JP5837243B1 - 貯湯タンクユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】断熱性能の高い貯湯タンクユニットを提供する。【解決手段】貯湯タンクユニット20は、貯湯タンク1と、貯湯タンク1を収容する外箱2と、貯湯タンク1と外箱2との間に充填される発泡断熱材4と、を備え、外箱2は、発泡断熱材4を充填するための充填孔を有する前板2aと、前板2aに対向する後板2bと、前板2a及び後板2bと共に貯湯タンク1を囲む一対の側板2c,2dと、を有し、後板2bと貯湯タンク1との距離L1は、4mm以上である。【選択図】図3
Description
本発明は、貯湯タンクを備える貯湯タンクユニットに関する。
湯水を貯留するための貯湯タンクを備える貯湯タンクユニットが知られている。
例えば、特許文献1には、貯湯タンクの周囲を覆う複数の成形断熱材を備えた貯湯式給湯機について記載されている。
また、特許文献2には、貯湯タンクの周囲に巻き付けられる貯湯タンク断熱材と、貯湯タンクを収容する外箱に設置される貯湯タンク用断熱カバーと、を備える貯湯タンクユニットについて記載されている。
例えば、特許文献1には、貯湯タンクの周囲を覆う複数の成形断熱材を備えた貯湯式給湯機について記載されている。
また、特許文献2には、貯湯タンクの周囲に巻き付けられる貯湯タンク断熱材と、貯湯タンクを収容する外箱に設置される貯湯タンク用断熱カバーと、を備える貯湯タンクユニットについて記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術において、貯湯タンクの外面全てを成形断熱材で隙間なく覆うことは困難である。つまり、特許文献1に記載の技術では、複数の成形断熱材の間に隙間が生じやすく、貯湯タンクからの熱漏洩を充分に防ぐことができないという問題がある。
同様に、特許文献2に記載の技術でも、貯湯タンク断熱材において隙間が生じやすく、貯湯タンクからの熱漏洩を充分に防ぐことができないという問題がある。なお、特許文献2では、貯湯タンクの外側に貯湯タンク断熱材及び貯湯タンク用断熱カバーを配置する二重構造になっているが、貯湯タンクユニットの断熱性能をさらに向上させる余地がある。
そこで、本発明は、断熱性能の高い貯湯タンクユニットを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る貯湯タンクユニットは、円筒状の側壁を有する貯湯タンクと、前記貯湯タンクを収容する外箱と、前記貯湯タンクと前記外箱との間に充填される硬質ポリウレタンフォームの発泡断熱材と、を備え、前記外箱は、前記発泡断熱材を充填するための充填孔を有する第1壁部と、前記第1壁部に対向する平板状の第2壁部と、前記第1壁部及び前記第2壁部と共に前記貯湯タンクの前記側壁を囲む一対の平板状の第3壁部と、を有し、前記第2壁部と前記貯湯タンクとの最近接位置における距離は、4mm以上であり、前記充填孔は、液状の前記発泡断熱材を前記貯湯タンクに当てずに前記第2壁部に向けて噴射できる位置に設けられており、前記第2壁部と前記貯湯タンクの隙間、および、前記第3壁部と前記貯湯タンクの隙間に前記発泡断熱材が充填されていることを特徴とする。
また、本発明に係る貯湯タンクユニットは、円筒状の側壁を有する貯湯タンクと、前記貯湯タンクを収容する外箱と、前記外箱の内壁面に設けられる真空断熱材と、前記貯湯タンクと前記真空断熱材との間に充填される硬質ポリウレタンフォームの発泡断熱材と、を備え、前記外箱は、前記発泡断熱材を充填するための充填孔を有する第1壁部と、前記第1壁部に対向する平板状の第2壁部と、前記第1壁部及び前記第2壁部と共に前記貯湯タンクの前記側壁を囲む一対の平板状の第3壁部と、を有し、前記真空断熱材において前記第2壁部に重なる箇所と前記貯湯タンクとの最近接位置における距離は、4mm以上であり、前記充填孔は、液状の前記発泡断熱材を前記貯湯タンクに当てずに前記第2壁部に向けて噴射できる位置に設けられており、前記第2壁部側の前記真空断熱材と前記貯湯タンクの隙間、および、前記第3壁部側の前記真空断熱材と前記貯湯タンクの隙間に前記発泡断熱材が充填されていることを特徴とする。
また、本発明に係る貯湯タンクユニットは、円筒状の側壁を有する貯湯タンクと、前記貯湯タンクを収容する外箱と、前記貯湯タンクの周囲に設けられる真空断熱材と、前記外箱と前記真空断熱材との間に充填される硬質ポリウレタンフォームの発泡断熱材と、を備え、前記外箱は、前記発泡断熱材を充填するための充填孔を有する第1壁部と、前記第1壁部に対向する平板状の第2壁部と、前記第1壁部及び前記第2壁部と共に前記貯湯タンクの前記側壁を囲む一対の平板状の第3壁部と、を有し、前記第2壁部と前記真空断熱材との最近接位置における距離は、4mm以上であり、前記充填孔は、液状の前記発泡断熱材を前記真空断熱材に当てずに前記第2壁部に向けて噴射できる位置に設けられており、前記第2壁部と前記真空断熱材の隙間、および、前記第3壁部と前記真空断熱材の隙間に前記発泡断熱材が充填されていることを特徴とする。
本発明によれば、断熱性能の高い貯湯タンクユニットを提供できる。
≪第1実施形態≫
<給湯機の構成>
図1は、第1実施形態に係る貯湯タンクユニット20を備える給湯機Aの全体構成図である。
給湯機Aは、貯湯タンク1内に貯留された湯水をヒートポンプユニット10を用いて加熱するとともに、給水源からの水と貯湯タンク1に貯留された高温水とを混合して給湯端末19に供給する装置である。給湯機Aは、ヒートポンプユニット10と、貯湯タンクユニット20と、を備えている。
<給湯機の構成>
図1は、第1実施形態に係る貯湯タンクユニット20を備える給湯機Aの全体構成図である。
給湯機Aは、貯湯タンク1内に貯留された湯水をヒートポンプユニット10を用いて加熱するとともに、給水源からの水と貯湯タンク1に貯留された高温水とを混合して給湯端末19に供給する装置である。給湯機Aは、ヒートポンプユニット10と、貯湯タンクユニット20と、を備えている。
