JP5355378B2 - 防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴム - Google Patents

防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴム Download PDF

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Description

本発明は、防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴムに関し、特に自動車用エンジンマウントなどの防振部材として好適に用いることができる防振ゴム用ゴム組成物およびこれを用いた防振ゴムに関するものである。
従来から天然ゴムに補強材としてのカーボンブラックを配合したものが防振ゴムとして使用されている。近年の市場においては、防振ゴム、特に自動車用防振ゴムとして、動倍率(動的バネ定数/静的バネ定数)の低減と、耐久性の向上と、を高いレベルで両立したものが要求されている。
防振ゴムの低動倍率化を図るためには、天然ゴム中のカーボンブラックの分散性を高めることが重要となる。従来は、カーボンブラックとして大粒径のものを使用することで、天然ゴム中のカーボンブラックの分散性を高める方法が採用されてきたが、この方法では防振ゴムの耐久性が損なわれる傾向があった。
一方、天然ゴム中のカーボンブラックの分散性を高めるために、例えばバンバリー中での混練時間を長く、さらに混練回数を多くすることで、カーボンブラックの分散性を高める方法もあるが、この場合は混合時の熱履歴により、天然ゴムの分子量が低下し、天然ゴムの長所たる強靭さ(耐久性)が損なわれる傾向があった。また、混練を十分に行ってもなお、カーボンブラックの分散性が十分でなく、防振ゴムの低動倍率化と耐久性の向上とを高いレベルで両立することは困難であるのが実情であった。
下記特許文献1では、天然ゴム中に、CTAB比表面積(m/g)が60を超えるカーボンブラックを配合した天然ゴムウエットマスターバッチゴム組成物の加硫ゴムは、耐破壊性および耐亀裂成長性に優れるため、タイヤ用および工業用ゴム製品用スチールコーティングゴムに最適である点が記載されている。しかしながら、かかる文献は防振ゴムの低動倍率化と耐久性の向上とについて記載または示唆するものではなく、さらにCTAB比表面積(m/g)が60を超えるカーボンブラックは、補強性に優れるものの粒径が小さすぎるため、これを配合したゴム組成物の加硫ゴムでは低動倍率化が図れない。
また、下記特許文献2では、天然ゴムのアミド結合を分解しつつ、カーボンブラックと混合する天然ゴムマスターバッチの製造方法が記載されている。この製造方法では、天然ゴムのアミド結合を分解することで、ゴム組成物のムーニー粘度を低減し、それによりゴム組成物の加工性を向上することを目的としている。しかしながら、かかる文献に記載の天然ゴムマスターバッチでは、天然ゴムの分子量が低下することで、天然ゴム自体の強靭さ(耐久性)が悪化する傾向がある。このため、かかる文献に記載の天然ゴムマスターバッチから防振ゴムを製造した場合、防振ゴムの耐久性が悪化する傾向がある。
特開2006−213804号公報 特開2004−99625号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、動倍率の低減と、耐久性の向上と、を両立した防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、天然ゴム中に配合するカーボンブラックの粒径を最適化しつつ、その分散性を向上し、かつ天然ゴムの分子量の低下を抑制することで、上記課題を解決できることを見出した。本発明は、上記の検討の結果なされたものであり、下記の如き構成により上述の目的を達成するものである。
すなわち、本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、カーボンブラック含有スラリー溶液と、天然ゴムラテックスと、を液相で混合し、乾燥してなる防振ゴム用ゴム組成物において、前記カーボンブラックは、CTAB比表面積(m/g)が20〜55であり、かつ前記防振ゴム用ゴム組成物中でのASTM D2663−69(B法)に準拠して測定したカーボンブラックの分散度が98%以上であり、前記天然ゴムの数平均分子量が180万以上であることを特徴とする。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、カーボンブラック含有スラリー溶液と、天然ゴムラテックスと、を液相で混合し、乾燥することにより得られるものであるため、天然ゴムの分子量低下を引き起こすことなく、カーボンブラックの分散性を高めることができる。具体的には、乾燥後の防振ゴム用ゴム組成物中の天然ゴムの数平均分子量を180万以上に保ちつつ、防振ゴム用ゴム組成物中でのASTM D2663−69(B法)に準拠して測定したカーボンブラックの分散度を98%以上とすることができる。これにより、防振ゴムの低動倍率化と耐久性の向上とが可能となる。
