JP2017226732A - 防振ゴム組成物及び防振ゴム - Google Patents

防振ゴム組成物及び防振ゴム Download PDF

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Abstract

【解決手段】 本発明は、天然ゴム、または天然ゴムとジエン系合成ゴムとの混合物を主成分として含むゴム成分と、硫黄と特定の化学構造を有するトリアジン化合物とを含有し、上記ゴム成分以外の配合成分の総量(T)に対する上記トリアジン化合物(Q)の含有率(Q/T×100)が1.5〜10質量%であると共に、上記硫黄の配合量が、上記ゴム成分100質量部に対して0.4〜4.0質量部であることを特徴とする防振ゴム組成物を提供するものである。【効果】 本発明の防振ゴム組成物によれば、強度特性(硬度、引張伸び、引張強さ等)の基本特性やロス特性(tanδ)を良好に維持しつつ、長期に亘り耐熱性を向上させることができ、エンジンマウントなどの耐熱性への要求が厳しい防振部材に有用である。【選択図】 なし

Description

本発明は、自動車用途に好適な防振ゴム組成物及び防振ゴムに関し、更に詳述すると、特に、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位で好適に使用できる耐熱性のある防振ゴム組成物及び防振ゴムに関する。
防振ゴムの分野においては、近年の熱過酷地での自動車の需要増加に伴い、耐熱性を改善する要求がより一層求められている。また、エンジンマウントにおいては、エンジンルームの小型化によりエンジンルーム内の温度が上昇するため、さらに耐熱性への要求が厳しくなっている。多くの防振ゴム部材においては、防振性能を良好に得ることができる天然ゴムやブタジエンゴム等のジエン系ゴムを主成分として用いられている。しかしながら、これらのゴムについては、防振性能は優れるものの、耐熱性はクロロプレンゴム(CR)やエチレンプロピレンゴム(EPDM)等のゴムに比べ劣るという課題がある。
耐熱性を向上させる手法としては、ゴム組成物に老化防止剤を配合する手法が従来から知られている。短期間での熱老化性を改善させるためには、アミン系老化防止剤を使用することが多く、例えば、特開2004−307820号公報、特開2004−292586号公報及び特開2014−108963号公報等に示される先行技術文献が提示される。
しかしながら、上記の提案であっても、長期間に亘り熱老化性を防止して耐熱性・耐久性を向上させることは困難である。また、防振ゴムでは、制振性能を高めるために、ゴム組成物の高ロス性能を向上させることが求められていた。
特開2004−307820号公報 特開2004−292586号公報 特開2014−108963号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、ロス特性(tanδ)のほか、引張り物性(伸び,強度)等の基本的物性を良好に維持しつつ、長期に亘り耐熱性を向上し得る防振ゴムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、天然ゴムもしくは天然ゴムとジエン系合成ゴムのブレンドに、特定の化学構造を有するトリアジン化合物を含有させることにより、長期に亘り耐熱性を向上させることができると共に、ロス特性(tanδ)のほか、引張り物性(伸び,強度)等の基本的物性を維持できることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記の防振ゴム組成物及び防振ゴムを提供する。
[1]天然ゴム、または天然ゴムとジエン系合成ゴムとの混合物を主成分として含むゴム成分と、硫黄と後述する特定の化学構造を有するトリアジン化合物とを含有し、上記ゴム成分以外の配合成分の総量(T)に対する上記トリアジン化合物(Q)の含有率(Q/T×100)が1.5〜10質量%であると共に、上記硫黄の配合量が、上記ゴム成分100質量部に対して0.4〜4.0質量部であることを特徴とする防振ゴム組成物。
[2]上記の天然ゴムとジエン系合成ゴムとの配合割合が、質量比で100:0〜70:30である[1]記載の防振ゴム組成物。
[3]上記ジエン系合成ゴムがポリブタジエンゴムである[1]又は[2]記載の防振ゴム組成物。
[4]上記[1]〜[3]のいずれか1項記載のゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
本発明の防振ゴム組成物によれば、強度特性(硬度、引張伸び、引張強さ等)の基本特性やロス特性(tanδ)を良好に維持しつつ、長期に亘り耐熱性を向上させることができ、エンジンマウントなどの耐熱性への要求が厳しい防振部材に特に有用となり得る。
以下、本発明の防振ゴム組成物につき、更に詳しく説明する。
本発明の防振ゴム組成物は、ゴム成分としては、天然ゴム(NR)、または天然ゴムとジエン系ゴムとを混合したものを主成分とするものである。天然ゴム(NR)としては、特に制限されるものではなく公知のものを適宜選択使用すればよく、例えば、RSS(Ribbed smoked sheets)、TSR(Technically Specified Rubber)等が挙げられる。上記ジエン系ゴムとしては、特に限定はなく、例えば、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられ、これらの中から1種を単独又は2種以上を混合して用いることができる。本発明においては、特に、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)を好適に用いることができる。
上記のゴム成分において、天然ゴム(NR)がゴム成分に占める割合については特に制限されるものではないが、大半を占める割合、具体的には、60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは、80〜100質量%であり、これにより防振ゴムの基本物性を良好に維持することができる。
天然ゴムとジエン系ゴムとを混合したものを主成分とする場合には、天然ゴム(A)とジエン系(B)との配合割合については、(A):(B)=100:0〜60:40(質量比)、好ましくは95:5〜65:35、より好ましくは80:20〜70:30である。
本発明のゴム組成物は、硫黄を含有するものであり、硫黄の配合量は、所望の硬度、引張り物性等の基本的物性を良好に維持し得る点から、上記ゴム成分100質量部に対して、0.4〜4.0質量部であり、好ましくは0.5〜3.0質量部、より好ましくは0.5〜1.5質量部である。
また、本発明のゴム組成物においては、下記の化学構造を有するトリアジン化合物を配合するものである。
Figure 2017226732
ここで、上記化学構造式(1)において、R1、R2及びR3は、いずれも下記の化学構造式を有する。なお、R1、R2及びR3は、同種のものであっても異種のものであっても構わない。
Figure 2017226732
