JP5861693B2 - 積層バンドパスフィルタ - Google Patents

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Description

この発明は、高周波機器に使用されるバンドパスフィルタ回路および積層バンドパスフィルタに関するものである。
ノート型パーソナルコンピュータや、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話などのモバイル機器の中で、一定の周波数帯域の信号のみを通過させる電子部品として、バンドパスフィルタが使われている。
バンドパスフィルタの基本的な構成として、特許文献1に開示されているような、入力端子と出力端子とをつなぐ信号ラインにLC並列共振回路を接続したLC共振回路型のバンドパスフィタが知られている。
WO2008/143071号公報
特許文献1に開示されているような従来のLC共振回路型のバンドパスフィタを、2段のLC並列共振回路で構成した積層バンドパスフィルタの等価回路を図12に示す。
また、図12に示した従来の積層バンドパスフィタのシミュレーションによる減衰特性を図13に示す。
図13からわかるように、この積層バンドパスフィタの減衰特性は、通過帯域よりも高周波側の立下りが緩やかである。従って、通過帯域が近い他の高周波デバイスが近傍にある場合、減衰量が小さい周波数帯域では相互に干渉してしまい、受信感度を劣化させるおそれがある。
高周波デバイスの混信を防止するためには、通過帯域外の減衰の大きいバンドパスフィルタが要求されるが、上記回路構成からなるバンドパスフィタでは、市場の要求に対応できない場合があった。
そこで、本発明は、高周波デバイスの相互の受信感度の劣化を避けるため、通過帯域外の減衰が大きいバンドパスフィルタを提供することを目的とする。その手段として本発明のバンドパスフィルタ回路は、入力端子と、出力端子と、入力端子と出力端子とをつなぐ信号ラインと、インダクタとキャパシタとで構成される複数の主LC並列共振器とを備え、複数の主LC並列共振器は、所定の電磁的結合をなすよう構成され、かつそれぞれ一方端が信号ラインに接続され、他方端が一括してグランドに接地され、複数の主LC並列共振器の一括された他方端と、グランドとの間に、インダクタとキャパシタとで構成される減衰極形成用の少なくとも1つの副LC並列共振器を挿入するようにした。
なお、副LC並列共振器は、主共振LC共振器の共振周波数よりも高い共振周波数を有するものとすることができる。この場合には、通過帯域外の高周波側の減衰特性の改善が期待できる。
また、本発明のバンドパスフィルタ回路は、複数の誘電体層と、複数のキャパシタ形成用の導体パターンと、複数のインダクタ形成用の導体パターンと、少なくとも1つのグランド用の導体パターンと、複数の導体ビアとを備えた積層バンドパスフィルタとして構成することができる。
本発明のバンドパスフィルタ回路によれば、減衰極形成用の副LC並列共振回路を挿入することで、バンドパスフィルタの通過帯域外に減衰極を作り、バンドパスフィルタの通過帯域外の減衰特性を改善することができる。
第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタを示す分解斜視図である。 第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの等価回路である。 第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性を示すグラフである。 第2の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタに使用した誘電体層1hおよび導体パターン2lを示す斜視図である。 第2の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性を示すグラフである。 第3の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタに使用した誘電体層1hおよび導体パターン2lを示す斜視図である。 第3の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性を示すグラフである。 第4の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタに使用した誘電体層1hおよび導体パターン2lを示す斜視図である。 第4の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性を示すグラフである。 第5の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタに使用した誘電体層1hおよび導体パターン2lを示す斜視図である。 第5の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性を示すグラフである。 従来の積層バンドパスフィルタの等価回路である。 図12に示した従来の積層バンドパスフィルタの減衰特性を示すグラフである。
