JP5856998B2 - 耐力補強方法 - Google Patents

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Description

本発明は、家屋の壁面の耐力を補強する耐力補強方法に係り、特に既存の家屋に対して、壁面のうち耐力補強が必要な部分を外側から耐力補強する耐力補強方法に関する。
近年、自家発電の関心が高まり、住宅の屋根に太陽光パネルを取り付ける家庭が増えている。しかし、太陽光パネルを取り付ける場合、建築当初においては想定されていない荷重が屋根から柱・梁及び壁面(例えば外壁パネル)に加わることとなる。この場合に、住宅の耐力バランスがくずれ、一部の耐力の弱い壁面、例えば窓サッシ付きの壁面などに耐力補強が必要となる場合がある。
また、壁の構造を熟知しない業者が、冷房管等を通すために、建築業者が関与することなく壁に孔等を開けることがある。このような場合、柱又は梁等に損傷を与えてしまうことがある。例えば、外壁パネルを例にすると、孔等を開ける際に、ブレースやパネルフレームに損傷を与えてしまい、外壁パネルの耐力が下がってしまうことがある。
このような背景から、既存の住宅等の家屋(建築物)に新たに耐力補強工事を施す必要が生じるケースがあった。
また、室内側から壁面に対して耐力を補強する場合には、室内側の内装材(クロス、化粧板、塗り壁又はタイル等の仕上げ材、石膏ボード、合板又は木桟等の下地材)、造作材(長押、鴨井、床の間、天井板)等を一度撤去しなければならない。特にクロスの一部を撤去し、その一部に新しいクロスを取り付けた場合には、経年使用によって汚損した他の部位に対して外観上、違和感をなくすことは難しく、一部屋すべての壁・天井のクロスの張替が必要となることがあり作業工数がかかっていた。
さらに、室内の家具等に、耐力補強工事によって生じた塵埃が降りかかってしまうことがあり、修復後の美装工事が必要となり、また、内装仕上げ材や造作材の修復においては全面修復となるケースがあり作業工数がかかっていた。更に、塵埃の発生等によっては入居者の一時退去が必要となる場合があった。
このため、家屋(建築物)の外側から家屋壁面を耐力補強する技術が望まれていた。
一方、既存の建築物に新たに耐力補強工事を行う技術として、例えば特許文献1のように、木造住宅の2本の柱に跨るように筋交であるブレースを後付けする耐力補強する技術が知られている。この方法は、既存の外壁の面材を剥がし、露出した木製の柱にブレースをネジで固定し、既存の面材の位置よりも外側に新たな面材を取り付けるというものである。
特開平8−284465号公報
特許文献1に記載の耐力補強方法は、上記のように既存の面材よりも新たな面材を外側に設ける必要があり、壁面を部分的に補強しても、新たな面材で壁面全体を覆うため、外観が変わってしまうだけでなく、家屋の室内の設備の配置等に関しては何らの考慮もされていないという問題があった。
特に、耐力バランスを考慮して所定の範囲の壁面に耐力補強を行う際に、外観が変わらず、壁面の室内側に撤去が困難な設備や造作家具等がある場合においても耐力補強を行うことのできる壁面の耐力補強方法が望まれている。
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたもので、既存の家屋の壁面に対して、外観が変わらず、家屋の室内に配置された設備等に拘束されず、室内環境に影響を与えずに効率良く家屋(建築物)の所定の壁面の耐力を向上可能な作業性の良い壁面の耐力補強方法を提供することにある。
前記課題は、本発明に係る耐力補強方法によれば、家屋の壁面を耐力補強する耐力補強方法であって、前記家屋の室内に設備が設けられている箇所の壁面を特定する特定工程と、該特定工程で特定した壁面に外側から耐力補強する耐力補強工程と、を有し、前記壁面は、枠状のフレームと、該フレームの外側に取り付けられる面材とを少なくとも備えた外壁パネルで構成されており、前記耐力補強工程は、特定した前記外壁パネルの前記面材を取り除く取除工程と、該取除工程によって前記面材を取り除いたことによって露出する前記フレームの外側の面に耐力補強部材を取り付ける補強工程と、該補強工程によって前記耐力補強部材を取り付けた後に、前記耐力補強部材の外側に前記取り除いた面材又は新たな面材を取り付けることによって壁面を形成する回復工程と、を備えること、により解決される。
このように、建築物の壁面の耐力補強を、外面を取り除いて建築物の外側から行うようにすることで、建築物の内側に設けられた設備に関わらずに耐力補強を施すことができ、建築物の外観を変えることなく、作業性が良好となる。具体的には、建築物内部の設備を撤去する必要がなくなる。また、建築物内部が粉塵で汚損することを抑制し、汚損修復のための美装工事を簡易なものにできる。更に、建築物内部にいる入居者に一時退去を強制する蓋然性を低くすることができる。
更に、外壁パネルを備える建築物に対して、外壁パネルの面材を取り除き、露出したフレームに耐力補強部材を取り付け、面材を新たに取り付けることによって、外観を変えることなく耐力補強が可能である。
また、前記補強工程において、前記フレームの外側の面にプレート状に形成された前記耐力補強部材を取り付けるようにしてもよい。
また、耐力補強対象である前記壁面は、床下に設けられた梁に固定されており、前記耐力補強工程において、前記壁面と前記梁との間に連結補強部材を取り付けるようにすると好適である。
このように、壁面と梁との間に連結補強部材を取り付けることによって、壁面から梁に力を好適に伝達させることができる。また、室内側から連結補強部材を取り付ける場合と異なり、梁部分を覆う床組を撤去する必要がなく、その修復工事も不要となり作業性が良好となる。
また、前記設備は、造作家具であり、該造作家具の近傍に配置された前記壁面に対して耐力補強を施す場合に好適である。
このように、移動の困難な造作家具近傍の壁面に耐力補強を施す場合に、室外から耐力補強を行うようにすることで、造作家具を移動させることなく耐力補強工事が可能となる。
また、前記設備は、階段であり、該階段の近傍に配置された前記壁面に対して耐力補強を施す場合に好適である。
このように、階段周りには足場がなく、別途足場を組み付けることが難しいために室内側から耐力補強工事を行うことは困難であるが、室外側から耐力補強工事を行う場合には、足場を別途組み付けることが可能なため作業性が良好である。
