位量検出手段と、
前記サブタンクの前記大気開放機構を通じて前記インク収容部を大気に開放した状態で前記サブタンク内にインクを供給した後負圧形成動作を行う大気開放充填の制御をする制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記検出された気体量と、前記大気開放充填を行った状態での前記弾性部材の位置を基準とする前記弾性部材の変位量に基づいて、前記気体量が所定気体量以上で前記変位量が所定変位量未満であるときには前記負圧形成動作を行い、前記気体量が所定気体量以上で、前記変位量が所定変位量以上であるときには前記負圧形成動作を行わない制御をする
構成とした。
本発明に係る画像形成装置における負圧再形成方法は、
液滴を吐出する記録ヘッドと、
インクを収容するインク収容部の一面を形成する可撓性部材と、前記可撓性部材を外方に付勢する弾性部材とを含む負圧形成手段を有するとともに、前記インク収容部内を大気に開放する開閉可能な大気開放機構を有して、前記インク収容部から前記記録ヘッドにインクを供給するサブタンクと、
前記サブタンクの前記インク収容部内の気体の量を検出する気体量検出手段と、
前記サブタンクの前記弾性部材の変位量を検出する変位量検出手段と、
前記サブタンクの前記大気開放機構を通じて前記インク収容部を大気に開放した状態で前記サブタンク内にインクを供給した後負圧形成動作を行う大気開放充填の制御をする制御手段と、を備えた画像形成装置における負圧再形成方法において、
前記検出された気体量と、前記大気開放充填を行った状態での前記弾性部材の位置を基準とする前記弾性部材の変位量に基づいて、前記気体量が所定気体量以上で前記変位量が所定変位量未満であるときには前記負圧形成動作を行い、前記気体量が所定気体量以上で、前記変位量が所定変位量以上であるときには前記負圧形成動作を行わない
構成とした。
本発明によれば、サブタンク内の気体量が所定量以上になっても負圧が適正であるときには負圧再形成を行わず、負圧再形成動作の回数を低減してインクの無駄な消費を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図2で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
なお、記録ヘッド34としては、図3に示すように、1つのノズル面34Nにノズル34nを並べた各色のノズル列34K、34C、34M、34Yを備えるものなどを用いることもできる。
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するための第2インク供給部としてのサブタンクであるサブタンク35a、35b(区別しないときは「サブタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク35には、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着される各色の第1インク供給部であるインクカートリッジ10y、10m、10c、10kから、供給ポンプユニット5によって各色の供給チューブ36を介して、各色の記録液が補充供給される。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、図2に示すように、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a、82b(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのワイパ部材(ワイパブレード)83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87などとを備えている。また、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。
また、図2に示すように、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
そして、記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動して、キャップ部材82によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出などの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
次に、サブタンク35の一例について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は同サブタンクの1つのヘッド分の模式的上面説明図、図4は同サブタンクの1つのヘッド分の模式的正面説明図である。
