JP5870736B2 - 蛍光体分散液の製造方法、およびそれを用いてled装置を製造する方法 - Google Patents
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Description
[1]蛍光体と無機粒子と溶媒とを含む蛍光体分散液の製造方法であって、蛍光体と無機粒子と第1溶媒とを含む混合液を撹拌して、第1蛍光体分散液を得る工程と、前記第1蛍光体分散液に第2溶媒を添加して、第2蛍光体分散液を得る工程と、を含み、前記第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度をη1、前記第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度1(1/s)における粘度をη2、前記第2蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度をη3としたとき、η1、η2、及びη3が、それぞれ下記式を満たすことを特徴とする、蛍光体分散液の製造方法。
η3<η1<η2
1000(mPa・s)≦η2≦1.0×105(mPa・s)
40(mPa・s)≦η3≦800(mPa・s)
[2]前記第1溶媒および前記第2溶媒は、モノアルコール、ジオールおよびトリオールからなる群から選択される1以上を含む、[1]に記載の蛍光体分散液の製造方法。
[3]前記[1]または[2]に記載の製法で蛍光体分散液を製造する工程と、パッケージと、前記パッケージに配置された発光面を有するLEDチップと、を含むLEDチップ実装パッケージを用意する工程と、前記LEDチップの発光面に、前記蛍光体分散液を塗布して蛍光体層を成膜する工程と、を含む、LED装置の製造方法。
[4]蛍光体と無機粒子と第1溶媒とを含む混合液を撹拌して、第1蛍光体分散液を得る工程と、前記第1蛍光体分散液を塗布装置のタンクに供給する工程と、第2溶媒を前記塗布装置のタンクに供給する工程と、前記塗布装置のタンクの撹拌装置により前記第1蛍光体分散液と第2溶媒を撹拌し、第2蛍光体分散液を得る工程と、パッケージと、前記パッケージに配置された発光面を有するLEDチップと、を含むLEDチップ実装パッケージを用意する工程と、前記LEDチップの発光面に、前記第2蛍光体分散液を塗布して蛍光体層を成膜する工程と、を含み、前記第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度をη1、前記第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度1(1/s)における粘度をη2、前記第2蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度をη3としたとき、η1、η2、及びη3が、それぞれ下記式を満たすことを特徴とする、LED装置の製造方法。
η3<η1<η2
1000(mPa・s)≦η2≦1.0×105(mPa・s)
40(mPa・s)≦η3≦800(mPa・s)
[5]前記LEDチップの発光面に、有機金属化合物を含む溶液を塗布する工程をさらに含む、[3]または[4]に記載のLED装置の製造方法。
[6]前記有機金属化合物を含む溶液を塗布する工程の後に、前記LEDチップの発光面を、シリコーン樹脂で覆う工程を含む、[5]に記載のLED装置の製造方法。
本発明の蛍光体分散液は、蛍光体と無機粒子と溶媒とを含み、さらに任意の添加剤が含まれていてもよい。
蛍光体分散液に含まれる蛍光体は、LEDチップの出射光の波長(励起波長)により励起されて、励起波長と異なる波長の蛍光を発する物質である。LEDチップから青色光が出射される場合には、蛍光体が黄色の蛍光を発することによって、白色LED装置が得られる。黄色の蛍光を発する蛍光体の例には、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光体が挙げられる。YAG蛍光体は、青色LEDチップから出射される青色光(波長420nm〜485nm)からなる励起光を受けて、黄色光(波長550nm〜650nm)の蛍光を発することができる。
蛍光体分散液に含まれる無機粒子は、以下の2種類が考えられる。第1無機粒子は、層状粘土鉱物微粒子などの粘度鉱物微粒子である。第2無機粒子は、酸化物微粒子やフッ化物粒子などの粒状無機粒子である。
蛍光体分散液の溶媒は、好ましくはアルコール類を含む。アルコール類の例には、モノアルコール、ジオール、トリオール、それ以上の多価アルコールが含まれる。2価以上のアルコールを分散溶媒として用いれば、蛍光体分散液の粘度を高めやすく、分散質である蛍光体粒子の沈降が防止しやすくなる。また、1価アルコールを分散溶媒として用いれば、塗布膜の乾燥速度を早くすることができ、生産性を高めることができる。
本発明の蛍光体分散液の製造方法には、第1蛍光体分散液を得る工程と、第2蛍光体分散液を得る工程とを含む。
一方、第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度1(1/s)における粘度η2は、粘度η1の10倍以上であることが望ましい。第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度1(1/s)における粘度η2は、1000mPa・s以上1.0×105mPa・s以下が好ましく、1000mPa・s以上40000mPa・s以下がより好ましい。
本発明の蛍光体分散液は、LED装置における蛍光体層を成膜するために用いられうる(後述)。特に、本発明の蛍光体分散液は、バインダ溶液と組み合わされて、LEDチップに塗布されて蛍光体層とされることが好ましい。組み合わされるバインダは、有機樹脂であってもよいし、透明セラミックであってもよい。
[LED装置]
LED装置は、パッケージと、LEDチップと、LEDチップの発光面を覆う蛍光体層とを有し、さらに蛍光体層を覆う任意の保護層を有する。図1は、LED装置100の例を示す断面図である。LED装置は、凹部11を有するパッケージ1と、メタル部(メタル配線)2と、パッケージ1の凹部11に配置されたLEDチップ3と、メタル部2とLEDチップ3とを接続する突起電極4とを有する。このように、突起電極4を介してメタル部2とLEDチップ3とを接続する態様を、フリップチップ型という。
LED装置は、パッケージにLEDチップが実装されたLEDチップ実装パッケージを用意する工程と、LEDチップの発光面に「蛍光体分散液」と「バインダ溶液」とを塗布して蛍光体層を成膜する工程と、を含むプロセスで製造されうる。
