JP5853921B2 - Iii族窒化物半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents

Iii族窒化物半導体発光素子およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、III 族窒化物半導体発光素子およびその製造方法に関する。さらに詳細には、発光層に加わる歪を緩和することを図ったIII 族窒化物半導体発光素子およびその製造方法に関するものである。
III 族窒化物半導体発光素子を製造する際には、成長基板からIII 族窒化物半導体をエピタキシャル成長させる。その際に、格子定数の異なる複数のIII 族窒化物半導体の層を形成する。格子定数の差により、半導体層に歪が生じる。つまり、応力が発生する。この応力により、ピエゾ電界が生じる。このピエゾ電界は、発光層の量子井戸のポテンシャルを歪ませ、電子と正孔とを空間的に分離する。これにより、発光層において電子と正孔とが再結合する確率は低下する。したがって、半導体発光素子の発光効率は低下する。
そのため、半導体層で生じる歪を発光層になるべく加えないようにする技術が開発されてきている。例えば、歪を緩和する層として、超格子層が挙げられる。これは、格子定数の異なる2以上の単位積層体を形成することで発光層の歪を緩和するものである。また、同様に歪を緩和する層として、静電耐圧層が挙げられる。特許文献1には、静電耐圧層にピットを形成する技術が記載されている(特許文献1の段落[0007]−[0010]等参照)。静電耐圧層には、半導体層の静電破壊を防止する他に、形成されるピットにより2軸応力を緩和する効果がある。
特開2007−180495号公報
しかし、最も歪を緩和することのできる条件で形成した超格子層と、最も歪を緩和することのできる条件で形成した静電耐圧層と、を単純に組み合わせても、歪を緩和することのできる効果は最大にならない。かえって、半導体発光素子の明るさが減少する場合がある。これは、超格子層と静電耐圧層とで、歪を緩和するメカニズムが異なっているからであると考えられる。したがって、超格子層と静電耐圧層とを組み合わせた上で、歪をより緩和することが好ましい。
本発明は、前述した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは、発光層に加わる歪を緩和して発光効率の高いIII 族窒化物半導体発光素子およびその製造方法を提供することである。
第1の態様に係るIII 族窒化物半導体発光素子は、III 族窒化物半導体から成る下地層と、下地層の上に形成された超格子層と、超格子層の上に形成された発光層と、を有する。下地層は、ピットを有する。また、超格子層は、Inを含有するIII 族窒化物半導体から成る複数のIn含有層を有する。下地層と超格子層との境界面での平均ピット径D(Å)は、
500Å ≦ D ≦ 3000Å
の範囲内である。そして、複数のIn含有層のうちの少なくとも1層の膜厚Y(Å)は、
−0.029×D+82.8 ≦ Y ≦ −0.029×D+102.8
を満たす。
このIII 族窒化物半導体発光素子では、発光層に加わる歪が緩和されている。ピットの形成された下地層およびその上に形成された超格子層が、歪を好適に吸収する。そのため、発光層の歪は、緩和される。したがって、発光層に生じるピエゾ電界の強度は、従来の半導体発光素子と比べて小さい。すなわち、このIII 族窒化物半導体発光素子の発光効率は、従来の半導体発光素子に比べて高い。
第2の態様に係るIII 族窒化物半導体発光素子では、複数のIn含有層のうちの全ての層の膜厚Y(Å)は、
−0.029×D+82.8 ≦ Y ≦ −0.029×D+102.8
を満たす。第3の態様に係るIII 族窒化物半導体発光素子では、平均ピット径D(Å)は、
500Å ≦ D ≦ 1500Å
の範囲内である。このとき、III 族窒化物半導体発光素子は、逆電圧に対する十分な耐性を有している。
第4の態様に係るIII 族窒化物半導体発光素子では、超格子層は、単位積層体を繰り返し積層したものである。単位積層体は、Inを含有する層を2層以上有している。そして、In含有層の膜厚Y(Å)は、超格子層のうち最もバンドギャップの小さい層の膜厚である。この場合には、前述の膜厚Y(Å)の式を満たすIn含有層のIn組成比が最も高い。
第5の態様に係るIII 族窒化物半導体発光素子では、ピットの下端は、下地層の内部にある。ピットは、貫通転位に起因するものである。そして、下地層を成長させる際にピットが形成される。ここで、下地層とは、超格子層の下に位置する半導体層のことである。ただし、この下地層は、2以上の層から成る半導体層であってもよい。
第6の態様に係るIII 族窒化物半導体発光素子では、下地層は、各半導体層の静電破壊を防止するための静電耐圧層である。
第7の態様に係るIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法は、下地層を形成する下地層形成工程と、下地層の上に超格子層を形成する超格子層形成工程と、超格子層の上に発光層を形成する発光層形成工程と、を有する。下地層形成工程では、下地層と超格子層との境界面での平均ピット径D(Å)を、
