JP5865815B2 - 演算増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、演算増幅器に関し、特に出力の電源電圧除去比を改善するようにした高PSRR特性を有する演算増幅器に関する。
安定化電源回路などに用いられる演算増幅器は、電源電圧にノイズがのった場合でも出力電圧が変動せずに一定であることが理想となる。そのため、電源電圧のノイズの出力電圧での減衰量を表す電源電圧除去比(Power Supply Rejection Ratio:PSRR)が高いことが望まれる。電源電圧のノイズは高い周波数成分を持つこともあるため、演算増幅器の電源電圧除去比が高域まで保たれていることが要求される。
図7は、従来から知られている抵抗Rc1およびキャパシタCc1の直列接続で構成される位相補償回路を用いた2段接続の演算増幅器の回路例である。
この演算増幅器は、差動増幅回路1、出力増幅回路2、および位相補償回路3から構成される。差動増幅回路1は、差動信号NIN、PINが入力されるNMOSトランジスタM1、M2と、電流ミラー(能動負荷)を構成するPMOSトランジスタM3、M4と、電流源として機能するNMOSトランジスタM5と、を備えている。出力増幅回路2は、PMOSトランジスタM6およびNMOSトランジスタM7からなる。差動増幅回路1の出力端(ノードN1)は、出力増幅回路2の入力端に接続されている。
位相補償回路3は、直列接続された抵抗Rc1およびキャパシタCc1で構成され、その一端側がノードN1に接続され、その他端側が出力増幅回路2の出力端子4に接続されている。
図8は、図7の演算増幅器を用いた定電圧出力回路の例である。
この回路は、入力電圧Vinを抵抗R1、R2の比率によって決まる増幅率で増幅し、この増幅した電圧を出力電圧Voutとして取り出すようになっている。ここで、RLは負荷抵抗である。
図9は、図8の定電圧出力回路の演算増幅器として、図7の演算増幅器を適用した定電圧出力回路である。
次に、この図9に示す定電圧出力回路において、電源電圧VDDが変化したときの動作について説明する。
まず、電源電圧VDDが上昇した場合、MOSトランジスタM6のゲート・ソース間電圧Vgsが大きくなりMOSトランジスタM6に流れる電流が増加するため、出力電圧Vout、帰還電圧Vfbも上昇する。帰還電圧Vfbが上昇すると、差動増幅回路1は電流I1をキャパシタCc1にチャージし、ノードN1の電位が上昇してMOSトランジスタM6のゲート・ソース間電圧Vgsが小さくなる。この結果、MOSトランジスタM1のゲート・ソース間電圧Vgsは電源電圧VDDが上昇する前の大きさとほぼ等しくなり、出力電圧Voutもほぼ一定に保たれる。
逆に、電源電圧VDDが下降(低下)してMOSトランジスタM6のゲート・ソース間電圧Vgsが小さくなった場合は帰還電圧Vfbが下降し、ノードN1の電位が下降する。この結果、MOSトランジスタM6のゲート・ソース間電圧Vgsが大きくなり、出力電圧Voutを一定に保つような制御が働く。
ここで、電源電圧VDDの変化量と定常状態での出力電圧Voutの変化量との比が直流での電源電圧除去比(PSRRdc)である。
次に、図9の回路において、電源電圧VDDが交流的に変化した場合の電源電圧除去比(PSRRac)について説明する。
この場合には、電源電圧VDDの変動に応じて帰還電圧Vfbが変動し、差動増幅回路1が電流I1をキャパシタCc1に供給することにより、ノードN1が電源電圧VDDに追従し、MOSトランジスタM6のゲート・ソース間電圧Vgsを保つように制御が働く。ノードN1の電圧が電源電圧VDDに追従するために、キャパシタCc1に供給すべき電流I1は、電源電圧VDDの変動する周波数に比例しているため、電流I1を供給するために必要な帰還電圧Vfbすなわち出力電圧Voutの変動も周波数に比例することになる。したがって、交流での電源電圧除去比(PSRRac)は周波数の増加につれて劣化する特性となる。
図9の回路での出力電圧Voutの電源電圧除去比の周波数特性は、低い周波数ではキャパシタCc1に供給すべき電流が小さいため直流での電源電圧除去比PSRRdcとなり、高い周波数ではキャパシタCc1に供給すべき電流によって決まるため交流での電源電圧除去比PSRRacで決まる。したがって、電源電圧除去比は、図10に示すような周波数特性となる。