(ヒートポンプユニット)
ヒートポンプユニット10は、貯湯タンク1から入水管12を介して流入する低温水を加熱して高温水とし、この高温水を出湯管14を介して貯湯タンク1に戻す装置である。ヒートポンプユニット10は、図示はしないが、圧縮機と、凝縮器と、減圧弁と、蒸発器と、を備え、これらが配管を介して環状に順次接続されている。そして、前記した配管を介して周知のヒートポンプサイクルで熱媒体を循環させ、入水管12を介して貯湯タンク1から流入する低温水を、前記した凝縮器で加熱するようになっている。
ヒートポンプユニット10は、貯湯タンク1から入水管12を介して流入する低温水を加熱して高温水とし、この高温水を出湯管14を介して貯湯タンク1に戻す装置である。ヒートポンプユニット10は、図示はしないが、圧縮機と、凝縮器と、減圧弁と、蒸発器と、を備え、これらが配管を介して環状に順次接続されている。そして、前記した配管を介して周知のヒートポンプサイクルで熱媒体を循環させ、入水管12を介して貯湯タンク1から流入する低温水を、前記した凝縮器で加熱するようになっている。
(貯湯タンクユニット)
貯湯タンクユニット20は、湯水を貯留するものである。貯湯タンクユニット20は、貯湯タンク1と、貯湯タンク1を収容する外箱2と、貯湯タンク1と外箱2との間に充填される発泡断熱材4(ドット表示の部分)と、を備えている。
貯湯タンクユニット20は、湯水を貯留するものである。貯湯タンクユニット20は、貯湯タンク1と、貯湯タンク1を収容する外箱2と、貯湯タンク1と外箱2との間に充填される発泡断熱材4(ドット表示の部分)と、を備えている。
図2は、貯湯タンクユニット20の内部を示す斜視図である。なお、図2では、外箱2において配管カバーK側を切断したときの外箱2の内部を図示した。また、図2では、発泡断熱材4(図1参照)及び各配管の図示を省略した。
貯湯タンク1は、湯水を貯留する殻状部材であり、その外形は円柱状を呈している。より詳しく説明すると、貯湯タンク1は、円筒状の胴板1aと、この胴板1aの上部開口を覆う半球状の上部鏡板1bと、胴板1aの下部開口を覆う半球状の下部鏡板1cと、を備えている。上部鏡板1b及び下部鏡板1cは、胴板1aに溶接されている。
なお、貯湯タンク1の構成材料として、例えば、ステンレス鋼板を用いることができる。このような構成を備える貯湯タンク1は、その中心軸線が鉛直方向と平行になるように設置されている。
貯湯タンク1は、湯水を貯留する殻状部材であり、その外形は円柱状を呈している。より詳しく説明すると、貯湯タンク1は、円筒状の胴板1aと、この胴板1aの上部開口を覆う半球状の上部鏡板1bと、胴板1aの下部開口を覆う半球状の下部鏡板1cと、を備えている。上部鏡板1b及び下部鏡板1cは、胴板1aに溶接されている。
なお、貯湯タンク1の構成材料として、例えば、ステンレス鋼板を用いることができる。このような構成を備える貯湯タンク1は、その中心軸線が鉛直方向と平行になるように設置されている。
貯湯タンク1の外周面には、鉛直方向において所定間隔を空けて温度センサSa,Sbが設置されている。上側の温度センサSaは、密度が小さく浮上しやすい高温水の温度を検出するセンサである。下側の温度センサSbは、高温水よりも密度が大きく沈降しやすい中温水の温度を検出するセンサである。貯湯タンク1の下部には3本の脚Gが設置され、各脚Gがボルトによって外箱2に固定されている。
再び、図1に戻って説明を続ける。貯湯タンク1の下部には、給水源から貯湯タンク1に水を供給するための給水管11と、貯湯タンク1の下部に貯留された水(低温水)をヒートポンプユニット10に導入するための入水管12と、が接続されている。
なお、入水管12にはポンプ13が設置されている。このポンプ13が駆動することで、貯湯タンク1の下部に貯留された低温水が入水管12を介してヒートポンプユニット10に圧送される。
なお、入水管12にはポンプ13が設置されている。このポンプ13が駆動することで、貯湯タンク1の下部に貯留された低温水が入水管12を介してヒートポンプユニット10に圧送される。
また、貯湯タンク1の上部には、ヒートポンプユニット10で加熱された高温水を貯湯タンク1に戻すための出湯管14と、貯湯タンク1の上部に貯留された高温水を取り出すための給湯管15と、が接続されている。ちなみに、給湯機Aの使用時において、貯湯タンク1は常時、満水になっている。
その他、給水管11に接続された分岐給水管16を介して供給される水と、貯湯タンク1の上部から給湯管15を介して取り出される高温水と、を混合する混合弁17が設置されている。混合弁17で混合された湯水は、給湯管18を介して給湯端末19に供給される。
その他、給水管11に接続された分岐給水管16を介して供給される水と、貯湯タンク1の上部から給湯管15を介して取り出される高温水と、を混合する混合弁17が設置されている。混合弁17で混合された湯水は、給湯管18を介して給湯端末19に供給される。
なお、給湯機Aの構成は、図1に示すものに限定されない。例えば、給水源から供給される水を、貯湯タンク1から取り出した高温水との熱交換によって温める水道直圧式の構成にしてもよい。
図2に示す外箱2は、貯湯タンク1を収容する鋼板製の筐体であり、その外形は縦長の直方体状を呈している。外箱2は、前板2a(第1壁部:図1参照)と、後板2b(第2壁部)と、一対の側板2c,2d(第3壁部)と、天板2eと、底板2fと、を有している。前記した各板は、プレス加工や溶接等によって略一体になっている。
貯湯タンク1の脚Gが固定された状態において貯湯タンク1は、横断面視で前板2a、後板2b、及び一対の側板2c,2dによって囲まれている(図3参照)。
貯湯タンク1の脚Gが固定された状態において貯湯タンク1は、横断面視で前板2a、後板2b、及び一対の側板2c,2dによって囲まれている(図3参照)。
外箱2の前側には、前記した各配管や弁類を収容するための配管カバーKが設置されている。配管カバーKは、外箱2に臨む側が開口した箱状(凹状)を呈している。配管カバーKが外箱2に設置されることで、各配管や弁類が外部から遮蔽される。