バインダ溶液には、バインダまたはその前駆体が含まれている。前述の通り、バインダはシリコーン樹脂または透明セラミックであることが好ましい。バインダをシリコーン樹脂とする場合には、バインダ溶液にシリコーン樹脂を配合することが好ましい。バインダを透明セラミックとする場合には、バインダ溶液に透明セラミックの前駆体である有機金属化合物を配合することが好ましい。
(1)基本的には、ノズル250の先端部をパッケージ1の直上に配置して蛍光体分散液220をLEDチップ3の真上から噴射する。LEDチップ3は直方体状である場合には、蛍光体分散液220をLEDチップ3の真上から噴射したり、LEDチップ3の斜上方から噴射したりしてもよい。斜め上方から噴射することで、LEDチップ3の角部に蛍光体分散液220を適切に塗布することができる。このようにして、LEDチップ3の側面に対しても蛍光体分散液220を均一に塗布することが好ましい。
以下の手順で黄色蛍光体粒子を作製した。下記に示す組成の蛍光体原料を十分に混合した混合物を、アルミ坩堝に充填し、これにフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合した。充填物を、水素含有窒素ガスを流通させた還元雰囲気中において1350〜1450℃の温度範囲で2〜5時間焼成して、焼成品((Y0.72Gd0.24)3Al5O12:Ce0.04)を得た。
[原料組成]
Y2O3 ・・・ 7.41g
Gd2O3 ・・・ 4.01g
CeO2 ・・・ 0.63g
Al2O3 ・・・ 7.77g
第1蛍光体分散液の調製には、以下の原料を用いた。
(分散溶媒の有機溶媒)
EG:エチレングリコール
PG:プロピレングリコール
EtOH:エタノール
1,3−BD:1,3−ブタンジオール
iso−PrOH:イソプロピルアルコール
(層状粘土鉱物)
層状粘土鉱物A:(スメクタイト)ルーセンタイトSWN(コープケミカル社製)
層状粘土鉱物B:(合成雲母)ミクロマイカMK−100(コープケミカル製)
層状粘土鉱物C:(モンモリロナイト)クニピアF(クニミネ工業製)
層状粘土鉱物D:(ベントナイト)ベンゲルHVP(ホージュン製)
(粒状無機粒子)
シリカA:(シリカ)AEROSIL RX300(日本アエロジル製)
シリカB:(シリカ)サイリシア470(富士シリシア化学製)
シリカC:(シリカ)VM−2270(ダウコーニング製)
シリカD:(シリカ)SS−50F(日本シリカ製)
アルミナ:AEROXIDE Alu−C(日本アエロジル製)
センサーは、直径60mmのパラレルプレートセンサーとし、ギャップ(上下プレートの間隔)は0.15mm、測定温度は25℃とした。また、測定用サンプルの量は1回の測定あたり2ccとした。
フローカーブモードで、せん断速度0.1(1/s)を出発点として、1×105(1/s)までの間、等間隔で10点のせん断速度で粘度測定を行った。各せん断速度における保持時間(せん断速度を変更してから、測定開始するまでの時間)は1分とした。図3に示すように、測定時のせん断速度と粘度との関係をグラフ化し、せん断速度60(1/s)における粘度η1、および、せん断速度1(1/s)における粘度η2、を読み取り、測定値とした。
前記蛍光体粒子(90質量部)と、ベンゲルHVP(3質量部)と、RX300(3質量部)とを、エチレングリコール(90質量部)とイソプロピルアルコール(60質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをTKホモミクサーにて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル1)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル1)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は50mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は1000mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(90質量部)と、ルーセンタイトSWN(3質量部)と、RX300(3質量部)とを、プロピレングリコール(100質量部)とイソプロピルアルコール(75質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをウルトラタラックスに混合することで第1蛍光体分散液(サンプル2)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル2)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は50mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は900mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(90質量部)と、ルーセンタイトSWN(3質量部)と、RX300(3質量部)とを、プロピレングリコール(100質量部)とイソプロピルアルコール(75質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをTKホモミクサーにて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル3)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル3)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は100mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は900mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(90質量部)と、ルーセンタイトSWN(3質量部)と、RX300(3質量部)とを、プロピレングリコール(100質量部)とイソプロピルアルコール(75質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをTKホモミクサーにてサンプル3とは分散条件を変えて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル4)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル4)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は100mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は1500mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(90質量部)と、ミクロマイカMK−100(4質量部)と、サイリシア470(3質量部)と、AEROXIDE