JP2009208372A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸引及び保湿を兼用するキャップ部材を使用する場合に吸引不良が発生し、あるいは、ノズル面に過度な負荷がかかってノズル面の耐久性が低下する。
【解決手段】記録ヘッド34と、記録ヘッド34のノズル面34をキャッピングする吸引及び保湿用キャップ82a及び記録ヘッド34のノズルからインクを吸引する吸引ポンプ220を有する維持回復機構81とを備え、維持回復機構81は、インクを吸引を行うときには、キャップ82aでノズル面34nをキャッピングして保湿状態を維持する保湿時よりも、保湿時の押付け圧Pbよりも大きな押付け圧Pcでキャップ82aをノズル面34nに押付ける。
【選択図】図9
【解決手段】記録ヘッド34と、記録ヘッド34のノズル面34をキャッピングする吸引及び保湿用キャップ82a及び記録ヘッド34のノズルからインクを吸引する吸引ポンプ220を有する維持回復機構81とを備え、維持回復機構81は、インクを吸引を行うときには、キャップ82aでノズル面34nをキャッピングして保湿状態を維持する保湿時よりも、保湿時の押付け圧Pbよりも大きな押付け圧Pcでキャップ82aをノズル面34nに押付ける。
【選択図】図9
Description
本発明は画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッド及びその維持回復機構を備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体にインクを着弾させて画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。また、「用紙」とは、材質を紙に限定するものではなく、上述したOHPシート、布なども含み、インク滴が付着されるものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含むものの総称として用いる。
このようなインクジェット記録方式の画像形成装置においては、インク滴を吐出する記録ヘッドの性能を維持回復する維持回復機構が備えられる。このヘッドの維持回復機構(装置)は、ヘッドのノズル面(液滴を吐出する面)を密閉するキャップ(キャップ部材)を備えている。また、適宜、キャップ内に連通する吸引ポンプなどの吸引手段により、ノズルからヘッド内に充填されているインクを吸引する動作(ヘッド吸引又はノズル吸引)、ゴムなどの弾性部材を用いたワイパーブレード(ワイパ部材)によるヘッド表面のワイピング動作、および、画像形成に寄与しないようにインクを吐出しノズル孔内部及び入り口付近にある増粘インクや混色インクを排出する空吐出動作(或いは予備吐出動作ともいう。)などを組み合わせて、液室内の気泡や増粘インク、付着したごみなどを取り除き、安定した液滴吐出を行なえる状態に保持する動作を行なうようにしている。
上述したように、維持回復装置の機能の1つであるインク吸引は、まず凹空間を持つキャップ部材の弾性部材で形成されたでニップ部をヘッド吐出面(ノズル面)に押し付けて閉空間を形成し、キャップ部材に接続された吸引手段(負圧発生手段)によってキャップ部材内を負圧にすることによって、ノズルからインクを吸引排出する。
しかしながら、キャップ部材とノズル面とで形成される閉空間内を負圧にしたとき、ノズル面とキャップ部材のニップ部との密着度不良により、密着が弱い箇所があると、その箇所で空気のリークが発生し、キャップ内の負圧を高くすることができず、ノズルからインクの吸引排出ができないという吸引不良が生じる。このように、吸引不良が発生すると、ノズル内の増粘インク及び気泡が排出されずに吐出不良が発生することになる。
これはニップ部とノズル面の密着性が安定する前に吸引動作が行なわれるため、密着性の弱い部分(ニップ周の平面度が出ていない部分、ニップ部周囲で局所的に凹になっている箇所など)でリークが発生するためである。
この場合、キャップ部材をノズル面に押し付け直後に密着性を安定させる方法として、ノズル面に対するキャップ部材の押し付け圧を高くして、弾性部材で形成されたニップ部の平面度の不均一を吸収することにより密着性を安定させることが考えられる。
しかしながら、吸引専用のキャップを用いれば可能であるが、キャップ部材の数を削減し、装置の小型化を図るためには、吸引専用キャップを設けないで、吸引と記録ヘッドのノズル面を保湿状態に維持するだけの保湿キャップとしての機能も兼ね備えることが好ましい。
このように、吸引と保湿を兼ねるキャップ部材を用いた場合には、吸引時のキャップ部材の押付け圧を高くすると、保湿時も同様にキャップ部材の押し付け圧が高くなって、記録ヘッドのノズル面に過度な負荷を加えることとなり、例えばノズル面に一般的に施される撥水処理膜などの表面処理の耐久性が劣化してしまうという課題が生じることになる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、吸引及び保湿を兼用するキャップ部材を使用する場合の吸引不良の発生を低減し、かつ、ノズル面への過度な負荷を抑えノズル面(表面処理)の耐久性を低下させないようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
