JP5863673B2 - アクリルアクリレート樹脂の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶剤を揮発させた後の粘着性が低く、硬化時の体積収縮率が小さく、表面硬度、耐擦傷性、耐磨耗性、可とう性、耐熱性、機械的強度、基材との密着力、接着強度、初期接着性、耐薬品性、耐水性、耐侯性に優れた硬化性樹脂の製造方法に関する。
側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂はUV硬化性樹脂の性能を向上させる非常に有用な原料として感光性レジスト、コーティング材、接着剤等、種々の用途で使用されている。例えばコーティング用途にアクリルアクリレート樹脂を使用することで、塗膜の表面硬度や耐擦傷性を付与することができる。このようなアクリルアクリレート樹脂の合成方法としては、官能基を有するポリマーをまず合成し、次にその官能基と反応性を有する別の官能基を有するモノマーを反応させるという2段階の合成方法が一般的である。
例えば、特許文献1には、グリシジル型エポキシ基含有アクリル樹脂にメタクリル酸を付加させて重合性二重結合であるメタクリロイル基を導入した、1000を超える分子量を持つアクリルアクリレート樹脂の合成方法が開示されている。
特許文献2には、側鎖にラジカル重合性不飽和基を有するアクリル樹脂および光重合開始剤を含み、該アクリル樹脂以外の架橋性化合物を実質的に含まない光硬化性樹脂組成物の層と、架橋ゴム成分を有する熱可塑性アクリル樹脂シートである基材シートとを含む光硬化性シートが記載されており、優れた外観、意匠性、耐磨耗性、耐薬品性および耐候性を有し、粘着性のない光硬化性シート、それを用いた成形品の製造方法およびそのような光硬化性シートを与える光硬化性組成物について開示されている。
特許文献3には、(メタ)アクリル酸により変性される官能基を有するモノマーを含むモノマー成分の重合によりポリマーを得て、このポリマーを(メタ)アクリル酸で変性することにより、数平均分子量が2000〜100000である、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するポリマーの合成方法が開示されており、特に3次元架橋時の体積収縮率が3%未満と小さいことを特徴としている。
従来提案されているアクリルアクリレート樹脂の内、特許文献1では、実施例にて、キシレン中での溶液重合によりメタクリル酸メチルとアクリル酸エチルとメタクリル酸グリシジルの共重合体を合成した後、メタクリル酸を付加させることにより、側鎖にメタクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂を合成できることを開示している。ただし、実施例中には得られたポリマーの分子量の記載がなく、また一般に溶液重合であるため、比較的簡便に、より高分子量のポリマーを得るのは困難である。
特許文献2では、実施例にて、メチルエチルケトン中での溶液重合により、メタクリル酸グリシジルの単独重合体、またはメタクリル酸メチルとメタクリル酸グリシジルの共重合体を合成した後、アクリル酸を付加させることにより、側鎖にアクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂を合成できることを開示している。ただし、得られたポリマーの数平均分子量は約1.5万〜2.5万であり、また溶液重合であることも考慮すると、比較的簡便に、より高分子量のポリマーを得るのは困難である。
特許文献3では、実施例にて、メチルイソブチルケトン中での溶液重合により、スチレンとエポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートの共重合体を合成した後、このポリマー溶液にアクリル酸を加えることにより、側鎖にアクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂を合成している。得られたポリマーは数平均分子量で5600〜56000ではあるが、重量平均分子量や多分散度(Mw/Mn)等の詳細な分子量データに関しては記載されておらず、また、一般に溶液重合であるため、比較的簡便に、より高分子量のポリマーを得るのは困難である。また、特許文献3はスチレンを多量に使用しているポリマーであり、耐侯性が必要な用途に使用するのは困難である。
以上のように、従来の方法は溶液重合でアクリルアクリレート樹脂を合成しており、簡便に幅広い分子量領域、特には高分子量のアクリルアクリレート樹脂を得ることは困難であった。もしアクリルアクリレート樹脂の高分子量化が簡便に実施できれば、感光性レジスト、コーティング材、接着剤等の種々の分野において、溶剤を揮発させた後の粘着性が低く、硬化時の体積収縮率が小さく、表面硬度、耐擦傷性、耐磨耗性、可とう性、耐熱性、機械的強度、基材との密着力、接着強度、初期接着性、耐薬品性、耐水性、耐侯性に優れた硬化性樹脂を提供することが可能となる。
特公昭45−15630号公報 特許4182194号公報 特開2006−335837号公報
本発明の目的は、従来提案されている溶液重合法では生産性良く得ることが困難であった、幅広い分子量領域、特には高分子量のアクリルアクリレート樹脂の製造方法を提供することである。なお、本発明において、(メタ)アクリルとはアクリルおよび/またはメタクリルをいう。
本発明は、重量平均分子量(Mw)が15万以上であるアクリル樹脂Pの側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入することを特徴とする、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qの製造方法に関する。
本発明では、アクリル樹脂Pの多分散度(Mw/Mn、Mnは数平均分子量)が3.0以上であることが好ましい。
また本発明では、(メタ)アクリロイル基に官変換可能な官能基を有する単量体(A)1〜100重量%と、(メタ)アクリロイル基に変換可能な官能基を有しない単量体(B)99〜0重量%の重合反応によりアクリル樹脂Pを製造した後、アクリル樹脂Pと単量体(C)を反応させることでアクリル樹脂Pの側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入することが好ましい。また本発明では、単量体(A)、単量体(C)がともに、エポキシ基を含有する単量体、水酸基を含有する単量体、及びカルボキシル基を含有する単量体からなる群より選択される一種以上の単量体を含むことが好ましい。また本発明では、単量体(A)がエポキシ基を含有する単量体を含み、単量体(C)がカルボキシル基を含有する単量体を含むことが好ましい。また本発明では、(メタ)アクリル酸エステルのみからなる単量体を重合してアクリル樹脂Pを製造することが好ましい。