以下、図面とともに、本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1、図2に、本発明の第1の実施形態にかかるバンドパスフィルタ回路、およびその回路を構成した積層バンドパスフィルタを示す。ただし、図1は分解斜視図であり、図2は等価回路である。図1に示すように、本実施形態の積層バンドパスフィルタは、上から順に積層された誘電体層1a〜1hを備える。誘電体層1a〜1hの材質には、低温同時焼成セラミック基板(LTCC基板)、アルミナ基板、樹脂系基板など、従来から積層バンドパスフィルタに使用されているものを使用することができる。
積層された誘電体層1a〜1hの主面には、必要に応じて、所定のパターン形状からなる導体パターン2a〜2mが形成されている。なお、誘電体層の層間に必ず導体パターンが形成されるわけではなく、導体パターンが形成されない層間があっても良い。導体パターン2a〜2mの材質には、Ag,Cu,Au,Ag−Pd等、従来から積層バンドパスフィルタに使用されているものを使用することができる。
積層された誘電体層1a〜1hには、必要に応じて、所定の位置に、両主面間を貫通して導体ビア3a〜3hが形成されている。導体ビア3a〜3hの材質には、Ag,Cu,Au,Ag−Pd等、従来から積層バンドパスフィルタに使用されているものを使用することができる。なお、異なる誘電体層に形成された導体ビアに、同じ符号を付している場合があるが、これは、それらの導体ビアが相互に接続されていることを表している。たとえば、誘電体層1c〜1gには、それぞれに導体ビア3gが形成されているが、これらの導体ビア3gは相互に接続されている。
最も下に積層された誘電体層1hの下側主面には、入力端子電極4a、出力端子電極4b、グランド端子電極用の導体パターン2mが形成されている。入力端子電極4a、出力端子電極4bの材質には、Ag,Cu,Au,Ag−Pd等、従来から積層バンドパスフィルタに使用されているものを使用することができる。
第1の実施形態にかかる積層バンドバスフィルタは、入力端子電極4a、出力端子電極4b、導体パターン2a〜2mが、導体ビア3a〜3hにより接続されて、図2の等価回路に示すバンドバスフィルタ回路が構成されている。
以下、さらに詳細に、各誘電体層1a〜1h、および、それらに形成された入力端子電極4a、出力端子電極4b、導体パターン2a〜2m、導体ビア3a〜3hについて説明する。なお、説明の都合上、最も下に積層された誘電体層1hについて最初に説明し、その後、順に上に積層された誘電体層について説明し、最も上に積層された誘電体層1aについて最後に説明する。
上述のとおり、最も下に積層された誘電体層1hの下側主面には、入力端子電極4a、出力端子電極4b、グランド端子電極用の導体パターン2mが形成されている。また、誘電体層1hの両主面間を貫通して、導体ビア3a、3d、3hが形成されている。そして、導体ビア3aは入力端子電極4aと、導体ビア3dは出力端子電極4bと、導体ビア3hはグランド端子電極用の導体パターン2mとそれぞれ接続されている。
誘電体層1hの上側主面には、導体パターン2lが形成されている。導体パターン2lは、矩形のキャパシタ形成用の導体パターン2lcと、導体パターン2lcから延出されたインダクタ形成用の導体パターン2liとからなる。また、誘電体層1hの両主面間を貫通して、導体ビア3a、3d、3hが形成されている。誘電体層1hに形成された導体ビア3hは、導体パターン2lのインダクタ形成用の導体パターン2liと接続されている。また、誘電体層1hに形成された導体ビア3aは、誘電体層1hに形成された同じ符号の導体ビア3aと接続され、誘電体層1hに形成された導体ビア3dは、誘電体層1hに形成された同じ符号の導体ビア3dと接続され、誘電体層1hに形成された導体ビア3hは、誘電体層1hに形成された同じ符号の導体ビア3hと接続されている。(上述したように、隣接する誘電体層にそれぞれ形成された同じ符号の導電ビアは相互に接続されているが、以下においては、煩雑になるため、その説明を省略する場合がある。)
誘電体層1hの上には、誘電体層1gが積層されている。誘電体層1gの上側主面には、それぞれ矩形のキャパシタ形成用の導体パターン2jと2kとが形成されている。また、誘電体層1gの両主面間を貫通して、導体ビア3a、3d、3gが形成されている。導体ビア3aは、キャパシタ形成用の導体パターン2jと接続されている。導体ビア3dは、キャパシタ形成用の導体パターン2kと接続されている。導体ビア3gは、誘電体層1hの上側主面に形成された導体パターン2lのキャパシタ形成用の導体パターン2lcと接続されている。
誘電体層1gの上には、誘電体層1fが積層されている。誘電体層1fの上側主面には、矩形のキャパシタ形成用の導体パターン2iが形成されている。また、誘電体層1fの両主面間を貫通して、導体ビア3a、3d、3gが形成されている。導体ビア3gは、キャパシタ形成用の導体パターン2iと接続されている。
誘電体層1fの上には、誘電体層1eが積層されている。誘電体層1eの上側主面には、それぞれ矩形のキャパシタ形成用の導体パターン2gと2hとが形成されている。また、誘電体層1eの両主面間を貫通して、導体ビア3a、3d、3gが形成されている。導体ビア3aは、キャパシタ形成用の導体パターン2gと接続されている。導体ビア3dは、キャパシタ形成用の導体パターン2hと接続されている。
誘電体層1eの上には、誘電体層1dが積層されている。誘電体層1dの上側主面には、矩形のキャパシタ形成用の導体パターン2fが形成されている。また、誘電体層1dの両主面間を貫通して、導体ビア3a、3d、3gが形成されている。キャパシタ形成用の導体パターン2fは、いずれの導体ビアとも接続されていない。