500Å ≦ D ≦ 3000Å
の範囲内としてピットを形成しつつ下地層を形成する。そして、超格子層形成工程では、Inを含有するIII 族窒化物半導体から成る複数のIn含有層を形成する。その際に、複数のIn含有層のうちの少なくとも1層の膜厚Y(Å)が、
−0.029×D+82.8 ≦ Y ≦ −0.029×D+102.8
を満たすように複数のIn含有層を形成する。
このIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法では、下地層より下層の窒化物半導体テンプレートからの歪を効率よく緩和することができる。そのため、発光層にかかる歪を減少させることができる。また、結晶性の劣化もない。そして、ピット以外の領域では、平坦性も良好である。そのため、その後に形成される発光層の結晶性も良好となる。つまり、発光効率の高いIII 族窒化物半導体発光素子を製造することができる。また、このように製造されたIII 族窒化物半導体発光素子では、発光層に加わる歪が緩和されている。ピットの形成された下地層およびその上に形成された超格子層が、歪を好適に吸収する。そのため、発光層に加わる歪が減少する。そして、発光層でのピエゾ電界の影響は低減する。
第8の態様に係るIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法では、複数のIn含有層のうちの全ての層の膜厚Y(Å)が、
−0.029×D+82.8 ≦ Y ≦ −0.029×D+102.8
を満たすように複数のIn含有層を形成する。第9の態様に係るIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法では、平均ピット径D(Å)を、
500Å ≦ D ≦ 1500Å
の範囲内とする。このように製造されたIII 族窒化物半導体発光素子は、逆電圧に対する十分な耐性を有している。
第10の態様に係るIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法において、超格子層形成工程では、Inを含有する層を2層以上有する単位積層体を繰り返し積層し、In含有層の膜厚Y(Å)を、超格子層のうち最もバンドギャップの小さい層の膜厚としてIn含有層を形成する。
本発明によれば、発光層に加わる歪を緩和して発光効率の高いIII 族窒化物半導体発光素子およびその製造方法が提供されている。
実施形態に係る発光素子の構造を示す概略構成図である。 実施形態に係る発光素子の半導体層の積層構造を示す図である。 実施形態に係る静電耐圧層に形成されているピットを説明するための図である。 実施形態に係る静電耐圧層のピットと超格子層の膜厚とを示す図である。 実施形態に係る発光素子の製造方法を説明するための図(その1)である。 実施形態に係る発光素子の製造方法を説明するための図(その2)である。 静電耐圧層の平均ピット径を2500Åとした場合における超格子層のInGaN層の膜厚と全放射束との関係を示すグラフである。 静電耐圧層の平均ピット径を1500Åとした場合における超格子層のInGaN層の膜厚と全放射束との関係を示すグラフである。 静電耐圧層の平均ピット径と超格子層のInGaN層の膜厚との関係性を示すグラフである。
以下、具体的な実施形態について、半導体発光素子を例に挙げて図を参照しつつ説明する。しかし、これらの実施形態に限定されるものではない。また、後述する半導体発光素子の各層の積層構造および電極構造は、例示である。実施形態とは異なる積層構造であってももちろん構わない。そして、それぞれの図における各層の厚みは、概念的に示したものであり、実際の厚みを示しているわけではない。また、図におけるピットについても実際のものより大きく描いてある。
1.半導体発光素子
本実施形態に係る発光素子100の概略構成を図1に示す。発光素子100は、フェイスアップ型の半導体発光素子である。発光素子100は、III 族窒化物半導体から成る複数の半導体層を有する。また、図2に各半導体層の積層構造を示す。
図1に示すように、発光素子100は、基板110と、低温バッファ層120と、n型コンタクト層130と、第1のESD層140と、第2のESD層150と、n側超格子層160と、発光層170と、p側超格子層180と、p型コンタクト層190と、n電極N1と、p電極P1と、パッシベーション膜F1と、を有している。
基板110の主面上には、各半導体層が、低温バッファ層120、n型コンタクト層130、第1のESD層140、第2のESD層150、n側超格子層160、発光層170、p側超格子層180、p型コンタクト層190の順に形成されている。n電極N1は、n型コンタクト層130の上に形成されている。p電極P1は、p型コンタクト層190の上に形成されている。
基板110は、MOCVD法により、主面上に上記の各半導体層を形成するための成長基板である。そして、その表面に凹凸加工がされているとよい。基板110の材質は、サファイアである。また、サファイア以外にも、SiC、ZnO、Si、GaNなどの材質を用いてもよい。
