JP5210801B2 - 防振ゴム用ゴム組成物及び防振ゴム - Google Patents

防振ゴム用ゴム組成物及び防振ゴム Download PDF

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本発明は、防振ゴム用ゴム組成物に関する。特には、自動車等の車両のエンジンマウント、ストラットマウント、ボディマウント、サスペンションブッシュなどの防振部材として好適に用いることのできる防振ゴム用ゴム組成物、及びこれを用いた防振ゴムに関するものである。
自動車等の車両にはエンジンや車体の振動を吸収し、乗り心地の向上や騒音を防止するための防振ゴムが用いられている。防振ゴムは、一般に、動倍率などの防振性能が求められるが、それだけでなく、例えば、自動車のエンジンルームや排気系などの高温部に用いられる場合には、耐熱性が求められる。特に、近年のエンジンの高出力化等に伴い、防振ゴムに対する耐熱性の要求は一段と厳しくなっている。
従来、防振ゴム用ゴム組成物のゴム成分としては、低動倍率や耐疲労性の観点から天然ゴム、又は天然ゴムとジエン系合成ゴムとのブレンドが一般に用いられている。そして、このようなゴム成分を含むゴム組成物の耐熱性を向上する技術として、ゴム組成物中の硫黄量を減らし加硫促進剤を多く配合して加硫する技術、いわゆる有効加硫の技術が知られている。
しかしながら、従来の有効加硫技術では、モノスルフィド結合による架橋形態を多くすることにより、加硫ゴムの耐熱性をある程度は向上させることができるもの、上記要求に十分に対応できない状況になっている。また、硫黄量を少なくして架橋部位のスルフィド結合数が減少することで、ゴム弾性や柔軟性が喪失されて、ゴム組成物の耐久性(即ち、耐へたり性)が悪化するという問題が生じる。
加硫ゴムの耐熱性を向上するために、硫黄以外の架橋を導入することが提案されている。例えば、下記特許文献1〜3には、架橋剤としてマレイミド化合物を使用することで耐熱性を向上することが開示されている。しかしながら、これらの方策のみでは、上記のようなエンジンマウント等の防振ゴムにおける高い耐熱性の要求に対して十分に応えられない場合があり、耐熱性と耐へたり性の両方をバランスよく向上させることは難しい。
なお、特許文献2及び3は、ビスマレイミド化合物を配合するものではあるが、加硫剤として硫黄元素を含有しないものであるため、硫黄を必須成分とする本発明とは大きく異なるものである。
特開平3−258840号公報 特開2005−194501号公報 特開2006−273941号公報
本発明は、以上の点に鑑み、防振ゴム用ゴム組成物において、加硫後のゴムの耐熱性と耐へたり性の両方をバランス良く向上する点にある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、硫黄量の少ない配合系において、ビスマレイミド化合物とイミダゾール化合物を併用することで、耐熱性と耐へたり性をバランス良く改良できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、天然ゴム、又は天然ゴムとジエン系合成ゴムとのブレンドを主成分とするゴム成分を含有する防振ゴム用ゴム組成物において、前記ゴム成分100重量部に対し、硫黄を0.1〜1.3重量部と、ビスマレイミド化合物を0.2〜4重量部と、イミダゾール化合物を0.5〜4.5重量部含有するものである。
また、本発明に係る防振ゴムは、上記防振ゴム用ゴム組成物を使用し、加硫成形して得られるものである。
本発明の防振ゴム用ゴム組成物によれば、加硫後のゴムの耐熱性と耐へたり性をバランス良く向上することができる。従って、該ゴム組成物を用いてなる防振ゴムは、優れた耐熱性及び耐へたり性を備え、それ故に、高い耐熱性を要求されるエンジンマウント等の防振ゴムとして有用である。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、ゴム成分(A)に、少量の硫黄(B)とともに、ビスマレイミド化合物(C)と、イミダゾール化合物(D)を組み合わせて配合してなるものである。ここで、イミダゾール化合物を含有せず、硫黄とビスマレイミド化合物を含有する場合、その加硫後のゴムの耐へたり性はある程度向上するものの、耐熱性が劣る傾向にある。一方、ビスマレイミド化合物を含有せず、硫黄とイミダゾール化合物を含有する場合、その加硫後のゴムの耐熱性はある程度向上するものの、耐へたり性が劣る傾向にある。硫黄量の少ない配合系である低硫黄配合系において、ビスマレイミド化合物とイミダゾール化合物を組み合わせることにより、耐熱性と耐へたり性の両方をバランス良く向上させることができる。
上記(A)成分であるゴム成分は、天然ゴム、又は天然ゴムとジエン系合成ゴムとのブレンドを主成分とするものである。このようなゴム成分を含むゴム組成物であると、加硫後のゴムは、防振ゴムに要求される動特性としての指標である動倍率(動的バネ定数/静的バネ定数)が低くなり、かつ繰り返し変性に対する抵抗性が高くなる。
ゴム成分としては、天然ゴム(NR)単独であってもよく、天然ゴムとジエン系合成ゴムのブレンドであってもよい。かかるジエン系合成ゴムとしては、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。これらジエン系合成ゴムの重合方法やミクロ構造は限定されず、これらのうち1種又は2種以上を天然ゴムにブレンドして用いることができる。