誘電体層1dの上には、誘電体層1cが積層されている。誘電体層1cの上側主面には、一方の長辺に沿ってインダクタ形成用の導体パターン2cが形成され、両方の短辺に沿ってそれぞれインダクタ形成用の導体パターン2dと2eとが形成されている。また、誘電体層1dの両主面間を貫通して、導体ビア3a、3d、3gが形成されている。導体ビア3aは、インダクタ形成用の導体パターン2dの一方端と接続されている。導体ビア3dは、インダクタ形成用の導体パターン2eの一方端と接続されている。導体ビア3gは、インダクタ形成用の導体パターン2cの中央部分と接続されている。
誘電体層1cの上には、誘電体層1bが積層されている。誘電体層1bの厚みは、他の誘電体層1a、1c〜1hよりも大きい。誘電体層1bは、厚みの大きい1枚の誘電体層で形成しても良いが、誘電体層1a、1c〜1hと同じ厚みの誘電体層を複数枚積層して形成しても良い。誘電体層1bの上側主面には、両方の短辺に沿ってそれぞれインダクタ形成用の導体パターン2aと2bとが形成されている。また、誘電体層1bの両主面間を貫通して、導体ビア3b、3c、3e、3fが形成されている。導体ビア3bは、インダクタ形成用の導体パターン2aの一方端と、誘電体層1cに形成されたインダクタ形成用の導体パターン2dの他方端とに、それぞれ接続されている。導体ビア3cは、インダクタ形成用の導体パターン2aの他方端と、誘電体層1cに形成されたインダクタ形成用の導体パターン2cの一方端とに、それぞれ接続されている。導体ビア3eは、インダクタ形成用の導体パターン2bの一方端と、誘電体層1cに形成されたインダクタ形成用の導体パターン2eの他方端とに、それぞれ接続されている。導体ビア3fは、インダクタ形成用の導体パターン2bの他方端と、誘電体層1cに形成されたインダクタ形成用の導体パターン2cの他方端とに、それぞれ接続されている。
誘電体層1bの上には、誘電体層1aが積層されている。誘電体層1aは保護層であり、導体パターンや導体ビアは形成されていない。
以上の構造からなる第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタは、図2に示す等価回路を有する。
第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタにおいては、入力端子電極4aと出力端子電極4bとの間に、途中に結合キャパシタC0を挿入して、信号ラインが構成されている。
結合キャパシタC0は、主に、キャパシタ形成用の導体パターン2gとキャパシタ形成用の導体パターン2fとの間に構成されるキャパシタと、キャパシタ形成用の導体パターン2fとキャパシタ形成用の導体パターン2hとの間に構成されるキャパシタとが、直列に接続されて構成されている。
この結果、信号ラインは、入力端子電極4a、導体ビア3a、キャパシタ形成用の導体パターン2g、キャパシタ形成用の導体パターン2f、キャパシタ形成用の導体パターン2h、導体ビア3d、出力端子電極4bを順に接続した経路からなる。
第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタは、キャパシタC1とインダクタL1とが並列に接続されたものからなる第1段目の主LC並列共振器と、キャパシタC2とインダクタL2とが並列に接続されたものからなる第2段目の主LC並列共振器とを備える。第1段目の主LC並列共振器は、一方端が、入力端子電極4aと結合キャパシタC0との間の信号ラインに接続されている。第2段目の主LC並列共振器は、一方端が、結合キャパシタC0と出力端子電極4bとの間の信号ラインに接続されている。
第1段目の主LC並列共振器のキャパシタC1は、主に、キャパシタ形成用の導体パターン2jとキャパシタ形成用の導体パターン2iとの間に構成されるキャパシタと、キャパシタ形成用の導体パターン2gとキャパシタ形成用の導体パターン2iとの間に構成されるキャパシタとが、並列に接続されたものから構成されている。
第1段目の主LC並列共振器のインダクタL1は、主に、インダクタ形成用の導体パターン2dと、導体ビア3bと、インダクタ形成用の導体パターン2aと、導体ビア3cと、インダクタ形成用の導体パターン2cの半分(図1において左側の半分)とが、順に接続されたものから構成されている。
第2段目の主LC並列共振器のキャパシタC2は、主に、キャパシタ形成用の導体パターン2kとキャパシタ形成用の導体パターン2iとの間に構成されるキャパシタと、キャパシタ形成用の導体パターン2hとキャパシタ形成用の導体パターン2iとの間に構成されるキャパシタとが、並列に接続されたものから構成されている。
第2段目の主LC並列共振器のインダクタL2は、主に、インダクタ形成用の導体パターン2eと、導体ビア3eと、インダクタ形成用の導体パターン2bと、導体ビア3fと、インダクタ形成用の導体パターン2cの半分(図1において右側の半分)とが、順に接続されたものから構成されている。
第1段目の主LC並列共振器の他方端と、第2段目の主LC並列共振器の他方端とは、導体ビア3gにおいて一括されたうえで、誘電体層1hに形成された導体パターン2lのキャパシタ形成用の導体パターン2lcに接続されている。
