(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置や接続形態、組立や製造の工程(ステップ)又は工程の順序等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(建物ユニット)
まず、本発明の実施の形態に係る建物ユニット1の構成について、図1〜図3を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る建物ユニットを屋内側の面から見たときの斜視図である。図2は、同建物ユニットの建築構造及び設備を示す図であり、図1に示される建物ユニットの壁下地材を透過して示している。図3は、同建物ユニットを屋外側の面から見たときの斜視図である。
図1に示される建物ユニット1は、建物(建築物)の一部を構成するものであり、建築現場以外で予め組み立てられた1つ又は複数のユニット(単位ユニット)と、建物に関する種々の設備とを有する。本実施の形態における建物ユニット1は、当該建物ユニット1をコアとして建物を建築するためのコアユニットである。建物は、例えば住宅であるが、店舗、工場又は倉庫等の非住宅であってもよい。
建物ユニット1のサイズは、一例として、平面サイズが3640mm×1820mm(2坪)である。なお、図1に示される一点破線は、建物ユニット1を用いて建物を建築する際の当該建物における建築構造体を示している。具体的には、建物ユニット1の一の外側面には、建築構造体として5本の梁4aが取り付けられ、建物ユニット1の他の外側面には、建築構造体として2本の梁4bが取り付けられる例を示している。
建物ユニット1は、例えば2階建て以上の住宅の一部を構成する住宅ユニットであり、複数階の各々の階を構成する単位ユニットを複数個積み上げて構成されている。本実施の形態における建物ユニット1は、2階建て住宅の一部を構成するものであり、図1〜図3に示すように、第1ユニット11及び第2ユニット12の2つの単位ユニットを積み重ねることによって構成されている。
また、建物ユニット1は、単位ユニットごとに工場(敷地や建屋)等の建築現場以外の場所で予め組み立てられている。つまり、第1ユニット11及び第2ユニット12の各々は、例えば工場等で予め組み立てられている。このように、第1ユニット11及び第2ユニットは工場等で各種設備が予め組み込まれた工業化ユニットであるので、高品質かつ高機能のユニットを低コストで製造することができる。
工場で組み立てられた第1ユニット11及び第2ユニット12は、トラック等の運搬車両によって建築現場に運搬され、建築現場で積み重ねられて連結固定される。
第1ユニット11は、複数階のうちの一の階を構成する単位ユニットであり、本実施の形態では、建物ユニット1の1階部分を構成する下ユニットである。第2ユニット12は、複数階のうちの他の階を構成するユニットであり、本実施の形態では、建物ユニット1の2階部分を構成する上ユニットである。つまり、第2ユニット12は、第1ユニット11の上方の階を構成するユニットであり、本実施の形態では、第1ユニット11の直上階を構成するユニットである。
第1ユニット11及び第2ユニット12の高さは、第1ユニット11及び第2ユニット12を各ユニット単位でトラック等の運搬車両の荷台に載せたときに、道路交通法の高さ制限を超えないような高さに設定されている。本実施の形態において、第1ユニット11の高さと第2ユニット12の高さは同じであり、一例として全高2700mmである。
第1ユニット11は、例えば木造軸組構法による建築構造体(軸組構造体)11aを有する。第2ユニット12は、第1ユニット11と同様に、例えば木造軸組構法による建築構造体(軸組構造体)12aを有する。建築構造体11a及び12aは、複数の柱や横架材(梁等)等の建材からなる軸組と、根太等の建材からなる床組とによって構成されており、工場等の建築現場以外の場所において予め組み立てられている。
なお、建築構造体11a及び12aは、少なくとも柱を有していればよく、梁等の横架材は建築現場で組み合わせる場合もあり必ずしも必要ではない。この場合、複数の柱を卯横架材以外で固定しておくことが好ましく、例えば、壁下地材等の下地材(構造用合板等)等を複数の柱に架することで複数の柱を固定することができる。
また、建築構造体11a及び12aの各々は、上面視において4つの面(外側面)によって囲まれている。この4つの面には、外壁面となる室外側の面と内壁面となる室内側の面とが含まれている。本実施の形態では、1つの室外側の面と3つの室内側の面とで4つの面が構成されている。
本実施の形態における建物ユニット1では、第1ユニット11と第2ユニット12の間にスペーサ80が配置されている。スペーサ80は、第2ユニット12の床面の高さを調整するための高さ調整部材であり、第2ユニット12の床面の高さを高くした場合に挿入される。つまり、建築現場において、第1ユニット11と第2ユニット12との間にスペーサ80を挿入することによって、第2ユニット12の床面の高さをスペーサ80の高さ(厚み)の分だけ底上げすることができる。スペーサ80は、例えば、平面視がロの字状となるように4本の木材が組み合わされた外枠と、外枠に架するように配置された1本の梁(横架材)とによって構成されている。