図10の特性は、図11に示す、図9の回路の小信号等価回路を解くことで求められる。図11では、簡単化するために、Rc1=0 Ω、負荷抵抗RLはなく、電源電圧VDDの変動の影響を受けるのは出力増幅回路2の出力インピーダンスのみとする。また、出力電圧OUTの変動は、ノードN1の変動に対して十分小さいので、キャパシタCc1が接続される出力端子4をACグランド(交流グランド)とみなす近似を用いている。図11中のgm1、gm2は、それぞれ差動増幅回路1、出力増幅回路2の伝達コンダクタンス、Ro1、Ro2はそれぞれ差動増幅回路1、出力増幅回路2の出力インピーダンスである。
図11の小信号等価回路において、出力端子4ではキルヒホッフの電流則により(1)式が、ノードN1では(2)式が成り立つ。
gm2×(VDD−Vn1)
=(1/Ro2)×(VDD−Vout)−{1/(R1+R2)}×Vout
……(1)
Vn1
={Ro1/(Ro1×Cc1×s+1)}×gm1×{R1/(R1+R2)}
×Vout……(2)
(2)式を(1)式に代入して、gmが1/Roに対して十分に大きいとする近似を用いると、電源電圧除去比は(3)式となり、図10の周波数特性を示すことが分かる。
VDD/Vout≒{R1/(R1+R2)}
×{(Ro1×gm1)/(Ro1×Cc1×s+1)}
……(3)
ところで、図7の従来の演算増幅器において、高域の周波数での電源電圧除去比が要求される場合は、交流での電源電圧除去比PSRRacを大きくする必要がある。この電源電圧除去比PSRRacは、差動増幅回路1の伝達コンダクタンスを大きくするか位相補償回路3のキャパシタを小さくすることで、大きくすることができる。しかし、この電源電圧除去比PSRRacの改善策は、演算増幅器の周波数帯域を広げることになるので、安定性とトレードオフになるという問題がある。
この問題に対し、位相補償特性を確保しつつ電源電圧除去比を改善でき、そのための回路規模は小さく、低消費電流のもので実現できるようにした従来技術として、特許文献1に記載の演算増幅器が知られている。
この演算増幅器は、図7に示す演算増幅器においてさらに電流供給回路5を追加したものであって、図12に示すように、差動増幅回路1と、この差動増幅回路1の後段に直列に接続される出力増幅回路2と、入出力特性の位相補償を行う位相補償回路3と、この位相補償回路3に交流電流を供給する電流供給回路5と、から構成されている。
電流供給回路5の抵抗Rc2およびキャパシタCc2は直列回路を構成し、この直列回路はNMOSトランジスタM11のソースと電源電圧VDDの端子との間に接続される。また、その直列回路は、位相補償回路3を構成する抵抗Rc1およびキャパシタCc1の直列回路と等価な回路である。
MOSトランジスタM11およびM12はカスコード接続されてバイアス電流源を構成し、このバイアス電流源は上記のノードN1と電源電圧VSSの端子との間に接続される。また、PMOSトランジスタM13は、ノードN1と電源電圧VDDの端子との間に接続される。そして、MOSトランジスタM11、M12、M13の各ゲートには、MOSトランジスタM11、M12がカスコード接続で構成される電流源、また、MOSトランジスタM13が電流源とみなせる適当なバイアス電圧が与えられる。
このような構成からなる図12に示す演算増幅器を、前述の図8に示す定電圧出力回路の演算増幅器として適用した場合の電源電圧変動に対する回路動作を説明する。
図12に示す演算増幅器を用いた定電圧出力回路は、基本的には、電源電圧VDDの変動に応じてノードN1の電圧が変動してPMOSトランジスタM6のゲート・ソース間電圧Vgsを一定に保つために、キャパシタCc1に流れる電流I1を電源電圧VDDの端子から抵抗Rc2とキャパシタCc2を通って流れる電流I2によって供給するようにした。これにより、差動増幅回路1が出力する電流Idiffを小さくして電源電圧除去比の改善を図ることができる。
また、電源電圧VDDの変動に応じてノードN1の電圧が変動している時、交流(AC)的にはノードN1の電圧は電源電圧VDDと等しい変動をしており、出力電圧Voutは一定でACグランドとみなせる。このため、電流I1は、電源電圧VDDの端子とACグランドとの間に抵抗Rc1とキャパシタCc1を接続した時に流れる電流とほぼ等しい。
一方、カスコード接続されるNMOSトランジスタM11のソースは、インピーダンスが低く電源電圧VDDが変動した時に一定でACグランドとみなせる。このため、電流I2は、電源電圧VDDの端子とACグランドとの間に抵抗Rc2とキャパシタCc2を接続した時に流れる電流とほぼ等しくなっている。