Alu−C(1質量部)を、エチレングリコール(90質量部)とイソプロピルアルコール(50質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それを超音波分散装置にて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル5)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル5)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は150mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は2000mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(90質量部)と、ミクロマイカMK−100(4質量部)と、サイリシア470(3質量部)と、AEROXIDE Alu−C(1質量部)を、エチレングリコール(90質量部)とイソプロピルアルコール(50質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをナノマイザーにて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル6)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル6)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は250mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は5000mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(100質量部)と、ミクロマイカMK−100(4質量部)と、SS-50F(3質量部)とを、プロピレングリコール(100質量部)とイソプロピルアルコール(60質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをクレアミックスにて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル7)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル7)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は400mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は12000mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(100質量部)と、ベンゲルHVP(4質量部)と、サイリシア470(3質量部)とを、1,3−ブタンジオール(100質量部)とイソプロピルアルコール(55質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをウルトラタラックスにて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル8)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル8)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は500mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は32000mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(100質量部)と、クニピアF(4質量部)と、VM−2270(3質量部)とを、プロピレングルコール(100質量部)とエタノール(45質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをスターバーストにて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル9)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル9)のせん断速度60(1/s)における粘度は600mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は1×105mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(100質量部)と、クニピアF(4質量部)と、VM−2270(3質量部)とを、プロピレングリコール(100質量部)とエタノール(45質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをフィルミックスにて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル10)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル10)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は1000mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は1×105mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(120質量部)と、ルーセンタイトSWN(3質量部)と、SS−50F(4質量部)とを、プロピレングリコール(90質量部)とイソプロピルアルコール(90質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをクレアミックスにて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル11)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル11)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は1200mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は1×105mPa・sであった。