第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタは、キャパシタC3とインダクタL3とが並列に接続された、減衰極形成用の副LC並列共振器を備える。
副LC並列共振器のキャパシタC3は、誘電体層1hを挟んで対向するキャパシタ形成用の導体パターン2lcとグランド用の導体パターン2mとの間に構成されるキャパシタにより構成されている。すなわち、副LC並列共振器のキャパシタC3においては、一方のキャパシタ電極として、グランド用の導体パターン2mが兼用されている。
副LC並列共振器のインダクタL3は、インダクタ形成用の導体パターン2liと、導電ビア3hが接続されたものから構成されている。
減衰極形成用の副LC並列共振器は、一方端が導体ビア3gに接続され、他方端がグランド用の導体パターン2mに導体ビア3hを介して接続されて接地されている。
以上のような構造および等価回路からなる第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタは、従来の積層バンドパスフィルタと同様に、たとえば次の製造方法により製造することができる。なお、以下においては、1個の積層バンドパスフィルタを製造する場合を例にして説明するが、実際の製造工程においては、複数個取りのできる大きなマザーグリーンシートを準備し、複数の積層バンドパスフィルタを一括して製造する場合が多い。この場合には、一体となっている複数の積層バンドパスフィルタを、製造工程のどこかの段階で、個々の積層バンドパスフィルタに分割する。
まず、複数の誘電体グリーンシートを準備する。誘電体グリーンシートは、それぞれ、誘電体層1a〜1hのいずれかを形成するためのものである。
次に、誘電体層1b〜1h用の誘電体グリーンシートに、導体ビア3a〜3hを形成するための孔を形成する。孔は、たとえば、レーザー光を照射することにより形成する。
次に、誘電体層1b〜1h用の誘電体グリーンシートに、導体パターン2a〜2m、入力端子電極4a、出力端子電極4bおよび導体ビア3a〜3hを形成する。具体的には、たとえば、誘電体層1b〜1h用の誘電体グリーンシートのいずれかの主面に、導電性ペーストを所定のパターン形状に印刷する。この結果、誘電体層1b〜1h用の誘電体グリーンシートの導体ビア3a〜3hを形成するための孔の内部に、導電性ペーストが充填されて導体ビア3a〜3hが形成される。また、誘電体層1b〜1h用の誘電体グリーンシートのいずれかの主面に、導体パターン2a〜2m、入力端子電極4a、出力端子電極4bが形成される。
次に、誘電体層1a用の誘電体グリーンシートと、誘電体層1b〜1h用の誘電体グリーンシートを積層し、加圧圧着して積層体を形成する。
最後に、積層体を所定のプロファイルで焼成して、第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタを完成させる。
図3に、第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性を示す。本実施形態の積層バンドパスフィルタは、第1段目の主LC並列共振器の他方端と、第2段目の主LC並列共振器の他方端とが一括され、その一括された他方端とグランドとの間に、減衰極形成用の副LC並列共振器が挿入されているため、通過帯域外の高周波側の減衰量が大きくなっている。本実施形態の積層バンドパスフィルタは、図13に示す従来の積層バンドパスフィルタの減衰特性に比べて、高周波側での混信のおそれが小さい。
以上、本発明の第1の実施形態にかかるバンドパスフィルタ回路、およびその回路を構成した積層バンドパスフィルタについて説明した。しかしながら、本発明の内容が上記の内容に限定されることはなく、発明の趣旨に沿って、種々の変更をなすことができる。
たとえば、第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタでは、副LC並列共振器のキャパシタC3を、隣接する2層の誘電体層である誘電体層1hを挟んで対向するキャパシタ形成用の導体パターン2lcとグランド用の導体パターン2mとで構成しているが、誘電体層の層数はこれには限定されず2層以上に増加させてもよい。
また、第1の実施形態にかかるバンドパスフィルタ回路および積層バンドパスフィルタでは、2つの主LC並列共振器を備えた2段のバンドパスフィルタとしているが、主LC並列共振器を3つ以上にして3段以上のバンドパスフィルタとしても良い。
また、副LC並列共振器を1つ以上追加し、それらの副LC並列共振器を並列に接続するようにしても良い。
[第2の実施形態]
第2の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタは、図1に示した第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの誘電体層1hに形成された導体パターン2lの形状を変えた。第2の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの他の部分は、第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタと同じにした。
