JP5677504B2 - 養生シート設置装置及び養生シート設置方法 - Google Patents

養生シート設置装置及び養生シート設置方法 Download PDF

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Description

本発明は、トンネルの壁面に打設される覆工コンクリートの養生シートを設置する養生シート設置装置及び養生シート設置方法に関するものである。
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載の養生方法が知られている。この養生方法では、養生シートをロール状に巻き、当該養生シートをトンネル移動式型枠または高所作業車を作業足場にして覆工コンクリートの表面をトンネル周方向の一端側から他端側方向に転がして貼り付け、覆工コンクリートの養生が完了したらロール状に巻き取って回収する。
特許第4797975号公報
しかしながら、この種の養生シートを設置する際には、更なる効率のよい手法が求められていた。本発明は、トンネルの壁面に打設される覆工コンクリートの養生シートを、効率良く設置する設置装置及び設置方法を提供することを目的とする。
本発明の養生シート設置装置は、トンネルの壁面に打設される覆工コンクリートの養生シートを設置する養生シート設置装置であって、養生シートがロール状に巻かれてなる養生シートロールをトンネルの周方向に移動させ養生シートロールを解きながらセントルの外側面上に養生シートを装着する養生シート装着部と、周方向に湾曲して延在しセントル及び養生シートの外側に打設された覆工コンクリートに向けて養生シートを押さえ込むための固定部材を予め保持する固定部材保持部と、を備え、養生シート装着部は、養生シートロールの端部を保持するロール保持部と、ロール保持部から養生シートロールの移動方向の前方に延びるアームと、アームの先端部をセントルの外側面に沿って周方向に案内するガイドレールと、を有することを特徴とする。
この養生シート設置装置によれば、養生シート装着部によってセントルの外側(地山側)面上に養生シート装着することにより、覆工コンクリートの打設後には、覆工コンクリートの内側(坑側)面上に養生シートが設置されることになる。更に、トンネルの周方向に湾曲した固定部材が、固定部材保持部に保持されているので、覆工コンクリートの打設後に、固定部材保持部を養生シートの内側(坑側)に移動させ、固定部材を養生シートの内側(坑側)から設置することができる。よって、覆工コンクリートの養生シートを効率よく設置することができる。
また、養生シート装着部は、養生シート装着部は、養生シートロールの端部を保持するロール保持部と、ロール保持部から養生シートロールの移動方向の前方に延びるアームと、アームの先端部をセントルの外側(地山側)面に沿って周方向に案内するガイドレールと、を有する。この構成によれば、養生シートロールの巻径の変化をアームの傾きによって吸収することができる。
また、アームの先端部には、ガイドレールの一部を挟み込む一対のローラを備えることとしてもよい。この構成によれば、ローラの挟み力によって、養生シートロールの移動速度を調整することができる。例えば、養生シートロールが重力に従う方向に移動する場合にも、養生シートロールの移動速度を抑えることができる。
また、養生シート装着部は、養生シートロールの移動方向の後方において、養生シートをセントルの外側(地山側)面に押し当てるシート押さえ部を有することとしてもよい。この構成によれば、養生シートをセントルの外側(地山側)面上に沿って凹凸が少ない状態で装着することができる。
また、養生シートの覆工コンクリート側の接触面の水との接触角が50度以上であることとしてもよい。
本発明の養生シート設置方法は、上述の何れかの養生シート設置装置を用いてトンネルの壁面に打設される覆工コンクリートの養生シートを設置する養生シート設置方法であって、養生シート装着部が、養生シートロールをトンネルの周方向に移動させ養生シートロールを解きながらセントルの外側(地山側)面上に養生シートを装着する養生シート装着工程と、養生シート装着工程で装着されたセントル上の養生シートの外側(地山側)に覆工コンクリートを打設する覆工コンクリート打設工程と、打設された覆工コンクリートに養生シートを残置させてセントルを脱型する脱型工程と、固定部材保持部に保持された固定部材を養生シートの内側(坑側)に設置し、覆工コンクリートに向けて養生シートを押さえ込む固定部材設置工程と、を備えたことを特徴とする。