低温バッファ層120は、基板110の主面上に形成されている。低温バッファ層120は、基板110に高密度の結晶核を形成するためのものである。これにより、平坦な表面を有するGaN層の成長が促進される。低温バッファ層20の材質は、例えばAlNやGaNである。
n型コンタクト層130は、n電極N1の下に位置する層である。n型コンタクト層130は、n電極N1とオーミック接触をしている。また、n型コンタクト層130は、低温バッファ層120の上に形成されている。n型コンタクト層130は、n型GaNである。そのSi濃度は1×1018/cm3 以上である。また、n型コンタクト層130を、キャリア濃度の異なる複数の層としてもよい。n電極N1とのオーミック性を向上させるためである。n型コンタクト層130の厚みは、例えば、4μmである。もちろん、これ以外の厚みを用いてもよい。
第1のESD層140は、各半導体層の静電破壊を防止するための静電耐圧層である。第1のESD層140は、n型コンタクト層130の上に形成されている。第1のESD層140は、ノンドープのi−GaNから成る層である。第1のESD層140の膜厚は、300nmである。
第2のESD層150は、各半導体層の静電破壊を防止するための静電耐圧層である。第2のESD層150は、Siをドープされたn型GaNである。第2のESD層150の膜厚は、およそ30nmである。第2のESD層150のSi濃度は、約5×1018/cm3 である。
n側超格子層160は、発光層170に加わる応力を緩和するための歪緩和層である。より具体的には、n側超格子層160は、超格子構造を有するn側超格子層である。図2に示すように、n側超格子層160は、InGaN層161と、n型GaN層162とを積層した単位積層体を繰り返し積層したものである。その繰り返し回数は、10回以上20回以下の範囲内である。ただし、これ以外の回数であってもよい。InGaN層161におけるIn組成比は、2%以上20%以下の範囲内である。ただし、InGaN層161のIn組成比は、後述する発光層170のInGaN層171のIn組成比よりも小さい。InGaN層161のIn組成比が、発光層170のInGaN層171のIn組成比以上であると、InGaN層161が、発光層170で発光した光を吸収してしまうからである。InGaN層161の厚みは、2Å以上90Å以下の範囲内である。n型GaN層162の厚みは、10Å以上50Å以下の範囲内である。また、n側超格子層160で繰り返し積層されるn型GaN層162の厚みはいずれも同じ厚みである。
ここで、InGaN層161は、Inを含むIn含有層である。そして、InGaN層161のバンドギャップは、n型GaN層162のバンドギャップより小さい。InGaN層161は、n側超格子層160のうちで最もバンドギャップの小さい層である。
発光層170は、電子と正孔とが再結合することにより発光する層である。発光層170は、n側超格子層160の上に形成されている。発光層170は、InGaN層171と、GaN層172と、AlGaN層173とを、繰り返し積層したものである。繰り返し回数は、3回以上20回以下の範囲内である。InGaN層171におけるIn組成比は、5%以上40%以下の範囲内である。InGaN層171の厚みは、10Å以上70Å以下の範囲内である。GaN層172の厚みは、5Å以上70Å以下の範囲内である。AlGaN層173におけるAl組成比は、5%以上40%以下の範囲内である。AlGaN層173の厚みは、5Å以上70Å以下の範囲内である。これらの数値は、あくまで例示である。したがって、これ以外の数値を用いてもよい。
p側超格子層180は、発光層170の上に形成されている。p側超格子層180は、ノンドープのAlGaN層181と、p型InGaN層182と、p型AlGaN層183と、を繰り返し積層して形成したものである。繰り返し回数は、5回である。ノンドープのAlGaN層181のAl組成比は、5%以上40%以下の範囲内である。ノンドープのAlGaN層181の厚みは、5Å以上70Å以下の範囲内である。p型InGaN層182のIn組成比は、2%以上20%以下の範囲内である。ただし、p型InGaN層182のIn組成比は、発光層170のInGaN層171のIn組成比よりも小さい。p型InGaN層182の厚みは、10Å以上70Å以下の範囲内である。p型AlGaN層183のAl組成比は、10%以上20%以下の範囲内である。p型AlGaN層183の厚みは、5Å以上70Å以下の範囲内である。これらの数値は、あくまで例示である。したがって、これ以外の数値であってもよい。また、異なる構成であってもよい。
p型コンタクト層190は、p側超格子層180の上に形成されている。p型コンタクト層190は、p電極P1とオーミック接触するためのものである。p型コンタクト層190の厚みは、80nmである。p型コンタクト層190では、Mgが1×1019/cm3 以上1×1022/cm3 以下の範囲内でドープされている。
