JP2016155888A - 防振ゴム用ゴム組成物及び防振ゴム - Google Patents

防振ゴム用ゴム組成物及び防振ゴム Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐熱性と防振性能とを有する防振ゴムを得ることができる防振ゴム用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を硬化させてなる防振ゴムを提供する。【解決手段】ジエン系ゴムと、ビスマレイミド化合物と、BET法による窒素吸着比表面積が5m2/g以上の亜鉛華とを含有することを特徴とする防振ゴム用ゴム組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、優れた耐熱性と防振性能を有する防振ゴムを得ることができる防振ゴム用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を硬化させてなる防振ゴムに関する。
従来、自動車等の各種車両では、騒音の抑制や搭乗者の快適性を向上させるために、振動や騒音の発生源となる部位に様々な防振材を取り付けている。例えば、振動や騒音の主たる発生源であるエンジンに対しては、エンジンマウントやトーショナルダンパー等の構成部材に防振ゴムを用いることでエンジン駆動時の振動を吸収し、室内への振動及び騒音の侵入や、周辺環境への騒音の拡散を抑制している。
このような防振ゴムの基本的な特性としては、エンジン等の重量物を支える強度特性や、その振動を吸収し抑制する防振性能が要求される。更に、エンジンルーム等の高温環境下で使用される場合には、強度特性に優れ、かつ動倍率が低く防振性能に優れるのは勿論のこと、耐熱性、耐久性及び耐へたり性等が高いことが求められる。特に、近年では、酷暑地域における自動車の需要が増加していることや、エンジンの小型化・高出力化やエンジンルームの小型化によりエンジンルーム内がより高温になることから、上記防振ゴムの耐熱性に対する要求も更に厳しいものとなっている。
一般にゴムの耐熱性を向上させるにはビスマレイミド化合物を添加することが有効であり、例えば、特開2005−194501号公報(特許文献1)には、ビスマレイミド化合物と特定の加硫促進剤とを併用し、かつ硫黄を含まない防振ゴム組成物が提案されている。
このように、防振ゴムの耐熱性及び防振性能の更なる向上は、上述したような厳しい環境で使用するためにも重要な課題となっている。
特開2005−194501号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、耐熱性及び防振性能に優れた防振ゴムを得ることができる防振ゴム用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を硬化させてなる防振ゴムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ジエン系ゴムと、ビスマレイミド化合物と、特定の比表面積を有する亜鉛華とを配合したゴム組成物を硬化させることにより、優れた耐熱性及び防振性能(低い動倍率)を有する防振ゴムを得ることができることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は下記の防振ゴム用ゴム組成物及び防振ゴムを提供する。
[1]ジエン系ゴムと、ビスマレイミド化合物と、BET法による窒素吸着比表面積が5m2/g以上の亜鉛華とを含有することを特徴とする防振ゴム用ゴム組成物。
[2]上記亜鉛華の平均粒径が5μm以上である[1]記載の防振ゴム用ゴム組成物。
[3]上記亜鉛華をジエン系ゴム100質量部に対して1〜10質量部含有する[1]又は[2]記載の防振ゴム用ゴム組成物。
[4]ビスマレイミド化合物が、下記構造式に示したものである[1]〜[3]のいずれか1項記載の防振ゴム用ゴム組成物。
Figure 2016155888

[式中、x及びyはそれぞれ独立に0〜20のいずれかの整数を示す。R1は炭素数5〜18の芳香族基、又はアルキル基を含む炭素数7〜24の芳香族基を示す。]
[5]上記ビスマレイミド化合物をジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜5質量部含有する[1]〜[4]のいずれか1項記載の防振ゴム用ゴム組成物。
[6][1]〜[5]のいずれか1項記載の防振ゴム用ゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
本発明の防振ゴム用ゴム組成物は、加硫硬化することにより優れた耐熱性と防振性能とを有する防振ゴムを得ることができる。
本発明の防振ゴム用ゴム組成物は、ジエン系ゴムと、ビスマレイミド化合物と、特定の比表面積を有する亜鉛華とを含有するものである。以下、本発明の防振ゴム用ゴム組成物に含有される成分について説明する。
ジエン系ゴムとしては、公知のものを用いることができ、特に制限されるものではないが、具体的には、天然ゴムや、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン−イソプレン共重合体、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エポキシ化天然ゴム、アクリレートブタジエンゴム等の合成ゴム、及びこれら天然ゴム又は合成ゴムの分子鎖末端が変性されたもの等を例示することができる。本発明では天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムを好適に用いることができる。上記ジエン系ゴムは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、特に制限されるものではないが、天然ゴムとジエン系合成ゴムとを併用する場合においては、その配合比(天然ゴム/ジエン系合成ゴム)を質量比で100/0〜50/50とすることが好ましく、より好ましくは100/0〜70/30とすることが推奨される。
