JP5983049B2 - 防振ゴム組成物及び防振ゴム - Google Patents

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Description

本発明は、高温環境下において好適に使用できる防振ゴム組成物及び該組成物を硬化させてなる防振ゴムに関する。特に、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位で好適に使用できる防振ゴム組成物及び防振ゴムに関する。
従来、自動車等の各種車両では、搭乗者の快適性を向上させるために、振動や騒音の発生源となる部位に様々な防振材を配置し、室内への振動や騒音の侵入を低減する試みがなされてきた。例えば、振動や騒音の主たる発生源であるエンジンに対しては、トーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の構成部材に防振ゴムを用いることでエンジン駆動時の振動を吸収し、室内への振動及び騒音の侵入や、周辺環境への騒音の拡散を低減している。
このような防振ゴムの基本的な特性としては、エンジン等の質量物を支える強度特性や、その振動を吸収し抑制する防振性能が要求される。更に、エンジンルーム等の高温環境下で使用される場合には、強度特性に優れ、かつ動倍率が低く防振性能に優れるのは勿論のこと、耐熱性,耐オゾン性及び圧縮永久歪みに優れることが求められる。特に、近年では、エンジンの高出力化や、室内空間拡大等によるエンジンルームの省スペース化に伴い、エンジンルーム内の温度は上昇する傾向にあり、自動車用防振ゴムの耐熱性に対する要求もより厳しいものとなっている。
また上記に加え、自動車は高緯度の地域でも使用されるため、自動車用防振ゴムには低温特性も求められる。
このように総合的に優れた特性を与えるためには、防振ゴムのゴム成分や架橋系やその他の添加剤を所定量配合する開発が盛んに行われており、数多くの特許出願がなされている。その多数の特許出願の中で、架橋系の改良として、ビスマレイミド化合物を積極的に採用したものがある。例えば、特開平3−258840号公報には、ゴム成分に硫黄、ビスマレイミド及び特定のカーボンブラックを配合することにより、耐熱性や低動倍率等に優れたゴム配合の技術が提案されている。
また、特開2005−194501号公報には、ビスマレイミド化合物及びチアゾール系加硫促進剤を使用することにより、耐熱性、低動倍率及び耐久性に優れるゴム配合が提案されている。
しかしながら、上記のゴム組成物では、耐熱性や低動倍率等に優れるものの、耐久性、圧縮永久歪み、低温特性、加工性の面にやや劣る点がある。また、防振ゴムで強く求められるバネ特性を長期間保持するためには、モジュラスの変化をできるだけ抑制し、耐熱性をより一層向上させる必要がある。
また、本出願人は、先に、加硫剤として硫黄と、特定の硫黄化合物と、ビスマレイミド化合物とを含有することにより、低動倍率、破壊特性、耐熱性及び耐久性に優れたゴム組成物を提案している(特開2010−254872号公報)。しかしながら、上記の提案でも、防振ゴムの耐熱性及びその他の諸特性において、未だ改善の余地があった。
特開平3−258840号公報 特開2005−194501号公報 特開2010−254872号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、耐熱性、圧縮永久歪み、低動倍率、引張物性(伸び,強度)、低温特性及び加工性(耐スコーチ性)に優れるゴム硬化物が得られる防振ゴム組成物、及び該ゴム組成物を硬化させてなる防振ゴムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分に、加硫剤として、ビスマレイミド化合物と、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドとを併用することにより、これらの加硫剤の相乗効果により、耐熱性、圧縮永久歪み、低動倍率、引張物性、低温特性及び加工性を全て向上できることを発見し、本発明をなすに至ったものである。
また、本発明の防振ゴムの耐熱性においては、上記のゴム配合により、ゴムの伸びや強力の保持率は同等であるものの、モジュラスの変化を抑えることを可能にしたものである。即ち、熱老化後にモジュラスの変化を抑えることができるということは、防振ゴムで強く求められるバネ特性を長く保持することが可能であり、より長期間に渡って新車の乗り心地を得られることに繋がるものである。
請求項1に記載の防振ゴム組成物は、ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対して、加硫剤として、ビスマレイミド化合物を含有すると共に、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを含有することを特徴としている。
請求項1に記載の防振ゴム組成物は、ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対して、加硫剤として、ビスマレイミド化合物を含有すると共に、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを含有することで、耐熱性を維持しつつ、圧縮永久歪み、低動倍率、引張物性、低温特性、更には、加工性(耐スコーチ性)に優れるものである。加えて、本発明の防振ゴム組成物においては、熱老化後にモジュラス(引張モジュラス)の変化を抑えることができるので、防振ゴムで強く求められるバネ特性を長く保持することが可能であり、より長期間に渡って新車の乗り心地を維持することができる。