また、前記設備は、配管又は電気設備であり、該配管又は該電気設備の近傍に配置された前記壁面に対して耐力補強を施す場合に好適である。
このように、室内側に配管又は電気設備がある部分に室内側から耐力補強を行う場合には、有資格者でなければ作業ができない場合がある。このような場合に、室外側から耐力補強工事を行うようにすれば、配管又は電気設備に関わることなく作業が可能であるため、有資格者でなくても耐力補強工事が可能となる。
また、前記設備は、間仕切り壁や建具であり、該間仕切り壁や建具の近傍に配置された前記壁面に対して耐力補強を施す場合に好適である。
このように、間仕切り壁や建具がある場合に、室内側から補強工事を行う場合にはこれらを撤去しなければならないが、室外側から耐力補強工事を行うようにすれば、撤去作業の必要がない。
また、前記設備は、ホームエレベーターであり、該ホームエレベーターの近傍に配置された前記壁面に対して耐力補強を施す場合に好適である。
このように、ホームエレベーターがある場合にはその動作を停止させなければ、室内側から耐力補強工事を行うことができないが、室外側からであればホームエレベーターの動作に関与することなく、耐力補強工事を行うことができる。
本発明によれば、既存の家屋の壁面に対して、外観が変わらず、家屋の室内に配置された設備等に拘束されず、室内環境に影響を与えずに効率良く家屋(建築物)の所定の壁面の耐力を向上可能な作業性の良い壁面の耐力補強方法を提供することができる。
耐力補強の困難な場所を示す間取り図である。 (a)は、耐力補強の困難な階段周りを示す模式図、(b)は、耐力補強の困難なインテリアドア周りを示す模式図である。 本実施形態に係る第1の耐力補強方法の流れを示すフロー図である。 耐力補強を施す住宅を示す模式図である。 耐力補強を施す外壁パネルの周辺を示す模式図である。 面材及び化粧胴水切を除去した状態の外壁パネルの周辺を示す模式図である。 下地合板及び断熱板を除去した状態の外壁パネルの周辺を示す模式図である。 補強鋼板を取り付けた状態のパネルフレームを示す正面図である。 第1の補強金物及び第2の補強金物を胴差に取り付けた状態を示す模式図である。 (a)は、第1の補強金物を示す平面図、(b)は、第1の補強金物を示す正面図、(c)は、第1の補強金物を示す側面図である。 (a)は、第2の補強金物を示す平面図、(b)は、第2の補強金物を示す正面図、(c)は、第2の補強金物を示す側面図である。 左補強板及び右補強板の各々をパネルフレーム、柱フレーム及び第1の補強金物又は第2の補強金物等に取り付けた状態を示す模式図である。 (a)は、左補強板を示す正面図、(b)は、左補強板を示す底面図である。 右補強板を示す正面図である。 一部の外壁パネルのフレームに補強鋼板を取り付けた状態を示す住宅の模式図である。 補強鋼板上に下地合板の第1層を貼り付けた状態を示す正面図である。 下地合板の第1層上に第2層を貼り付けた状態を示す正面図である。 (a)は、補強鋼板及び右補強板上に下地合板の第1層及び第2層を貼り付けた状態を示す正面図、(b)は、(a)のXVIIIB−XVIIIB断面図である。 耐力補強工事完了後の外壁パネル及び胴差の断面を示す図である。 本実施形態に係る第2の耐力補強方法の流れを示すフロー図である。 交換対象の外壁パネルの周囲を示す模式図である。 胴面材を取り外した状態を示す模式図である。 支持金物、支持部材セットを胴差に取り付け、ジャッキを配設した状態を示す斜視図である。 図23のXXIVA−XXIVA断面矢視図である。 図24AのXXIVB−XXIVB断面矢視図である。 図24AのXXIVC−XXIVC断面矢視図である。 (a)は、既存の外壁パネルを取り外すため押出治具を室内に設置した状態を示す模式図、(b)は、押出治具を動作させて既存の外壁パネルを室外に押し出した状態を示す模式図である。 (a)は、新たな外壁パネルを取り付けるため押出治具を室外に設置した状態を示す模式図、(b)は、押出治具を動作させて新たな外壁パネルを室内に押し出した状態を示す模式図である。 (a)は、補強鋼板付きフレームを示す模式図、(b)は、ブレース付きフレームを示す模式図、(c)は、窓サッシ付きフレームを示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。以下の実施形態において、建築物又は家屋の例として住宅1,31を用いて説明する。
図は本発明に係る実施形態を示すものであり、具体的には、図1は、耐力補強工事の困難な場所を例示する二階建ての住宅における一階及び二階の間取り図、図2(a)は、耐力補強工事の困難な階段周りを示す模式図、図2(b)は、耐力補強工事の困難なインテリアドア周りを示す模式図である。
図3は、本実施形態に係る第1の耐力補強方法の流れを示すフロー図、図4は、第1の耐力補強方法による補強工事を施す壁面を一部に有する住宅を示す模式図、図5は、耐力補強を施す外壁パネルの周囲を示す模式図、図6は、面材及び化粧胴水切を除去した状態の外壁パネルの周囲を示す模式図、図7は、下地合板及び断熱板を除去した状態の外壁パネルの周囲を示す模式図、図8は、補強鋼板を取り付けた状態のパネルフレームを示す正面図、図9は、第1の補強金物及び第2の補強金物を胴差のウェブに取り付けた状態を示す模式図、図10(a)は、第1の補強金物を示す平面図、図10(b)は、第1の補強金物を示す正面図、図10(c)は、第1の補強金物を示す側面図、図11(a)は、第2の補強金物を示す平面図、図11(b)は、第2の補強金物を示す正面図、図11(c)は、第2の補強金物を示す側面図、図12は、左補強板及び右補強板の各々をパネルフレーム、柱フレーム及び第1の補強金物又は第2の補強金物等にドリルネジで取り付けた状態を示す模式図、図13(a)は、左補強板を示す正面図、図13(b)は、左補強板を示す底面図、図14は、右補強板を示す正面図、図15は、異なる場所にある複数の外壁パネルのフレームのそれぞれに補強鋼板を取り付けた状態を示す住宅の模式図、図16は、補強鋼板上に下地合板の第1層を貼り付けた状態を示す正面図、図17は、下地合板の第1層上に第2層を貼り付けた状態を示す正面図、図18(a)は、補強鋼板及び右補強板上に下地合板の第1層及び第2層を貼り付けた状態にある右補強板の近傍を示す正面図、図18(b)は、図18(a)のXVIIIB−XVIIIB断面図、図19は、第1の耐力補強方法に係る補強工事完了後の外壁パネル及び胴差の断面を示す図である。