p電極P1は、p型コンタクト層190の上に形成されている。p電極P1は、p型コンタクト層190とオーミック接触している。p電極P1の材質は、ITOである。
n電極N1は、n型コンタクト層130の上に形成されている。n電極N1は、n型コンタクト層130とオーミック接触している。n電極N1は、n型コンタクト層130の側から、V、Alを順に形成したものである。また、Ti、Alを順に形成してもよい。
パッシベーション膜F1は、n型コンタクト層130と、第1のESD層140と、第2のESD層150と、n側超格子層160と、発光層170と、p側超格子層180と、p型コンタクト層190とのそれぞれの側面を覆うとともに、p電極P1の一部およびn電極N1の一部を覆っている。つまり、p電極P1の残部およびn電極N1の残部は、パッシベーション膜F1に覆われずに露出している。パッシベーション膜F1の材質は、例えば、SiO2 である。
2.静電耐圧層に形成されるピット
ここで、静電耐圧層(第1のESD層140および第2のESD層150)に形成されるピットXについて図3により説明する。ピットXは、貫通転位Wに起因するものである。つまり、貫通転位Wの箇所に、ピットXが形成される。貫通転位Wは、半導体層の成長とともに、成長方向に伝播する。そして、ピットXは、その貫通転位Wが第1のESD層140に達した後に、形成される。そして、これらの静電耐圧層の成長にともなって、ピットXは、成長方向に垂直な方向に広がる。このように、ピットXは、貫通転位Wの箇所に形成されるため、ピット密度は、貫通転位密度にほぼ等しい。つまり、貫通転位密度は、1×107 (1/cm2 )以上3×1010(1/cm2 )以下の範囲内の程度である。ピット密度は、1×107 (1/cm2 )以上3×1010(1/cm2 )以下の範囲内の程度である。
したがって、第1のESD層140および第2のESD層150の膜厚が厚くなるほど、第2のESD層150の最上面でのピット径D1は大きい。そして、ピットXの下端X1は、静電耐圧層の膜厚の範囲内に位置している。なお、このピットXは、第1のESD層140からp型コンタクト層190まで形成されている。そして、p型コンタクト層190の表面(図1中の上側)では、ピットXは塞がれている。
ピットXは、円錐形状の孔もしくは六角錘形状の孔である。円錐形状の孔の場合には、ピット径D1とは、第2のESD層150の最上面、すなわち、第2のESD層150とn側超格子層160との境界面S1におけるピットXの直径である。
ピットXが六角錘形状の孔である場合には、ピットXの成長方向に垂直な面でのピットXの断面形状は、ほぼ正六角形である。このときの、ピットXのピット径D1とは、ある断面での正六角形の向かい合う頂点を結ぶ線分の長さ(線分長)である。ピット径D1は、第2のESD層150の上面、すなわち、第2のESD層150とn側超格子層160との境界面S1におけるピットXの線分長である。
ピットXの断面形状により、いずれの定義を用いてもよい。理論的には、ピットXの断面形状は六角形である。しかし、後述する実験のところで説明するように、実際には、ピットXの断面形状はほぼ円形に近い。したがって、以降、ピットXの断面形状は、円形であるとして、ピット径D1を定義するものとする。
平均ピット径Dは、境界面S1におけるピット径D1の平均値である。つまり、平均ピット径Dとは、第2のESD層150とn側超格子層160との境界面S1における全てのピットXのピット径D1について平均をとった値である。
この平均ピット径Dは、第2のESD層150の膜厚と、第2のESD層150を成長させる成長温度とにより、変化する値である。第2のESD層150の膜厚を厚くするほど、平均ピット径Dは大きくなる。逆に、第2のESD層150の膜厚を薄くするほど、平均ピット径Dは小さくなる。また、第2のESD層150を成長させる成長温度を高くするほど、平均ピット径Dは小さくなる。逆に、第2のESD層150を成長させる成長温度を低くするほど、平均ピット径Dは大きくなる。したがって、形成する第2のESD層150の膜厚と、その成長温度とを設定することにより、平均ピット径Dを調整することができる。
ここで、平均ピット径Dは、次の式(1)を満たす。
500Å ≦ D ≦ 3000Å …(1)
D:第2のESD層150の最上面(境界面S1)での平均ピット径
ここで、平均ピット径Dが500Åより小さいと、ピットXとn側超格子層160との歪を緩和する相乗効果が小さい。平均ピット径Dが3000Åよりも大きいと、第2のESD層150の表面状態が悪い。すなわち、これより上層の半導体層における結晶品質が悪くなる。
3.静電耐圧層のピットと超格子層の厚みとの関係
ここで、第2のESD層150と、n側超格子層160との関係について説明する。本実施形態では、第2のESD層150の平均ピット径Dと、図4に示すn側超格子層160におけるInGaN層161の膜厚Yとの間に、次に示す式(2)の関係を満たすもように、InGaN層161を形成する。
−0.029×D+82.8 ≦ Y ≦ −0.029×D+102.8…(2)
Y:n側超格子層160におけるInGaN層161の膜厚
