JP5698305B2 - コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート養生シートの保持システム - Google Patents

コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート養生シートの保持システム Download PDF

Info

Publication number
JP5698305B2
JP5698305B2 JP2013094531A JP2013094531A JP5698305B2 JP 5698305 B2 JP5698305 B2 JP 5698305B2 JP 2013094531 A JP2013094531 A JP 2013094531A JP 2013094531 A JP2013094531 A JP 2013094531A JP 5698305 B2 JP5698305 B2 JP 5698305B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
curing sheet
mold
curing
concrete structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013094531A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014214552A (ja
Inventor
充功 岩田
充功 岩田
坂田 昇
昇 坂田
渡邉 賢三
賢三 渡邉
達也 温品
達也 温品
柳井 修司
修司 柳井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2013094531A priority Critical patent/JP5698305B2/ja
Priority to PCT/JP2014/053524 priority patent/WO2014129406A1/ja
Priority to US14/767,206 priority patent/US9976314B2/en
Priority to SG11201506428VA priority patent/SG11201506428VA/en
Priority to TW103105299A priority patent/TWI620858B/zh
Publication of JP2014214552A publication Critical patent/JP2014214552A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5698305B2 publication Critical patent/JP5698305B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)
  • Forms Removed On Construction Sites Or Auxiliary Members Thereof (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)