図4に、第2の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの誘電体層1h、および誘電体層1hの上側主面に形成された導体パターン2lを示す。(説明の便宜上、第1および第2の積層バンドパスフィルタのいずれにおいても、当該誘電体層に1hの符号を付け、その上側主面に形成された導体パターンに符号2lを付けた。第3以降の実施形態においても同じ。)
第2の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタにおいては、導体パターン2lのインダクタ形成用の導体パターン2liを、第1の実施形態よりも短くし、減衰極形成用の副LC並列共振器のインダクタL3のインダクタンス値を小さくした。キャパシタ形成用の導体パターン2lcの形状は変更していないので、副LC並列共振器のキャパシタC3のキャパシタンス値は変わらない。
図5に、第2の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性を示す。第2の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性は、図3に示した第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性に比べて減衰極が高い周波数にシフトした。
第2の実施形態では、第1の実施形態を基準とし、副LC並列共振器のキャパシタC3のキャパシタンス値を固定して、インダクタL3のインダクタンス値を変化させたものである。インダクタL3のインダクタンス値を変化させるために、キャパシタ形成用の導体パターン2lcから導体ビア3hまでのインダクタ形成用の導体パターン2liの長さを直線で変化させているが、曲線、矩形、蛇行、鋸状など、所望のインダクタンス値を得るためには、どのような形状であっても良い。また、誘電体層1hの厚みを変えることでも、インダクタL3のインダクタンス値の変更が可能である。
このように、副LC並列共振器のインダクタL3のインダクタンス値を変化させることにより、減衰極の周波数の調整が可能である。
[第3の実施形態]
第3の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタも、図1に示した第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの誘電体層1hに形成された導体パターン2lの形状を変えた。第3の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの他の部分は、第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタと同じにした。
図6に、第3の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの誘電体層1h、および誘電体層1hの上側主面に形成された導体パターン2lを示す。
第3の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタにおいては、導体パターン2lのインダクタ形成用の導体パターン2liを、第1の実施形態よりも長くし、減衰極形成用の副LC並列共振器のインダクタL3のインダクタンス値を大きくした。キャパシタ形成用の導体パターン2lcの形状は変更していないので、副LC並列共振器のキャパシタC3のキャパシタンス値は変わらない。
図7に、第3の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性を示す。第3の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性は、図3に示した第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性に比べて減衰極が低い周波数にシフトした。
[第4の実施形態]
第4の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタも、図1に示した第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの誘電体層1hに形成された導体パターン2lの形状を変えた。第4の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの他の部分は、第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタと同じにした。
図8に、第4の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの誘電体層1h、および誘電体層1hの上側主面に形成された導体パターン2lを示す。
第4の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタにおいては、導体パターン2lのキャパシタ形成用の導体パターン2lcの面積を第1の実施形態よりも小さくし、減衰極形成用の副LC並列共振器のキャパシタC3のキャパシタンス値を小さくした。インダクタンス形成用の導体パターン2liの形状は変更していないので、副LC並列共振器のインダクタL3のインダクタンス値は変わらない。
