JP2015007170A - ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低動倍化及び低ロス化が更に改良されたゴム組成物の製造方法を提供すること。
【解決手段】以下の工程:
(a)ゴム成分、ヒドラジド化合物及び充填剤を混練し、第1混練物を得る第1混練工程;
(b)第1混練物と亜鉛華を混練し、第2混練物を得る第2混練工程;及び
(c)第2混練物と加硫剤を混練し、第3混練物を得る第3混練工程;
をこの順で含むゴム組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、トーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の構成部材に用いられるゴムを製造するためのゴム組成物の製造方法に関する。
従来、自動車等の各種車両では、搭乗者の快適性を向上させるために、振動や騒音の発生源となる部位に様々な防振材を配置し、室内への振動や騒音の侵入を低減する試みがなされてきた。例えば、振動や騒音の主たる発生源であるエンジンに対しては、トーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の構成部材に防振ゴムを用いることでエンジン駆動時の振動を吸収し、室内への振動及び騒音の侵入や、周辺環境への騒音の拡散を低減している。
このような防振ゴムの基本的な特性としては、エンジン等の重量物を支える強度特性やその振動を吸収し抑制する防振性能が高いことや発熱性が低いことが必要であり、従来から低動倍化・低ロス化を図る手法が模索されている。
低動倍化及び低ロス化を図るためには、ヒドラジド化合物をゴム組成物に添加する方法が知られている(特許文献1)。特許文献1に記載の方法では、特定のヒドラジド化合物と亜鉛華を同時に投入し、最高温度を130℃〜170℃にして混練を行っている。
特開2001−172435号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では低動倍化・低ロス化について一定の効果があるものの十分とは言えなかった。したがって、本発明の目的は、低動倍化及び低ロス化が更に改良されたゴム組成物の製造方法を提供することにある。
上記目的は、以下の工程:
(a)ゴム成分、ヒドラジド化合物及び充填剤を混練し、第1混練物を得る第1混練工程;
(b)第1混練物と亜鉛華を混練し、第2混練物を得る第2混練工程;及び
(c)第2混練物と加硫剤を混練し、第3混練物を得る第3混練工程;
をこの順で含むゴム組成物の製造方法により達成される。
従来の手法のように、ゴム組成物の混練工程において、ヒドラジド化合物と亜鉛華を同時投入した場合には、ヒドラジド化合物のヒドラジノ基が亜鉛華と結合するため、ゴム成分や充填剤との結合が妨げられていた。本発明によれば、ヒドラジド化合物と亜鉛華を分けて混練することにより、ヒドラジド化合物を優先的にゴム成分及び充填剤と反応させることができるので、ヒドラジド化合物による低ロス化及び低動倍化効果を十分に発揮することが可能となる。
本発明のゴム組成物の製造方法の好ましい態様は以下の通りである。
(1)前記ヒドラジド化合物を、前記ゴム成分100質量部に対して0.1〜3質量部の量で添加して混練し、前記亜鉛華を、前記ゴム成分100質量部に対して1〜20質量部の量で添加して混練する。
(2)前記亜鉛華の量に対する前記ヒドラジド化合物の量の比が、0.005〜0.1である。
また、本発明は、上記製造方法により製造されたゴム組成物を用いてなる防振ゴムを提供する。
本発明によれば、ゴム組成物の各成分を混練する際にヒドラジド化合物と亜鉛華を異なる工程で混練することにより、ヒドラジド化合物による低動倍化効果及び低ロス化効果を十分に得ることが可能である。したがって、防振性能及び低発熱性が向上した防振ゴムを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。上述したように、本発明のゴム組成物の製造方法は、 (a)ゴム成分、ヒドラジド化合物及び充填剤を混練し、第1混練物を得る第1混練工程;
(b)第1混練物と亜鉛華を混練し、第2混練物を得る第2混練工程;及び
(c)第2混練物と加硫剤を混練し、第3混練物を得る第3混練工程;
をこの順で含む。
第1混練工程(a)においては、ゴム成分、ヒドラジド化合物及び充填剤を混練する。混練温度は120〜170℃であることが好ましく、混練時間は1〜5分であることが好ましい。この温度・時間範囲によれば各成分が十分に均質化した混練物(第1混練物)を得ることができる。第1混練工程(a)においては、ゴム成分、ヒドラジド化合物及び充填剤に加えて、後述する他の添加剤を添加してもよい。
第1混練工程(a)で用いられるヒドラジド化合物の量は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜3質量部、好ましくは0.1〜1.5質量部、更に好ましくは0.3〜1質量部である。この範囲より少ないと、ヒドラジド化合物による動倍率低下効果及び低ロス化効果が十分に得られない場合があり、この範囲より多いとゴムの未加硫粘度が上昇する場合がある。
第2混練工程(b)においては、第1混練工程(a)において得られた第1混練物に亜鉛華を投入し、混練する。第2混練工程(b)における混練温度は120〜170℃であることが好ましく、混練時間は1〜5分であることが好ましい。この温度・時間条件下において混練を行うことにより、亜鉛華と他の成分を十分に混練して均質化した混練物(第2混練物)を得ることができる。第2混練工程(b)においては、亜鉛華に加えて後述する他の添加剤を添加してもよい。