前板2a(図1参照)には、発泡断熱材4を充填するための充填孔h1,h2(図2参照)が形成されている。詳細については後記するが、外箱2を横倒しにした状態で、充填孔h1,h2を介して液状の発泡液断熱材4(発泡液)が注入される(図4(a)参照)。つまり、発泡断熱材4は、発泡スチロールのように予め成形された成形断熱材ではなく、充填時には液状になっている。
図2に示す二つの充填孔h1は、外箱2に固定された貯湯タンク1よりも上側に設けられ、二つの充填孔h2は貯湯タンク1よりも下側に設けられている。つまり、充填孔h1,h2を介して注入される液状の発泡断熱材4が、貯湯タンク1に当たらずにそのまま後板2bに流れ落ちる(噴射される)ようになっている(図4(a)参照)。
また、前板2aには、発泡断熱材4が発泡(膨張)する過程で、外箱2内の隙間に充満している空気を逃がすための空気抜き孔h3(図4(a)参照)が複数形成されている。
また、前板2aには、発泡断熱材4が発泡(膨張)する過程で、外箱2内の隙間に充満している空気を逃がすための空気抜き孔h3(図4(a)参照)が複数形成されている。
図3(a)は、貯湯タンクユニット20の横断面図である。
発泡断熱材4(図3(a)に示すドット表示の部分)は、貯湯タンク1に貯留された湯水の熱漏洩を抑制するためのものであり、貯湯タンク1と外箱2との間に充填されている。つまり、貯湯タンク1と外箱2の内壁面との間には全周に亘って隙間が設けられ、この隙間に発泡断熱材4が充填されている。
発泡断熱材4(図3(a)に示すドット表示の部分)は、貯湯タンク1に貯留された湯水の熱漏洩を抑制するためのものであり、貯湯タンク1と外箱2との間に充填されている。つまり、貯湯タンク1と外箱2の内壁面との間には全周に亘って隙間が設けられ、この隙間に発泡断熱材4が充填されている。
発泡断熱材4として、例えば、硬質ポリウレタンフォームが用いることができる。硬質ポリウレタンフォームは、ポリオール成分とイソシアネート成分の2つのウレタン発泡液を、発泡剤、触媒、整泡剤の存在下で反応させることで得られる。また、発泡剤として、シクロペンタン、水、炭酸ガス等を用いることができる。
なお、発泡断熱材4の種類は、硬質ポリウレタンフォームに限定されない。
なお、発泡断熱材4の種類は、硬質ポリウレタンフォームに限定されない。
(貯湯タンクと外箱との隙間について)
図3(b)は、図3(a)に示す領域Mの部分拡大図である。図3(b)に示すように、貯湯タンク1と後板2bとの間には、隙間が設けられている。
前記したように、充填孔h1,h2が設けられた前板2aが鉛直上方に臨むように外箱2を横倒しにした状態で、発泡断熱材4が充填される(図4(a)参照)。したがって、充填孔h1,h2から後板2bに向かって流れ落ちる(噴射される)発泡断熱材4が後板2bの全面に濡れ広がるように、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1(図3(b)参照)が設定されている。
図3(b)は、図3(a)に示す領域Mの部分拡大図である。図3(b)に示すように、貯湯タンク1と後板2bとの間には、隙間が設けられている。
前記したように、充填孔h1,h2が設けられた前板2aが鉛直上方に臨むように外箱2を横倒しにした状態で、発泡断熱材4が充填される(図4(a)参照)。したがって、充填孔h1,h2から後板2bに向かって流れ落ちる(噴射される)発泡断熱材4が後板2bの全面に濡れ広がるように、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1(図3(b)参照)が設定されている。
前記した「距離L1」とは、貯湯タンク1と後板2bとが最も近接する位置における両者間の距離を意味している。また、後記する「距離L2」(図3(c)参照)とは、貯湯タンク1と側板2c(又は側板2d)とが最も近接する位置における両者間の距離を意味している。
発明者らが実験したところ、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1が4mm以上、より好ましくは5mm以上である場合、液状の発泡断熱材4が後板2bの全面に濡れ広がることが判明した。
なお、距離L1が4mm未満である場合、比較例の図9に示すように、上下方向において後板2bの中間部Q(図9(a)参照)に発泡断熱材4が行き渡りにくくなる。その結果、この中間部QでボイドB1(空間、いわゆる鬆(す))が発生する可能性が高くなる(図9(b)、図9(c)参照)。
したがって、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1を4mm以上、より好ましくは5mm以上とする。これによって、充填後の発泡によって発泡断熱材4が外箱2内の隙間の全域に行き渡りやすくなる。
なお、距離L1が4mm未満である場合、比較例の図9に示すように、上下方向において後板2bの中間部Q(図9(a)参照)に発泡断熱材4が行き渡りにくくなる。その結果、この中間部QでボイドB1(空間、いわゆる鬆(す))が発生する可能性が高くなる(図9(b)、図9(c)参照)。
したがって、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1を4mm以上、より好ましくは5mm以上とする。これによって、充填後の発泡によって発泡断熱材4が外箱2内の隙間の全域に行き渡りやすくなる。
図3(c)は、図3(a)に示す領域N1の部分拡大図である。
図3(c)に示すように、貯湯タンク1と左側の側板2cとの間にも隙間が設けられ、発泡断熱材4が充填されている(貯湯タンク1と右側の側板2dとの隙間についても同様:図3(a)の領域N2)。
図3(c)に示すように、貯湯タンク1と左側の側板2cとの間にも隙間が設けられ、発泡断熱材4が充填されている(貯湯タンク1と右側の側板2dとの隙間についても同様:図3(a)の領域N2)。