さらに本発明は、懸濁重合により、重量平均分子量(Mw)が1万以上であるアクリル樹脂Pを製造した後、当該アクリル樹脂Pの側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入することを特徴とする、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qの製造方法に関する。また本発明では、懸濁重合により、重量平均分子量(Mw)が8万以上であるアクリル樹脂Pを製造することが好ましい。また本発明では、懸濁重合により得られたアクリル樹脂Pの多分散度(Mw/Mn)が1.8以上であることが好ましい。また本発明では、(メタ)アクリロイル基に変換可能な官能基を有する単量体(A)1〜100重量%と(メタ)アクリロイル基に変換可能な官能基を有しない単量体(B)99〜0重量%との懸濁重合によりアクリル樹脂Pを製造した後、アクリル樹脂Pと単量体(C)を反応させることでアクリル樹脂Pの側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入することが好ましい。また本発明では、単量体(A)、単量体(C)がともに、エポキシ基を含有する単量体、水酸基を含有する単量体、及びカルボキシル基を含有する単量体からなる群より選択される一種以上の単量体を含むことが好ましい。また本発明では、単量体(A)がエポキシ基を含有する単量体を含み、単量体(C)がカルボキシル基を含有する単量体を含むことが好ましい。また本発明では、(メタ)アクリル酸エステルのみからなる単量体の懸濁重合によりアクリル樹脂Pを製造することが好ましい。また本発明では、アクリル樹脂Pを懸濁重合で製造するのに際し、アクリル樹脂Pを構成する単量体に対して350ppm以下の初期懸濁安定剤の存在下で重合を開始した後、重合転化率が20〜90%になった時点で後期懸濁安定剤を添加することが好ましい。また本発明では、初期懸濁安定剤がノニオン系水溶性高分子、及び/または水難溶性の無機微粒子であることが好ましい。また本発明では、初期懸濁安定剤がノニオン系水溶性高分子であることが好ましい。また本発明では、初期懸濁安定剤を使用せずに重合を開始することが好ましい。また本発明では、ノニオン系水溶性高分子がポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体であることが好ましい。
本発明の方法によると、得られる側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qについて簡便に幅広い分子量に調整することが可能である。特に高分子量化することに優れており、このような高分子量のアクリルアクリレート樹脂Qは、感光性レジスト、コーティング材、接着剤等の種々の分野において使用した場合には、溶剤を揮発させた後の粘着性、硬化時の体積収縮率、表面硬度、耐擦傷性、耐磨耗性、可とう性、耐熱性、機械的強度、基材との密着力、接着強度、初期接着性、耐薬品性、耐水性、耐侯性に優れている。
本発明によると、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qを、たとえば、以下の2つの製造工程により合成することができる。
<製造工程1>
(メタ)アクリロイル基に変換可能な官能基を有する単量体(A)1〜100重量%と、(メタ)アクリロイル基に変換可能な官能基を有しない単量体(B)99〜0重量%を重合して、アクリル樹脂Pを得る。
<製造工程2>
アクリル樹脂Pに、(メタ)アクリロイル基に官能基変換するための単量体(C)を反応させ、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qを得る。
まずは、製造工程1について説明する。
上記の単量体(A)としては、以下の1〜7記載のものを単独で、または2種類以上を併用して使用することができる。
1.水酸基を有する単量体:N−メチロールアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等
2.カルボキシル基を有する単量体:(メタ)アクリル酸、アクリロイルオキシエチルモノサクシネート等
3.エポキシ基を有する単量体:グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等
4.アジリジニル基を有する単量体:2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、2−アジリジニルプロピオン酸アリル等
5.アミノ基を有する単量体:(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等
6.スルホン基を有する単量体:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等
7.イソシアネート基を有する単量体:2,4−トルエンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレートの等モル付加物のような、ジイソシアネートと活性水素を有するラジカル重合性単量体の付加物、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート等
中でも、単量体(A)としては、塗工時や加工時の着色、耐侯性等の観点から、エポキシ基を有する単量体、水酸基を有する単量体が好ましく、エポキシ基を有する単量体がより好ましい。
エポキシ基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル類、エポキシ基を含有するスチレン誘導体、エポキシ基を含有するフマル酸エステル類、エポキシ基を含有するビニル化合物が挙げられる。水酸基を有する単量体としては、ヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類、ヒドロキシル基を含有するスチレン誘導体、ヒドロキシル基を含有するフマル酸エステル類、ヒドロキシル基を含有するビニル化合物が挙げられる。
より具体的には、エポキシシクロメチルアクリレート、エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、[
(4−エテニルフェニル)メチル]オキシラン、4−(グリシジルオキシ)スチレン、4−ビニルエポキシシクロへキサン、ジグリシジルフマレート、ジエポキシシクロヘキシルメチルフマレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記の単量体(B)としては、単量体(A)と共重合可能であれば特に限定されず、公知の種々のモノマーが使用可能である。単量体(B)としては、例えばアルキル基の炭素数1〜10である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
単量体(B)としては、具体的には、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニルシアン類;スチレン、α−メチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン等のビニルアレーン類;マレイン酸、フマール酸およびそれらのエステル等;塩化ビニル、臭化ビニル、クロロプレンなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル;エチレン、プロピレン、ブチレン、ブタジエン、イソブチレンなどのアルケン類;
ハロゲン化アルケン類;アリルメタクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、モノエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼンなどの多官能性モノマーが挙げられる。これらの単量体(B)は単独で、または2種類以上を併用して使用することができる。中でも、塗工時や加工時の着色や耐侯性、耐擦傷性、耐磨耗性等の観点から、(メタ)アクリル酸エステル類が好ましい。
アクリル樹脂Pに使用される単量体(A)は、1〜100重量%、好ましくは10〜99.9重量%、より好ましくは10〜98重量%、さらに好ましくは10〜60重量%含有され、単量体(B)は、99〜0重量%、好ましくは90〜0.1重量%、より好ましくは90〜2重量%、さらに好ましくは40〜90重量%含有される。単量体(A)の含有量が1重量%未満では、ポリマー側鎖に導入される(メタ)アクリロイル基の数が少なく、硬化した時の架橋密度が低すぎ、硬化後に十分な物性、たとえば、表面硬度、耐磨耗性、耐熱性、耐薬品性、耐水性、耐侯性等が低下してしまう傾向がある。
また、得られるアクリル樹脂Pのガラス転移温度は特に限定されることなく、使用する用途に応じて任意に調整すればよいが、−40〜200℃、好ましくは0〜175℃となるように単量体(A)、単量体(B)の使用量を調整することが好ましい。