この養生シート設置方法によれば、養生シート装着部によってセントルの外側(地山側)面上に養生シート装着することにより、覆工コンクリートの打設後には、覆工コンクリートの内側(坑側)面上に養生シートが設置されることになる。更に、トンネルの周方向に湾曲した固定部材が、固定部材保持部に保持されているので、覆工コンクリートの打設後に、固定部材保持部を養生シートの内側(坑側)に移動させ、固定部材を養生シートの内側(坑側)から設置することができる。よって、覆工コンクリートの養生シートを効率よく設置することができる。
本発明の設置装置及び設置方法によれば、トンネルの壁面に打設される覆工コンクリートの養生シートを、効率良く設置することができる。
本発明に係る養生シート設置装置の実施形態を示す斜視図である。 図1の装置の養生シートロールの近傍をトンネルの軸方向から見た状態を示す図である。 図1の装置の養生シートロールの巻芯とコーンキャップとを示す図である。 図2の矢印h方向からガイドレール近傍を見た状態を示す断面図である (b)は、ガイドレールに嵌め込まれたワイヤーガイドを示す図であり、(a)は、そのVa-Va断面図である。 (a)〜(c)は、本発明に係る養生シート設置方法を順に示すトンネルの断面図であり、(d)は(c)におけるd-d断面図である。 養生シートの表面の水への接触角を示す模式図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る養生シート設置装置及び養生シート設置方法の実施形態について詳細に説明する。
図1に示されるように、トンネル100の壁面101に覆工コンクリートC(図6参照)を打設する際には、型枠として、セントル91が用いられる。セントル91は、壁面101に沿って湾曲した外側面92(地山側面)を備えており、セントル91はガントリー93に支持されている。トンネル100内にはレール103が敷設されており、セントル91及びガントリー93は、レール103上をトンネル100の軸方向(長手方向)に移動することができる。セントル91及びガントリー93は、公知のものを採用すればよいので、セントル91及びガントリー93についての更に詳細な説明は省略する。トンネル100の軸方向におけるセントル91の長さは、例えば10.5mである。
養生シート設置装置1は、壁面101の覆工コンクリートの養生シートを設置する装置である。トンネル100内には、レール103の更に外側に、レール105が敷設されている。養生シート設置装置1は、レール105上をトンネル100の軸方向に移動することができる。養生シート設置装置1は、養生シート装着部3と、養生シート装着部3の後方に設置された固定部材保持部5と、を備えている。養生シート装着部3と固定部材保持部5とは、トンネル100の軸方向に沿って独立して移動することが可能となっている。トンネル100の軸方向における養生シート装着部3の長さは、例えば5m程度であり、トンネル100の軸方向における固定部材保持部5の長さは、例えば5m程度である。
なお、以降の説明においても、トンネル100の軸方向を「前後方向」として、「前方」、「後方」等の前後の概念を含む語を位置関係の説明に用いる場合がある。この場合、図1に示すトンネル100の奥を「前」とし、手前を「後」とする。また、トンネル100における地山側を「外側」、坑側を「内側」として、内外の概念を含む語を位置関係の説明に用いる場合がある。例えば、セントル91の地山側の面を「外側面92」と称し、覆工コンクリートCの坑側の面を「内側面」と称する場合がある。また、以下の説明において、単に「軸方向」、「周方向」と言うときには、トンネル100の軸方向(長手方向)、周方向を意味するものとする。
養生シート装着部3は、セントル91の湾曲した外側面92に対して養生シート10を装着する機能を有する。ここで外側面92に装着された養生シート10は、最終的には、覆工コンクリートCの打設及び脱型後に、覆工コンクリートCの内側面に残置され、覆工コンクリートCの湿潤養生に寄与する。固定部材保持部5は、周方向に湾曲して延びる固定バンド(固定部材)6を保持する機能を有している。固定部材保持部5に保持された固定バンド6は、最終的には、覆工コンクリートCの打設及び脱型後に、上記養生シート10の内側に設置され残置される。そして、固定バンド6が、養生シート10を外側に向けて押さえ込むことで、養生シート10が覆工コンクリートCから剥離しにくくなる。
養生シート装着部3の構成について、図1〜図5を参照しながら説明する。ここでは、図1の状態から養生シート装着部3が前方に移動しセントル91上に配置された状態について説明する。養生シート装着部3は、このように、セントル91上に配置された状態で動作する。