したがって、抵抗Rc1およびキャパシタCc1の直列接続が抵抗Rc2およびキャパシタCc2の直列接続と等価なインピーダンスであるとき、電流I1と電流I2はほぼ等しくなっている。電流I2は、NMOSトランジスタM11のソースに流れ込む経路と、NMOSトランジスタM12のドレインに流れ込む経路に分かれる。しかし、NMOSトランジスタM11のソースのインピーダンスはNMOSトランジスタM12のドレインのインピーダンスに比べて十分に小さいため、電流I2のほとんどはNMOSトランジスタM11のソース側に流れる。
これより、電源電圧VDDの変動に応じてノードN1が変動するために差動増幅回路1がキャパシタCc1に供給すべき電流Idiffは、電流I1の電流経路と電流I2の電流経路とのインピーダンスのミスマッチを補償するだけの小量となり、電流Idiffを供給するための差動入力電圧変化、すなわち出力電圧変化も小さくて済むことになる。したがって、電源電圧除去比は図13に示すように、図10のPSRRacを右にシフトしたグラフとなり、高域周波数でのPSRRを改善することができる。
特開2008−306562号公報
上述のように、従来からPSRR特性の改善が図られてはいるが、PSRRdcおよびPSRRacの両特性のさらなる向上が望まれていた。
そこで、本発明は上記未解決の問題に着目してなされたものであり、PSRRdcおよびPSRRacの両特性の向上を図ることの可能な演算増幅器を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、全差動増幅回路(例えば図2の全差動増幅回路11)と、この全差動増幅回路の後段に直列に接続され、第1の入力端と第2の入力端と出力端とを有する2入力1出力の差動増幅回路(例えば図2の差動増幅回路12)と、前記全差動増幅回路の差動出力の一方の出力端と前記2入力1出力の差動増幅回路が有する前記第1の入力端との接続点である第1の接続点と、前記2入力1出力の差動増幅回路の出力端と、の間に接続され、入出力特性の位相補償を行う第1の位相補償部(例えば図2の位相補償回路13)と、前記差動出力の他方の出力端と前記2入力1出力の差動増幅回路が有する前記第2の入力端との接続点である第2の接続点と、前記2入力1出力の差動増幅回路の出力端と、の間に接続され、入出力特性の位相補償を行う第2の位相補償部(例えば図2の位相補償回路14)と、前記第2の接続点と前記2入力1出力の差動増幅回路の出力端との間に前記第2の位相補償部と直列に接続され、前記第2の位相補償部による位相補償用の信号の極性を前記第1の位相補償部による位相補償用の信号の極性と逆にするための極性反転回路(例えば図2の極性反転回路15)と、を備えることを特徴とする演算増幅器である。
前記第1および第2の位相補償部のインピーダンスは互いに等しいものであってよい。
前記第1および第2の位相補償部を構成する回路は互いに等価であってよい。
前記極性反転回路は、ゲインが−1であってよい。
前記第1および第2の位相補償部は、直列に接続されたキャパシタおよび抵抗を有していてよい。
前記直列に接続される極性反転回路および前記第2の位相補償部は、前記全差動増幅回路側に前記第2の位相補償部が接続され前記差動増幅回路の出力端側に前記極性反転回路が接続されるか、または、前記全差動増幅回路側に前記極性反転回路が接続され前記出力端側に前記第2の位相補償部が接続されていてよい。
前記第2の位相補償部は直列に接続されたキャパシタおよび抵抗を有し、前記極性反転回路は、前記第2の位相補償部が有する前記キャパシタと前記抵抗との間に設けられていてよい。
本発明によれば、位相補償特性を確保しつつ、高域周波数での電源電圧除去比の改善をさらに図ることができる。
本発明の演算増幅器の第1実施形態の構成を示す回路図である。 図1の詳細な回路図である。 図8の定電圧出力回路に第1実施形態の演算増幅器を適用した場合の定電圧出力の電源電圧除去比の周波数特性を表す図である。 本発明の演算増幅器の第2実施形態の構成を示す回路図である。 図4の詳細な回路図である。 極性反転回路の配置位置のその他の例である。 従来の演算増幅器の構成を示す回路図である。 演算増幅器を用いた従来の定電圧出力回路の構成を示す回路図である。 図8の回路に、図7の演算増幅器を適用した定電圧出力回路の構成を示す回路図である。 図9の回路における定電圧出力の電源電圧除去比の周波数特性を表す図である。 図9の回路の小信号等価回路を表す図である。 従来の演算増幅器のその他の構成を示す回路図である。 図8の定電圧出力回路に図12の演算増幅器を適用した場合の定電圧出力の電源電圧除去比の周波数特性を表す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態を説明する。