この記録ヘッドのノズル面をキャッピングするキャップ部材及び前記記録ヘッドのノズルからインクを吸引する吸引手段を有する維持回復機構と、を備え、
前記維持回復機構は、前記キャップ部材で前記記録ヘッドのノズル面をキャッピングして前記吸引手段を駆動して前記ノズルからインクを吸引する吸引時には、前記キャップ部材で前記記録ヘッドのノズル面をキャッピングして保湿状態を維持する保湿時よりも、大きな押付け圧で前記キャップ部材を前記ノズル面に押付ける
構成とした。
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
この記録ヘッドのノズル面をキャッピングするキャップ部材及び前記記録ヘッドのノズルからインクを吸引する吸引手段を有する維持回復機構と、を備え、
前記維持回復機構は、前記キャップ部材で前記記録ヘッドのノズル面をキャッピングして前記吸引手段を駆動して前記ノズルからインクを吸引する吸引時には、前記キャップ部材で前記記録ヘッドのノズル面をキャッピングして保湿状態を維持する保湿時よりも、大きな押付け圧で前記キャップ部材を前記ノズル面に押付ける
構成とした。
ここで、前記吸引時の押付け圧として複数の押付け圧を設定可能である構成とできる。この場合、前記吸引時のインク吸引量を検出し、検出したインク吸引量が設定値未満であるときには前記押付け圧を切替える構成とできる。
この場合、前記記録ヘッドにインクを供給するインク収容手段を備え、このインク収容手段には収容されたインク量に応じて変位する変位部材を有し、この変位部材の変位量を検出して前記インク吸引量が設定値未満であるか否かを検出する構成とできる。あるいは、前記記録ヘッドにインクを供給するインク収容手段を備え、このインク収容手段には収容されたインクの液面高さを検出する手段を有し、前記インクの液面高さを検出して前記インク吸引量が設定値未満であるか否かを検出する構成とできる。
また、前記維持回復機構は前記キャップ部材を昇降させる複数の上死点を有するカム部材を備えている構成とできる。
本発明に係る画像形成装置によれば、キャップ部材で記録ヘッドのノズル面をキャッピングして吸引手段を駆動してノズルからインクを吸引する吸引時には、キャップ部材で記録ヘッドのノズル面をキャッピングして保湿状態を維持する保湿時よりも、大きな押付け圧でキャップ部材をノズル面に押付けるので、吸引及び保湿を兼用するキャップ部材を使用する場合の吸引不良の発生を低減し、かつ、ノズル面への過度な負荷を抑えノズル面(表面処理)の耐久性を低下させないようにすることができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図2で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図2で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク35a、35b(区別しないときは「サブタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク35には、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着される各色のインクカートリッジ10y、10m、10c、10kから、供給ポンプユニット5によって各色の供給チューブ36を介して、各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、図2に示すように、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a、82b(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのワイパ部材(ワイパブレード)83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87などとを備えている。また、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。
また、図2に示すように、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
そして、記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動して、キャップ部材82によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出などの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