Description

本発明は、コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート養生シートの保持システムに関するものである。
コンクリート構造物を製造する際、型枠脱型後にコンクリート構造物に養生シートを付設して養生を行い、その強度や耐久性を向上させることが行われている。ところで、型枠脱型後に養生シートを付設する場合、型枠を脱型する作業と、養生シートを付設する作業があり、手間がかかっていた。そこで、例えば特許文献1に記載のように、コンクリートの型枠に養生シートを予め付設しておくことが提案されている。
特開2007−077754号公報
しかしながら、特許文献1に記載のコンクリート構造物の製造方法では、養生シートの型枠への付設に両面テープや接着剤を用いていた。このため、両面テープ等を型枠へその都度貼り付けたりする作業が発生してしまい、更なる作業効率の向上が求められている。
そこで、本発明の課題は、養生シートの付設作業を更に効率化することができるコンクリート構造物の製造方法およびコンクリート養生シートの保持システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るコンクリート構造物の製造方法は、コンクリート打設側に複数の開口部を有すると共に当該開口部に繋がる内部空隙を有する型枠、及び、打設したコンクリートを養生するための養生シートを準備する準備工程と、型枠のコンクリート打設側に複数の開口部を覆うように養生シートを載置し、内部空隙の気圧を減圧する減圧工程と、減圧工程によって型枠のコンクリート打設側に養生シートが貼り付けられた状態でコンクリートの打設を行う打設工程と、コンクリートの打設後に型枠を脱型する脱型工程と、を備えていることを特徴としている。
このコンクリート構造物の製造方法では、型枠のコンクリート打設側に複数の開口部を設けると共に開口部に繋がる内部空隙を設け、内部空隙の気圧を減圧することで型枠に養生シートを貼り付けるようにしている。この場合、養生シートを型枠に沿って載置して減圧するだけでよくなるため、型枠と養生シートとをわざわざ両面テープ等で貼り付けたりする作業を省略することができ、養生シートの付設作業を効率化することが可能となる。
上記のコンクリート構造物の製造方法では、脱型工程において、減圧状態になっている内部空隙を開放し、型枠と養生シートとの貼付状態を解除した後に、型枠を脱型することが好ましい。この場合、硬化したコンクリート構造物の貼付面に養生シートを容易に載置することができる。
上記のコンクリート構造物の製造方法では、型枠には吸引部材が取り付けられており、減圧工程では、吸引部材で内部空隙内の空気を吸引することにより、内部空隙内の気圧を減圧することが好ましい。この場合、簡易な構成によって型枠内部の空隙の気圧を減圧することができる。なお、このコンクリート構造物の製造方法では、打設工程で用いられる型枠は、複数の開口部が設けられた打設側型枠部と、吸引部材が取り付けられた外側型枠部とを有していることが好ましい。
上記のコンクリート構造物の製造方法は、脱型工程の後に、養生シートをコンクリート構造物の貼付面に残置させて、コンクリート構造物を所定期間養生する養生工程を更に備えることが好ましい。この場合、コンクリート構造物の養生を長期に亘って行うことができるため、強度や耐久性の高いコンクリート構造物を得ることができる。
上記のコンクリート構造物の製造方法では、養生シートのコンクリート打設側の接触面の水との接触角が50度以上であることが好ましい。この場合、打設後にコンクリートが硬化する際、通常発生するブリージング水の発生を、かかる接触角を有する養生シートによって効果的に抑制することができる。このようにブリージング水の発生が抑制されるのは、コンクリート表面を覆っている養生シートのシート面(接触面)の接触角(濡れ角とも言う)が大きいと、コンクリート内に含まれていてその表面から外に出ようとする水や当該水中に存在する空気がシート接触面においてコンクリート内部に押し戻される作用が働き、その結果、水及びその内部の空気がコンクリート内に残存したまま硬化が進むためと考えられる。
なお、このような接触角を有する養生シートを用いると、ブリージング水の発生が抑制されるため、脱型後の水和反応に必要な水をコンクリートが含有していることになり、コンクリート養生の際に外部から養生水を供給することなく又は養生水をそれほど用いることなく、所定の圧縮強度や耐久性などの品質を発現できるコンクリート構造物を製造することができる。また、コンクリート表面に空気が集まることが抑制されるため、表面組織が密実となり、またかぶりの一部が欠損するといったことも防止できるので、圧縮強度や耐久性などの品質を従来よりも向上させることができる。