請求項2に記載の防振ゴム組成物は、請求項1に記載の防振ゴム組成物において、上記ビスマレイミド化合物の配合量が上記ゴム成分100質量部に対して1.0〜5.0質量部であり、且つN−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの配合量が上記ゴム成分100質量部に対して0.2〜4質量部であることを特徴としている。
請求項2に記載の防振ゴム組成物は、ビスマレイミド化合物の配合量が1.0質量部未満であると耐熱性、圧縮永久歪みなどが悪化するおそれがあり、一方5.0質量部を超えると引張物性(伸び,強度)、耐久性などが悪化するおそれがあるが、ビスマレイミド化合物の配合量を上記範囲にすることで、耐熱性、圧縮永久歪み、引張物性(伸び,強度)、耐久性などの悪化を防ぐことができる。
また、請求項2に記載の防振ゴム組成物は、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの配合量が0.2〜4質量部の範囲を逸脱すると、耐熱性、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工性(耐スコーチ性)の面で改善が見られないおそれがあるが、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの配合量を上記範囲にすることで、耐熱性、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工性(耐スコーチ性)をより有効に改善することができる。
請求項3に記載の防振ゴム組成物は、請求項1又は2に記載の防振ゴム組成物において、上記ゴム成分100質量部に対して硫黄を0.2〜1.0質量部含有することを特徴としている。
請求項3に記載の防振ゴム組成物は、硫黄を含んでいることによりゴム諸特性をより一層改善させることができる。
請求項4に記載の防振ゴムは、請求項1、2又は3記載のゴム組成物を硬化させてなることを特徴としている。
請求項4に記載の防振ゴムは、請求項1、2又は3記載のゴム組成物を硬化させていることから、防振ゴムとして好適である。
本発明の防振ゴム組成物は、耐熱性を維持しつつ、圧縮永久歪み、低動倍率、引張物性、低温特性、更には、加工性(耐スコーチ性)に優れるものである。加えて、本発明の防振ゴム組成物においては、熱老化後にモジュラス(引張モジュラス)の変化を抑えることができるので、防振ゴムで強く求められるバネ特性を長く保持することが可能であり、より長期間に渡って新車の乗り心地を維持することができる。
本発明の防振ゴム組成物のゴム成分は、ジエン系ゴムを主成分とするものである。上記ジエン系ゴムとしては、特に限定はなく、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられ、これらの中から1種を単独又は2種以上を混合して用いることができる。本発明においては、特に、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)を好適に用いることができる。
本発明においては、加硫剤の一つとして、ビスマレイミド化合物を使用する。ビスマレイミド化合物としては、公知のものを用いることができ、特に制限されるものではないが、本発明では下記構造式で表されるビスマレイミド化合物を好適に採用することができる。
Figure 0005983049
上記式中、x及びyはそれぞれ独立に0〜20のいずれかの整数を示し、より好ましくは0〜10の整数とされる。また、R2は炭素数5〜18の芳香族基、又はアルキル基を
含む炭素数7〜24の芳香族基を示し、具体的には、以下の構造を有する芳香族基が例示される。なお、以下の構造においては二つの結合手が記されていないが、以下の構造中では任意に選択される二つの炭素原子からの二つの結合手により二価の基を構成する。
Figure 0005983049
上記構造式で表されるビスマレイミド化合物の具体例としては、N,N’−o−フェニレンビスマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、4,4’−メタンビス(N−フェニルマレイミド)、2,2−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンなどを例示することができる。本発明ではN,N’−m−フェニレンビスマレイミド及び4,4’−メタンビス(N−フェニルマレイミド)を好適に用いることができる。
なお、上記のビスマレイミド化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その配合量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して1.0〜5.0質量部とすることが好ましい。ビスマレイミド化合物の配合量が1.0質量部未満であると耐熱性、圧縮永久歪みなどが悪化するおそれがあり、一方5.0質量部を超えると引張物性(伸び,強度)、耐久性などが悪化するおそれがある。
また、本発明のゴム組成物には、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを含むものであり、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドは下記の化学構造を有する。本発明では、上記物質を配合することにより、従来から調整されてきた硫黄と加硫促進剤との比や、加硫促進剤の種類のみでは改善することができなかった、耐熱性、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工性(耐スコーチ性)の全ての面に優れる防振ゴムを得ることができる。
