JP5837819B2 - 高分子スポンジ洗浄装置、及び高分子スポンジ洗浄方法 - Google Patents

高分子スポンジ洗浄装置、及び高分子スポンジ洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明は、人工真皮の製造過程において、1次高分子スポンジを架橋液中で架橋して形成された2次高分子スポンジを洗浄して架橋液を除去する高分子スポンジ洗浄装置、及び高分子スポンジ洗浄方法に関する。
従来から、全層皮膚欠損創の治療には、コラーゲンスポンジ(天然高分子スポンジ)にシリコンを積層した板状の人工真皮が使用されることがある。この場合、人工真皮を創に貼り付け、人体で生成される線維芽細胞、及び毛細血管をコラーゲンスポンジの空隙に導き成長させることにより真皮層を再生することができる。
このコラーゲンスポンジの製造装置及び製造方法に関して出願が行われている(例えば、特許文献1〜6参照。)。例えば、特許文献6には、コラーゲン溶液(天然高分子溶液)を原料とし、コラーゲン希釈液を形成し、コラーゲン希釈液を型枠に流し込んで型枠を冷却してコラーゲン発泡液を凍結し、凍結乾燥及び加熱乾燥を行って1次コラーゲンスポンジを形成し、この1次コラーゲンスポンジ(1次天然高分子スポンジ)について、グルタルアルデヒド/酢酸溶液(架橋液)中で架橋して2次コラーゲンスポンジ(2次天然高分子スポンジ)を形成し、この2次コラーゲンスポンジを洗浄して架橋液を除去した後、凍結乾燥して最終的コラーゲンスポンジを形成する旨について記載されている。この最終的コラーゲンスポンジにシリコン膜を積層することにより、人工皮膚が製造される。また、特許文献5には、市販のコラーゲンを希塩酸でPHを調整し、ホモジナイザーで高速撹拌することによって発泡させて容器に流し込み凍結させ、更に真空凍結乾燥し、熱脱水架橋を導入して1次コラーゲンスポンジを形成し、この1次コラーゲンスポンジをシリコン膜に貼付し乾燥させて得られた2層性材料を架橋液に浸漬して化学架橋を導入して2次コラーゲンスポンジを形成し、この2次コラーゲンスポンジを洗浄して架橋液を除去した後、急速凍結させ、更に真空凍結乾燥して最終的コラーゲンスポンジを含む二層性材料を形成する旨について記載されている。この二層性材料に穴をあけて人工真皮が製造される。
ここで、2次コラーゲンスポンジの洗浄は、通常、2次コラーゲンスポンジを容器に入れて手で保持し、イオン交換水(洗浄液)中に浸漬して上下又は左右に揺動することにより行われていた。このため、イオン交換水の圧力によって2次コラーゲンスポンジの外形が変形することがあった。また、2次コラーゲンスポンジの空隙(ポア)が潰れることがあり、人工真皮として使用しても、人体で生成される線維芽細胞、及び毛細血管をコラーゲンスポンジの空隙に導き成長させることにより真皮層を再生できないことがあった。また、洗浄液中での揺動により、2次コラーゲンスポンジが破砕することがあった。これにより、人工真皮を製造できないことがあった。また、2次コラーゲンスポンジを容器に入れて手で保持し、揺動するのは、手の疲労を伴う作業であり、洗浄効果に個人差があった。また、2次コラーゲンスポンジの洗浄効果をより高める必要もある。
特開平03−224573号公報 特開平04−108444号公報 特開平05−43734号公報 特開平07−194687号公報 特開平10−80438号公報 特開2005−314号公報
本発明は、上記の実情に鑑みて為されたものであり、2次コラーゲンスポンジの外形が変形することがなく、2次コラーゲンスポンジの空隙が潰れることがなく、2次コラーゲンスポンジ自体が破砕することがなく、手の疲労を伴わずに洗浄効果に個人差がなく、洗浄効果をより高めることのできる高分子スポンジ洗浄装置、及び高分子スポンジ洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明の高分子スポンジ洗浄装置は、高分子溶液から形成された1次高分子スポンジを架橋液中で架橋して形成された2次高分子スポンジを洗浄して架橋液を除去する高分子スポンジ洗浄装置であり、