サブタンク35は、インクを保持するための一側部が開口したインク収容部を形成するタンクケース201を有し、このタンクケース201の開口部は可撓性フィルム203で密閉し、タンクケース201内に配置した弾性部材としてバネ204によってフィルム203を常時外方へ付勢している。これにより、タンクケース201のフィルム203がバネ204によって外方への付勢力が作用しているので、タンクケース201内のインク残量が減少することによって負圧が発生する。
また、タンクケース201の外側には、一端部を揺動可能に支持されたフィラからなる変位部材205がフィルム203に接着などで固定され、フィルム203の動きに連動して変位部材205が変位するので、装置本体側に配置された光学センサからなる満タン検知センサ301によって変位部材205の変位量を検知することによりサブタンク35内のインク残量などを検知することができる。
また、タンクケース201の上部には、インクカートリッジ10からインクを供給するための供給口209があり、インク供給チューブ36に接続されている。また、タンクケース201の側部には、サブタンク35内を大気に開放する大気開放機構207が設けられている。この大気開放機構207は、サブタンク35内に連通する大気開放路207aを開閉する弁体207b及びこの弁体207bを閉弁状態に付勢するスプリング207cなどを備え、装置本体側の大気開放ソレノイド302によって弁体207bを押すことで開弁されて、サブタンク35内に大気開放状態(大気に連通した状態)になる。
また、サブタンク35内のインク液面高さを検出するための電極ピン208aと208bが取り付けられている。インクは電導性を持っており、電極ピン208aと208bの所までインクが到達すると、電極ピン208aと208b間に電流が流れて両者の抵抗値が変化するため、インク液面高さが所定高さ以下になった、すなわち、サブタンク35の空気量が所定量以上になったことを検出することができる。この電極ピン208a、208bで気体量検出手段を構成している。
ここで、サブタンク35の負圧形成についてインク供給排出系の概要を示す図5を参照して説明する。
インクカートリッジ10から供給ユニット24の供給ポンプ241によって供給チューブ36を介してサブタンク35にインクが供給される。また、維持回復機構81の吸引キャップ82aで記録ヘッド34のノズル面をキャッピングした、維持回復機構81の吸引ポンプ811を駆動することで吸引チューブ812を介してノズルからインクを吸引することによってサブタンク35内のインクを吸引することができ、弾性部材204が可撓性フィルム203を外方に押すことによってサブタンク35内に負圧が形成される。なお、吸引された廃インクは廃液タンク813に排出される。
次に、サブタンク35の弾性部材204の変位量の検出について図6及び図7を参照して説明する。
ここでは、弾性部材204の変位量は変位部材205の開き量として検出するようにしている。 先ず、例えば、図6に示すように、装置本体側には、キャリッジ33が主走査方向に移動するときに各サブタンク35の変位部材205の先端部が通過する位置に、前述した透過型光センサである満タン検知センサ301が設置されている。ここで、キャリッジ33の主走査方向の位置は、エンコーダセンサ331によってキャリッジ主走査方向に沿って配置されたエンコーダスケール332を読み取ることで検出している。
したがって、図7(a)に示すように、サブタンク35の負圧が正常であるときには、実線図示の所定の位置から矢印方向にキャリッジ33を移動させてサブタンク35を距離L1だけ移動させることで、満タン検知センサ301によって変位部材205を検知することができる。
これに対して、図7(b)に示すように、サブタンク35の負圧が異常であると、本来サブタンク35側に移動しているべき変位部材205がサブタンク35から離れている(弾性部材204の復元力で外方に押されている状態になっている)ので、同様に実線図示の所定の位置から矢印方向にキャリッジ33を移動させたとき、負圧が正常なときの移動距離L1よりも短い距離L2だけ移動した時に満タン検知センサ301によって変位部材205が検知されることになる。
このようにして、変位部材205が検知されたときのサブタンク35の位置(移動距離)を検知することで、変位部材205の変位量(サブタンク35内部の弾性部材204の変位量に対応する)を検出することができる。
なお、サブタンク35内部の弾性部材204の変位量を変位部材205の変位量として検出をしているが、主走査方向からレーザー変位計などで直接変位量を検出するなどの構成とすることもできる。この場合は、単一の光軸にて複数のサブタンク35内の弾性部材の変位量が計測できるように、複数のサブタンク35間のレイアウトを工夫したり、レーザー変位計を計測対象のサブタンク35に合わせて位置変更できるような機構を設けてもよい。また、サブタンク35の可撓性部材の表面にひずみ計を搭載し、変位量を測定するなどの構成も可能である。ただし、変位部材205の変位量を検出する構成の方が圧力センサなどを用いる場合よりも構成が簡単でコストも低減できる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図8を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部500は、この装置全体の制御を司る本発明に係る制御を行う手段を兼ねるCPU511と、CPU511が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