単量体(A)単独、もしくは単量体(A)と単量体(B)を重合させる際の重合方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の重合方法が採用され得る。例えば、溶液重合、分散重合、懸濁重合、乳化重合などの重合方法が使用できる。溶液重合法を用いて単量体成分を重合させる場合に用いることができる溶媒としては、トルエン、キシレン、その他高沸点の芳香族系溶媒;酢酸ブチル、酢酸エチル、セロソルブアセテートなどのエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒などが挙げられる。もちろん使用し得る溶媒がこれら溶媒に限定されるものではない。これら溶媒は一種のみを使用してもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。なお、溶媒の使用量は生成物の濃度などを考慮し適宜定めればよい。上記の重合方法のうち、広範囲の分子量調整が簡便にでき、特に高分子量の重合体を得られるという観点から、懸濁重合法が最も好ましい。
懸濁重合法でアクリル樹脂Pを合成する場合、すでに公知の懸濁重合法で実施すればよく、限定されるものではない。中でも、アクリルアクリレート樹脂Qを電子部品などの用途に使用する場合や、2次成形などの成形加工に使用する用途など、高純度が求められる場合には、以下に記載する懸濁重合法によりアクリル樹脂Pを製造する方法が好ましい。すなわち、単量体(A)単独、または単量体(A)と単量体(B)からなる単量体の重合を、該単量体に対して350ppm以下の初期懸濁安定剤の存在下で開始する。そして、該単量体の重合転化率が20〜90%、好ましくは20〜75%になった時点で後期懸濁安定剤を添加する。
初期懸濁安定剤、および後期懸濁安定剤としては、アニオン系水溶性高分子、ノニオン系水溶性高分子からなる高分子タイプの懸濁安定剤、第三リン酸カルシウム、硫酸バリウムなどの水に難溶性の無機微粒子タイプの懸濁安定剤を使用することができる。
アニオン系水溶性高分子からなる懸濁安定剤としては、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸カリウム、メタクリル酸ナトリウム−メタクリル酸アルキルエステル共重合体等が挙げられる。中でも、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムが好ましい。
ノニオン系水溶性高分子からなる懸濁安定剤としては、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルアミン等の水溶性高分子が挙げられる。好ましくは、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、更に好ましくはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体である。
水難溶性の無機微粒子からなる懸濁安定剤としては、硫酸バリウム、第三リン酸カルシウム、炭酸マグネシウムが挙げられる。好ましくは第三リン酸カルシウムである。ここでの水難溶性とは、25℃の水への溶解度が1重量%以下であることをいう。
本発明の初期懸濁安定剤とは、重合開始時に存在する懸濁安定剤をいう。初期懸濁安定剤は、重合開始時から系に存在しているため、得られる粒状重合体中に取り込まれやすく、各種後処理工程を経ても初期懸濁安定剤がそのまま粒状重合体中に残存する。その結果、粒状重合体の純度が低下したり、成形加工時には透明性の悪化や黄変等の課題をもたらす。例えば、水難溶性の無機微粒子を懸濁安定剤として多量に重合初期から使用した場合、粒状重合体内部に残存することにより、成形加工時等の透明性が必然的に劣る。また、水溶性高分子を懸濁安定剤として多量に重合初期から使用する場合には、粒状重合体内部に残存することにより、成形加工時の熱劣化による黄変がおこる。
そのため、初期懸濁安定剤の使用量はアクリル樹脂Pを構成する単量体に対して350ppm以下、好ましくは200ppm以下、さらに好ましくは40ppm以下、最も好ましくは初期懸濁安定剤を使用しないことが極めて好ましい。なお、後述するように重合反応の進行に伴い単量体または単量体混合物を追加して重合反応を実施する場合、初期懸濁安定剤の使用量は、重合反応の全過程で使用する単量体の総量に対する相対量を意味する。従来技術では比較的多めの初期懸濁安定剤の存在下で重合を開始することが重合安定性を確保する上で必須と考えられていたが、今回、初期懸濁安定剤を該単量体に対して350ppm以下、さらには全く使用しなくても、該単量体の重合転化率が20〜90%になった時点で後期懸濁安定剤を添加することにより、重合時の重合体粒子の合一を抑制し、良好なビーズ状の粒状重合体が得られることを新たに見出した。その結果、使用する懸濁安定剤の総量を低減し、粒状重合体中に取り込まれる懸濁安定剤の量を減らすことが可能となり、不純物が少なく、成形加工時の熱劣化による透明性の悪化や黄変が少ないアクリルアクリレート樹脂Qを製造できることを見出した。なお、重合反応の進行に伴い単量体または単量体混合物を追加して重合反応を実施する場合、重合転化率は、重合反応の全過程で使用する単量体の総量を基準とした数値である。
初期懸濁安定剤としてはアニオン系水溶性高分子、ノニオン系水溶性高分子などの高分子タイプ、無機微粒子タイプから選ばれる。これらは単独でも、2種以上の組み合わせでも使用できる。ただし、アニオン系水溶性高分子を用いた場合、粒状重合体中に残存した場合、特に成形加工時の黄変につながりやすいことから、ノニオン系水溶性高分子、水難溶性無機微粒子から選ばれる初期懸濁安定剤を使用することが好ましい。さらには、水難溶性無機微粒子も粒状重合体中に残存した場合、成形加工時の透明性の悪化につながりやすいことから、初期懸濁安定剤としてノニオン系水溶性高分子を使用することがより好ましい。なかでも、成形加工時の黄変がより少ないので、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体が最も好ましい。該ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体はそれ自体の成形加工時の熱安定性が良好であり、黄変しにくいことに加え、疎水性が高いポリオキシプロピレン(PPO)鎖がモノマー油滴や重合体粒子などの疎水性表面に吸着し、また親水性のポリオキシエチレン(PEO)鎖が水和を受けて水相に大きく広がることで優れた分散効果を発揮することが出来る。その結果、懸濁安定剤の使用量を大きく削減でき、成形加工時に透明性悪化や黄変が発生しにくいとともに、コスト面でも有利である。
該単量体の重合転化率が20〜90%、好ましくは20〜75%になった時点で添加する後期懸濁安定剤は、重合が進むにつれてモノマー油滴中のポリマー比率が高まり、ある程度個々のモノマー油滴の合一、分散が落ち着き、固定化された段階で添加するため、粒状重合体の内部には残存しにくい。そのため、純度が高く、成形加工時に透明性の悪化、黄変を抑制することが可能となる。重合転化率が20%未満の時点で後期該懸濁安定剤を添加した場合には、得られる粒状重合体の内部に懸濁安定剤が取り込まれることにより残存し、純度の低い粒状重合体しか得られず、また微粉が発生しやすい。微粉が発生した場合、得られた粒状重合体の回収時、および得られた製品パウダーのハンドリング性の悪化や粉塵爆発等の危険性を伴う。一方、重合転化率が90%を越えた時点で添加した場合には、重合系が不安定になるため、重合体粒子が合一したり、純度の低い粒状重合体しか得られない。後期懸濁安定剤の使用量は、該単量体100重量部に対して0.005〜2.0重量部、好ましくは0.005〜1.0重量部、さらに好ましくは0.005〜0.2重量部の範囲から選択されるが、重合系が安定となる範囲内で少ない方が好ましい。0.005重量部未満では重合系が不安定となり、2.0重量部を越えると、微小な粒状重合体が生成したり、粒状重合体内部や表面に残存する懸濁安定剤の量も多くなる。そのため、得られる粒状重合体の純度の低下や、成形加工時の光学特性の悪化、および、得られた粒状重合体の回収時、および得られた製品パウダーのハンドリング性の悪化や粉塵爆発等の危険性を伴う。また、後期懸濁安定剤としてはアニオン系水溶性高分子、ノニオン系水溶性高分子などの高分子タイプ、無機微粒子タイプから選ばれる。これらは単独でも、2種以上の組み合わせでも使用できる。ただし、前記記載の初期懸濁安定剤と同様の理由により、ノニオン系水溶性高分子、無機微粒子タイプが好ましく、さらにはノニオン系水溶性高分子が好ましい。ノニオン系水溶性高分子のなかでも、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体が最も好ましい。また、後期懸濁安定剤は、一括、分括、または連続的に添加することが出来る。
