JP2018131475A - 車両用防振ゴム組成物及び車両用防振部材 - Google Patents

車両用防振ゴム組成物及び車両用防振部材 Download PDF

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Abstract

【課題】引張物性(伸び,強度)や圧縮永久歪みを維持しつつ、低動倍率に優れる車両用防振ゴム組成物、及び該ゴム組成物硬化させた防振ゴムを用いる防振部材を提供することを課題とする。【解決手段】ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対して、ビスマレイミド化合物と平均粒径10〜1,000μmを有するポリエチレン微粒子とを併用して配合することを特徴とする車両用防振ゴム組成物、及び該ゴム組成物を硬化させた車両用防振ゴムを構成要素として含むことを特徴とする車両用防振部材。【選択図】なし

Description

本発明は、自動車等の車両用に好適な防振ゴム組成物及び防振部材に関し、更に詳述すると、特に、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位で好適に使用できる防振ゴム組成物及び防振部材に関する。
従来、自動車等の各種車両では、搭乗者の快適性を向上させるために、振動や騒音の発生源となる部位に様々な防振部材を配置し、室内への振動や騒音の侵入を低減する試みがなされてきた。例えば、振動や騒音の主たる発生源であるエンジンに対しては、トーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の構成部材に防振ゴムを用いることでエンジン駆動時の振動を吸収し、室内への振動及び騒音の侵入や、周辺環境への騒音の拡散を低減している。
防振ゴムの基本的な要求特性としては、車体やエンジンを支えるための高い静的バネ定数Ksと、防振のための低い動バネ定数Kdが求められている。すなわち、Kd/Ks(動倍率と称される指標)を小さくすることが防振ゴムでは求められている。また、防振ゴムの基本的な特性として、エンジン等の質量物を支える強度特性が求められ、更に、耐熱性,耐オゾン性及び圧縮永久歪み等に優れることが求められる。特に、近年では、過酷地での自動車需要の増加に伴い、耐熱性が強く求められるようになっている。
上記の耐熱性の要求指標の一つとして圧縮永久歪み特性があるが、圧縮永久歪みを改善するための手法としては、例えば、特許第4595488号公報に提案されているように、ゴムに架橋剤としてビスマレイミドを配合する手法が知られている。しかし、ビスマレイミドは多量配合するとゴムの破断伸びや強力が低下するため、静的バネ定数の向上にはカーボンブラックの増量する場合が多い。その一方で、カーボンブラックを増量すると、動バネ定数Kdが上昇してしまい動倍率を小さくすることができなくなる課題があった。
特許第4595488号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、引張物性(伸び,強度)や圧縮永久歪みを維持しつつ、低動倍率に優れる車両用防振ゴム組成物、及び該ゴム組成物を硬化させた防振ゴムを用いる防振部材を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分に、ビスマレイミド化合物とポリエチレン微粒子とを併用して配合することにより、これらの配合剤の相乗効果により、ゴム組成物を硬化させた防振ゴムについては、引張物性や強度等の基本物性及び圧縮永久歪みを維持しつつ、低動倍率を改善できることを発見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記の車両用防振ゴム組成物及び車両用防振部材を提供する。
[1]ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対して、ビスマレイミド化合物と平均粒径10〜1,000μmを有するポリエチレン微粒子とを併用して配合することを特徴とする車両用防振ゴム組成物。
[2]上記ジエン系ゴムが天然ゴムである[1]記載の車両用防振ゴム組成物。
[3]上記ポリエチレン微粒子の配合量が、ゴム成分100質量部に対して、0.3〜5質量部である[1]又は[2]記載の車両用防振ゴム組成物。
[4]上記ビスマレイミド化合物の配合量が、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜5質量部である[1]〜[3]のいずれか1項記載の車両用防振ゴム組成物。
[5]更に、FT級又はSRF級のカーボンブラックを含有する[1]〜[4]のいずれか1項記載の車両用防振ゴム組成物。
[6]上記[1]〜[5]のいずれか1項記載の車両用防振ゴム組成物を硬化させた車両用防振ゴムを構成要素として含む車両用防振部材。
[7]自動車用のトーショナルダンパー、エンジンマウント又はマフラーハンガーである[6]記載の車両用防振部材。
本発明の車両用防振ゴム組成物は、引張物性(伸び,強度)や圧縮永久歪みを維持しつつ、低動倍率に優れるものであり、自動車用のトーショナルダンパー、エンジンマウント又はマフラーハンガー等の車両用防振部材に有用に用いられる。
本発明の防振ゴム組成物のゴム成分は、ジエン系ゴムを主成分とするものである。本発明において上記のジエン系ゴムとは、主鎖に二重結合を含み、原料モノマーとしてジエン系モノマーを使用したゴムである。具体的には、天然ゴム(NR)や、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等の合成ジエン系ゴムが挙げられ、これらの中から1種を単独又は2種以上を混合して用いることができる。
天然ゴム(NR)としては、特に制限されるものではなく、公知のものを適宜選択使用すればよく、例えば、RSS(Ribbed smoked sheets)、TSR(Technically Specified Rubber)等が挙げられる。