第1ユニット11と第2ユニット12との固定は、例えばボルトとナットとを用いて行うことができる。第1ユニット11と第2ユニット12との固定方法の詳細については後述する。
以下、第1ユニット11及び第2ユニット12の構成について、図1〜図3を参照しながら、図4〜図7を用いて詳細に説明する。図4は、図1に示される建物ユニットに設置された各種設備を示す図である。図5は、第1ユニットの平面断面図であり、図6は、第2ユニットの平面断面図であり、図7は、第1ユニット及び第2ユニットの側断面図である。
なお、図4等において、各種配管に付した符号については同種の配管全てに付したものではなく、同種の配管であっても符号を付していないものも存在する。また、各図において、建築構造体11a及び12aにおける梁や柱の本数及び形状は、厳密に一致していない場合がある。
図1、図3、図5〜図7に示すように、第1ユニット11及び第2ユニット12は、壁下地材13(外壁下地材13a、内壁下地材13b)、天井下地材14及び床下地材15を有する。壁下地材13、天井下地材14及び床下地材15は、例えば、構造用合板、ボード又はパネル等の板材であり、建築構造体11a及び12aに取り付けられている。図1に示すように、建築構造体11a及び12aとスペーサ80とは、壁下地材13によって覆われており、壁下地材13を取り付けた後は外からは見えなくなっている。
一例として、図1及び図3に示すように、建築構造体11a及び12aの4つの外側面のうち、後述する凹部16が形成された一の外側面(室外側の面)には外壁下地材13aが取り付けられており、それ以外の3つの外側面(室内側の面)には内壁下地材13bが取り付けられている。
なお、本実施の形態における第1ユニット11及び第2ユニット12では、壁下地材13、天井下地材14及び床下地材15は、建築構造体11a及び12aの施工の際に、工場で予め取り付けられているが、工場ではなく建築現場で取り付けてもよい。つまり、建物ユニット1は、図2に示すように、壁下地材13、天井下地材14及び床下地材15がなく、建築構造体11a及び12aと設備とのみによって構成されていてもよい。
また、外壁下地材13aを取り付けた後に、さらに、外壁下地材13aに、板壁、塗壁又は張壁等の外壁を施工してもよい。同様に、内壁下地材13b及び天井下地材14を取り付けた後に、内壁下地材13b及び天井下地材14に、クロスやタイル等の内装材を施工してもよいし、床下地材15を取り付けた後に、床下地材15にフローリングや畳等の床材を施工してもよい。なお、外壁、内装材及び床材の施工は、工場で予め行ってもよいし、建築現場で行ってもよい。
また、図1及び図3に示すように、第1ユニット11の壁(壁下地材13)には壁孔25a及び26aが設けられている。また、第2ユニット12の壁(壁下地材13)には壁孔25bが設けられている。本実施の形態において、壁孔25a、26a及び25bは、外壁下地材13aに設けられている。壁孔25a、26a及び25bの開口形状及びサイズは、例えば縦が10cmで横が10cmの正方形であるが、これに限るものではない。
第1ユニット11の壁孔25a及び第2ユニットの壁孔25bは、第1ユニット11と第2ユニット12とを連結する際に用いられる。つまり、第1ユニット11と第2ユニット12とは、壁孔25a及び25bを介して互いに連結される。また、第1ユニット11の壁孔26aは、第1ユニット11と住宅基礎とを連結する際に用いられる。つまり、第1ユニット11は、壁孔26aを介して基礎に連結される。
その他に、本実施の形態では、図1に示すように、第1ユニット11には、引き戸等の室内ドア21aと、上下階空気循環ダクト44(第1空気循環ダクト44a)に接続された換気孔22aとが設けられている。
また、図1に示すように、第2ユニット12には、引き戸等の室内ドア21bと、上下階空気循環ダクト44(第2空気循環ダクト44b)に接続された換気孔22bとが設けられている。さらに、第2ユニット12には、図3に示すように、第2給排気ダクト45bに接続された換気孔を覆う屋外フード23bと、ユニットバス32の窓24bと、上下階空気循環ダクト44(第1空気循環ダクト44b)に接続された換気孔を覆う屋外フード25bが設けられている。
次に、建物ユニット1に設置される設備について、詳細に説明する。
建物ユニット1は、水廻り設備、空調設備及び電気設備等の設備(住宅設備)を有しており、これらの設備は、工場等の建築現場以外の場所で建物ユニット1に予め設置される。なお、建物ユニット1は、これらの設備の少なくとも1つを有していればよい。
水廻り設備としては、例えば、ユニットバス(浴室)、トイレ、洗面台及びキッチン等の室内に設置されてユーザが使用する設備機器、水を湯に変える給湯器(給湯システム)、並びに、天井裏や床下、壁内等のパイプスペースに設置される配水管(排水管、給水管及び給湯管)等が挙げられる。