但し、R4は、炭素数6〜12の分岐または非分岐のアルキル基を有する。具体的なR4としては、例えば、イソプロピル、1−sec−ブチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、プロピルシクロヘキシル、2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキシル、2−sec−ブチルシクロヘキシル、フェニル、n−メチルフェニル、ナフチル、n−メチルナフチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1,4−ジメチルペンチル、1,3−ジメチルペンチル、1,5−ジメチルヘキシル、1,4−ジメチルヘキシル、1,3−ジメチルヘキシル、1−メチルヘキシル、1−メチルヘプチル、1,6−ジメチルヘプチル、1−メチルヘプチル、1,7−ジメチルオクチル、1−メチルオクチル、1,8−ジメチルノニル、1−メチルノニル、1,9−ジメチルデシル、1−メチルデシル、1,10−ジメチルウンデシル、1,11−ジメチルドデシル、1,12−ジメチルトリデシル、1,13−ジメチルテトラデシル、1,14−ジメチルペンタデシル、1,15−ジメチルヘキサデシル、1,16−ジメチルヘプタデシル、及びこれらの混合物や異性体などが挙げられる。
本発明で使用される上記トリアジン化合物の具体的な物質名としては、例えば、2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−イソプロピル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−シクロヘキシル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1−メチルヘプチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキシル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−2−sec−ブチルシクロヘキシル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(1−メチルデシル−p−フェニレンジアミン)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−2−メチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−2−エチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−イソプロピル−2−エチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−イソプロピル−2−メチル−p−フェニレンジアミノ)1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[N,N’−ビス(イソプロピル)−p−フェニレンジアミノ]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミノ]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N'−2−イソプロピルフェニル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2−(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−4,6−ビスメルカプト−1,3,5−トリアジン、1,6−ビス[2−イミノ−4,6−ビス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジノ]ヘキサン、1,6−ビス[2−イミノ−4,6−ビス(N−フェニル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジノ]ヘキサン、N,N’−ビス[4,6−ビス(N−1,4ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ−1,3,5−トリアジニル−2)]p−フェニレンジアミン及びN−1,4−ジメチルペンチル−N,N’−ビス[4,6−ビス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ−1,3,5−トリアジニル−2)]p−フェニレンジアミン等が挙げられる。本発明で好ましく使用される上記トリアジリン化合物は、2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジンであり、市販品を使用することができ、ケムチュラ社製の商品名「デュラゾン(Durazone)37」等を採用することができる。
上記トリアジン化合物の配合量は、特に制限はないが、耐熱性を更に向上させるために、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部である。
本発明のゴム組成物においては、ゴム成分以外の配合成分の総量(T)に対する上記トリアジン化合物(Q)の含有率(Q/T×100)の値は、耐熱性を更に向上させる目的から、1.5〜10質量%の範囲であり、好ましい下限値は2.0質量%以上であり、好ましい上限値は9.0質量%以下である。
また、本発明では、本発明の効果を妨げない範囲で、加硫促進剤を使用することができる。該加硫促進剤の種類としては、特に制限されるものではないが、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のベンゾチアゾール系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラドデシルチウラウムジスルフィド、テトラオクチルチウラウムジスルフィド、テトラベンジルチウラウムジスルフィド等のチウラウム系加硫促進剤などを挙げることができる。
カーボンブラックとしては、公知のものを使用することができ、特に限定されるものではないが、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカーボンブラックを挙げることができ、本発明においては、FEFを好適に用いることができる。また、これらのカーボンブラックは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらカーボンブラックの配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、通常10〜80質量部、好ましくは20〜60質量部である。
本発明においては、加硫を促進する観点から、亜鉛華(ZnO)や脂肪酸等の加硫促進助剤を配合できる。脂肪酸としては飽和,不飽和あるいは直鎖状、分岐状のいずれの脂肪酸であってもよく、脂肪酸の炭素数も特に制限されないが、例えば炭素数1〜30、好ましくは15〜30の脂肪酸、より具体的にはシクロヘキサン酸(シクロヘキサンカルボン酸)、側鎖を有するアルキルシクロペンタン等のナフテン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸(ネオデカン酸等の分岐状カルボン酸を含む)、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)等の飽和脂肪酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、ロジン、トール油酸、アビエチン酸等の樹脂酸などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明においては、亜鉛華及びステアリン酸を好適に用いることができる。これらの助剤の配合量については、防振ゴムの製造作業性や所望の硬度を得る等点から、上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜8質量部である。