なお、InGaN層161の膜厚Yに範囲を設ける理由は以下のとおりである。InGaN層161は、n側超格子層160のうちバンドギャップの小さい層である。つまり、In組成比が大きい。ここで、Inを含む半導体層では、Inを含まない半導体層に比べて、原子間の結合力が弱い。そのため、Inを含む半導体層は、変形しやすい。つまり、InGaN層161は、n側超格子層160において歪を緩和する効果が高い。したがって、InGaN層161の膜厚Yは、第2のESD層150のピットXによる歪の緩和方法との関係をみる上で重要である。
そして、平均ピット径Dは、式(1)を満たす。これらの式の詳細については、後述する実験のところで詳細に説明する。なお、図4において、n側超格子層160が成長するにしたがい、ピットXの径が狭くなるように描いてある。しかし、n側超格子層160が成長するにしたがい、ピットXの径が広がるようにすることもできる。実際には、静電耐圧層で発生したピットXがその後の半導体層の成長にともなって、広がるか狭まるかについては、成長条件に依存する。
4.半導体発光素子の製造方法
ここで、本実施形態に係る発光素子100の製造方法について説明する。有機金属化学気相成長法(MOCVD法)により、各半導体層の結晶をエピタキシャル成長させる。ここで用いるキャリアガスは、水素(H2 )もしくは窒素(N2 )もしくは水素と窒素との混合気体(H2 +N2 )である。窒素源として、アンモニアガス(NH3 )を用いる。Ga源として、トリメチルガリウム(Ga(CH3 3 )を用いる。In源として、トリメチルインジウム(In(CH3 3 )を用いる。Al源として、トリメチルアルミニウム(Al(CH3 3 )を用いる。n型ドーパントガスとして、シラン(SiH4 )を用いる。p型ドーパントガスとして、シクロペンタジエニルマグネシウム(Mg(C5 5 2 )を用いる。
4−1.n型コンタクト層形成工程
まず、基板110の主面上に低温バッファ層120を形成する。その後に、バッファ層120の上にn型コンタクト層130を形成する。このときの基板温度は、1080〜1140℃である。Si濃度は1×1018/cm3 以上である。
4−2.第1の静電耐圧層形成工程
次に、第1のESD層140を形成する。第1のESD層140の材質は、前述のとおり、i−GaNである。そのため、シラン(SiH4 )の供給を停止する。このときの基板温度は、750℃以上950℃以下の範囲内である。そして、この工程では、図5に示すように、ピットXを形成する。
4−3.第2の静電耐圧層形成工程
次に、第2のESD層150を形成する。第2のESD層150の材質は、前述のとおり、n型GaNである。そのため、再びシラン(SiH4 )を供給する。このときの基板温度は、第1の静電耐圧層形成工程と同様である。そして、この工程でも、図5に示すように、ピットXを形成する。そのときの平均ピット径Dは、式(1)の範囲内である。つまり、平均ピット径Dを、500Å以上3000Å以下の範囲内とする。
4−4.n側超格子層形成工程
次に、n側超格子層160を形成する。まずは、第2のESD層150の上にInGaN層161から形成する。次に、InGaN層161の上にn型GaN層162を形成する。そして、このInGaN層161とn型GaN層162とを単位積層体として繰り返し形成する。InGaN層161を形成する際の基板温度は、700℃以上950℃以下の範囲内である。n型GaN層162を形成する際の基板温度は、700℃以上950℃以下の範囲内である。
4−5.発光層形成工程
次に、発光層170を形成する。そのために、InGaN層171と、GaN層172と、AlGaN層173とを、繰り返し積層する。このときの基板温度を、700℃以上900℃以下の範囲内とする。
4−6.p側超格子層形成工程
次に、p側超格子層180を形成する。ここでは、ノンドープのAlGaN層181と、p型InGaN層182と、p型AlGaN層183と、を繰り返し積層する。
4−7.p型コンタクト層形成工程
次に、p型コンタクト層190を形成する。基板温度を、900℃以上1050℃以下の範囲内とする。これにより、図6に示したように、基板110に各半導体層が積層されることなる。
4−8.電極形成工程
次に、p型コンタクト層190の上にp電極P1を形成する。そして、レーザーもしくはエッチングにより、p型コンタクト層190の側から半導体層の一部を抉ってn型コンタクト層130を露出させる。そして、その露出箇所に、n電極N1を形成する。p電極P1の形成工程とn電極N1の形成工程は、いずれを先に行ってもよい。
4−9.絶縁膜形成工程
そして、半導体層の側面等およびp電極P1の一部とn電極N1の一部とを、パッシベーション膜F1で覆う。このパッシベーション膜F1として、SiO2 が挙げられる。もちろん、その他の透明性絶縁膜を形成することとしてもよい。もしくは、パッシベーション膜F1で、発光素子100の全体を覆った後に、必要な箇所だけ露出させることとしてもよい。
4−10.その他の工程
また、上記の工程の他、熱処理工程等、その他の工程を実施してもよい。以上により、図1に示した発光素子100が製造される。
5.実験