空調設備としては、例えば、室内に設置されるエアコン等の空調室内機、屋外に設置される空調室外機、及び、天井裏等に設置される熱交換器等の設備機器、並びに、パイプスペースに設置されるダクト等の各種配管等が挙げられる。
電気設備としては、分電盤、情報盤、設備機器を操作するための操作盤、創蓄連携機器(創蓄連携システム)、及び、照明等の設備機器、並びに、スイッチ、コンセント及び配線(情報配線、電気配線)等の配線設備等が挙げられる。分電盤、情報盤、操作盤、創蓄連携機器、照明、スイッチ及びコンセントは、屋内に設置される。また、情報配線や電気配線等の配線は、天井裏や床下、壁内等に設置される。
本実施の形態における建物ユニット1は、水廻り設備を集約させた水廻りコア部に住宅の主要な設備機器をまとめた構成となっている。これにより、住宅に設置する設備機器の大半を建物ユニット1(本実施の形態では2坪)に収めることができるので、小さな住宅でも広い居住空間を確保することができる。
具体的には、図2、図4、図5〜図7に示すように、建物ユニット1は、水廻り設備として、トイレ31、ユニットバス32、洗面台33、給湯管34、給水管35、及び、排水管36を有する。
トイレ31、ユニットバス32及び洗面台33は、給湯管34によって給湯器の貯湯タンク60と配管接続されている。また、トイレ31、ユニットバス32及び洗面台33は、給水管35及び排水管36に配管接続されている。
より具体的には、図4、図5及び図7に示すように、1階部分を構成する第1ユニット11に、第1給湯管(下給湯管)34a、第1給水管(下給水管)35a及び第1排水管(下排水管)36aが設置されている。一方、図4、図6及び図7に示すように、2階部分を構成する第2ユニット12には、トイレ31、ユニットバス32、洗面台33、第2給湯管(下給湯管)34b、第2給水管(下給水管)35b及び第2排水管(下排水管)36bが設置されている。なお、図4に示すように、本実施の形態では、第2ユニット12には洗濯機37が設置されており、洗濯機37には第2給水管35bが配管接続されている。
これらの水廻り設備は、工場において予め建築構造体11a又は12aに組み込まれている。また、水廻り設備は、建築現場における現場施工により、給水管35を介して上水道に配管接続されるとともに、排水管36を介して下水道に配管接続される。なお、建物ユニット1は、これらの水廻り設備の少なくとも1つを有していればよい。また、これら以外に、キッチン等の他の水廻り設備を有していてもよい。
また、図4に示すように、建物ユニット1は、空調設備として、エアコン(空調室内機)41と、エアコン室外機(空調室外機)42と、全熱交換器43と、上下階空気循環ダクト44と、給排気ダクト45と、冷媒管46と、ドレイン管47とを有する。
なお、図1に示すように、本実施の形態では、エアコン41は、第1ユニット11及び第2ユニット12のそれぞれに設置されている。また、2つのエアコン41に合わせて、図3に示すように、エアコン室外機42も2つ設けられている。
エアコン41とエアコン室外機42とは冷媒管46によって配管接続されている。また、エアコン41及びエアコン室外機42にはドレイン管47が配管接続されており、エアコン使用時に発生する不要な水はこのドレイン管47を通じて建物ユニット1の外部に排出される。
より具体的には、図4及び図7に示すように、1階部分を構成する第1ユニット11に、第1空気循環ダクト(下空気循環ダクト)44a、第1給排気ダクト(下給排気ダクト)45a、第1冷媒管(下冷媒管)46a及び第1ドレイン管(下ドレイン管)47aが設置されている。一方、図4及び図7に示すように、第2ユニット12には、全熱交換器43、第2空気循環ダクト(上空気循環ダクト)44b、第2給排気ダクト(上給排気ダクト)45b、第2冷媒管(上冷媒管)46b及び第2ドレイン管(上ドレイン管)47bが設置されている。
これらの空調設備は、工場において予め建築構造体11a又は12aに組み込まれている。なお、建物ユニット1は、これらの空調設備の少なくとも1つを有していればよく、また、これら以外の空調設備を有していてもよい。
また、図4に示すように、建物ユニット1は、電気設備として、分電盤51と、情報盤52と、操作盤53と、創蓄連携機器54とを有する。図示しないが、建物ユニット1は、電気設備として、照明、スイッチ、コンセント及び配線(情報配線、電気配線)等も有する。
より具体的には、図4、図5及び図7に示すように、1階部分を構成する第1ユニット11に、分電盤51、情報盤52、操作盤53及び創蓄連携機器54が設置されている。分電盤51、情報盤52、情報盤52及び創蓄連携機器54は、第1ユニット11に設けられた収納室17に集約収納されている。収納室17は、第1ユニット11の凹部16の横に設けられている。
これらの電気設備は、工場において予め建築構造体11a又は12aに組み込まれている。なお、建物ユニット1は、これらの電気設備の少なくとも1つを有していればよく、また、これら以外の電気設備を有していてもよい。