養生シート装着部3には養生シートロール11が取り付けられる。養生シートロール11は、巻芯11aの周りに養生シート10がロール状に巻かれたものであり、巻芯11aを前後方向に向けた姿勢で養生シート装着部3に取り付けられる。養生シートロール11の前後方向の長さは、例えば4m程度である。養生シート装着部3は、周方向に湾曲して延びる2本のガイドレール7を有している。2本のガイドレール7は、例えば前後に5mの間隔をあけて平行に設置されている。ガイドレール7は、セントル91の外側面92の僅かに外側に配置され、養生シートロール11の周方向への移動を案内する。
養生シート装着部3は、養生シートロール11の巻芯11aの両端にねじ込まれるコーンキャップ(ロール保持部)13を有している。更に養生シート装着部3は、コーンキャップ13から養生シートロール11の移動方向前方に延びるアーム15を有している。コーンキャップ13は、アーム15の一端に回転可能に軸支されている。アーム15の他端には、ガイドレール7に係合すると共に、ガイドレール7上を移動するローラユニット17が設けられている。養生シートロール11は、移動方向前方に延びるアーム15を介してガイドレール7に接続されているので、養生シートロール11の巻径の変化をアーム15の傾きによって吸収することができる。
ガイドレール7は、養生シートロール11側に開口するチャンネル材である。ローラユニット17は、ガイドレール7の上片部を上下方向に挟み込む一対のローラ19,21と、アーム15の他端に回転可能に軸支されると共にローラ19,21が取り付けられたプレート23と、を有している。プレート23にはワイヤー27の一端が取り付けられている。ワイヤー27の他端は、ガイドレール7の一方の下端部に設置されたウインチ(図示せず)に接続されている。ウインチがワイヤー27を巻き取ることにより、ローラユニット17が引っ張られ、ローラユニット17は、ガイドレール7に案内されながら周方向に移動する。そして、養生シートロール11は、アーム15を介してローラユニット17に引っ張られながら、セントル91の外側面92上を転がるように周方向に移動する。
ここで、養生シートロール11を外側面92上で解きながら、外側面92上を転がすことにより、養生シート10を外側面92上に装着することができる。なお、養生シート10は、両面テープ等を用いて外側面92上に貼着されてもよい。また、セントル91の長さ(例えば10.5m)に対して養生シート10の幅(例えば4m)が小さい場合には、養生シート設置装置1をセントル91に対して前後方向(軸方向)に移動させて、上記の動作を繰り返せば、外側面92全体に養生シート10を装着することができる。
また、養生シート装着部3は、コーンキャップ13から養生シートロール11の移動方向後方に延びるアーム33と、アーム33の後端に回動可能に取り付けられたシート押さえ板(シート押さえ部)35を有している。アーム33及びシート押さえ板35がバネ等により付勢されることで、シート押さえ板35は外側面92に向けて付勢されている。この構成により、シート押さえ板35は、養生シートロール11の移動方向の後方において、養生シートロール11から解かれた養生シート10を外側面92に押し当てることができ、その結果、養生シート10がセントル91の外側面92上に凹凸が少ない状態で装着される。
なお、ガイドレール7には、図5に示されるような可動ワイヤーガイド29が多数設置されている。可動ワイヤーガイド29は、ガイドレール7のチャネル溝に嵌め込まれ、チャネル溝内を摺動可能である。ワイヤー27は、各可動ワイヤーガイド29に形成されたガイド孔29aに順に挿通されることで、湾曲形状のガイドレール7に沿って延在する。また、隣接する可動ワイヤーガイド29同士は、スプリング31を介して連結されることで、可動ワイヤーガイド29同士が常に一定の間隔でガイドレール7上に配置される。ワイヤー27の巻き取りによってローラユニット17が移動した場合にも、各々のスプリング31が伸縮することで、可動ワイヤーガイド29同士が等間隔に保たれる。このような構成により、ワイヤー27は、常にガイドレール7の湾曲形状に沿って張られることになり、ワイヤー27がローラユニット17を常に周方向に引っ張るようにすることができる。
また、養生シートロール11がセントル91の最も高い位置を通過した後は、養生シートロール11が重力によって急速に移動することが懸念される。この対策として、ローラ19,21がガイドレール7の上片部を挟み込む付勢力を適宜調整することで、重力による養生シートロール11の急速な移動を抑制することができる。
