JP5873063B2 - 防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴム - Google Patents

防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴム Download PDF

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本発明は、防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴムに関し、特に自動車用エンジンマウントなどの防振部材として好適に用いることができる防振ゴム用ゴム組成物およびこれを用いた防振ゴムに関するものである。
従来から天然ゴムに補強材としてのカーボンブラックを配合したものが防振ゴムとして使用されている。近年の市場においては、防振ゴム、特に自動車用防振ゴムとして、動倍率(動的バネ定数/静的バネ定数)の低減が要求されている。
防振ゴムの低動倍率化を図るためには、天然ゴム中のカーボンブラックの分散性を高めることが重要となる。従来は、カーボンブラックとして大粒径のものを使用することで、天然ゴム中のカーボンブラックの分散性を高める方法が採用されてきたが、この方法では防振ゴムの耐久性が損なわれる傾向があった。
ところで、一般にゴム組成物においては、硫黄を含む加硫剤と併用して、加硫時間の短縮、加硫温度の低下、加硫剤の減量を目的として加硫促進剤が配合される。かかる加硫促進剤を活性化し、促進効果をさらに高めるものとして、酸化亜鉛(亜鉛華)を代表とする金属酸化物が挙げられる。下記特許文献1では、天然ゴム100重量部に対し、微粒子化された亜鉛華を特定量配合したゴム組成物を加硫することにより、動倍率が低減された防振ゴムが得られる点が記載されている。しかしながら、本発明者が鋭意検討した結果、防振ゴムの低動倍率化の観点から、かかる特許文献に記載の技術において、さらなる改良の余地があることが判明した。
下記特許文献2では、熱老化を抑制しつつ空気入りタイヤとしたときの諸物性(操縦性や乗り心地性、耐摩耗性など)を向上するために、空気入りタイヤの原料として、SBRに複合亜鉛華を添加したゴム組成物が記載されている。しかしながら、これらの文献に記載のゴム組成物は防振ゴム用として使用することが意図されているわけではなく、ましてやかかるゴム組成物を用いた場合、動倍率の低減に有効であるなどの記載や示唆があるわけではない。
なお、下記特許文献3および4には、複合亜鉛華粒子の製造方法が記載され、得られた複合亜鉛華をゴム組成物に配合する技術が記載されている。
特開2006−193621号公報 特開2001−316527号公報 特開昭54−7279号公報 特開昭60−262841号公報
しかしながら、本発明者らが鋭意検討した結果、上記特許文献3および4に記載の製造方法により得られた複合亜鉛華を使用した場合、特に近年要求されている、防振ゴムの高耐久化および低動倍率化の両立を図ることが困難であることが判明した。さらに、特許文献3および4に記載の技術は、防振ゴム用に開発されたものではなく、ましてや得られた複合亜鉛華を用いた場合、動倍率の低減に有効であるなどの記載や示唆があるわけではない。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高耐久性および低動倍率性の両立が可能な防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、防振ゴム用ゴム組成物に配合する複合亜鉛華の「窒素吸着比表面積」、「DBP吸油量」および「亜鉛華濃度」に着目し、これらを最適化した複合亜鉛華をゴム組成物に配合し、これを原料として防振ゴムを製造することにより、高耐久性および低動倍率性の両立が可能な防振ゴムが得られることを見出した。加えて、特定の複合亜鉛華を天然ゴムおよびポリイソプレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種ならびにスチレンブタジエンゴムの混合ゴムに配合することにより、防振ゴムの高耐久性および低動倍率性をさらに高めることができることを見出した。本発明は、上記の検討の結果なされたものであり、下記の如き構成により上述の目的を達成するものである。
すなわち、本発明は、天然ゴムおよびポリイソプレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種60〜95重量部ならびにスチレンブタジエンゴム5〜30重量部を含むゴム成分100重量部に対し、複合亜鉛華を2〜10重量部含有し、前記複合亜鉛華は、窒素吸着比表面積が15〜110m/g、DBP吸油量が50〜100ml/100g、かつ亜鉛華濃度が38〜64重量%であることを特徴とする防振ゴム用ゴム組成物、に関する。本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、天然ゴムおよびポリイソプレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種ならびにスチレンブタジエンゴムを含むゴム成分100重量部に対し、比表面積が大きく小粒径であって、分散性能に優れる特定の複合亜鉛華を特定部数配合するため、最終的に得られる加硫ゴムの高耐久性および低動倍率性がバランス良く向上する。
