JP5869769B2 - 蛍光体層の形成方法および発光装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は発光装置を製造するための蛍光体層の形成方法に関し、特に発光装置の量産に適する技術に関する。
LED素子を用いた発光素子は、素子の高輝度化及び省エネルギーへの要望の高まりに伴い様々な用途に用いられており、その用途もますます拡大している。
特に、白色光が必要とされる電灯や液晶表示装置のバックライトなどのLED照明(発光装置)では、青色光を出射するLED素子と、その青色光により励起して黄色光を出射する蛍光体とを用いて、光を混色させて白色光を得るような技術も開発されている。LED素子と蛍光体とを用いて白色光を得る発光装置としては、他にも、紫外光を出射するLED素子と紫外光により青,緑,赤の光を出射する蛍光体とを組み合わせて白色光とするタイプや、青色光を出射するLED素子と赤,緑の光を出射する蛍光体とを組み合わせて白色光とするタイプなども検討されている。
このような蛍光体を用いて白色光を得る発光装置は、色の異なる複数のLED素子を組み合わせて白色光を得るタイプに比べて、1つのLED素子で白色光を得られることから、装置を簡素化でき消費電力も抑制可能であり、特に好ましく用いられている。
ところが、LED素子と蛍光体とを組み合わせて白色光を得る場合には、LED素子からの出射光と蛍光体からの出射光とのバランスにより白色光を得るため、このバランスが崩れると、白色光が別の色に着色して発光装置の発光色自体が白色光ではなくなるという着色上(色ずれ)の問題や、白色照明における出射光が観察角度により色(色度)が異なるという色むらの問題が発生するため、改善が必要とされていた。
また、従来は、蛍光体粒子を硬化性樹脂に添加・分散させた状態で、LED素子に上に塗布して硬化させることでLED素子の周辺に蛍光体層を設けて白色LED照明とする方法が一般的であったが、一般的に、蛍光体粒子は非常に比重の高い無機の金属化合物であることから、硬化性樹脂中で硬化する際に沈殿し、蛍光体粒子がLED素子上に不均一に堆積してしまい、色ずれや色むらが発生するということが問題となっていた。
このような課題に対し、特許文献1,2のような技術が検討されている。
特許文献1の技術よれば、発光装置の色むらの低減のために、液状の封止材料中に蛍光体粒子の沈降防止材を含有させ、比重の重い蛍光体粒子の沈降を防止しようとしている(段落0019〜0025など参照)。さらに、特許文献1の技術によれば、発光素子の周辺に液状の封止材料を添加し、発光素子を回動させながら硬化させ、発光素子内における色度差(すなわち色むら)を低減させようとしている(段落0027や図3など参照)。
特許文献2によれば、発光素子の発光面(上面、側面および角の部分)上に蛍光体粒子を均一に堆積させ、波長変換効率を高めようとしている(段落0032〜0034など参照)。特に、特許文献2によれば、発光素子の角部や側面において蛍光体粒子が塗布できず、波長変換効率が低下したり、各方位における色度のずれや色調ムラが発生したりするという課題に対し、蛍光体を含有した塗布液を霧状且つ螺旋状に回転させながら吹き付けることにより、これらの課題を解決しようとしている(段落0056〜0058や図4など参照)。
特開2004−153109号公報 特開2003−115614号公報
上述の技術によれば、装置内における色むら、すなわち発光装置(白色LED照明)から出射される光の角度による色度のずれはある程度改善可能であると考えられる。
ところが、近年では、発光装置が、高輝度の自動車の照明や色度が特に重要視される店舗用の照明などに用いられるようになってきたことに伴い、複数の発光装置で1つの「照明装置」が構成されるようになってきており、各発光装置における色度が厳密に一致することが重要視されるようになってきている。すなわち、高輝度化のために、複数の発光装置(LED素子)を用いて1つの白色照明装置を構成するような場合においては、発光装置間の色度の違いが遠方においては照明装置の色むらとして発現することとなるため、従来よりも発光装置間の色度のバラツキを抑制することが必要となっている。
しかしながら、上述のように、発光素子上に蛍光体粒子を含む液状物をスプレーなどにより噴射・塗布して発光装置を形成する場合、噴射条件の調整や沈降防止材により、発光装置自体における色むらは低減できるものの、複数の発光装置を連続的に大量に製造する場合においては、環境温度や湿度の変化、スプレー装置の駆動熱による温度変化、スプレーノズルに付着した液が硬化することによる目詰まりなどの様々な原因により、発光装置間で色度のバラツキが発生すると考えられる。
したがって、本発明の主な目的は、発光装置を製造するための蛍光体層の形成方法であって、発光装置を量産する場合に、各発光装置間で色度のバラツキが発生するのを抑制することができる蛍光体層の形成方法を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明の第1の態様によれば、