また、懸濁安定剤と併用して、懸濁助剤を用いることもできる。ここでいう懸濁助剤とは、分散助剤としても知られている物質であり、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤等の低分子界面活性剤、ホウ酸、炭酸ナトリウム、りん酸水素2ナトリウム、りん酸2水素ナトリウム、硫酸ナトリウム等の水溶性の無機塩などである。懸濁助剤としては、リン酸水素2ナトリウムが好ましい。懸濁助剤は、成形加工時に透明性の悪化や黄変の問題を引き起こしにくいため、重合の開始時から重合系に存在していてもよい。
例えば懸濁安定剤として無機微粒子を用いる場合、懸濁助剤として低分子界面活性剤を用いることで、無機微粒子表面がモノマーと水の界面に対して両親媒的に働くようになり、安定化効果を高めることができる。また、懸濁安定剤としてポリビニルアルコール等の水溶性高分子を用いる場合、懸濁助剤としてホウ酸やリン酸水素2ナトリウムなどの無機塩を用いることで、ポリビニルアルコールの水酸基の架橋反応が進み、懸濁安定剤によるモノマー油滴の保護能力を向上させることができる。懸濁安定剤がノニオン系水溶性高分子の場合についてもエーテル結合間の架橋反応が進み、保護能力を向上させることができる。これらの懸濁助剤を懸濁安定剤と併用することで、重合系をより安定化することができ好ましい。懸濁助剤のなかでも、成形加工時の黄変を抑制する点で、水溶性の無機塩が好ましい。なお本発明の懸濁助剤とは、25℃の水への溶解度が2重量%以上のものをいう。この点で、上記の水難溶性の無機微粒子からなる懸濁安定剤とは明確に区別される。
本発明の懸濁重合で使用する重合開始剤は、ビニル単量体の重合用として周知のものでよい。例えば2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2′−アゾビスイソブチレート、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル2、2′−アゾビス(2−メチルプロオネート)等のアゾ化合物;ターシャリーブチルパーオキシピバレート、ターシャリーブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、クミルパーオキシ2−エチルヘキサノエートなどのパーオキシエステル類;ジ8,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、ジラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物等を挙げることができ、これらのうち1種類または2種類以上が用いられる。これらの重合開始剤の使用量は、単量体または単量体混合物に対して0.02〜2重量%で使用する。
また、重合体の分子量を調節するために、周知の連鎖移動剤を用いてもよい。該連鎖移動剤としてはアルキルメルカプタン、アルキルサルファイド、アルキルジサルファイド、チオグリコール酸2−エチルヘキシルなどのチオグリコール酸エステル、α−メチルスチレンダイマー、β−メルカプトプロピオン酸などのメルカプト酸、ベンジルメルカプタン、チオフェノール、チオクレゾール、チオナフトールなどの芳香族メルカプタン等が挙げられる。
重合体の分子量に関しては特に限定はなく、使用用途に適した分子量に調整すればよい。なかでも、得られるアクリルアクリレート樹脂Qを塗料、インキ、コーティング材料、接着剤用途等に使用する場合には、アクリル樹脂Pを高分子量化することで、溶剤を揮発させた後の粘着性が低く、硬化時の体積収縮率が小さく、表面硬度、耐擦傷性、耐磨耗性、可とう性、耐熱性、機械的強度、基材との密着力、接着強度、耐薬品性、耐水性、耐侯性に優れた硬化性樹脂となるため、好ましい。また、接着剤として使用した場合に初期接着力が強く、タレにくいために作業性が向上する。これらの観点では、アクリル樹脂Pの分子量は、重量平均分子量(Mw)で1万以上、好ましくは8万以上、より好ましくは10万以上、さらに好ましくは15万以上、最も好ましくは20万以上である。またアクリル樹脂Pの多分散度(Mw/Mn、Mnは数平均分子量)に関しても特に限定されるものではないが、得られるアクリルアクリレート樹脂Qを溶液として使用した場合のハンドリング性(溶液粘度)と、硬化時の体積収縮率、表面硬度、耐擦傷性、耐磨耗性、可とう性、耐熱性、機械的強度、基材との密着力、接着強度、初期接着性、耐薬品性、耐水性との兼ね合いから、多分散度は1.8以上、好ましくは2.0以上、さらに好ましくは2.5以上、最も好ましくは3.0以上である。
重合開始剤および連鎖移動剤の添加方法には、とくに制限がないが、重合開始剤および連鎖移動剤の両方をモノマーに溶解したのち、モノマーを水中に懸濁させ、そのまま重合反応を実施する手法が最も好ましい。
また、懸濁重合時に、可塑剤、滑剤、安定剤または紫外線吸収剤などの成分をモノマーに添加することも可能であるが、製造されたアクリル樹脂P、もしくは加工時や塗工時等にアクリルアクリレート樹脂Qに対してブレンドしてもよい。
水性媒体と単量体または単量体混合物の割合は、1:1〜10:1、好ましくは1:1〜4:1の範囲である。水性媒体の量が少なすぎると、単量体の分散が不均一となり易く、重合系が不安定となり、多い場合には製造効率の点で不利である。
また、該懸濁重合体粒子の製造には、単量体または単量体混合物を水に懸濁させ、そのまま重合反応を実施する方法や、単量体または単量体混合物の一部を水に懸濁させて重合反応を開始し、重合反応の進行にともない、残りの単量体または単量体混合物、もしくは単量体または単量体混合物の水懸濁液を一段または数段に分けて、もしくは連続的に重合反応槽へ追加して重合反応を実施する方法など、公知となっているすべての手法を用いることができる。
重合の温度条件は、60〜120℃程度で、用いる重合開始剤に適した温度でよい。重合に要する時間は、重合開始剤の種および量、または重合温度などによって異なるが、通常1〜24時間である。
攪拌条件は、通常の懸濁重合で(メタ)アクリル樹脂を製造する際の条件でよい。装置としては、周知の攪拌翼例えばタービン翼、ファウドラー翼、プロペラ翼、ブルーマージン翼、H型翼等の付いた攪拌機を備えた重合容器を用い、該容器には、バッフルを付けているのが一般的である。
懸濁重合の終了後は、周知の方法で洗浄、脱水、乾燥して粒状重合体を得ることができる。
懸濁重合して得られるアクリル樹脂Pの重合体粒子の平均粒子径は、とくに制限されないが通常の懸濁重合操作で得られる50〜4000μmであることが好ましい。次の官能基変換工程(製造工程2)でのハンドリング性の観点からは、より好ましい平均粒子径は、50〜1000μm、更に好ましくは50〜800μmである。
次に製造工程2について説明する。
(メタ)アクリロイル基に変換可能な官能基を有する単量体(A)から合成されたアクリル樹脂Pに対して、以下の(イ)〜(ニ)に記載の単量体(C)を反応させることでアクリル樹脂Pの側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入して、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qを得る。