天然ゴムとジエン系合成ゴムのブレンド比は特に限定されないが、天然ゴムが有する耐疲労性能を維持するため、天然ゴムをゴム成分中に50重量%以上含有することが好ましく、より好ましくは90重量%以上含有することである。
上記ゴム成分には、天然ゴム及びジエン系合成ゴムに加えて、その他の合成ゴムを配合してもよい。そのような合成ゴムとしては、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPM)等のオレフィン系ゴム、臭素化ブチルゴム(Br−IIR)等のハロゲン化ブチルゴム、その他、ポリウレタンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン等が挙げられる。但し、上記ゴム成分は、天然ゴム及びジエン系合成ゴムを主成分とするものであるため、その他の合成ゴムは本発明の効果を損なわない範囲内で配合されるものであり、該その他のゴム成分の使用量はゴム成分中50重量%未満にとどめるべきである。
上記(B)成分の硫黄としては、通常のゴム用硫黄を用いることができ、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄等が挙げられる。硫黄の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.1〜1.3重量部である。硫黄の含有量が0.1重量部未満では、加硫ゴムの架橋密度が不足してゴム強度等が低下し、1.3重量部を超えると、耐熱性が悪化する。加硫ゴムのゴム強度を良好に確保し、耐熱性と耐へたり性を向上するためには、硫黄の含有量がゴム成分100重量部に対して0.2〜1.2重量部であることがより好ましい。
上記(C)成分のビスマレイミド化合物としては、下記一般式(1)で表されるものが好ましく用いられる。
Figure 0005210801
式中、R〜Rは、水素原子、アルキル基、アミノ基(−NH)、ニトロ基(−NO)又はニトロソ基(−NO)を示し、互いに同一であっても異なってもよい。Xは、2価の有機基を示す。
〜Rにつき、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基が挙げられる。
上記Xの2価の有機基としては、脂肪族飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は、芳香環を有する炭化水素基が好ましく、これらは置換基を有しても有しなくてもよい。より詳細には、炭素数4〜12のアルキレン基、フェニレン基、1〜4個の芳香環を有しかつ主鎖にヘテロ原子を含んでもよい炭化水素基が挙げられる。上記置換基としては、アルキル基(好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基)、−NO、−NH、−F、−Cl、−Br等が挙げられる。上記芳香環を有する炭化水素基において、主鎖に含まれてもよいヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子等が挙げられ、より詳細には、各芳香環が−O−、−S−、−SS−、−SO−等により結合された態様が挙げられる。
好ましいビスマレイミド化合物の具体例としては、下記式(1−1)で表されるN,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド(ケイアイ化成社製、BMI−HS)、下記式(1−2)で表されるN,N’−m−フェニレンジマレイミド(大内新興化学工業社製、バルノックPM−P)、下記式(1−3)で表される2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製、BMI−80)、下記式(1−4)で表されるビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン(ケイアイ化成社製、BMI−70)、及び、下記式(1−5)で表される1,6−ヘキサンジイルビスマレイミドなどが挙げられる。
Figure 0005210801
ビスマレイミド化合物の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.2〜4重量部である。ビスマレイミド化合物の含有量が0.2重量部未満では、耐熱性と耐へたり性の両方をバランス良く向上することができず、特には耐へたり性に劣る。含有量が4重量部を超えると、スコーチ性が悪化しゴム焼けが生じやすくなる。良好なスコーチ性を維持しながら、加硫ゴムの耐熱性と耐へたり性をより向上するためには、ビスマレイミド化合物の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.5〜3重量部であることが好ましい。
上記(D)成分のイミダゾール化合物としては、2−メルカプトベンズイミダゾール骨格を持つ化合物が好適である。より詳細には、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトアルキルベンズイミダゾール、及びこれらの金属塩が好ましいものとして挙げられる。具体的には、下記式(3−1)で表される2−メルカプトベンズイミダゾール亜鉛塩(大内新興化学工業社製、ノクラックMBZ)、下記式(3−2)で表される2−メルカプトベンズイミダゾール(大内新興化学工業社製、ノクラックMB)、及び、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール(大内新興化学工業社製、ノクラックMMB)が例示できる。