発明者らが実験したところ、貯湯タンク1と側板2c,2dとの距離L2が、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1以上である場合、外箱2内の隙間の全域に発泡断熱材4を充填できることが判明した。なお、距離L2が距離L1未満である場合、後板2bに向けて噴射された発泡断熱材4が発泡する過程で(図9(a)参照)、空間的に余裕がある上下方向の隙間に発泡断熱材4が回り込み(図9(b)参照)、ボイドB2ができる可能性が高くなる(図9(c)参照)。
したがって、貯湯タンク1と側板2c,2dとの距離L2を、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1以上にすることが好ましい。例えば、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1を5mmとし、貯湯タンク1と側板2c,2dとの距離L2を7mm(≧L1)とした場合、外箱2内の隙間の全域に発泡断熱材4を充填できる。
(発泡断熱材の充填・発泡過程)
図4(a)は、充填された発泡断熱材4が後板2bに濡れ広がる様子を示す説明図である。なお、図4では、各配管や弁類の図示を省略した。図4(a)に示すように、貯湯タンク1を収容する外箱2を、前板2aが鉛直上方に臨むように横倒しにする。
そして、外箱2の周囲を、二点鎖線で示す発泡管理治具Fで覆う。この発泡管理治具Fは、発泡断熱材4の発泡(膨張)に抗して、前板2a、後板2b、側板2c,2d、天板2e、及び底板2fの全てを外箱2の内側に向けて押し付ける板状の治具を備えている。さらに、ノズルEを充填孔h1,h2に挿入し、このノズルEを介して液状の発泡断熱材4(発泡液)を注入する。
図4(a)は、充填された発泡断熱材4が後板2bに濡れ広がる様子を示す説明図である。なお、図4では、各配管や弁類の図示を省略した。図4(a)に示すように、貯湯タンク1を収容する外箱2を、前板2aが鉛直上方に臨むように横倒しにする。
そして、外箱2の周囲を、二点鎖線で示す発泡管理治具Fで覆う。この発泡管理治具Fは、発泡断熱材4の発泡(膨張)に抗して、前板2a、後板2b、側板2c,2d、天板2e、及び底板2fの全てを外箱2の内側に向けて押し付ける板状の治具を備えている。さらに、ノズルEを充填孔h1,h2に挿入し、このノズルEを介して液状の発泡断熱材4(発泡液)を注入する。
発泡断熱材4が注入されると、貯湯タンク1の前側及び後側から発泡断熱材4が溜まりはじめ、後板2b上で濡れ広がる。ここで、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1(図3(b)参照)は、前記したように、4mm以上になっている。したがって、後板2bの全面に発泡断熱材4が濡れ広がる。
図4(b)は、発泡断熱材4が発泡する様子を示す説明図である。後板2bの全面に濡れ広がった発泡断熱材4は、発泡して膨張する。ここで、貯湯タンク1と側板2c,2dとの距離L2は、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1以上になっている。したがって、貯湯タンク1の上側・下側(図4(b)では、紙面の左右両側)の隙間だけでなく、貯湯タンク1と側板2c,2dとの隙間(図4(b)では、紙面の手前側・奥側)にも発泡断熱材4が行き渡る。
図4(c)は、発泡断熱材4が外箱2内の隙間の全域に行き渡った様子を示す説明図である。発泡断熱材4が発泡して膨張すると、それまで外箱2内にあった空気は空気抜き孔h3を介して押し出される。そして、図4(c)に示すように、発泡断熱材4が外箱2内の隙間の全域に行き渡る。発泡が完了した後、発泡断熱材4は硬化する。ちなみに、発泡断熱材4の充填前後で、前記した距離L1と距離L2との大小関係(L2≧L1)は変化しない。
<効果>
本実施形態によれば、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1が4mm以上、より好ましくは5mm以上となるように、貯湯タンクユニット20が設計されている。したがって、充填孔h1,h2から注入される発泡断熱材4を、後板2bの全面に濡れ広げることができる(図4(a)参照)。
本実施形態によれば、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1が4mm以上、より好ましくは5mm以上となるように、貯湯タンクユニット20が設計されている。したがって、充填孔h1,h2から注入される発泡断熱材4を、後板2bの全面に濡れ広げることができる(図4(a)参照)。
また、貯湯タンク1と側板2c,2dとの距離L2が、貯湯タンク1と後板2bとの距離L1以上になっている。したがって、発泡断熱材4が発泡する過程で、貯湯タンク1と側板2c,2dとの隙間にも発泡断熱材4が行き渡り(図4(b)参照)、さらに、外箱2内の隙間の全域に発泡断熱材4が行き渡る(図4(c)参照)。つまり、貯湯タンク1の周囲に隙間なく発泡断熱材4が充填されるため、貯湯タンクユニット20の断熱性能を従来よりも高めることができる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、外箱2の内壁面に設置された真空断熱材3(図5(a)参照)を追加した点が第1実施形態(図3(a)参照)と異なるが、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
第2実施形態は、外箱2の内壁面に設置された真空断熱材3(図5(a)参照)を追加した点が第1実施形態(図3(a)参照)と異なるが、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図5(a)は、貯湯タンクユニット20Aの横断面図である。