(イ)アクリル樹脂Pが水酸基、またはアミノ基を有する単量体(A)から合成された重合体の場合には、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する単量体(C)を縮合反応させる。(ロ)アクリル樹脂Pがカルボキシル基、またはスルホン基を有する単量体(A)から合成された重合体の場合には、水酸基を有する単量体(C)を縮合反応させる。(ハ)アクリル樹脂Pがエポキシ基、イソシアネート基またはアジリジニル基を有する単量体(A)から合成された重合体の場合には、水酸基を有する単量体(C)またはカルボキシル基を有する単量体(C)を付加反応させる。(ニ)アクリル樹脂Pが水酸基またはカルボキシル基を有する単量体(A)から合成された重合体の場合には、エポキシ基を有する単量体(C)、アジリジニル基を有する単量体(C)、イソシアネート基を有する単量体(C)、またはジイソシアネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステル単量体との等モル付加物(C)を付加反応させる。
中でも、塗工時や加工時の着色や耐侯性等の観点から、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する単量体(C)を用いて(メタ)アクリロイル基を導入することが好ましい。
また、単量体(A)と単量体(C)のモル分率は0.1〜1.5であることが好ましい。ただし、反応後に単量体(C)が残存した場合、最終製品の物性が低下する可能性があるため、0.1〜1.0であることがより好ましい。このように単量体(A)と単量体(C)のモル分率をコントロールすることでも、(メタ)アクリロイル基数を制御することが可能であり、硬化物の物性を容易に、好ましいものに調整することができる。
アクリル樹脂Pと単量体(C)の反応の際に使用される溶媒は特に限定されるものではないが、アクリル樹脂Pが可溶である溶媒であることが好ましい。たとえば、トルエン、キシレン、その他高沸点の芳香族系溶媒;酢酸ブチル、酢酸エチル、セロソルブアセテートなどのエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒などが挙げられる。これら溶媒は一種のみを使用してもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。なお、溶媒の使用量、すなわち固形分濃度は、溶液粘度、反応速度、反応時に生じる発熱の除熱効率、生産性などを考慮し適宜定めればよいが、固形分濃度は10〜90重量%、好ましくは20〜60重量%である。
反応温度は、特に限定されるものではないが、20〜200℃の範囲が好ましく、40〜140℃がより好ましい。
また、アクリル樹脂Pの側鎖官能基への前記単量体(C)の反応を促進させるために触媒、例えば、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、メチルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルフォスフィン、トリフェニルスチビン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等を使用することが好ましい。該触媒の使用量は、特に限定されないが、反応原料混合物に対して好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。また、官能基変換反応中の重合を防止するために、重合禁止剤、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、ピロガロール、H−TEMPO(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)等を使用するのが好ましい。その使用量は、特に限定されないが、反応原料混合物に対して好ましくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは0.01〜1重量%である。さらには、官能基変換反応中は、反応器内、好ましくは反応溶液中に空気、もしくは酸素を含んだ混合気体、例えば酸素/窒素混合気体を吹き込みながら反応させることが、重合防止のために好ましい。
アクリルアクリレート樹脂Qの側鎖の(メタ)アクリロイル基の量、すなわち二重結合当量(側鎖の(メタ)アクリロイル基1個あたりの平均分子量)は特に限定されず、使用する用途に応じて導入する(メタ)アクリロイル基量を調整すればよい。中でも、仕込み値からの計算値で平均1〜700g/molであることが、溶剤を揮発させた後の粘着性が低く、表面硬度、耐擦傷性、耐磨耗性、耐薬品性、耐熱性、機械的強度などの向上の観点から好ましい。さらに好ましい二重結合当量の範囲は平均1〜600g/molである。また、本発明により得られるアクリルアクリレート樹脂Qを塗料化するなど、希釈する必要がある場合には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、イソプロピルアルコール等、上記のアクリル樹脂P、アクリルアクリレート樹脂Qを合成した際に使用したような有機溶剤、及び/またはモノマー類で希釈することができる。
希釈に用いるモノマー類としては、ビニルエーテル化合物、プロペニルエーテル化合物、スチレン誘導体、エポキシ化合物、ラクトン化合物、オキセタン化合物、(メタ)アクリル酸エステル等、公知慣用のものが使用可能である。これらは単独で用いてもよく、複数種を併用してもよい。
本発明により得られる側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qを含む組成物を硬化させる方法としては特に限定されず、公知の熱硬化や光硬化等の方法を用いることができる。もし紫外線等の光硬化を実施する際には、必要に応じて、光照射によってラジカルを発生させる光重合開始剤を添加する。
光重合開始剤の種類は特に限定されず、公知のものが使用可能であるが、代表的な例としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン等が挙げられる。中でも、硬化時の黄変や耐候時の劣化を考慮すると、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、アシルホスフィンオキサイド系のような分子内にアミノ基を含まない開始剤が良い。例えば、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイドが好ましい。これらのうちには成形方法によっては成形中、一時的にその化合物の沸点以上の温度になることがあるので、注意が必要である。成形品の表面硬度を上げるため、n−メチルジエタノールアミンなどの酸素重合禁止硬化防止剤を添加してもよい。また、これらの光重合開始剤の外に、成形時の熱を利用しての硬化も考慮して、各種過酸化物を添加してもよい。光硬化性シートに過酸化物を含有させる場合には、150℃、30秒程度で硬化させる必要があるので、臨界温度の低い過酸化物、例えば、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が好ましく用いられる。
光重合開始剤の添加量は、硬化後の残存量が耐候性に影響するため、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Q100質量部に対して0.1〜10質量部が望ましく、さらには0.1〜5重量部が好ましい。中でも、特に硬化時の黄変に関連するアミノ系の光重合開始剤を使用する場合は、1質量部以下が望ましい。
また必要に応じて、増感剤、変性用樹脂、染料、顔料およびレベリング剤やハジキ防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化安定剤、触媒、消泡剤、重合促進剤、難燃剤、赤外線吸収剤等の添加剤を配合することができる。上記の増感剤は、硬化反応を促進するものであって、その例としてはベンゾフェノン、ベンゾインイソプロピルエーテル、チオキサントン等が挙げられる。
