JP5853549B2 - 電力授受システム、電動車両、及び電力授受方法 - Google Patents
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Description
また、そもそも電池切れを起こさないように走行中にバッテリの残量をモニタリングしておき、電動車両のドライバに対して適切なタイミングで適切な充電スタンドへの立ち寄りを推奨するカーナビゲーションを用いたシステムも考えられている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電力不足となった電動車両に対して、他の電動車両が安全に電力を供給することを可能な電力授受システムを提供することを目的とする。
受電車両は、自車両のバッテリ容量が所定容量未満である場合に、受電位置に関する情報を含む救援信号を送信し、一以上の給電車両から送信される応答信号に含まれる余剰電力量を合算した電力量である総給電量が、自車両に必要な受電量である必要電力量以上となる給電車両の組み合わせが存在する場合に、その総給電量に対応する一以上の給電車両に電力の供給を要求する電力授受システムが提供される。
(第1の実施形態)
(電力授受システムの構成)
図1は、本実施形態に係る電力授受システムの全体構成の一例を示す図である。図1に示されるように、本実施形態に係る電力授受システムは、電力の供給を受ける受電側の電気自動車である受電車両100と、受電車両100に電力の供給を行う電気自動車である給電車両200とを含んで構成される。また、受電車両100と給電車両200とは通信網300を介して通信を行うことができる。
また、カーナビゲーション装置110は、GPS電波を受信して自車両の位置情報を取得するGPSユニット111と、現在時刻の監視や目的地までの所要時間等を計時する計時装置112と、走行場所周辺の充電スタンドを検索する充電スタンド検索装置113とを備える。
このように、バッテリ残量が減少することにより、そのままでは電池切れとなることが予測される場合には、受電車両100は、他の車両である給電車両200に対して通信装置120から救援信号を送信し、電力供給の依頼を行う。
なお、本実施形態においては、受電車両100と給電車両200は電力で走行する電気自動車であるが、これに限定されるものではない。例えば、電動機と内燃機関を有するハイブリッド車等の車両であってもよい。また、給電車両200は、原則、有料の救助専門会社の車両ではなく、一般ドライバの車両を想定している。
(受電車両100)
受電車両100は、バッテリ容量判定部151と、救援信号送信部152と、応答信号受信部153とを有する。
バッテリ容量判定部151は、自車両のバッテリ容量が所定容量未満であるか否かを判定する。ここで、「所定容量」とは、ドライバが充電スタンドを探索して充電するまで余裕を持って走行できる程度のバッテリ容量を基準に、例えばその半分程度という具合に、あらかじめ定められたものであってもよい。もしくは、走行中に随時、充電スタンド検索装置113で検索される最寄りの充電スタンドまでに必要なバッテリ容量を算出して、これを所定容量とし、バッテリ容量判定部151は、バッテリ容量がこの所定容量を下回ったか(つまり、最寄りの充電スタンドまでも走行不能となったか)を判断するようになっていてもよい。
応答信号受信部153は、救援信号送信部152が送信した救援信号に対する応答信号であって、給電車両200が送信する応答信号を受信する。
給電車両200は、救援信号受信部251と、供給可否判断部252と、応答信号送信部253とを有する。
救援信号受信部251は、受電車両100の救援信号送信部152が送信する救援信号を受信する。
供給可否判断部252は、救援信号受信部251が救援信号を受信した場合には、救援信号受信時における自車両のバッテリ容量である信号受信時バッテリ容量と、受電位置まで走行するために必要なバッテリ容量である第1の走行バッテリ容量と、必要電力量と、受電位置から自車両の目的地まで走行するために必要なバッテリ容量である第2の走行バッテリ容量とから、受電車両100への電力の供給が可能であるか判断する。具体的には、供給可否判断部252は、例えば、信号受信時バッテリ容量から、第1の走行バッテリ容量及び必要電力量を差し引いた電力量が、第2の走行バッテリ容量を満たす場合には、受電車両100への電力の供給が可能であると判断する。
応答信号送信部253は、供給可否判断部252が受電車両100への電力の供給が可能であると判断した場合には、救援信号に対する応答信号を送信する。
図3は、受電車両100が電池切れを予測した後、受電に至るまでの処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3を参照しながら、受電車両100における処理の一例について説明する。
