JP6875180B2 - コンクリート製品の養生方法 - Google Patents
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Description
このような養生方法としては、例えば、脱型後のコンクリート製品を養生槽に入れて水中養生する方法や、コンクリート表面に布などの養生マットを設置して水を供給することで水中養生に近い環境を作る方法がある。また、特許文献1には、脱型後のコンクリート製品の表面に散水する散水養生が開示されている。さらに、特許文献2には、脱型後のコンクリート製品の表面にラップフィルムを装着して湿潤状態を保持する封緘養生が開示されている。
養生マットは、湾曲した部材や隅角部等において浮いてしまい(コンクリート表面から離れてしまい)、水分の供給が不均一になるおそれがあった。また、養生マットに定期的に水分を供給する必要があるため、多量の水が必要となる。
特許文献1の散水養生は、コンクリートの上面等の水平面については水中養生に近い環境を作ることができるものの、側面等の鉛直面や斜面に対しては、ムラなく均一に保水することが難しい。また、散水に多量の水が必要となる。
特許文献2の封緘養生は、コンクリートに水分を供給するものではないため、水中養生に近い環境を作ることはできなかった。
このような観点から、本発明は、比較的少ない水量によって、コンクリート製品の表面に対して均一に水分を供給することが可能な養生装置を利用したコンクリート製品の養生方法を提案することを課題とする。
この養生装置を利用した本発明のコンクリート製品の養生方法は、前記コンクリート製品の表面に前記透水板を添設するとともに、前記透水板と前記表面との当接面の側縁および下縁に前記シール材を設置する作業と、前記治具により前記透水板を固定する作業と、前記透水板に養生液を供給する作業とを備えていることを特徴としている。
なお、前記コンクリート製品から所定の間隔をあけて他のコンクリート製品が並設されており、前記治具には、前記透水板と隣接する前記他のコンクリート製品との間に横架された棒状部材を使用する。
なお、本実施形態では、コンクリート製品1として、鋼殻にコンクリートが充填されたコンクリート一体型鋼製セグメントを製造する場合について説明する。
透水板3は、養生液を貯留可能な中空部材であって、可撓性を有している。
本実施形態の透水板3は、図2に示すように、芯材30と、この芯材30の両面にそれぞれ積層された面材33,33とを備えている。芯材30は、複数の中空凸部32,32,…が形成された2枚の熱可塑性樹脂シート31,31を互いの中空凸部32同士を突き合わせた状態で熱融着して形成される。
熱可塑性樹脂シート31,31の中空凸部32,32,…は、円錐台状であり、同一の寸法を有している。複数の中空凸部32,32,…は、熱可塑性樹脂シート31の一方の面に規則的かつ千鳥状に間隔をあけて配設されていて、芯材30の内部(中空凸部32の周囲)には連続した内部空間34が形成されている。なお、中空凸部32の形状は円錐台状に限定されるものではなく、例えば角錐台状や円柱状であってもよい。また、中空凸部32の大きさや配置も限定されない。
熱可塑性樹脂シート31を構成する材料は限定されるものではないが、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロック状ポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂は、生産性、コスト面、物性、耐低温性、耐熱性等の観点から好ましい。
透水板3の側端面および下端面は、シート材により封止されている。本実施形態では、シート材(封止材)を熱溶着することにより封止するが、封止方法は限定されるものではない。なお、シート材を構成する材料は限定されないが、本実施形態では、面材33と同じ材質からなる。
そのため、内部空間34に養生液を供給した際には、貫通孔35から養生液が流出し、コンクリート製品1の表面に供給される。