次に、サブタンク35の一例について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は同サブタンクの1つのヘッド分の模式的上面説明図、図4は同サブタンクの1つのヘッド分の模式的正面説明図である。
サブタンク35は、インクを保持するための一側部が開口したタンクケース201を有し、このタンクケース201の開口部は可撓性フィルム203で密閉し、タンクケース201内に配置した弾性部材としてバネ204によってフィルム203を常時外方へ付勢している。これにより、タンクケース201のフィルム203がバネ204によって外方への付勢力が作用しているので、タンクケース201内のインク残量が減少することによって負圧が発生する。
サブタンク35は、インクを保持するための一側部が開口したタンクケース201を有し、このタンクケース201の開口部は可撓性フィルム203で密閉し、タンクケース201内に配置した弾性部材としてバネ204によってフィルム203を常時外方へ付勢している。これにより、タンクケース201のフィルム203がバネ204によって外方への付勢力が作用しているので、タンクケース201内のインク残量が減少することによって負圧が発生する。
また、タンクケース201の外側には、一端部を揺動可能に支持されたフィラからなる変位部材205がフィルム203に接着などで固定され、フィルム203の動きに連動して変位部材205が変位するので、装置本体側に配置された光学センサ301によって変位部材205の変位量を検知することによりサブタンク35内のインク残量などを検知することができる。
また、タンクケース201の上部には、インクカートリッジ10からインクを供給するための供給口209があり、インク供給チューブ36に接続されている。また、タンクケース201の側部には、サブタンク35内を大気に開放する大気開放機構207が設けられている。この大気開放機構207は、サブタンク35内に連通する大気開放路207aを開閉する弁体207b及びこの弁体207bを閉弁状態に付勢するスプリング207cなどを備え、装置本体側の大気開放ソレノイド302によって弁体207bを押すことで開弁されて、サブタンク35内に大気開放状態(大気に連通した状態)になる。
また、変位部材205の検知が行えない場合などにインク液面高さを検出するための電極ピン208aと208bが取り付けられている。インクは電導性を持っており、電極ピン208aと208bの所までインクが到達すると、電極ピン208aと208b間に電流が流れて両者の抵抗値が変化するため、インク液面高さが所定高さ以下になったことを検出することができる。
次に、この画像形成装置における維持回復機構81について図5を参照して説明する。なお、図5は同維持回復機構の模式的概略構成図である。
この維持回復機構81は、維持装置フレーム211に、キャップホルダ212に保持されたキャップ82a、82bと、弾性体を含むワイパ部材83と、ワイパクリーナ86とがそれぞれ昇降可能(上下動可能)に保持されている。
この維持回復機構81は、維持装置フレーム211に、キャップホルダ212に保持されたキャップ82a、82bと、弾性体を含むワイパ部材83と、ワイパクリーナ86とがそれぞれ昇降可能(上下動可能)に保持されている。
そして、ワイパ部材83と吸引用となるキャップ82aとの間には筒状の空吐出受け84が配置され、この空吐出受け84のワイパ部材83側上端部はワイパ部材83に付着したインクを掻き落とすワイパクリーナ部85が形成されている。ワイパ部材83のクリーニングを行うときにはワイパクリーナ86でワイパ部材83をワイパクリーナ部85に押し付けた状態でワイパ部材83を下降させることにより、ワイパ部材83に付着したインクを空吐出受け84側に掻き落す。
また、印字領域に最も近い側のキャップ82aには可撓性チューブ219を介して吸引手段であるチュービングポンプ(吸引ポンプ)220を接続し、キャップ82aのみを吸引(回復)及び保湿用キャップ(以下単に「吸引用キャップ」という。)とし、キャップ82bは単なる保湿用キャップとしている。したがって、記録ヘッド34の回復動作を行うときには、回復動作を行う記録ヘッド34を吸引用キャップ82aによってキャッピング可能な位置に選択的に移動させる。
また、これらのキャップ82a、82b、ワイパ部材83などの下方にはフレーム211に回転自在に支持したカム軸221を配置し、このカム軸221には、キャップホルダ212を昇降させるためのキャップカム222と、ワイパ部材83を昇降させるためのワイパカム224、空吐出受け84内で空吐出される液滴がかかる回転体としてのコロ226と、ワイパクリーナ86を揺動させるためのクリーナカム228と、キャリッジロック87を昇降させるためのキャリッジロックカム229をそれぞれ設けている。