また、本発明の目的を逸脱しない範囲であれば、上記で例示したゴム成分以外のゴム成分を配合することもできる。その具体例としては、シリコーンゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、クロロスルフォン化ゴム、塩素化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴム、及びこれら合成ゴムの分子鎖末端が変性されたもの等を挙げることができる。本発明では、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
上記ビスマレイミド化合物としては、公知のものを用いることができ、特に制限されるものではないが、本発明では下記構造式で表されるビスマレイミド化合物を好適に採用することができる。
Figure 2016155888
上記式中、x及びyはそれぞれ独立に0〜20のいずれかの整数を示し、より好ましくは0〜10の整数とされる。また、R1は炭素数5〜18の芳香族基、又はアルキル基を含む炭素数7〜24の芳香族基を示し、例えば以下の構造を有する芳香族基を挙げることができる。
Figure 2016155888
上記構造式で表されるビスマレイミド化合物の具体例としては、N,N’−o−フェニレンビスマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、2,2−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン等を例示することができる。本発明ではN,N’−m−フェニレンビスマレイミドやN,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミドを好適に用いることができる。上記ビスマレイミド化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その配合量は、特に制限されるものではないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.5〜3質量部とすることができる。ビスマレイミド化合物の配合量を上記範囲の下限以上とすることにより、優れた耐熱性や動倍率を低くする効果が得られる。また、その配合量を上記範囲の上限以下とすることにより、離型性が向上する。
本発明のゴム組成物では、上記ビスマレイミド化合物と後述する特定の比表面積を有する亜鉛華とを併用することにより、耐熱性だけでなく加工性(離型性)も向上させることができる。特にビスマレイミド化合物の配合量を上記範囲とした場合は、加硫成形時に成形物が金型に粘着しにくくなるため、離型性が更に向上する。離型性が向上すると、成形品の取り出し不良や焼き付き等の不都合が生じにくくなるため、ビスマレイミド化合物が有する耐熱性向上の効果を十分に生かしながら防振ゴムの生産性を向上させることができる。
本発明では、BET法による窒素吸着比表面積が5m2/g以上の亜鉛華を使用する。また、上記亜鉛華の比表面積の好ましい範囲は5〜100m2/gであり、より好ましくは5〜70m2/gである。上記亜鉛華の比表面積が5m2/g未満の亜鉛華のみであると、耐熱性を向上させる効果と動倍率を低くする効果が得られない。上記亜鉛華としては、特に制限されるものではないが、上述した比表面積を有する活性亜鉛華や導電性酸化亜鉛等を好適に使用することができる。なお、本発明において、上記比表面積は、JIS K 6217−2に準じてBET法により測定される窒素吸着比表面積を意味する。
また、上記亜鉛華の平均粒径は、特に制限されるものではないが、5μm以上であることが好ましく、5〜20μmがより好ましく、6〜10μmが更に好ましい。亜鉛華の平均粒径を上記範囲内とすることにより、優れた耐熱性や動倍率を低くする効果を得ることができる。なお、本発明において、上記平均粒径は電子顕微鏡により観察した値を意味する。
上記亜鉛華の配合量は、特に制限されるものではないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜5質量部とすることができる。上記亜鉛華の配合量を上記範囲の下限以上とすることにより、十分な架橋密度を得ることができる。一方、その配合量を上記範囲の上限以下とすることにより、破断強力、破断伸びを向上させることができる。
また、本発明のゴム組成物においては、上記のBET法による窒素吸着比表面積が5m2/g以上の亜鉛華と共に、従来使用されている通常の亜鉛華(BET法による窒素吸着比表面積が5m2/g未満の亜鉛華)を併用してもよい。上記通常の亜鉛華の配合量は、特に制限されるものではないが、全亜鉛華の配合量の合計がジエン系ゴム100質量部に対して1〜10質量部となる範囲とすることが好ましい。
本発明のゴム組成物には、必要に応じて、加硫促進剤、加硫促進助剤、充填剤、オイル、ワックス類、老化防止剤等を配合することができる。以下、これら各成分について説明する。
加硫促進剤としては、CBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、TBBS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、TBSI(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンイミド)等のスルフェンアミド系の加硫促進剤、DPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤、TMTD(テトラメチルジスルフィド)、TETD(テトラエチルチウラムジスルフィド)、TBTD(テトラブチルチウラムジスルフィド)、テトラベンジルチウラムジスルフィド等のチウラム系加硫促進剤、ジアルキルジチオリン酸亜鉛などが例示される。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。加硫促進剤の配合量は、特に制限されるものではないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜10質量部とすることが好ましく、より好ましくは0.3〜5質量部とすることができる。