このように、水廻り設備、空調設備及び電気設備は、第1ユニット11及び第2ユニット12の両方に設置されていてもよいが、いずれか一方のみに設置されていてもよい。つまり、水廻り設備、空調設備及び電気設備は、全ての階に設置されていてもよいし、いずれか1つの階にのみ設置されていてもよいし、あるいは、2階建て以上の場合は、全ての階ではないが、複数の階に設置されていてもよい。また、水廻り設備を2階以上の部屋に設置する場合、水廻り設備は、下層階に配管された配水管に接続される。
さらに、本実施の形態における建物ユニット1は、CO2を冷媒とするヒートポンプを利用した給湯設備(給湯システム)を有する。図3及び図4に示すように、この給湯設備は、室外機として、貯湯タンク60及びヒートポンプユニットを内蔵する給湯器室外機61を有している。つまり、貯湯タンク60及び給湯器室外機61は、屋外に設置される。室内に設置された水廻り設備は、給湯管34によって貯湯タンク60に配管接続されている。なお、図示しないが、ヒートポンプユニットの給湯器室外機61は、貯湯タンク60と配水管によって接続された水熱交換器と、水熱交換器と冷媒管によって接続された空気熱交換器とを有する。
さらに、本実施の形態における建物ユニット1は、図3及び図4に示すように、電気設備と電気配線によって接続された蓄電装置(パワーステーション)70を有する。蓄電装置70に蓄電された電力は、必要に応じて電気配線によって各電気設備に供給される。蓄電装置70は、例えば屋外に設置される。なお、蓄電装置70は屋内に設置してもよい。また、蓄電装置70の発電部を屋内に設置し、蓄電装置70の蓄電部を屋外に設置してもよいし、その逆でもよい。
第1ユニット11の各種配管は、第2ユニット12の各種配管に対応しており、第1ユニット11と第2ユニット12とを積み重ねたときに、第1ユニット11の配管と第2ユニット12の配管とが配管接続される。具体的には、第1給湯管34a、第1給水管35a、第1排水管36a、第1空気循環ダクト44a、第1給排気ダクト45a、第1冷媒管46a及び第1ドレイン管47aのそれぞれが、第2給湯管34b、第2給水管35b、第2排水管36b、第2空気循環ダクト44b、第2給排気ダクト45b、第2冷媒管46b及び第2ドレイン管47bのそれぞれに配管接続される。
この場合、第1給湯管34a、第1給水管35a及び第1排水管36aの各々が、第2給湯管34b、第2給水管35b及び第2排水管36bの各々と配管接続されて、各々が一続きの配管として、給湯管34、給水管35及び排水管36が構成される。なお、給湯管34、給水管35及び排水管36は、必要に応じて複数本ずつ設けられていてもよい。
同様に、第1空気循環ダクト44aと第2空気循環ダクト44bとが連結されて1つの上下階空気循環ダクト44が構成され、第1給排気ダクト45aと第2給排気ダクト45bとが連結されて1つの給排気ダクト45が構成される。また、第1冷媒管46aと第2冷媒管46bとが連結されて1つの冷媒管46が構成され、第1ドレイン管47aと第2ドレイン管47bとが連結されて1つのドレイン管47が構成される。なお、冷媒管46には、冷媒が充填封止される。
このように、本実施の形態では、給湯管34、給水管35、排水管36、上下階空気循環ダクト44、給排気ダクト45、冷媒管46及びドレイン管47は、上下階を連通するように上下階にわたって配管されている。
また、エアコン室外機42、給湯器(貯湯タンク60、給湯器室外機61)及び蓄電装置70等の室外機は、屋外に設置される。これらの室外機は、建築現場で各設備に接続される。例えば、エアコン室外機42は、冷媒管46及びドレイン管47によってエアコン41と接続される。また、給湯器の貯湯タンク60は、給湯管34によって水廻り設備(ユニットバス、トイレ、洗面等)に接続される。蓄電装置70は、電気配線によって各種電気設備に接続される。
図3〜図5に示すように、建物ユニット1は、屋内側に凹むように構成された凹部16を有する。凹部16は、建物ユニット1を構成する建築構造の一部を屋内側に凹ませることによって構成された空間領域である。凹部16には、室外機が設置される。具体的には、凹部16には、エアコン室外機42、給湯器(貯湯タンク60、給湯器室外機61)及び蓄電装置70が凹部16のスペース内に収まるようにして凹部16に収納されている。このように、凹部16は、住宅設備の室外機を設置するためのスペースとして用いることができる。また、凹部16に室外機を設置することによって、室外機を屋外に設置することで敷地内の空きスペースが狭くなることを回避でき、敷地内の空きスペースを有効利用することができる。なお、図3に示すように、2つのエアコン室外機42はいずれも凹部16に配置されているが、そのうちの一方は、外壁の内側に隠されており、凹部16の上方に連通する彫り込み空間内に配置されている。
また、本実施の形態では、凹部16の上には上面部として上部18aが存在し、上部18aがひさしとして機能する。これにより、室外機にフード等を設けなくても、室外機を凹部16に設置することで、室外機が風雨や直射日光に曝されることを抑えることができる。