5−1.第2のESD層での平均ピット径とn側超格子層のInGaN層の膜厚
次に、n側超格子層160におけるInGaN層161の膜厚Yと、第2のESD層150の最上面での平均ピット径Dとの関係を調べるために行った実験について説明する。
この実験において、InGaN層161のIn組成比を、9%とした。n型GaN層162の厚みを20Åとした。n型GaN層162のn型不純物濃度は1×107 (1/cm3 )以上3×108 (1/cm3 )以下の範囲内であることが好ましい。また、InGaN層161とn型GaN層162との繰り返し回数を15回とした。また、InGaN層161を形成する際の基板温度を、830℃とした。n型GaN層162を形成する際の基板温度を、830℃とした。また、境界面S1におけるピットXの断面形状は、円形であった。なお、ピットXの断面形状の測定に原子間力顕微鏡(AFM)を用いた。
図7は、第2のESD層150の最上面での平均ピット径Dを2500Åと固定した場合に、n側超格子層160におけるInGaN層161の膜厚Yと、全放射束Poとの関係を示すグラフである。図7に示すように、InGaN層161の膜厚Yが範囲R1の範囲内にあるときに、全放射束Poは十分に大きい。つまり、InGaN層161の膜厚Yが小さすぎると、全放射束Poは小さい。逆に、InGaN層161の膜厚Yが大きすぎると、全放射束Poは小さい。
このときの範囲R1では、InGaN層161の膜厚Yはおよそ20Å以上40Å以下の範囲内である。InGaN層161の膜厚Yが小さすぎると、効果が十分でない。InGaN層161の膜厚Yが大きすぎると、n側超格子層160の上に成長させる発光層170の結晶性が悪くなる。
図8は、第2のESD層150の最上面での平均ピット径Dを1500Åと固定した場合に、n側超格子層160におけるInGaN層161の膜厚Yと、全放射束Poとの関係を示すグラフである。図8に示すように、InGaN層161の膜厚Yが範囲R2の範囲内にあるときに、全放射束Poは十分に大きい。つまり、InGaN層161の膜厚Yが小さすぎると、全放射束Poは小さい。逆に、InGaN層161の膜厚Yが大きすぎると、全放射束Poは小さい。
このときの範囲R2では、InGaN層161の膜厚Yはおよそ45Å以上65Å以下の範囲内である。範囲R2の膜厚は、範囲R1の膜厚に比べて十分に大きい。これは、次のように考えられる。平均ピット径Dが小さいほど、発光層170における2軸応力の緩和の程度が小さい。そのため、n側超格子層160で、歪をより吸収する必要がある。つまり、膜厚Yを厚くする必要がある。このように、平均ピット径Dに応じて、第2のESD層150のInGaN層161の膜厚Yを変える必要がある。
図9は、以上の結果をまとめたものである。線L1を挟んで領域RAの外側では、n側超格子層160の結晶品質が悪い。その結果、その上に形成される発光層170の結晶品質も低下する。したがって、この領域における半導体発光素子の発光強度は低い。線L2を挟んで領域RAの外側では、歪を緩和する効果が不十分である。したがって、この領域における半導体発光素子の発光強度は低い。
そして、図9において、線で囲まれた領域RAは、前述した式(1)、(2)の範囲である。すなわち、第2のESD層150の平均ピット径Dとn側超格子層160におけるInGaN層161の膜厚Yとの組み合わせを、式(1)、(2)の範囲内から選べばよい。なお、もちろん、Y>0である。
5−2.逆電流
ここで、半導体発光素子に逆電圧をかけた場合の逆電流を測定した実験について説明する。半導体発光素子に逆電圧を印加した場合に、逆電流があまり流れないことが好ましい。ある程度の大きさの逆電流が流れると、発熱により半導体発光素子が壊れるおそれがあるからである。表1に、−5Vの逆電圧を印加したときに半導体発光素子に流れる電流値を示す。
この電流値は、第2のESD層150の最上面での平均ピット径Dに依存する。平均ピット径Dが大きいほど、ピットXの内部に入り込んでいる、第2のESD層150の上層のn側超格子層160と、発光層170と、p側超格子層180との膜厚が薄い。すなわち、ピットXの箇所では、p型半導体層とn型半導体層との間の距離が小さい。したがって、逆方向電圧を印加した場合、このp型半導体層とn型半導体層との間の距離が小さい箇所の電界強度が、他の箇所の電界強度よりも大きい。したがって、そのp型半導体層とn型半導体層との間の距離が小さい箇所は、逆方向電流が流れやすい電流経路となる。すなわち、平均ピット径Dが大きいほど、逆方向電流の値は大きいと考えられる。
表1より、−5Vの逆電圧を印加したときに、1.0×10-7(A)以下の電流が流れるのは、平均ピット径Dが350Å、600Å、840Å、1080Å、1320Åのときである。平均ピット径Dが1560Åのときには、1.0×10-7(A)より大きい電流が流れる。
つまり、平均ピット径Dが1500Å以下であれば、逆方向電流は十分に小さい。つまり、逆電圧に対する耐性を有している。したがって、平均ピット径D(Å)が次に示す式(3)を満たすとよい。
500Å ≦ D ≦ 1500Å …(3)