所定の第1の波長の光を出射する発光素子と、前記第1の波長の光の照射により前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を出射する蛍光体粒子を含有する波長変換部とを、有する発光装置を製造するための蛍光体層の形成方法において、
前記蛍光体粒子と沈降防止剤と有機溶媒および/または水からなる蛍光体塗布液を、前記発光素子上に塗布する第1の塗布工程と、
前記発光素子を発光させ、前記発光素子上に塗布された前記蛍光体塗布液を透過した光の色度を測定する色度測定工程と、
前記色度の測定値に基づき、前記蛍光体塗布液を前記発光素子上に再度塗布する第2の塗布工程と、
を備えることを特徴とする蛍光体層の形成方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、
所定の第1の波長の光を出射する発光素子と、前記第1の波長の光の照射により前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を出射する蛍光体粒子を含有する波長変換部とを、有する発光装置を製造するための蛍光体層の形成方法において、
前記蛍光体粒子と沈降防止剤と有機溶媒および/または水からなる蛍光体塗布液を、透明基板上および前記発光素子上に塗布する第1の塗布工程と、
前記第1の波長の光を前記透明基板に照射し、前記透明基板および前記蛍光体塗布液を透過した光の色度を測定する色度測定工程と、
前記色度の測定値に基づき、前記蛍光体塗布液を前記発光素子上に再度塗布する第2の塗布工程と、
を備えることを特徴とする蛍光体層の形成方法が提供される。
本発明によれば、色度測定工程で色度を測定し、その色度の測定値に基づき、再度蛍光体塗布液を塗布するから、発光装置の製造途中の色度を把握することができ、第1の塗布工程における蛍光体塗布液の塗布量の過不足分を第2の塗布工程の処理で補正することができる。
その結果、発光装置を大量に生産するような場合でも、各発光装置における個々の色むらの発生を抑制することができ、ひいては各発光装置間でも色度のバラツキが発生するのを抑制することができる。
発光装置の概略構成を示す断面図である。 第1の実施形態にかかる発光装置の製造装置および製造方法を概略的に説明するための模式図である。 第2の実施形態にかかる発光装置の製造装置および製造方法を概略的に説明するための模式図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1に示すとおり、発光装置100は断面凹状のパッケージ1を有している。パッケージ1の凹部(底部)にはメタル部2(配線)が設けられ、メタル部2上に直方体状のLED素子3が配置されている。LED素子3は所定波長の光を出射する発光素子の一例である。LED素子3のメタル部2に対向する面には突起電極4が設けられており、メタル部2とLED素子3とが突起電極4を介して接続されている(フリップチップ型)。
ここでは、1つのパッケージ1に対して、1つのLED素子3が設けられる構成を図示しているが、1つのパッケージ1の凹部に複数のLED素子3が設けられてもよい。
本実施形態では、LED素子3として青色LED素子を用いている。青色LED素子は、例えばサファイア基板上にn−GaN系クラッド層、InGaN発光層、p−GaN系クラッド層、及び透明電極を積層してなる。
パッケージ1の凹部にはLED素子3の周囲を封止するように波長変換部6が形成されている。波長変換部6は、LED素子3から出射される所定波長の光を、これとは異なる波長の光に変換する部分であり、透光性を有するセラミック層中に、LED素子3からの所定波長の光により励起され励起波長とは異なる波長の蛍光を出射する蛍光体粒子が含有されている。
続いて、発光装置100の製造装置(10)について説明する。
図2に示すとおり、製造装置10は、前後に移動可能なベルトコンベヤ式の移動台20を有している。移動台20の上方にはその移動方向に沿って、スプレー装置30、検査装置50および2台のスプレー装置60,70が配置されている。
製造装置10によれば、LED素子3があらかじめ実装された複数のパッケージ1が移動台20に載置された状態で移動台20の移動に伴い搬送され、その搬送中に波長変換部6が製造される。
スプレー装置30は塗布液を噴出可能な構成を有している。
詳しくは、スプレー装置30はエアーが送り込まれるノズル32を有しており、ノズル32にはエアーを送り込むためのエアーコンプレッサー(図示略)が接続されている。ノズル32の先端部の孔径は20μm〜2mmであり、好ましくは0.1〜0.3mmである。ノズル32は上下,左右,前後に移動可能となっている。
たとえば、ノズル32としてはアネスト岩田社製スプレーガンW-101-142BPGが、コンプレッサーとしてはアネスト岩田社製OFP-071Cがそれぞれ使用される。
ノズル32は角度調整も可能であり、移動台20(またはこれに設置されるパッケージ1)に対し傾斜させることができるようになっている。被吐出物(パッケージ1やLED素子3)に対するノズル32の角度は、水平方向を0°とした場合に、0〜90°の範囲で調整可能である。
