JP6112755B2 - 防振ゴム組成物及び防振ゴム - Google Patents

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Description

本発明は、高温環境下において好適に使用できる防振ゴム組成物及び該組成物を硬化させてなる防振ゴムに関する。特に、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位で好適に使用できる防振ゴム組成物及び防振ゴムに関する。
従来、自動車等の各種車両では、搭乗者の快適性を向上させるために、振動や騒音の発生源となる部位に様々な防振材を配置し、室内への振動や騒音の侵入を低減する試みがなされてきた。例えば、振動や騒音の主たる発生源であるエンジンに対しては、トーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の構成部材に防振ゴムを用いることでエンジン駆動時の振動を吸収し、室内への振動及び騒音の侵入や、周辺環境への騒音の拡散を低減している。
このような防振ゴムの基本的な特性としては、エンジン等の質量物を支える強度特性や、その振動を吸収し抑制する防振性能が要求される。更に、エンジンルーム等の高温環境下で使用される場合には、強度特性に優れ、かつ動倍率が低く防振性能に優れるのは勿論のこと、耐熱性,耐オゾン性及び圧縮永久歪みに優れることが求められる。特に、近年では、エンジンの高出力化や、室内空間拡大等によるエンジンルームの省スペース化に伴い、エンジンルーム内の温度は上昇する傾向にあり、自動車用防振ゴムの耐熱性に対する要求もより厳しいものとなっている。
これまで、防振ゴムのゴム成分としては、破壊特性などの物性面に優れる天然ゴム(NR)が用いられることが多かった。しかしながら、NRは、破壊特性等に優れるものの、耐熱性や耐オゾン性が合成ゴムに比較して劣るため、高温環境下での使用においては耐熱性及び耐オゾン性等が不十分であった。
そのような中で、防振ゴムの耐熱性や耐オゾン性の特性を向上させるためにNRの一部もしくは全部をエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)に置換し、パーオキサイド架橋することが行われている。例えば、特開平4−246448号公報(特許文献1)には、EPDM単独配合に不飽和脂肪酸亜鉛を配合して耐熱性を改良する技術が開示され、特開平7−268147号公報(特許文献2)及び特開平7−268148号公報(特許文献3)には、特定のEPDMをパーオキサイド架橋することにより、耐久性を向上させた耐熱防振ゴムが得られる耐熱防振ゴム組成物が提案されている。しかしながら、これら手法では、引張り強度(常温、高温)、引裂き性などのゴム物性及び耐久性が大幅に低下してしまうおそれがある。更に、防振ゴムでは重要な特性である動倍率が上昇し、得られる硬化物が性能として劣ったものとなることが多い。
一方、他の手法で性能を向上させた防振ゴムとして、特定のクロロプレン系ゴムをベースとし、これに特定量のカーボンブラックと軟化剤を配合した、高硬度で低い動倍率を有するゴム成形品を得られるゴム組成物(特開平8−127673号公報:特許文献4)や、共役ジエンを含まないエチレン−α−オレフィン共重合ゴムを用いて、過酸化物で加硫した耐熱性及び動的ヘタリ性に優れた防振ゴム(特開平1−299806号公報:特許文献5)なども提案されているが、更なる改善が望まれる。また、優れた防振性能を得ることができる防振ゴム組成物を得るために、ジエン系ゴムに特定のビスマレイミド化合物のみを加硫剤として用いる技術(特開2006−273941号公報:特許文献6)も提案されているが、防振ゴムの諸性能を更に改良することも望まれる。
また、本出願人は、先に、NR/EPDMのゴム配合に、(メタ)アクリル酸亜鉛とビスマレイミド化合物とを併用することによりゴムの破壊特性、疲労特性及び耐熱性を低下させずに動倍率を下げ、且つ圧縮永久歪みを改良する提案をしている(特願2009−195021)。しかしながら、この提案でも、防振ゴムの引張物性の低下が若干見られ、改善の余地があった。
特開平4−246448号公報 特開平7−268147号公報 特開平7−268148号公報 特開平8−127673号公報 特開平1−299806号公報 特開2006−273941号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、耐熱性、圧縮永久歪み、低動倍率、引張り物性(伸び,強度)及び加工性(耐スコーチ性)に優れるゴム硬化物が得られる防振ゴム組成物、及び該ゴム組成物を硬化させてなる防振ゴムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、NRもしくはNRとジエン系ゴムとの混合ゴム成分に、硫黄と加硫促進剤と、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを含むゴム組成物が、耐熱性、圧縮永久歪み、低動倍率、引張り物性及び加工性を全て向上できることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