上記防振ゴム用ゴム組成物において、前記ゴム成分100重量部に対し、シリカを3〜15重量部含有することが好ましい。天然ゴムおよびポリイソプレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種ならびにスチレンブタジエンゴムの混合ゴムに対し、特定の複合亜鉛華とシリカとを組み合わせて使用することにより、最終的に得られる加硫ゴムの高耐久性および低動倍率性が特にバランス良く向上する。
上記防振ゴム用ゴム組成物において、前記ゴム成分100重量部に対し、硫黄を0.1〜3重量部含有することが好ましい。かかるゴム組成物を原料として得られる防振ゴムでは、耐熱性やゴム強度などを維持しつつ、動倍率を低減することができる。
本発明に係る防振ゴムは、前記いずれかに記載の防振ゴム用ゴム組成物を使用し、加硫、成形して得られる。かかる防振ゴムは、動倍率が著しく低減されている。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、ゴム成分100重量部に対し、天然ゴムおよびポリイソプレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種60〜95重量部およびスチレンブタジエンゴム5〜30重量部を含む。加硫後に得られる防振ゴムの耐疲労性などを維持しつつ、動倍率を低減するためには、ゴム成分100重量部に対し、天然ゴムおよびポリイソプレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種を80重量部以上含有することが好ましく、90重量部以上含有することが好ましい。一方、加硫ゴムの耐久性を向上するためには、ゴム成分100重量部に対し、スチレンブタジエンゴムを5〜30重量部含有することが好ましい。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、複合亜鉛華を2〜10重量部含有する。複合亜鉛華は、ゴム中へのキャリアーとしてのcoreに、CaCO、Ca(OH)、CaSO、ZnO、MgO、Mg(OH)、MgCOなどを有し、そのcoreの表面に一般の亜鉛華よりもさらに活性度の高い亜鉛華を被覆した構造を有する。かかるcoreの大きさと亜鉛華の被覆層の厚み比率などは任意に設定可能である。防振ゴム用ゴム組成物中の複合亜鉛華の含有量は、ゴム成分100重量部に対して2〜10重量部であり、防振ゴムの耐久性を向上しつつ動倍率をさらに低減するためには、3〜7重量部であることが好ましく、4〜6重量部であることがより好ましい。
本発明において使用する複合亜鉛華は、窒素吸着比表面積が15〜110m/g、DBP吸油量が50〜100ml/100g、かつ亜鉛華濃度が38〜64重量%である点が特徴である。かかる複合亜鉛華は、例えば特開昭54−7279号公報および特開昭60−262841号公報などを参考に、CaCoなどの前記coreの中でも、できるだけ小さなcore径を有するものを使用し、これに対し、亜鉛華濃度が38〜64重量%となるように亜鉛華の被覆量を調整することで製造することができる。所望の窒素吸着比表面積およびDBP吸油量の複合亜鉛華を得るためには、coreとして、core径が0.06〜0.22μm、好ましくは0.08〜0.12μmのCaCO、Ca(OH)、CaSO、ZnO、MgO、Mg(OH)、またはMgCOを使用することが好ましく、CaCOを使用することがより好ましい。
複合亜鉛華の窒素吸着比表面積は、複合亜鉛華の粒子径の尺度となり、複合亜鉛華の粒子径が小さくなると、窒素吸着比表面積が大きくなる関係がある。得られる防振ゴムの低動倍率化および高耐久化を図るためには、使用する複合亜鉛華の窒素吸着比表面積は15〜110m/gである必要があり、31〜106m/gであることが好ましく、48〜69m/gであることがより好ましい。
複合亜鉛華のDBP吸油量は、複合亜鉛華の凝集構造(ストラクチャーの発達度合)の尺度となり、凝集構造が発達するほど、DBP吸油量が大きくなる傾向がある。得られる防振ゴムの低動倍率化および高耐久化を図るためには、使用する複合亜鉛華のDBP吸油量は50〜100ml/100gである必要があり、60〜80ml/100gであることが好ましい。
複合亜鉛華の亜鉛華濃度は、ゴム組成物中に配合する加硫促進剤を活性化するために、使用する複合亜鉛華の亜鉛華濃度は38〜64重量%である必要があり、50〜60重量%であることが好ましい。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、硫黄系加硫剤を含有することが好ましい。かかる硫黄系加硫剤としての硫黄は通常のゴム用硫黄であればよく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などを用いることができる。本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物における硫黄の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.1〜3重量部であることが好ましい。硫黄の含有量が0.1重量部未満であると、加硫ゴムの架橋密度が不足してゴム強度などが低下し、3重量部を超えると、特に耐熱性が悪化する。