Figure 0005983049
N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2〜4質量部である。この配合量を逸脱すると、耐熱性、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工性(耐スコーチ性)の面で改善が見られないおそれがある。
N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの具体的な商品名としては、「Vulkalent E/C」(LANXESS社製)等が挙げられる。
また、本発明のゴム組成物については、加硫促進剤を使用することができる。該加硫促進剤の種類としては、特に制限されるものではないが、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のベンゾチアゾール系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラドデシルチウラムジスルフィド、テトラオクチルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛等のジチオカルバミン酸塩系;その他ジアルキルジチオリン酸亜鉛などを挙げることができる。
上記の加硫促進剤については、スルフェンアミド系、チウラム系、チアゾール系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸塩系等の1種又は2種以上を併用することができ、加硫挙動(速度)の調整等のため、加硫促進能力が比較的高いチウラム系及び/又はチアゾール系と、加硫促進能力が比較的中〜低程度のグアニジン系及び/又はスルフェンアミド系の加硫促進剤とを組み合わせることが好適に採用される。具体的には、テトラメチルチウラムジスルフィドとN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドとの組み合わせ、テトラブチルチウラムジスルフィドとN−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドとの組み合わせ、ジベンゾチアジルジスルフィドとジフェニルグアニジンとの組み合わせ等が挙げられる。但し、加硫促進剤の組み合わせについては、上記組み合わせに限定するものではない。加硫促進剤の総配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2〜10質量部である。
なお、本発明のゴム組成物においては、硫黄を含有してもしなくても良いが、硫黄を含んだ方が相対的にゴム諸特性をより一層改善させることができる。硫黄を含有する場合、硫黄の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2〜1.0質量部である。配合量が1.0質量部を超えると、耐熱性、圧縮永久歪み、加工安定性の悪化を招くおそれがある。
本発明においては、加硫を促進する観点から、亜鉛華(ZnO)や脂肪酸等の加硫促進助剤を配合することができる。脂肪酸としては飽和,不飽和あるいは直鎖状、分岐状のいずれの脂肪酸であってもよく、脂肪酸の炭素数としても特に制限されるものではないが、例えば炭素数1〜30、好ましくは15〜30の脂肪酸、より具体的にはシクロヘキサン酸(シクロヘキサンカルボン酸)、側鎖を有するアルキルシクロペンタン等のナフテン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸(ネオデカン酸等の分岐状カルボン酸を含む)、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)等の飽和脂肪酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、ロジン、トール油酸、アビエチン酸等の樹脂酸などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明においては、亜鉛華及びステアリン酸を好適に用いることができる。これらの助剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜7質量部である。配合量が10質量部を超えると、作業性の悪化及び動倍率の悪化等を招くおそれがあり、1質量部未満になると、加硫遅延等のおそれがある。
オイルとしては、公知のものを使用することができ、特に制限されないが、具体的には、アロマティック油、ナフテニック油、パラフィン油等のプロセスオイルや、やし油等の植物油、アルキルベンゼンオイル等の合成油、ヒマシ油等を使用することができる。本発明においては、ナフテニック油を好適に用いることができる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらオイルの配合量は、特に制限されるものではないが、上記ゴム成分100質量部に対し、概ね2〜80質量部とすることができる。配合量が上記範囲を逸脱すると、混練作業性が悪化するおそれがある。なお、油展されたゴムを上記ゴム成分に用いる場合は、該ゴムに含有されるオイルと、混合時に別途添加されるオイルとの合計量が上記範囲となるように調整すればよい。