図1および図2は、本発明の第1実施形態に係る演算増幅器101の一例を示したものであって、図2は図1の詳細を示したものである。
図1に示すように、この演算増幅器101は、全差動増幅回路(A1)11と、この全差動増幅回路11の後段に直列に接続される差動増幅回路(A2)12と、入出力特性の位相補償を行う位相補償回路13および14と、極性を反転させる極性反転回路15と、を備えている。
図2に示すように、全差動増幅回路11は、差動信号NIN、PINが入力されるNMOSトランジスタM101、M102と、電流ミラー(能動負荷)を構成するPMOSトランジスタM103およびM104と、電流源として機能するNMOSトランジスタM105と、コモンモードフィードバックを形成する抵抗R101、R102とコンデンサC101、C102とを備えている。
そして、それぞれ直列接続された、MOSトランジスタM103およびM101と、MOSトランジスタM104およびM102とが、電源電圧VDDの端子とMOSトランジスタM105との間に並列に接続され、MOSトランジスタM105の他端は、電源電圧VSSの端子に接続される。このMOSトランジスタM105のゲートには、MOSトランジスタM105が電流源とみなせる適当なバイアス電圧が与えられる。
また、全差動増幅回路11の出力端N11pおよびN11n間に、それぞれ直列接続された抵抗R101およびR102と、コンデンサC101およびC102とが並列に接続され、これら抵抗R101およびR102の接続点と、コンデンサC101およびC102との接続点と、MOSトランジスタM103およびM104の各ゲートとが接続されている。全差動増幅回路11の出力端N11p、N11nは、それぞれ差動増幅回路12の入力端に接続される。
差動増幅回路12は、全差動増幅回路11の出力端N11p、N11nから出力される差動信号NOUTおよびPOUTがゲート端子に入力されるNMOSトランジスタM106、M107と、電流ミラー(能動負荷)を構成するPMOSトランジスタM108およびM109と、電流源として機能するNMOSトランジスタM110と、を備えている。
そして、それぞれ直列接続された、MOSトランジスタM108およびM106と、MOSトランジスタM109およびM107と、が電源電圧VDDの端子とMOSトランジスタM110との間に並列に接続され、MOSトランジスタM110の他端は、電源電圧VSSの端子に接続される。
MOSトランジスタM108およびM109のゲートには、MOSトランジスタM108のドレイン電圧が与えられる。また、MOSトランジスタM110のゲートには、MOSトランジスタM110が電流源とみなせる適当なバイアス電圧が与えられる。
そして、差動増幅回路12の出力端N12が、演算増幅器101の出力端子Toutに接続される。つまり、差動増幅回路12の出力信号が演算増幅器101の出力信号OUTとして出力される。
位相補償回路13は、直列接続された抵抗Rc11およびキャパシタCc11で構成され、抵抗Rc11側の端部が全差動増幅回路11の差動信号POUTの出力端N11pに接続され、キャパシタCc11側の端部が極性反転回路15の出力端N15に接続されている。
位相補償回路14は、直列接続された抵抗Rc12およびキャパシタCc12で構成され、抵抗Rc12側の端部が全差動増幅回路11の差動信号NOUTの出力端N11nに接続され、キャパシタCc12側の端部が差動増幅回路12の出力端N12と演算増幅器101の出力端子Toutとの間に設けられたノードNoutに接続されている。
極性反転回路15は、NMOSトランジスタM11と、ダイオード接続されているPMOSトランジスタM12とで構成され、MOSトランジスタM11およびM12は直列接続され、MOSトランジスタM12側の端部が電源電圧VDDの端子に接続され、MOSトランジスタM11側の端部が電源電圧VSSの端子に接続される。