そして、吸引ポンプ220及びカム軸221を回転駆動するために、モータ231の回転をモータ軸231aに設けたモータギヤ232に、吸引ポンプ220のポンプ軸220aに設けたポンプギヤ233を噛み合わせ、更にこのポンプギヤ233と一体の中間ギヤ234に中間ギヤ235を介して一方向クラッチ237付きの中間ギヤ236を噛み合わせ、この中間ギヤ236と同軸の中間ギヤ238に中間ギヤ239を介してカム軸221に固定したカムギヤ240を噛み合わせている。なお、クラッチ237付きの中間ギヤ236、238の回転軸である中間軸241はフレーム211にて回転可能に保持している。
この維持回復機構81においては、記録ヘッド34のノズルを形成した面(ノズル面)に付着したインクや不純物を取り除くときには、モータ231を駆動して、ワイパカム224を介してワイパブレード83を上昇させる。この状態で、キャリッジ33を主走査方向に移動させることにより、ワイパブレード83によって記録ヘッド34のノズル面をワイピングして、不純物などを払拭する。
また、記録ヘッド34のノズルを外気に露呈した状態のまま放置すると、内部のインクが乾燥して増粘、固着し、インク吐出性能が低下してしまうことから、これを防ぐために、記録ヘッド34のノズル面をキャップ82で覆うときには、モータ231を回転させ、キャップカム213を介してキャップ82を上昇させ、記録ヘッド34のノズル面をキャッピングする。
次に、この維持回復機構81におけるキャップ82aの保持機構及び昇降機構(上下動機構)の詳細について図6及び図7を参照して説明する。なお、図6はキャップ保持昇降機構部の側面説明図、図7は同じくキャップ保持機構の側面説明図である。
キャップ82は、キャップ保持部材であるキャップホルダ212に昇降可能(上下動可能)に保持され、キャップ82とキャップホルダ212との間には、キャップホルダ212に対してキャップ82を上方に付勢するスプリング401が介装されている。
キャップ82は、キャップ保持部材であるキャップホルダ212に昇降可能(上下動可能)に保持され、キャップ82とキャップホルダ212との間には、キャップホルダ212に対してキャップ82を上方に付勢するスプリング401が介装されている。
キャップホルダ212は、スライダ402に前後方向(記録ヘッド34のノズルの並び方向)に移動可能に保持され、このスライダ402が前後端に設けたガイドピン404、405をフレーム211に形成したガイド溝406に摺動可能に嵌め合わせることで、スライダ402に連結されるキャップカム222によって、スライダ402、キャップホルダ412及びキャップ82全体が上下動できる構成としている。
キャップ82の長手方向両端部にはガイドピン410、411が設けられ、キャップホルダ212にはガイドピン410、411が係合する係合穴412、413(凹部;溝を含む、であってもよい。)が設けられている。
また、キャップ82の底面にはガイド軸415が設けられ、キャップホルダ312のフランジ部312aに上下動可能に挿通され、キャップ82はキャップホルダ212に対して上下動可能に装着保持されている。キャップ82とキャップホルダ212との間に介装したスプリング201はキャップ82を上方向(キャッピング時にノズル面側に押圧する方向)に付勢している。
吸引用キャップ82は、記録ヘッド34の液滴を吐出するノズルを形成したノズル面34nに当接するニップ部421aを形成する弾性部材からなる当接部材421と、この当接部材421を保持し、ノズルから吐出又は吸引されたインクを受ける凹部422を形成する凹部形成部材423とを有し、当接部材421と凹部形成部材423は一体成形で形成している。
当接部材421は、例えば、ブチルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、EPDM、スチレン系エラストマーなどの弾性体で形成している。また、凹部形成部材423は、撥水剤、例えばフッ素系撥水剤を含有するHDPE、PP,PTFEなどの樹脂部材で形成している。また、凹部形成部材223内には図示しないが、吸水性を備えた例えばPVAなどの多孔質材からなる吸収体が配置されている。
さらに、吸引用キャップ82aには凹部形成部材423には凹部422に連通する吸引孔を形成し、スライダ402及びキャップホルダ212を挿通して、キャップ82aの短手方向に対してキャップ中央位置、長手方向で中央位置からずれた位置に下方からチューブ219を這い回して接続している。
また、キャップ82を昇降させるために、キャップホルダ212を保持するスライダ402にキャップカム222に係合するカムピン444が設けられ、キャップカム222が回転することによってスライダ402が昇降されてキャップ82が昇降される。本実施形態では、このキャップカム222のカム形状を選択することで、吸引用キャップ82aの記録ヘッド34のノズル面34nに対する押付け圧を吸引時と保湿時とで異ならせ、かつ、吸引時の押付け圧として複数段階を選択可能としている。
そこで、キャップカム222の一例について図8を参照して説明する。