ノズル32には連結管34を介してタンク36が接続されている。タンク36には蛍光体粒子と沈降防止剤とを含有する蛍光体塗布液40(後述参照)が貯留されている。タンク36には撹拌子が入っており、蛍光体塗布液40が常に撹拌されている。蛍光体塗布液40を撹拌すれば、比重の大きい蛍光体の沈降を抑止することができ、蛍光体が蛍光体塗布液40中で分散した状態を保持することができる。
たとえば、タンクとしてはアネスト岩田社製PC-51が使用される。
検査装置50は色度測定器52を有している。
色度測定器52は受光した光の色度を測定する計測器である。
2台のスプレー装置60,70は基本的にはスプレー装置30と同様の構成を有している。ただ、スプレー装置70では、タンク36に対しセラミック前駆体を含有するセラミック前駆体塗布液42が貯留されている。
スプレー装置30、検査装置50(色度測定器52)およびスプレー装置60は制御装置80に接続されている。特に、製造装置10によれば、色度測定器52の色度の測定値(測定結果)が制御装置80に送信され、制御装置80がその測定結果に基づきスプレー装置60を制御してスプレー装置60の動作が制御される。
続いて、発光装置100の製造方法について説明する。
発光装置100を製造する場合、製造装置10が使用される。
詳しくは、発光装置100の製造方法によれば、LED素子3をあらかじめ実装した複数のパッケージ1を移動台20に載置して一定の速度で順次搬送させ、その搬送中に主に(A)〜(D)の処理を実行する。
(A)スプレー装置30を用いて蛍光体塗布液40をLED素子3上に塗布する
(B)LED素子3を発光させ、検査装置50を用いてLED素子3上に塗布された蛍光体塗布液40を透過した光の色度を測定する
(C)色度の測定値に基づき、スプレー装置60を用いて蛍光体塗布液40をLED素子3上に再度塗布する
(D)スプレー装置70を用いて、セラミック前駆体塗布液42を、蛍光体塗布液40が塗布されたLED素子3上に塗布し、LED素子3上に塗布された蛍光体塗布液40およびセラミック前駆体塗布液42を加熱し硬化する
はじめに、(A)の工程で使用する蛍光体や沈降防止剤(膨潤性粒子または無機粒子)、蛍光体塗布液40、処理内容などについて説明し、続いて(B)の工程の処理内容や(C)の工程の処理内容などについて説明し、最後に(D)の工程で使用するセラミック前駆体塗布液42(セラミック前駆体)や処理内容などについて説明する。
(A−1)蛍光体粒子
蛍光体は、LED素子3からの出射光の波長(励起波長)により励起されて、励起波長と異なる波長の蛍光を出射するものである。本実施形態では、青色LED素子から出射される青色光(波長420nm〜485nm)を黄色光(波長550nm〜650nm)に変換するYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光体を使用している。
このような蛍光体は、Y、Gd、Ce、Sm、Al、La、Gaの酸化物、または高温で容易に酸化物となる化合物を使用し、それらを化学量論比で十分に混合して混合原料を得る。或いは、Y、Gd、Ce、Smの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶液をシュウ酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウム、酸化ガリウムとを混合して混合原料を得る。そして、得られた混合原料にフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合して加圧し、成形体を得る。得られた成形体を坩堝に詰め、空気中1350〜1450℃の温度範囲で2〜5時間焼成し、蛍光体の発光特性を持つ焼結体を得る。
なお、本実施形態ではYAG蛍光体を使用しているが、蛍光体の種類はこれに限定されるものではなく、例えばCeを含まない非ガーネット系蛍光体等の他の蛍光体を使用することもできる。また、蛍光体の粒径が大きいほど発光効率(波長変換効率)は高くなる反面、有機金属化合物との界面に生じる隙間が大きくなって形成されたセラミック層の膜強度が低下する。従って、発光効率と有機金属化合物との界面に生じる隙間の大きさを考慮し、平均粒径が1μm以上50μm以下のものを用いることが好ましい。蛍光体の平均粒径は、例えばコールターカウンター法によって測定することができる。
(A−2)沈降防止剤
蛍光体粒子の沈降を防止する方法(蛍光体塗布液40の粘度を調整する方法)としては膨潤性粒子や無機粒子を溶媒に添加する手法が挙げられるが、蛍光体塗布液40を増粘することができればいかなる手法を用いることが可能であり、これに限定されるわけではない。
(A−2.1)膨潤性粒子
膨潤性粒子としては例えば層状ケイ酸塩鉱物が挙げられる。
層状ケイ酸塩鉱物は、雲母構造、カオリナイト構造、スメクタイト構造等の構造を有する膨潤性粘土鉱物が好ましく、膨潤性に富むスメクタイト構造が特に好ましい。これは混合液中に水を添加することで、スメクタイト構造の層間に水が進入して膨潤したカードハウス構造をとるため、混合液の粘性を大幅に増加させる効果があるためである。