図20は、第2の実施形態に係る第2の耐力補強方法の流れを示すフロー図、図21は、交換対象の外壁パネルの周囲を屋外側から示す模式図、図22は、図21の状態から胴面材を取り外した状態を示す模式図、図23は、支持金物、支持部材セットを胴差に取り付け、ジャッキを胴差の下方に配設した状態を屋外から示す斜視図、図24Aは、図23のXXIVA−XXIVA断面矢視図であり、支持金物の断面及び住宅の一部の断面を示す図、図24Bは、図24AのXXIVB−XXIVB断面矢視図であり、支持金物と接合金物の締結状態を示す図、図24Cは、図24AのXXIVC−XXIVC断面矢視図であり、ジャッキと支持金物の位置関係、接合金物と胴差の接合状態を示す図、図25(a)は、既存の外壁パネルを取り外すため、外壁パネルを室内側から押し出す押出治具を設置した状態を示す模式図、図25(b)は、押出治具を動作させて既存の外壁パネルを室外に押し出した状態を示す模式図、図26(a)は、既存の外壁パネルを取り外した場所に新たな外壁パネルを取り付けるため、押出治具を室外に設置した状態を示す模式図、図26(b)は、押出治具を動作させて新たな外壁パネルを室内側に押し出した状態を示す模式図、図27(a)は、補強鋼板付きフレームを示す模式図、(b)は、ブレース付きフレームを示す模式図、(c)は、窓サッシ付きフレームを示す模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る第1の耐力補強方法及び第2の耐力補強方法を、図面を参照して説明する。
<<第1の実施形態>>
本発明の実施形態に係る第1の耐力補強方法は、既存の外壁パネル2の剛性を高める方法であり、図3に示すように、耐力補強が必要な壁区域W1〜W4(図4参照)を特定する特定工程S1と、特定工程S1で特定した壁区域W1〜W4に耐力補強を施す耐力補強工程S2と、を備える。特に耐力補強工程S2は、既存の面材Waを取り除く取除工程S21と、補強鋼板7を取り付ける補強工程S22と、面材Waを取り付ける回復工程S23とを備える。以下、第1の耐力補強方法に係る特定工程S1、耐力補強工程S2について説明する。
<特定工程S1>
まず、特定工程S1において耐力補強を施す壁(壁区域)を特定する。この特定方法としては、まず、住宅1を構成する壁、柱、梁及び屋根等の数、大きさ、重量、材質及び構造から、住宅1の重さの中心点である重心(質量の中心)と水平向きの力に対抗する力の中心である剛心(剛性の中心)とを算出する。次に、重心と剛心のへだたりのねじり抵抗に対する割合である偏心率を算出する。
次に、補強後に重心の位置と剛心の位置が近くなるように、換言すると、偏心率が小さくなるように、耐力補強を施す壁を特定する。このように、重心の位置と剛心の位置を近づかせるようにするのは、剛心と重心との距離の分だけ、剛心を中心とする揺れが大きくなるためであり、重心の位置と剛心の位置が離れている状態では、地震等によって住宅1に揺れが生じた場合に部分的に過大な変形が生じてしまうからである。
詳細については後述するが、本実施形態に係る“室外側”からの第1の耐力補強方法によれば、室内の設備状況に影響を受けることなく、どの壁も補強可能である。
例えば、耐力バランスを考慮して特定された壁が、図1に示す記号と対応させて次に示すような壁である場合であって、耐力補強工事を“室内側”から行うときに障害が生じることがあった。ここで、図1は、耐力補強の困難な場所に符号を付して示す間取り図であり、2階建ての住宅1を例に示すものである。
(A)玄関の壁:壁の近くに備え付けの靴箱等がある場合には、その靴箱等を移動させなければならない。
(B)階段に接した壁:階段をすべて撤去する必要がある。
(C)食器棚、サイドボード、シューズボックス等の造作家具に接した壁:造作家具を移動させなければならない。
(D)ユニットバスに接した壁:ユニットバスを撤去する必要がある。
(E)配管スペースに接した壁:給水管周りなどは、作業者が有資格者でなければならないことがあり、人材を確保しなければならない。
(F)間仕切り壁や建具に接した壁:間仕切り壁や建具を撤去する必要がある。
(G)物入れに接した壁:物入れを撤去する必要がある。
(H)キッチン、洗面化粧台、トイレ等の設備機器に接した壁:設備機器を撤去する必要がある。
その他、和室、床の間に接した壁の場合は、長押、廻り縁、鴨居、床の間、天井板等造作材の修復に手間がかかる。またホームエレベーターに接した壁は、ホームエレベーターを他の階に移動させた状態にして、動作を停止させた状態で作業しなければならず手間がかかる。また、塗り壁、タイル、化粧板等のアクセント壁に接した壁については、アクセント壁の汚損を防ぐ必要がある。
また、吹き抜けに接した壁については内部に足場を組む必要がある。また、電気配線が張り巡らされた壁である場合には、配管スペースに接した壁同様に、有資格者による工事が必要となる。
図2(a)は、耐力補強の困難な階段周りを示す模式図であり、1階と2階に亘る階段と、2階と3階とに亘る階段とを模式的に示す図である。図2(a)に示すように階段に接した壁は、階段、踊り場を撤去しなければ、住宅の内側から耐力工事を行うことは難しく、手間がかかっていた。また、図2(b)に示すように、インテリアドアに接する壁を補強する場合には、インテリアドアを汚損しないように養生し、更に作業のためにドアを封鎖しなければならない場合があり、住人の生活(室内環境)に支障をきたしていた。
逆に、耐力補強を住宅1の角に配置された壁に施すようにすると、耐力バランスが好適になりやすく、好ましい。
本実施形態に係る耐力補強は、詳細については後述するが、“室外側”から耐力補強を施すものであるため、図1に示す、(A)玄関の壁、(B)階段に接した壁、(C)造作家具に接した壁、(D)ユニットバスに接した壁、(E)配管スペースに接した壁、(F)間仕切り壁や建具に接した壁、(G)物入れに接した壁、(H)設備機器に接した壁、を耐力補強が必要な壁として特定した場合であっても、耐力補強工事を効率良く行うことが可能である。
<耐力補強工程S2>
(取除工程S21)
図4は、本発明の実施形態に係る第1の耐力補強方法による工事を施す住宅1を模式的に示すものである。耐力補強を施す対象として上記の特定工程S1によって特定された壁区域が、図4における壁区域W1,W2,W3,W4を含むハッチングを施した壁区域である場合について以下に説明する。
以下の説明において、図4におけるハッチングを施した壁区域のうち、特に壁区域W1について具体的に説明し、壁区域W2,W3,W4について補足的に説明する。