続いて、固定部材保持部5について説明する。図1に示されるように、固定部材保持部5は、養生シート装着部3の後方に連結された半円柱状の籠状の部分である。固定部材保持部5は、軸方向に延在すると共に周方向に複数配列されたガイド材41と、ガイド材41を支持するために周方向にアーチ状に延びるアーチ材43と、アーチ材43の両下端同士を接続する横材45と、で構成されている。ガイド材41とアーチ材43と横材45とは、すべて棒材であり、互いの交差点において溶接などで互いに接続されている。
固定部材保持部5の上には、周方向に湾曲して延びる固定バンド6が設置される。固定バンド6は、例えば、幅約20mm、厚さ約2mm、長さ約10〜30mといった長帯状をなし、外力を付与しない状態では直状に延びている。固定バンド6は、例えば、硬質のプラスチック等の材料からなり、弾性変形が可能である。なお、固定バンド6の長さは、トンネル100のサイズに応じて変動する。このような固定バンド6を弾性的に変形させ、固定部材保持部5の上面に沿って湾曲させた状態で固定部材保持部5に保持させる。具体的には、各ガイド材41の外側に設けられたフック(図示せず)に、固定バンド6を引掛けることにより、固定バンド6を湾曲形状に弾性変形させた状態で、予め固定部材保持部5上に保持させることができる。
続いて、図6を参照しながら、上記の養生シート設置装置1を用いた養生シート設置方法の一例について説明する。本実施形態の養生シート設置方法は、以下に説明する養生シート装着工程と、覆工コンクリート打設工程と、脱型工程と、固定部材設置工程と、を備えている。
(養生シート装着工程)
図6(a)に示されるように、トンネル100内において覆工コンクリートCを打設する位置(以下、「打設位置」)に、セントル91を移動させる。そして、養生シート設置装置1を軸方向に移動させることで、2本のガイドレール7をセントル91の外側面92の直ぐ外側に配置する。このとき、養生シートロール11は、ガイドレール7の周方向の一端側に配置され、外側面92に接触している。この状態から、養生シート装着部3のウインチを駆動させることで、養生シートロール11を、外側面92に沿って周方向に駆動し、ガイドレール7の周方向の他端側まで移動させる。このとき、養生シートロール11を外側面92上で解きながら、外側面92上を矢印A方向に転がすことにより、養生シート10を外側面92上に装着する。
なお、養生シート10の幅が、セントル91の軸方向の長さよりも狭い場合においては、更に、養生シート設置装置1を軸方向に移動させて、養生シート装着部3の上述の動作を繰り返せば、外側面92全体に養生シート10を装着することができる。
(覆工コンクリート打設工程)
次に、図6(b)に示されるように、上記の養生シート装着工程の後、養生シート装着部5を打設位置から前方に移動させ、打設位置において、ガントリー93がセントル91を上昇させる。そして、養生シート10とトンネル100の壁面101との間の間隙に、覆工コンクリートCを打設する。このようなコンクリート打設は、トンネルに覆工コンクリートを施すための公知の工程と同じであるので、更なる詳細な説明は省略する。
(脱型工程)
上記の覆工コンクリートCがある程度硬化した後、ガントリー93がセントル91を下降させる。このとき、覆工コンクリートCの内側面上に養生シート10を残置させるようにする。その後、セントル91を打設位置から前方に退避させる。
(固定部材設置工程)
次に、固定部材保持部5を軸方向に移動させて打設位置に配置する。ここでは、打設位置の覆工コンクリートCに残置された養生シート10の内側に、固定部材保持部5が配置される。そして、固定部材保持部5を打設位置で軸方向に移動させながら、固定部材保持部5に保持された固定バンド6を、等間隔で固定部材保持部5から離脱させていく。なお、前述のとおり、固定バンド6は、ガイド材41の外側のフックに係止されているので、固定バンド6を上記フックから外すことにより、容易に固定バンド6を固定部材保持部5から離脱させることができる。
次に、図6(c)及び(d)に示されるように、養生シート10の内側において固定部材保持部5から離脱された固定バンド6は、直状に復帰しようとするため、自身の弾性力によって養生シート10の内側面に張り付く。そして、固定バンド6は、自身の弾性力によって、養生シート10を覆工コンクリートCに向けて内側から押さえ込むので、養生シート10が覆工コンクリートCから剥離しにくくなる。なお、固定バンド6の両下端は、適宜、トンネル100の壁面や底面等に固定されてもよい。