そして、MOSトランジスタM11のゲートとノードNoutとが接続される。
つまり、第1の位相補償部としての位相補償回路14は、全差動増幅回路11と差動増幅回路12との接続点である差動信号NOUTの出力端N11nと、差動増幅回路12の出力端であるノードNoutとの間に接続され、第2の位相補償部としての位相補償回路13は、極性反転回路15と直列に接続されて、全差動増幅回路11と差動増幅回路12との接続点である差動信号POUTの出力端N11pと、差動増幅回路12の出力端であるノードNoutとの間に接続される。
位相補償回路13を構成する抵抗Rc11およびキャパシタCc11の直列回路は、位相補償回路14を構成する抵抗Rc12およびキャパシタCc12の直列回路と等価な回路である。換言すると、両直列回路は、インピーダンスが等しい回路である。
極性反転回路15の出力端N15は、前述のように、位相補償回路13のキャパシタCc11の一端に接続され、つまり、極性反転回路15の出力端N15は、位相補償回路13を介して全差動増幅回路11の出力端N11pに接続される。この極性反転回路15は、ゲインを「−1倍」にするために、NMOSトランジスタM11とPMOSトランジスタM12の相互コンダクタンスgm11およびgm12を同じ値にすることが望ましい。
このような構成を有する演算増幅器101は、初段を全差動増幅回路11、次段を差動増幅回路12とすることで、初段の全差動増幅回路11の差動信号POUTおよびNOUTの同相電源ノイズは、次段の差動増幅回路12でキャンセルされる。その結果、演算増幅器101のPSRRdcは初段の全差動増幅回路11のゲインと次段の差動増幅回路12のゲインとの積となり、高い値を実現できる。つまり、前記図12に示す従来の演算増幅器では、PSRRdcは初段の差動増幅回路1のゲインのみである。したがって、従来に比較してPSRRdcを向上させることができる。
また、PSRRacに関しても、初段の全差動増幅回路11の周波数特性における極は、次段の差動増幅回路12によりキャンセルされるため、高帯域までPSRRacの特性の劣化がない。
その結果、電源電圧除去比は図3に示すように、図13に示す従来の演算増幅器におけるPSRRdcを示す特性図において、PSRRdcを上にシフトしたグラフとなり、全帯域でPSRRを改善することができる。
なお、図1および図2に示す演算増幅器101においては、初段の全差動増幅回路11の差動信号POUTおよびNOUTにのる電源ノイズが同一であることが重要である。つまり、例えば差動信号POUTおよびNOUTのうちの片側の出力端N11pまたはN11nだけに、位相補償用のキャパシタCc11またはCc12が付いていると、電源電圧が交流的に変化した場合、前述したように位相補償用のキャパシタに供給すべき電流が発生する。その結果、初段の全差動増幅回路11の差動信号POUTおよびNOUTにのる電源ノイズが高い周波数でずれてくるため、PSRRacが劣化することになる。
そこで、初段の全差動増幅回路11の差動信号POUTおよびNOUTにのる電源ノイズが同一となるように、全差動増幅回路11の出力端N11pおよびN11nの両方に、位相補償用のキャパシタCc11およびCc12をそれぞれ設けた構成としている。そして、両方のキャパシタCc11およびCc12に、ミラー効果を見せるために、出力信号OUTと初段の差動信号POUTとの間、すなわち、ノードNoutと、全差動増幅回路11の出力端N11pとの間に、極性反転回路15を設けている。これにより、電源電圧が交流的に変化した場合に発生する位相補償用のキャパシタに供給すべき電流(図2のI11、I12)が等しくなり、差動信号POUTおよびNOUTにのる電源ノイズが高い周波数でもずれなくなる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態を説明する。
図4および図5は、本発明の第2実施形態に係る演算増幅器102の一例を示したものであって、図5は図4の詳細を示したものである。なお、上記第1実施形態における演算増幅器101と同一部には同一符号を付与している。
図4に示すように、この演算増幅器102は、全差動増幅回路(A1)11と、この全差動増幅回路11の後段に直列に接続される差動増幅回路(A2)12と、入出力特性の位相補償を行う位相補償回路13および14、さらに17と、極性を反転させる極性反転回路15と、出力増幅回路(A3)16と、位相補償回路17に交流電流を供給する電流供給回路18と、を備えている。