また、本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物が含有するカーボンブラックは、CTAB比表面積(m/g)が20〜55であるため、このゴム組成物から得られる防振ゴムでは、動倍率の低減が可能である。カーボンブラックのCTAB比表面積(m/g)が20未満である(カーボンブラックの粒径が大きすぎる)と、カーボンブラックの分散性を高めても、防振ゴムの低動倍率化が達成できなくなり、かつ耐久性が悪化する。一方、55を超える(カーボンブラックの粒径が小さすぎる)と、やはり防振ゴムの低動倍率化が達成できなくなる。
上述のとおり、天然ゴム中に配合するカーボンブラックの粒径を最適化しつつ、その分散性を向上し、かつ天然ゴムの分子量の低減を抑制することで、本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、動倍率の低減と、耐久性の向上と、を両立することができる。
本発明に係る防振ゴムは、前記記載の防振ゴム用ゴム組成物を使用し、加硫、成形して得られることを特徴とする。かかる防振ゴムでは、動倍率の低減と、耐久性の向上と、を両立することができる。このため、特にエンジンマウント、トーショナルダンパー、ボディマウント、キャップマウント、メンバーマウント、ストラットマウント、マフラーマウントなどの自動車用防振ゴムとして好適に用いることができる。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、カーボンブラック含有スラリー溶液と、天然ゴムラテックスと、を液相で混合し、乾燥してなる。
カーボンブラック含有スラリー溶液は、カーボンブラックと、分散溶媒と、を混合することにより製造することができる。カーボンブラックと、分散溶媒と、を混合する方法としては、高せん断ミキサー、ハイシアーミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミル、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミルなどの一般的な分散機を使用して分散させる方法が挙げられる。
上記「高せん断ミキサー」とは、ローターとステーターとを備えるミキサーであって、高速回転が可能なローターと、固定されたステーターと、の間に精密なクリアランスを設けた状態でローターが回転することにより、高せん断作用が働くミキサーを意味する。このような高せん断作用を生み出すためには、ローターとステーターとのクリアランスを0.8mm以下とし、ローターの周速を5m/s以上とすることが好ましい。このような高せん断ミキサーは、市販品を使用することができ、例えばSILVERSON社製「ハイシアーミキサー」が挙げられる。
分散溶媒としては、特に水を使用することが好ましいが、例えば有機溶媒を含有する水であってもよい。
カーボンブラック含有スラリー溶液を調整するためのカーボンブラックとしては、CTAB比表面積(m/g)が20〜55であるものを使用する。CTAB比表面積(m/g)がこの範囲内となるカーボンブラックとして市販品の使用が可能であり、例えばFEF、GPF、SRFなどが挙げられる。なお、カーボンブラックは、通常のゴム工業において、そのハンドリング性を考慮して造粒された造粒カーボンブラックであってもよく、未造粒カーボンブラックであってもよい。
カーボンブラック含有スラリー溶液中のカーボンブラック濃度は、特に限定されるものではないが、1〜20重量%であることが好ましく、3〜10重量%であることがより好ましい。
本発明においては、カーボンブラック含有スラリー溶液として、界面活性剤を含有するものを原料として使用した場合、最終的にカーボンブラックの分散性がより優れたゴム組成物を製造することができる。界面活性剤としては、ゴム業界において公知の界面活性剤を使用することができ、例えば非イオン性界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン系界面活性剤などが挙げられる。また、界面活性剤に代えて、あるいは界面活性剤に加えて、エタノールなどのアルコールをカーボンブラック含有スラリー溶液に添加してもよい。この場合も、カーボンブラックの分散性に優れたカーボンブラック含有スラリー溶液が得られる。
天然ゴムラテックス溶液は、植物の代謝作用による天然の生産物であり、特に分散溶媒が水である、天然ゴム/水系のものが好ましい。本発明において使用する天然ゴムラテックス中の天然ゴムの数平均分子量は、200万以上であることが好ましく、250万以上であることがより好ましい。