洗浄液を前記函体内で流動させる洗浄手段と、
複数の孔を有し外周枠を有し、前記1次高分子スポンジを入れて前記架橋液中に浸漬し前記2次高分子スポンジを形成する構成である函体と、
形成した前記2次高分子スポンジが入った前記函体を載置する載置板と、
を備えたことを特徴とする。
洗浄手段とは、洗浄液を噴出する噴出手段、又は洗浄液を函体内で流動させるポンプ若しくはエア噴射手段等をいう。
本発明の高分子スポンジ洗浄装置は、前記高分子スポンジ洗浄装置において、前記函体内に洗浄液が順次供給されるとともに、該供給された洗浄液が順次排出されることを特徴とする。
本発明の高分子スポンジ洗浄装置は、前記高分子スポンジ洗浄装置において、排出された洗浄液を再生する再生手段と、再生した洗浄液を前記函体内へ返還する返還手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の高分子スポンジ洗浄装置は、前記高分子スポンジ洗浄装置において、前記函体内の洗浄液の温度を管理する温度管理手段を備えたことを特徴とする。
本発明の高分子スポンジ洗浄装置は、前記高分子スポンジ洗浄装置において、前記温度管理手段は、洗浄液の温度を管理するチラーであることを特徴とする。チラーとは、主として冷却を目的として、流体を流して温度を管理する手段を言う。
本発明の高分子スポンジ洗浄装置は、前記高分子スポンジ洗浄装置において、前記洗浄手段が、前記載置板と平行に延び、前記洗浄液が噴出する噴出孔を複数個設けたパイプを、該載置板の上方に備えて構成されたことを特徴とする。
本発明の高分子スポンジ洗浄装置は、前記高分子スポンジ洗浄装置において、前記パイプの長手方向に対する断面において、斜め下方に前記洗浄液を噴出する左右1対の前記噴出孔を、左右対称に設けたことを特徴とする。
本発明の高分子スポンジ洗浄装置は、前記高分子スポンジ洗浄装置において、前記パイプが、前記函体に入れた2次高分子スポンジの中心線の上部において該中心線と平行に延びることを特徴とする。
本発明の高分子スポンジ洗浄方法は、高分子溶液から形成された1次高分子スポンジを架橋液中で架橋して形成された2次高分子スポンジを洗浄して架橋液を除去する高分子スポンジ洗浄方法であり、
前記2次高分子スポンジを、複数の孔を有し外周枠を有する函体に入れるステップと、
前記2次高分子スポンジを前記函体に入れた状態で載置板上に載置するステップと、
洗浄手段により、洗浄液を前記函体内で流動させるステップと、
を含み、
前記函体に1次高分子スポンジを入れて該函体を架橋液中に浸漬して2次高分子スポンジを形成し、該函体を、形成した該2次高分子スポンジが入った状態で載置板に載置することを特徴とする。
本発明の高分子スポンジ洗浄方法は、前記高分子スポンジ洗浄方法において、前記洗浄手段が、前記載置板と平行に延び、前記洗浄液が噴出する噴出孔を複数個設けたパイプを、該載置板の上方に備えて構成され、該パイプの長手方向に対する断面において、左右対称に設けられた左右1対の噴出孔から斜め下方に該洗浄液を噴出することを特徴とする。
本発明に係る高分子スポンジ洗浄装置、及び高分子スポンジ洗浄方法によれば、外周枠を有する函体に2次高分子スポンジを函体に入れた状態で載置板上に載置して洗浄を行うため、2次高分子スポンジの外形を維持しつつ洗浄を行うことができる。また、2次高分子スポンジを入れる函体は全体に複数の孔を有するため、2次高分子スポンジの側面に沿って流れ落ち、又は2次高分子スポンジを通過した洗浄液が複数の孔から函体の外部へ流出するため、洗浄液を円滑に流出させて、より洗浄効果を高めることができる。
また、本発明に係る高分子スポンジ洗浄装置、及び高分子スポンジ洗浄方法によれば、2次高分子スポンジの洗浄を、複数の孔を有する函体内に2次高分子スポンジを入れた状態で、洗浄手段により洗浄液を函体内で流動させて行うため、2次高分子スポンジを容器に入れて手で保持し洗浄液中で揺動する従来の洗浄方法と異なり、2次高分子スポンジの空隙が潰れることがなく、2次高分子スポンジ自体が破砕することもない。また、この従来の洗浄方法と異なり、手の疲労を伴わないとともに、洗浄効果に個人差が生じることもない。