セラミック層中における層状ケイ酸塩鉱物の含有量が1重量%未満になると混合液の粘性を増加させる効果が十分に得られない。一方、層状ケイ酸塩鉱物の含有量が20重量%を超えると加熱後のセラミック層の強度が低下する。従って、層状ケイ酸塩鉱物の含有量は1重量%以上20重量%以下とすることが好ましく、1重量%以上10重量%以下がより好ましい。
なお、有機溶媒との相溶性を考慮して、層状ケイ酸塩鉱物の表面をアンモニウム塩等で修飾(表面処理)したものを適宜用いることもできる。
(A−2.2)無機粒子
無機粒子(酸化物微粒子)は、蛍光体塗布液40の粘性を増加させる増粘効果だけでなく、有機金属化合物と、蛍光体との界面に生じる隙間を埋める充填効果、及び加熱後のセラミック層の膜強度を向上させる膜強化効果も有する。
本発明に用いられる無機粒子としては、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸化物微粒子、フッ化マグネシウム等のフッ化物微粒子等が挙げられる。特に、有機金属化合物としてポリシロキサン等の含ケイ素有機化合物を用いる場合、形成されるセラミック層に対する安定性の観点から酸化ケイ素の微粒子を用いることが好ましい。
セラミック層中における無機粒子の含有量が1重量%未満になると上述したそれぞれの効果が十分に得られない。一方、無機粒子の含有量が20重量%を超えると加熱後のセラミック層の強度が低下する。従って、セラミック層中における無機粒子の含有量は1重量%以上20重量%以下とすることが好ましく、1重量%以上10重量%以下がより好ましい。また、無機粒子の平均粒径は、上述したそれぞれの効果を考慮して0.001μm以上50μm以下のものを用いることが好ましい。無機粒子の平均粒径は、例えばコールターカウンター法によって測定することができる。
(A−3)蛍光体塗布液40の調製
蛍光体塗布液40の調製手順としては、膨潤性粒子または無機粒子を、先ず有機溶媒に予備混合し、その後に蛍光体および/または水を混合する。または、先ず膨潤性粒子もしくは無機粒子と蛍光体と水とを予備混合し、その後に有機溶媒を混合してもよい。これにより、膨潤性粒子または無機粒子を均一に混合して増粘効果をより高めることができる。
蛍光体塗布液40の粘度は10〜500cPであり、好ましくは12〜500cPであり、さらに好ましくは20〜400cPであり、最も好ましくは50〜300cPである。これら粘度は振動式粘度計(CBC社製VM-10A-L)を用いて測定されたものである。
なお、蛍光体塗布液40には、膨潤性粒子のみが含有されてもよいし、無機粒子のみが含有されてもよいし、膨潤性粒子と無機粒子との両方が含有されてもよい。
(A−4)処理内容
スプレー装置30を所定の位置にセッティングしてノズル32にエアーを送り込み、蛍光体塗布液40を、ノズル32の先端部から搬送中のパッケージ1のLED素子3に向けて噴射・塗布する。
その後、パッケージ1を移送しながら、蛍光体塗布液40を常温から50℃程度の温度で乾燥させる。
(B)処理内容
パッケージ1が検査装置50を通過する際に、LED素子3を発光させ、蛍光体塗布液40を透過した光を、色度測定器52で受光してその光の色度を測定する。
測定結果(色度の測定値)は制御装置80に送信される。
(C)処理内容
(A)の工程と同様に、スプレー装置60を用いて、蛍光体塗布液40を、ノズル32の先端部から搬送中のパッケージ1のLED素子3に向けて噴射・塗布する。
その後、(A)の工程と同様に、パッケージ1を移送しながら、蛍光体塗布液40を常温から50℃程度の温度で乾燥させる。
制御装置80には、(C)の工程の終了後の蛍光体塗布液40の最終的な膜厚に応じた蛍光体塗布液40の塗布量が「最終設定値」として設定され、さらに(A)の工程での蛍光体塗布液40の塗布量が「第1の設定値」として、それぞれ設定されている。
第1の設定値は最終設定値より小さい固定値である。
(A)の工程では、第1の設定値に基づき、スプレー装置30を制御して蛍光体塗布液40の噴射圧や噴射温度(ノズル32の温度)などを調整する。
他方、(C)の工程では、色度測定器52の測定結果に基づき、(C)の工程で塗布すべき蛍光体塗布液40の塗布量を「第2の設計値」として算出してこれを制御装置80に設定し、その第2の設定値に基づき、スプレー装置60を制御して蛍光体塗布液40の噴射圧や噴射温度(ノズル32の温度)などを調整する。
第2の設定値は最終設定値から第1の設定値を差し引いた値であって、(A)の工程での蛍光体塗布液40の塗布量の過不足分を考慮した変動値である。
たとえば、(C)の工程の終了後の蛍光体塗布液40の最終的な膜厚が40μmとなるように最終設定値が設定されている場合に、(A)の工程において、蛍光体塗布液40の(乾燥後の)膜厚が25μmとなる塗布量が第1の設計値として設定され、実際には色度の測定値から膜厚が23μmとなる量の蛍光体塗布液40が塗布されていたと仮定する。
このとき、(A)の工程の終了後の時点では、膜厚で2μm分の量の蛍光体塗布液40が不足するから、(C)の工程においては、蛍光体塗布液40の(乾燥後の)膜厚が2μm分だけ増大するような塗布量が第2の設計値として算出・設定される。