まず、図5に示す壁区域W1における外壁パネル2の平板状の面材Wa、及び面材Waの下方に取り付けられた化粧胴水切Wbを、図6に示すように撤去する。具体的には、面材Wa及び化粧胴水切Wbの撤去作業は、その周囲のシーリング10に図示せぬカッターで切り込みを入れ、更に、面材Wa及び化粧胴水切Wbを固定する図示せぬ固定ねじ上のパテをカッターで除去し、固定ねじを図示せぬドライバによって取り外すことによってなされる。面材Wa及び化粧胴水切Wbの撤去した後には、外壁パネル2からは、断熱材としてのグラスウールGW及び下地合板Wcが露出することとなり、胴差3からは、断熱板Wdが露出することとなる。
次に、下地合板Wc及び断熱板Wdを図7に示すようにパネルフレーム2aから取り除く。ここで、パネルフレーム2aは、壁の剛性を高めるために設けられ、且つ、断熱材としてのグラスウールGWを保持するものであり、断面コの字状を有する鋼製のもので、少なくとも四片が連結されて全体として枠状に形成されている。
(補強工程S22)
次に、パネルフレーム2a及び柱フレーム4に、耐力補強について直接的に機能する上下2枚の補強鋼板7をビス17によって取り付ける。
ここで、補強鋼板7は、鋼製板状であり、図8に示すように所定間隔でマトリクス状に複数のパンチ孔7aを有し、その四隅には、平面上において略正方形状である切欠き7bを有する。
このように,補強鋼板7は、パンチ孔7aが所定の間隔及び数で形成されていることで、パネルフレーム2aに取り付けられることによって外壁パネル2に所定の剛性を付与するよう設計されている。
また、地震が発生した場合等、住宅1が揺れることによって、パネルフレーム2a、柱フレーム4及び補強鋼板7が弾性変形することがある。このような場合、補強鋼板7の四隅に切欠き7bが形成されていない場合には、補強鋼板7において最も変形量が大きくなる隅部がパネルフレーム2a又は柱フレーム4に当接することによって、補強鋼板7に突っ張りが生じ、パネルフレーム2a及び柱フレーム4との間に固定されたビス17が外れてしまうことがある。補強鋼板7は、その四隅に切欠き7bを有することで、補強鋼板7に突っ張りが生じず、パネルフレーム2a及び柱フレーム4から外れることを防ぐ。
また、切欠き7bは、後述する左補強板20,右補強板21の収容部としても機能する。
次に、図9に示すように、補強鋼板7の下部にある2個の切欠き7bの下方に、第1の補強金物8及び第2の補強金物9をウェブ3a部分に収容されるように胴差3の上側のフランジ3bにそれぞれ取り付ける。
ここで、第1の補強金物8は、後述する左補強板20と胴差3とを連結するためのものであり、図10に示すように、フランジ3bに固定される上板8aと、上板8aの下面の両側部に、上面を接合された2枚の側板8bと、上板8a及び2枚の側板8bの前面に接合された正面板8dと、上板8a及び2枚の側板8bにおける正面板8dの逆側に接合された裏板8cとから構成される。
上板8aは、通し溝8eを有し、通し溝8eの幅よりも僅かに小さな径を有するボルト14がフランジ3bの上側から通され、通し溝8eに通されて、上板8aの下面側からナット16が締めこまれることによって、フランジ3bに固定される。
また、正面板8dには、後述する左補強板20が後述するドリルネジ25によって固定される。
このように構成される第1の補強金物8を、図9中、左下隅にある切欠き7bの下方に位置するフランジ3bの下面にボルト14及びナット16によって取り付ける。
また、第2の補強金物9は、後述する右補強板21と胴差3とを連結するためのものであり、図11に示すように、フランジ3bに固定される上板9aと、上板9aの下面の両側部に、上面を接合された2枚の側板9bと、上板9a及び2枚の側板9bの前面に接合された正面板9dと、2枚の側板9bにおける正面板9dの逆側に接合された裏板9cとから構成される。
上板9aは、通し溝9eを有し、通し溝9eの幅よりも僅かに小さな径を有するボルト15がフランジ3bの上側から通され、通し溝9eに通されて、上板9aの下面側からナット16に締めこまれることによって、フランジ3bに固定される。
また、裏板9cは、2枚の側板9b間よりも長く、側板9bから両側に突出して側板9bに接合されている。裏板9cは、側板9bから突出した両側の部位のそれぞれに2個の取付孔9fを有する。この取付孔9fは、ドリルネジ25を通すことによって裏板9cを胴差3のウェブ3aに取り付けるためのものである。
また、正面板9dには、後述する右補強板21が後述するドリルネジ25によって固定される。
このように構成される第2の補強金物9を、図9中、右下隅にある切欠き7bの下方に位置する胴差3のウェブ3aにドリルネジ25によって、フランジ3bの下面にボルト15及びナット16によって取り付ける。
次に、図12に示すように左補強板20を第1の補強金物8等に、右補強板21を第2の補強金物9等に取り付ける。
ここで、左補強板20は、鋼製であり、接合金物18と第1の補強金物8とパネルフレーム2aと柱フレーム4とを固定するものである。左補強板20は、図13に示すように、接合金物18に取り付けられる第1の取付板20aと、第1の補強金物8、パネルフレーム2a及び柱フレーム4に取り付けられる第2の取付板20bとから構成される。
第1の取付板20aには、正面側に8つの孔18aが形成された接合金物18にボルト15及び図示せぬナットで固定するための4つの通し孔20cが形成されている。この通し孔20cは、接合金物18の8つの孔18aのうち4つの孔18aと略同じ大きさ、同じ間隔で形成されている。
第2の取付板20bには、ドリルネジ25によって、第1の補強金物8に固定するための4つの下穴20e、及びパネルフレーム2a及び柱フレーム4に固定するための2列各5つの下穴20eが形成されている。この下穴20eは、左補強板20が接合金物18に取り付けられた状態時に、第1の補強金物8の正面板8d及び、パネルフレーム2a及び柱フレーム4に対向する位置に形成されている。
第2の取付板20bには、ボルト15の頭が収まる程度の十分な大きさで形成された通し孔20dが形成されている。第1の取付板20aと第2の取付板20bとは、通し孔20cの1つと通し孔20dとが同軸上に位置するように、ずれた状態で重ね合わせられて接合されている。
このように構成される左補強板20を、図12中、左下隅にある切欠き7bの下方に位置する接合金物18にボルト15によって取り付け、第1の補強金物8、パネルフレーム2a及び柱フレーム4にドリルネジ25によって取り付ける。