第2混練工程(b)で用いられる亜鉛華の量は、ゴム成分100質量部に対して1〜20質量部、好ましくは3〜15質量部、更に好ましくは5〜15質量部である。この範囲より少ないと亜鉛華による加硫促進効果が得られない場合があり、この範囲より多いと分散不良が起こり、物性に悪影響が発生する場合がある。
第3混練工程(c)においては、第2混練工程(b)において得られた第2混練物に加硫剤を加え、混練を行い、第3混練物を得る。第3混練工程(c)における混練温度は90〜120℃であることが好ましく、混練時間は30秒〜3分であることが好ましい。第3混練工程の後に更なる混練工程があってもよいが、通常は第3混練物が目的とする加硫前のゴム組成物である。
その他
第1混練工程(a)、第2混練工程(b)及び第3混練工程(c)はこの順で行う必要がある。混練は、ロール、インターナルミキサー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて行うことができる。
第2混練工程(b)で加える亜鉛華の量に対する第1混練工程(a)で加えるヒドラジド化合物の量の質量比(ヒドラジド化合物/亜鉛華)は0.005〜0.1、特に0.01〜0.067、更に0.02〜0.06であることが好ましい。この範囲であれば後記する実施例に示されているように低動倍化効果及び低ロス化効果を効果的且つ確実に得ることができる。
以上のように、ゴム組成物の各成分を混練する際に、ヒドラジド化合物と亜鉛華を別々に混練することにより、ヒドラジド化合物を優先的にゴム成分及び充填剤と反応させることができるので、ヒドラジド化合物による低ロス・低動倍化効果を十分且つ安定的に発揮することが可能となる。更に、ヒドラジド化合物と亜鉛華を別々に混練することにより、亜鉛華を多量に配合することができるようになるので、亜鉛華による加硫促進効果を効果的に得ることが可能となる。
以下、ゴム組成物の製造に用いられる各成分について説明する。上述したように、ゴム組成物にはゴム成分、ヒドラジド化合物、充填剤、亜鉛華及び加硫剤が各混練工程で加えられる。これらの成分の他、必要に応じて、加硫促進剤、加硫促進助剤、オイル等の他の添加剤が適宜加えられる。
天然ゴムとしては、特に制限はなく、防振ゴムに用いられる通常の天然ゴムを用いることができる。具体的には、例えば、シートゴム(クレープを含む)では、RSS(Ribbed Smoked Sheet)、White Crepes、Pale Crepes、Estate Brown Crepes、Comp Crepes、Thin Brown Crapes(Rimills)、Thich Blancket Crapes(Ambers)、Flat Bark Crepes、Pure Smoked Branket Crapesの全ての等級、またブロックゴムでは、SMR(Standard Malaysian Rubber)、SIR(Indonesian)、STR(Thai)、SSR(Singaporean)、SCR(Ceylon)、SVR(Vietnamese)などが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
ゴム成分にはジエン系合成ゴムが含まれていてもよい。ジエン系合成ゴムとしては、例えば、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等を使用することができる。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)が好ましく、更にスチレン−ブタジエンゴム(SBR)が特に好ましい。
ゴム成分にジエン系合成ゴムが含まれる場合、ジエン系合成ゴムに対する天然ゴムの質量比(天然ゴム/ジエン系合成ゴム)は99/1〜50/50である。この範囲内であれば天然ゴムに特有の高い耐久性を防振ゴムに付与しつつ、ジエン系合成ゴムによる減衰性の向上効果が図られる。
ヒドラジド化合物としては従来からゴム分野で使用されているものを使用することができる。例えば、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジ(1,3−ジメチルプロピリデン)ヒドラジド、2−ナフタレン酸−3−ヒドロキシ(1,3−ジメチルプロピリデン)ヒドラジド、サリチル酸(1,3−ジメチルプロピリデン)ヒドラジド、イソニコチン酸ヒドラジド、イソニコチン酸(1,3−ジメチルプロピリデン)ヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、2−ナフタレン酸−3−ヒドロキシヒドラジド、サリチル酸(1−メチルエチリデン)ヒドラジド、2−ナフタレン酸−3−ヒドロキシ(1−メチルエチリデン)ヒドラジド、サリチル酸(1−メチルプロピリデン)ヒドラジド、2−ナフタレン酸−3−ヒドロキシ(1−メチルプロピリデン)ヒドラジド、サリチル酸(1,3−ジメチルプロピリデン)ヒドラジド、2−ナフタレン酸−3−ヒドロキシ(1,3−ジメチルプロピリデン)ヒドラジド、サリチル酸(1−フェニルエチリデン)ヒドラジド、2−ナフタレン酸−3−ヒドロキシ(1−フェニルエチリデン)ヒドラジドイソニコチン酸ヒドラジド、イソニコチン酸(1−メチルエチリデン)ヒドラジド、イソニコチン酸(1−メチルプロピリデン)ヒドラジド、イソニコチン酸(1,3−ジメチルプロピリデン)ヒドラジド、イソニコチン酸(1−フェニルエチリデン)ヒドラジドが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用して使用しても良い。好ましいヒドラジド化合物はイソフタル酸ジヒドラジドである。