なお、本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、天然ゴムラテックス溶液に加えて、防振ゴムの耐久性を損なわない範囲で、合成ゴムラテックス溶液を併用してもよい。合成ゴムラテックス溶液としては、例えばスチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴムを乳化重合により製造したものがある。ただし、天然ゴムに由来する防振ゴムの耐久性を維持するためには、防振ゴム用ゴム組成物中の合成ゴムの配合量は、ゴム成分(乾燥重量)中で40重量%以下であることが好ましい。
カーボンブラック含有スラリー溶液と、天然ゴムラテックスと、を液相で混合する方法は特に限定されるものではなく、カーボンブラック含有スラリー溶液と、天然ゴムラテックスと、を高せん断ミキサー、ハイシアーミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミル、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミルなどの一般的な分散機を使用して混合する方法が挙げられる。必要に応じて、混合の際に分散機などの混合系全体を加温してもよい。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、カーボンブラック含有スラリー溶液と、天然ゴムラテックスと、を液相で混合した後、乾燥することにより得られる。この乾燥方法としては、カーボンブラック含有スラリー溶液と、天然ゴムラテックス溶液と、を液相で混合して得られたカーボンブラック含有天然ゴムラテックス溶液中に、凝固剤を含有させて凝固後に乾燥させる凝固乾燥方法であってもよく、凝固させることなく乾燥させる乾固方法であってもよい。
凝固乾燥方法で使用する凝固剤としては、ゴムラテックス溶液の凝固用として通常使用されるギ酸、硫酸などの酸や、塩化ナトリウムなどの塩を使用することができる。
カーボンブラック含有ゴムラテックス溶液の乾燥方法としては、オーブン、真空乾燥機、エアードライヤーなどの各種乾燥装置を使用することができる。
本発明においては、カーボンブラック含有スラリー溶液と、ゴムラテックス溶液と、を液相で混合して得られたカーボンブラック含有ゴムラテックス溶液中に、凝集剤を含有させた後、得られた凝集体を回収し、乾燥させてもよい。凝集剤としては、ゴムラテックス溶液の凝集剤として公知のものを限定なく使用でき、具体的には例えば、カチオン性凝集剤が挙げられる。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物中、乾燥後のカーボンブラックの含有量は、ゴム成分100重量部に対して、20〜120重量部の範囲であり、好ましくは30〜100重量部であり、より好ましくは30〜60重量部である。この配合量が20重量部未満では、カーボンブラックの補強効果が充分に得られず、120重量部を超えると、発熱性、ゴム混合性および加工時の作業性などが悪化する。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、ASTM D2663−69(B法)に準拠して測定したカーボンブラックの分散度が98%以上であることが肝要である。この場合、防振ゴム組成物中でのカーボンブラックの高い分散性が確保できるため、防振ゴムの低動倍率化と耐久性の向上とが可能となる。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、カーボンブラック含有スラリー溶液と、天然ゴムラテックスと、を液相で混合し、乾燥してなるマスターバッチと共に、硫黄系加硫剤、加硫促進剤、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、有機過酸化物、老化防止剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲において適宜配合し用いることができる。
硫黄系加硫剤としての硫黄は通常のゴム用硫黄であればよく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などを用いることができる。本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物における硫黄の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.1〜3重量部であることが好ましい。硫黄の含有量が0.1重量部未満であると、加硫ゴムの架橋密度が不足してゴム強度などが低下し、3重量部を超えると、特に耐熱性および耐久性の両方が悪化する。加硫ゴムのゴム強度を良好に確保し、耐熱性と耐久性をより向上するためには、硫黄の含有量がゴム成分100重量部に対して0.1〜2.0重量部であることがより好ましく、0.5〜1.5重量部であることがさらに好ましい。