図5(a)に示す真空断熱材3は、貯湯タンク1に貯留された湯水の熱漏洩を抑制するためのものであり、シート状を呈している。真空断熱材3は、例えば、ガラス繊維(グラスウール等)からなるコア材と、このコア材を包む外包材と、を有している。前記した外包材として、ガスバリア性の樹脂フィルムに薄膜状のアルミニウムがラミネートされたものを用いることができる。
図5(a)に示す真空断熱材3は、貯湯タンク1に貯留された湯水の熱漏洩を抑制するためのものであり、シート状を呈している。真空断熱材3は、例えば、ガラス繊維(グラスウール等)からなるコア材と、このコア材を包む外包材と、を有している。前記した外包材として、ガスバリア性の樹脂フィルムに薄膜状のアルミニウムがラミネートされたものを用いることができる。
図5(a)に示すように、真空断熱材3は、外箱2の内壁面に設けられている。すなわち、真空断熱材3は、前板2aの内面、後板2bの内面(全面)、及び側板2c,2dの内面(全面)に設けられている。なお、左右方向において前板2aの中央付近には、真空断熱材3が重ねられていない。これは、温度センサSa,Sb等(図2参照)の交換を行いやすくするためである。
図5(b)は、図5(a)に示す領域Mの部分拡大図である。真空断熱材3において後板2b(第2壁部)に重なる箇所と貯湯タンク1との距離L1を4mm以上、より好ましくは5mm以上とする。これは、第1実施形態で説明したように、充填孔h1,h2(図4参照)を介して注入される発泡断熱材4(発泡液)が、後板2b上の真空断熱材3の全面に濡れ広がるようにするためである。
図5(c)は、図5(a)に示す領域N1の部分拡大図である。真空断熱材3において側板2c,2d(第3壁部)に重なる箇所と、貯湯タンク1と、の距離L2は、真空断熱材3において後板2b(第2壁部)に重なる箇所と、貯湯タンク1と、の距離L1(図5b)参照)以上になっている。これは、第1実施形態で説明したように、外箱2内の隙間の全域に発泡断熱材4が行き渡るようにするためである。
<効果>
本実施形態によれば、断熱性能の高い真空断熱材3を外箱2の内壁面に設け、貯湯タンク1と真空断熱材3との間に発泡断熱材4を充填することで、貯湯タンクユニット20Aの断熱性能を第1実施形態よりも高めることができる。
また、外箱2が有する前板2a、後板2b、及び側板2c,2dの内壁面は平面状であるため、シート状の真空断熱材3を外箱2の内壁面に簡単に設置できる。
本実施形態によれば、断熱性能の高い真空断熱材3を外箱2の内壁面に設け、貯湯タンク1と真空断熱材3との間に発泡断熱材4を充填することで、貯湯タンクユニット20Aの断熱性能を第1実施形態よりも高めることができる。
また、外箱2が有する前板2a、後板2b、及び側板2c,2dの内壁面は平面状であるため、シート状の真空断熱材3を外箱2の内壁面に簡単に設置できる。
また、発泡断熱材4の発泡圧力によって、真空断熱材3が外箱2の内壁面に密着する。つまり、真空断熱材3と外箱2との間に隙間が生じないため、貯湯タンクユニット20Aの断熱性能を高めることができる。
また、前記した距離L1(図5(b)参照)を4mm以上とし、さらに距離L2(図5(c)参照)を距離L1以上にすることで、貯湯タンク1の周囲に発泡断熱材4を隙間なく充填できる。したがって、貯湯タンクユニット20Aの断熱性能を高めることができる。
また、前記した距離L1(図5(b)参照)を4mm以上とし、さらに距離L2(図5(c)参照)を距離L1以上にすることで、貯湯タンク1の周囲に発泡断熱材4を隙間なく充填できる。したがって、貯湯タンクユニット20Aの断熱性能を高めることができる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、真空断熱材3(図6(a)参照)を貯湯タンク1の周囲に設けた点が第2実施形態(図5(a)参照)と異なるが、その他については第2実施形態と同様である。したがって、第2実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
第3実施形態は、真空断熱材3(図6(a)参照)を貯湯タンク1の周囲に設けた点が第2実施形態(図5(a)参照)と異なるが、その他については第2実施形態と同様である。したがって、第2実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図6(a)は、貯湯タンクユニット20Bの横断面図である。
図6(a)に示す真空断熱材3はシート状を呈しており、貯湯タンク1の外周面に巻き付けられている。
なお、真空断熱材3の周方向の長さは、貯湯タンク1の全周よりも短くなっている。真空断熱材3は、自身が貯湯タンク1に重ならない領域で温度センサSa,Sb(図2参照)を露出させるように、貯湯タンク1に巻き付けられている。これによって、温度センサSa,Sbに不具合が生じたときに、温度センサSa,Sbを容易に交換できる。
図6(a)に示す真空断熱材3はシート状を呈しており、貯湯タンク1の外周面に巻き付けられている。
なお、真空断熱材3の周方向の長さは、貯湯タンク1の全周よりも短くなっている。真空断熱材3は、自身が貯湯タンク1に重ならない領域で温度センサSa,Sb(図2参照)を露出させるように、貯湯タンク1に巻き付けられている。これによって、温度センサSa,Sbに不具合が生じたときに、温度センサSa,Sbを容易に交換できる。
図6(b)は、図6(a)に示す領域Mの部分拡大図である。図6(b)に示す後板2b(第2壁部)と真空断熱材3との距離L1を4mm以上、より好ましくは5mm以上とする。これは、第1実施形態で説明したように、充填孔h1,h2(図4参照)を介して注入される発泡断熱材4(発泡液)が後板2bの全面に濡れ広がるようにするためである。
図6(c)は、図6(a)に示す領域N1の部分拡大図である。図6(c)に示す側板2c,2d(第3壁部)と真空断熱材3との距離L2は、後板2b(第2壁部)と真空断熱材3との距離L1(図6(b)参照)以上になっている。これは、第1実施形態で説明したように、外箱2内の隙間の全域に発泡断熱材4が行き渡るようにするためである。