即ち、一般に、ジエン系ゴムの配合において、加硫剤として硫黄及び加硫促進剤を使用する場合、加硫反応は、使用する硫黄と加硫促進剤との比により、「通常の加硫(CV)」、「準有効加硫(semi-EV)」、「有効加硫(EV)」に分類されている。一般的には、加硫促進剤/硫黄の比が、CV:0.1〜0.6、semi-EV:0.7〜2.5、EV:2.5〜12とされており、CVからEVに変わると、防振ゴムで求められる耐熱性や圧縮永久歪み(CS)が良い傾向となる。従って、昨今の車両の熱環境の悪化に伴い、semi-EV、 EVを採用することが好まれている。硫黄と加硫促進剤との比や、加硫促進剤の種類の研究開発は盛んに行われており、ゴム特性の改善は多く見られるが、本発明では、加硫促進剤/硫黄の加硫系に、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを添加することにより、従来から調整されてきた硫黄と加硫促進剤との比や、加硫促進剤の種類のみでは、改善することができなかった、耐熱性,圧縮永久歪み,動倍率及び加工性(耐スコーチ性)の全ての面に優れる防振ゴム用のゴム組成物を見出すことができたものである。また、本発明のゴムの耐熱性においては、ゴムの伸びや強力の保持率は同等であるものの、モジュラスの変化率を抑えることを可能にしたものである。即ち、熱老化後にモジュラスの変化率を抑えることができるということは、防振ゴムで強く求められるバネ特性を長く保持することが可能であり、より長期間に渡って新車の乗り心地を得られることに繋がるものである。
従って、本発明は下記の防振ゴム用ゴム組成物及び防振ゴムを提供する。
[1]天然ゴム、または天然ゴムとジエン系ゴムとを混合したものを主成分とするゴム成分(但し、共役ジエン系ゴム、シリカ及び有機カチオン性物質からなる共凝固物を除く。)に、(A)硫黄、(B)加硫促進剤及び(C)N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを含むことを特徴とする防振ゴム組成物。
[2]上記(C)N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの配合量が、ゴム成分100質量部に対して、0.2〜4質量部である[1]記載の防振ゴム組成物。
[3]上記(A)硫黄と(B)加硫促進剤との配合比(B)/(A)が、質量比で0.7〜12である[1]又は[2]記載の防振ゴム組成物。
[4]上記[1]、[2]又は[3]記載のゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
本発明の防振ゴム組成物は、耐熱性を維持しつつ、圧縮永久歪み、低動倍率、引張り物性、更には、加工性(耐スコーチ性)に優れるものである。特に、本発明の防振ゴム組成物においては、熱老化後にモジュラス(引張モジュラス)の変化率を抑えることができるので、防振ゴムで強く求められるバネ特性を長く保持することが可能であり、より長期間に渡って新車の乗り心地を維持することができる。
本発明の防振ゴム組成物は、ゴム成分としては、天然ゴム(NR)、または天然ゴムとジエン系ゴムとを混合したものを主成分とするものである。上記ジエン系ゴムとしては、特に限定はなく、例えば、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられ、これらの中から1種を単独又は2種以上を混合して用いることができる。本発明においては、特に、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)を好適に用いることができる。
加硫剤としては、硫黄が用いられる。硫黄の総配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部である。
また、硫黄架橋を促進させるために加硫促進剤を使用することができる。該加硫促進剤の種類としては、特に制限されるものではないが、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のベンゾチアゾール系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラドデシルチウラウムジスルフィド、テトラオクチルチウラウムジスルフィド、テトラベンジルチウラウムジスルフィド等のチウラウム系加硫促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛等のジチオカルバミン酸塩系;その他ジアルキルジチオリン酸亜鉛などを挙げることができる。
上記の加硫促進剤については、スルフェンアミド系、チウラム系、チアゾール系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸塩系等の1種又は2種以上を併用することができ、加硫挙動(速度)の調整等のため、加硫促進能力が比較的高いチウラム系及び/又はチアゾール系と、加硫促進能力が比較的中〜低程度のグアニジン系及び/又はスルフェンアミド系の加硫促進剤とを組み合わせることが好適に採用される。具体的には、テトラメチルチウラムジスルフィドとN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドとの組合せ、テトラブチルチウラムジスルフィドとN−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドとの組合せ、ジベンゾチアジルジスルフィドとジフェニルグアニジンとの組合せ等が挙げられる。加硫促進剤の総配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2〜10質量部である。
本発明では、上記の(A)硫黄と(B)加硫促進剤との配合比を、質量比で(B)/(A)=0.7〜12、好ましくは1.5〜5である。このように、通常の配合量より硫黄を少量とし、加硫促進剤の配合量を相対的に多くすることにより、硫黄加硫反応をCVからsemi-EV やEVにシフトさせ、防振ゴムとしての耐熱性や圧縮永久歪みを良好に得ることができる。