また、記録ヘッド34を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含む印刷制御部508と、キャリッジ33側に設けた記録ヘッド34を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509と、キャリッジ33を移動走査する主走査モータ554、搬送ベルト51を周回移動させる副走査モータ555、維持回復機構81の維持回復モータ556を駆動するためのモータ駆動部510と、帯電ローラ56にACバイアスを供給するACバイアス供給部511、サブタンク35の大気開放機構207を開閉する大気開放ソレノイド302を駆動するソレノイド駆動部512などを備えている。
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
この制御部500は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F506を持っていて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してI/F506で受信する。
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ509に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成はホスト600側のプリンタドライバ601で行っている。
印刷制御部508は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ509に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号生成部を含み、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動信号をヘッドドライバ509に対して出力する。
ヘッドドライバ509は、シリアルに入力される記録ヘッド34の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動信号を構成する駆動パルスを選択的に記録ヘッド7の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド7を駆動する。このとき、駆動信号を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
I/O部513は、装置に装着されている各種のセンサ群515からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508やモータ制御部510、ACバイアス供給部511の制御に使用する。センサ群515は、用紙の位置を検出するための光学センサや、機内の温度、湿度を監視するためのサーミスタ、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するためのインターロックスイッチなどがあり、I/O部513は様々のセンサ情報を処理することができる。このI/O部513に入力されるセンサ群515には、前述したサブタンク35の変位部材205を検知する満タン検知センサ301、検知電極ピン208a、208bなどの信号も入力される。
この制御部500は、前述したように、サブタンク35の電極ピン208a、208bの検知信号によってサブタンク35内の空気量が所定量以上になったことを検出する気体量検出手段、満タン検知センサ301の検知信号によって変位部材205(弾性部材204)の変位量を検出する変位量検出手段を構成し、また、センサ群515に含まれる温度センサ、湿度センサの検知信号から検出される温度、湿度などを記憶する記憶手段として、装置電源遮断時でも記憶状態を保持できるメモリ、例えばバッテリバックアップRAMやNVRAM504などの書換え可能な記憶手段(メモリ)を使用している。
次に、本発明が前提とするサブタンク35の気体量検知による負圧再形成動作について図9のフロー図を参照して説明する。