すなわち、この第2実施形態は、図1に示す第1実施形態における演算増幅器101の構成を基本にし、差動増幅回路12の後段に、出力増幅回路16と、位相補償回路17と、位相補償回路17に交流電流を供給する電流供給回路18と、を追加したものであるが、位相補償回路13および極性反転回路15は、全差動増幅回路11の出力端N11nと出力端子Toutと接続されるノードNoutとの間に接続され、位相補償回路14は、全差動増幅回路11の出力端N11pとノードNoutとの間に接続される。
図5に示すように、出力増幅回路16は、NMOSトランジスタM113およびPMOSトランジスタM114が直列接続されてなり、NMOSトランジスタM114側の端部が電源電圧VDDの端子に接続され、PMOSトランジスタM113側の端部が電源電圧VSSの端子に接続される。PMOSトランジスタM114のゲートには、前段の差動増幅回路12の出力信号OUT1が入力され、NMOSトランジスタM113のゲートには、出力信号OUT1を所定の増幅率で増幅し得るバイアス電圧が与えられる。
MOSトランジスタM113およびM114の接続点が出力増幅回路16の出力端N16となり、この出力端N16と、演算増幅器102の出力端子ToutとがノードNoutを介して接続され、出力増幅回路16の出力端N16からの出力信号が、演算増幅器102の出力信号OUT2として出力される。
位相補償回路17は、直列接続された抵抗Rc13およびキャパシタCc13で構成され、抵抗Rc13側の端部が、電流供給回路18の後述のノードN18と接続され、キャパシタCc13側の端部が演算増幅器102の出力端子Toutに接続される。
電流供給回路18は、前記図12に示す電流供給回路5と同一の機能構成を有する。具体的には、NMOSトランジスタM115および、M116と、PMOSトランジスタM117と、キャパシタCc14と、抵抗Rc14とを備える。
NMOSトランジスタM115およびM116は、カスコード接続されてバイアス電流源を構成し、このバイアス電流源はノードN18と電源電圧VSSの端子との間に接続される。前記ノードN18は、電流供給回路18と差動増幅回路12との接続点であって、差動増幅回路12の出力信号OUT1が与えられる。
PMOSトランジスタM117は、ノードN18と電源電圧VDDの端子との間に接続され、NMOSトランジスタM115およびM116を流れるバイアス電流が差動増幅回路12から供給されることを防ぐ機能を有する。抵抗Rc14およびキャパシタCc14は直列回路を構成し、この直列回路はNMOSトランジスタM116のソースと電源電圧VDDの端子との間に接続される。また、抵抗Rc14およびキャパシタCc14からなる直列回路は、位相補償回路17を構成する抵抗Rc13およびキャパシタCc13の直列回路と等価な回路である。換言すると、両直列回路は、インピーダンスが等しい回路である。
MOSトランジスタM15〜M17の各ゲートには、MOSトランジスタM15およびM16がカスコード接続で構成される電流源、MOSトランジスタM17が電流源とみなせる、適当なバイアス電圧が与えられる。
つまり、この第2実施形態は、差動増幅回路12と出力増幅回路16と位相補償回路17と電流供給回路18とを一つの差動増幅回路とみなすと、この差動増幅回路と全差動増幅回路11との接続点である差動信号POUTの出力端N11pと、この差動増幅回路の出力端であるノードNoutとの間に第1の位相補償部としての位相補償回路14が接続され、第2の位相補償部としての位相補償回路13は、極性反転回路15と直列に接続されて、全差動増幅回路11と差動増幅回路との接続点である差動信号NOUTの出力端N11nと、差動増幅回路の出力端であるノードNoutとの間に接続される。
これにより、電源電圧が交流的に変化した場合に発生する位相補償用のキャパシタに供給すべき電流(図5のI11、I12)が等しくなり、差動信号POUTおよびNOUTにのる電源ノイズが高い周波数でもずれなくなる。
また従来技術で述べたように、電源電圧が交流的に変化した場合にPMOSトランジスタM114のゲート・ソース間電圧Vgsを一定に保つために、キャパシタCc13に流れる電流I13を電源電圧VDDの端子から抵抗Rc14とキャパシタCc14を通って流れる電流I14によって供給するようにした。これにより、差動増幅回路1が出力する電流Idiffを小さくして電源電圧除去比の改善を図ることができる。