本発明の高分子スポンジ洗浄装置の一実施形態を示す正面図である。 図1に示す高分子スポンジ洗浄装置の平面断面図である。 図1に示す高分子スポンジ洗浄装置に使用する函体の拡大平面図である。 図1に示す高分子スポンジ洗浄装置の作用を示す拡大正面断面図である。 本発明の高分子スポンジ洗浄装置の他の実施形態を示す拡大正面断面図である。 本発明の高分子スポンジ洗浄装置の更に他の実施形態を示す拡大正面断面図である。 本発明の高分子スポンジ洗浄装置の更に他の実施形態を示す構成図である。
次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。図1及び図2において、符号10は、本発明の高分子スポンジ洗浄装置である。
高分子スポンジ洗浄装置10は、コラーゲン溶液(天然高分子溶液)から形成された1次コラーゲンスポンジ(1次天然高分子スポンジ)を架橋液中で架橋して形成された2次コラーゲンスポンジ(2次天然高分子スポンジ)12を洗浄して架橋液を除去する装置であり、枠本体11と、複数の孔36を全体に有し長方形の外周枠29を有する函体28と、2次コラーゲンスポンジ12を函体28に入れた状態で載置する載置板14と、載置板14の上方に設けられ、イオン交換水(洗浄液)16を噴出して載置板14上の2次コラーゲンスポンジ12上へ流しイオン交換水16を函体28内で流動させる洗浄手段18と、を備えて構成されている。
枠本体11は、基台20と、基台20から上へ延びる支柱22及び24と、洗浄手段18を支持する水平方向のフレーム26と、から構成されている。
載置板14は、2次コラーゲンスポンジ12を入れた函体28を複数個載置できる上面30と、上面30から立設する側板31と、イオン交換水16が2次コラーゲンスポンジ12を入れた函体28を複数個載置して把持するための取っ手32と、を有し、支柱22及び24に固定された係合部材34に係合して支柱22及び24に支持されるように構成されている。また、載置板14は、図2及び図4に示すように、イオン交換水16が入り込んで流れる溝15を、上面30の外周及び中間部に備えている。側板31の下部には、図4に示すように、イオン交換水16を排出する孔17が設けられている。枠本体11は、この載置板14を、上下3段に積んで6枚支持できる。函体28は、図3及び図4に示すように、底板及び側板の全体に、イオン交換水22が通過する複数の孔36を有している。また、2次コラーゲンスポンジ12の外形が洗浄によって変形するのを防止するための長方形の外周枠29を有している。なお、函体28は、本発明の高分子スポンジ洗浄装置10によって2次コラーゲンスポンジ12を洗浄するために準備されたものである。
洗浄手段18は、載置板14と平行に延び、イオン交換水16が噴出する噴出孔38を設けたパイプ40を備え、パイプ40の長手方向に対する断面において、斜め下方にイオン交換水22を噴出する左右1対の噴出孔18を、左右対称に複数対設けている。噴出孔18の噴出方向は、例えば、鉛直方向に対して30°、45°又は60°である。パイプ40は、2次コラーゲンスポンジ12を函体28に入れた状態で載置板14に載置した時に、函体28の中心線Cの上部において中心線Cと平行に延びるように構成されている。
以下、このような本発明の高分子スポンジ洗浄装置10の作用について説明することにより、本発明の高分子スポンジ洗浄方法について説明する。
まず、従来と同様に、コラーゲン溶液を原料としてコラーゲン希釈液を形成し、このコラーゲン希釈液を型枠に流し込んで冷却してコラーゲン発泡液を凍結し、凍結乾燥及び加熱乾燥を行って1次コラーゲンスポンジを形成し、この1次コラーゲンスポンジを函体28に入れた状態で、グルタルアルデヒド/酢酸溶液(架橋液)中で架橋して2次コラーゲンスポンジ12を形成する。