また、右補強板21は、鋼製であり、第2の補強金物9とパネルフレーム2aと柱フレーム4とを固定するものである。右補強板21は、図14に示すように、ドリルネジ25によって第2の補強金物9に固定するための6つの下穴21a、及びパネルフレーム2a及び柱フレーム4に固定するための2列各5つの下穴21bが形成されている。この下穴21aは、第1の補強金物8の正面板8dに対向する位置に形成されており、下穴21bは、パネルフレーム2a及び柱フレーム4に対向する位置に形成されている。
このように構成される右補強板21を、図12中、右下隅にある切欠き7bの下方に位置する第2の補強金物9とパネルフレーム2aと柱フレーム4にドリルネジ25によって取り付ける。
なお、上記の第1の補強金物8、第2の補強金物9、左補強板20又は右補強板21は、胴差3とパネルフレーム2aと柱フレーム4とを直接的又は間接的に連結できれば、その形状は任意である。つまり、第1の補強金物8、第2の補強金物9、左補強板20又は右補強板21は、これらの取付位置にある胴差3、上下のパネルフレーム2a又は柱フレーム4の形状に応じて任意の形状とすることができる。
例えば、他の壁区域W2,W3,W4を図15に示すように、上下階に跨って長く形成された補強板22であっても、土台部24に取り付けられる補強板23であってもよく、また、補強金物を、これらの補強板22,23の取り付けに適した形状に形成するようにしてもよい。
次に、図16〜図18に示すように、補強鋼板7上の四周及び中央長手方向に下地合板Weを取り付ける。
ここで、下地合板Weは、第1層We1と第2層We2の2層で構成されている。下地合板Weは、このように2層で構成されることによって、第1層We1をパネルフレーム2a及び柱フレーム4に固定した後であっても、第2層We2の厚みを調整することによって、下地合板We全体の厚みの調整が容易にできる。
第1層We1には、図16及び図18(b)に示すように、補強鋼板7とパネルフレーム2a又は柱フレーム4とを固定するビス17の頭部を収容可能なように、ビス17に対向する位置に複数の貫通孔Wfが形成されている。
第2層We2は、第1層We1と略同じ大きさで形成されているが第1層We1と異なり貫通孔Wfを有してはいない。
このように第1層We1及び第2層We2から構成される下地合板Weを、柱フレーム4及び補強鋼板7の四周にビス27によって固定し、補強鋼板7の中央長手方向に沿う部分を木ネジ28によって固定する。
なお、下地合板Weと補強鋼板7とは、その厚みの合計が、取り除かれた既存の下地合板Wcと同じ厚みとなるように形成されている。換言すると、下地合板Weは、既存の下地合板Wcに比べて、補強鋼板7の厚み分薄く形成されている。
このように形成されていることで、後述する新たに取り付けられる面材Waが周囲の既存の面材Waに対して面一に取り付けられることとなる。
次に、左補強板20及び右補強板21上であって切欠き7bによって露出する部位に、下地合板Wgを取り付ける。図18において右補強板21上の下地合板Wgを示すように、下地合板Wgには、右補強板21上に突出するドリルネジ25の頭部を収容可能な位置に複数の貫通孔Whが形成されている。下地合板Wgは、このように形成されていることによって、右補強板21に取り付けられた状態において右補強板21に密着することとなる。
(回復工程S23)
次に、下地合板We,Wgの正面に接着剤を塗布し、面材Waを取り付ける。なお、取り付ける面材Waは、既設のものであっても新たに製造されたものであってもよい。
更に、予め面材Waの四周に形成されている下穴の位置で、面材Waと下地合板We,Wgとを図示せぬドライバによってビス止めする。このようにして、耐力補強工事における主な作業が完了し、図19に示すように、外壁パネル2の内に補強鋼板7が取り付けられ、外壁パネル2と胴差3とが、第1の補強金物8、第2の補強金物9、左補強板20及び右補強板21によって固定され耐力が高まることとなる。
上記実施形態においては、補強鋼板7をパネルフレーム2a及び柱フレーム4に取り付けることによって耐力を向上させるものとして説明したが、これに限定されず、例えば、筋交状のブレースをボルト・ナットでフレームに取り付けるようにしてもよい。
このような場合であっても、耐力補強を施した面材の下地材の厚みを、他の面材の下地材の厚みよりもブレースを取り付けたことより増加する厚み分薄くすることで、耐力補強を施した面材と他の面材とを面一にすることができる。
上記実施形態に係る第1の耐力補強方法においては、外壁パネル2を室外側から補強することにより住宅1の室内側からの作業を全く必要としないため、室内側に造作家具、階段又は配管スペース等があるために室内側からの作業が困難な場合に好適である。
<<第2の実施形態>>
本発明は、上記実施形態に係る第1の耐力補強方法に限定されず、外壁パネル32を室外側で交換する以下に説明する第2の耐力補強方法を含む。
本実施形態に係る第2の耐力補強方法は、複数の外壁パネル32を有する既存の住宅31において耐力の弱い外壁パネル32Xを耐力の強い外壁パネル32Zに入れ替えることによって耐力を補強する方法である。
各構成部材については後述するが、本実施形態に係る第2の耐力補強方法は、図20に示すように、上記の第1の耐力補強方法と同様に壁区域を特定する特定工程S1と、特定工程S1で特定した壁区域に耐力補強を施す耐力補強工程S3と、を備える。
特に耐力補強工程S3は、既存の胴面材33X,33Yを取り除く胴面材取除工程S31と、支持金物36を取り付ける支持金物取付工程S32と、支持金物36を介して胴差34をジャッキ35で持ち上げる持上工程S33と、既存の外壁パネル32Xを住宅31から取り除く外壁パネル取除工程S34と、新たな外壁パネル32Zを住宅31に取り付ける外壁パネル取付工程S35と、ジャッキ35を縮めて胴差34を下ろす持上解除工程S36と、支持金物36及び支持部材セット37を取り除く支持金物等取除工程S37と、胴面材33X,33Y等を胴差34に取り付ける回復工程S38とを主に備える。
次に、図21〜図24を参照して、第2の耐力補強方法による補強工事を施す各部材について説明する。
本実施形態において、耐力補強工事を施す住宅31を構成する外壁パネル32,32X,32Yは、図24Aに示すように、鋼製のフレーム32fと、フレーム32fに間接的に固定され住宅31の屋外側に位置する外面材32aと、フレーム32fに囲われるように配設されたグラスウールGWと、フレーム32fの住宅31の屋内側に取り付けられた木桟32bとから構成される。