加硫ゴムのゴム強度を良好に確保し、動倍率および耐熱性をより向上するためには、硫黄の含有量がゴム成分100重量部に対して0.15〜2.0重量部であることがより好ましく、0.15〜1.5重量部であることがさらに好ましい。なお、ゴム組成物中の硫黄の含有量が0.8重量部以下である場合、加硫ゴムの耐熱性が向上する一方で、動倍率が悪化する傾向がある。したがって、ゴム組成物中の硫黄の含有量が0.8重量部以下である場合、加硫ゴムの動倍率を向上させるために、ゴム成分として、天然ゴムおよびポリイソプレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種60〜80重量部、ポリブタジエンゴム10〜30重量部ならびにスチレンブタジエンゴム5〜30重量部配合することが好ましい。
本発明の防振ゴム用ゴム組成物は、上記ゴム成分、複合亜鉛華、硫黄系加硫剤と共に、加硫促進剤、カーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲において適宜配合し用いることができる。
カーボンブラックとしては、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、GPFなどが用いられる。カーボンブラックは、加硫後のゴムの硬度、補強性、低発熱性などのゴム特性を調整し得る範囲で使用することができる。カーボンブラックの含有量はゴム成分100重量部に対して、20〜120重量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは30〜100重量部であり、さらに好ましくは30〜60重量部である。この含有量が20重量部未満では、カーボンブラックの補強効果が充分に得られず、120重量部を超えると、発熱性、ゴム混合性および加工時の作業性などが悪化する。
加硫促進剤としては、ゴム加硫用として通常用いられる、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などの加硫促進剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100重量部に対し、1〜5重量部であることが好ましい。なお、加硫促進剤の含有量は、併用する硫黄の含有量に応じて調節することが好ましく、具体的には、ゴム成分100重量部に対し、硫黄の含有量が0.15〜0.6重量部である場合、加硫促進剤の含有量は2.5〜5重量部であることが好ましく、硫黄の含有量が0.7〜3重量部である場合、加硫促進剤の含有量は1〜3重量部であることが好ましい。
老化防止剤としては、ゴム用として通常用いられる、芳香族アミン系老化防止剤、アミン−ケトン系老化防止剤、モノフェノール系老化防止剤、ビスフェノール系老化防止剤、ポリフェノール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤などの老化防止剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。
本発明の防振ゴム用ゴム組成物は、上記ゴム成分、複合亜鉛華、硫黄系加硫剤、必要に応じて、カーボンブラック、ステアリン酸、加硫促進剤、老化防止剤、ワックスなどを、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの通常のゴム工業において使用される混練機を用いて混練りすることにより得られる。
また、上記各成分の配合方法は特に限定されず、硫黄系加硫剤、および加硫促進剤などの加硫系成分以外の配合成分を予め混練してマスターバッチとし、残りの成分を添加してさらに混練する方法、各成分を任意の順序で添加し混練する方法、全成分を同時に添加して混練する方法などのいずれでもよい。
上記各成分を混練し、成形加工した後、加硫を行うことで、低動倍率である防振ゴムを製造することができる。かかる防振ゴムは、エンジンマウント、トーショナルダンパー、ボディマウント、メンバーマウント、ストラットマウント、マフラーマウントなどの自動車用防振ゴムを始めとして、鉄道車両用防振ゴム、産業機械用防振ゴムに好適に用いることができ、特にエンジンマウントなどの低動倍率を必要とする自動車用防振ゴムの構成部材として有用である。
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明する。
(ゴム組成物の調製)
ゴム成分100重量部に対して、表2の配合処方に従い、実施例1〜10、比較例1〜3のゴム組成物を配合し、通常のバンバリーミキサーを用いて混練し、ゴム組成物を調整した。表2に記載の各配合剤を以下に示す。
a)ゴム成分
天然ゴム(NR) 「RSS#3」
ポリイソプレンゴム(IR) 「IR2200」 (JSR社製)
スチレンブタジエンゴム(SBR) 「Nipol NS116R」 (日本ゼオン社製)
ポリブタジエンゴム 「CB22」 (ランクセス社製)
b)カーボンブラック(GPF) 「シーストV」 (東海カーボン社製)
c)アロマオイル 「JOMO NC140」 (JX日鉱日石エネルギー社製)
d)亜鉛華 「3号ZnO」
e)複合亜鉛華
複合亜鉛華(A)〜複合亜鉛華(G)