この場合には、半導体発光素子の明るさも明るい。さらに、この半導体発光素子は、逆電圧に対する耐性を有している。
[表1]
平均ピット径D(Å) 逆電圧下での電流値(A)
350 9.0×10-9
600 1.0×10-8
840 1.2×10-8
1080 3.0×10-8
1320 8.0×10-8
1560 1.1×10-7
−5Vの逆電圧を印加した場合
6.変形例
6−1.静電耐圧層に代わる下地層
本実施形態では、静電耐圧層(第1のESD層140および第2のESD層150)にピットXを形成することとした。しかし、ピットXを形成する半導体層は、静電耐圧層(第1のESD層140および第2のESD層150)に限らない。n側超格子層160の下地層であってピットを形成した層であればよい。そしてその材質は、GaN、AlGaN、InGaN、AlInGaN等、III 族窒化物半導体であれば、いずれであってもよい。または、これらを組み合わせることとしてもよい。また、下地層には不純物をドープしてもよいし、ドープしなくともよい。また、不純物をドープしない場合であっても、残留不純物もしくは格子欠陥によりn型半導体の特性を有しているものであってもよい。
もちろん、形成されるピットXの平均ピット径Dは、式(1)を満たす。そして、この場合、第1の静電耐圧層形成工程および第2の静電耐圧層形成工程の代わりに、下地層を形成する下地層形成工程を実施すればよい。
6−2.n側超格子層
本実施形態では、n側超格子層160において、第2のESD層150の上にInGaN層161を形成した後、その上にn型GaN層162を形成することとした。しかし、第2のESD層150の上にn型GaN層を形成した後、その上にInGaN層を形成することとしてもよい。その場合であっても、式(1)、(2)を用いることができる。
また、本実施形態では、バンドギャップの小さい層としてInGaN層161を、バンドギャップの大きい層としてn型GaN162を用いた。しかし、バンドギャップの小さい層としてAlInGaN層を用いてもよい。この場合、AlInGaN層は、Inを含有するIn含有層である。また、バンドギャップの大きい層としてAlGaN層、InGaN層、AlInGaN層のうちのいずれかを用いてもよい。
この場合、n側超格子層160における単位積層体において、Inを含有する層が2層以上存在する場合がある。その場合、バンドギャップの最も小さい層で、In組成比が大きい。したがって、バンドギャップの最も小さい層が、式(1)、(2)を満たすこととすればよい。また、これらの層に不純物をドープしてもよいし、しなくともよい。
6−3.p電極
本実施形態では、p電極P1として、透明な導電性酸化物であるITOを用いた。しかし、ITOの他に、ICO、IZO、ZnO、TiO2 、NbTiO2 、TaTiO2 の透明な導電性酸化物を用いることができる。また、p電極P1の上に、金属から成る金属電極を形成してもよい。もしくは、p電極P1の上にその他の電極を形成してもよい。
6−4.組み合わせ
以上の変形例を自由に組み合わせてもよい。
7.まとめ
以上詳細に説明したように、本実施形態の発光素子100では、第2のESD層150の最上面での平均ピット径Dと、第2のESD層150の上に形成されるn側超格子層160のInGaN層161の膜厚Yとの間に、前述の式(1)、(2)の関係がある。そのため、発光層170に歪がほとんどない。したがって、発光強度の高い半導体発光素子が実現されている。
また、本実施形態の発光素子100の製造方法では、第2のESD層150の最上面での平均ピット径Dと、第2のESD層150の上に形成されるn側超格子層160のInGaN層161の膜厚Yとを、予め好適な範囲内から選んでいる。そのため、歪の緩和されているn側超格子層160の上に発光層170を形成することができる。したがって、結晶性のよい発光層170を形成することができる。すなわち、発光強度の高い半導体発光素子を製造することができる。
なお、以上に説明した実施形態は単なる例示にすぎない。したがって当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。積層体の積層構造については、必ずしも図に示したものに限らない。積層構造や各層の繰り返し回数等、任意に選択してよい。また、有機金属気相成長法(MOCVD法)に限らない。キャリアガスを用いて結晶を成長させる方法であれば、他の方法を用いてもよい。また、液相エピタキシー法、分子線エピタキシー法等、その他のエピタキシャル成長法により半導体層を形成することとしてもよい。
100…発光素子
110…基板
120…低温バッファ層
130…n型コンタクト層
140…第1のESD層
150…第2のESD層
160…n側超格子層
170…発光層
180…p側超格子層
190…p型コンタクト層
N1…n電極
P1…p電極
F1…パッシベーション膜
W…貫通転位
X…ピット

Claims (10)

  1. III 族窒化物半導体から成る下地層と、
    前記下地層の上に形成された超格子層と、
    前記超格子層の上に形成された発光層と、
    を有するIII 族窒化物半導体発光素子において、