本発明においては、加硫促進助剤として脂肪酸を配合することができる。脂肪酸としては飽和、不飽和あるいは直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。また、炭素数も特に制限されるものではなく、例えば、炭素数1〜30、好ましくは15〜30のものを使用することができる。上記脂肪酸の具体例としては、シクロヘキサン酸(シクロヘキサンカルボン酸)、側鎖を有するアルキルシクロペンタン等のナフテン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸(ネオデカン酸等の分岐状カルボン酸を含む)、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)等の飽和脂肪酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、ロジン、トール油酸、アビエチン酸等の樹脂酸などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明においては、ステアリン酸を好適に用いることができる。これら加硫促進助剤の配合量は、特に制限されるものではないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜7質量部とすることができる。加硫促進助剤の配合量を上記範囲の下限以上とすることにより、良好な加硫速度を得ることができる。一方、その配合量を上記範囲の上限以下とすることにより、良好な作業性や動倍率を低くする効果を得ることができる。
上記充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、微粒子ケイ酸マグネシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー及びタルク等の無機充填剤や、ハイスチレン樹脂、クマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂及び石油樹脂等の有機充填剤を例示することができる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明では、カーボンブラックを好適に使用することができる。
また、上記カーボンブラックは、特に限定されるものではないが、例えば、公知のSRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等を例示することができ、本発明においては、特にFEF及びFTを好適に用いることができる。また、これらのカーボンブラックは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、上記カーボンブラックは、ヨウ素吸着量が10〜70mg/g、DBP吸油量が30〜180ml/100gの範囲のものを好適に用いることができる。本発明では、特にヨウ素吸着量、DBP吸油量等がより適切なものを選択することにより、かつ優れた基本物性及び防振性能(低動倍率)を有する防振ゴムを得ることができる防振ゴム用ゴム組成物とすることができる。上記カーボンブラックの配合量は、特に制限されるものではないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは5〜80質量部、より好ましくは10〜60質量部とすることができる。
上記オイルとしては、アロマティック油、ナフテニック油、パラフィン油等のプロセスオイルや、やし油等の植物油、アルキルベンゼンオイル等の合成油、ヒマシ油等を使用することができる。本発明においては、ナフテニック油を好適に用いることができる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらオイルの配合量は、特に制限されるものではないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは0.1〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部とすることができる。上記オイルの配合量を上記範囲内とすることにより、良好な混練作業性が得られる。
ワックス類としては、公知のパラフィンワックス及びミクロクリスタリンワックス等のワックス、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド及びエルカ酸アミド等のアマイド化合物などが例示され、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。特に本発明においては、パラフィンワックス、ミクロクリスタリンワックスを好適に用いることができる。これらの配合により、成形作業性や耐オゾン性を向上させることができる。配合量は、特に制限されるものではないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部とすることができる。
老化防止剤としては、フェノール系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、アミン系老化防止剤等を使用することができる。本発明において、これらの老化防止剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記老化防止剤の配合量は、特に制限されるものではないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部とすることができる。
また、本発明のゴム組成物には、上記の成分以外にも必要に応じて、通常使用されている酸化防止剤、可塑剤、滑剤、粘着付与剤、石油系樹脂、紫外線吸収剤、分散剤、相溶化剤、均質化剤、加硫遅延剤等の添加剤を適量配合することができる。
本発明のゴム組成物を得る際、上記各成分の配合方法に特に制限はなく、全ての成分を一度に配合して混練してもよいし、2段階あるいは3段階に分けて各成分を配合して混練を行ってもよい。なお、混練に際してはロール、インターナルミキサー、バンバリーローター等の公知の混練機を用いることができる。更に、シート状や帯状等に成形する際には、押出成形機、プレス機等の公知の成形機を用いればよい。
また、上記ゴム組成物を硬化させる際の加硫条件は、特に限定されるものはないが、通常140〜180℃で、2〜120分間の条件を採用することができる。
