JP5866251B2 - コンクリートの養生容器と養生方法 - Google Patents
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Description
<イ> 特許文献1記載の養生方法は、基礎コンクリートを養生シートで被覆した状態で、その上部に建物本体の施工を行って住宅建物を完成させる方法である。
<ロ> そのために、養生シートによる基礎コンクリートの養生効果を有効に行うことができるとともに、住宅建物をお客様に引き渡す直前まで基礎の汚れやキズを防止して品質に優れた商品を提供することができるという効果を有するが、しかしこの状態で埋戻しを行った場合には砕石、礫などによってシートが破損し、コンクリートを傷付ける事故を阻止することはできない。
<ハ> また、養生シートなどがコンクリートの表面に付着してそれが汚れとなり、引き渡し時に商品価値を低下させる原因ともなる。
また本発明の養生方法は、先行して完成したコンクリート躯体の周囲に、埋め戻し材による埋め戻し作業と前記埋め戻し材の再掘削作業とを要する現場での、コンクリート躯体の養生方法であって、前記埋め戻し材の埋め戻し作業前の前記コンクリート躯体の周囲に、前記の養生容器を設置し、前記埋め戻し材の再掘削作業が完了したあとに、前記養生容器を撤去することを特徴とするものである。
また本発明の養生方法は、前記方法において、前記養生容器を設置し、該養生容器からの逸水を阻止した状態とした後に、前記隙間に水を充填して前記躯体を養生することを特徴とするものである。
<イ> 先行して完成したコンクリート躯体の周囲を枠体で包囲するから、埋戻しの場合に外部から礫や砕石が衝突しても枠体を傷つけるだけでコンクリート躯体が傷つくことがない。
<ロ> したがって再度、周囲の埋戻し材料を掘削した場合に、無傷の状態のコンクリート躯体が維持されており、これを発注者に引き渡すことができる。
<ハ> 躯体の表面と枠体との間に水を充填すれば、コンクリート躯体を積極的に湿潤養生することができ、埋戻し前の比べて強度、耐久性、水密性が向上したコンクリート製品を提供することができる。
本発明のコンクリートの養生容器Bは、養生対象物である躯体Aを包囲する枠体1とスペーサー2によって構成する。
枠体1は、木製、鋼製、合成樹脂製の板を組み合わせて構成したものであり、平面視の断面が、躯体Aの断面と相似形の筒体である。
枠体1は、埋戻し時に礫や砕石が衝突しても容易に破損しない程度の強度を備えていることが必要である。
この枠体1を、先行して完成したコンクリート躯体Aの周囲を包囲するように構成するから、躯体Aの水平断面が矩形であれば、通常4面の板体を組み合わせて構成することができる。
枠体1の内側の水平断面形状は、躯体Aの水平断面形状よりも一定の幅だけ大きく構成する。
枠体1は上記したようにコンクリート躯体Aの周囲を包囲する部材であるが、躯体Aと枠体1の間に水を充填させればよりよい養生を行うことができる。
そのために、枠体1を4面の板体で構成した場合に、各板体が水密性を維持するだけでなく、板体と板体の接続部分もまた水密構造として構成する必要がある。
そのために例えば板体の接続部分に防水テープを張り付けたり、防水性のクッション材を取り付ける構成を採用することができる。
さらに、養生容器Bの底部分には、枠体1と躯体Aの間隔に水平方向の底板3を設けるが、底板3と躯体Aの間の水密性を向上させるために、底板3と躯体Aとの間にゴム帯のような柔軟性のある止水材4を介在させて養生容器Bの底部からの逸水を阻止する。
枠体1と、躯体Aの表面と枠体1の内面との間にはスペーサー2を介在させる。
そのために枠体1の内側面には、内側向きに複数本のスペーサー2を突出させて設置する。
スペーサー2は基本的には、枠体1に加わる土圧に耐えて、破損することなく間隔を保持できる棒状体である。
スペーサー2はその端面が直接コンクリート躯体Aに接触するから、スペーサー2の端面は躯体Aを傷つけない構成を採用する必要がある。
そのために例えばスペーサー2の躯体A側の端面には緩衝材としてビニルなどのクッションを取り付ける。