カーボンブラックとしては、公知のものを使用することができ、特に限定されるものではないが、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカーボンブラックを挙げることができ、本発明においては、FEFを好適に用いることができる。また、これらのカーボンブラックは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらカーボンブラックの配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、通常15〜80質量部、好ましくは20〜60質量部である。配合量が80質量部を超えると、作業性が悪化するおそれがあり、15質量部未満になると、接着性の悪化を招くおそれがある。
老化防止剤としては、公知のものを用いることができ、特に制限されないが、フェノール系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、アミン系老化防止剤などを挙げることができる。これら老化防止剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、通常2〜10質量部、好ましくは3〜7質量部である。老化防止剤は1種又は2種以上を併用することができる。
また、上記ゴム成分に対して、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、ゴム工業で通常使用されているワックス類、酸化防止剤、充填剤、発泡剤、可塑剤、オイル、滑剤、粘着付与剤、石油系樹脂、紫外線吸収剤、分散剤、相溶化剤、均質化剤、加硫遅延剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物を得る際、上記各成分の配合方法に特に制限はなく、全ての成分原料を一度に配合して混練しても良いし、2段階あるいは3段階に分けて各成分を配合して混練を行ってもよい。なお、混練に際してはロール、インターナルミキサー、バンバリーローター等の混練機を用いることができる。更に、シート状や帯状等に成形する際には、押出成型機、プレス機等の公知の成型機を用いればよい。
また、上記ゴム組成物を硬化させる際の加硫条件としては、特に限定されるものはないが、通常140〜180℃で、5〜120分間の加硫条件を採用することができる。
本発明の防振ゴムは、上述したゴム組成物を加硫して得られるものであるが、防振ゴムとしては、例えば、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位に好適に使用されるものであるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜14、比較例1〜10]
下記表1〜3に示す配合組成で混練し、実施例1〜14及び比較例1〜10の各々の防振ゴム組成物を所定の条件で所定の形状に加硫硬化させ、成型物を作製した。得られた成型物を本発明の防振ゴムの評価体とした。得られた成型物について、硬度(Hd)、引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)、引張応力(Md100)及び(Md300)、耐熱性、圧縮永久歪み(CS)、動倍率(Kd/Ks)、低温特性及びムーニースコーチタイム(加工性)を下記JIS規格に準拠して測定を行い、評価した。その結果を表1〜3に併記する。
[硬度(Hd)]
JIS K 6253(タイプA)に準拠した。
[引張伸び(Eb)]
JIS K 6251に準拠した。
[引張強さ(Tb)]
JIS K 6251に準拠した。
[引張応力(Md100)及び(Md300)]
JIS K 6251に準拠して、伸びが100%のときの応力(Md100)及び伸びが300%のときの応力(Md300)を求めた。
[耐熱性(熱老化試験)]
JIS K 6257に準拠し、100℃,96時間の熱老化条件下で行い、それぞれ試験片を放置した後、上記引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)、及び引張応力(Md100)及び(Md300)をそれぞれ測定し、また、これらの保持率を求めた。保持率の定義は、熱老化前の試験片の各物性値に対する熱老化後の試験片の各物性値の比率(%)であって、例えば引張伸び(Eb)の保持率では(熱老化後のEb/熱老化前のEb)×100(%)となる。保持率は100(%)に近い程、熱老化による変化がないことを意味し、優れていることを示す。
[圧縮永久歪み]
100℃,72時間の加熱温度条件の下、圧縮永久歪み試験をJIS K 6262に準拠して実施した。
[静バネ定数(Ks)、動バネ定数(Kd)及び動倍率(Kd/Ks)]
JIS K 6385に準拠し、Kdは100Hzで測定した。
[低温特性]
直径30mm×高さ30mmの円柱状のゴムサンプルを作成し、JIS K 6385に準拠し、Kdは40Hzで測定した(これを初期Kdとする)。その後、−35℃の恒温槽で10日間暴露後、上記条件と同様にKdを測定した(これを低温暴露後Kdとする)。低温暴露後Kd/初期Kdを低温特性の基準とし、各表中においては、低温暴露後Kd/初期Kd≦5では○、5<低温暴露後Kd/初期Kd≦20では△、低温暴露後Kd/初期Kd≧20では×と表記した。
[キュラスト]
JIS K 6300「未加硫ゴム物理試験方法」に準じ、対象となるゴム組成物を165℃で加硫して測定した。表中には、t(10)を測定し、比較例1のt(10)の時間を100としたときの指数を記載する。指数が大きい程、耐スコーチ性に優れることを示す。なお、t(10)は加硫の開始点を意味するのでスコーチ時間とした。