なお、本発明により得られるアクリルアクリレート樹脂Qを硬化させるエネルギー線源は特に限定されないが、例としては、高圧水銀灯、電子線、γ線、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、LED−UV等が挙げられる。
以下、実施例および比較例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、これらはいずれも例示的なものであり、本発明の内容を何ら限定するものではない。
重合転化率は以下の手順に従い算出した。
まず、得られたスラリーの一部を採取・精秤し、それを熱風乾燥器中で120℃、1時間乾燥し、その乾燥後の重量を固形分量として精秤した。次に、乾燥前後の精秤結果の比率をスラリー中の固形成分比率として求めた。最後に、この固形成分比率を用いて、以下の数式1により重合転化率を算出した。なお、この数式1において、連鎖移動剤は仕込み単量体として取り扱った。
重合転化率(%)
=〔(仕込み原料総重量×固形成分比率−水・単量体以外の原料総重量)/仕込み単量体重量〕×100 (数式1)
体積平均粒子径は、マイクロトラックMT3000II(日機装(株)製)を用いて測定した。
分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。本発明では、高速GPC装置(東ソー(株)製HLC−8220GPC)、カラムは東ソー(株)製TSKguardcolumn SuperHZ−H、GPC溶媒としてテトラヒドロフランを用いた。
(実施例1)
<アクリル樹脂P−1の製造>
H型撹拌機を備えた8リットルガラス製反応器に脱イオン水200重量部、懸濁助剤であるリン酸水素2ナトリウム0.5重量部を仕込んだ。次に250rpmで攪拌しながら、反応器にラウロイルパーオキサイド0.95重量部を溶解させたメタクリル酸メチル60重量部、メタクリル酸グリシジル40重量部、チオグリコール酸2−エチルヘキシル0.35重量部からなるモノマー混合液を加え、反応器内を窒素置換しながら60℃に昇温して重合を開始した。初期懸濁安定剤は添加しなかった。60℃到達後60分経過時点で後期懸濁安定剤としてノニオン系水溶性高分子であるアデカプルロニックF−68(株式会社ADEKA製、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体)を0.06重量部添加した。この時点での重合転化率は42%であった。その後60℃でさらに60分反応させた後、80℃に昇温し、3時間攪拌し、重合を完結させた。得られた重合体を、樹脂量の3倍量の脱イオン水を用いた水洗を4回実施し、乾燥することでビーズ状の懸濁重合体粒子(アクリル樹脂P−1)を得た。アクリル樹脂P−1の平均粒子径は665μm、Mwは225000、Mw/Mn=3.9であった。
<側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−1の合成>
半月板状攪拌機を備えた200mlガラス製反応器にメチルエチルケトン270重量部、アクリル樹脂P−1 100重量部を加え、300rpmで攪拌しながら、窒素ガス、および窒素/酸素混合ガス(酸素含有量9%)気流下にて70℃に昇温した。70℃到達後、アクリル樹脂P−1がメチルエチルケトンに溶解したのを確認したあと、攪拌数を250rpmに調整し、窒素気流下、及び窒素/酸素混合ガスをメチルエチルケトン溶液中にバブリングしながら、H−TEMPO 0.12重量部、アクリル酸20.3重量部、N,N−ジメチルベンジルアミン9.62重量部を加え、反応を開始した。反応開始から440分後、N,N−ジメチルベンジルアミン1.20重量部を加え、さらに100分間攪拌することにより、側鎖にアクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−1を得た。なお、水酸化カリウムによる中和滴定で残存しているアクリル酸を定量することにより、グリシジル基とアクリル酸の反応はほぼ100%進んでいることも確認した。
実施例1で得た、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Q−1のメチルエチルケトン溶液に対して、光重合開始剤としてイルガキュア184(BASF社製、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をポリマー純分100重量部に対して3重量部添加し、市販の透明アクリルフィルム上に膜厚9μmのバーコーターで塗布し、乾燥機で80℃×1分乾燥後、UV硬化装置(LC−6B、フュージョンUVシステムズ・ジャパン(株))を用いて積算照度467mJ/cmの紫外線を照射して硬化させ、以下の評価を実施した。
・タック性(粘着性)
80℃×1分乾燥で溶媒を揮発させた後、指で表面を触り、タックがあるかどうかを以下の基準で評価した。
○:べたつきがない、×:べたつきがある。
・透明性
コーティングフィルムの透明性を以下の基準で目視判定した。
○:透明である、×:濁りがある。
・耐磨耗性
磨耗試験機を用いて、スチールウール(#0000)を200g荷重下で20往復させた。磨耗試験前後の透明性の変化を目視判定し、耐磨耗性とした。
○:試験前後で透明性の悪化が少なく、耐磨耗性に優れる、×:試験前後で透明性が悪化し、耐磨耗性が劣る。
・耐侯性
得られた積層シートを促進耐侯性試験JIS K7102に準拠し、サンシャインウェザーオメーター(スガ試験機製、型式:WEL−SUN−HC(H))を用いブラックパネル温度63℃、水スプレーを60分中12分間の条件で5000時間暴露した後の外観を目視評価した。
○:良好、×:白化またはクラック有り
・硬化収縮(体積収縮率)
実施例1で得たアクリルアクリレート樹脂Q−1のメチルエチルケトン溶液に対して、イルガキュア184をポリマー純分100重量部に対して3重量部添加し、ガラス板上に膜厚9μmのバーコーターで塗布し、乾燥機で80℃×1分乾燥後、UV硬化装置(LC−6B、フュージョンUVシステムズ・ジャパン(株))を用いて積算光量467mJ/cmの紫外線を照射して、アクリルアクリレート樹脂Q−1の硬化物を作成した。得られた硬化物の硬化前後の23℃での比重を比重計で測定し、体積収縮の度合いを判定した。
○:体積収縮が小さい、×:体積収縮が大きい
・接着強度
実施例1で得たアクリルアクリレート樹脂Q−1 45重量部、アクリロイルモルフォリン10重量部、フェノキシエチルアクリレート20重量部、イソボルニルアクリレート15重量部、ビニルカプロラクタム5重量部、イルガキュア184 5重量部を、攪拌機を備えた反応容器に仕込み、50〜60℃で攪拌し、接着剤組成物を調製した。次に60μm厚のアプリケーターバーを用いて200μm厚の塩ビシート上に塗布した上に、20μm厚の透明な塩化ビニルフィルムを気泡が入らないように張り合わせた。これを450mJ/cmの透明フィルム側から紫外線を照射して硬化し、T−peel試験片とLap−Shear試験片を作成した。その試験片を用い、23℃、相対湿度50%の環境中でT−peel強度とLap−Shear強度を評価した。
○:接着強度が良好、×:接着強度が劣る
上記評価結果を表1に示した。
(比較例1)
<アクリル樹脂P−2の製造>
半月板状攪拌機を備えた200mlガラス製反応器にメチルエチルケトン50重量部を入れ、80℃に昇温した。窒素雰囲気下でメタクリル酸メチル60重量部、メタクリル酸グリシジル40重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.5重量部、n−オクチルメルカプタン4重量部からなるモノマー混合液を3時間かけて滴下した。その後、メチルエチルケトン80重量部とアゾビスイソブチロニトリル0.2重量部の混合物を加え、さらに4時間重合させることで、アクリル樹脂P−2のメチルエチルケトン溶液を得た。得られたアクリル樹脂P−2のMwは3700、Mw/Mn=1.8であった。
<側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−2の合成>