さらに端面の面積を拡大して受圧面積を大きくし、躯体Aへの荷重や衝撃を分散させるとよい。
後述するように、躯体Aと枠体1の間隔に水を充填するとよりよい養生を行うことができる。
その場合に充填した水の蒸発を抑制するためと、上部から隙間に土砂などが入ることを阻止するために、養生蓋5を設ける場合もある。
この養生蓋5は、躯体Aと枠体1との間隔に設置する面状体であり、水面の上面を覆うものであって、躯体Aと枠体1との間の隙間の幅と長さを備えた板体によって構成することができる。
この養生蓋5の一部に開口部51を設けておけば、長期間の養生によって水が減少した場合にその開口部から水を補給することができる。
次に上記の養生容器を使用した養生方法について説明する。
先行して構築の終わったコンクリート躯体Aの基部を埋め戻すに際して、埋戻し前に上記の養生容器Bで躯体Aの周囲を包囲する。
包囲に際しては板体を、躯体Aの周囲に配置して釘などで断面が躯体Aと相似形の筒体である養生容器Bを組み立てる。
この枠体1の高さは、躯体Aを埋め戻す土砂の面よりも上の位置まで設定して砕石や礫が躯体Aに衝突する場合の防護として機能させる。
前記したように枠体1を構成する板体の内側には、内向きに複数本のスペーサー2が突設している。
したがって枠体1を組み立てた場合に、スペーサー2の先端は躯体Aの表面に接触する寸法に設置しておく。
すると枠体1は、躯体Aとの間にスペーサー2の寸法だけ離れた状態で設置することになる。
止水性の維持された枠体1と、躯体Aとの間隔に水を充填する。
すると枠体1で包囲された躯体Aの基部は常に水で養生されることになる。
この水も、長期間の養生の間に蒸発するので、躯体Aと枠体1との間に養生蓋5を設置して蒸発を抑制する。
それでも逸水して水位が低下したら、養生蓋5の開口部51から水を補給すればよい。
躯体Aと枠体1との間に養生蓋5を設置すると、養生水の蒸発を阻止できるだけではなく、埋戻し土砂が躯体Aと枠体1との間に混入することを阻止することもできる。
したがって躯体Aの基部はまったく損傷を受けることがない。
上記の行程の後に、躯体Aの基部はいったん土砂によって埋め戻す。
その際にすでに躯体Aの基部は、埋め戻す範囲以上にわたって枠体1が包囲している。
そのために、躯体Aの基部を埋め戻す際に、土砂に含まれる砕石や礫が枠体1の表面に衝突するが、躯体Aに直接衝突することがないから、躯体Aを傷付けることがない。
前記したようにシートを巻きつける程度の養生では、砕石などの衝突による躯体Aの破損を避けることができない。
こうして長期間にわたって躯体Aの基部を枠体1によって防護し、かつ養生を行い、その後に再度、埋戻し土砂を掘削して、養生前よりも強度、耐久性、水密性が向上した無傷の状態の躯体Aを発注者に引き渡す。
2:スペーサー
3:底板
4:止水材
5:養生蓋
A:躯体
B:養生容器
Claims (3)
- 先行して完成したコンクリート躯体の周囲に、埋め戻し材による埋め戻し作業と前記埋め戻し材の再掘削作業とを要する現場において用いる、コンクリート躯体の養生容器であって、
前記躯体の周囲を包囲して、該枠体の周囲に埋め戻される埋め戻し材の衝突に抵抗する強度を備えた、枠体と、
前記躯体の表面と前記枠体の内面との間の隙間に介在させ、前記埋め戻し材の土圧に抵抗して前記隙間を保持可能な強度を備えてあり、さらに前記躯体の表面を傷つけないための緩衝部を有するスペーサーと、で構成した、
コンクリート躯体の養生容器。 - 先行して完成したコンクリート躯体の周囲に、埋め戻し材による埋め戻し作業と前記埋め戻し材の再掘削作業とを要する現場での、コンクリート躯体の養生方法であって、
前記埋め戻し材の埋め戻し作業前の前記コンクリート躯体の周囲に、請求項1に記載の養生容器を設置し、
前記埋め戻し材の再掘削作業が完了したあとに、前記養生容器を撤去することを特徴とする、
コンクリート躯体の養生方法。 - 前記養生容器を設置し、該養生容器からの逸水を阻止した状態とした後に、前記隙間に水を充填して前記躯体を養生することを特徴とする、
請求項2に記載のコンクリートの養生方法。
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