ゴム組成物におけるヒドラジド化合物の配合量は、上述したように、ゴム成分100質量部に対して0.1〜3質量部、好ましくは0.1〜1.5質量部である。
充填剤としてはカーボンブラックやシリカ等を使用することができる。カーボンブラックとしては、公知のものを使用することができ、特に限定されるものではないが、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカーボンブラックを挙げることができ、本発明においては、FEFを好適に用いることができる。また、これらのカーボンブラックは、1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
一方、シリカとしては、BET比表面積が70〜230m2/gの範囲にあるものが好ましく用いられる。このBET比表面積が70m2/g以上であれば良好な補強効果が得られ、ゴム物性の悪化や耐久性の劣化を抑えることができる。またBET比表面積が230m2/g以下であれば、ゴム組成物中へのシリカの分散不良を抑えることができ、その結果、分散不良による耐久性の低下や動倍率の悪化を抑制することができる。
当該シリカとしては、BET比表面積が70〜230m2/gの各種の市販されているものを使用することができる。なお、本発明における「シリカ」の用語は、SiO2を組成式中に含む、二酸化珪素、珪酸、珪酸塩を包含する広義の概念であるが、無水珪酸である二酸化珪素が、上述の作用効果の点から好ましく、特にシリカゲルなどの湿式法で製造されたシリカが好適である。上記のようなシリカとしては、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、充填剤として、前述のカーボンブラックのみを用いてもよいし、シリカのみを用いてもよく、またカーボンブラックとシリカとを併用してもよい。
これら充填剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対して、通常15〜60質量部、好ましくは20〜50質量部、より好ましくは35〜40質量部、更に好ましくは35〜38質量部である。配合量が60質量部を超えると、作業性が悪化するおそれがあり、15質量部未満になると、接着性の悪化を招くおそれがある。
上述したように、本発明において亜鉛華は第2混練工程で投入されて混練される。ゴム組成物における亜鉛華の配合量は、上述したように、ゴム成分100質量部に対して1〜20質量部、好ましくは3〜15質量部、更に好ましくは5〜15質量部である。
本発明の防振ゴム組成物には、ゴム工業で通常使用されている加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、充填剤、ワックス類、オイル等の添加剤が適宜配合される。
加硫剤としては、硫黄を用いることができる。硫黄の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、一般に0.1〜5質量部である。
加硫を促進させるための加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のベンゾチアゾール系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラドデシルチウラウムジスルフィド、テトラオクチルチウラウムジスルフィド、テトラベンジルチウラウムジスルフィド等のチウラウム系加硫促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛等のジチオカルバミン酸塩系;その他ジアルキルジチオリン酸亜鉛などを挙げることができる。
上記の加硫促進剤については、スルフェンアミド系、チウラム系、チアゾール系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸塩系等の1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用しておもよい。加硫挙動(速度)の調整等のため、加硫促進能力が比較的高いチウラム系及び/又はチアゾール系と、加硫促進能力が比較的中〜低程度のグアニジン系及び/又はスルフェンアミド系の加硫促進剤とを組み合わせることが好適に採用される。具体的には、テトラメチルチウラムジスルフィドとN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドとの組合せ、テトラブチルチウラムジスルフィドとN−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドとの組合せ、ジベンゾチアジルジスルフィドとジフェニルグアニジンとの組合せ等が挙げられる。加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2〜10質量部である。
本発明においては、加硫を更に促進する観点から、脂肪酸等の加硫促進助剤を配合してもよい。脂肪酸としては飽和,不飽和あるいは直鎖状、分岐状のいずれの脂肪酸であってもよく、脂肪酸の炭素数としても特に制限されるものではないが、例えば炭素数1〜30、好ましくは15〜30の脂肪酸、より具体的にはシクロヘキサン酸(シクロヘキサンカルボン酸)、側鎖を有するアルキルシクロペンタン等のナフテン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸(ネオデカン酸等の分岐状カルボン酸を含む)、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)等の飽和脂肪酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、ロジン、トール油酸、アビエチン酸等の樹脂酸などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