バッテリ容量判定部151は、走行中において随時、バッテリ残量をモニタリングしておく(ステップS001)。バッテリ容量判定部151は、モニタリングしているバッテリ容量が、あらかじめ定められた所定容量未満となったか判断する。ただし、図3の例においては、バッテリ容量判定部151は、ステップS001においてモニタリングしたバッテリ残量から、自車両がそのバッテリ残量で走行可能な時間を算出して、この走行可能時間があらかじめ定められた所定時間後にバッテリが電池切れする可能性があるかを判断している(ステップS002)。
また、ステップS007において応答信号受信部153が応答信号を受信した場合には、処理を終了し、受電車両100は受電位置まで走行して応答信号を送信した給電車両200が到着するのを待つ。そして、給電車両200の到着後、電力の供給を受ける。
図4は、給電車両200が、受電車両100からの救援信号を受信後、給電に至るまでの処理の流れを示すフローチャートである。以下、図4を参照しながら、給電車両200における処理の一例について説明する。
救援信号受信部251が受電車両100からの救援信号を受信すると(ステップS101)、救援信号受信時の対応に関する設定を参照する(ステップS102)。この設定は、あらかじめ給電車両200で設定しておくものであり、救援信号を受信した際に、これに対応するか否かを設定しておくものである。例えば、業務中で時間に余裕がなかったり定時運行を期待されているバス、タクシー、トラックなどの商用車両においては、業務中には救援信号に応答しないように設定しておくことで、給電車両200に負担感を与えないことが可能である。
そして、ステップS103において供給可否判断部252が、必要電力量を供給することが可能であると判断した場合には、応答信号送信部253は応答信号を受電車両100に送信する(ステップS104)。その後、給電車両200は、受電車両100に指定された受電位置まで走行して、受電車両100への給電を行う。
なお、上記説明においては、受電車両100と給電車両200は別々の車両であるとして説明したが、一台の車両が受電車両100と給電車両200の双方の機能を有していてもよい。つまり、状況によって、受電車両100として機能したり、給電車両200として機能するようになっていてもよい。
本実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)電気自動車である受電車両100と、受電車両100に対して電力の供給を行う他の電気自動車である給電車両200と、を含む電力授受システムであって、受電車両100は、自車両のバッテリ容量が所定容量未満であるか否かを判定する。そして、自車両のバッテリ容量が所定容量未満であると判断した場合には、給電車両200から電力の供給を受ける位置である受電位置に関する情報と、必要な受電量である必要電力量と、を含む救援信号を送信する。また、給電車両200は、受電車両100からの救援信号を受信した場合には、救援信号受信時における自車両のバッテリ容量である信号受信時バッテリ容量と、受電位置まで走行するために必要なバッテリ容量である第1の走行バッテリ容量と、必要電力量と、受電位置から自車両の目的地まで走行するために必要なバッテリ容量である第2の走行バッテリ容量とから、受電車両100への電力の供給が可能であるか判断する。そして、受電車両100への電力の供給が可能であると判断した場合には、救援信号に対する応答信号を受電車両100へ送信する。
また、救助専門車両でない一般車両である給電車両200であっても、受電車両100への給電を行うことで自車がバッテリ不足となる等のリスクを回避しつつ、給電作業に参加することが可能となる。これにより、電気自動車の普及により高頻度で発生することが予測される電池切れのトラブルに対して、一般車両が互いの助け合いで電池切れのトラブルを解決することが可能となる。
これにより、受電車両100がバッテリ不足となった場合に、他の電気自動車である給電車両200から電力の供給を受けることにより、目的地まで走行する電力を確保することができる。さらに、給電車両200も自車両の目的地までに走行するために必要なバッテリ容量を確実に確保しつつ受電車両100への給電を行うことが可能となる。
(電力授受システムの構成)
本実施形態に係る電力授受システムの全体構成は、図1に示される電力授受システムの全体構成と同様である。本実施形態と第1の実施形態に係る電力授受システムの違いは、第1の実施形態においては、原則、1台の給電車両200によって受電車両100に給電することを前提としているのに対し、本実施形態では、複数の給電車両200によって受電車両100に給電することも可能としている点である。つまり、本実施形態においては、給電を行う給電車両200が複数台存在する場合を想定している。
(給電車両200)