逆に、(A)の工程の終了後の時点で、膜厚で2μm分の量の蛍光体塗布液40が過大であるときは、(C)の工程においては、蛍光体塗布液40の(乾燥後の)膜厚が2μm分だけ減少するような塗布量が第2の設計値として算出・設定される。
なお、図2に示すとおり、(A)の工程や(C)の工程では、蛍光体塗布液40を塗布する前にスプレー装置30のノズル32とパッケージ1との間にマスク部材90を配置して蛍光体塗布液40の塗布領域を制御し、蛍光体塗布液40を塗布した後にマスク部材90を回収するようにしてもよい。
マスク部材90は(A)の工程と(C)の工程とのいずれの工程で使用してもよいが、蛍光体粒子の回収率の観点から、好ましくは両方の工程で使用する。マスク部材90を回収すれば、高価な蛍光体粒子を回収・再利用することができる。
マスク部材90の回収を(D)の工程の後におこなうと、マスク部材90上にセラミック前駆体塗布液42が付着して蛍光体粒子の回収が困難になるが、マスク部材90の回収を(D)の工程の前におこなえば、マスク部材90からの蛍光体粒子の回収が容易になる。すなわち、回収したマスク部材90を溶解または焼却するという単純な作業で、蛍光体粒子を回収することができる。
(D−1)セラミック前駆体塗布液42
セラミック前駆体塗布液42は、セラミック前駆体としての金属化合物を溶媒に分散させた溶液であり、透光性のセラミックスを形成することができれば金属の種類に制限はない。
(D−1.1)ゾル−ゲル溶液
セラミック前駆体塗布液42としては、加水分解等の反応によりゲル化した後、ゲルを加熱することによりセラミックスが形成されるもの(ゾルゲル溶液)であってもよいし、溶媒成分を揮発させることにより、ゲル化することなく直接セラミックスが形成されるものであってもよい。
前者(ゾルゲル溶液)の場合、金属化合物は有機化合物でもよいし無機化合物でもよい。好ましい金属化合物としては、例えば、金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレート、硝酸塩、酸化物などが挙げられる。中でも金属アルコキシドは、加水分解と重合反応によりゲル化し易いため好ましく、特にテトラエトキシシランが好ましい。複数種の金属化合物を組み合わせて使用してもよい。
セラミック前駆体塗布液42としては、上記金属化合物の他、加水分解用の水、溶媒、触媒等を適宜含有させることが好ましい。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類が挙げられる。
触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、フッ酸、アンモニア等が挙げられる。
金属化合物としてテトラエトキシシランを用いる場合、テトラエトキシシラン100質量部に対して、エチルアルコール138質量部、純水52質量部とすることが好ましい。この場合、ゲルを加熱する際の加熱温度は120〜500℃が好ましく、LED素子4等の劣化をより抑制する観点からは120〜150℃とすることがより好ましい。また、金属化合物としてポリシロキサンを用いる場合も、塗布後の加熱温度は120〜500℃が好ましく、LED素子4等の劣化をより抑制する観点からは120〜150℃とすることがより好ましい。
(D−1.2)ポリシラザン
セラミック前駆体としてポリシラザンも使用可能である。
本発明で用いられるポリシラザンとは下記一般式(i)で表される。
(RSiNR … (i)
式(i)中、R1、R2、およびR3はそれぞれ独立して水素原子またはアルキル基、アリール基、ビニル基、シクロアルキル基を表し、R1、R2、R3のうち少なくとも1つは水素原子であり、好ましくはすべてが水素原子であり、nは1〜60の整数を表す。
ポリシラザンの分子形状はいかなる形状であってもよく、例えば、直鎖状または環状であってもよい。
上記式(i)に示すポリシラザンと必要に応じた反応促進剤を、適切な溶媒に溶かして塗布し、加熱やエキシマ光処理、UV光処理を行うことで硬化し、耐熱性、耐光性の優れたセラミック膜を作成することができる。特に、170〜230nmの範囲の波長成分を含むUVU放射線(例えばエキシマ光)を照射して硬化させた後に、加熱硬化を行うとさらに水分の浸透防止効果を向上させることができる。
反応促進剤としては酸、塩基などを用いることが好ましいが用いなくても良い。反応促進剤としては例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、塩酸、シュウ酸、フマル酸、スルホン酸、酢酸やニッケル、鉄、パラジウム、イリジウム、白金、チタン、アルミニウムを含む金属カルボン酸塩などが挙げられるがこれに限られない。
反応促進剤を用いる場合に特に好ましいのは金属カルボン酸塩であり、添加量はポリシラザンを基準にして0.01〜5mol%が好ましい添加量である。