このように、養生シート10を覆工コンクリートC表面に残置させるだけで、そのまま長期に養生を続けることもできる。例えば、脱型後30日以上養生を続けてもよいし、脱型後90日以上養生を続けてもよい。更に、完成後のトンネル100の引き渡しに至るまで(例えば脱型後1年以上)養生を続けてももちろんよい。このような長期の養生を続けることにより、覆工コンクリートCの強度を飛躍的に高めることができる。
上述の養生シート設置装置1及び養生シート設置方法では、養生シート装着部3によってセントル91の外側面92上に養生シート10を装着することにより、覆工コンクリートCの打設後には、覆工コンクリートCの内側面上に養生シート10が設置されることになる。更に、トンネル100の周方向に湾曲した固定バンド6が、固定部材保持部5に保持されているので、覆工コンクリートCの打設後に、固定部材保持部5を養生シート10の内側に移動させ、固定バンド6を養生シート10の内側から設置することができる。よって、覆工コンクリートCの養生シート10を効率よく設置することができる。
続いて、上述した養生シート10の構成の例について説明するが、本発明は、以下に説明する例に限定されるものではない。
養生シート10の厚みは、0.05mm以上であることが好ましく、例えば0.05mm〜2mm程度である。養生シート10の材料としては、例えば、ポリプロピレン、ナイロン、ナイロン6、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリオレフィンなどの高分子化合物を用いることができる。養生期間を長くとるためにそのまま覆工コンクリートC表面に貼り付ける点を考慮すると、汎用されていて費用が比較的安いポリプロピレンやポリエチレンテレフタラート、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルから構成される養生シート10が好ましい。
このような養生シート10は、少なくとも、打設された覆工コンクリートCに接触する側の面(接触面)の水との接触角θ(ぬれ角)が50度以上となっており、この接触角が高いほど好ましい。具体的には、養生シート10の接触面の水との接触角θが69度以上であることが好ましく、接触角θが80度以上であることが更に好ましく、接触角θが90度以上であることがより一層好ましい。素材の表面を各種表面加工技術によって加工することで、水との接触角は適宜調整することができる。
ここで、「接触角θ」とは、図7の(a)に示されるように、液滴の接線と固体表面(シート表面)とのなす角度であり、以下の式(1)で示される。
Figure 0005677504

γ:固体の表面張力
γ:液体の表面張力
γSL:固体と液体の界面張力
そして、「接触角θ」は、例えば、θ/2法で測定することができる。具体的には、図
7の(b)に示されるように、液滴の半径rと高さhを求める。そして、以下の式(2)
、(3)から、接触角θを求める。
Figure 0005677504

Figure 0005677504
また、養生シート10は、シートの水蒸気透過性の小さいものを用いることが好ましく、シートの水蒸気透過性が10g/m・24h以下であることが好ましく、シートの水蒸気透過性が5g/m・24h以下であることがより一層好ましい。また、養生シート10は、シートの二酸化炭素透過性の小さいものを用いることが好ましく、シートの二酸化炭素透過性が10万cc/m・24h・atm以下であることが好ましく、シートの二酸化炭素透過性が5万cc/m・24h・atm以下であることがより一層好ましい。素材の表面を各種表面加工技術によって加工することで、水蒸気透過性又は二酸化炭素透過性を小さくしたシートを作製することができる。
上述の構成の養生シート10を採用する場合の作用効果について説明する。
従来であれば、覆工コンクリートC打設後に、覆工コンクリートC内部に含まれる空気の泡やブリージング水が表面に浮かび上がってくる。しかし、上述したように、所定角以上の接触角θを有する養生シート10を覆工コンクリートCとの接触部分に設ければ、空気の泡やブリージング水の発生が抑制される。このように、空気の泡やブリージング水の発生が抑制されるのは、本発明者らによれば、コンクリート表面を覆っている養生シート10の接触面の接触角θが大きいと、コンクリート内に含まれていてその表面から外に出ようとする水や当該水中に存在する空気が接触面においてコンクリート内部に押し戻される作用が働き、その結果、水及びその内部の空気が覆工コンクリートC内に残存したまま硬化が進むためと考えられる。