    前記下地層は、ピットを有し、
    前記超格子層は、Inを含有するIII 族窒化物半導体から成る複数のIn含有層を有し、
    前記下地層と前記超格子層との境界面での平均ピット径D(Å)は、
    500Å ≦ D ≦ 3000Å
    の範囲内であり、
    前記複数のIn含有層のうちの少なくとも1層の膜厚Y(Å)は、
    −0.029×D+82.8 ≦ Y ≦ −0.029×D+102.8
    を満たすものであること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子。
  2. 請求項1に記載のIII 族窒化物半導体発光素子において、
    前記複数のIn含有層のうちの全ての層の膜厚Y(Å)は、
    −0.029×D+82.8 ≦ Y ≦ −0.029×D+102.8
    を満たすものであること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子。
  3. 請求項1または請求項2に記載のIII 族窒化物半導体発光素子において、
    前記平均ピット径D(Å)は、
    500Å ≦ D ≦ 1500Å
    の範囲内であること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体発光素子において、
    前記超格子層は、単位積層体を繰り返し積層したものであり、
    前記単位積層体は、
    Inを含有する層を2層以上有しており、
    前記In含有層の膜厚Y(Å)は、
    前記超格子層のうち最もバンドギャップの小さい層の膜厚であること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体発光素子において、
    前記ピットの下端は、
    前記下地層の内部にあること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体発光素子において、
    前記下地層は、
    各半導体層の静電破壊を防止するための静電耐圧層であること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子。
  7. 下地層を形成する下地層形成工程と、
    前記下地層の上に超格子層を形成する超格子層形成工程と、
    前記超格子層の上に発光層を形成する発光層形成工程と、
    を有するIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法において、
    前記下地層形成工程では、
    前記下地層と前記超格子層との境界面での平均ピット径D(Å)を、
    500Å ≦ D ≦ 3000Å
    の範囲内としてピットを形成しつつ前記下地層を形成し、
    前記超格子層形成工程では、
    Inを含有するIII 族窒化物半導体から成る複数のIn含有層を形成し、
    前記複数のIn含有層のうちの少なくとも1層の膜厚Y(Å)が、
    −0.029×D+82.8 ≦ Y ≦ −0.029×D+102.8
    を満たすように前記複数のIn含有層を形成すること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法。
  8. 請求項7に記載のIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法において、
    前記複数のIn含有層のうちの全ての層の膜厚Y(Å)が、
    −0.029×D+82.8 ≦ Y ≦ −0.029×D+102.8
    を満たすように前記複数のIn含有層を形成すること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載のIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法において、
    前記平均ピット径D(Å)を、
    500Å ≦ D ≦ 1500Å
    の範囲内とすること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法。
  10. 請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載のIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法において、
    前記超格子層形成工程では、
    Inを含有する層を2層以上有する単位積層体を繰り返し積層し、
    前記In含有層の膜厚Y(Å)を、
    前記超格子層のうち最もバンドギャップの小さい層の膜厚として前記In含有層を形成すること
    を特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子の製造方法。
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