前記蛍光体粒子(120質量部)と、ルーセンタイトSWN(3質量部)と、SS−50F(4質量部)とを、プロピレングリコール(80質量部)とイソプロピルアルコール(90質量部)とからなる混合溶媒に添加した。それをスターバーストにて混合することで第1蛍光体分散液(サンプル12)を調製した。第1蛍光体分散液(サンプル12)のせん断速度60(1/s)における粘度η1は1200mPa・s、せん断速度1(1/s)における粘度η2は1.1×105mPa・sであった。
サンプル1〜12を、各種条件で溶媒希釈して、第2蛍光体分散液を得た。
サンプル1(246質量部)にイソプロピルアルコール(5質量部)を添加して、スターラーで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は40mPa・sであった。
サンプル1(246質量部)にイソプロピルアルコール(7質量部)を添加して、スターラーで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は30mPa・sであった。
サンプル2(271質量部)に、イソプロピルアルコール(5質量部)を添加して、スターラーで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は40mPa・sであった。
サンプル3(271質量部)に、イソプロピルアルコール(7質量部)を添加して、スターラーで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は60mPa・sであった。
サンプル4(271質量部)に、イソプロピルアルコール(7質量部)を添加して、スターラーで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は60mPa・sであった。
サンプル5(238質量部)に、イソプロピルアルコール(8質量部)を添加して、スターラーで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は100mPa・sであった。
サンプル6(238質量部)に、イソプロピルアルコール(28質量部)を添加して、スターラーで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は30mPa・sであった。
サンプル6(238質量部)に、イソプロピルアルコール(12質量部)を添加して、超音波分散装置で撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は180mPa・sであった。
サンプル7(267質量部)に、イソプロピルアルコール(20質量部)を添加して、スリーワンモーターで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は250mPa・sであった。
サンプル8(262質量部)に、エタノール(10質量部)を添加して、ウルトラタラックスで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は250mPa・sであった。
サンプル9(252質量部)に、プロピレングリコール(30質量部)を添加して、TKホモミクサーで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は200mPa・sであった。
サンプル10(252質量部)に、プロピレングリコールとイソプロピルアルコールの混合(質量比1:1)溶媒プ(15質量部)を添加して、フィルミックスで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は800mPa・sであった。
サンプル11(307質量部)に、イソプロピルアルコール(15質量部)を添加して、フィルミックスで撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は900mPa・sであった。
サンプル12(297質量部)に、イソプロピルアルコール(15質量部)を添加して、超音波分散装置で撹拌した。撹拌後のせん断速度60(1/s)における粘度η3は600mPa・sであった。
セラミック前駆体液として、テトラメトキシシランKBM04(信越化学工業社製)15質量部とメチルトリメトシシランKBM13(信越化学工業社製)5質量部と、イソプロピルアルコール40質量部とエタノール40質量部と塩酸2質量部の混合液を用いた。
各実施例および比較例で調整した直後の蛍光体第2分散液と、セラミック前駆体溶液とを用いて、以下の手法にてLED装置を製造した。
続いて、上記の64個のx値のばらつき(標準偏差)を求めた。求めた標準偏差に基づいて、以下の基準で塗布ムラ(同一基板内での色度ばらつき)を評価した。
標準偏差が0.01を超え0.015以下である場合:○(実用に耐え得る範囲)
標準偏差が0.015を超える場合:×(実用上好ましくない)
後述の理由で、色度の測定ができなかった:−
各実施例および比較例で得た蛍光体第2分散液と、セラミック前駆体溶液とを用いて、以下の手法にてLED装置を製造した。
標準偏差が0.01を超え0.015以下である場合:○(実用上耐え得る範囲)
標準偏差が0.015を超える場合:×(実用上好ましくない)
後述の理由で、色度の測定ができなかった:−
第2蛍光体分散液をスプレーした後、一定時間停止してから再度スプレーを行うことを、繰り返し実施した。停止時間を5分間隔で延ばしていき、ノズル詰まり、すなわち噴射できない状態が発生するまでの時間を測定した。
1時間停止後にスプレーを再開しても、ノズル詰まりが発生しなかった:◎(実用上好ましい)
30分停止後に初めてノズル詰まりが発生した:○
5分停止後にノズル詰まりが発生した:×