<効果>
本実施形態によれば、断熱性能の高い真空断熱材3を貯湯タンク1の外周面に設け、外箱2と真空断熱材3との間に発泡断熱材4を充填することで、断熱性能の高い貯湯タンクユニット20Bを提供できる。
また、発泡断熱材4の発泡圧力によって、真空断熱材3を貯湯タンク1の外周面に密着させることができる。さらに、真空断熱材3では覆いきれない上部鏡板1b(図2参照)及び下部鏡板1c(図2参照)と、外箱2と、の隙間にも発泡断熱材4を充填できる。したがって、貯湯タンク1内の熱が外箱2の外部に漏洩することを抑制し、貯湯タンクユニット20Bの断熱性能を高めることができる。
本実施形態によれば、断熱性能の高い真空断熱材3を貯湯タンク1の外周面に設け、外箱2と真空断熱材3との間に発泡断熱材4を充填することで、断熱性能の高い貯湯タンクユニット20Bを提供できる。
また、発泡断熱材4の発泡圧力によって、真空断熱材3を貯湯タンク1の外周面に密着させることができる。さらに、真空断熱材3では覆いきれない上部鏡板1b(図2参照)及び下部鏡板1c(図2参照)と、外箱2と、の隙間にも発泡断熱材4を充填できる。したがって、貯湯タンク1内の熱が外箱2の外部に漏洩することを抑制し、貯湯タンクユニット20Bの断熱性能を高めることができる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、外箱2C(図7参照)を横断面視で正八角形状にした点が第1実施形態と異なるが、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
第4実施形態は、外箱2C(図7参照)を横断面視で正八角形状にした点が第1実施形態と異なるが、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図7は、貯湯タンクユニット20Cの横断面図である。
外箱2Cは、発泡断熱材4を充填するための充填孔(図示せず)を有する「第1壁部」を備えている。この「第1壁部」は、前板2aと、前板2aと側板2cとを接続する前傾斜板2gと、前板2aと側板2dとを接続する前傾斜板2hと、を有している。前記した充填孔は、例えば、前傾斜板2g,2hに設けられている。
外箱2Cは、発泡断熱材4を充填するための充填孔(図示せず)を有する「第1壁部」を備えている。この「第1壁部」は、前板2aと、前板2aと側板2cとを接続する前傾斜板2gと、前板2aと側板2dとを接続する前傾斜板2hと、を有している。前記した充填孔は、例えば、前傾斜板2g,2hに設けられている。
また、外箱2Cは、前記した「第1壁部」に対向する「第2壁部」を備えている。この「第2壁部」は、後板2bと、後板2bと側板2cとを接続する後傾斜板2iと、後板2bと側板2dとを接続する後傾斜板2jと、を有している。
さらに外箱2Cは、前記した「第1壁部」及び「第2壁部」と共に貯湯タンク1を囲む一対の側板2c,2d(第3壁部)を備えている。
前記した各板はプレス加工や溶接等によって略一体になっており、外箱2Cは横断面視で正八角形状を呈している。
さらに外箱2Cは、前記した「第1壁部」及び「第2壁部」と共に貯湯タンク1を囲む一対の側板2c,2d(第3壁部)を備えている。
前記した各板はプレス加工や溶接等によって略一体になっており、外箱2Cは横断面視で正八角形状を呈している。
また、貯湯タンク1と外箱2との間には、周方向の全周に亘って隙間が設けられ、この隙間に発泡断熱材4が充填されている。また、第1実施形態と同様に、貯湯タンク1と後板2b(第2壁部)との距離を4mm以上、より好ましくは5mm以上とする(図7の領域Mを参照)。
また、貯湯タンク1と側板2c,2d(第3壁部)との距離は、貯湯タンク1と後板2b(第2壁部)との距離以上になっている(図7の領域N1,N2を参照)。
また、貯湯タンク1と側板2c,2d(第3壁部)との距離は、貯湯タンク1と後板2b(第2壁部)との距離以上になっている(図7の領域N1,N2を参照)。
<効果>
本実施形態によれば、外箱2Cの横断面が正八角形状であり、第1実施形態における外箱2の横断面(正方形状)よりも円形に近い。したがって、貯湯タンク1と外箱2Cの内壁面との距離を周方向において均一化できる。これによって、周方向における発泡断熱材4の充填量が均一化され、また、貯湯タンク1に作用する発泡圧力も均一化される。したがって、発泡圧力に伴う貯湯タンク1の変形を抑制できる。
本実施形態によれば、外箱2Cの横断面が正八角形状であり、第1実施形態における外箱2の横断面(正方形状)よりも円形に近い。したがって、貯湯タンク1と外箱2Cの内壁面との距離を周方向において均一化できる。これによって、周方向における発泡断熱材4の充填量が均一化され、また、貯湯タンク1に作用する発泡圧力も均一化される。したがって、発泡圧力に伴う貯湯タンク1の変形を抑制できる。
また、前傾斜板2g,2hを設けることで、略三角形状の空間R1,R1を配管の設置スペースとして利用できる。したがって、配管カバーKを含む貯湯タンクユニット20Cの前後方向の長さを第1実施形態よりも短くして小型化を図ることができる。
≪第5実施形態≫
第5実施形態は、第4実施形態と比較して、外箱2D(図8参照)の横断面の形状が異なっている。また、真空断熱材3b,3c,3d(図8参照)が外箱2Dの内壁面に設けられている点が、第4実施形態と異なっている。なお、その他については第4実施形態と同様である。したがって、第4実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
第5実施形態は、第4実施形態と比較して、外箱2D(図8参照)の横断面の形状が異なっている。また、真空断熱材3b,3c,3d(図8参照)が外箱2Dの内壁面に設けられている点が、第4実施形態と異なっている。なお、その他については第4実施形態と同様である。したがって、第4実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図8は、貯湯タンクユニット20Dの横断面図である。