加硫促進助剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜7質量部である。配合量が10質量部を超えると、作業性の悪化及び動倍率の悪化等を招くおそれがあり、1質量部未満になると、加硫遅延等のおそれがある。
オイルとしては、公知のものを使用することができ、特に制限されないが、具体的には、アロマティック油、ナフテニック油、パラフィン油等のプロセスオイルや、やし油等の植物油、アルキルベンゼンオイル等の合成油、ヒマシ油等を使用することができる。本発明においては、パラフィン油を好適に用いることができる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらオイルの配合量は、特に制限されるものではないが、上記ゴム成分100質量部に対し、概ね1〜40質量部とすることができる。配合量が上記範囲を逸脱すると、混練作業性が悪化するおそれがある。なお、油展されたゴムを上記ゴム成分に用いる場合は、該ゴムに含有されるオイルと、混合時に別途添加されるオイルとの合計量が上記範囲となるように調整すればよい。
また、本発明で用いるゴム組成物は、必要に応じて、酸化防止剤、発泡剤、可塑剤、滑剤、粘着付与剤、石油系樹脂、紫外線吸収剤、分散剤、相溶化剤、均質化剤等の添加剤を更に含んでいてもよい。
本発明の製造方法で製造されたゴム組成物を用いてゴムを製造するために、ゴム組成物を硬化させる際の加硫条件としては、特に限定されるものはないが、通常140〜180℃で、5〜120分間の加硫条件を採用することができる。
本発明の防振ゴムは、上述したゴム組成物を加硫して得られるものであるが、防振ゴムとしては、例えば、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位に好適に使用されるものであるが、これらに限定されるものではない。
表1に記載の通り、混練工程を3つの段階に分け、各成分をそれぞれ工程の工程において混練した。各工程は連続して行った。混練に使用した混練機は神戸製鋼株式会社製のバンバリーミキサーである。
各混練工程の条件は以下の通りである。
・第1混練
温度:130℃、混練時間:1.5分、回転数:40rpm
・第2混練
温度:130℃、混練時間:1分、回転数:40rpm
・第3混練
温度:110℃、混練時間:1分、回転数:30rpm
このように混練することにより得たゴム組成物を条件(温度:155℃、8分)にて加硫し、長さ120mm×幅120mm×厚さ2mmの防振ゴムのシート成形物を作製した。このシートを防振ゴムの評価体とした。
使用した材料の詳細は以下の通りである。
・天然ゴム(RSS#4)
・カーボンブラック(旭カーボン製「旭#65」、FEF)
・ヒドラジド化合物(大塚化学株式会社製「IDH−S」、イソフタル酸ジヒドラジド)
・亜鉛華(ハクスイテック製「3号亜鉛華」)
・加硫剤:硫黄(鶴見化学製「粉末硫黄」)
・加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製「ノクセラーD」、1,3−ジフェニルグアニジン)
<評価方法>
上記作製した防振ゴムの評価体について以下の評価試験を行った。
(1)動倍率(Kd/Ks)
静バネ定数(Ks)及び動バネ定数(Kd)をJIS K 6385に準拠して測定し、動倍率(Kd/Ks)を算出した。亜鉛華とヒドラジド化合物を同時に投入して混練した比較例1の動倍率の値を100としてインデックス表示で示した。
(2)tanδ
JIS K 6385に準拠して測定した(周波数15Hz、歪0.2%)。比較例1のtanδの値を100としてインデックス表示で示した。
Figure 2015007170
<評価結果>
ヒドラジド化合物と亜鉛華を第1混練工程と第2混練工程において別々に混練した場合(実施例1〜8)においては、動倍率及びtanδの低下が認められた。第2混練工程においてヒドラジド化合物と亜鉛華を同時に混練した場合(比較例1、3及び4)には動倍率及びtanδが高いことが認められた。ヒドラジド化合物を添加しなかった場合(比較例2)にはtanδが極めて高いことが認められた。

Claims (4)

  1. 以下の工程:
    (a)ゴム成分、ヒドラジド化合物及び充填剤を混練し、第1混練物を得る第1混練工程;
    (b)第1混練物と亜鉛華を混練し、第2混練物を得る第2混練工程;及び
    (c)第2混練物と加硫剤を混練し、第3混練物を得る第3混練工程;
    をこの順で含むゴム組成物の製造方法。
  2. 前記ヒドラジド化合物を、前記ゴム成分100質量部に対して0.1〜3質量部の量で添加して混練し、
    前記亜鉛華を、前記ゴム成分100質量部に対して1〜20質量部の量で添加して混練することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記亜鉛華の量に対する前記ヒドラジド化合物の量の比が、0.005〜0.1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の製造方法により製造されたゴム組成物を用いてなる防振ゴム。
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