半月板状攪拌機を備えた200mlガラス製反応器にメチルエチルケトン140重量部、上述のアクリル樹脂P−2のメチルエチルケトン溶液230重量部(ポリマー純分で100重量部)を加え、300rpmで攪拌しながら、窒素ガス、および窒素/酸素混合ガス(酸素含有量9%)気流下にて70℃に昇温した。70℃到達後、攪拌数を250rpmに調整し、窒素気流下、及び窒素/酸素混合ガスをメチルエチルケトン溶液中にバブリングしながら、H−TEMPO 0.12重量部、アクリル酸20.3重量部、N,N−ジメチルベンジルアミン9.62重量部を加え、反応を開始した。反応開始から440分後、N,N−ジメチルベンジルアミン1.20重量部を加え、さらに100分間攪拌することにより、側鎖にアクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−2を得た。なお、水酸化カリウムによる中和滴定で残存しているアクリル酸を定量することにより、グリシジル基とアクリル酸の反応はほぼ100%進んでいることも確認した。
(実施例2)
<アクリル樹脂P−3の製造>
H型撹拌機を備えた8リットルガラス製反応器に脱イオン水200重量部、懸濁助剤であるリン酸水素2ナトリウム0.5重量部を仕込んだ。次に250rpmで攪拌しながら、反応器にラウロイルパーオキサイド0.95重量部を溶解させたメタクリル酸メチル90重量部、メタクリル酸グリシジル10重量部、チオグリコール酸2−エチルヘキシル0.20重量部からなるモノマー混合液を加え、反応器内を窒素置換しながら60℃に昇温して重合を開始した。初期懸濁安定剤は添加しなかった。60℃到達後80分経過時点で後期懸濁安定剤としてノニオン系水溶性高分子であるアデカプルロニックF−68(株式会社ADEKA製、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体)を0.06重量部添加した。この時点での重合転化率は40%であった。その後60℃でさらに65分反応させた後、80℃に昇温し、3時間攪拌し、重合を完結させた。得られた重合体を、樹脂量の3倍量の脱イオン水を用いた水洗を4回実施し、乾燥することでビーズ状の懸濁重合体粒子(アクリル樹脂P−3)を得た。アクリル樹脂P−3の平均粒子径は500μm、Mwは179000、Mw/Mn=2.2であった。
<側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−3の合成>
半月板状攪拌機を備えた200mlガラス製反応器にメチルエチルケトン270重量部、アクリル樹脂P−3 100重量部を加え、300rpmで攪拌しながら、窒素ガス、および窒素/酸素混合ガス(酸素含有量9%)気流下にて70℃に昇温した。70℃到達後、アクリル樹脂P−3がメチルエチルケトンに溶解したのを確認したあと、攪拌数を200rpmに調整し、窒素気流下、及び窒素/酸素混合ガスをメチルエチルケトン溶液中にバブリングしながら、H−TEMPO 0.5重量部、アクリル酸5.07重量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.219重量部を加え、反応を開始した。反応開始後、系の粘度が増加するとともに攪拌数を徐々に上げ、最終的に670rpmまで上げた。N,N−ジメチルベンジルアミン追加から420分間攪拌することにより、側鎖にアクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−3を得た。なお、水酸化カリウムによる中和滴定で残存しているアクリル酸を定量することにより、グリシジル基とアクリル酸の反応はほぼ100%進んでいることも確認した。
(実施例3)
<アクリル樹脂P−4の製造>
H型撹拌機を備えた8リットルガラス製反応器に脱イオン水200重量部、懸濁助剤であるリン酸水素2ナトリウム0.5重量部を仕込んだ。次に250rpmで攪拌しながら、反応器にラウロイルパーオキサイド0.95重量部を溶解させたメタクリル酸メチル80重量部、メタクリル酸グリシジル20重量部、チオグリコール酸2−エチルヘキシル0.25重量部からなるモノマー混合液を加え、反応器内を窒素置換しながら60℃に昇温して重合を開始した。初期懸濁安定剤は添加しなかった。60℃到達後80分経過時点で後期懸濁安定剤としてノニオン系水溶性高分子であるアデカプルロニックF−68(株式会社ADEKA製、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体)を0.06重量部添加した。この時点での重合転化率は40%であった。その後60℃でさらに60分反応させた後、80℃に昇温し、3時間攪拌し、重合を完結させた。得られた重合体を、樹脂量の3倍量の脱イオン水を用いた水洗を4回実施し、乾燥することでビーズ状の懸濁重合体粒子(アクリル樹脂P−4)を得た。アクリル樹脂P−4の平均粒子径は550μm、Mwは240000、Mw/Mn=3.1であった。
<側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−4の合成>
半月板状攪拌機を備えた200mlガラス製反応器に1−メトキシー2−プロパノール400重量部、アクリル樹脂P−4 100重量部を加え、300rpmで攪拌しながら、窒素ガス、および窒素/酸素混合ガス(酸素含有量9%)気流下にて115℃に昇温した。115℃到達後、アクリル樹脂P−4が1−メトキシー2−プロパノールに溶解したのを確認したあと、攪拌数を300rpmに調整し、窒素気流下、及び窒素/酸素混合ガスを1−メトキシー2−プロパノール溶液中にバブリングしながら、H−TEMPO 0.5重量部、アクリル酸10.141重量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.439重量部を加え、反応を開始した。反応開始後、650分間攪拌することにより、側鎖にアクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−4を得た。なお、水酸化カリウムによる中和滴定で残存しているアクリル酸を定量することにより、グリシジル基とアクリル酸の反応はほぼ100%進んでいることも確認した。
(実施例4)
<側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−5の合成>
半月板状攪拌機を備えた200mlガラス製反応器に1−メトキシー2−プロパノール390重量部、アクリル樹脂P−4 100重量部を加え、300rpmで攪拌しながら、窒素ガス、および窒素/酸素混合ガス(酸素含有量9%)気流下にて115℃に昇温した。115℃到達後、アクリル樹脂P−4が1−メトキシー2−プロパノールに溶解したのを確認したあと、攪拌数を300rpmに調整し、窒素気流下、及び窒素/酸素混合ガスを1−メトキシー2−プロパノール溶液中にバブリングしながら、H−TEMPO 0.5重量部、アクリル酸12.169重量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.439重量部を加え、反応を開始した。反応開始後、610分間攪拌することにより、側鎖にアクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−5を得た。なお、水酸化カリウムによる中和滴定で残存しているアクリル酸を定量することにより、グリシジル基とアクリル酸の反応はほぼ100%進んでいることも確認した。
(実施例5)
<アクリル樹脂P−5の製造>