外箱2Dは、発泡断熱材4を充填するための充填孔(図示せず)を有する「第1壁部」を備えている。この「第1壁部」は、前板2aと、前傾斜板2g,2hと、接続板2m,2nと、を有している。前傾斜板2gは前板2aの左端に接続され、接続板2mは前傾斜板2gの左端に接続されるとともに前板2aと平行に延びている(前傾斜板2h、接続板2nも同様)。前記した充填孔は、例えば、前傾斜板2g,2hに設けられている。
外箱2Dは、発泡断熱材4を充填するための充填孔(図示せず)を有する「第1壁部」を備えている。この「第1壁部」は、前板2aと、前傾斜板2g,2hと、接続板2m,2nと、を有している。前傾斜板2gは前板2aの左端に接続され、接続板2mは前傾斜板2gの左端に接続されるとともに前板2aと平行に延びている(前傾斜板2h、接続板2nも同様)。前記した充填孔は、例えば、前傾斜板2g,2hに設けられている。
また、外箱2Dは、前記した「第1壁部」に対向する「第2壁部」を備えている。この「第2壁部」は、後板2bと、後傾斜板2i,2jと、接続板2p,2qと、を有している。後傾斜板2iは後板2bの左端に接続され、接続板2pは後傾斜板2iの左端に接続されるとともに後板2bと平行に延びている(後傾斜板2j、接続板2qも同様)。
さらに外箱2Dは、前記した「第1壁部」及び「第2壁部」と共に貯湯タンク1を囲む一対の側板2c,2d(第3壁部)を備えている。
さらに外箱2Dは、前記した「第1壁部」及び「第2壁部」と共に貯湯タンク1を囲む一対の側板2c,2d(第3壁部)を備えている。
図8に示すように、後板2b及び後傾斜板2i,2jの内壁面には真空断熱材3bが設置されている。また、左側の側板2cの内壁面には真空断熱材3cが設置され、右側の側板2dの内壁面には真空断熱材3dが設置されている。このように、外箱2Cの内壁面の一部に真空断熱材3b,3c,3dを設置し、側板2cと接続板2pとの接続箇所や、側板2dと接続板2qとの接続箇所等には真空断熱材を設置しない構成になっている。したがって、真空引き等によって硬化した真空断熱材を折り曲げる必要がなく、貯湯タンクユニット20Dの製造工程を簡単化できる。
また、外箱2Dの内壁面に設けられた真空断熱材3b,3c,3dと、貯湯タンク1と、の間には、周方向の全周に亘って隙間(真空断熱材3b,3c,3dが重なっていない箇所では、貯湯タンク1と外箱2Cとの隙間)が設けられ、この隙間に発泡断熱材4が充填されている。
また、第2実施形態と同様に、真空断熱材3において後板2b(第2壁部)に重なる箇所と貯湯タンク1との距離を4mm以上、より好ましくは5mm以上とする(図8の領域Mを参照)。
また、真空断熱材3において側板2c,2d(第3壁部)に重なる箇所と貯湯タンク1との距離は、真空断熱材3において後板2b(第2壁部)に重なる箇所と貯湯タンク1との距離以上になっている(図8の領域N1,N2を参照)。
また、真空断熱材3において側板2c,2d(第3壁部)に重なる箇所と貯湯タンク1との距離は、真空断熱材3において後板2b(第2壁部)に重なる箇所と貯湯タンク1との距離以上になっている(図8の領域N1,N2を参照)。
<効果>
本実施形態によれば、前板2aと平行な接続板2m,2nを設けることで、接続板2m,2nに設けられた孔(図示せず)と、貯湯タンク1に接続された配管(図示せず)と、の位置合わせを簡単化できる。
なお、外箱2Dを組み付ける際、前板2a、前傾斜板2g,2h、及び接続板2m,2nが一体となった板状部材が、前方から貯湯タンク1に組み付けられる。このとき、貯湯タンク1に接続された各配管が全て前後方向に平行に延びていると、前記した板状部材に設けられた孔と、各配管との位置決め(上下・左右方向の位置決め)を容易に行うことができる。
本実施形態によれば、前板2aと平行な接続板2m,2nを設けることで、接続板2m,2nに設けられた孔(図示せず)と、貯湯タンク1に接続された配管(図示せず)と、の位置合わせを簡単化できる。
なお、外箱2Dを組み付ける際、前板2a、前傾斜板2g,2h、及び接続板2m,2nが一体となった板状部材が、前方から貯湯タンク1に組み付けられる。このとき、貯湯タンク1に接続された各配管が全て前後方向に平行に延びていると、前記した板状部材に設けられた孔と、各配管との位置決め(上下・左右方向の位置決め)を容易に行うことができる。
ちなみに、前後方向に対して垂直でない前傾斜板2g,2hに孔を設け、この孔を介して前後方向に延びる配管を貫通させる場合、前記した孔を楕円形とし、さらに孔の形状に対応する楕円形のシール部材(図示せず)を用意する必要が生じる。
これに対して本実施形態によれば、前後方向に垂直な接続板2m,2nをに設けられた円形の孔を介して、貯湯タンク1の左右両脇から前後方向に延びる配管を貫通させることができる。したがって、貯湯タンクユニット20Dの組付作業を簡単化できるとともに、配管を配置する際の自由度を高めることができる。
なお、前記した各実施形態と同様に、貯湯タンクユニット20Dが高い断熱性能を有することは言うまでもない。
なお、前記した各実施形態と同様に、貯湯タンクユニット20Dが高い断熱性能を有することは言うまでもない。
≪変形例≫
以上、本発明に係る貯湯タンクユニット20等について各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、各実施形態では、発泡断熱材4の充填孔h1,h2(図2参照)を貯湯タンク1の上下両側に設ける構成について説明したが、上下方向で前板2aの中央付近に充填孔を設けてもよいし、前板2aの上端付近又は下端付近の一方のみに充填孔を設けてもよい。
以上、本発明に係る貯湯タンクユニット20等について各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、各実施形態では、発泡断熱材4の充填孔h1,h2(図2参照)を貯湯タンク1の上下両側に設ける構成について説明したが、上下方向で前板2aの中央付近に充填孔を設けてもよいし、前板2aの上端付近又は下端付近の一方のみに充填孔を設けてもよい。