スライダ402の下面に設けたカムピン444はキャップカム222のカム溝422に嵌め合わせて、モータ231の回転が伝達されるカム軸221の回転に同動するキャップカム222の回転によってスライダ402、ホルダ212及びキャップ82が上下動するようにしている。
スライダ402の下面に設けたカムピン444はキャップカム222のカム溝422に嵌め合わせて、モータ231の回転が伝達されるカム軸221の回転に同動するキャップカム222の回転によってスライダ402、ホルダ212及びキャップ82が上下動するようにしている。
ここで、カム222のカム溝422は、3つのカム領域422A、422B、422Cを有し、各カム領域422A、422B、422Cのカム軸中心からの距離(半径)をそれぞれ距離Ra、Rb、Rcとしたとき、距離Ra<Rb<Rcの関係になるように形成している。
したがって、スライダ402下面のカムピン444がカム領域422Aに位置するときには、カム軸中心からの距離(半径)Raが最も小さいため、キャップ82aの位置は低く、図9(a)に示すように、キャップ82aが記録ヘッド34のノズル面34nに当接していないデキャップ状態になる。
また、カムピン444がカム領域422Bの位置するときには、カム軸回転中心からの距離Rbは、Rb>Raの関係にあり、かつRb<Rcの関係にあるので、図9(b)に示すように、キャップ82aが記録ヘッド34のノズル面34nに当接し(キャッピングし)た状態になり、このときキャップ82aはノズル面34nに押付け圧Pbで押付けられる。
また、カムピン444がカム領域422Cの位置するときには、カム軸回転中心からの距離RCは、Rc>Ra、Rc>Rbの関係にあるので、図9(c)に示すように、キャップ82aが記録ヘッド34のノズル面34nに当接し(キャッピングし)た状態になり、このときキャップ82aはノズル面34nに対して押付け圧Pbよりも大きな押付け圧Pcで押付けられる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図10を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部500は、この装置全体の制御を司る本発明に係る制御を行う手段を兼ねるCPU511と、CPU511が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
この制御部500は、この装置全体の制御を司る本発明に係る制御を行う手段を兼ねるCPU511と、CPU511が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
また、記録ヘッド34を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含む印刷制御部508と、キャリッジ33側に設けた記録ヘッド34を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509と、キャリッジ33を移動走査する主走査モータ554、搬送ベルト51を周回移動させる副走査モータ581、維持回復機構81の維持回復モータ231を駆動するためのモータ駆動部510と、帯電ローラ56にACバイアスを供給するACバイアス供給部511、サブタンク35の大気開放機構207を開閉する大気開放ソレノイド302を駆動するソレノイド駆動部512などを備えている。
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
この制御部500は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F506を持っていて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してI/F506で受信する。
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ509に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成はホスト600側のプリンタドライバ601で行っている。
印刷制御部508は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ509に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号生成部を含み、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動信号をヘッドドライバ509に対して出力する。
ヘッドドライバ509は、シリアルに入力される記録ヘッド34の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動信号を構成する駆動パルスを選択的に記録ヘッド7の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド7を駆動する。このとき、駆動信号を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