上記のポリブタジエンゴム(BR)は、1,3−ブタジエンのモノマーを単独重合させてなるポリマーであれば、特に制限はない。上記のポリブタジエンゴム(BR)は、Ni,Co,Nd等の金属触媒や有機金属化合物を触媒として、炭化水素溶媒中で溶液重合してなるものであり、後述するスチレン−ブタジエンゴム(SBR)とは、ポリマーの構成ユニット及び製法が全く異なる。
上記のポリブタジエンゴム(BR)としては、シス−1,4結合含量が95%以上の高シスポリブタジエンゴム(BR)が好ましく、例えば、JSR社製の「BR01」や宇部興産社製の「150L」等の市販品を採用することができる。
また、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)は、スチレンと1,3−ブタジエンの共重合によりなり、特に、スチレンと1,3−ブタジエンとの乳化重合により得られる共重合体であることが好ましい。また、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)は、アクリロニトリルと1,3−ブタジエンとを乳化重合により得られる共重合体であることが好ましい。
上記ジエン系ゴムがゴム成分に占める割合については特に制限されるものではないが、大半を占める割合、具体的には、60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは、90〜100質量%であり、これにより防振ゴムの基本物性を良好に維持することができる。
本発明のゴム組成物には、ポリエチレン微粒子を必須成分として含有するものである。ポリエチレン微粒子の粒子径については、コールターカウンター法による測定で平均粒径が10〜1,000μmである。この平均粒子径の好ましい範囲は15〜250μmであり、より好ましくは15〜130μm、さらに好ましくは15〜40μmである。
上記ポリエチレン微粒子としては、例えば、商品名「ミペロン」(三井化学社製)等の市販品が挙げられる。
上記ポリエチレン微粒子の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上,3質量部未満であり、より好ましくは0.5質量部以上,2.5質量部以下である。この配合量を逸脱すると、破断伸び(Eb)及び破断強度(Tb)が悪くなると共に、圧縮永久歪み、動倍率の面で改善が見られないおそれがある。
本発明においては、ビスマレイミド化合物を必須成分として使用する。即ち、本発明では、ビスマレイミド化合物を上記ポリエチレン微粒子と併用することにより、ゴムの機械的強度や圧縮永久歪み等のゴム物性の低下を伴わずに低動倍率を達成することができる。上記ポリエチレン微粒子を単独で用いると上記ゴム物性が低下するが、ビスマレイミド化合物を用いることにより、該ビスマレイミド化合物がポリエチレン微粒子とゴム界面との接着や親和性を高めることができ、これにより、本発明の所望の作用効果を奏することができるものと推察される。
ビスマレイミド化合物としては、公知のものを用いることができ、特に制限されるものではないが、本発明では下記構造式で表されるビスマレイミド化合物を好適に採用することができる。
Figure 2018131475
上記式中、x及びyはそれぞれ独立に0〜20のいずれかの整数を示し、より好ましくは0〜10の整数とされる。また、R2は炭素数5〜18の芳香族基、又はアルキル基を
含む炭素数7〜24の芳香族基を示し、具体的には、以下の構造を有する芳香族基が例示される。なお、以下の構造においては二つの結合手が記されていないが、以下の構造中では任意に選択される二つの炭素原子からの二つの結合手により二価の基を構成する。
Figure 2018131475
上記構造式で表されるビスマレイミド化合物の具体例としては、N,N’−o−フェニレンビスマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、4,4’−メタンビス(N−フェニルマレイミド)、2,2−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンなどを例示することができる。本発明ではN,N’−m−フェニレンビスマレイミド及び4,4’−メタンビス(N−フェニルマレイミド)を好適に用いることができる。
なお、上記のビスマレイミド化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その配合量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜5.0質量部とすることが好ましい。ビスマレイミド化合物の配合量が0.1質量部未満であると圧縮永久歪み、低動倍率などが悪化するおそれがあり、一方5.0質量部を超えると引張物性(伸び,強度)、耐久性などが悪化するおそれがある。
本発明のゴム組成物には、硫黄を配合することができる。硫黄の総配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部であり、好ましくは0.3〜3.0質量部、より好ましくは0.4〜2.0質量部である。
また、加硫促進剤を使用することができる。該加硫促進剤の種類としては、特に制限されるものではないが、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のベンゾチアゾール系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラドデシルチウラウムジスルフィド、テトラオクチルチウラウムジスルフィド、テトラベンジルチウラウムジスルフィド等のチウラウム系加硫促進剤などを挙げることができる。加硫促進剤の総配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2〜10質量部である。