また、図3及び図5に示すように、本実施の形態において、凹部16には、屋内に通じる扉19が設けられている。これにより、扉19を通じて屋内と屋外の出入りを行うことができる。また、室外機を凹部16に設置する際、屋内に運んだ室外機を扉を通じて屋外に運び出すことができる。したがって、住宅の外壁と土地境界とのスペースが狭くて屋外から室外機を凹部16に運搬することができない場合であっても、扉19を通じて室外機を屋内から屋外に運び出すことができるので、容易に室外機を凹部に設置することができる。
ここで、建物ユニット1における第1ユニット11と第2ユニット12との連結構造と、第1ユニット11と第2ユニット12との固定方法について説明する。
まず、第1ユニット11と第2ユニット12との連結構造について、図8、図9A及び図9Bを用いて説明する。図8は、本実施の形態に係る建物ユニットにおける第1ユニットと第2ユニットとの境界付近を示す斜視図である。図9Aは、本実施の形態に係る建物ユニットにおける第1ユニットと第2ユニットとの連結部分の構成を示す側面図であり、図9Bは、図9Aにおいて壁下地材を透過したときにおける第1ユニットと第2ユニットとの連結部分の構成を示す側面図である。
図8に示すように、第1ユニット11の壁には壁孔25aが設けられており、第2ユニット12の壁には壁孔25bが設けられている。本実施の形態において、第1ユニット11と第2ユニット12とを建築現場で固定する際は、この壁孔25a及び25bを利用して行われる。
図9A及び図9Bは、第1ユニット11と第2ユニット12とを固定した後の状態を示している。第1ユニット11と第2ユニット12とは、連結部材であるボルト27とナット28a及び28bとによって締め付け固定されている。なお、本実施の形態では、第1ユニット11と第2ユニット12との間にスペーサ80が挿入されているので、第1ユニット11と第2ユニット12とは、スペーサ80を挟持した状態でスペーサ80とともに連結固定されている。
ボルト(第1連結部材)27は、例えば、両端部にネジ部を有するスタッドボルトである。ボルト27は、長尺状の棒状部材であり、ボルト27の長さは壁孔25a及び25bの各々の最大長さよりも長い。
詳細は後述するが、ボルト27は、第1ユニット11と第2ユニット11とが連結される前には、第1ユニット11及び第2ユニット12の一方に仮固定されており、第1ユニット11と第2ユニット12とを連結する際に、第1ユニット11及び第2ユニット12の各々の金具29及び29bに固定される。
また、ナット28a及びナット28b(第2連結部材)は、例えば、六角ナットである。ナット28aはボルト27の一方端のネジ部に取り付けられ、ナット28bボルト27の他方端のネジ部に取り付けられる。なお、ナット以外の締結部材を用いてもよい。
また、図9A及び図9Bに示すように、第1ユニット11の建築構造体11aは、梁11a1及び柱11a2等の建築材が組み合わされて構成されている。また、第2ユニット12の建築構造体12aは、梁12a1及び柱12a2等の建築材が組み合わされて構成されている。
図9Bに示すように、第1ユニット11の梁11a1には、当該梁11a1を鉛直方向に貫通する第1貫通孔11cが設けられている。また、第2ユニット12の梁12a1には、当該梁12a1を鉛直方向に貫通する第2貫通孔12cが設けられている。第1貫通孔11c及び第2貫通孔12cは、第1ユニット11と第2ユニット12とを積み上げたときに互いに連通する位置に設けられている。
本実施の形態では、スペーサ80の梁に第3貫通孔80cが設けられている。第3貫通孔80cは、第1貫通孔11c及び第2貫通孔12cとともに連通する位置に設けられている。
図9A及び図9Bに示すように、第1ユニット11及び第2ユニット12の各々には、金具(固定部材)29a及び29bが固定されている。金具29aは、第1ユニット11の建築構造体11aの4つの面の内側となる位置に設けられている。また、金具29bも、第2ユニット12の建築構造体12aの4つの面の内側となる位置に設けられている。つまり、金具29a及び29bは、4つの面を構成する壁面から外部に突出していない。
本実施の形態において、第1ユニット11の柱11a2には、ボルト27が挿通される金具(第1固定部材)29aが固定されている。また、第2ユニット12の柱12a2には、ボルト27が挿通される金具(第2固定部材)29bが固定されている。金具29a及び29bは、例えば、ホールダウン金物であり、本実施の形態では、柱11a2及び12a2にねじ止め固定されている。
図9Bに示すように、ボルト27は、上から順に、第2ユニット12の金具29bの挿通孔、第2ユニット12の第2貫通孔12c、第1ユニット11の第1貫通孔11c、第1ユニット11の金具29aの挿通孔、の順に挿通されている。実施の形態では、スペーサ80が配置されているので、さらに、ボルト27は、第3貫通孔80cにも挿通されている。したがって、ボルト27の長さは、少なくとも金具29bから金具29bまでを挿通できる長さである。具体的には、ボルト27の長さは、第1ユニット11の壁孔25aから第2ユニット12の壁孔25bまでの長さとなっている。