給電車両200は、救援信号受信部251と、余剰電力量算出部254と、応答信号送信部253と、拒否信号受信部255と、救援計画情報受信部256と、返答送信部257と、電力供給要求受信部258とを有する。ここで、救援信号受信部251と応答信号送信部253の構成については、第1の実施形態に係る給電車両200の構成と同様である。以下では、これら以外の構成について説明する。
拒否信号受信部255は、応答信号送信部253が送信した応答信号に対して、電力の供給を断る旨を示す拒否信号を受電車両100から受信する。
返答送信部257は、救援計画情報受信部256が受信した救援計画情報に対する返答を送信する。救援計画情報に対する返答としては、救援計画情報の内容を承諾する(給電に参加する)、救援計画情報の内容を拒否する、救援計画情報の内容の変更を依頼する、等の返答内容がありうる。
電力供給要求受信部258は、受電車両100からの電力供給の要求を示す電力供給要求信号を受信する。
受電車両100は、バッテリ容量判定部151と、救援信号送信部152と、応答信号受信部153と、電力量判定部154と、拒否信号送信部155と、救援計画情報生成部156と、救援計画情報送信部157と、返答受信部158と、電力供給要求部159とを有する。ここで、電力量判定部154、電力供給要求部159、及び拒否信号送信部155以外の構成については、第1の実施形態に係る受電車両100の構成と同様である。ただし、本実施形態においては、救援信号送信部152は、受電位置に関する情報のみを含む救援信号を送信する。また、応答信号受信部153は、二以上の給電車両200から送信される応答信号の受信が可能となっている。
拒否信号送信部155は、電力量判定部154が、総給電量が必要電力量以上となる給電車両の組み合わせが存在しないと判断した場合には、応答信号を送信してきた一以上の給電車両に電力の供給を辞退する拒否信号を送信する。
救援計画情報送信部157は、救援計画情報生成部156が生成した救援計画情報を、給電車両200に送信する。
電力供給要求部159は、電力量判定部154が、総給電量が必要電力量以上となる給電車両の組み合わせが存在すると判定した場合には、その総給電量に対応する一以上の給電車両に電力の供給を要求する。
図6は、受電車両100が電池切れを予測した後、受電に至るまでの処理の流れを示すフローチャートである。以下、図6を参照しながら、受電車両100における処理の一例について説明する。
なお、ステップS201〜ステップS207における処理は、図3に示されるステップS001〜ステップS007における処理と同様である。以下では、ステップS208以降の処理について説明する。
ここで、総給電量Bが必要電力量Aを満たさない場合とは、つまりは、応答信号を返信してきた一以上の給電車両からそれぞれ給電を受けても必要電力量Aが満たされない(電力が足らない)ということである。よって、拒否信号送信部155は、応答信号を送信してきた一以上の給電車両200に電力の供給を辞退する拒否信号を送信する(ステップS209)。また、これと併せて救助専門車両を呼ぶ。
ステップS208において、電力量判定部154が、総給電量Bは必要電力量A以上であると判断した場合には、ステップS210以降の処理を行う。
ステップS2101では、N台の給電車両から送信されてきた各応答信号に含まれる到着予定時刻、余剰電力量bn、寄り道距離を取得する。ここで、一例として、図8に示されるように、応答信号を送信してきた給電車両が3台(#1〜#3)存在するとする(N=3)。また、車両#1の受電位置10までの寄り道距離は10km、車両#2の受電位置10までの寄り道距離は10km、車両#3の受電位置10までの寄り道距離は5kmであるとする。
図7に戻り、ステップS2103では、寄り道距離の合計が最短となる組み合わせが抽出される。本例では、図10に示されるように、車両#1+車両#3と、車両#2+車両#3の2つの組み合わせが抽出される。
ステップS2105では、待ち時間平均値が最小の組み合わせが抽出される。本例では、ステップS2104において最良の組み合わせが抽出されているが、ステップS2104で組み合わせが一つに決定されない場合には、本ステップにおいて待ち時間平均値が最小の組み合わせが抽出される。
そして、返答受信部158は、救援計画情報を送信した全ての給電車両200から給電の承諾がくるか確認する(ステップS213)。このような処理を行うのは、給電車両200が、一旦は応答信号を受電車両100に返信したものの、その後、給電できない状況になる場合も考えられるからである。
上記の処理の実行後、受電車両100は受電位置まで走行し、救援計画情報を送信した給電車両200が到着するのを待つ。そして、給電車両200の到着後、電力の供給を受ける。
図12は、給電車両200が、受電車両100からの救援信号を受信後、給電に至るまでの処理の流れを示すフローチャートである。以下、図6を参照しながら、給電車両200における処理の一例について説明する。