I/O部513は、装置に装着されている各種のセンサ群515からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508やモータ制御部510、ACバイアス供給部511の制御に使用する。センサ群515は、用紙の位置を検出するための光学センサや、機内の温度を監視するためのサーミスタ、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するためのインターロックスイッチなどがあり、I/O部513は様々のセンサ情報を処理することができる。また、I/O部513に入力されるセンサ群515には、前述したサブタンク35の変位部材205を検知する光学センサ206、検知電極ピン208a、208bなどの信号も入力される。
この制御部500は、前述したように、印字終了からの経過時間を計測する第1計測手段と、維持回復機構81による維持回復動作終了からの経過時間を計測する第2計測手段と、第1計測手段及び第2計測手段で計測した各経過時間に応じて維持回復機構81による異なる維持回復動作を行わせる回復制御手段とを兼ねている。なお、装置電源遮断時でも、経過時間はバッテリバックアップあるいはVRAMなどの書換え可能な記憶手段(メモリ)に更新されながら格納される。
次に、本発明の第1実施形態について図11のフロー図を参照して説明する。
先ず、ヘッド吸引を行うか否かを判別して、ヘッド吸引を行う場合には、カム222を回転させて吸引用キャップ82aを上昇させ、カム領域422cを上死点位置にして、押付け圧Pcで記録ヘッド34のノズル面34nをキャッピングする。その後、吸引ポンプ220を駆動してヘッド吸引を行い、所要のワイピングや空吐出動作などの維持回復動作を行う。
先ず、ヘッド吸引を行うか否かを判別して、ヘッド吸引を行う場合には、カム222を回転させて吸引用キャップ82aを上昇させ、カム領域422cを上死点位置にして、押付け圧Pcで記録ヘッド34のノズル面34nをキャッピングする。その後、吸引ポンプ220を駆動してヘッド吸引を行い、所要のワイピングや空吐出動作などの維持回復動作を行う。
また、ヘッド吸引を行った後あるいはヘッド吸引を行わない場合には、保湿か否かを判別して、記録ヘッド34のノズル面34nをキャップ82でキャッピングして保湿状態に保持するときには、キャップ82を押付け圧Pb(Pb<Pc)で押し付けてキャッピングする。
このように、吸引時のキャップ部材のノズル面に対する押付け圧を、保湿時のキャップ部材のノズル面に対する押付け圧より高くする(大きくする)ことにより、吸引時にはキャップ部材とノズル面の密着性を安定させ吸引不良の発生を防ぐことができ、保湿時にはキャップ部材の押付け圧を相対的に低くすることにより、ノズル面の表面処理部に対する負荷を低くし、耐久性能の劣化を防ぐことができる。
この場合、吸引時の押付け圧を複数段階に設定できるようすることもできる。例えば、キャップ部材82aのノズル面に対する押し付け圧が押付け圧Pd(Pd>Pc>Pb)となるキャッピング状態Dとすることができるようにする。なお、キャッピング状態Dは押付け圧Pdが、Pc>Pd>Pbの関係になる状態でもよい。
このように、吸引時のキャップ部材の押付け圧を複数段(上記した2段に限らず、3段以上とすることもできる。)持つことにより、より極め細かくキャップ部材の押付け圧を選択できるようになり、キャップとノズル面の密着不良により吸引不良が発生しない必要最小限の押付け圧を選択することにより、ノズル面(表面処理部)に過度な負荷をかけずに吸引動作を実施することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図12のフロー図を参照して説明する。
ここでは、吸引時のキャップ部材の押付け圧として、低い押付け圧で吸引を行っても所定のインク吸引量の吸引が行えない場合に高い押付け圧に変更するようにしている。
ここでは、吸引時のキャップ部材の押付け圧として、低い押付け圧で吸引を行っても所定のインク吸引量の吸引が行えない場合に高い押付け圧に変更するようにしている。
つまり、キャップ82aをノズル面34nに向けて上昇させて、キャップ82aをノズル面34nに対してキャッピング状態B(押付け圧Pb)で押し付けてキャッピングする。その後、吸引手段(吸引ポンプ220)を駆動し、ヘッド34からインク吸引動作を開始する。一定時間吸引後、吸引動作を終了し、その吸引動作で排出されたインク量をインク吸引量検出手段により計測する。
そして、インク吸引量が予め定めた設定値(閾値)以上であるか否かを判別し、インク吸引量が閾値以上であれば、正常に吸引動作を行うことができたと判断して、キャップ82aを下降させて記録ヘッド34のノズル面34nから離間し、ヘッド吸引動作処理を終了する。