そして、ボルト27における第1ユニット11側の端部(下端部)のネジ部には、ナット28aが取り付けられている。また、ボルト27における第2ユニット12側の端部(上端部)のネジ部には、ナット28bが取り付けられている。ナット28a及び28bは、金具29a及び29bを挟持するようにボルト27に取り付けられている。つまり、ナット28a及び28bは、当該ナット28a及び28bを金具29a及び29bに押し当てるように互いに近づく方向にボルト27にねじ込まれている。
また、図9A及び図9Bに示すように、ボルト27における第1ユニット11側の端部のネジ部、ナット28a及び金具29aは、第1ユニット11の壁孔25aから見える位置に配置されている。同様に、ボルト27における第2ユニット12側の端部のネジ部、ナット28b及び金具29bは、第2ユニット12の壁孔25bから見える位置に配置されている。これにより、ボルト27へのナット28a及び28bの締め付け作業を、壁孔25a及び25bを介して容易に行うことができる。
次に、第1ユニット11と第2ユニット12との固定方法について、図10A〜図10D及び図11を用いて説明する。図10A〜図10Dは、本実施の形態に係る建物ユニットにおける第1ユニットと第2ユニットとを固定するときの方法を説明するための図であり、図9Bに対応している。また、図11は、図10A〜図10Dに示す方法を作業員が行うときの様子を示す図である。なお、図11において、作業員は足場(不図示)の上で作業を行っている。
図10Aに示すように、ボルト27は、第1ユニット11と第2ユニット12とが連結される前には、第2ユニット12のみに仮固定されている。具体的には、ボルト27は、第2ユニット12の金具29bに挿通された状態でナット28bによって第1ユニット11に仮固定されている。ボルト27の仮固定は、工場において予め行われている。
建築現場では、ボルト27が仮固定された状態の第2ユニット12を第1ユニット11の上に配置する。本実施の形態では、第1ユニット11の上にスペーサ80が配置されているので、第2ユニット12はスペーサ80の上に載置される。
次に、図10Bに示すように、第2ユニット12の壁孔25bから工具を入れてナット28bを緩める。これにより、図10Cに示すように、ボルト27は、自重によって鉛直下方に落下して、第2貫通孔12c、第3貫通孔80c及び第1貫通孔11cに挿通されるとともに金具29aの挿通孔に挿通される。
次に、図10Dに示すように、第1ユニット11の壁孔25aからナット28aを挿入してナット28aをボルト27に取り付ける。そして、第1ユニット11の壁孔25a及び第2ユニット12の壁孔25bを介してナット28a及び28bを工具で締め付ける。このときの作業員の様子を図11に示す。このように、ナット28a及び28bを締め付けるようにボルト27にねじ込むことによって、第1ユニット11と第2ユニット12とを固定することができる。
このように、本実施の形態では、第1ユニット11と第2ユニット12とを連結する前では、ボルト27が第2ユニット12に仮固定されており、第1ユニット11と第2ユニット12とを連結する際に、ボルト27を第1貫通孔11c及び第2貫通孔12cの両方に挿通してナット28a及び28bによって締め付けている。
なお、本実施の形態では、第1ユニット11と第2ユニット12とが連結される前において、ボルト27は第2ユニット12に仮固定されていたが、ボルト27は第1ユニット11に仮固定しておいてもよい。但し、この場合、ボルト27を第2ユニット12の第2貫通孔12c及び金具29bに挿入する際、ボルト27を重力に反して上に持ち上げなければならず、作業が若干煩雑になる。このため、ボルト27は、第1ユニット11ではなく、第2ユニット12に仮固定しておくとよい。つまり、ボルト27は、連結固定するユニットのうち上層階のユニットに仮固定しておく方がよい。
次に、建物ユニット1における第1ユニット11と住宅における基礎3aとの連結構造と、第1ユニット11と基礎3aとの固定方法について、図12A及び図12Bを用いて説明する。図12Aは、本実施の形態に係る建物ユニットにおける第1ユニットと基礎との連結部分の構成を示す側面図であり、図12Bは、図12Aにおいて壁下地材を透過したときにおける第1ユニットと基礎の連結部分の構成を示す側面図である。
図12A及び図12Bは、第1ユニット11と基礎3aとを固定した後の状態を示している。第1ユニット11と基礎3aとは、ボルト27Xとナット28Xとによって締め付け固定されている。
ボルト27Xは、例えばコンクリートの基礎3aに埋め込まれて固定されたアンカーボルトである。ボルト27Xの基礎3aから露出する部分の少なくとも上端部はネジ部となっている。ナット28Xは、例えば、六角ナットであり、ボルト27Xのネジ部に取り付けられている。
また、第1ユニット11の建築構造体11aは、梁11a1及び柱11a2だけではなく、根太11a3も有する。図12Bに示すように、第1ユニット11の根太11a3には、当該根太11a3を鉛直方向に貫通する貫通孔が設けられている。根太11a3の貫通孔は、第1ユニット11を基礎3aに配置したときにボルト27Xに挿入される位置に設けられている。
図12A及び図12Bに示すように、第1ユニット11の柱11a2には、ボルト27Xが挿通される金具29Xが固定されている。金具29Xは、例えば、ホールダウン金物であり、本実施の形態では、柱11a2にねじ止め固定されている。