救援信号受信部251が受電車両100からの救援信号を受信すると(ステップS301)、救援信号受信時の対応に関する設定を参照する(ステップS302)。この設定は、あらかじめ給電車両200で設定しておくものであり、救援信号を受信した際に、これに対応するか否かを設定しておくものである。例えば、業務中で時間に余裕がなかったり定時運行を期待されているバス、タクシー、トラックなどの商用車両においては、業務中には救援信号に応答しないように設定しておくことで、給電車両200に負担感を与えないことが可能である。
なお、バッテリ使用計画が無限大ではないが、余剰電力量bnがあらかじめ定められた所定の電力量以上ではない場合には、救援できないものとして処理を終了するようになっていてもよい。余剰電力量bnがごく少量である場合には、給電車両200のバッテリ残量が予想以上に早く減少した場合等に、給電車両200が電池切れとなってしまうことを避けるためである。
給電車両200は、拒否信号受信部255が受電車両100から拒否信号を受信した場合には、何も実行せずに処理を終了する(ステップS305)。また、例えば、ステップS304で応答信号を送信してから、あらかじめ定められた所定時間内に何ら信号を受信しない場合には、救援を拒否されたものとして処理を終了するようになっていてもよい。
なお、上記説明においては、「寄り道距離」は、給電車両200での救援信号受信時における給電車両200の位置から受電位置までの距離であるとしたが、給電車両200が受電位置を経由することで余分に走行することになる距離であってもよい。
(1)電気自動車である受電車両100と、受電車両100に対して電力の供給を行う他の電気自動車である給電車両200とを含む電力授受システムであって、給電車両200は、受電車両100からの救援信号を受信した場合には、救援信号受信時における自車両のバッテリ容量である信号受信時バッテリ容量と、受電車両100が電力の供給を受ける位置である受電位置まで走行するために必要なバッテリ容量である第1の走行バッテリ容量と、受電位置から自車両の目的地まで走行するために必要なバッテリ容量である第2の走行バッテリ容量とから、余剰電力量を算出する。そして、この余剰電力量を含む応答信号を受電車両100に送信する。受電車両100は、自車両のバッテリ容量が所定容量未満であるか否かを判定し、自車両のバッテリ容量が所定容量未満であると判断した場合には、受電位置に関する情報を含む救援信号を給電車両200に送信する。そして、一以上の給電車両200から送信される応答信号を受信した場合には、この一以上の応答信号に含まれる余剰電力量を合算した電力量である総給電量が、自車両に必要な受電量である必要電力量以上となる給電車両200の組み合わせが存在するか否か判定する。総給電量が必要電力量以上となる給電車両200の組み合わせが存在すると判断した場合には、その総給電量に対応する一以上の給電車両200に電力の供給を要求する。
また、受電車両100は、自車両のバッテリ容量が所定容量未満となった時点、すなわち、所定時間後に電池切れする可能性があると判断した時点で救援信号を送信するため、電池が切れて完全に停止してしまってから救援信号を発信する場合と比べて、給電車両200の寄り道距離や、自車両の受電位置での待ち時間を最小にすることができる。さらに、給電車両200にかかる負担を抑えることにより、次回の他の電動車両に対する給電作業への参加につなげることができる。
これにより、受電車両100がバッテリ不足となった場合に、複数の他の電気自動車である給電車両200から電力の供給を受けることにより、目的地まで走行する電力を確保することができる。さらに、給電車両200も自車両の目的地までに走行するために必要なバッテリ容量を確実に確保しつつ受電車両100への給電を行うことが可能となる。
これにより、例えば、給電車両200が商用車両である場合、業務中は受電車両100が大量の電力を必要としているなら救助に参加するが、少しの電力しか必要としていないのなら自車両は参加しない、というように、必要電力量に応じて、救援信号への対応方法を複数設定することが可能となる。
(電力授受システムの構成)
図13は、本実施形態に係る電力授受システムの全体構成の一例を示す図である。図13において、受電車両100と給電車両200の構成は図1と同様である。本実施形態の電力授受システムは、さらにセンターサーバ装置400を有する。
センターサーバ装置は、通信装置410と、制御装置420と、記憶装置430とを備える。通信装置410及び制御装置420は、それぞれ、受電車両100又は給電車両200の通信装置120、220と、制御装置130、230と、同様である。また、記憶装置430は、RAM(Random Access Memory)、ROM、ハードディスク等の記憶装置により構成される。
(受電車両100)