また、第1実施形態において、前板2aの充填孔に代えて後板2b(第1壁部)に充填孔を設けるようにしてもよい。この場合、後板2bに対向する前板2a(第2壁部)と貯湯タンク1との距離L1を4mm以上にすることで、前板2aの全面に発泡断熱材4を塗れ広げることができる。さらに、側板2c,2d(第3壁部)と貯湯タンク1との距離L2を、前記した距離L1以上にすることで、外箱2内の隙間の全域に発泡断熱材4を充填できる。
また、第2実施形態では、前板2a、後板2b、及び側板2c,2dの内壁面に真空断熱材3を設ける構成について説明したが、これらの各板に加えて、天板2e及び底板2fの内壁面にも真空断熱材3を設けるようにしてもよい。
また、各実施形態は、適宜組み合わせることができる。例えば、第3実施形態と第4実施形態とを組み合わせ、外箱2C(図7参照)を横断面視で正八角形状とし、この外箱2Cの内壁面に真空断熱材3を設けてもよい。また、第1実施形態と第5実施形態とを組み合わせ、外箱2D(図8参照)を第5実施形態で説明した形状にするとともに、真空断熱材3を設けない構成にしてもよい。
なお、各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成を追加・削除・置換することが可能である。
A 給湯機
10 ヒートポンプユニット
20,20A,20B,20C,20D 貯湯タンクユニット
1 貯湯タンク
2,2B,2C,2D 外箱
2a 前板(第1壁部)
2b 後板(第2壁部)
2c,2d 側板(第3壁部)
2g,2h 前傾斜板(第1壁部)
2i,2j 後傾斜板(第2壁部)
2m,2n 接続板(第1壁部)
2p,2q 接続板(第2壁部)
3,3b,3c,3d 真空断熱材
4 発泡断熱材
h1,h2 充填孔
10 ヒートポンプユニット
20,20A,20B,20C,20D 貯湯タンクユニット
1 貯湯タンク
2,2B,2C,2D 外箱
2a 前板(第1壁部)
2b 後板(第2壁部)
2c,2d 側板(第3壁部)
2g,2h 前傾斜板(第1壁部)
2i,2j 後傾斜板(第2壁部)
2m,2n 接続板(第1壁部)
2p,2q 接続板(第2壁部)
3,3b,3c,3d 真空断熱材
4 発泡断熱材
h1,h2 充填孔
Claims (6)
- 円筒状の側壁を有する貯湯タンクと、
前記貯湯タンクを収容する外箱と、
前記貯湯タンクと前記外箱との間に充填される硬質ポリウレタンフォームの発泡断熱材と、を備え、
前記外箱は、
前記発泡断熱材を充填するための充填孔を有する第1壁部と、
前記第1壁部に対向する平板状の第2壁部と、
前記第1壁部及び前記第2壁部と共に前記貯湯タンクの前記側壁を囲む一対の平板状の第3壁部と、を有し、
前記第2壁部と前記貯湯タンクとの最近接位置における距離は、4mm以上であり、
前記充填孔は、液状の前記発泡断熱材を前記貯湯タンクに当てずに前記第2壁部に向けて噴射できる位置に設けられており、前記第2壁部と前記貯湯タンクの隙間、および、前記第3壁部と前記貯湯タンクの隙間に前記発泡断熱材が充填されていること
を特徴とする貯湯タンクユニット。 - 前記第3壁部と前記貯湯タンクとの距離は、前記第2壁部と前記貯湯タンクとの距離以上であること
を特徴とする請求項1に記載の貯湯タンクユニット。 - 円筒状の側壁を有する貯湯タンクと、
前記貯湯タンクを収容する外箱と、
前記外箱の内壁面に設けられる真空断熱材と、
前記貯湯タンクと前記真空断熱材との間に充填される硬質ポリウレタンフォームの発泡断熱材と、を備え、
前記外箱は、
前記発泡断熱材を充填するための充填孔を有する第1壁部と、
前記第1壁部に対向する平板状の第2壁部と、
前記第1壁部及び前記第2壁部と共に前記貯湯タンクの前記側壁を囲む一対の平板状の第3壁部と、を有し、
前記真空断熱材において前記第2壁部に重なる箇所と前記貯湯タンクとの最近接位置における距離は、4mm以上であり、
前記充填孔は、液状の前記発泡断熱材を前記貯湯タンクに当てずに前記第2壁部に向けて噴射できる位置に設けられており、前記第2壁部側の前記真空断熱材と前記貯湯タンクの隙間、および、前記第3壁部側の前記真空断熱材と前記貯湯タンクの隙間に前記発泡断熱材が充填されていること
を特徴とする貯湯タンクユニット。 - 前記真空断熱材において前記第3壁部に重なる箇所と前記貯湯タンクとの距離は、前記真空断熱材において前記第2壁部に重なる箇所と前記貯湯タンクとの距離以上であること
を特徴とする請求項3に記載の貯湯タンクユニット。 - 円筒状の側壁を有する貯湯タンクと、
前記貯湯タンクを収容する外箱と、
前記貯湯タンクの周囲に設けられる真空断熱材と、
前記外箱と前記真空断熱材との間に充填される硬質ポリウレタンフォームの発泡断熱材と、を備え、
前記外箱は、
前記発泡断熱材を充填するための充填孔を有する第1壁部と、
前記第1壁部に対向する平板状の第2壁部と、
前記第1壁部及び前記第2壁部と共に前記貯湯タンクの前記側壁を囲む一対の平板状の第3壁部と、を有し、
前記第2壁部と前記真空断熱材との最近接位置における距離は、4mm以上であり、
前記充填孔は、液状の前記発泡断熱材を前記真空断熱材に当てずに前記第2壁部に向けて噴射できる位置に設けられており、前記第2壁部と前記真空断熱材の隙間、および、前記第3壁部と前記真空断熱材の隙間に前記発泡断熱材が充填されていること
を特徴とする貯湯タンクユニット。 - 前記第3壁部と前記真空断熱材との距離は、前記第2壁部と前記真空断熱材との距離以上であること
を特徴とする請求項5に記載の貯湯タンクユニット。
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JP2016044961A (ja) | 2016-04-04 |
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