先ず、サブタンク35の検知電極ピン208a、208b(以下、単に「検知電極208」という。)の検知信号によってインク液面が所定の高さ以下に下降することでサブタンク35内の気体量が所定量以上になったことが検知されると、サブタンク35に対して大気開放充填を行なって負圧を正常状態に回復する(負圧再形成動作)。これは、本来許容された量よりも過剰にサブタンク35内に気体が侵入すると、侵入量だけサブタンク35の内容積が増加することになり、内部の弾性部材204の変位量が減少し、その復元力から発生するサブタンク内負圧も緩和されると判断されるからである。
ここで、負圧回復(負圧再形成)動作は、大気開放ソレノイド302を作動させてサブタンク35の大気開放機構207を開状態にすることで、サブタンク35内を大気開放する。そして、この状態で、供給ポンプ241を作動させてインクカートリッジ10からサブタンク35内にインクを補充供給(大気開放充填)し、サブタンク35内の検知電極208がインクに接することで生じる電気特性上の変化を検知したときにインク充填を終了する。その後、大気開放機構207を閉状態にした上で、キャップ82aで記録ヘッド34をキャッピングした状態で吸引ポンプ812を作動させてノズルから所要量のインク吸引を行うことで、弾性部材204の復元力によってサブタンク35内を所要の負圧状態にする。これによって、負圧異常が生じたサブタンク35の負圧を正常な状態に回復することができる。このように、サブタンク内の負圧値が異常であった場合に、大気開放充填を行って所望の負圧値を最初から作り直すことができるので、正常な負圧値を維持(回復)することができる。
ところが、本発明者らの検討によると、サブタンク35の検知電極208によって気体量が所定気体量以上になったことが検知されたとき、必ずしもサブタンク35内部の負圧が壊れていない場合にあることが見出された。
つまり、図10(a)に示す負圧が正常な状態で装置が放置された場合、サブタンク35がまったく使用されない状態であるため、大気開放機構207からのエアーリーク(大気の侵入)が生じていると、同図(b)に示すようにサブタンク35内に気体が侵入し、インク液面251が下降するので、検知電極208によって気体量が所定気体量以上になったことが検知された時には弾性部材204が伸びて負圧が破壊されていることになる。このときには、サブタンク35内部への気体侵入は即ちサブタンク35内部の弾性部材204の変形量の減少に他ならない。
これに対し、図11(a)に示す負圧が正常な状態で、大気開放機構207からのエアーリークが生じた場合、同図(b)に示すように、検知電極208によって気体量が所定気体量以上になったことが検知される前に、印字が行われることでサブタンク35内のインク残量が減少することで、気体の流入によるサブタンク35の容積増加を打ち消す方向に作用するため、弾性部材204の変形量の減少が低減されるようになる。更に、同図(c)に示すように変位部材205による満タン検知までインク供給(補充)が行われると、弾性部材204が変位することになり、同図(d)に示すように、弾性部材204の変位量があたかも目標とする変位量になるものの、内部の気体量は過剰なままとなりうる。つまり、エアーリークによって気体が侵入してインク液面が検知電極208の高さ以下になってもなお弾性部材204による負圧が維持されている場合がある。
そこで、本発明では、サブタンク35の検知電極208にて気体が検知された(気体量が所定気体量以上になったことが検知された)とき、変位部材205の開き量(弾性部材204の変位量)を満タン検知センサ301で検知して、変位部材205の開き量に応じて、サブタンク35内の負圧に異常があるか否かを判別するようにしている。つまり、変位部材205の開き量が所定の値よりも大きい(すなわち、内部の弾性部材295の変位量が予め定めた所定変位量La未満)場合、負圧が過剰に緩和状態にあるとして、負圧を正常状態に回復する。逆に、変位部材205の開き量が所定の値以下(すなわち、内部の弾性部材204の変位量が所定変位量La以上)の場合、負圧は正常範囲内にあるとして、負圧を回復(再形成)する動作を実施しないようにしている。
そこで、本発明の第1実施形態について図12に示すフロー図を参照して説明する。
ここでは、サブタンク35の検知電極208の検知信号によってインク液面が所定の高さ以下に下降することでサブタンク35内の気体量が所定気体量VGa以上になったことが検知されたときには、弾性部材204の変位量の検出を行う。この変位量の検出は、前述したように、キャリッジ33を所定の位置から移動させて、この所定の位置と満タン検知センサ301が変位部材205を検知した時のキャリッジ位置との差分によって得られる変位部材205の開き量として検出する。
そして、弾性部材204の変位量が予め定めた所定変位量La未満か否かを判別し、変位量が予め定めた所定変位量La未満であるときには図9で説明したと同様な大気開放充填を行って負圧を形成する負圧再形成動作を実施し、変位量が予め定めた所定変位量La未満でないとき(所定変位量La以上である)ときには気体量は所定気体量VGa以上であるが負圧再形成動作を実施しない。