加硫促進剤としては、ゴム加硫用として通常用いられる、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などの加硫促進剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。
老化防止剤としては、ゴム用として通常用いられる、芳香族アミン系老化防止剤、アミン−ケトン系老化防止剤、モノフェノール系老化防止剤、ビスフェノール系老化防止剤、ポリフェノール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤などの老化防止剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。
本発明の防振ゴム用ゴム組成物は、カーボンブラックおよび天然ゴム、必要に応じて、硫黄系加硫剤、加硫促進剤、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、有機過酸化物、老化防止剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などを、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの通常のゴム工業において使用される混練機を用いて混練りすることにより得られる。
また、上記各成分の配合方法は特に限定されず、硫黄系加硫剤、および加硫促進剤などの加硫系成分以外の配合成分を予め混練してマスターバッチとし、残りの成分を添加してさらに混練する方法、各成分を任意の順序で添加し混練する方法、全成分を同時に添加して混練する方法などのいずれでもよい。
上記各成分を混練し、成形加工した後、加硫を行うことで、動倍率の低減と、耐久性の向上と、を両立した防振ゴムを製造することができる。かかる防振ゴムは、エンジンマウント、トーショナルダンパー、ボディマウント、キャップマウント、メンバーマウント、ストラットマウント、マフラーマウントなどの自動車用防振ゴムを始めとして、鉄道車両用防振ゴム、産業機械用防振ゴム、建築用免震ゴム、免震ゴム支承などの防振、免震ゴムに好適に用いることができ、特に防振性能と耐久性との両立が要求されるエンジンマウントなどの自動車用防振ゴムの構成部材として有用である。
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明する。
(ゴム組成物の調製)
実施例1〜3および比較例2〜4
カーボンブラック含有スラリー溶液と、天然ゴムラテックスと、を液相で混合し、乾燥することにより、天然ゴムとカーボンブラックを含有してなるマスターバッチを製造した。乾燥後のゴム成分100重量部に対するカーボンブラックの配合量、マスターバッチ中の天然ゴムの数平均分子量およびカーボンブラックの分散度(%)を表1上段に示す。
次に、製造したマスターバッチに各種配合剤、必要に応じてさらにカーボンブラックを配合し、通常のバンバリーミキサーを用いて混練し、実施例1〜3および比較例2〜4のゴム組成物を調整した。乾燥後のゴム成分100重量部に対する各種配合剤の配合量を表1中段に示す。
比較例1
表1に記載の配合にて、天然ゴムとカーボンブラックを固相で混合することにより、天然ゴムとカーボンブラックを含有してなるマスターバッチを製造した。さらに各種配合剤を配合して通常のバンバリーミキサーを用いて混練し、比較例1のゴム組成物を調整した。天然ゴムとカーボンブラックを固相で混合した後の天然ゴムの数平均分子量およびカーボンブラックの分散度(%)を表1上段に示す。
使用したカーボンブラック、天然ゴム、および各種配合剤は以下のとおりである。
a)天然ゴム RSS#3 数平均分子量210万
b)カーボンブラック
(A)FEF (「シーストSO」、東海カーボン社製) CTAB比表面積(m/g)45
(B)HAF (「シースト3」、東海カーボン社製) CTAB比表面積(m/g)81
(C)GPF (「シーストG」、東海カーボン社製) CTAB比表面積(m/g)28
(D)FT (「ニテロン#15」、新日化カーボン社製) CTAB比表面積(m/g)17
c)酸化亜鉛 3号亜鉛華
d)ステアリン酸 工業用ステアリン酸
e)ワックス ミクロクリスタリンワックス
f)老化防止剤
(A)芳香族アミン系老化防止剤 N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン (「アンテージ6C」、川口化学工業社製)