次に、実施例8と比較例5を比較すると、第2蛍光体分散液のせん断速度60(1/s)における粘度η3が800mPa・sを超えると、同一基板内での色度ばらつきが大きくなり、塗布時の色むらが生じていることがわかる。これは、スプレーでの噴射が不均一になり、同一基板内での塗布ムラが生じて、LEDチップごとに蛍光体層の厚みがばらき、その結果、色度の測定結果に大きなバラツキが確認されたと考えられる。よって、塗布液(第2蛍光体分散液)のせん断速度60(1/s)における粘度η3が800mPa・s以下であることが好ましい。
以上から、塗布液(第2蛍光体分散液)の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度η3は、40mPa・s以上、800mPa・s以下であることが好ましい。
また、塗布液(第2蛍光体分散液)の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度η3は、50mPa・s以上とすることがより好ましい。このような範囲とすることで、基板間での色度ばらつきをより低減することができる。さらに、塗布液(第2蛍光体分散液)の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度η3は、300mPa・s以下とすることがより好ましい。このような範囲とすることで、同一基板内での色度ばらつきをより低減することができる。
一方、実施例1にあるように第1蛍光体分散液のせん断速度1(1/s)での粘度η2が1000mPa・s以上となるように第1蛍光体分散液を調製し、それを希釈してせん断速度60(1/s)における粘度η3が40mPa・s以上の塗布液(第2蛍光体分散液)とすることで、蛍光体の沈降を抑制することができる。
以上から、第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度1(1/s)における粘度η2は、1000mPa・s以上、1×105mPa・s以下であることが好ましい。また、第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度1(1/s)における粘度η2は1000mPa・s以上、40000mPa・s以下とするのがより好ましい。このような範囲とすることで、スプレーの停止時間を1時間としてもノズル詰つまりが発生せず、作業性を向上することができる。
2 メタル部
3 LEDチップ
4 突起電極
6 蛍光体層
90 LEDチップ実装パッケージ
100 LED装置
200 塗布装置
210 塗布液タンク
220 蛍光体分散液
Claims (5)
- 蛍光体と無機粒子と溶媒とを含む蛍光体分散液の製造方法であって、
蛍光体と無機粒子と第1溶媒とを含む混合液を撹拌して、第1蛍光体分散液を得る工程と、
前記第1蛍光体分散液に第2溶媒を添加して、第2蛍光体分散液を得る工程と、
を含み、
前記無機粒子は、スメクタイト、合成雲母、モンモリロナイト、および、ベントナイトから選択される1種以上の粒子を含む層状粘土鉱物粒子、並びにシリカおよびアルミナから選択される1種以上の粒子を含む粒状無機粒子を含み、
前記第1溶媒および前記第2溶媒は、エチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、1,3−ブタンジオール、およびイソプロピルアルコールからなる群から選択される1種以上の溶媒を含み、
前記第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度をη1、前記第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度1(1/s)における粘度をη2、前記第2蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度をη3としたとき、η1、η2、及びη3が、それぞれ下記式を満たすことを特徴とする、蛍光体分散液の製造方法。
η3<η1<η2
1000(mPa・s)≦η2≦1.0×10 5 (mPa・s)
40(mPa・s)≦η3≦800(mPa・s) - 請求項1に記載の製法で蛍光体分散液を製造する工程と、
パッケージと、前記パッケージに配置された発光面を有するLEDチップと、を含むLEDチップ実装パッケージを用意する工程と、
前記LEDチップの発光面に、前記蛍光体分散液を塗布して蛍光体層を成膜する工程と、
を含む、LED装置の製造方法。 - 蛍光体と無機粒子と第1溶媒とを含む混合液を撹拌して、第1蛍光体分散液を得る工程と、
前記第1蛍光体分散液を塗布装置のタンクに供給する工程と、
第2溶媒を前記塗布装置のタンクに供給する工程と、
前記塗布装置のタンクの撹拌装置により前記第1蛍光体分散液と第2溶媒を撹拌し、第2蛍光体分散液を得る工程と、
パッケージと、前記パッケージに配置された発光面を有するLEDチップと、を含むLEDチップ実装パッケージを用意する工程と、
前記LEDチップの発光面に、前記第2蛍光体分散液を塗布して蛍光体層を成膜する工程と、
を含み、
前記無機粒子は、スメクタイト、合成雲母、モンモリロナイト、およびベントナイトから選択される1種以上の粒子を含む層状粘土鉱物粒子、並びにシリカおよびアルミナから選択される1種以上の粒子を含む粒状無機粒子を含み、
前記第1溶媒および前記第2溶媒は、エチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、1,3−ブタンジオール、およびイソプロピルアルコールからなる群から選択される1種以上の溶媒を含み、
前記第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度をη1、前記第1蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度1(1/s)における粘度をη2、前記第2蛍光体分散液の測定温度25℃でのせん断速度60(1/s)における粘度をη3としたとき、η1、η2、及びη3が、それぞれ下記式を満たすことを特徴とする、LED装置の製造方法。
η3<η1<η2
1000(mPa・s)≦η2≦1.0×10 5 (mPa・s)
40(mPa・s)≦η3≦800(mPa・s) - 前記LEDチップの発光面に、有機金属化合物を含む溶液を塗布する工程をさらに含む、請求項2または3に記載のLED装置の製造方法。
- 前記有機金属化合物を含む溶液を塗布する工程の後に、
前記LEDチップの発光面を、シリコーン樹脂で覆う工程を含む、請求項4に記載のLED装置の製造方法。
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