溶媒としては脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン炭化水素、エーテル類、エステル類を使用することができる。好ましくはメチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルフルオライド、クロロホルム、四塩化炭素、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルブチルエーテルである。
また、ポリシラザン濃度は高い方が好ましいが、濃度の上昇はポリシラザンの保存期間の短縮につながるため、ポリシラザンは、溶媒中に5質量%以上50質量%以下で溶解していることが好ましい。
さらに、セラミック前駆体としてポリシラザンを使用する場合、塗布後の加熱温度は120〜500℃が好ましく、LED素子4等の劣化をより抑制する観点からは120〜150℃とすることがより好ましい。
(D−2)処理内容
(A)の工程や(C)の工程と同様に、スプレー装置70を用いて、セラミック前駆体塗布液42を、ノズル32の先端部から搬送中のパッケージ1のLED素子3に向けて噴射・塗布する。
その後、パッケージ1を加熱槽(図示略)に移送し、LED素子3上に塗布された蛍光体塗布液40およびセラミック前駆体塗布液42を150℃近傍の温度で加熱(焼成)して硬化させ、波長変換部6を形成する(完成させる)。
その結果、大量の発光装置100を順次製造することができる。
なお、(D)の工程の処理は、(A)の工程で蛍光体塗布液40を塗布した後に((A)の工程の後や(B)の工程の後であって(C)の工程の前に)、実行してもよい。
以上の本実施形態によれば、(B)の工程で実際にLED素子3を発光させ、その色度情報に基づき(C)の工程で再度蛍光体塗布液40を塗布するから、発光装置100の製造(波長変換部6の形成)の過程で、発光装置100の製造途中の色度を把握することができ、現実の色度の過不足分を(C)の工程で補正することができる。
その結果、発光装置100を大量に生産するような場合でも、各発光装置100における個々の色むらの発生を抑制することができ、ひいては各発光装置100間での色度のバラツキも抑制することができる。
さらに、波長変換部6を形成する場合に、(A),(C)の工程と(D)の工程とで蛍光体塗布液40とセラミック前駆体塗布液42とを別々に塗布するから、蛍光体塗布液40が塗布時に硬化することによる塗布むらを解消することができ、発光装置100の色むらを低減することができる。
すなわち、蛍光体粒子とセラミック前駆体とを混合した状態で塗布液を塗布し焼成・硬化の処理を実行すると、焼成温度が150℃近傍と高温であるため、その塗布液中に含まれる溶媒が急激に揮発し、波長変換部6にクラックや気泡が発生したり、波長変換部6中の蛍光体粒子の分布に偏りがあったりして、色むらが発生してしまう。これに対し、(A),(C)の工程で先にセラミック前駆体を含まない蛍光体塗布液40を塗布し常温から50℃程度の温度で乾燥すれば、ある程度は蛍光体粒子をパッケージ1に固着することができ(蛍光体粒子の分布の偏りを解消することができ)、その後の(D)の工程でその上からセラミック前駆体を塗布しても蛍光体塗布液40の上層から溶媒が揮発するだけであるから、高温であっても気泡やクラックの発生を防ぐことが可能であり、色むらの発生を抑制することができる。
なお、スプレー塗布装置30,60,70に代えて、ディスペンサーやインクジェットを用いて蛍光体塗布液40やセラミック前駆体塗布液42を塗布(滴下または吐出)するようにしてもよい。
ディスペンサーを使用する場合は、塗布液の滴下量を制御可能で、蛍光体粒子などのノズル詰まりが発生しないようなノズルを用いる。たとえば、武蔵エンジニアリング社製の非接触ジェットディスペンサーや同社のディスペンサーを用いることができる。
インクジェットを使用する場合も、塗布液の吐出量を制御可能で、蛍光体粒子のノズル詰まりが発生しないようなノズルを用いる。たとえば、コニカミノルタIJ社製のインクジェット装置を用いることができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は主に下記の点で第1の実施形態と異なっており、それ以外は第1の実施形態と同様となっている。
図3に示すとおり、検査装置50にはLED素子54が設けられている。
LED素子54はLED素子3と同様の光を出射する素子である。
LED素子54は移動台20の下方に配置され、色度測定器52の受光部と対向する位置に配置されている。
発光装置100を製造する場合には、LED素子3をあらかじめ実装したパッケージ1のほかに、透明基板92も、移動台20に載置し搬送させる。
透明基板92は、所定数のパッケージ1を搬送するごとに定期的に配置される。
透明基板92としては、たとえばガラスプレートを使用することができる。
移動台20の透明基板92が配置される位置には光透過用の開口部22が形成される。
(A)の工程では、蛍光体塗布液40を、パッケージ1のLED素子3のみならず透明基板92にも噴射・塗布し乾燥させる。
(B)の工程では、透明基板92が検査装置50を通過する場合に、LED素子54を発光させ、移動台20の開口部22を介してLED素子3と同様の光を透明基板92に照射し、透明基板92と塗布された蛍光体塗布液40とを透過した光を色度測定器52で受光してその光の色度を測定する。