ボルト27Xは、第1ユニット11の根太11a3の貫通孔と金具29Xの挿通孔に挿通されている。そして、ボルト27Xのネジ部にはナット28Xが取り付けられている。第1ユニット11は、ナット28Xによってて基礎3aに締め付け固定されている。
また、ボルト27Xのネジ部、ナット28X及び金具29Xは、第1ユニット11の壁孔26aから見える位置に配置されている。これにより、ボルト27Xへのナット28Xの締め付け作業を、壁孔26aを介して容易に行うことができる。
第1ユニット11を基礎3aに固定する際、まず、第1ユニット11の根太11a3の貫通孔と金具29Xの挿通孔とにボルト27Xを挿入させて、第1ユニット11を基礎3aに配置する。その後、第1ユニット11の壁孔26aからナット28Xを挿入してナット28Xをボルト27Xに取り付ける。そして、第1ユニット11の壁孔26aを介してナット28Xを工具で締め付ける。これにより、第1ユニット11を基礎3aに固定することができる。
以上、本実施の形態における建物ユニット1によれば、第1ユニット11と第2ユニット12とが連結される前において、第1ユニット11及び前記第2ユニット12の一方に連結部材(ボルト27)が仮固定されており、第1ユニット11及び第2ユニット12の各々には固定部材(金具29a、29b)が固定されており、第1ユニット11と第2ユニット12とを連結する際に、連結部材を第1ユニット11及び第2ユニット12の各々の固定部材に固定している。
これにより、建築現場において第1ユニット11と第2ユニット12とを容易に連結固定することができる。
また、本実施の形態では、第1ユニット11及び第2ユニット12の各々には壁孔25a及び25bが設けられており、第1ユニット11と第2ユニット12とが壁孔25a及び25bを介して連結される。
これにより、第1ユニット11及び第2ユニット12の各々が、工場において建築構造体(骨組)に壁(壁下地材13)までも取り付けられた場合であっても、壁孔25a及び25bを利用することによって、建築現場において第1ユニット11と第2ユニット12との連結固定を容易に行うことができる。
つまり、工場において第1ユニット11及び第2ユニット12に壁までも取り付けると、建築現場での工数を削減することができるとともに、建物ユニットとしての品質を向上させることができる。一方、工場において第1ユニット11及び第2ユニット12に壁までも取り付けると、建築現場において第1ユニット11と第2ユニット12とを連結することが難しくなってしまう。
これに対して、本実施の形態によれば、工場において第1ユニット11及び第2ユニット12に壁までも取り付けた場合であっても、建築現場において第1ユニット11と第2ユニット12とを容易に固定することができる。
したがって、本実施の形態における建物ユニット1によれば、建築現場での工数削減及び建物ユニットの品質向上を図りつつ、第1ユニット11と第2ユニット12との建築現場での固定のしやすさを確保することができる。
また、本実施の形態では、上述のように、ボルト27は、第1ユニット11と第2ユニット12とを連結する前にはボルト27を第1ユニット11及び第2ユニット12の一方のみに仮固定しておいて、第1ユニット11と第2ユニット12とを連結する際に第1貫通孔11c及び第2貫通孔12cの両方にボルト27を挿通させている。
これにより、壁孔25a及び25bの開口をそれほど大きくしなくても、長尺のボルト27を用いて第1ユニット11と第2ユニット12とを連結することが可能となる。したがって、壁孔25a及び25bの開口サイズを極力小さくして壁孔25a及び25bがあまり目立たないようにしつつ、第1ユニット11と第2ユニット12とを連結することができる。この結果、建物ユニット1の美観を損なうことなく、第1ユニット11と第2ユニット12との固定のしやすさを確保することができる。
なお、第1ユニット11と第2ユニット12とを固定した後において、壁孔25a及び25bを隠してもよい。例えば、壁孔25a及び25bを覆うようにボードを貼り付けたり、壁孔25a及び25bを埋めたりしてもよい。同様に、第1ユニット11と基礎3aとを固定した後に、壁孔26aを隠してもよい。
(建物)
次に、本発明の実施の形態に係る建物2の構成の一例について、図13を用いて説明する。図13は、本発明の実施の形態に係る建物の構成を示す図であり、(a)は2階間平面図、(b)は1階平面図、(c)は側断面図、(d)は正面断面図、(e)は側面図、(f)は正面図である。
建物2は、例えば、住宅敷地内に建築された一般住宅であり、図13に示すように、運搬されて建築現場に設置された建物ユニット1と、建物ユニット1をコアとして建築現場で施工された建築構造体3とを備える。
建築構造体3は、在来工法で施工される。つまり、建物ユニット1以外は、在来工法で施工される。
なお、建物ユニット1は、図13に示すように、建物2の後ろ側の中央部に設けられているが、建物2の角部に設置されていてもよい。
(建物ユニットを用いた建物の建て方)