次に、図示しないテーブル上で、この2次コラーゲンスポンジ12を、函体28に入れた状態で、載置板14上に載置する。図4に示すように、載置板14上には空の函体28が裏向けて載置され、その空の函体28の上に2次コラーゲンスポンジ12の入った函体28が載置される。函体28の載置板14上への載置数量及び載置方向は、特に限定されないが、例えば図2に示すように、1枚の載置板14上に、8個の函体28を整列して配置すれば、この載置板14を枠体11に取り付けた時に、1本のパイプ40が、函体28の中心線Cの上部において中心線Cと平行に延びることとなる。すなわち、1本のパイプ40が、1個の函体28内に入れた1個の2次コラーゲンスポンジ12の中心線Cの上部において中心線Cと平行に延びることとなる。このようにして2次コラーゲンスポンジ12の入った函体28を載置した載置板14は、図1に示すように、係合部材34に係合されて枠体11に取り付けられる。
次に、図示しない配管からパイプ40に送られたイオン交換水16が、パイプ40の孔38から噴出される。噴出したイオン交換水16は、図4に示すように、自然落下した後に2次コラーゲンスポンジ12の上面に当たる。2次コラーゲンスポンジ12の上面50に当たったイオン交換水16は、2次コラーゲンスポンジ12に浸透するとともに、上面50に沿って流れる。2次コラーゲンスポンジ12に浸透したイオン交換水16は2次コラーゲンスポンジ12の下面から浸み出した後、2次コラーゲンスポンジ12の入っている函体28の孔38を通り、裏向けて載置している函体28の孔38を通って載置板14の上面に流れ、載置板14の孔から載置板14の外へ排出される。すなわち、函体28内にイオン交換水16が順次供給されるとともに、供給されたイオン交換水16が順次排出される。このため、洗浄効果が高まり、架橋が進むのを防止できる。
一方、2次コラーゲンスポンジ12の上面50に当たって上面50に沿って流れるイオン交換水16は、2次コラーゲンスポンジ12の側面52に沿って流れ落ち、又は2次コラーゲンスポンジ12を通過し、2次コラーゲンスポンジ12の入った函体28の孔36を通り、孔17から載置板14の外へ排出される。2次コラーゲンスポンジ12を入れた函体28は全体に複数の孔38を有するため、2次コラーゲンスポンジ12の側面52に沿って流れ落ち、又は2次コラーゲンスポンジ12を通過したイオン交換水16が複数の孔38から函体28の外部へ流出するため、イオン交換水16を円滑に流出させて、より洗浄効果を高めることができる。この時、外周枠29を有する函体28に2次コラーゲンスポンジ12を入れた状態で載置板14上に載置して洗浄を行うため、2次コラーゲンスポンジ12の外形を維持しつつ洗浄を行うことができる。
このようにして、洗浄手段18がイオン交換水16を噴出して載置板14上の2次コラーゲンスポンジ12上へ流すことにより、2次コラーゲンスポンジ12は架橋液が除去されて洗浄されていく。本発明の高分子スポンジ洗浄装置10による2次コラーゲンスポンジ12の洗浄は、複数の孔38を有する函体28内に2次コラーゲンスポンジ12を入れた状態で、洗浄手段18によりイオン交換水16を函体28内で流動させて行うため、2次コラーゲンスポンジ12を容器に入れて手で保持しイオン交換水中で揺動する従来の洗浄方法と異なり、2次コラーゲンスポンジ12の空隙が潰れることがなく、2次コラーゲンスポンジ12自体が破砕することもない。また、この従来の
洗浄方法と異なり、手の疲労を伴わないとともに、洗浄効果に個人差がない。
また、載置板14上に空の函体28を裏向けて載置し、その空の函体28の上に2次コラーゲンスポンジ12の入った函体28を載置することにより、2次コラーゲンスポンジ12の入った函体28の下部に、イオン交換水16を円滑に流動させ順次排出するための隙間を積極的に設けている。このため、イオン交換水16の汚濁濃度が上がるのを防止して、洗浄効果を高めることができる。また、函体28内で流動するイオン交換水16の流動性を高めることで、2次コラーゲンスポンジ12の温度上昇を規制して2次コラーゲンスポンジ12の架橋が進むのを防止できる。