本実施形態に係る第2の耐力補強方法における交換対象である外壁パネル32は、図21に示す外壁パネル32Xである。外壁パネル32Xは、外壁パネル32のうち、耐力バランスを考慮して耐力補強が必要なものとして特定されたものであり、例えば、ブレースや補強鋼板を有しないフレームを備えるものや、壁の構造を熟知しない業者によってフレーム32fに孔が開けられ、耐力補強のために交換が必要となったもの等の耐力の弱いものである。また、外壁パネル32Yは、外壁パネル32Xに隣接して配設されているものである。
胴差34は、上下端のフランジの間にウェブ34aを有する鋼製のH型鋼の梁であり、外壁パネル32X,32Yの上方に、本実施形態において住宅31の1階と2階との間に水平に渡って配設されている。また、胴差34には、後述する支持金物36の取り付けに用いられる接合金物38が所定の間隔で取り付けられている。接合金物38は、胴差34の長手方向に平行な少なくとも1つのタップ孔38aと、胴差34の長手方向に垂直な少なくとも3つのタップ孔38bとを有する。
胴面材33,33X,33Yは、胴差34の外面を覆うものである。特に、胴面材33X,33Yは、交換対象である外壁パネル32Xの上方、外壁パネル32Xの隣に設けられた外壁パネル32Yの上方にそれぞれ配設されているものである。
支持金物36は、鋼製であり、後述するジャッキ35によって胴差34を持ち上げるために用いられるものである。
支持金物36は、図23及び図24A〜図24Cに示すように、胴差34に取り付けられる側から順に、断面T形であり一方向に長尺である取付部36aと、断面H形であり、取付部36aの長手方向に対して垂直に延在するように接合された第1の突出部36bと、第1の突出部36bと略同一の形状を成し、第1の突出部36bのH形におけるウェブの延在方向の一方(胴差34の取り付け状態における上方)にずれて第1の突出部36bに接合された第2の突出部36cとから主に構成される。
取付部36aが、接合金物38のタップ孔38aに1本のビス36dで締結され、タップ孔38bに3本のビス36eで締結されることにより、支持金物36は、接合金物38を介して胴差34に固定されることとなる。
ジャッキ35は、図23、図24A及び図24Cに示すように、地面G上に載置される下板35eと、下板35eから上方に延在する円筒状の本体35aと、内面に雌ネジを有し、本体35aに回転可能に支持される回転部35bと、下端部の外面に雄ネジのネジ部35gを有して回転部35bに螺合し、本体35aの内部に対して延出及び収容可能な円筒状の伸縮部35cと、伸縮部35cの上端に固定された上板35dとから構成される。
ジャッキ35は、伸縮部35cを伸長させたときに押し上げ対象である支持金物36における第2の突出部36cの下面に当接する位置に配設される。上板35dには、6つの取付孔35fが形成されており、上板35dは、いずれかの取付孔35fと図示せぬ締結具によって支持金物36の第2の突出部36cの底部に固定されている。なお、ジャッキ35は、姿勢の安定のために、厳密には、地面Gの上に敷かれた図示せぬ鉄板、及び図示せぬ合板上に下板35eが乗るように配設される。
次に、第2の耐力補強方法について具体的に説明する。
<特定工程S1>
本実施形態の第2の耐力補強方法における特定工程S1は、上記第1の耐力補強方法における特定工程S1と同じである。つまり、耐力バランスを考慮して、偏心率が小さくなるように、耐力補強を施す外壁パネル32Xを特定する。
<耐力補強工程S3>
(胴面材取除工程S31)
次に、特定された外壁パネル32Xを取り外すのに際して、上方の設けられた胴差34を持ち上げるための後述する支持金物36を取り付けるために、胴差34を露出させる。具体的には、胴差34を覆う図21に示す胴面材33X,33Yの周囲のシーリング50にカッターで切れ目をいれ、図22に示すように、胴面材33X,33Yを住宅31から取り外す。
次に、外壁パネル32Xと胴差34とを締結する図24Aに示す取付ボルト32cを外す。このように取付ボルト32cを外しておくことで、胴差34から外壁パネル32Xを取り外し可能となり、且つ、後の工程で胴差34を持ち上げる際に外壁パネル32Xの荷重が胴差34にかからなくなる。更に、外壁パネル32Yと胴差34とを締結する不図示の取付ボルトを所定量だけ緩める。このようにして、後の工程で胴差34を持ち上げる際に、外壁パネル32Yの荷重が胴差34に加わることを防ぎ、胴差34の持ち上げを妨げないようにする。
(支持金物取付工程S32)
次に、胴差34に固定された接合金物38に、住宅31の外面から突出するように支持金物36を取り付ける。
(持上工程S33)
次に、接合金物38を介して胴差34に取り付けられた支持金物36と地面Gとの間に、図23及び図24に示すジャッキ35を配設する。ジャッキ35の回転部35bに、長尺の回転治具40を取り付ける。回転治具40によって、回転部35bにおける本体35aの軸線上にある回転中心から力を加える部位までの距離を長くでき、同じ力に対する回転部35bのトルクを大きくすることができる。
そして、回転治具40を用いて回転部35bを本体35aの軸を中心に一方向に回転させ、回転部35bの内面に形成された雌ねじと、伸縮部35cの外面に形成されたネジ部35gとの相対的な螺合位置を変えて、本体35aに収容された伸縮部35cを上方へ突出(伸長)させる。
そして、伸縮部35cを伸長させて、支持金物36(具体的には、第2の突出部36c)の下面に上板35dを当接させた後、支持金物36の第2の突出部36cの底部と上板35dとをいずれかの取付孔35fを通る図示せぬ締結具によって固定する。
更に、支持金物36を介して胴差34を本実施形態では3,4mm程度持ち上げ、胴差34から外壁パネル32Xにかかる荷重が小さくなるようにする。ここで、胴差34を持ち上げる高さは3,4mm程度で短いために、2階への影響は少ないが、部屋が傾斜することには変わりないため、念のために2階の家具等の状態を確認しながら胴差34の持ち上げ作業を行う。
(外壁パネル取除工程S34)
次に、外壁パネル32Xを住宅31から取り除く作業を行う。この作業、及び後述する新たな外壁パネル32Zを取り付ける作業は、手作業で行うようにしてもよいが、より簡単に作業を行うために、次に説明する押出治具39を用いて行う。