図9に、第4の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性を示す。第4の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性は、図3に示した第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性に比べて減衰極が高い周波数にシフトした。
第4の実施形態は、第1の実施形態を基準とし、副LC並列共振器のインダクタL3のインダクタンス値を固定して、キャパシタC3のキャパシタンス値を変化させたものである。キャパシタC3のキャパシタンス値を変化させるために、導体パターン2lのキャパシタ形成用の導体パターン2lcの形状を変化させているが、グランド端子電極用の導体パターン2mの形状を変更したり、誘電体層1hの材料を変更したり、誘電体層1hの厚みを変更することに、キャパシタC3のキャパシタンス値は変更可能である。
[第5の実施形態]
第5の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタも、図1に示した第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの誘電体層1hに形成された導体パターン2lの形状を変えた。第5の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの他の部分は、第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタと同じにした。
図10に、第5の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの誘電体層1h、および誘電体層1hの上側主面に形成された導体パターン2lを示す。
第5の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタにおいては、導体パターン2lのキャパシタ形成用の導体パターン2lcの面積を第1の実施形態よりも大きくし、減衰極形成用の副LC並列共振器のキャパシタC3のキャパシタンス値を大きくした。インダクタンス形成用の導体パターン2liの形状は変更していないので、副LC並列共振器のインダクタL3のインダクタンス値は変わらない。
図11に、第5の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性を示す。第5の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性は、図3に示した第1の実施形態にかかる積層バンドパスフィルタの減衰特性に比べて減衰極が低い周波数にシフトした。
1a〜1i 誘電体層
2a〜2m 導体パターン
3a〜3h 導体ビア
4a 入力端子電極
4b 出力端子電極
C0 結合キャパシタ
C1、C2 共振コンデンサ
L1、L2 共振コイル
C3 減衰極形成用コンデンサ
L3 減衰極形成用共振コイル

Claims (3)

  1. 入力端子電極と、出力端子電極と、前記入力端子電極と前記出力端子電極とをつなぐ信号ラインと、インダクタとキャパシタとで構成される複数の主LC並列共振器と、複数の誘電体層と、複数のキャパシタ形成用の導体パターンと、複数のインダクタ形成用の導体パターンと、少なくとも1つのグランド用の導体パターンと、複数の導体ビアとを備え、
    前記複数の主LC並列共振器は、それぞれ、前記複数の誘電体層のうちの少なくとも1つの誘電体層と、当該誘電体層を挟んで対向する少なくとも1対の前記キャパシタ形成用の導体パターンとで構成されるキャパシタと、少なくとも1つの前記インダクタ形成用の導体パターンと、少なくとも1つの前記導体ビアとで構成されるインダクタとが、並列に接続されて構成され、
    前記複数の主LC並列共振器は、所定の電磁的結合をなすよう構成され、かつそれぞれ一方端が前記信号ラインに接続され、他方端が一括され、
    前記複数の主LC並列共振器の一括された他方端と、グランドとの間に、インダクタとキャパシタとで構成される減衰極形成用の少なくとも1つの副LC並列共振器が挿入されており、
    前記副LC並列共振器は、前記複数の誘電体層のうちの1つの、または隣接する複数の誘電体層と、当該誘電体層を挟んで対向する前記複数のキャパシタ形成用の導体パターンのうちの少なくとも1つのキャパシタ形成用の導体パターンと前記グランド用の導体パターンとで構成されるキャパシタと、当該誘電体層の少なくとも一方の主面側に配置され、前記キャパシタ形成用の導体パターンから延出された、少なくとも1つの前記インダクタ形成用の導体パターンと、当該誘電体層に形成された前記導体ビアとで構成されるインダクタとが、並列に接続されて構成されていることを特徴とする積層バンドパスフィル
  2. 前記副LC並列共振器が、前記主LC並列共振器の共振周波数よりも高い共振周波数を有することを特徴とする、請求項1に記載の積層バンドパスフィル
  3. 前記副LC並列共振器を構成する前記キャパシタを構成する前記キャパシタ形成用の導体パターンと前記グランド用の導体パターンとのうち、キャパシタ形成用の導体パターンが、前記複数の主LC並列共振器が形成されている側に配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載された積層バンドパスフィルタ。
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