このように、サブタンク内の検出された気体量と弾性部材の変位量に基づいて、気体量が所定気体量以上で変位量が所定変位量未満であるときには負圧形成動作を行い、気体量が所定気体量以上で変位量が所定変位量以上であるときには負圧形成動作を行わない構成とすることによって、サブタンク内の気体量が所定量以上になっても負圧が適正であるときには負圧再形成を行わず、負圧再形成動作の回数を低減してインクの無駄な消費を低減することができる。それとともに、負圧再形成動作に伴う印刷速度の低下や装置の立上げ時間が不要に長くなることを防止できる。
次に、本発明の第2実施形態について図13に示すフロー図を参照して説明する。
ここでは、後述するように、サブタンク35内の気体量が第1の所定気体量VGaよりも多い第2の所定気体量VGb(VGb>VGa)以上か否かを検出できるようにした上で、上記第1実施形態の処理において、弾性部材204の変位量が予め定めた所定変位量La未満か否かを判別し、変位量が予め定めた所定変位量La未満でないとき(所定変位量La以上である)とき、更にサブタンク35内の気体量が予め定めた第2の所定気体量VGb以上か否かを判別し、サブタンク35内の気体量が予め定めた第2の所定気体量VGb以上であるときには負圧再形成動作を実施するようにしている。
これは、サブタンク35内の弾性部材204の変位量が同程度であっても、気体量が多い、すなわち、サブタンク35内のインク液量が少ない場合、サブタンク35内の負圧が強い方向にシフトしているためである。
これを具体的に説明すると、記録ヘッド34のノズルに対する液面高さ分の圧力がサブタンク35内の負圧(ノズルにおいて上向きの圧力)を緩和する(減少する)方向に働いており、インク液面高さが低くなることで負圧緩和幅が小さくなり、結果として弾性部材204の変位量が同程度であっても、気体量が多いほど負圧が強い方向に変化することになる。
例えば、図14には、サブタンク内の気体量ごとに、サブタンク内インク使用量とサブタンク内負圧の大きさの関係の一例を示している。ここで、サブタンク内の気体量が気体量VG1、VG2、VG3(VG3>VG2>VG1)であるとき、気体量VG1、VG2ではインク使用量の増加に伴う負圧の変化量はほぼ同一であるのに対して、気体量VG3になるとインク使用量の増加に伴って負圧は強い方向にシフトしている。なお、気体量VG2未満の気体量でほぼ同一の負圧曲線(負圧変化)となるのは、推測の域は出ないものの、サブタンク35を構成する可撓性部材の変形が微小レベルながら圧力ダンパーとして作用するためと考えられる。
このように、負圧が強い方向にシフトすると、サブタンク35内のインクについて同程度のインク消費量に対して到達負圧が強くなり、気体量が正常状態であれば正常負圧範囲であるサブタンク35内のインク消費量に対して、負圧過多の状態になる場合が生じ、吐出不良を引き起こす場合がある。
そこで、実質的にサブタンク35内への負圧の影響がない気体量を第2の所定気体量VGb(例えば上記図14の例の気体量VG2)とし、サブタンク35へ侵入する気体量が第2の所定気体量VGb未満であるときには負圧再形成動作を実施しないこととしている。
ここで、サブタンク35の気体量が第2の所定気体量VGb以下になったことを検出する構成について説明する。
例えば、前記実施形態のように検知電極ピンを用いて2つの水準(基準)の気体量検出を行う場合には、アース用及び信号用の2本の検知電極ピン208a、208bに、さらに別な長さの信号用検知電極ピンを追加し、3本構成とする方法などがある。別な方法としては、2本の検知電極ピンのまま、気体量(すなわち、ピンのインク浸漬量)に応じて、電気特性の差として検知することも可能である。この場合には、電極ピンに対するインクの濡れ性が影響を及ぼしやすいため、撥液性を向上する処置などを施すことが検知精度の向上を図る上で好ましい。
なお、サブタンク35の気体量が多くなったことを検知するために新たな電極ピンを設ける構成で説明しているが、新たな電極ピンを設けないで、例えば、負圧形成動作実施後の経過時間を気体量の代用と使用することができる。つまり、一般的に、空気が混入する現象は、サブタンク35や供給ポンプ241、供給チューブ36及びそれらのインターフェース部(接続部分)からなる構造体のシール不良によるものと考えられる。
ここで、この構造体の内で最もシール性が低くなる可能性が高い箇所は可動部、即ち負圧形成動作によって開閉される大気開放弁207の部分である。その他のシール箇所は、可動部ではないため、個体としては良い悪いは別として一定のシール性であると考えられる。可動部である大気開放弁207は、弁閉鎖時にシール性が決定され、その他非可動部のシール性を含めても、大気開放弁207の閉鎖後の気体の流入速度は略一定であると考えられる。したがって、気体量を実際に測定する代わりに、負圧形成動作によりシールした時点からの経過時間を計測することで、流入する気体量を概ね把握できる。