上記のコンクリート構造物の製造方法では、養生シートの厚みが0.05mm以上であることが好ましい。この場合、養生シートをコンクリート打設時に用いたとしても、それによって養生シートがよれてしまうといったことを抑制することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明に係るコンクリート養生シートの保持システムは、コンクリート打設側に複数の開口部を有すると共に当該開口部に繋がる内部空隙を有する型枠と、打設したコンクリートを養生するための養生シートと、型枠に取り付けらえる吸引部材とを備え、養生シートは、複数の開口部を覆うように型枠のコンクリート打設側に載置され、吸引部材によって内部空隙の気圧が減圧された型枠のコンクリート打設側の面に貼り付けられることを特徴としている。このような保持システムを用いた場合、吸引部材を用いて型枠の内部空隙の気圧を減圧することで容易に型枠に養生シートを貼り付けることができる。このため、養生シートを型枠に沿って載置して減圧するだけでよくなるため、型枠と養生シートとをわざわざ両面テープ等で貼り付けたりする作業を省略することができ、養生シートの付設作業を効率化することが可能となる。
上記のコンクリート養生シートの保持システムでは、養生シートのコンクリート打設側の接触面の水との接触角が50度以上であることが好ましい。この場合、上述したように、打設後にコンクリートが硬化する際、通常発生するブリージング水の発生を、かかる接触角を有する養生シートによって効果的に抑制することができ、コンクリート養生の際に外部から養生水を供給することなく又は養生水をそれほど用いることなく、所定の圧縮強度や耐久性などの品質を発現できるコンクリート構造物を製造することができる。
本発明によれば、養生シートの付設作業を効率化することができる。
第1実施形態に係るコンクリート養生シートの保持システムを模式的に示す斜視図である。 図1に示す保持システムの断面を示す横断面図である。 図2に示す保持システムでコンクリートの打設を行った後の状態を示す横断面図である。 図3に示す保持システムで養生シートの固定を解除した状態を示す横断面図である。 図4に示す保持システムで型枠を脱型した状態を示す横断面図である。 第2実施形態に係るコンクリート養生シートの保持システムを模式的に示す斜視図である。 図6に示す保持システムでコンクリートの打設を行った後の状態を示す縦断面図である。 図7に示す保持システムで型枠を脱型した状態を示す縦断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るコンクリート構造物の製造方法、及び、当該方法に用いることができるコンクリート養生シートの保持システムの実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず、コンクリート構造物の製造方法に用いられる保持システムについて、図1及び図2を参照して説明する。保持システム1は、コンクリート打設側に配置される打設側型枠10(打設側型枠部)と、打設側型枠10とは逆側に配置される外側型枠20(外側型枠部)と、打設されたコンクリートを養生する養生シート30と、エアホース40及び吸引ポンプを含んで構成される吸引部材と、を備えている。
打設側型枠10は、コンクリートCを打設する際に打設側に配置される型枠であり、複数の開口部12が形成されている。開口部12は、例えば直径が1〜5mm程度の貫通孔であり、隣接する他の開口部12との間の距離が8〜10mm程度のピッチとなるように整列配置されている。打設側型枠10は、例えば鋼製型枠(メタルフォーム)又はプラスチック型枠などから構成される。
外側型枠20は、打設側型枠10と対向するようにその外側(打設する側と逆側)に平行に配置される。外側型枠20には、エアホース40を接続するための貫通孔22が形成されており、貫通孔22が気密状態を維持できるようにエアホース40が外側型枠20に取り付けられている。エアホース40は、不図示の吸引ポンプに取り付けられる。外側型枠20は、例えば、打設側型枠10と同様に、鋼製型枠(メタルフォーム)又はプラスチック型枠などから構成される。
打設側型枠10と外側型枠20とは、図2に示すように、コンクリートを打設する際には、シーリング部材42によってそれぞれの4辺が気密状態を維持できるように互いに結合され、その内部に内部空隙14を形成するようになっている。シーリング部材42としては、例えば、外形が四角形状のゴムなどからなるガスケット又はパッキンなどを用いることができる。
養生シート30は、例えば0.05mm以上2mm程度の厚みを有するシートである。養生シート30の材料としては、例えば、ポリプロピレン、ナイロン、ナイロン6、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリオレフィンなどの高分子化合物を用いることができる。養生期間を長くとるためにそのままコンクリート表面に貼り付ける点を考慮すると、汎用されていて費用が比較的安いポリプロピレンやポリエチレンテレフタラート、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルから構成される養生シートが好ましい。
このような養生シート30は、少なくとも、打設されたコンクリートに接触する側の面(接触面)の水との接触角θ(ぬれ角)が50度以上となるシートであることが好ましい。この場合、養生シート30の接触角θは高いほど好ましく、養生シート30の接触面の水との接触角θが69度以上であることが好ましく、接触角θが80度以上であることが更に好ましく、接触角θが90度以上であることがより一層好ましい。素材の表面を各種表面加工技術によって加工することで、水との接触角は適宜調整することができる。
なお、ここで、「接触角θ」とは、液滴の接線と固体表面(シート表面)とのなす角度であり、一般に以下の式(1)で示される。
Figure 0005698305