また、本発明者が、本発明の高分子スポンジ洗浄装置10を用いて2次コラーゲンスポンジ12の洗浄を現実に行った結果、2次コラーゲンスポンジ12の空隙が潰れることがなく、2次コラーゲンスポンジ12自体が破砕することもなく、2次コラーゲンスポンジ12の洗浄を行うことができた。これは、複数の孔38を有する函体28内に2次コラーゲンスポンジ12を入れた状態で、洗浄手段18によりイオン交換水16を函体28内で流動させることにより、函体28内で流動するイオン交換水16の流動性を高めることができた為、パイプ40からのイオン交換水16の噴出を弱い圧力で行いながらも2次コラーゲンスポンジ12の洗浄ができたことによる。また、外周枠29を有する函体28に2次コラーゲンスポンジ12を入れた状態で洗浄を行ったため、2次コラーゲンスポンジ12の外形を維持しつつ洗浄を行うことができたことによる。なお、本発明の高分子スポンジ洗浄装置10を用いて2次コラーゲンスポンジ12の洗浄を現実に行った結果、イオン交換水16が2次コラーゲンスポンジ12の上面50に沿って流れてできるイオン交換水16の層の厚みは、0.1mm〜5.0mmであれば、イオン交換水16が2次コラーゲンスポンジ12に浸透しやすくて好ましく、特には、0.5mm〜3.0mmであることが好ましい。
このようにして2次コラーゲンスポンジ12の洗浄が完了すると、2次コラーゲンスポンジ12は、急速凍結させられ、更に真空凍結乾燥させられた後、シリコン膜が積層され、最終的コラーゲンスポンジを含む二層性材料が形成される。この二層性材料は人工真皮として利用される。
以上、本発明の高分子スポンジ洗浄装置及び天然高分子スポンジ洗浄の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。
例えば、高分子スポンジ洗浄装置10において、1個の2次コラーゲンスポンジ12について、1個の洗浄手段18によって洗浄することに限定されず、図5に示すように、2個の洗浄手段18によって洗浄してもよい。この場合においても、洗浄手段18からイオン交換水16を連続的に噴出して行うため、2次コラーゲンスポンジ12の空隙が潰れることがなく、2次コラーゲンスポンジ12自体が破砕することもない。また、手の疲労を伴わないとともに、洗浄効果に個人差が生じない。
また、高分子スポンジ洗浄装置10において、2次コラーゲンスポンジ12を入れた函体28を、載置板14に裏返して置いた空の函体28上に載置して使用することに限定されず、図6に示すように、2次コラーゲンスポンジ12を入れた函体28を、載置板14に置いた複数の四角推形状の支持部材37上に載置して使用してもよい。この場合でも、2次コラーゲンスポンジ12に浸透したイオン交換水16が函体28の孔36を通って排出される。また、この場合でも、2次コラーゲンスポンジ12の入った函体28の下部に、イオン交換水16を円滑に流動させ順次排出するための隙間を積極的に設けることにより、イオン交換水16の汚濁濃度が上がるのを防止して洗浄効果を高めることができるとともに、函体28内で流動するイオン交換水16の流動性を高めることで、2次コラーゲンスポンジ12の温度上昇を規制して2次コラーゲンスポンジ12の架橋が進むのを防止できる。なお、2次コラーゲンスポンジ12の入った函体28の下部に隙間を積極的に設けるための支持部材37の形状は特に限定されない。
また、高分子スポンジ洗浄装置10において、排出されたイオン交換水16を再生する再生手段と、再生したイオン交換水16を函体28内へ返還する返還手段とを備えてもよい。例えば、図7には、再生手段として再生フィルター52を備え、返還手段としてポンプ54を備え、載置板14の底面に設けた孔56から排出されたイオン交換水16をタンク58に一旦溜めた後に、イオン交換水16を、再生フィルター52により再生し、ポンプ54によりパイプ40へ返還する場合について示している。この場合、イオン交換水16を再生しながら2次コラーゲンスポンジ12の洗浄を行うため、洗浄効果が高まり、架橋が進むのを防止できる。