H型撹拌機を備えた8リットルガラス製反応器に脱イオン水200重量部、懸濁助剤であるリン酸水素2ナトリウム0.5重量部を仕込んだ。次に250rpmで攪拌しながら、反応器にラウロイルパーオキサイド0.95重量部を溶解させたメタクリル酸メチル85重量部、メタクリル酸グリシジル15重量部、チオグリコール酸2−エチルヘキシル0.20重量部からなるモノマー混合液を加え、反応器内を窒素置換しながら60℃に昇温して重合を開始した。初期懸濁安定剤は添加しなかった。60℃到達後75分経過時点で後期懸濁安定剤としてノニオン系水溶性高分子であるアデカプルロニックF−68(株式会社ADEKA製、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体)を0.06重量部添加した。この時点での重合転化率は38%であった。その後60℃でさらに65分反応させた後、80℃に昇温し、3時間攪拌し、重合を完結させた。得られた重合体を、樹脂量の3倍量の脱イオン水を用いた水洗を4回実施し、乾燥することでビーズ状の懸濁重合体粒子(アクリル樹脂P−5)を得た。アクリル樹脂P−5の平均粒子径は500μm、Mwは209000、Mw/Mn=2.5であった。
<側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−6の合成>
半月板状攪拌機を備えた200mlガラス製反応器に1−メトキシー2−プロパノール390重量部、アクリル樹脂P−5 100重量部を加え、300rpmで攪拌しながら、窒素ガス、および窒素/酸素混合ガス(酸素含有量9%)気流下にて115℃に昇温した。115℃到達後、アクリル樹脂P−5が1−メトキシー2−プロパノールに溶解したのを確認したあと、攪拌数を300rpmに調整し、窒素気流下、及び窒素/酸素混合ガスを1−メトキシー2−プロパノール溶液中にバブリングしながら、H−TEMPO 0.5重量部、アクリル酸9.127重量部、N,N−ジメチルベンジルアミン0.329重量部を加え、反応を開始した。反応開始後、540分間攪拌することにより、側鎖にアクリロイル基を有するアクリル樹脂Q−6を得た。なお、水酸化カリウムによる中和滴定で残存しているアクリル酸を定量することにより、グリシジル基とアクリル酸の反応はほぼ100%進んでいることも確認した。
得られたQ−2〜6を用いて、実施例1と同様の物性評価を実施し、結果を表1に示した。
Figure 0005863673
以上のように、本発明により得られる側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂は、塗布乾燥後のタック性が低く非粘着性である。そのため、色もしくはデザインの印刷が可能な非粘着性の光硬化性の印刷シートが容易に得られる。それを用いて射出成形時に同時成形することにより、樹脂成形品の上に、色もしくはデザイン等の意匠をもち、良好な外観、耐磨耗性、耐候性および耐薬品性を有する表面が形成できる。従って、インストルメントパネル、コンソールボックス、メーターカバー、ドアロックペゼル、ステアリングホイール、パワーウィンドウスイッチベース、センタークラスター、ダッシュボード等の自動車内装材用途、ウェザーストリップ、バンパー、バンパーガード、サイドマッドガード、ボディーパネル、スポイラー、フロントグリル、ストラットマウント、ホイールキャップ、センターピラー、ドアミラー、センターオーナメント、サイドモール、ドアモール、ウインドモール等、窓、ヘッドランプカバー、テールランプカバー、風防部品等の自動車外装材用途、AV機器や家電製品のフロントパネル、ボタン、エンブレム、表面化粧材等の用途、携帯電話等のハウジング、表示窓、ボタン等の用途、さらには家具用外装材用途、壁面、天井、床等の建築用内装材用途、サイディング等の外壁、塀、屋根、門扉、破風板等の建築用外装材用途、窓枠、扉、手摺、敷居、鴨居等の建具類の表面化粧材用途、各種ディスプレイ、レンズ、ミラー、ゴーグル、窓ガラス等の光学部材用途、あるいは電車、航空機、船舶等の自動車以外の各種乗物の内外装材用途、瓶、化粧品容器、小物入れ等の各種包装容器および材料、景品や小物等の雑貨等のその他各種用途等に好適に使用することができる。
また、耐磨耗性、耐侯性、耐薬品性も良好であることから、透明樹脂の上においてはその透明性を活かしたまま良好な耐磨耗性、耐候性および耐薬品性を有する表面が形成でき、自動車や鉄道車両、飛行機等の窓やヘッドランプカバー、風防部品等に好適に使用することができる。また、成形品の表面を塗装する場合に比べて工程数を省略することができて生産性もよく、環境に対する影響も少ない。さらに、透明性が良好であることから、光学分野への応用も可能である。また、接着特性にも優れていることより、各種接着剤、特には紫外線や電子線硬化型接着剤として好適である。応用例としては、例えば、「接着応用技術、1991年、日経技術図書(株)発行、228−230頁」に記載されているが、紫外線硬化型接着剤としては、物質の接合や、光の照射によって生じる接着剤硬化の差を利用して、凹凸画像形成用途、印刷用途、プリント配線用途などで使用される。このほかの一般化している例としては、文字板作成のためのカットガラスの接着、ガラス工芸品の接着、ペンダントのガラスの接着、光学レンズの接着、ステンドグラスの組枠の接着、注射針の固定接着、ボルト・ナットなどのねじのゆるみ止め接着、電子部品の封入接着、液晶セルの封入、ガラスや透明プラスチック等の同種または異種の接着などが挙げられる。また、電子線硬化型接着剤としては、磁気記録媒体の硬化、印刷インキの硬化、食品包装フィルムのラミネーション、はく離紙等の用途を挙げることができ、本発明品はそれぞれの用途において好適に使用することができる。

Claims (7)

  1. (メタ)アクリロイル基に変換可能な官能基を有する単量体(A)1〜100重量%と(メタ)アクリロイル基に変換可能な官能基を有しない単量体(B)99〜0重量%との懸濁重合により、重量平均分子量(Mw)が1万以上であるアクリル樹脂Pを製造した後、アクリル樹脂Pと単量体(C)を反応させることでアクリル樹脂Pの側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入することを含み、
    単量体(A)がエポキシ基を含有する単量体を含み、単量体(C)がカルボキシル基を含有する単量体を含み、
    アクリル樹脂Pを懸濁重合で製造するのに際し、アクリル樹脂Pを構成する単量体に対して350ppm以下の初期懸濁安定剤の存在下で重合を開始した後、重合転化率が20〜90%になった時点で後期懸濁安定剤を添加し、
    前記初期懸濁安定剤がノニオン系水溶性高分子、及び/または水難溶性の無機微粒子であることを特徴とする、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qの製造方法。
  2. 初期懸濁安定剤がノニオン系水溶性高分子であることを特徴とする、請求項に記載の、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qの製造方法。
  3. 初期懸濁安定剤を使用せずに重合を開始することを特徴とする、請求項1または2に記載の、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qの製造方法。
  4. ノニオン系水溶性高分子がポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体であることを特徴とする、請求項1または2に記載の、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qの製造方法。
  5. アクリル樹脂Pの重量平均分子量(Mw)が8万以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qの製造方法。
  6. アクリル樹脂Pの多分散度(Mw/Mn)が1.8以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qの製造方法。
  7. (メタ)アクリル酸エステルのみからなる単量体の懸濁重合によりアクリル樹脂Pを製造することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアクリレート樹脂Qの製造方法。
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