γ:固体の表面張力
γ:液体の表面張力
γSL:固体と液体の界面張力
そして、「接触角θ」は、例えば、θ/2法で測定することができる。具体的には、液滴の半径rと高さhを求め、以下の式(2)、(3)から、接触角θを求める。
Figure 0005698305

Figure 0005698305
続いて、以上のような構成を備えた保持システム1を用いて、コンクリート構造物を製造する方法について説明する。
まず、図1及び図2に示されるように、コンクリート打設用の型枠10,20及び養生シート30を準備する(準備工程)。また、打設側型枠10と外側型枠20とをシーリング部材42を介して互いに結合し、型枠10,20間の気密が保たれる状態にする。これにより、型枠10,20間に内部空隙14が形成される(準備工程)。
続いて、このように外側型枠20と気密結合された打設側型枠10の複数の開口部12のすべてを覆うように養生シート30を打設側型枠10のコンクリート打設側の面に載置する。そして、外側型枠20に取り付けられたエアホース40を介して吸引ポンプにより、この内部空隙14内の気圧を減圧するように空気吸引を行う(減圧工程)。
続いて、図3に示されるように、エアホース40及び吸引ポンプによって減圧された型枠10,20の打設側型枠10に養生シート30が貼り付けられた状態でコンクリートCの打設を行う(打設工程)。本実施形態では、コンクリートCを打設した際に型枠10,20とコンクリートCとの間に養生シート30が配置されることになるため、型枠10に離型剤を塗らなくてもよい。また、養生シート30は、例えば厚みが0.05mm以上であることから、コンクリートを打設した際にもシートがよれてしまったりすることが抑制されている。コンクリートの打設が終了したら、吸引ポンプによる吸引を停止し、内部空隙14内の減圧状態が維持されるようエアホース40に設けられたエアバルブ(不図示)を閉める。
続いて、コンクリートの打設が終了すると、バイブレータ等を用いて締固めを行う。これにより、型枠10,20内の隅々まで十分にコンクリートCが流れこむようになる。なお、従来であれば、コンクリート打設後に、コンクリート内部に含まれる空気の泡やブリージング水が表面に浮かび上がってくるが、本実施形態では、上述したように、所定角以上の接触角θを有する養生シート30をコンクリートCとの接触部分に設けているため、空気の泡やブリージング水の発生が抑制される。
このように、空気の泡やブリージング水の発生が抑制されるのは、本発明者らによれば、コンクリート表面を覆っている養生シート30の接触面の接触角θが大きいと、コンクリート内に含まれていてその表面から外に出ようとする水や当該水中に存在する空気が接触面においてコンクリート内部に押し戻される作用が働き、その結果、水及びその内部の空気がコンクリートC内に残存したまま硬化が進むためと考えられる。
続いて、コンクリートの締固めが終了すると、型枠10,20をはめたまま、コンクリートCの湿潤養生を例えば7日〜28日程度行い、コンクリートを硬化させる。
続いて、コンクリートCの凝結がある程度進み硬化したら、図4及び図5に示すように、型枠10,20を脱型する(脱型工程)。脱型では、まず、図4に示すように、減圧状態になっている内部空隙14を開放すべく、エアホース40に設けられたエアバルブを開とする。これにより、型枠10と養生シート30との貼付状態が解除される。そして、型枠10と養生シート30との貼付状態が解除された後、図5に示すように、型枠10,20を脱型してコンクリートCから引き離す。この際、養生シート30は、コンクリート構造物Cの貼付面に残置させる。
続いて、型枠10,20を脱型した後、コンクリート構造物Cの貼付面に残置された養生シート30を用いて、コンクリート構造物Cを所定期間養生する(養生工程)。この養生では、既に型枠10,20が取り除かれており、シート状の養生シート30をコンクリート表面に残置させるだけで、特別な設備を用いることなくそのまま長期に養生を続けることができる。例えば、型枠10,20の脱型後30日以上養生を続けてもよいし、型枠の脱型後90日以上養生を続けてもよい。更に、コンクリート構造物Cの引き渡しに至るまで(例えば脱型後1年以上)養生を続けてももちろんよい。このような長期の養生を続けられることにより、コンクリート構造物Cの強度を飛躍的に高めることができる。なお、本実施形態の製造方法では、ブリージング水の発生を抑制しているため、コンクリートC内に水和反応を促進するための水が十分に含まれていることになり、養生工程の際、養生に用いる養生水を別途供給しなくてもよいか、あるいは、従来に比べて、はるかに少ない養生水を供給する程度でよい。
その後、所定の養生期間が終了すると、コンクリート表面から養生シート30を取り外す。これにより、コンクリート構造物Cが完成する。
以上、本実施形態による製造方法によれば、型枠10,20のコンクリート打設側に複数の開口部12を設けると共に開口部12に繋がる内部空隙14を設け、内部空隙14の気圧を減圧することで型枠10に養生シート30を貼り付けるようにしている。このため、養生シート30を型枠10に沿って載置して減圧するだけでよくなるため、型枠10と養生シート30とをわざわざ両面テープ等で貼り付けたりする作業を省略することができ、養生シート30の付設作業を効率化することが可能となる。
また、このコンクリート構造物の製造方法では、脱型工程において、減圧状態になっている内部空隙14を開放し、型枠10と養生シート30との貼付状態を解除した後に、型枠を脱型している。このため、硬化したコンクリート構造物Cの貼付面に養生シートを容易に載置することができる。
また、このコンクリート構造物の製造方法では、型枠20には吸引部材が取り付けられており、減圧工程では、吸引部材で内部空隙14内の空気を吸引することにより、内部空隙14内の気圧を減圧している。このため、簡易な構成によって型枠10,20内部の空隙14の気圧を減圧することができる。
また、このコンクリート構造物の製造方法は、脱型工程の後に、養生シート30をコンクリート構造物Cの貼付面に残置させて、コンクリート構造物Cを所定期間養生する養生工程を更に備えている。このため、コンクリート構造物Cの養生を長期に亘って行うことができるため、強度や耐久性の高いコンクリート構造物を得ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るコンクリート構造物の製造方法、及び、当該方法に用いることができるコンクリート養生シートの保持システムについて図6〜図8を参照しながら説明する。第2実施形態では、第1実施形態と吸引部材が異なっている。以下、異なる点を中心に説明する。
まず、本実施形態に係るコンクリート構造物の製造方法に用いられる保持システムについて、図6及び図7を参照して説明する。保持システム1aは、コンクリート打設側に配置される打設側型枠10と、打設側型枠10とは逆側に配置される外側型枠20と、打設されたコンクリートを養生する養生シート30と、気圧弁46からなる吸引部材と、を備えている。気圧弁46は、型枠10,20内の内部空隙14に繋がるように気密配置されており、弁を閉じることにより内部空隙14内を負圧(減圧)にさせる装置である。
このような構成を備えた保持システム1aを用いて、コンクリート構造物Cを製造する方法は、第1実施形態と略同一であるが、減圧工程では、吸引ポンプによる吸引に代えて、気圧弁46の弁を閉じることで内部空隙14を負圧にすることで、減圧を行う。また、脱型工程では、型枠10と養生シート30との貼付状態を解除するためには、気圧弁46の弁を開とすることで、内部空隙14を常圧に開放し、その後、図8に示すように、型枠10,20を脱型してコンクリートCから引き離す。養生シート30は、第1実施形態と同様に、コンクリート構造物Cの貼付面に残置させる。
以上、第2実施形態に係る製造方法によっても、型枠10,20のコンクリート打設側に複数の開口部12を設けると共に開口部12に繋がる内部空隙14を設け、内部空隙14の気圧を減圧(負圧)することで型枠10に養生シート30を貼り付けるようにしている。このため、養生シート30を型枠10に沿って載置して減圧するだけでよくなるため、型枠10と養生シート30とをわざわざ両面テープ等で貼り付けたりする作業を省略することができ、養生シート30の付設作業を効率化することが可能となる。その他の効果も第1実施形態と略同様であるが、第2実施形態では、より簡易な吸引部材である気圧弁46を用いているため、現場での作業をより容易に行うことができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な実施形態に適用できる。例えば、上記実施形態では、水との接触角が50度以上の養生シート30を用いていたが、水との接触角が50度より小さい養生シートを用いてもよい。また、外側型枠20の材料として鋼製型枠等を例示したが、外側型枠20については、ビニールなど剛性のないシートから形成されていてもよい。また、上記実施形態では、型枠10,20を別体としたが、型枠10,20及びシーリング部材42が一体となった型枠を用いてもよい。
1,1a…保持システム、10…打設側型枠、12…開口部、14…内部空隙、20…外側型枠、30…養生シート、40…エアホース、42…シーリング部材。