なお、ブリージング水の発生を抑制しているため、覆工コンクリートC内に水和反応を促進するための水が十分に含まれていることになり、養生工程の際、養生に用いる養生水を別途供給しなくてもよいか、あるいは、従来に比べて、はるかに少ない養生水を供給する程度でよい。すなわち、コンクリート養生の際に外部から養生水を供給することなく又は養生水をそれほど用いることなく、所定の圧縮強度や耐久性などの品質を発現できる覆工コンクリートCを製造することができる。
また、凝結の際に覆工コンクリートCの表面に空気が集まることが抑制されるため、表面組織が密実となり、またかぶりの一部が欠損するといったことも防止されるので、圧縮強度や耐久性などの品質を従来よりも向上させることができる。
また、上述したように、脱型前において覆工コンクリートC内の空気が表面に集まることが抑制されるため、覆工コンクリートCの表面の気泡の発生を抑え、これにより、外観の良い美しい覆工コンクリートCを製造することが可能である。また、養生シート10は、セントル91や覆工コンクリートCからの剥離が容易であるため、型枠に剥離剤を塗布しなくてもよくなり、これにより、剥離剤によってコンクリート表面に汚れやシミを発生させてしまうことを防止できる。
1…養生シート設置装置、3…養生シート装着部、5…固定部材保持部、6…固定バンド(固定部材)、7…ガイドレール、10…養生シート、11…養生シートロール、13…コーンキャップ(ロール保持部)、15…アーム、19,21…ローラ、35…シート押さえ板(シート押さえ部)、91…セントル、92…外側面、100…トンネル、101…壁面、C…覆工コンクリート。

Claims (5)

  1. トンネルの壁面に打設される覆工コンクリートの養生シートを設置する養生シート設置装置であって、
    前記養生シートがロール状に巻かれてなる養生シートロールを前記トンネルの周方向に移動させ前記養生シートロールを解きながらセントルの外側面上に前記養生シートを装着する養生シート装着部と、
    前記周方向に湾曲して延在し前記セントル及び前記養生シートの外側に打設された前記覆工コンクリートに向けて前記養生シートを押さえ込むための固定部材を予め保持する固定部材保持部と、を備え
    前記養生シート装着部は、
    前記養生シートロールの端部を保持するロール保持部と、前記ロール保持部から前記養生シートロールの移動方向の前方に延びるアームと、
    前記アームの先端部を前記セントルの前記外側面に沿って前記周方向に案内するガイドレールと、を有することを特徴とする養生シート設置装置。
  2. 前記アームの先端部には、
    前記ガイドレールの一部を挟み込む一対のローラを備えることを特徴とする請求項に記載の養生シート設置装置。
  3. 前記養生シート装着部は、
    前記養生シートロールの移動方向の後方において、前記養生シートを前記セントルの前記外側面に押し当てるシート押さえ部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の養生シート設置装置。
  4. 前記養生シートの前記覆工コンクリート側の接触面の水との接触角が50度以上であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の養生シート設置装置。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載の養生シート設置装置を用いて前記トンネルの前記壁面に打設される前記覆工コンクリートの前記養生シートを設置する養生シート設置方法であって、
    前記養生シート装着部が、前記養生シートロールを前記トンネルの周方向に移動させ前記養生シートロールを解きながらセントルの外側面上に前記養生シートを装着する養生シート装着工程と、
    前記養生シート装着工程で装着された前記セントル上の前記養生シートの外側に前記覆工コンクリートを打設する覆工コンクリート打設工程と、
    打設された前記覆工コンクリートに前記養生シートを残置させて前記セントルを脱型する脱型工程と、
    前記固定部材保持部に保持された前記固定部材を前記養生シートの内側に設置し、前記覆工コンクリートに向けて前記養生シートを押さえ込む固定部材設置工程と、を備えたことを特徴とする養生シート設置方法。
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