本発明では、ゴム組成物に、(C)N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを含むものであり、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドは下記の化学構造を有する。本発明では、上記(C)成分を配合することにより、従来から調整されてきた硫黄と加硫促進剤との比や、加硫促進剤の種類のみでは、改善することができなかった、耐熱性,圧縮永久歪み,動倍率及び加工性(耐スコーチ性)の全ての面に優れる防振ゴムを得ることができる。
Figure 0006112755
上記(C)N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2〜4質量部である。この配合量を逸脱すると、耐熱性,圧縮永久歪み,動倍率及び加工性(耐スコーチ性)の面で改善が見られないおそれがある。
上記(C)成分の具体的な商品名としては、「Vulkalent E/C」(LANXESS社製)等が挙げられる。
本発明においては、加硫を促進する観点から、亜鉛華(ZnO)や脂肪酸等の加硫促進助剤を配合することができる。脂肪酸としては飽和,不飽和あるいは直鎖状、分岐状のいずれの脂肪酸であってもよく、脂肪酸の炭素数としても特に制限されるものではないが、例えば炭素数1〜30、好ましくは15〜30の脂肪酸、より具体的にはシクロヘキサン酸(シクロヘキサンカルボン酸)、側鎖を有するアルキルシクロペンタン等のナフテン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸(ネオデカン酸等の分岐状カルボン酸を含む)、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)等の飽和脂肪酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、ロジン、トール油酸、アビエチン酸等の樹脂酸などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明においては、亜鉛華及びステアリン酸を好適に用いることができる。これら加硫促進助剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜7質量部である。配合量が10質量部を超えると、作業性の悪化及び動倍率の悪化等を招くおそれがあり、1質量部未満になると、加硫遅延等のおそれがある。
オイルとしては、公知のものを使用することができ、特に制限されないが、具体的には、アロマティック油、ナフテニック油、パラフィン油等のプロセスオイルや、やし油等の植物油、アルキルベンゼンオイル等の合成油、ヒマシ油等を使用することができる。本発明においては、パラフィン油を好適に用いることができる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらオイルの配合量は、特に制限されるものではないが、上記ゴム成分100質量部に対し、概ね15〜45質量部とすることができる。配合量が上記範囲を逸脱すると、混練作業性が悪化するおそれがある。なお、油展されたゴムを上記ゴム成分に用いる場合は、該ゴムに含有されるオイルと、混合時に別途添加されるオイルとの合計量が上記範囲となるように調整すればよい。
カーボンブラックとしては、公知のものを使用することができ、特に限定されるものではないが、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカーボンブラックを挙げることができ、本発明においては、FEFを好適に用いることができる。また、これらのカーボンブラックは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらカーボンブラックの配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、
通常15〜60質量部、好ましくは20〜50質量部である。配合量が60質量部を超えると、作業性が悪化するおそれがあり、15質量部未満になると、接着性の悪化を招くおそれがある。
老化防止剤としては、公知のものを用いることができ、特に制限されないが、フェノール系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、アミン系老化防止剤などを挙げることができる。これら老化防止剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、通常2〜10質量部、好ましくは3〜7質量部である。
また、上記ゴム成分に対して、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、ゴム工業で通常使用されているワックス類、酸化防止剤、充填剤、発泡剤、可塑剤、オイル、滑剤、粘着付与剤、石油系樹脂、紫外線吸収剤、分散剤、相溶化剤、均質化剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物を得る際、上記各成分の配合方法に特に制限はなく、全ての成分原料を一度に配合して混練しても良いし、2段階あるいは3段階に分けて各成分を配合して混練を行ってもよい。なお、混練に際してはロール、インターナルミキサー、バンバリーローター等の混練機を用いることができる。更に、シート状や帯状等に成形する際には、押出成形機、プレス機等の公知の成形機を用いればよい。
また、上記ゴム組成物を硬化させる際の加硫条件としては、特に限定されるものはないが、通常140〜180℃で、5〜120分間の加硫条件を採用することができる。