Claims (7)

  1. コンクリート打設側に複数の開口部を有すると共に当該開口部に繋がる内部空隙を有する型枠、及び、打設したコンクリートを養生するための非穿孔の養生シートを準備する準備工程と、
    前記型枠のコンクリート打設側に前記複数の開口部を覆うように前記養生シートを載置し、前記内部空隙の気圧を減圧する減圧工程と、
    前記減圧工程によって前記型枠のコンクリート打設側に前記養生シートが貼り付けられた状態でコンクリートの打設を行う打設工程と、
    前記コンクリートの打設後に前記型枠を脱型する脱型工程と、を備え、
    前記打設工程に用いられる前記養生シートのコンクリート打設側の接触面の水との接触角が50度以上であることを特徴とする、コンクリート構造物の製造方法。
  2. 前記脱型工程において、減圧状態になっている前記内部空隙を開放し、前記型枠と前記養生シートとの貼付状態を解除した後に、前記型枠を脱型することを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物の製造方法。
  3. 前記型枠には吸引部材が取り付けられており、
    前記減圧工程では、前記吸引部材で前記内部空隙内の空気を吸引することにより、前記内部空隙内の気圧を減圧することを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート構造物の製造方法。
  4. 前記打設工程で用いられる前記型枠は、前記複数の開口部が設けられた打設側型枠部と、前記吸引部材が取り付けられた外側型枠部とを有していることを特徴とする請求項3に記載のコンクリート構造物の製造方法。
  5. 前記脱型工程の後に、前記養生シートを前記コンクリート構造物の貼付面に残置させて、前記コンクリート構造物を所定期間養生する養生工程を更に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のコンクリート構造物の製造方法。
  6. 前記養生シートの厚みが0.05mm以上であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のコンクリート構造物の製造方法。
  7. コンクリート打設側に複数の開口部を有すると共に当該開口部に繋がる内部空隙を有する型枠と、
    打設したコンクリートを養生するための非穿孔の養生シートと、
    前記型枠に取り付けらる吸引部材と、を備え、
    前記養生シートのコンクリート打設側の接触面の水との接触角が50度以上であり、
    前記養生シートは、前記複数の開口部を覆うように前記型枠のコンクリート打設側に載置され、前記吸引部材によって前記内部空隙の気圧が減圧された前記型枠のコンクリート打設側の面に貼り付けられることを特徴とするコンクリート養生シートの保持システム。
JP2013094531A 2013-02-19 2013-04-26 コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート養生シートの保持システム Active JP5698305B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013094531A JP5698305B2 (ja) 2013-04-26 2013-04-26 コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート養生シートの保持システム
PCT/JP2014/053524 WO2014129406A1 (ja) 2013-02-19 2014-02-14 コンクリート構造物の製造方法、及び、コンクリートを養生するためのコンクリート養生シート
US14/767,206 US9976314B2 (en) 2013-02-19 2014-02-14 Method for manufacturing concrete structure, concrete curing sheet for curing concrete
SG11201506428VA SG11201506428VA (en) 2013-02-19 2014-02-14 Method for manufacturing concrete structure, concrete curing sheet for curing concrete
TW103105299A TWI620858B (zh) 2013-02-19 2014-02-18 混凝土構造物的製造方法,以及用於固化混凝土的混凝土固化片