本発明においては、加硫を促進する観点から、亜鉛華(ZnO)や脂肪酸等の加硫促進助剤を配合することができる。脂肪酸としては飽和,不飽和あるいは直鎖状、分岐状のいずれの脂肪酸であってもよく、脂肪酸の炭素数としても特に制限されるものではないが、例えば炭素数1〜30、好ましくは15〜30の脂肪酸、より具体的にはシクロヘキサン酸(シクロヘキサンカルボン酸)、側鎖を有するアルキルシクロペンタン等のナフテン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸(ネオデカン酸等の分岐状カルボン酸を含む)、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)等の飽和脂肪酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、ロジン、トール油酸、アビエチン酸等の樹脂酸などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明においては、亜鉛華及びステアリン酸を好適に用いることができる。これらの助剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜7質量部である。配合量が10質量部を超えると、作業性の悪化及び動倍率の悪化等を招くおそれがあり、1質量部未満になると、加硫遅延等のおそれがある。
オイルは、公知のものを使用でき、特に制限されないが、具体的には、アロマティック油、ナフテン油、パラフィン油等のプロセスオイルや、やし油等の植物油、アルキルベンゼンオイル等の合成油、ヒマシ油等を使用できる。本発明においては、ナフテン油を好適に用いることができる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。オイルの配合量は、特に制限されないが、混練作業性の点から、上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは0.1〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部である。なお、油展されたゴムを上記ゴム成分に用いる場合は、該ゴムに含有されるオイルと、混合時に別途添加されるオイルとの合計量が上記範囲となればよい。
カーボンブラックとしては、公知のものを使用することができ、特に限定されるものではないが、例えば、SRF級、GPF級、FEF級、HAF級、ISAF級、SAF級、FT級、MT級等のカーボンブラックを挙げることができ、本発明においては、SRF級又はFT級を好適に用いることができる。
また、
また、これらのカーボンブラックは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらカーボンブラックの配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは20〜60質量部、より好ましくは20〜45質量部である。配合量が60質量部を超えると、低動倍率化を図ることができないおそれがあり、20質量部未満になると、Tb,Eb等の機械的強度の低下を招くおそれがある。
老化防止剤としては、公知のものを用いることができ、特に制限されないが、フェノール系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、アミン系老化防止剤などを挙げることができる。老化防止剤は1種又は2種以上を併用することができる。老化防止剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部である。
また、上記ゴム成分に対して、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、ゴム工業で通常使用されているワックス類、酸化防止剤、充填剤、発泡剤、可塑剤、オイル、滑剤、粘着付与剤、石油系樹脂、紫外線吸収剤、分散剤、相溶化剤、均質化剤、加硫遅延剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物を得る際、上記各成分の配合方法に特に制限はなく、全ての成分原料を一度に配合して混練しても良いし、2段階あるいは3段階に分けて各成分を配合して混練を行ってもよい。なお、混練に際してはロール、インターナルミキサー、バンバリーローター等の混練機を用いることができる。更に、シート状や帯状等に成形する際には、押出成型機、プレス機等の公知の成型機を用いればよい。
また、上記ゴム組成物を硬化させる際の加硫条件としては、特に限定されるものはないが、通常140〜180℃で、5〜120分間の加硫条件を採用することができる。
本発明の車両用防振部材は、上述したゴム組成物を上記の加硫条件で加硫させて得られる車両用防振ゴムを構成要素として含むものである。即ち、本発明の車両用防振部材は、通常、ゴム材と金属・樹脂等の別部材とを接触させた構成部材であり、未加硫ゴム組成物と上記別部材とを、必要に応じて接着剤を用いて加熱加圧することにより、上記ゴム組成物を加硫すると同時に、この加硫ゴムと上記別部材とを接着・一体化させた防振部材を得ることができる。防振部材は、加硫ゴムと金属との間、或いは、加硫ゴムと樹脂との間に、各種接着剤を介在させてよいし、接着剤を用いずに嵌合等により直接一体化させることができる。これらの防振部材としては、例えば、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー、内外筒ブッシュ及びトーコレクトブッシュ等の高温になる部位に好適に使用されるものであり、特に好ましくは、トーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガーに用いられるものであるが、これらに限定されるものではない。