このような構成とすることで、PSRR特性を向上させた、通常信号パスのゲインを上げた3ステージ構成の演算増幅器を実現することができる。
なお、上記第1実施形態における演算増幅器101では、極性反転回路15を全差動増幅回路11の出力端N11pと出力端子Toutとの間に設けているのに対し、第2実施形態における演算増幅器102では、極性反転回路15を全差動増幅回路11の出力端N11nと出力端子Toutとの間に設けているが、極性反転回路15は、全差動増幅回路11の出力端N11p側およびN11n側のいずれの側に設けてもよい。
また、上記第1実施形態においては、全差動増幅回路11の出力端側に位相補償回路13を設け、位相補償回路13と演算増幅器101の出力端Toutとの間に、極性反転回路15を設けた場合について説明したが、これに限るものではない。
例えば図6(a)に示すように、全差動増幅回路11の出力端側に極性反転回路15を設け、極性反転回路15と演算増幅器101の出力端Toutとの間に、位相補償回路13を設けることも可能である。また、図6(b)に示すように、位相補償回路13を構成する抵抗(Rc11)とキャパシタ(Cc11)との間に、極性反転回路15を設けてもよい。第2実施形態についても同様に、極性反転回路15を全差動増幅回路11の出力端側に設けてもよく、また、位相補償回路13を構成する抵抗とキャパシタとの間に設けてもよい。
1、12 差動増幅回路
2、16 出力増幅回路
3、13、14、17 位相補償回路
4 出力端子
5、18 電流供給回路
11 全差動増幅回路
15 極性反転回路
101、102 演算増幅器

Claims (7)

  1. 全差動増幅回路と、
    この全差動増幅回路の後段に直列に接続され、第1の入力端と第2の入力端と出力端とを有する2入力1出力の差動増幅回路と、
    前記全差動増幅回路の差動出力の一方の出力端と前記2入力1出力の差動増幅回路が有する前記第1の入力端との接続点である第1の接続点と、前記2入力1出力の差動増幅回路の出力端と、の間に接続され、入出力特性の位相補償を行う第1の位相補償部と、
    前記差動出力の他方の出力端と前記2入力1出力の差動増幅回路が有する前記第2の入力端との接続点である第2の接続点と、前記2入力1出力の差動増幅回路の出力端と、の間に接続され、入出力特性の位相補償を行う第2の位相補償部と、
    前記第2の接続点と前記2入力1出力の差動増幅回路の出力端との間に前記第2の位相補償部と直列に接続され、前記第2の位相補償部による位相補償用の信号の極性を前記第1の位相補償部による位相補償用の信号の極性と逆にするための極性反転回路と、
    を備えることを特徴とする演算増幅器。
  2. 前記第1および第2の位相補償部のインピーダンスは互いに等しいことを特徴とする請求項1に記載の演算増幅器。
  3. 前記第1および第2の位相補償部を構成する回路は互いに等価であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の演算増幅器。
  4. 前記極性反転回路は、ゲインが−1であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか1項に記載の演算増幅器。
  5. 前記第1および第2の位相補償部は、直列に接続されたキャパシタおよび抵抗を有することを特徴とする請求項1から請求項4のうちの何れか1項に記載の演算増幅器。
  6. 前記直列に接続される極性反転回路および前記第2の位相補償部は、前記全差動増幅回路側に前記第2の位相補償部が接続され前記差動増幅回路の出力端側に前記極性反転回路が接続されるか、または、前記全差動増幅回路側に前記極性反転回路が接続され前記出力端側に前記第2の位相補償部が接続されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の演算増幅器。
  7. 前記第2の位相補償部は直列に接続されたキャパシタおよび抵抗を有し、
    前記極性反転回路は、前記第2の位相補償部が有する前記キャパシタと前記抵抗との間に設けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の演算増幅器。
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