貫通孔35の大きさは限定されるものではないが、本実施形態では、直径1mm以上とすることが好ましい。また、貫通孔35の配置も限定されるものではないが、本実施形態では、貫通孔35同士の間隔(隣り合う貫通孔35,35の間の距離)を10mm以上とする。さらに、貫通孔35の形成方法は限定されるものではないが、透水板3の一面側から、多数の針状部材が植設された板材を押し当て、針状部材を刺し込むことにより形成することができる。
治具5は、透水板3をコンクリート製品1の表面に固定する。本実施形態では、図3(b)および(c)に示すように、透水板3の縁部分を把持する万力型の第一治具51と、透水板3の中央部を抑える棒状の第二治具52とを使用する。なお、治具5の構成は限定されるものではなく、例えば、ゴムバンド等でコンクリート製品1に透水板3を巻き付けることができる。
次に、コンクリート製品1の表面(コンクリート面)に透水板3を添設する。透水板3は、弧状のコンクリート製品1の湾曲した面に沿って配設する。透水板3をコンクリート製品1の表面に添設したら、図3(a)に示すように、透水板3とコンクリート製品1の表面との当接面の側縁および下縁にシール材4を設置する。
透水板3は、水Wを貯留することができるため、比較的少量の水Wにより湿潤養生を行うことができる。また、透水板3は可撓性を有しているため、湾曲したコンクリート製品1の表面に対して密着させることができる。また、透水板3の中央部を第二治具52により押さえ付けるため、湾曲したコンクリート製品1の表面から透水板3が浮くことはなく(隙間が形成されることなく)、透水板3を全面的に密着させることができる。そのため、コンクリート製品1の表面に対して均一に水Wを供給することができる。また、透水板3の周縁にシール材4が設置されているため、透水板3の周囲への漏水が防止されている。
前記実施形態では、コンクリート一体型鋼製セグメントを養生する場合について説明したが、養生装置2およびコンクリート製品の養生方法が適用可能なコンクリート製品1は限定されるものではなく、例えば、コンクリートセグメント、壁部材、擁壁、床版コンクリート等、あらゆるコンクリート2次製品に適用可能である。
また、養生装置2は、コンパクトであるため、水中養生に使用する水槽等を設置することができない場所や、散水設備等を設置することができない場所であっても、水中養生に近い環境でコンクリート製品1を養生することができる。そのため、養生装置2およびこれを利用したコンクリート製品の養生方法は、コンクリート2次製品を工場生産する場合だけでなく、コンクリート2次製品を現場製造する場合等においても水中養生に近い環境を作ることが可能である。
前記実施形態では、コンクリート製品1の一面のみに養生装置2を設置する場合について説明したが、養生装置2の設置個所は限定されるものではなく、例えば、コンクリート製品1の全ての面(6面)を覆うように設置してもよい。
前記実施形態では、透水板3の上端面が開口している場合について説明したが、透水板3の上端は遮蔽されていてもよい。この場合には、透水板3の上部に養生液(水W)を注入するための注入孔を形成しておく。
また、コンクリート製品1と透水板3との間には、コンクリート製品1の表面に対して均等に養生液が浸透しやすくなるように、必要に応じて不織布等を介設しておいてもよい。
2 養生装置
3 透水板
4 シール材
5 治具
W 水(養生液)
Claims (1)
- コンクリート製品の表面に設置されて、前記表面に水分を供給する養生装置を用いたコンクリート製品の養生方法であって、
前記養生装置は、可撓性を有した透水板と、前記透水板と前記表面との当接面の側縁および下縁に配設されるシール材と、前記透水板を前記表面に固定する治具と、を有し、
前記透水板は、養生液を貯留可能な中空部材で、かつ、前記表面との当接面から前記養生液を排出可能であり、
前記コンクリート製品から所定の間隔をあけて他のコンクリート製品が並設されており、
前記治具は、前記透水板と、隣接する前記他のコンクリート製品との間に横架された棒状部材であり、
前記コンクリート製品の表面に前記透水板を添設するとともに、前記透水板と前記表面との当接面の側縁および下縁に前記シール材を設置する作業と、
前記治具により前記透水板を固定する作業と、
前記透水板に養生液を供給する作業と、を備えていることを特徴とする、コンクリート製品の養生方法。
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