受電車両100は、バッテリ容量判定部151と、救援信号送信部152とを有する。これらの各構成の機能は、図2と同様である。
(給電車両200)
給電車両200は、受電位置信号受信部251’と、余剰電力量算出部254と、応答信号送信部253’と、拒否信号受信部255’と、救援計画情報受信部256’と、返答送信部257’と、電力供給要求受信部258’とを有する。
センターサーバ装置400は、第1受信部451と、検索部452と、送信部453と、第2受信部153’と、電力量判定部154’と、拒否信号送信部155’と、救援計画情報生成部156’と、救援計画情報送信部157’と、返答受信部158’と、電力供給要求部159’とを有する。
ここで、第2受信部153’、電力量判定部154’、拒否信号送信部155’、救援計画情報生成部156’、救援計画情報送信部157’、返答受信部158’、電力供給要求部159’の機能は、それぞれ、図5の応答信号受信部153、電力量判定部154、拒否信号送信部155、救援計画情報生成部156、救援計画情報送信部157、返答受信部158、電力供給要求部159の機能と同様である。
検索部452は、受電車両100から送信される救援信号に含まれる受電位置から所定距離内に存在する給電車両を検索する。また、受電車両100の救援信号送信部152は、受電位置に代えて、受電車両100の現在位置を含む救援信号を送信するようになっていてもよい。この場合、検索部452は、受電車両100の現在位置から受電車両100が電力の供給を受ける受電位置を決定し、決定した受電位置から所定距離内に存在する給電車両200に救援信号を送信する。本実施形態においては、受電車両100の救援信号送信部152は、受電位置に代えて、受電車両100の現在位置を含む救援信号を送信する。
送信部453は、検索部452において検索された給電車両200に受電位置を送信する。
図15は、本実施形態に係る電力授受システムにおける処理の流れを示すフローチャートである。以下、図15を参照しながら、本実施形態の電力授受システムの処理について説明する。
まず、受電車両100は、図3と同様に、バッテリ残量のモニタリング処理を実行することによって、所定時間後に電池切れする可能性があると判断した場合には、現在位置と、自車両の目的地と、必要電力量とを含む救援信号をセンターサーバ装置400に送信する。
センターサーバ装置400の第1受信部451が、受電車両100からの救援信号を受信すると(ステップS401)、検索部452は、この救援信号に含まれている受電車両100の現在位置から、受電車両100が電力の供給を受ける受電位置を設定する。ここで、受電位置は、例えば、受電車両100の予定経路上で、所定時間後の到着予定地点を受電位置とする。この点については、図3のステップS003と同様である。
受電位置周辺に給電車両200が存在しない場合には、センターサーバ装置400は受電車両100のために、救助専門車両を呼ぶ。受電位置周辺に給電車両200が1台以上存在する場合には、送信部453は、ステップS402で検索した給電車両200に、受電位置を送信する(ステップS404)。
給電車両200の受電位置信号受信部251’がセンターサーバ装置400から受電位置(及び必要電力量)を受信すると、余剰電力量算出部254は、自車両の余剰電力量bnを算出し、余剰電力量bnが“0”より大きいか判断する(ステップS405)。
ステップS408においては、電力量判定部154’は、応答信号を返信してきた一以上の給電車両200の余剰電力量を合算した総給電量B(余剰電力量bnの総和:Σbn)が、受電車両100が希望する必要電力量A以上であるかを判断する。
ステップS410では、救援計画情報生成部156’は、応答信号を返信した一以上の給電車両200のうち、実際に電力の供給を要求する給電車両を決定する(ステップS410)。
また、ステップS411では、救援計画情報生成部156’が、ステップS410での決定結果に基づき、救援計画情報を生成する。
救援計画情報を送信した給電車両200の少なくとも1台から、救援を撤回する旨の通知があった場合や、到着予定時刻や給電量(余剰電力量bn)について変更したい旨の申し入れがあった場合には、ステップ208に戻って総給電量Bを再計算し、現状の条件で電力の供給を受けることが可能か否かを判断する。
また、給電完了後、センターサーバ装置400は、受電車両100もしくは給電車両200から給電の報告を受信し、上記の一連の給電作業の記録を記憶装置430に記録して(ステップS415)、処理を終了する。一連の給電作業の記録を行うことにより、救援の記録が詳細に残り、給電作業への参加にポイントを付与する等、救援を促進する報奨制度を設けることも可能となる。
なお、上記説明において、センターサーバ装置400は、サーバ装置を構成する。