表1に記載のcore径を有する炭酸カルシウムからなるcoreに対し、当業者に公知の手法に基づき、亜鉛華を被覆することにより、複合亜鉛華(A)〜(G)を製造した。製造した複合亜鉛華の窒素吸着比表面積(m/g)、平均粒径(μm)、DBP吸油量(ml/100g)および亜鉛華濃度(重量%)を表1に示す。なお、製造した複合亜鉛華の窒素吸着比表面積はASTM D6556に基づき測定し、複合亜鉛華の平均粒径は、窒素吸着比表面積の測定結果に基づき、複合亜鉛華を球状物と仮定して計算により算出した。DBP吸油量は、ASTM D2414に基づき測定し、亜鉛華濃度はICP−AESを使用した元素分析に基づき測定した。なお炭酸カルシウムのcore径は、算出した複合亜鉛華の平均粒径および亜鉛華濃度から、計算により算出可能である。
Figure 0005873063
f)ステアリン酸 (日油社製)
g)ワックス 「OZOACE−2701」(日本精蝋社製)
h)老化防止剤 N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン 「アンテージ6C」 (川口化学工業社製)
i)硫黄 5%オイル処理硫黄
j)加硫促進剤
(A)チウラム化合物 テトラメチルチウラムモノスルフィド 「ノクセラーTS(TS−P)」 (大内新興化学工業社製)
(B)スルフェンアミド系加硫促進剤 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド 「ノクセラー CZ−G(CZ)」 (大内新興化学工業社製)
(C)チアゾール系加硫促進剤 ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド 「ノクセラー DM−P(DM)」 (大内新興化学工業社製)
k)シリカ 「トクシールUSG−SL」 (トクヤマ社製)
l)シランカップリング剤 「Si69」 (デグサ社製)
(評価)
評価は、各ゴム組成物を所定の金型を使用して、160℃で20分間加熱、加硫して得られたゴムについて行った。
<動倍率(動的バネ定数/静的バネ定数)>
動倍率は、動的バネ定数および静的バネ定数を測定することにより算出した。
(1)動的バネ定数(Kd)
測定機として、島津製作所社製「サーボパルサーEHF−Eシリーズ」を使用し、初期歪10%、周波数100Hz、振幅±0.05mmとして、JIS K 6394に記載の計算方法により算出した。
(2)静的バネ定数(Ks)
測定機として、島津製作所社製「サーボパルサーEHF−Eシリーズ」を使用し、φ50mm×25mmの加硫ゴムテストピースに、0.7mm/secのクロスヘッドスピードで0〜5mm間の予備圧縮を2回繰り返し、次に0.167mm/secのクロスヘッドスピードで0〜5mm間の本圧縮を1回行った。3回目の荷重−たわみ線図を描き、下記式(1)に基づいて算出した。
(静的バネ定数(N/mm))=(w2−w1)/(δ2−δ1) (1)
(上記式(1)において、w1;たわみ量δ1が1.3mm時の荷重(N)、w2;たわみ量δ2が3.8mm時の荷重(N))
算出した動的バネ定数(Kd)と静的バネ定数(Ks)とに基づき、動倍率(Kd/Ks)を算出した。評価結果を表2に示す。
<耐久性>
各ゴム組成物を所定の円柱構造(φ30×H20)となるようにトランスファー成型したものを、55°傾けて上下定荷重加振(上方向0.9kN、下方向0.3kN)を3Hzの周波数で与え、亀裂が成長しバネが初期より半分になった回数に基づき耐久性を評価した。評価は、比較例1を100とした指数評価で行い、数値が高いほど耐久性に優れることを意味する。結果を表2に示す。
<ゴム硬度および引張特性>
JIS−K 6253に準拠し、タイプAデュロメーターにてゴム硬度を測定した、さらに、JIS3号ダンベルを使用して作製したサンプルをJIS−K 6251に準拠して、引張強さ(TB(MPa))および伸び(EB(%))を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005873063
表2の結果から、実施例1〜10に係る防振ゴム用ゴム組成物の加硫ゴムは、低動倍率化され、かつ高耐久化されていることがわかる。

Claims (4)

  1. 天然ゴムおよびポリイソプレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種60〜95重量部ならびにスチレンブタジエンゴム5〜30重量部を含むゴム成分100重量部に対し、複合亜鉛華を2〜10重量部含有し、
    前記複合亜鉛華は、窒素吸着比表面積が15〜110m/g、DBP吸油量が50〜100ml/100g、かつ亜鉛華濃度が38〜64重量%であることを特徴とする防振ゴム用ゴム組成物。
  2. 前記ゴム成分100重量部に対し、シリカを3〜15重量部含有する請求項1または2に記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  3. 前記ゴム成分100重量部に対し、硫黄を0.1〜3重量部含有する請求項1または2に記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の防振ゴム用ゴム組成物を使用し、加硫、成形して得られる防振ゴム。
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