Figure 0005210801
イミダゾール化合物の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.5〜4.5重量部である。イミダゾール化合物の含有量が0.5重量部未満では、耐熱性と耐へたり性の両方をバランス良く向上することができず、特には耐熱性に劣る。含有量が4.5重量部を超えると、スコーチ性が悪化しゴム焼けが生じやすくなる。良好なスコーチ性を維持しながら、加硫ゴムの耐熱性と耐へたり性をより向上するためには、イミダゾール化合物の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.8〜3.5重量部であることが好ましい。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物には、上記(A)〜(D)成分に加えて、スルフェンイミド化合物(E)を更に配合してもよい。架橋剤としての上記ビスマレイミド化合物とともに、加硫促進剤としてスルフェンイミド化合物を配合することで、防振ゴムの耐熱性と耐へたり性のバランスを一層向上することができるとともに、スコーチ性を改良して工程性を向上することができる。
スルフェンイミド化合物は下記一般式(2)で表される化合物である。
Figure 0005210801
式中、Yは、炭素数1〜18の炭化水素基を示し、より詳細には、炭素数1〜18の直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、脂環族炭化水素基、及び芳香族炭化水素基が挙げられる。
ゴム組成物中での分散性、加硫促進効果及び加硫ゴムとして長時間使用した場合の振動特性の変化率を考慮した場合、置換基Yがt−ブチル基であるN−t−ブチル−ジ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミド、置換基Yがシクロヘキシル基であるN−シクロヘキシル−ジ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミド、及び置換基Yがフェニル基であるN−フェニル−ジ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミドが好ましい。より好ましくは、下記式(2−1)で表されるN−t−ブチル−ジ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミド(FLEXSYS社製、SANTOCURE TBSI)、及び、下記式(2−2)で表されるN−シクロヘキシル−ジ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミドを用いることである。
Figure 0005210801
スルフェンイミド化合物の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.5〜3.5重量部であることが好ましく、より好ましくは1〜3重量部である。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物には、上記(A)〜(E)成分の他に、カーボンブラックやシリカ等のフィラー、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、有機過酸化物、老化防止剤、ワックスやオイル等の軟化剤、加工助剤等、通常ゴム工業で使用される各種添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内において適宜配合することができる。
カーボンブラックとしては、例えば、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF等が用いられる。カーボンブラックは、加硫後のゴムの硬度、補強性、低発熱性等のゴム特性を調整し得る範囲で使用することができる。カーボンブラックの配合量は特に限定されないが、ゴム成分100重量部に対して、20〜120重量部であることが好ましく、より好ましくは30〜100重量部、更に好ましくは30〜60重量部である。この配合量が20重量部未満では、カーボンブラックによる補強効果が十分に得られず、逆に120重量部を超えると、発熱性、ゴム混合性及び加工時の作業性等が悪化する。
加硫促進剤としては、上記(E)成分のスルフェンイミド化合物の他、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チオカルバミン酸塩系加硫促進剤等を、単独又は適宜組み合わせて用いることができる。これらの中でも、好ましくはチアゾール系加硫促進剤を使用することであり、本発明の上記した効果を高めることができる。チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、及び2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩等が挙げられる。チアゾール系加硫促進剤を配合する場合、その配合量はゴム成分100重量部に対して0.5〜6.5重量部であることが好ましい。