(1)電気自動車である受電車両100と、この受電車両100に対して電力の供給を行う他の電気自動車である給電車両200と、受電車両100と給電車両200との仲介を行うセンターサーバ装置400とを含む電力授受システムであって、受電車両100は、自車両のバッテリ容量が所定容量未満であるか否かを判定し、自車両のバッテリ容量が所定容量未満であると判断した場合には、給電車両200から電力の供給を受ける位置である受電位置と、必要な受電量である必要電力量とを含む救援信号を送信する。また、給電車両200は、センターサーバ装置400を経由して受電位置を含む受電位置信号を受信した場合には、受電位置信号受信時における自車両のバッテリ容量である信号受信時バッテリ容量と、受電位置まで走行するために必要なバッテリ容量である第1の走行バッテリ容量と、受電位置から自車両の目的地まで走行するために必要なバッテリ容量である第2の走行バッテリ容量とから、余剰電力量を算出する。そして、この余剰電力量を含む応答信号を送信する。また、センターサーバ装置400は、受電車両100から送信される救援信号を受信すると、この救援信号に含まれる受電位置から所定距離内に存在する給電車両200を検索する。そして、検索した給電車両200に受電位置信号を送信する。また、一以上の給電車両200から送信される応答信号を受信すると、この一以上の応答信号に含まれる余剰電力量を合算した電力量である総給電量が、必要電力量以上となる給電車両200の組み合わせが存在するか否か判定する。総給電量が必要電力量以上となる給電車両200の組み合わせが存在すると判定した場合には、その総給電量に対応する一以上の給電車両200に電力の供給を要求する。
これにより、本実施形態に係る電力授受システムは、第2の実施形態における効果に加えて、センターサーバ装置400を設けたことにより、高頻度で起きる可能性があり、一定のエリアで同時多発的に起きる可能性のある電池切れのトラブルに対して対処しやすい。
これにより、本実施形態に係る電力授受システムは、第2の実施形態における効果に加えて、センターサーバ装置400を設けたことにより、高頻度で起きる可能性があり、一定のエリアで同時多発的に起きる可能性のある電池切れのトラブルに対して対処しやすい。
これにより、例えば、給電車両200が商用車両である場合、業務中は受電車両100が大量の電力を必要としているなら救助に参加するが、少しの電力しか必要としていないのなら自車両は参加しない、というように、必要電力量に応じて、救援信号への対応方法を複数設定することが可能となる。
この場合も、第2の実施形態における効果に加えて、センターサーバ装置400を設けたことにより、高頻度で起きる可能性があり、一定のエリアで同時多発的に起きる可能性のある電池切れのトラブルに対して対処しやすいという効果が期待できる。
受電車両100と給電車両200との間における通信内容は、受電位置や必要電力量等に加えて、他の情報が含まれていてもよい。例えば、通信網にはクレジットカード会社等との金銭授受の仕組みを加え、給電作業にかかる金銭の授受が可能となる構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、受電側を電動車両としているが、例えば、携帯電話や、固定電源のとれない屋台や街頭テレビなどの構造物であってもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
100 受電車両
101 バッテリ残量モニタ
110 カーナビゲーション装置
111 GPSユニット
112 計時装置
113 充電スタンド検索装置
120 通信装置
130 制御装置
151 バッテリ容量判定部
152 救援信号送信部
153 応答信号受信部
154 電力量判定部
155 拒否信号送信部
156 救援計画情報生成部
157 救援計画情報送信部
158 返答受信部
159 電力供給要求部
200 給電車両
201 バッテリ残量モニタ
210 カーナビゲーション装置
211 GPSユニット
212 計時装置
213 記憶装置
220 通信装置
230 制御装置
251 救援信号受信部
252 供給可否判断部
253 応答信号送信部
254 余剰電力量算出部
255 拒否信号受信部
256 救援計画情報受信部
257 返答送信部
258 電力供給要求受信部
300 通信網
400 センターサーバ装置
410 通信装置
420 制御装置
430 記憶装置
451 第1受信部
452 検索部
453 受電位置送信部
153’ 第2受信部
154’ 電力量判定部
155’ 拒否信号送信部
156’ 救援計画情報生成部
157’ 救援計画情報送信部
158’ 返答受信部
159’ 電力供給要求部
251’ 受電位置信号受信部
253’ 応答信号送信部
255’ 拒否信号受信部
256’ 救援計画情報受信部
257’ 返答送信部
258’ 電力供給要求受信部
Claims (10)