老化防止剤としては、公知のものを用いることができ、特に制限されないが、フェノール系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、アミン系老化防止剤などを挙げることができる。これら老化防止剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部、さらに好ましくは1〜3質量部である。
オイルは、公知のものを使用でき、特に制限されないが、具体的には、アロマティック油、ナフテン油、パラフィン油等のプロセスオイルや、やし油等の植物油、アルキルベンゼンオイル等の合成油、ヒマシ油等を使用できる。本発明においては、ナフテン油を好適に用いることができる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。オイルの配合量は、特に制限されないが、上記ゴム成分100質量部に対し、概ね1〜10質量部、好ましくは1〜5質量部、より好ましくは1〜3質量部である。なお、油展されたゴムを上記ゴム成分に用いる場合は、該ゴムに含有されるオイルと、混合時に別途添加されるオイルとの合計量が上記範囲となればよい。
そのほか、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、ゴム工業で通常使用されているワックス類、酸化防止剤、充填剤、発泡剤、可塑剤、滑剤、粘着付与剤、石油系樹脂、紫外線吸収剤、分散剤、相溶化剤、均質化剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物を得るに際して、上記各成分の配合方法に特に制限はなく、全ての成分原料を一度に配合して混練しても良いし、2段階あるいは3段階に分けて各成分を配合して混練を行ってもよい。なお、混練に際してはロール、インターナルミキサー、バンバリーローター等の混練機を用いることができる。更に、シート状や帯状等に成形する際には、押出成形機、プレス機等の公知の成形機を用いればよい。
また、上記ゴム組成物を硬化させる際の加硫条件としては、特に限定されるものはないが、通常140〜180℃で、5〜120分間の加硫条件を採用することができる。
本発明の防振ゴムは、上述したゴム組成物を加硫して得られるものであるが、防振ゴムとしては、例えば、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位に好適に使用されるものであるが、これらに限定されるものではない。
自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の防振部材の防振ゴムとして適用される際、防振ゴムの好適な硬度(Hd)は、JIS K 6253(タイプA)で、好ましくは30以上、より好ましくは40〜70,更に好ましくは50〜70である。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜4、比較例1〜8]
下記表1に示したように、各ゴム薬品を練り込む際、A練り工程とB練り工程とに分け、表1に示す配合組成により実施例1〜4及び比較例1〜8の防振ゴム用のゴム組成物を製造した。A練り工程では、基材ゴム(ベースポリマー)を練り込み、その他のA練りゴム薬品を投入・混練し、A練り工程におけるゴム薬品を排出した。その後、上記のA練り工程で得られたゴムを投入し練り込み、B練りゴム薬品を投入し練り込み、上記のA練り及びB練り工程における練りゴムを排出した。各々の防振ゴム組成物を所定の条件で所定の形状に加硫硬化させ、成型物を作製した。この成形物を本発明の防振ゴムの評価体とした。得られた成形物について、硬度(Hd)、引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)、耐熱性及びロス特性(tanδ)を下記JIS規格に準拠して測定・評価を行った。
[硬度(Hd)]
JIS K 6253(タイプA)に準拠
[引張伸び(Eb)]
JIS K 6251に準拠した。
[引張強さ(Tb)]
JIS K 6251に準拠した。
[耐熱性(熱老化試験)]
JIS K 6257に準拠し、100℃,500時間の長期に亘り熱老化条件下で行い、それぞれ試験片を放置した後、上記硬度(Hd)、上記引張伸び(Eb)、及び引張強さ(Tb)をそれぞれ測定し、また、これらの変化率(Δ)を求めた。変化率の定義は、熱老化前の試験片の各物性値に対する熱老化後の試験片の各物性値の比率(%)であって、例えば引張伸び(Eb)の保持率ではΔEb=(熱老化後のEb/熱老化前のEb)×100(%)となる。保持率は100(%)に近い程、熱老化による変化がないことを意味し、従って、耐熱性に優れていることを示す。
[ロス特性(tanδ)]
tanδ:損失係数
JIS K 6385に準拠して測定した(周波数15Hz、歪0.2%)。
上記の配合についての詳細は下記の通りである。
ゴム成分
天然ゴム(NR):「RSS#4」
・ポリブタジエンゴム(BR):JSR社製「BR01」
カーボンブラック
FEF級のカーボンブラックを使用した。旭カーボン(株)製「旭 #65」
ステアリン酸
新日本理化社製「ステアリン酸50S」
亜鉛華
商品名「3号亜鉛華」(ハクスイテック社製)
ワックス(WAX)
商品名「サンタイト S」(精工化学社製)
老化防止剤:6C
N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業(株)製「ノクラック 6C」
老化防止剤:8C
精工化学(株)製「オゾン35」
トリアジン化合物
2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、Chemtura社製[DURAZONE 37」
下記の化学構造式を有する。
Figure 2017226732
ナフテンオイル
SUN REFINING AND MARKETING COMPANY 「Sunthene4240」
硫黄
商品名「粉末硫黄」(鶴見化学社製)
加硫促進剤 CZ
商品名「ノクセラー CZ−G」(大内新興化学工業(株)製)
Figure 2017226732
*1 上記の「Q/T×100」は、ゴム成分以外の配合成分の総量(T)に対するトリアジン化合物(Q)の含有率(Q/T×100)を示す。
表1の結果より以下のことが分かる。
実施例1〜4は、引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)、耐熱性及びロス特性(tanδ)が良好である。
これに対して、比較例1,2は、トリアジン化合物を含有しておらず、同じ硫黄の配合量である実施例4と比べると、耐熱性が悪くなり、ロス特性(tanδ)も低い。
比較例3,4は、トリアジン化合物を含有しておらず、その結果、耐熱性が悪くなり、ロス特性(tanδ)も低い。
比較例5は、トリアジン化合物を含有するが、ゴム成分以外の配合成分の総量(T)に対するトリアジン化合物(Q)の含有率が1.5質量%よりも小さくなり、その結果、ロス特性(tanδ)が低い。
比較例6は、トリアジン化合物を含有するが、ゴム成分以外の配合成分の総量(T)に対するトリアジン化合物(Q)の含有率が10質量%よりも高くなり、その結果、引張強さ(Tb)が悪い。
比較例7は、硫黄の配合量が少量であり、その結果、所望の硬度が得られず、且つ、引張強さ(Tb)が悪い。
比較例8は、硫黄の配合量が多過ぎる例であり、その結果、引張伸び(Eb)が低く、耐熱性が悪く、そのうえ、ロス特性(tanδ)も低い。