老化防止剤としては、芳香族アミン系老化防止剤、アミン−ケトン系老化防止剤、モノフェノール系老化防止剤、ビスフェノール系老化防止剤、ポリフェノール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で、又は適宜組み合わせて用いることができる。
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、通常の方法、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ローラーなどの混練機を用いて混練りすることにより得られる。上記各成分の配合方法は特に限定されない。通常は、硫黄、ビスマレイミド化合物及び加硫促進剤等の加硫系成分以外の配合成分を予め混練し、その後残りの成分を添加して更に混練する方法が好ましく用いられる。
このようにして得られたゴム組成物は、所定形状に成形加工後、加硫を行うことで、防振ゴムを得ることができる。防振ゴムの具体例としては、エンジンマウント、ストラットマウント、ボディマウント、キャブマウント、メンバーマウント、デフマウントなどのマウント、サスペンションブッシュ、アームブッシュ、トルクブッシュなどのブッシュ、トーショナルダンパー、マフラーハンガー、ダンパープーリ、ダイナミックダンパー等の自動車用防振ゴムが挙げられる。また自動車用以外にも、鉄道車両用防振ゴム、産業機械用防振ゴム、建築用免震ゴム、免震ゴム支承等の防振、免震ゴムに好適に用いることができる。特には、エンジンマウント等の耐熱性を必要とする自動車用防振ゴムの構成部材として有用である。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
下記表1〜5に示す配合に従い、実施例及び比較例の各ゴム組成物を配合し、バンバリーミキサーを用いて混練し、ゴム組成物を調製した。表1〜5中の各成分は以下の通りである。
・天然ゴム:RSS#3、
・カーボンブラック:FEF、東海カーボン社製「シーストSO」、
・硫黄:5%オイル処理硫黄、
・イミダゾール化合物(1):2−メルカプトベンズイミダゾール亜鉛塩、大内新興化学工業社製「ノクラックMBZ」、
・イミダゾール化合物(2):2−メルカプトベンズイミダゾール、大内新興化学工業社製「ノクラックMB」、
・ビスマレイミド化合物(1):N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ケイアイ化成社製「BMI−HS」、
・ビスマレイミド化合物(2):N,N’−m−フェニレンジマレイミド、大内新興化学工業社製「バルノックPM−P」、
・ビスマレイミド化合物(3):2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ケイアイ化成社製「BMI−80」、
・ビスマレイミド化合物(4):1,6−ヘキサンジイルビスマレイミド、
・スルフェンイミド化合物:N−t−ブチル−ジ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミド、FLEXSYS社製「SANTOCURE TBSI」。
各ゴム組成物には、共通配合として、ゴム成分100重量部に対し、アロマオイル(ジャパンエナジー社製「プロセスX−140」)5重量部、酸化亜鉛(3号亜鉛華)5重量部、ステアリン酸(工業用ステアリン酸)1重量部、ワックス(ミクロクリスタリンワックス、日本精蝋社製)2重量部、老化防止剤(N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、精工化学社製「オゾノン35PR」)2重量部、チアゾール系加硫促進剤(ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、大内新興化学工業社製「ノクセラーDM−P(DM)」)4重量部、チウラム系加硫促進剤(テトラメチルチウラムモノスルフィド、大内新興化学工業社製「ノクセラーTS(TS-P)」)0.4重量部を配合した。
各ゴム組成物について、スコーチ性を評価するとともに、所定の金型を使用して150℃にて20分間加熱、加硫して加硫ゴムの試験片を作製し、耐熱性及び耐へたり性を評価した。各評価方法は次の通りである。
・耐熱性:JIS K6251に準拠し、JIS3号ダンベルを使用して作製したサンプルにつき、熱老化前の引張試験における破断伸びに対する、100℃×500時間熱老化後の引張試験における破断伸びの保持率(%)を算出した。評価は、各表における比較例2、比較例15、比較例28、実施例40の加硫ゴムについて算出した破断伸びの保持率をコントロール(即ち、100)として、該コントロールに対して5%以上の改良が見られたもの(即ち、105以上)を「○(良好)」、5%以上の悪化が見られたもの(即ち、95以下)を「×(不良)」、コントロールに対する違いが5%未満のもの(即ち、95超105未満)を「−(同等)」で評価した。
・耐へたり性:JIS K6262に準拠し、圧縮永久歪試験(25%圧縮、100℃×500時間)を行い、圧縮永久歪率(%)を測定した。評価は、各表における比較例2、比較例15、比較例28、実施例40の加硫ゴムについて測定した圧縮永久歪率をコントロール(即ち、100)として、該コントロールに対して5%以上の改良が見られたもの(即ち、95以下)を「○(良好)」、5%以上の悪化が見られたもの(即ち、105以上)を「×(不良)」、コントロールに対する違いが5%未満のもの(即ち、95超105未満)を「−(同等)」で評価した。