- 受電車両と、前記受電車両に対して電力の供給を行う給電車両と、を含む電力授受システムであって、
前記給電車両は、
前記受電車両からの救援信号を受信する救援信号受信部と、
前記救援信号受信部において前記救援信号を受信した場合には、前記救援信号受信時における自車両のバッテリ容量である信号受信時バッテリ容量と、前記受電車両が電力の供給を受ける位置である受電位置まで走行するために必要なバッテリ容量である第1の走行バッテリ容量と、前記受電位置から自車両の目的地まで走行するために必要なバッテリ容量である第2の走行バッテリ容量と、から、余剰電力量を算出する余剰電力量算出部と、
前記余剰電力量算出部において算出された前記余剰電力量を含む応答信号を送信する応答信号送信部と、を有し、
前記受電車両は、
自車両のバッテリ容量が所定容量未満であるか否かを判定するバッテリ容量判定部と、
前記バッテリ容量判定部において自車両のバッテリ容量が所定容量未満であると判断された場合には、前記受電位置に関する情報を含む前記救援信号を送信する救援信号送信部と、
一以上の前記給電車両から送信される前記応答信号を受信する応答信号受信部と、
一以上の前記応答信号に含まれる前記余剰電力量を合算した電力量である総給電量が、自車両に必要な受電量である必要電力量以上となる前記給電車両の組み合わせが存在するか否か判定する電力量判定部と、
前記電力量判定部において、前記総給電量が前記必要電力量以上となる前記給電車両の組み合わせが存在すると判断された場合には、その総給電量に対応する一以上の前記給電車両に電力の供給を要求する電力供給要求部と、
を有することを特徴とする電力授受システム。 - 前記余剰電力量算出部は、前記信号受信時バッテリ容量から、前記第1の走行バッテリ容量及び前記第2の走行バッテリ容量を差し引くことで、前記余剰電力量を算出することを特徴とする請求項1に記載の電力授受システム。
- 前記救援信号送信部は、前記受電位置と、前記必要電力量とを含む前記救援信号を送信し、
前記応答信号送信部は、前記救援信号に含まれる前記必要電力量に応じて、応答信号を送信するか否かを決定すること
を特徴とする請求項1又は2に記載の電力授受システム。 - 前記応答信号送信部は、前記余剰電力量と、前記受電位置への到着予定時刻と、前記受電位置を経由することで余分に走行することになる距離に関する距離情報とを含む前記応答信号を送信し、
前記電力供給要求部は、前記総給電量が前記必要電力量以上となる前記給電車両の組み合わせが複数存在する場合には、前記余剰電力量と、前記到着予定時刻と、前記距離情報と、を用いて、前記複数の給電車両の組み合わせの中から電力の供給を要求する組み合わせを決定し、その組み合わせに含まれる一以上の前記給電車両に電力の供給を要求すること
を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電力授受システム。 - 受電車両と、前記受電車両に対して電力の供給を行う給電車両と、前記受電車両と前記給電車両との仲介を行うサーバ装置と、を含む電力授受システムであって、
前記受電車両は、
自車両のバッテリ容量が所定容量未満であるか否かを判定するバッテリ容量判定部と、
前記バッテリ容量判定部において自車両のバッテリ容量が所定容量未満であると判断された場合には、前記給電車両から電力の供給を受ける位置である受電位置と、必要な受電量である必要電力量と、を含む救援信号を送信する救援信号送信部と、を有し、
前記給電車両は、
前記サーバ装置を経由して前記受電位置を含む受電位置信号を受信する受電位置信号受信部と、
前記受電位置信号受信部において前記受電位置信号を受信した場合には、前記受電位置信号受信時における自車両のバッテリ容量である信号受信時バッテリ容量と、前記受電位置まで走行するために必要なバッテリ容量である第1の走行バッテリ容量と、前記受電位置から自車両の目的地まで走行するために必要なバッテリ容量である第2の走行バッテリ容量と、から、余剰電力量を算出する余剰電力量算出部と、
前記余剰電力量算出部において算出された前記余剰電力量を含む応答信号を送信する応答信号送信部と、を有し、
前記サーバ装置は、
前記救援信号送信部から送信される前記救援信号を受信する第1受信部と、
前記救援信号に含まれる前記受電位置から所定距離内に存在する前記給電車両を検索する検索部と、
前記検索部において検索された給電車両に前記受電位置信号を送信する送信部と、
一以上の前記給電車両から送信される前記応答信号を受信する第2受信部と、
一以上の前記応答信号に含まれる前記余剰電力量を合算した電力量である総給電量が、前記必要電力量以上となる前記給電車両の組み合わせが存在するか否か判定する電力量判定部と、
前記電力量判定部において前記総給電量が前記必要電力量以上となる前記給電車両の組み合わせが存在すると判定された場合には、その総給電量に対応する一以上の前記給電車両に電力の供給を要求する電力供給要求部と、