Claims (4)

  1. 天然ゴム、または天然ゴムとジエン系合成ゴムとの混合物を主成分として含むゴム成分と、硫黄と下記の化学構造(1)を有するトリアジン化合物とを含有し、上記ゴム成分以外の配合成分の総量(T)に対する上記トリアジン化合物(Q)の含有率(Q/T×100)が1.5〜10質量%であると共に、上記硫黄の配合量が、上記ゴム成分100質量部に対して0.4〜4.0質量部であることを特徴とする防振ゴム組成物。
    Figure 2017226732
    [但し、R1、R2及びR3は、いずれも下記の化学構造式(2)を有し、
    Figure 2017226732
    R4は、炭素数6〜12の分岐または非分岐のアルキル基を有する。]
  2. 上記の天然ゴムとジエン系合成ゴムとの配合割合が、質量比で100:0〜70:30である請求項1記載の防振ゴム組成物。
  3. 上記ジエン系合成ゴムがポリブタジエンゴムである請求項1又は2記載の防振ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載のゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020153173A1 (ja) * 2019-01-25 2020-07-30 日本ゼオン株式会社 アクリルゴム組成物およびゴム架橋物
WO2021215292A1 (ja) * 2020-04-22 2021-10-28 株式会社ブリヂストン ゴム組成物及びゴム製品

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