押出治具39は、梃子の原理を利用して動作するもので、図25,図26に示すように、操作棒39aと、操作棒39aの一端部に設けられた回動支持部39bと、操作棒39aの中間部分から突出する作用部39cとから構成される。
回動支持部39bは、胴差34の長手方向に平行な向きで胴差34に固定された渡し棒45に対して、渡し棒45を中心に操作棒39aを回動可能に支持するためものであり、操作棒39aの長手方向に対し垂直に突出している。回動支持部39bの突出側の端部39dは、断面円弧状を成し、操作棒39aからの回動支持部39bの突出方向に対して垂直方向に延在している。端部39dは、図示せぬクランプによって渡し棒45に回動可能に取り付けられる。
作用部39cは、押し出し対象である外壁パネル32X(、又は後述する新たな外壁パネル32Z)に当接して、作業者から操作棒39aに加えられた力に基づく押し出し力を外壁パネル32Xに加えるものであり、回動支持部39bの突出方向に平行な方向に操作棒39aから突出している。作用部39cの突出側の端部39eは、円柱状に形成されており、操作棒39aからの作用部39cの突出方向に対して垂直方向に延在している。端部39eが円柱状に形成されていることにより、操作棒39aの渡し棒45を中心とする回動動作中において、端部39eに当接する部材には、常に端部39eの径方向に力が加わることとなる。
このように構成された押出治具39を用いて、外壁パネル32Xを住宅31から取り外す作業について、次に説明する。
まず、押出治具39が外壁パネル32Xに室内側から当接できるように、外壁パネル32Xの室内側にある図示せぬクロス及び図24Aに示す石膏ボードPBを剥がす。この際、外壁パネル32XのグラスウールGWを除去する。
次に、押出治具39の設置スペース及び回動スペースを確保するために、外壁パネル32Xの室内側の上部に位置する一階の天板41の一部を取り外して、作業空間41aを形成する。
次に、外壁パネル32Xの上方にある胴差34等の鉄骨部分に渡し棒45を取り付ける。ここで、渡し棒45を取り付ける向きは、渡し棒45の長手方向が外壁パネル32Xを押し出す方向に対して垂直となる方向であって、胴差34の長手方向に平行となる方向である。そして、操作棒39aが渡し棒45を中心に上下方向に回動可能となるように、図示せぬクランプで渡し棒45に端部39dを取り付ける。
次に、作用部39cが外壁パネル32Xに近接する方向に、操作棒39aを押し込んで回動させ、作用部39cと外壁パネル32Xの上部の木桟32bとの間に配設された当て板39fを介して、外壁パネル32Xを胴差34から離れるまで押し込み、作用部39cを介して外壁パネル32Xの上部を住宅31の外部に押し出す。
そして、胴差34から離れた外壁パネル32Xを上方に持ち上げつつ、室外から引き出すことによって、外壁パネル32Xを住宅31から取り外す。
(外壁パネル取付工程S35)
次に、新たな外壁パネル32Zを住宅31に取り付ける作業を行う。この作業は、上記の外壁パネル32Xの取り外し作業と同様に、押出治具39を用いて行う。
外壁パネル32Xが取り外された箇所の上方に回動可能に押出治具39を配設するために、支持部材セット37を用いる。
支持部材セット37は、図23に示すように、一端部に取付板37bを有し取付板37bから垂直に延出する突出棒37aと、2本の突出棒37aの垂直に渡されてクランプ37eにより固定される渡し棒37dとから構成される。
このように構成された支持部材セット37を、外壁パネル32Xが取り外された箇所の上方にある胴差34のウェブ34aの室外側に取り付ける。
具体的には、2本の突出棒37aの取付板37bを、水平方向に間隔を空けて胴差34のウェブ34aにボルト37cで固定する。そして2本の突出棒37aに跨るように渡し棒37dを渡し、2本の突出棒37aのそれぞれと渡し棒37dとをクランプ37eで固定する。
そして、渡し棒37dに、押出治具39の回動支持部39bの端部39dを上下方向に回動可能に図示せぬクランプで取り付ける。
更に、新たな外壁パネル32Zを用意して、外壁パネル32Zの下端を、取り外される前の外壁パネル32Xの下端が配置されていた箇所に配置する。
次に、作用部39cが外壁パネル32Zに近接する方向に、操作棒39aを押し込んで回動させ、作用部39cと外壁パネル32Zの外面材32aの上部との間に配設された当て板39fを介して、外壁パネル32Zを垂直に立設するまで押し込む。
(持上解除工程S36)
次に、ジャッキ35の回転部35bを操作してジャッキ35の伸縮部35cを下方に縮め、ジャッキ35による支持金物36を介しての胴差34の持ち上げを解除する。外壁パネル32Zは、ジャッキ35からの押し上げが解除された胴差34が下方に移動することによって、胴差34と土台Bとの間に挟持された状態となる。そして、外壁パネル32Zを土台B、胴差34及び図示せぬ柱にボルト・ナットによって固定して、外壁パネル32Zの取り付けが完了する。
(支持金物等取除工程S37)
更に、外壁パネル32Zの住宅31への取り付け完了後、支持金物36及び支持部材セット37を胴差34から取り除く。
(回復工程S38)
更に、外壁パネル32Xを押し出す作業空間41aを確保するために取り外した天板41の一部を新たに取り付け、外壁パネル32Zの室内側に石膏ボードPB、図示せぬクロスを貼り付け、新たな胴面材33及び断熱材を胴差34の外面に取り付けて修繕作業を行い、完全にパネル交換工事が完了することとなる。
本発明によれば、上記の既存の外壁パネル32Xから新たな外壁パネル32Zへ交換することによって、例えば外壁パネル32Xのフレーム32fが破損した場合に、破損していない新たなフレーム32fを備える外壁パネル32Zに交換するようにして耐力補強ができる。
その他、例えば、破損していなくても耐力の弱い外壁パネル32Xを、耐力補強がされた種類の異なる外壁パネル32Zに交換するようにしてもよい。
具体的には、単に矩形状に形成された耐力の弱い外壁パネル32Xを、図27(a)に示すような鋼製のプレートが固定された補強鋼板付きフレーム42、又は図27(b)に示すようなブレース付きフレーム43を備える新たな外壁パネル32に交換するようにしてもよい。
その他、耐力補強が必要な壁として特定された外壁パネル32が、図27(c)に示すような窓サッシ付きフレーム44を有する外壁パネル32である場合に、本実施形態に係る第2の耐力補強方法を使用して、窓サッシを有しない通常のフレーム32f付きの外壁パネル32に変更するようにできる。それに伴って、窓サッシを有しない通常のフレーム32f付きの外壁パネル32を窓サッシ付きフレーム44を有する外壁パネル32に交換するようにしてもよい。