次に、本発明の実施の形態に係る建物ユニット1を用いた建物2の建て方について、図14A〜図14Fを用いて説明する。図14A〜図14Fは、本発明の実施の形態に係る建物ユニットを用いた建物の建て方を説明するための図である。なお、建物2は、図13と同様に、一般住宅である。
まず、第1ユニット11及び第2ユニット12の各々を工場等で予め組み立てておく。そして、第1ユニット11及び第2ユニット12の各々をトラック又はトレーラー等の運搬車両によって工場から建築現場まで運搬する。このように、第1ユニット11及び第2ユニット12を1つのユニット単位で運搬することによって、トラック等の運搬車両で運搬する場合であっても道路交通法の高さ制限を超えることなく運搬することができる。
図14Aに示すように、建築現場では基礎工事の施工が行われており、住宅敷地内に基礎3aが築かれている。また、屋外の配管工事の施工も行われている。なお、基礎3aにはアンカーボルトが固定されている。
次に、図14Bに示すように、建築現場に運搬された第1ユニット11をクレーン100によって基礎3aの所定の位置に設置する。このとき、第1ユニット11は、上記の方法によって基礎3aのアンカーボルトに固定される。
次に、図14Cに示すように、第2ユニット12をクレーム100によって第1ユニット11の上に設置する。このとき、第2ユニット12の床面の高さを底上げする場合等、必要に応じて、第1ユニット11と第2ユニット12との間にスペーサ80を配置する。また、第2ユニット12と第1ユニット11とを、上記の方法によって連結固定する。これにより、基礎3aの上において建物ユニット1が完成する。
次に、図14Dに示すように、建物ユニット1をコアとして住宅を構成する建築構造体を施工する。本実施の形態における建築構造体は、木造軸組構法によって施工される。具体的には、クレーン100によって基礎3aに柱及び梁等の建築材3bを設置して固定する。このとき、建築材3aとして梁4a及び4bを用いて、当該梁4a及び4bを第2ユニット12に連結する。また、床板等も設置する。
次に、図14Eに示すように、屋根工事の施工を行って、梁等の建築材3a及び建物ユニット1の上に屋根3cを設置する。また、外壁工事等の施工も行って、建築構造体に外壁を設置する。
次に、図14Fに示すように、内装工事や設備工事等の周辺工事の施工を行う。これにより、建物2が完成する。また、室外機を設置して建物2の設備に接続する。
(変形例等)
以上、本発明に係る建物ユニット及び建物等について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態において、第1ユニット11と第2ユニット12との固定は、壁孔25a及び25bを利用して行ったが、これに限らない。つまり、まだ壁下地材等の壁材が建築構造体11a及び12aに設けられていない状態で、第1ユニット11と第2ユニット12とを固定してもよい。
また、上記実施の形態において、金具29a及び金具29bは、建築構造体の4つの面の内側となる位置に設けており、壁面から外部に突出しないようにしたが、金具29a及び金具29bは、壁面から外部に突出するように設けられていてもよい。具体的には、金具29a及び29bは、柱の4面のうちの外壁面側となる面に設けられていてもよい。
また、上記実施の形態において、給湯管34、給水管35、排水管36、上下階空気循環ダクト44、冷媒管46及びドレイン管47は、第1ユニット11と第2ユニット12とで2つに分離したが、分離することなく、1本の配管であってもよい。
また、上記実施の形態において、建物ユニット1は、第1ユニット11と第2ユニット12との2つのユニットを上下に積み重ねた構成としたが、これに限らない。例えば、建物ユニット1は、3つ以上のユニットを積み重ねてもよいし、複数のユニットを2次元的に配置してもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
また、上記実施の形態において、建物ユニット1は、エアコン41及びエアコン室外機42と洗濯機37の家電製品を工場で予め設置したが、これに限るものではない。例えば、家電製品は、必ずしも工場で設置する必要はなく、建物2の完成後に取り付けてもよい。また、工場で予め設置する場合であっても、家電製品は、エアコン41や洗濯機37に限るものではなく、他の家電製品を予め工場で設置してもよい。特に、同じメーカーの家電製品を予め工場で設置することによって、建物ユニット1全体としての品質及び機能を向上させることができるとともに、低コスト化を図ることができる。
また、上記実施の形態では、給湯器(給湯システム)として電気式給湯器を例にとって説明したが、これに限らない。例えば、給湯器として、電気式給湯器に代えて、燃料電池式給湯器又はガス式給湯器を用いてもよい。
また、上記実施の形態において、建物ユニット1及び建物2の構法は、木造軸組構法としたが、これに限るものではなく、木造枠組構法、2×4工法又は鉄骨造等の他の構法(工法)を用いてもよい。
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。