本発明の防振ゴム用ゴム組成物は、高い耐熱性が要求される過酷な環境において使用される防振ゴム、特に自動車のエンジンマウントやトーショナルダンパー等の高温になる部位に使用する防振ゴムの用途に好適に使用されるものであるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜9、比較例1〜3]
下記表1に示す各成分を混練し、実施例1〜9及び比較例1〜3の防振ゴム用ゴム組成物を得た。得られた各ゴム組成物については、155℃、20分間の条件で加硫硬化させ、硬度(Hd)、引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)、モジュラス(Md)、静バネ定数(Ks)、動倍率(動バネ定数(Kd)/静バネ定数(Ks))及び耐熱性を下記JIS規格に準拠して評価した。なお、硬度(Hd)、引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)及び耐熱性の評価では、上記のゴム組成物から長さ120mm×幅120mm×厚さ2mmのシートを作製し、そこからそれぞれのJIS規格に準拠した試験片を作製した。また、静バネ定数(Ks)及び動倍率(Kd/Ks)の評価では、直径30mm×高さ30mmの円柱状の試料を作製した。
また、上記シートを作製する際、脱型後に成形品及び金型の状態を観察してゴムの焼き付きの有無を確認して加工性を評価した。
評価結果は、表1に示した。
・硬度(Hd)
JIS K 6253(タイプA)に準拠して測定した。
・引張伸び(Eb)
JIS K 6251に準拠して測定した。
・引張強さ(Tb)
JIS K 6251に準拠して測定した。
・モジュラス(Md)
JIS K 6251に準拠し、100%モジュラス(Md100)を測定した。
・静バネ定数(Ks)及び動倍率(動バネ定数(Kd)/静バネ定数(Ks))
上記で作製した円柱状の試料について、JIS K 6385に準拠し、静バネ定数(Ks)及び動倍率(動バネ定数(Kd)/静バネ定数(Ks))を算出した。振動周波数は100Hzとした。動倍率が低いほど防振性能に優れることを示す。
・耐熱性
予め静バネ定数(Ks)を算出した試験片に対して、JIS K 6257に準拠して100℃、240時間の条件で加熱処理を実施した後、当該試験片について上記と同様にして静バネ定数(Ks)を算出し、加熱処理前後における静バネ定数(Ks)の変化率を算出した。
・加工性
上記シートの脱型後に成形品及び金型の状態を観察してゴムの焼き付きの有無を確認し、下記基準により加工性を評価した。
○:ゴムの焼き付きがなかった。
△:ゴムの焼き付きがわずかに認められた。
×:ゴムの焼き付きがあった。
Figure 2016155888
表1に示した各成分の詳細は下記の通りである。
・天然ゴム:「RSS#4」
・カーボンブラック:旭カーボン社製のFT級カーボンブラック「アサヒサーマル」、ヨウ素吸着量27mg/g、DBP吸油量28ml/100g
・ステアリン酸:新日本理化社製「ステアリン酸50S」
・亜鉛華A:正同化学社製「活性亜鉛華」、比表面積50m2/g、平均粒径6.5μm
・亜鉛華B:ハクスイテック社製「導電性亜鉛23K」、比表面積7m2/g、平均粒径5.5μm
・亜鉛華C:ハクスイテック社製「3号亜鉛華」、比表面積4m2/g、平均粒径0.9μm
・亜鉛華D:ハクスイテック社製「焼成亜鉛華」、比表面積0.1m2/g、平均粒径9μm
・ワックス:精工化学社製「サンタイトS」
・老化防止剤6C:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業社製「ノクラック6C」
・ナフテンオイル:SUN REFINING AND MARKETING COMPANY製「Sunthene4240」
・硫黄:鶴見化学工業社製「粉末硫黄」
・ビスマレイミド:N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、大内新興化学工業社製「バルノックPM」
・加硫促進剤TT:チウラム系加硫促進剤、大内新興化学工業社製「ノクセラーTT」
・加硫促進剤CZ:スルフェンアミド系加硫促進剤、大内新興化学工業社製「ノクセラーCZ−G」
表1の結果から、ジエン系ゴムと、ビスマレイミド化合物と、特定の比表面積を有する亜鉛華とを含有する防振ゴム用ゴム組成物は加硫成形時の加工性に優れると共に、該ゴム組成物を加硫成形することにより優れた耐熱性を有する防振ゴムが得られることが確認された。

Claims (6)

  1. ジエン系ゴムと、ビスマレイミド化合物と、BET法による窒素吸着比表面積が5m2/g以上の亜鉛華とを含有することを特徴とする防振ゴム用ゴム組成物。
  2. 上記亜鉛華の平均粒径が5μm以上である請求項1記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  3. 上記亜鉛華をジエン系ゴム100質量部に対して1〜10質量部含有する請求項1又は2記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  4. ビスマレイミド化合物が、下記構造式に示したものである請求項1〜3のいずれか1項記載の防振ゴム用ゴム組成物。
    Figure 2016155888

    [式中、x及びyはそれぞれ独立に0〜20のいずれかの整数を示す。R1は炭素数5〜18の芳香族基、又はアルキル基を含む炭素数7〜24の芳香族基を示す。]
  5. 上記ビスマレイミド化合物をジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜5質量部含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の防振ゴム用ゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の防振ゴム用ゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
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