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013094531A JP5698305B2 (ja) 2013-04-26 2013-04-26 コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート養生シートの保持システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014214552A JP2014214552A (ja) 2014-11-17
JP5698305B2 true JP5698305B2 (ja) 2015-04-08

Family

ID=51940584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013094531A Active JP5698305B2 (ja) 2013-02-19 2013-04-26 コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート養生シートの保持システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5698305B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6406611B2 (ja) * 2014-05-14 2018-10-17 株式会社大林組 コンクリートの養生方法
JP2016196730A (ja) * 2015-04-02 2016-11-24 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー コンクリート構造物の製造方法、コンクリートの中性化抑制方法、及び粘着シート
JP7398322B2 (ja) * 2020-04-02 2023-12-14 鹿島建設株式会社 コンクリート構造物の構築方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63306003A (ja) * 1987-06-08 1988-12-14 Asahi Chem Ind Co Ltd コンクリ−トの表面処理法
JPH05149001A (ja) * 1991-03-26 1993-06-15 Taisei Corp 複合型枠によるコンクリート養生工法
JPH1058417A (ja) * 1996-08-26 1998-03-03 Sekisui Chem Co Ltd コンクリート型枠用剥離シート
JP5624277B2 (ja) * 2009-03-24 2014-11-12 戸田建設株式会社 トンネル覆工用内面被覆セグメントの製造方法及びそのための型枠装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014214552A (ja) 2014-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5698305B2 (ja) コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート養生シートの保持システム
US20120261057A1 (en) Method and tooling for manufacture of co-cured composite structures
WO2012039409A1 (ja) 繊維強化プラスチックの製造方法
JP5698304B2 (ja) コンクリート構造物の製造方法
ES2928364T3 (es) Sello de plástico de espuma que se puede someter a presión negativa
JP5688429B2 (ja) コンクリート構造物の製造方法及び打設兼用コンクリート養生シート
US5256366A (en) Method of molding fiberglass
US20190351575A1 (en) Method for Casting a Construction Element and a Mould for Use in the Method
JP2013111936A (ja) 発泡成形体の製造方法
CN112109345B (zh) 一种基于复合材料与金属构架连接真空成型的方法
TWI620858B (zh) 混凝土構造物的製造方法,以及用於固化混凝土的混凝土固化片
CN103950205A (zh) 一种t型截面环状回转体结构复合材料制件成型方法
CN112109344B (zh) 一种基于复合材料与金属构架连接真空成型的辅助装置
JP2015192634A (ja) テーブルサンゴ複製物の製造法
JP5774153B1 (ja) コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート養生シート
CN111016218B (zh) 一种复合材料吊耳的制备方法及复合材料吊耳
WO2014129406A1 (ja) コンクリート構造物の製造方法、及び、コンクリートを養生するためのコンクリート養生シート
JP5832689B1 (ja) コンクリート構造物の製造方法、摩擦低減部材、及びコンクリート構造物用の型枠構造
JP2018059349A (ja) コンクリート構造物の製造方法
US20110248425A1 (en) Composite moulding methods
JP4619301B2 (ja) 表皮材成形型およびその製造方法
JPH0516131A (ja) プレキヤストコンクリート部材の製造法
JP2013111975A (ja) 成形用機器
JP4169273B2 (ja) 中空コンクリート体製造装置及び中空コンクリート体の製造方法
JP6862139B2 (ja) コンクリート構造物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140910

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20140910

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20141017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5698305

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250