(B)2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体 (「ノンフレックスRD」、精工化学社製)
g)硫黄 5%オイル処理硫黄
h)加硫促進剤
(A)スルフェンアミド系加硫促進剤 N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド (「ノクセラー CZ−G(CZ)」、大内新興化学工業社製)
(B)チウラム系加硫促進剤 テトラメチルチウラムモノスルフィド (「ノクセラー TS−P(TS)」、大内新興化学工業社製)
(評価)
評価は、各ゴム組成物を所定の金型を使用して、160℃で20分間加熱、加硫して得られたゴムについて行った。
<CTAB比表面積(m/g)>
ASTM D2663−69(B法)に準拠して測定した。
<数平均分子量(Mn)>
数平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)にて測定し、標準ポリスチレンにより換算した。
GPC装置:島津製作所製、LC−10Aカラム:Polymer Laboratories社製、(PLgel、5μm、500Å)、(PLgel、5μm、100Å)、および(PLgel、5μm、50Å)の3つのカラムを連結して使用流量:1.0ml/min濃度:1.0g/l注入量:40μlカラム温度:40℃溶離液:テトラヒドロフラン
<動倍率(動的バネ定数/静的バネ定数)>
動倍率は、動的バネ定数および静的バネ定数を測定することにより算出した。
(1)動的バネ定数
測定機として、鷺宮製作所社製「ダイナミックサーボ」を使用し、初期歪10%、周波数100Hz、振幅±0.05mmとして、JIS K 6394に記載の計算方法により算出した。
(2)静的バネ定数
測定機として、オリエンテック社製「テンシロン」を使用し、50mmφ×25mmの加硫ゴムテストピースに、10mm/分のクロスヘッドスピードで0〜5mm間の圧縮を2回繰り返し、2回目の荷重−たわみ線図を描き、下記式(1)に基づいて算出した。
(静的バネ定数(N/mm))=(w2−w1)/(δ2−δ1) (1)
(上記式(1)において、w1;たわみ量δ1が1.3mm時の荷重(N)、w2;たわみ量δ2が3.8mm時の荷重(N))
算出した動的バネ定数と静的バネ定数とに基づき、動倍率を算出した。比較例1の動倍率を100として指数評価し、指数が小さいほど動倍率が低減され、防振性能が優れることを示す。評価結果を表1に示す。
<耐久性>
耐久性試験用のテストピースとして、外径81mm、高さ49mmの薄肉円筒金具の内孔内に、外径16mm、高さ70mmの厚肉円筒金具が、該薄肉円筒金具の軸心に位置するように配置されると共に、それら両円筒金具が、新品の加硫ゴムにて、一体的に連結せしめられてなる構造を有するものを使用した。また、それらのテストピースにおいて、両円筒金具を連結する加硫ゴムは、長さが38mm、両円筒金具を連結する部位の幅が22mm、厚肉円筒金具に固着せしめられる部位の幅が36mmとなるように設定した。そして、そのような構造のテストピースに対して、初期±14mmの変位相当の荷重で、3Hzの周波数により一定加振を行ない、加硫ゴムが破断に至るまでの加振回数を測定した。比較例1の加振回数を100として指数評価し、指数が大きいほど耐久性が優れることを示す。評価結果を表1に示す。
Figure 0005355378
表1の結果から、実施例1〜3に係るゴム組成物から得られた防振ゴムは、動倍率の低減と、耐久性の向上と、が両立していることがわかる。一方、比較例2に係るゴム組成物から得られた防振ゴムは、天然ゴムの数平均分子量が低いため、実施例1〜3に比べて耐久性があまり向上しておらず、動倍率もそれほど低減されていないことがわかる。比較例3に係るゴム組成物から得られた防振ゴムは、CTAB比表面積(m/g)が大きすぎるため、動倍率が悪化した。さらに、比較例4に係るゴム組成物から得られた防振ゴムは、CTAB比表面積(m/g)が小さすぎるため、耐久性が悪化した。

Claims (2)

  1. カーボンブラック含有スラリー溶液と、天然ゴムラテックスと、を液相で混合し、乾燥してなる防振ゴム用ゴム組成物において、
    前記カーボンブラックは、CTAB比表面積(m/g)が20〜55であり、かつ前記防振ゴム用ゴム組成物中でのASTM D2663−69(B法)に準拠して測定したカーボンブラックの分散度が98%以上であり、
    前記天然ゴムの数平均分子量が180万以上であることを特徴とする防振ゴム用ゴム組成物。
  2. 請求項1に記載の防振ゴム用ゴム組成物を使用し、加硫、成形して得られる防振ゴム。
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