(C)の工程では、透明基板92から得た色度の測定値に基づき、塗布すべき蛍光体塗布液40の塗布量を第2の設定値として算出・設定し、透明基板92の後続のパッケージ1を対象として、第2の設定値に基づき、スプレー装置60を制御して蛍光体塗布液40の噴射圧や噴射温度(ノズル32の温度)などを調整する。
以上の本実施形態によれば、透明基板92を測定対象として検査装置50のLED素子54を発光させ色度を測定するから、発光装置100の製造途中でLED素子3を発光させることができないような場合でも、発光装置100の製造途中の色度を把握することができ、各発光装置100間での色度のバラツキを抑制することができる。
(1)サンプルの作製
(1.1)比較例1
表面処理されていない親水性スメクタイト(ルーセンタイトSWN、コープケミカル社製)11gと純水220gとを混合して分散させ、その後に蛍光体100gを混合して蛍光体塗布液を調製した。
1000個の青色LED素子(発光部の大きさは縦×横=1mm×1mm)を順次ベルトコンベアーで運搬しながら、上記の蛍光体塗布液を、乾燥後の蛍光体層の膜厚が35μmとなるように、LED素子上にスプレー塗布装置により順次塗布し、それぞれ50℃で10分間乾燥させた。
さらに、蛍光体塗布液が塗布されたLED素子の上からスプレー塗布装置により、焼成後の膜厚が1μmとなるように、ポリシロキサン分散液(ポリシロキサン14重量%、イソプロピルアルコール86重量%)を塗布し、150℃で1時間焼成し、発光装置1000個を得た。
得られた1000個の発光装置から無作為に9個を選択し、5mm×5mm間隔で9個を配置し、白色照明装置とした。
(1.2)実施例1
蛍光体塗布液の塗布部を2か所設け、その間に色度測定器を設けた。
青色LED素子上に蛍光体塗布液を塗布し、乾燥後に色度測定器を通過させ、その際にLED素子を発光させ、色度を測定した。
このときの蛍光体層の厚みは25μmであった。
その後、2番目の塗布部で、測定した色度に応じて蛍光体塗布液を微量に塗布し、乾燥を行った。
乾燥後の蛍光体層の厚みは40μmであった。
さらに、蛍光体層の上からスプレー塗布装置により、焼成後の膜厚が1μmとなるように、ポリシロキサン分散液(ポリシロキサン14重量%、イソプロピルアルコール86重量%)を塗布し、150℃で1時間焼成し、発光装置1000個を得た。
得られた1000個の発光装置から無作為に9個を選択し、5mm×5mm間隔で9個を配置し、白色照明装置とした。
(1.3)実施例2
蛍光体塗布液の塗布部を2か所設け、その間に色度計を設けた。
また各LED素子間には透明基板を設け、ベルトコンベアーの透明基板が配置されている箇所には光透過用の開口部を設けた。
LED素子および透明基板上に蛍光体塗布液を塗布し、乾燥後にまず透明基板に色度測定器を通過させ、その際にベルトコンベアーの下から青色LED光を照射し、得られた光を色度測定器で測定し、色度情報を得た。
このときの蛍光体層の厚みは20μmであった。
その後、得られた色度情報をもとに2番目の塗布部で、測定した色度に応じて蛍光体塗布液を微量に塗布し、乾燥を行った。
乾燥後の蛍光体層の厚みは39μmであった。
さらに蛍光体層の上からスプレー塗布装置により、焼成後の膜厚が1μmとなるように、ポリシロキサン分散液(ポリシロキサン14重量%、イソプロピルアルコール86重量%)を塗布し、150℃で1時間焼成し、発光装置1000個を得た。
得られた1000個の発光装置から無作為に9個を選択し、5mm×5mm間隔で9個を配置し、白色照明装置とした。
(2)サンプルの色むら評価
各サンプルの白色照明の色度分布を調べた。
詳しくは、2次元色彩輝度計を用いることで2次元的に照射光を評価することが可能であるため、コニカミノルタセンシング社製2次元色彩輝度計CA2000を用いて各サンプルの白色照明の照射光(色度x値,y値)を測定した。得られた照射光内の色度x値,y値の色度差を算出した。算出結果を表1に示す。
例えば、照射光内に色むらがあれば、黄色い部分と青い部分が存在し、その部分の色度差は大きくなる。
Figure 0005869769
表1に示すとおり、比較例1のサンプルでは、色度差が大きく、照射光内に色むらが生じていると考えられる。これに対し、実施例1,2のサンプルでは、色度差が低く、色むらが生じていない(色むらの発生が顕著に抑制されている)ことがわかる。
以上から、各発光装置間で色度のバラツキが発生するのを抑制する(色むらの発生を抑制する)上では、発光装置の製造過程で色度を測定し、その測定値に基づき蛍光体塗布液の塗布量を制御することが有用であることがわかる。
1 パッケージ
2 メタル部
3 LED素子
4 突起電極(バンプ)
6 波長変換部
10 製造装置
20 移動台
22 開口部
30 スプレー装置
32 ノズル
34 連結管
36 タンク
40 蛍光体塗布液
42 セラミック前駆体塗布液
50 検査装置
52 色度測定器
54 LED素子
60,70 スプレー装置
80 制御装置
90 マスク部材
92 透明基板
100 発光装置

Claims (14)