これに対して、インク吸引量が閾値未満であれば、正常に吸引動作を行うことができなかったと判断して、キャップ82aを更にノズル面34nに向かって上昇させ、キャップ82aをノズル面34nに対してキャッピング状態C(押付け圧Pc:Pc>Pb)で押し付ける。つまり、キャップ82aの押付け圧を増加する。
この状態で、吸引手段(吸引ポンプ220)を駆動し、ヘッド34からインク吸引動作を開始する。一定時間吸引後、吸引動作を終了し、その吸引動作で排出されたインク量をインク吸引量検出手段により計測する。
そして、インク吸引量が予め定めた設定値(閾値)以上であるか否かを判別し、インク吸引量が閾値以上であれば、正常に吸引動作を行うことができたと判断して、キャップ82aを下降させて記録ヘッド34のノズル面34nから離間し、ヘッド吸引動作処理を終了する。
これに対し、インク吸引量が閾値未満であった場合は、吸引動作が異常終了したことを表示し、キャップ82aをノズル面34nから離間して、ヘッド吸引動作を終了する(吸引不良発生:この場合は異常終了とする。)。
このように、キャップ部材のニップ部とノズル面の密着性が悪化し、閾値未満のインク吸引量と判定した場合、それ以降のインク吸引動作時のキャップ押付け圧を吸引不良が発生した押付け圧よりも高い押付け圧に変更して、より密着性を高めて吸引動作を行うことで、確実にヘッドからのインク吸引不良を防ぐことができる。
次に、この実施形態におけるインク吸引量の検出(インク吸引量計測処理)を行う手段の第1例について図13をも参照して説明する。
上述したサブタンク35の変位部材205はフィルム状部材203がインク量に応じて変位することから、インク吸引動作により記録ヘッド34からインクが所定量吸引されると、例えば、変位部材205は同図13(a)に示すようにサブタンク35のタンクケース201側に近づいた位置に変位するのに対し、インクが所定量吸引されなかったときには、変位部材205は同図13(b)に示すようにサブタンク35のタンクケース201側から離れたままになる。
上述したサブタンク35の変位部材205はフィルム状部材203がインク量に応じて変位することから、インク吸引動作により記録ヘッド34からインクが所定量吸引されると、例えば、変位部材205は同図13(a)に示すようにサブタンク35のタンクケース201側に近づいた位置に変位するのに対し、インクが所定量吸引されなかったときには、変位部材205は同図13(b)に示すようにサブタンク35のタンクケース201側から離れたままになる。
そこで、インク吸引動作を行った後、キャリッジ33を移動させてサブタンク35の変位部材205の位置を検出することで、インク吸引量が所定量以上であるか否かを判別(検出)することができる。例えば、所定量吸引が行われたときにはサブタンク35の移動量が移動量L1になったときに変位部材205が光学センサ301で検知されるが、所定量吸引が行われなかったときにはサブタンク35の移動量が移動量L2(L2<L1)で変位部材205が光学センサ301で検知される。
次に、この実施形態におけるインク吸引量の検出(インク吸引量計測処理)を行う手段の第2例について図14をも参照して説明する。
前述したように、サブタンク35のケース201の上部にはサブタンク35内の気体(空気)の量が所定量以上になったこと(又はインク残量が所定量以下になったこと)を検知するための2本の検知電極209、209が設けられ、検知電極209、209がいずれもインク200に浸されている状態と少なくとも一方がインク200に浸されていない状態とで検知電極209、209間の導通状態が変化することによって、インク液面高さ(気体の量又はインクの量)を検知することができる。
前述したように、サブタンク35のケース201の上部にはサブタンク35内の気体(空気)の量が所定量以上になったこと(又はインク残量が所定量以下になったこと)を検知するための2本の検知電極209、209が設けられ、検知電極209、209がいずれもインク200に浸されている状態と少なくとも一方がインク200に浸されていない状態とで検知電極209、209間の導通状態が変化することによって、インク液面高さ(気体の量又はインクの量)を検知することができる。
そこで、サブタンク35内を検知電極ピン209、209いずれもインクに浸された状態にする。このとき検知電極ピン209、209のインク浸透深さを一定になるようにインクをサブタンク35内に充填する。その後、キャップ82aをノズル面34nに密着させ、吸引動作を実施する。その時、インク吸引量が所定量吸引されると、インク液面は電極ピン209、209以下となるようにインク浸透深さを設定しておく。
これにより、インク吸引動作を行った後、検知電極ピン209、209がインクを検知しているときにはインク吸引量が閾値未満であり、インク吸引が正常に行われなかったことを検出することができる。