本発明の防振ゴムは、上述したゴム組成物を加硫して得られるものであるが、防振ゴムとしては、例えば、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位に好適に使用されるものであるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜8、比較例1,2]
下記表1に示す配合組成で混練し加硫して、実施例1〜8及び比較例1,2の各々の防振ゴム組成物を所定の条件で加硫硬化させ、長さ120mm×幅120mm×厚さ2mmのシート成型物を作製した。このシートを本発明の防振ゴムの評価体とした。得られたゴムシートについて、硬度(Hd)、引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)、引張応力(Md300)、耐熱性、圧縮永久歪み(CS)、動倍率(Kd/Ks)及びムーニースコーチタイム(加工性)を下記JIS規格に準拠して測定を行い評価した。その結果を表1に併記する。
[硬度(Hd)]
JIS K 6253(タイプA)に準拠した。
[引張伸び(Eb)]
JIS K 6251に準拠した。
[引張強さ(Tb)]
JIS K 6251に準拠した。
[引張応力(Md300)]
JIS K 6251に準拠して、伸びが300%のときの応力(Md300)を求めた。
[耐熱性(熱老化試験)]
JIS K 6257に準拠し、100℃,96時間の熱老化条件下で行い、それぞれ試験片を放置した後、上記引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)、及び引張応力(Md300)をそれぞれ測定した。
[圧縮永久歪み]
100℃,72時間の加熱温度条件の下、圧縮永久歪み試験をJIS K 6262に準拠して実施した。
[静バネ定数(Ks)及び動倍率(Kd/Ks)]
JIS K 6385に準拠し、Kdは100Hzで測定した。
[ムーニースコーチタイムの測定]
JIS K 6300−1:2001(ムーニー粘度計による粘度及びスコーチタイムの求め方)に準拠した。ムーニースコーチタイムは、ゴム組成物を130℃で測定し、余熱を始めてからの値が最低値Vmより5単位上昇するまでの時間(分)を測定した。ムーニースコーチタイムの数値が大きい程、加工安定性(スコーチ安定性)が良好になることを示す。
上記の配合についての詳細は下記の通りである。
ゴム成分
・天然ゴム(NR):「RSS#4」
・高シス・ブタジエンゴム(BR):JSR社製「BR01」(シス含量95%以上)
カーボンブラック
FEF級のカーボンブラックを使用した。旭カーボン(株)製「旭 #65」
老化防止剤:RD
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業(株)製「ノクラック224」
老化防止剤:6C
N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業(株)製「ノクラック NS−6」
亜鉛華
商品名「3号亜鉛華」(ハクスイテック社製)
ワックス
商品名「サンタイト S」(精工化学社製)
硫黄
商品名「粉末硫黄」(鶴見化学社製)
加硫促進剤 TBT−P
商品名「アクセル TBT−P」(川口化学工業製)
加硫促進剤 NS
商品名「ノクセラーNS」(大内新興化学工業(株)製)
加硫促進剤 CZ
商品名「ノクセラー CZ−G」(大内新興化学工業(株)製)
N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミド
商品名「Vulkalent E/C」(LANXESS社製)
Figure 0006112755
表1の結果から分かるように、本発明にかかる実施例1〜8のゴム組成物は、天然ゴム(NR)、または天然ゴム(NR)とジエン系ゴム(BR)とを混合したものを主成分とするゴム成分に、硫黄/加硫促進剤及びN−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを所定量配合したものである。その結果、これら実施例1〜8のゴム組成物は、比較例1及び2と比べると、動倍率、熱老化後のMd変化、圧縮永久歪み及び加工安定性(スコーチ安定性)を十分に改善し得たものであり、引張り物性(伸び、強度及び応力)の低下も殆どない。これに対して、比較例1は、圧縮永久歪みが大きくなり、圧縮永久歪みの改善は見られず、動倍率及び加工性(ムーニースコーチタイム)が悪かった。また、比較例2では、耐熱性が悪くなっており、圧縮永久歪み及び動倍率の改善は見られなかった。

Claims (4)

  1. 天然ゴム、または天然ゴムとジエン系ゴムとを混合したものを主成分とするゴム成分(但し、共役ジエン系ゴム、シリカ及び有機カチオン性物質からなる共凝固物を除く。)に、(A)硫黄、(B)加硫促進剤及び(C)N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを含むことを特徴とする防振ゴム組成物。
  2. 上記(C)N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの配合量が、ゴム成分100質量部に対して、0.2〜4質量部である請求項1記載の防振ゴム組成物。
  3. 上記(A)硫黄と(B)加硫促進剤との配合比(B)/(A)が、質量比で0.7〜12である請求項1又は2記載の防振ゴム組成物。
  4. 請求項1、2又は3記載のゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
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