その他、例えば、耐力補強が必要な壁として特定された部位が耐力の弱い換気扇が設けられた外壁パネル32である場合にも同様に本発明を使用することができる。
上記の第2の耐力補強方法は、外壁パネル32を室内側から室外側に押し出すために、外壁パネル32の内側のクロス、石膏ボードPB(、及び天井が低い場合に天板41)の一部を取り除く必要があるが、既存の外壁パネル32を室外に取り出し、新たな外壁パネルを室外から取り付けるという意味で、住宅1の室外からの耐力補強方法に含まれる。
この第2の耐力補強方法は、室内側の作業スペースが必要となるのは、押出治具39を用いて既存の外壁パネル32を取り出す場合のみである。つまり、室内側に外壁パネル32を取り出して、新たな外壁パネル32を室内側から取り付ける場合よりも、室内側の作業スペースを必要としない。このため、造作家具、階段、ユニットバス等に接した壁であっても、押出治具39を用いる作業スペースさえ確保できれば、耐力補強を施すことが可能となる。
上記の実施形態において、本発明の耐力補強方法について説明した。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、耐力補強の対象である建築物は、複数の外壁パネルから構成されるものに限定されない。このような場合であっても、柱や梁に補強鋼板を直接取り付けるようにすることで、同様に耐力補強が可能である。
1,31 住宅(建築物)
2 外壁パネル
2a パネルフレーム
3 胴差(梁)
3a ウェブ
3b フランジ
4 柱フレーム
7 補強鋼板(耐力補強部材)
7a パンチ孔
7b 切欠き
8 第1の補強金物(連結補強部材)
8a 上板
8b 側板
8c 裏板
8d 正面板
8e 通し溝
9 第2の補強金物(連結補強部材)
9a 上板
9b 側板
9c 裏板
9d 正面板
9e 通し溝
9f 取付孔
10 シーリング
14,15 ボルト
16 ナット
17 ビス
18 接合金物
18a 孔
20 左補強板(連結補強部材)
20a 第1の取付板
20b 第2の取付板
20c,20d 通し孔
20e 下穴
21 右補強板(連結補強部材)
21a,21b 下穴
22,23 補強板(連結補強部材)
24 土台部
25 ドリルネジ
27 ビス
28 木ネジ
32,32X,32Y,32Z 外壁パネル
32a 面材
32b 木桟
32c 取付ボルト
32f フレーム
33,33X,33Y 胴面材
34 胴差
34a ウェブ
35 ジャッキ
35a 本体
35b 回転部
35c 伸縮部
35d 上板
35e 下板
35f 取付孔
35g ネジ部
36 支持金物
36a 取付部
36b 第1の突出部
36c 第2の突出部
36d,36e ビス
37 支持部材セット
37a 突出棒
37b 取付板
37c ボルト
37d 渡し棒
37e クランプ
38 接合金物
38a,38b タップ孔
39 押出治具
39a 操作棒
39b 回動支持部
39c 作用部
39d 端部
39e 端部
39f 当て板
40 回転治具
41 天板
41a 作業空間
42 補強鋼板付きフレーム
43 ブレース付きフレーム
44 窓サッシ付きフレーム
45 渡し棒
50 シーリング
B 土台
G 地面
GW グラスウール
PB 石膏ボード
W1,W2,W3,W4 壁区域(壁面)
Wa 面材(外面)
Wb 化粧胴水切
Wc 下地合板
Wd 断熱板
We 下地合板
We1 第1層
We2 第2層
Wf 貫通孔
Wg 下地合板
Wh 貫通孔

Claims (8)

  1. 家屋の壁面を耐力補強する耐力補強方法であって、
    前記家屋の室内に設備が設けられている箇所の壁面を特定する特定工程と、
    該特定工程で特定した壁面に外側から耐力補強する耐力補強工程と、
    を有し、
    前記壁面は、枠状のフレームと、該フレームの外側に取り付けられる面材とを少なくとも備えた外壁パネルで構成されており、
    前記耐力補強工程は、
    特定した前記外壁パネルの前記面材を取り除く取除工程と、
    該取除工程によって前記面材を取り除いたことによって露出する前記フレームの外側の面に耐力補強部材を取り付ける補強工程と、
    該補強工程によって前記耐力補強部材を取り付けた後に、前記耐力補強部材の外側に前記取り除いた面材又は新たな面材を取り付けることによって壁面を形成する回復工程と、を備えることを特徴とする耐力補強方法。
  2. 前記補強工程において、前記フレームの外側の面にプレート状に形成された前記耐力補強部材を取り付けることを特徴とする請求項1に記載の耐力補強方法。
  3. 耐力補強対象である前記壁面は、床下に設けられた梁に固定されており、
    前記耐力補強工程において、前記壁面と前記梁との間に連結補強部材を取り付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐力補強方法。
  4. 前記設備は、造作家具であり、該造作家具の近傍に配置された前記壁面に対して耐力補強を施すことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の耐力補強方法。
  5. 前記設備は、階段であり、該階段の近傍に配置された前記壁面に対して耐力補強を施すことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の耐力補強方法。
  6. 前記設備は、配管又は電気設備であり、該配管又は該電気設備の近傍に配置された前記壁面に対して耐力補強を施すことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の耐力補強方法。
  7. 前記設備は、間仕切り壁や建具であり、該間仕切り壁や建具の近傍に配置された前記壁面に対して耐力補強を施すことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の耐力補強方法。
  8. 前記設備は、ホームエレベーターであり、該ホームエレベーターの近傍に配置された前記壁面に対して耐力補強を施すことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の耐力補強方法。
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