自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の防振部材の防振ゴムとして適用する場合、防振ゴムの好適な硬度(Hd)については、JIS K 6253(タイプA)で、好ましくは30以上、より好ましくは30〜70である。また、防振ゴムの好適な動倍率(Kd/Ks)については、JIS K 6385に準拠した数値では、1.10〜1.50、より好ましくは1.10〜1.30であることが好適である。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜3、比較例1〜5]
表1に示す配合組成で混練し、実施例1〜3及び比較例1〜5の各々の自動車用エンジンマウント等に使用される防振ゴム組成物を所定の条件で所定の形状に加硫硬化させ、成型物を作製した。得られた成型物を本発明の防振ゴムの評価体とした。得られた成型物について、引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)、動倍率(Kd/Ks)及び圧縮永久歪み(CS)を下記JIS規格に準拠して測定を行い評価した。その結果を表1に併記する。
[引張伸び(Eb)]
JIS K 6251に準拠した。
[引張強さ(Tb)]
JIS K 6251に準拠した。
[静バネ定数(Ks)、動バネ定数(Kd)及び動倍率(Kd/Ks)]
JIS K 6385に準拠し、Kdは100Hzで測定した。
[圧縮永久歪み]
100℃,72時間の加熱温度条件の下、圧縮永久歪み試験をJIS K 6262に準拠して実施した。
上記の配合についての詳細は下記の通りである。
ゴム成分
天然ゴム(NR):「RSS#4」
カーボンブラック
FT級のカーボンブラックを使用した。旭カーボン社製「アサヒサーマル」
ステアリン酸
新日本理化社製「ステアリン酸50S」
亜鉛華
商品名「3号亜鉛華」(ハクスイテック社製)
ワックス(WAX)
商品名「サンタイト S」(精工化学社製)
老化防止剤:RD
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業社製「ノクラック224」
老化防止剤:6C
N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業社製「ノクラック NS−6」
ナフテンオイル
SUN REFINING AND MARKETING COMPANY社製の「Sunthene4240」
ポリエチレン微粒子
商品名「ミペロンXM−220」(三井化学社製)
硫黄
商品名「粉末硫黄」(鶴見化学社製)
ビスマレイミド
N,N’−m−フェニレンビスマレイミド
(大内新興化学工業社製「バルノックPM」)
加硫促進剤 TT
商品名「アクセル TMT−PO」(川口化学工業社製)
加硫促進剤 CZ
商品名「ノクセラー CZ−G」(大内新興化学工業社製)
Figure 2018131475
表1の結果から以下のように考察される。
比較例1のゴム物性を基準として考察すると、実施例1は、破断伸び(Eb)、破断強度(Tb)及び圧縮永久歪みを維持しつつ、動倍率が小さくなることが分かる。
実施例2は、破断伸び(Eb)破断強度(Tb)、及び圧縮永久歪みを維持しつつ、実施例1よりも更に動倍率が小さくなることが分かる。
実施例3は、破断伸び(Eb)、破断強度(Tb)及び圧縮永久歪みを維持しつつ、実施例1よりも更に動倍率が小さくなることが分かる。但し、実施例2の方が実施例3よりも動倍率の低減効果が大きい。
比較例2は、ビスマレイミド化合物を配合するがポリエチレン微粒子を配合しない例であり、その結果、動倍率が小さくなるが、破断伸び(Eb)及び破断強度(Tb)のゴム物性が悪くなっている。
比較例3は、比較例2よりもカーボンブラックの配合量を多くした例であるが、その結果、破断伸び(Eb)及び破断強度(Tb)はやや維持されるが、動倍率が大きくなってしまう。
比較例4は、ビスマレイミド化合物とポリエチレン微粒子との両方を配合しない例であり、その結果、破断伸び(Eb)及び破断強度(Tb)は維持されるが、動倍率が大きくなり、更に圧縮永久歪みが大きくなってしまう。
比較例5は、ポリエチレン微粒子を配合するがビスマレイミド化合物を配合しない例であり、その結果、破断伸び(Eb)は維持されるが、破断強度(Tb)が悪くなり、動倍率が大きくなり、更に圧縮永久歪みが大きくなってしまう。

Claims (7)

  1. ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対して、ビスマレイミド化合物と平均粒径10〜1,000μmを有するポリエチレン微粒子とを併用して配合することを特徴とする車両用防振ゴム組成物。
  2. 上記ジエン系ゴムが天然ゴムである請求項1記載の車両用防振ゴム組成物。
  3. 上記ポリエチレン微粒子の配合量が、ゴム成分100質量部に対して、0.3〜5質量部である請求項1又は2記載の車両用防振ゴム組成物。
  4. 上記ビスマレイミド化合物の配合量が、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜5質量部である請求項1〜3のいずれか1項記載の車両用防振ゴム組成物。
  5. 更に、FT級又はSRF級のカーボンブラックを含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用防振ゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の車両用防振ゴム組成物を硬化させた車両用防振ゴムを構成要素として含むことを特徴とする車両用防振部材。
  7. 自動車用のトーショナルダンパー、エンジンマウント又はマフラーハンガーである請求項6記載の車両用防振部材。
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