上記の配合についての詳細は下記の通りである。
ゴム成分
・天然ゴム(NR):「RSS#4」
・ブタジエンゴム(BR):JSR社製「T700」
カーボンブラック
・FEF級のカーボンブラックを使用した。旭カーボン(株)製「旭 #65」
・FT級のカーボンブラックを使用した。旭カーボン(株)製「アサヒサーマル」
ステアリン酸
新日本理化社製「ステアリン酸50S」
亜鉛華
商品名「3号亜鉛華」(ハクスイテック社製)
ワックス(WAX)
商品名「サンタイト S」(精工化学社製)
老化防止剤:RD
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業(株)製「ノクラック224」
老化防止剤:6C
N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業(株)製「ノクラック NS−6」
MICROCRYSTALLINE WAX
精工化学社製「サンタイト S」
ナフテンオイル
SUN REFINING AND MARKETING COMPANY 「Sunthene4240」
硫黄
商品名「粉末硫黄」(鶴見化学社製)
N,N’−m−フェニレンビスマレイミド
大内新興化学工業(株)製「バルノックPM」
4,4’−メタンビス(N−フェニルマレイミド)
大和化成工業(株)製「BMI−RB」
加硫促進剤 TT
商品名「アクセル TMT−PO」(川口化学工業(株)製)
加硫促進剤 CZ
商品名「ノクセラー CZ−G」(大内新興化学工業(株)製)
加硫促進剤 TBT−P
商品名「アクセル TBT−P」(川口化学工業(株)製)
加硫促進剤 NS
商品名「ノクセラー NS」(大内新興化学工業(株)製)
加硫促進剤 TOT
商品名「ノクセラー TOT−N」(大内新興化学工業(株)製)
N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミド
商品名「Vulkalent E/C」(LANXESS社製)
Figure 0005983049
表1の結果から分かるように、実施例1は、比較例2と比べると、老化Md100保持率、老化Md300保持率、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工安定性(スコーチ安定性)の改善が見られる。同様に、実施例2は、比較例3と比べると、老化Md100保持率、老化Md300保持率、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工安定性(スコーチ安定性)の改善が見られる。同様に、実施例3は、比較例4と比べると、老化Md100保持率、老化Md300保持率、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工安定性(スコーチ安定性)の改善が見られる。
Figure 0005983049
表2の結果から分かるように、実施例4は、比較例5と比べると、老化Md100保持率、老化Md300保持率、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工安定性(スコーチ安定性)の改善が見られる。同様に、実施例5は、比較例6と比べると、老化Md100保持率、老化Md300保持率、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工安定性(スコーチ安定性)の改善が見られる。同様に、実施例6は、比較例7と比べると、老化Md100保持率、老化Md300保持率、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工安定性(スコーチ安定性)の改善が見られる。
Figure 0005983049
表3の結果から分かるように、実施例7〜12は、比較例9と比べると、老化Md100保持率、老化Md300保持率、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工安定性(スコーチ安定性)の改善が見られる。また、実施例13及び実施例14は、比較例10と比べると、老化Md100保持率、老化Md300保持率、圧縮永久歪み、動倍率、低温特性及び加工安定性(スコーチ安定性)の改善が見られる。

Claims (4)

  1. ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対して、加硫剤として、ビスマレイミド化合物を含有すると共に、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを含有することを特徴とする防振ゴム組成物。
  2. 上記ビスマレイミド化合物の配合量が上記ゴム成分100質量部に対して1.0〜5.0質量部であり、且つN−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの配合量が上記ゴム成分100質量部に対して0.2〜4質量部である請求項1記載の防振ゴム組成物。
  3. 上記ゴム成分100質量部に対して硫黄を0.2〜1.0質量部含有する請求項1又は2記載の防振ゴム組成物。
  4. 請求項1、2又は3記載のゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
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