  1. 所定の第1の波長の光を出射する発光素子と、前記第1の波長の光の照射により前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を出射する蛍光体粒子を含有する波長変換部とを、有する発光装置を製造するための蛍光体層の形成方法において、
    前記蛍光体粒子と沈降防止剤と有機溶媒および/または水からなる蛍光体塗布液を、前記発光素子上に塗布する第1の塗布工程と、
    前記発光素子を発光させ、前記発光素子上に塗布された前記蛍光体塗布液を透過した光の色度を測定する色度測定工程と、
    前記色度の測定値に基づき、前記蛍光体塗布液を前記発光素子上に再度塗布する第2の塗布工程と、
    を備えることを特徴とする蛍光体層の形成方法
  2. 所定の第1の波長の光を出射する発光素子と、前記第1の波長の光の照射により前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を出射する蛍光体粒子を含有する波長変換部とを、有する発光装置を製造するための蛍光体層の形成方法において、
    前記蛍光体粒子と沈降防止剤と有機溶媒および/または水からなる蛍光体塗布液を、透明基板上および前記発光素子上に塗布する第1の塗布工程と、
    前記第1の波長の光を前記透明基板に照射し、前記透明基板および前記蛍光体塗布液を透過した光の色度を測定する色度測定工程と、
    前記色度の測定値に基づき、前記蛍光体塗布液を前記発光素子上に再度塗布する第2の塗布工程と、
    を備えることを特徴とする蛍光体層の形成方法
  3. 請求項1または2に記載の蛍光体層の形成方法において、
    前記第1の塗布工程と前記色度測定工程との間に、
    前記蛍光体塗布液を常温から50℃の温度で乾燥させる乾燥工程を備えることを特徴とする蛍光体層の形成方法
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の蛍光体層の形成方法において、
    前記沈殿防止剤が、層状ケイ酸塩鉱物であることを特徴とする蛍光体層の形成方法
  5. 請求項4に記載の蛍光体層の形成方法において、
    前記層状ケイ酸塩鉱物が膨潤性粘度鉱物であることを特徴とする蛍光体層の形成方法
  6. 請求項5に記載の蛍光体層の形成方法において、
    前記膨潤性粘度鉱物がスメクタイト構造を有することを特徴とする蛍光体層の形成方法
  7. 請求項1または2に記載の蛍光体層の形成方法において、
    前記第1の塗布工程および前記第2の塗布工程では、
    スプレー塗布装置を用いて前記蛍光体塗布液を塗布することを特徴とする蛍光体層の形成方法
  8. 請求項1または2に記載の蛍光体層の形成方法において、
    前記第1の塗布工程および前記第2の塗布工程では、
    ディスペンサーを用いて前記蛍光体塗布液を塗布することを特徴とする蛍光体層の形成方法
  9. 請求項1または2に記載の蛍光体層の形成方法において、
    前記第1の塗布工程および前記第2の塗布工程では、
    インクジェットを用いて前記蛍光体塗布液を塗布することを特徴とする蛍光体層の形成方法
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の蛍光体層の形成方法において、
    前記第1の塗布工程および前記第2の塗布工程の少なくとも一方の工程では、
    前記蛍光体塗布液を塗布する前に前記発光素子上にマスク部材を配置し、前記蛍光体塗布液を塗布した後に前記マスク部材を回収することを特徴とする蛍光体層の形成方法
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の形成方法で形成された蛍光体層を用いて発光装置を製造する発光装置の製造方法において、
    前記第1の塗布工程の後に、
    セラミック前駆体を含有するセラミック前駆体塗布液を、前記蛍光体塗布液が塗布された前記発光素子上に塗布し、前記発光素子上に塗布された前記蛍光体塗布液および前記セラミック前駆体塗布液を加熱して硬化させ、前記波長変換部を形成する工程を備えることを特徴とする発光装置の製造方法。
  12. 請求項11に記載の発光装置の製造方法において、
    前記第2の塗布工程の後に、
    セラミック前駆体を含有するセラミック前駆体塗布液を、前記蛍光体塗布液が塗布された前記発光素子上に塗布し、前記発光素子上に塗布された前記蛍光体塗布液および前記セラミック前駆体塗布液を加熱して硬化させ、前記波長変換部を形成する工程を備えることを特徴とする発光装置の製造方法。
  13. 請求項11または12に記載の発光装置の製造方法において、
    前記セラミック前駆体がポリシロキサンであることを特徴とする発光装置の製造方法。
  14. 請求項11または12に記載の発光装置の製造方法において、
    前記セラミック前駆体がポリシラザンであることを特徴とする発光装置の製造方法。
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