次に、本発明の第3実施形態について図15に示すフロー図を参照して説明する。
ここでは、上記第2実施形態において、弾性部材204の変位量が予め定めた所定変位量La未満でないとき(所定変位量La以上である)とき、第2の所定気体量VGbの検出に代えて、第1の所定気体量VGa検出後の累積インク使用量を検出するようにし、当該累積インク使用量が予め定めた所定使用量VL以上であるか否かを判別し、当該累積インク使用量が予め定めた所定使用量VL以上であるときには負圧再形成動作を行うようにしている。
つまり、第2の所定気体量VGbを検出する代替手段として、サブタンク35内のインク使用量に閾値を設定している。サブタンク35内に第1の所定気体量VGaの気体を検出した時点を起点として、以降消費された累積インク使用量を計測し、累積インク使用量が予め定めた所定閾値(使用量)VL以上になった場合に第2の所定気体量VGbになったものとして、負圧再形成動作を実施する。
サブタンク35内のインク使用量は、吐出や吸引動作による消費の総和であり、理論的に把握することが容易であり、部品や部品加工の追加などを伴わないため、コストを抑えることができる。所定閾値(所定使用量)VLについては、ユニット性能等に応じて任意に設定が可能であるが、一例を示すと、インク消費分が全て気体に置き換わるケースが気体侵入量として最悪の場合と考え、VLをVGb−VGaに対応する値として設定することが可能である。実際には、意図しない気体侵入速度を見越して、(VG2−VG1)の所定倍数として設定することも可能である。
本発明の第4実施形態について図16に示すフロー図を参照して説明する。
ここでは、上記第3実施形態(第1、第2実施形態に適用することもできる。)において、弾性部材204の変位量が予め定めた所定変位量La未満でないとき(所定変位量La以上である)ときは、第1の所定気体量VGa検出後の累積インク使用量を検出して、当該累積インク使用量が予め定めた所定使用量VL以上でないとき、更に温度又は湿度の変化幅が所定量以上か否かを判別し、温度又は湿度の変化幅が所定量以上であるときには負圧再形成動作を行うようにしている。
つまり、サブタンク35の内圧は温度によって変化する。ここで、図17にサブタンク内のインク液量(サブタンク容量から気体量を減じた量)ごとに、常温から50度に昇温した際のサブタンク内圧の上昇の計測結果例を示している。この場合、当然ながら、気体量が多くなるにつれ、昇温による圧力増加幅が大きくなっている。本発明のように、サブタンク内の空気量(気体量)上限を緩和した場合(気体量が所定量以上でも変位量が所定量以上であるときには負圧再形成を行わない場合)、このような昇温による圧力増加の影響を受けるおそれがあることから、第1の所定気体量VGa以上の気体を許容してからの温度の変化幅が所定幅以上であれば、負圧を再形成するようにしている。
そこで、サブタンク35を大気に開放した時の環境温度又は湿度を記憶しておき、記憶した環境温度又は湿度と現在温度又は湿度との差(変化幅)が所定値以上であるときには負圧形成動作を行うようにすることで、昇温による圧力増加の影響を抑えるようにしている。
以上のサブタンクの気体量検出、変位量検出及び負圧再形成動作に係る制御(負圧再形成処理)は、ROM502に格納されているプログラムで実行することができる。このプログラムは、情報処理装置(ホスト600)側にダウンロードして画像形成装置にインストールすることができる。また、上記負圧再形成処理は、情報処理装置(ホスト600)側のプリンタドライバで行う構成とすることもできる。
また、本発明に係る画像形成装置は、プリンタ単機能構成のものに限らず、プリンタ/ファクシミリ/複写などの複合機能を有する画像形成装置であってもよい。
本発明に係る画像形成装置の機構部の全体構成を説明する側面概略構成図である。 同機構部の要部平面説明図である。 サブタンクの一例を示す模式的平面説明図である。 同じく図3の模式的正面説明図である。 インク供給排出系の説明に供する模式的説明図である。 サブタンクの弾性部材の変位量の検出の説明に供するキャリッジと満タン検知センサの要部説明図である。 同じくサブタンクの弾性部材の変位量の検出の説明に供する模式的説明図である。 同装置の制御部を説明する概略ブロック説明図である。 本発明が前提とするサブタンク気体量の検出に基づく負圧再形成処理の説明に供するフロー図である。 同じくサブタンクへの空気の侵入と負圧の破壊が一致する場合の説明に供する説明図である。 同じくサブタンクへの空気の侵入と負圧の破壊が一致しない場合の説明に供する説明図である。 本発明の第1実施形態の説明に供するフロー図である。 本発明の第2実施形態の説明に供するフロー図である。 同実施形態の説明に供するサブタンク内のインク使用量と気体量及び負圧の変化の説明に供する説明図である。 本発明の第3実施形態の説明に供するフロー図である。 本発明の第4実施形態の説明に供するフロー図である。 同実施形態の説明に供する温度変化とサブタンク内圧変化の説明に供する説明図である。