・スコーチ性:JIS K6300に準拠し、試験温度125℃にてスコーチタイムtを測定した。評価は、各表における比較例2、比較例15、比較例28、実施例40のゴム組成物について測定したスコーチタイムをコントロール(即ち、100)として、該コントロールに対して5%以上の改良が見られたもの(即ち、105以上)を「○(良好)」、5%以上の悪化が見られたもの(即ち、95以下)を「×(不良)」、コントロールに対する違いが5%未満のもの(即ち、95超105未満)を「−(同等)」で評価した。
Figure 0005210801
表1に示すように、低硫黄配合系においてビスマレイミド化合物を含有するものの、イミダゾール化合物を含有しない比較例2〜4に比べて、ビスマレイミド化合物とイミダゾール化合物を併用した実施例では、スコーチ性を損なうことなく、耐熱性と耐へたり性をバランス良く向上することができた。これに対し、硫黄を配合しない系でビスマレイミド化合物とイミダゾール化合物を併用した比較例5では、実施例のような耐熱性と耐へたり性の向上効果は得られなかった。また、低硫黄配合系においてイミダゾール化合物を含有するものの、ビスマレイミド化合物を含有しない比較例6,8,10,12では、耐熱性の向上については、ある程度の向上が見られたものの、耐へたり性に劣り、本発明による相乗効果は得られなかった。なお、比較例7、9、11及び13のように、イミダゾール化合物又はビスマレイミド化合物の配合量が多すぎると、スコーチ性が悪化して工程性に劣るものであった。
Figure 0005210801
Figure 0005210801
Figure 0005210801
表2〜4に示すように、硫黄の含有量が0.7重量部及び1.3重量部の場合でも、イミダゾール化合物とビスマレイミド化合物を併用することにより、スコーチ性を損なうことなく、耐熱性と耐へたり性をバランス良く向上することができた。一方、硫黄の含有量が1.9重量部と多くなりすぎると、イミダゾール化合物とビスマレイミド化合物を併用したにもかかわらず、耐熱性に劣っており、またスコーチ性も損なわれた。
Figure 0005210801
表5に示すように、イミダゾール化合物及びビスマレイミド化合物に加えて、加硫促進剤としてスルフェンイミド化合物を配合したことにより、耐熱性と耐へたり性のバランスを一層向上することができ、スコーチ性も改善されていた。

Claims (8)

  1. 天然ゴム、又は天然ゴムとジエン系合成ゴムとのブレンドを主成分とするゴム成分を含有する防振ゴム用ゴム組成物において、
    前記ゴム成分100重量部に対し、硫黄を0.1〜1.3重量部と、ビスマレイミド化合物を0.2〜4重量部と、イミダゾール化合物を0.5〜4.5重量部含有する防振ゴム用ゴム組成物。
  2. 前記ビスマレイミド化合物が下記一般式(1)で表されるものである請求項1記載の防振ゴム用ゴム組成物。
    Figure 0005210801
    (式中、R〜Rは、水素原子、アルキル基、アミノ基、ニトロ基又はニトロソ基を示し、互いに同一であっても異なってもよい。Xは、2価の有機基を示す。)
  3. 前記ビスマレイミド化合物が、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’−m−フェニレンジマレイミド、2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、及び1,6−ヘキサンジイルビスマレイミドから選択される少なくとも1種である請求項2記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  4. 前記イミダゾール化合物が2−メルカプトベンズイミダゾール骨格を持つ化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  5. 前記イミダゾール化合物が、2−メルカプトベンズイミダゾール亜鉛塩、2−メルカプトベンズイミダゾール、及び2−メルカプトメチルベンズイミダゾールから選択される少なくとも1種である請求項4記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  6. 下記一般式(2)で表されるスルフェンイミド化合物を更に含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の防振ゴム用ゴム組成物。
    Figure 0005210801
    (式中、Yは、炭素数1〜18の炭化水素基を示す。)
  7. 前記スルフェンイミド化合物が、N−t−ブチル−ジ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミド、及びN−シクロヘキシル−ジ(2−ベンゾチアゾール)スルフェンイミドから選択される少なくとも1種である請求項6記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の防振ゴム用ゴム組成物を使用し、加硫成形して得られる防振ゴム。
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