を有することを特徴とする電力授受システム。 - 前記余剰電力量算出部は、前記信号受信時バッテリ容量から、前記第1の走行バッテリ容量及び前記第2の走行バッテリ容量を差し引くことで、前記余剰電力量を算出することを特徴とする請求項5に記載の電力授受システム。
- 前記応答信号送信部は、前記必要電力量に応じて、応答信号を送信するか否かを決定することを特徴とする請求項5又は6に記載の電力授受システム。
- 前記救援信号送信部は、前記受電位置に代えて、自車両の現在位置を含む救援信号を送信し、
前記検索部は、前記受電車両の前記現在位置から前記受電位置を決定し、決定した前記受電位置から所定距離内に存在する前記給電車両を検索する
ことを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の電力授受システム。 - 他の電動車両からの救援信号を受信する救援信号受信部と、
前記救援信号受信部において前記救援信号を受信した場合には、前記救援信号受信時における自車両のバッテリ容量である信号受信時バッテリ容量と、前記他の電動車両が電力の供給を受ける位置である受電位置まで走行するために必要なバッテリ容量である第1の走行バッテリ容量と、前記受電位置から自車両の目的地まで走行するために必要なバッテリ容量である第2の走行バッテリ容量と、から、前記他の電動車両に供給可能な電力量である余剰電力量を算出する余剰電力量算出部と、
前記余剰電力量算出部において算出された前記余剰電力量を含む応答信号を送信する応答信号送信部と、
自車両のバッテリ容量が所定容量未満であるか否かを判定するバッテリ容量判定部と、
前記バッテリ容量判定部において自車両のバッテリ容量が所定容量未満であると判断された場合には、自車両が他の電動車両から電力の供給を受ける位置である受電位置に関する情報を含む救援信号を送信する救援信号送信部と、
一以上の他の電動車両から送信される応答信号であって、この他の電動車両が自車両に供給可能な電力量である余剰電力量を含む応答信号を受信する応答信号受信部と、
応答信号受信部において受信された一以上の前記応答信号に含まれる前記余剰電力量を合算した電力量である総給電量が、自車両に必要な受電量である必要電力量以上となる、前記応答信号受信部において受信された前記応答信号を送信してきた前記他の電動車両の組み合わせが存在するか否か判定する電力量判定部と、
前記電力量判定部において、前記総給電量が前記必要電力量以上となる前記他の電動車両の組み合わせが存在すると判断された場合には、その総給電量に対応する一以上の前記他の電動車両に電力の供給を要求する電力供給要求部と、
を有する電動車両。 - バッテリ容量判定部と救援信号送信部と応答信号受信部と電力量判定部と電力供給要求部とを有する受電車両と、救援信号受信部と余剰電力量算出部と応答信号送信部とを有し、前記受電車両に対して電力の供給を行う給電車両と、が実行する電力授受方法であって、
前記救援信号受信部が、前記受電車両からの救援信号を受信する第1のステップと、
前記余剰電力量算出部が、前記第1のステップにおいて前記救援信号を受信した場合には、前記救援信号受信時における前記給電車両のバッテリ容量である信号受信時バッテリ容量と、前記受電車両が電力の供給を受ける位置である受電位置まで前記給電車両が走行するために必要なバッテリ容量である第1の走行バッテリ容量と、前記受電位置から前記給電車両の目的地まで前記給電車両が走行するために必要なバッテリ容量である第2の走行バッテリ容量と、から、余剰電力量を算出する第2のステップと、
前記応答信号送信部が、前記第2のステップにおいて算出された前記余剰電力量を含む応答信号を送信する第3のステップと、を有し、
前記バッテリ容量判定部が、前記受電車両のバッテリ容量が所定容量未満であるか否かを判定する第4のステップと、
前記救援信号送信部が、前記第4のステップにおいて前記受電車両のバッテリ容量が所定容量未満であると判断された場合には、前記受電位置に関する情報を含む前記救援信号を送信する第5のステップと、
前記応答信号受信部が、一以上の前記給電車両から送信される前記応答信号を受信する第6のステップと、
前記電力量判定部が、一以上の前記応答信号に含まれる前記余剰電力量を合算した電力量である総給電量が、前記受電車両に必要な受電量である必要電力量以上となる前記給電車両の組み合わせが存在するか否か判定する第7のステップと、
前記電力供給要求部が、前記第7のステップにおいて、前記総給電量が前記必要電力量以上となる前記給電車両の組み合わせが存在すると判断された場合には、その総給電量に対応する一以上の前記給電車両に電力の供給を要求する第8のステップと、
を含むことを特徴とする電力授受方法。
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