以上、本発明の高分子スポンジ洗浄装置及び高分子スポンジ洗浄方法の実施形態について図面に基づいて説明したが、本発明は図示した実施形態には限定されない。例えば、高分子スポンジ洗浄装置10において、函体28内のイオン交換水16の温度を管理する温度管理手段を設けてもよい。例えば、主として冷却を目的とするチラーを設けてもよい。温度管理手段によってイオン交換水16の温度上昇を防止することによって、架橋が進むのを防止できる。また、函体28は孔36を全体に有する必要はなく、イオン交換水16を円滑に流動させ順次排出できれば、底板又は側板のいずれか一方に有してもよい。
本発明は、2次高分子スポンジを容器に入れて手で保持し洗浄液中で揺動する従来の洗浄方法と異なり、2次高分子スポンジの外形が変形することがなく、2次高分子スポンジの空隙が潰れることがなく、2次高分子スポンジ自体が破砕することがなく、手の疲労を伴わずに洗浄効果に個人差がなく、洗浄効果をより高めることができる。このため、高分子スポンジの洗浄のために広く利用できる。
10:高分子スポンジ洗浄装置
11:枠本体
12:2次コラーゲンスポンジ(2次天然高分子スポンジ)
14:載置板
16:イオン交換水(洗浄液)
18:洗浄手段
20:基台
22、24:支柱
26:フレーム
28:函体
29:外周枠
30:上面
32:取っ手
34:係合部材
36:孔
38:噴出孔
40:パイプ
52:再生フィルター(再生手段)
54:ポンプ(返還手段)
C:中心線

Claims (10)

  1. 高分子溶液から形成された1次高分子スポンジを架橋液中で架橋して形成された2次高分子スポンジを洗浄して架橋液を除去する高分子スポンジ洗浄装置であり、
    複数の孔を有し外周枠を有し、前記1次高分子スポンジを入れて前記架橋液中に浸漬し前記2次高分子スポンジを形成する構成である函体と、
    形成した前記2次高分子スポンジが入った前記函体を載置する載置板と、
    洗浄液を前記函体内で流動させる洗浄手段と、
    を備えた高分子スポンジ洗浄装置。
  2. 前記函体内に洗浄液が順次供給されるとともに、該供給された洗浄液が順次排出される請求項1に記載する高分子スポンジ洗浄装置。
  3. 排出された洗浄液を再生する再生手段と、再生した洗浄液を前記函体内へ返還する返還手段とを備えた請求項2に記載する高分子スポンジ洗浄装置。
  4. 前記函体内の洗浄液の温度を管理する温度管理手段を備えた請求項1請求項3のいずれかに記載する高分子スポンジ洗浄装置。
  5. 前記温度管理手段は、洗浄液の温度を管理するチラーである請求項4に記載する高分子スポンジ洗浄装置。
  6. 前記洗浄手段が、前記載置板と平行に延び、前記洗浄液が噴出する噴出孔を複数個設けたパイプを、該載置板の上方に備えて構成された請求項1〜請求項5のいずれかに記載する高分子スポンジ洗浄装置。
  7. 前記パイプの長手方向に対する断面において、斜め下方に前記洗浄液を噴出する左右1対の前記噴出孔を、左右対称に設けた請求項6に記載する高分子スポンジ洗浄装置。
  8. 前記パイプが、前記函体に入れた2次高分子スポンジの中心線の上部において該中心線と平行に延びる請求項6又は請求項7に記載する高分子スポンジ洗浄装置。
  9. 高分子溶液から形成された1次高分子スポンジを架橋液中で架橋して形成された2次高分子スポンジを洗浄して架橋液を除去する高分子スポンジ洗浄方法であり、
    前記2次高分子スポンジを、複数の孔を有し外周枠を有する函体に入れるステップと、
    前記2次高分子スポンジを前記函体に入れた状態で載置板上に載置するステップと、
    洗浄手段により、洗浄液を前記函体内で流動させるステップと、
    を含み、
    前記函体に1次高分子スポンジを入れて該函体を架橋液中に浸漬して2次高分子スポンジを形成し、該函体を、形成した該2次高分子スポンジが入った状態で載置板に載置する高分子スポンジ洗浄方法。
  10. 前記洗浄手段が、前記載置板と平行に延び、前記洗浄液が噴出する噴出孔を複数個設けたパイプを、該載置板の上方に備えて構成され、該パイプの長手方向に対する断面において、左右対称に設けられた左右1対の噴出孔から斜め下方に該洗浄液を噴出する請求項9に記載する高分子スポンジ洗浄方法。
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