なお、本発明に係る画像形成装置は、インクジェットプリンタ以外にも、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などにも適用することができる。さらに、インク以外の液体(記録液)、例えばレジスト、医療分野におけるDNA試料などを吐出させる画像形成装置などにも適用することができる。
33…キャリッジ
34、34a、34b…記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
35…サブタンク
81…維持回復機構
82a…吸引及び保湿用キャップ
82b…保湿用キャップ
83…ワイパ部材
84…空吐出受け
212…キャップホルダ
222…キャップカム
34、34a、34b…記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
35…サブタンク
81…維持回復機構
82a…吸引及び保湿用キャップ
82b…保湿用キャップ
83…ワイパ部材
84…空吐出受け
212…キャップホルダ
222…キャップカム
Claims (6)
- 液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
この記録ヘッドのノズル面をキャッピングするキャップ部材及び前記記録ヘッドのノズルからインクを吸引する吸引手段を有する維持回復機構と、を備え、
前記維持回復機構は、前記キャップ部材で前記記録ヘッドのノズル面をキャッピングして前記吸引手段を駆動して前記ノズルからインクを吸引する吸引時には、前記キャップ部材で前記記録ヘッドのノズル面をキャッピングして保湿状態を維持する保湿時よりも、大きな押付け圧で前記キャップ部材を前記ノズル面に押付ける
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、前記吸引時の押付け圧として複数の押付け圧を設定可能であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項2に記載の画像形成装置において、前記吸引時のインク吸引量を検出し、検出したインク吸引量が設定値未満であるときには前記押付け圧を切替えることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項3に記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドにインクを供給するインク収容手段を備え、このインク収容手段には収容されたインク量に応じて変位する変位部材を有し、この変位部材の変位量を検出して前記インク吸引量が設定値未満であるか否かを検出することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項4に記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドにインクを供給するインク収容手段を備え、このインク収容手段には収容されたインクの液面高さを検出する手段を有し、前記インクの液面高さを検出して前記インク吸引量が設定値未満であるか否かを検出することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、前記維持回復機構は前記キャップ部材を昇降させる複数の上死点を有するカム部材を備えていることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011143542A (ja) * | 2010-01-12 | 2011-07-28 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置 |
US8740324B2 (en) | 2012-03-12 | 2014-06-03 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Image forming device and image forming method |
JP2016132125A (ja) * | 2015-01-16 | 2016-07-25 | キヤノン株式会社 | インクジェット記録装置 |
JP2017074728A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
JP2020026075A (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-20 | 株式会社ミマキエンジニアリング | インクジェットプリンタ、インクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタのキャッピング状態確認方法 |
-
2008
- 2008-03-05 JP JP2008054309A patent/JP2009208372A/ja active Pending
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