符号の説明
10…インクカートリッジ
33…キャリッジ
34、34a、34b…記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
35…サブタンク
81…維持回復機構
201…タンクケース(インク収容部)
203…可撓性部材(可撓性フィルム)
204…変位部材
208a、208b…検知電極ピン
301…満タン検知センサ
500…制御部
600…ホスト(情報処理装置)

Claims (6)

  1. 液滴を吐出する記録ヘッドと、
    インクを収容するインク収容部の一面を形成する可撓性部材と、前記可撓性部材を外方に付勢する弾性部材とを含む負圧形成手段を有するとともに、前記インク収容部内を大気に開放する開閉可能な大気開放機構を有して、前記インク収容部から前記記録ヘッドにインクを供給するサブタンクと、
    前記サブタンクの前記インク収容部内の気体の量を検出する気体量検出手段と、
    前記サブタンクの前記弾性部材の変位量を検出する変位量検出手段と、
    前記サブタンクの前記大気開放機構を通じて前記インク収容部を大気に開放した状態で前記サブタンク内にインクを供給した後負圧形成動作を行う大気開放充填の制御をする制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記検出された気体量と、前記大気開放充填を行った状態での前記弾性部材の位置を基準とする前記弾性部材の変位量に基づいて、前記気体量が所定気体量以上で前記変位量が所定変位量未満であるときには前記負圧形成動作を行い、前記気体量が所定気体量以上で、前記変位量が所定変位量以上であるときには前記負圧形成動作を行わない制御をする
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記気体量が所定気体量以上で前記変位量が所定変位量以上であるとき、前記気体量が前記所定気体量よりも多い予め定めた第2の所定気体量以上であるときには前記負圧形成動作を行う制御をすることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記気体量が所定気体量以上で前記変位量が所定変位量以上であるとき、前記気体量が所定気体量以上になった後の前記インク使用量が予め定めた所定使用量以上であるときには前記負圧形成動作を行う制御をすることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記サブタンクの前記インク収容部を大気に開放した時の環境温度を記憶する手段を有し、前記制御手段は、前記気体量が所定気体量以上で前記変位量が所定変位量以上であるとき、前記記憶した環境温度と現在温度との差が所定温度以上であるときには前記負圧形成動作を行い、前記記憶した環境温度と現在温度との差が前記所定温度未満であるときには前記負圧形成動作を行わない制御をすることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記サブタンクの前記インク収容部を大気に開放した時の環境湿度を記憶する手段を有し、前記制御手段は、前記気体量が所定気体量以上で前記変位量が所定変位量以上であるとき、前記記憶した環境湿度と現在湿度との差が所定湿度以上であるときには前記負圧形成動作を行い、前記記憶した環境湿度と現在湿度との差が前記所定湿度未満であるときには前記負圧形成動作を行わない制御をすることを特徴とする画像形成装置。
  6. 液滴を吐出する記録ヘッドと、
    インクを収容するインク収容部の一面を形成する可撓性部材と、前記可撓性部材を外方に付勢する弾性部材とを含む負圧形成手段を有するとともに、前記インク収容部内を大気に開放する開閉可能な大気開放機構を有して、前記インク収容部から前記記録ヘッドにインクを供給するサブタンクと、
    前記サブタンクの前記インク収容部内の気体の量を検出する気体量検出手段と、
    前記サブタンクの前記弾性部材の変位量を検出する変位量検出手段と、
    前記サブタンクの前記大気開放機構を通じて前記インク収容部を大気に開放した状態で前記サブタンク内にインクを供給した後負圧形成動作を行う大気開放充填の制御をする制御手段と、を備えた画像形成装置における負圧再形成方法において、
    前記検出された気体量と、前記大気開放充填を行った状態での前記弾性部材の位置を基準とする前記弾性部材の変位量に基づいて、前記気体量が所定気体量以上で前記変位量が所定変位量未満であるときには前記負圧形成動作を行い、前記気体量が所定気体量以上で、前記変位量が所定変位量以上であるときには前記負圧形成動作を行わない
    ことを特徴とする画像形成装置における負圧再形成方法。
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