JP6556565B2 - 貯湯タンクユニット - Google Patents

貯湯タンクユニット Download PDF

Info

Publication number
JP6556565B2
JP6556565B2 JP2015171814A JP2015171814A JP6556565B2 JP 6556565 B2 JP6556565 B2 JP 6556565B2 JP 2015171814 A JP2015171814 A JP 2015171814A JP 2015171814 A JP2015171814 A JP 2015171814A JP 6556565 B2 JP6556565 B2 JP 6556565B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
storage tank
water storage
insulating material
heat insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015171814A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017048957A (ja
Inventor
千喜憲 中小原
千喜憲 中小原
井関 崇
崇 井関
正良 古橋
正良 古橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Global Life Solutions Inc
Original Assignee
Hitachi Global Life Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Global Life Solutions Inc filed Critical Hitachi Global Life Solutions Inc
Priority to JP2015171814A priority Critical patent/JP6556565B2/ja
Publication of JP2017048957A publication Critical patent/JP2017048957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6556565B2 publication Critical patent/JP6556565B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は電気温水給湯システムやヒートポンプ式給湯システム等に使用される貯湯タンクユニットに関するものである。
電気温水給湯システムやヒートポンプ式給湯システムに使用される貯湯タンクユニットは、貯湯タンクに貯められている温水の温度を維持するため、貯湯タンクの周囲を断熱材で覆う必要がある。
そして、従来では貯湯タンク自体にグラスウールなどの面状の断熱材を巻き付けていた。貯湯タンクに断熱材を巻き付けるものでは、専用の設備機械が必要か、または大型の貯湯タンクでは断熱材を巻き付けるのに作業者一人では効率的に作業することができず、製造組立時の工数がかかりコスト高であるという問題があった。
そこで、断熱性の高い発泡ポリスチレンを必要形状に成形、或いは切り取って貯湯タンクの外周囲に配置、固定することが行われている。これによれば、製造組立時にはこの複数の成型断熱材を適切な位置にはめ込むように取り付けるだけで、貯湯タンクの外側に成型断熱材が密着して貯湯タンクの保温、断熱性が向上し、製造組立の工数がかからず効率的な作業を行うことができコストを低く抑えることができる。
しかしながら、発泡ポリスチレンの成形断熱材を使用するものでは、成形断熱材と成形断熱材の接合部の隙間から熱漏洩が発生する現象がある。また、成形断熱材で真空断熱材を貯湯タンクの外周壁や外装ケース(外箱)の内側壁に押し付ける場合では、柔軟性の低い真空断熱材と柔軟性の低い成形断熱材の間に空間が生じ、断熱性能を低下させる現象がある。
このため、最近では、特開2015−34654号公報(特許文献1)にあるように、貯湯タンクと外装ケースの間に液状ウレタンを注入し、液状ウレタンの流動、発泡を利用して、貯湯タンクと外装ケースの間にウレタンの発泡断熱材を充填することが行われるようになってきている。これによれば、成形断熱材の接合部が無いため熱漏洩を少なくでき、また真空断熱材との間に隙間が生じないので断熱性能の低下を抑制できる効果がある。
特開2015−34654号公報
そして、特許文献1に記載されたような液状ウレタンの注入方法は、一般的には貯湯タンクユニットの外装ケースの前板が上を向くように載置し、外装ケースの前板の4隅に配置された4点の注入口を介して液状ウレタンを注入する。このとき、液状ウレタンの「合わせ目」(異なる位置に注入された液状ウレタンが発泡し、発泡進行面が互いに合流する部分)位置は、特に設定しない限り各注入口から等距離の前板の中央部付近に形成されるようになる。これは各注入口から注入した液状ウレタンを均等に流動させ気泡の密度バランスを維持するためであり、実際の製品においては発泡に伴うガスを抜くためのガス排出孔も前板の中央部付近の位置に形成、配置されている。
ところで、貯湯タンク内の温水の温度は、例えば、鉛直方向で下方から上方にいくにしたがって高くなる。すなわち、貯湯タンク内の下部から上部にかけて、相対的に低温、中温、高温の温度分布となっている。
ここで、概略的に貯湯タンクの構成を温度分布別に分割すると、外箱の天面板から底面板までの距離を均等に3分割し、この分割点を起点に貯湯タンクを周方向(貯湯タンクを据え付けた状態での水平方向)に輪切りにし、低温部を下部領域、中温部を中間領域、高温部を上部領域とに分けることができる。例えば、貯湯タンク内の上部領域での温度は約90℃、中間領域での温度は約50℃となっている。
そして、異なる注入口から注入された液状ウレタンが発泡、成長を開始し、この発泡したウレタンが合流する「合わせ目」、或いは、ウレタンの流動末期に反応を終える「最終充填部」には、ウレタン未充填部(以下、ボイドと称す)が発生しやすい。また、長い距離を流動してきた流動末期のウレタンの発泡倍率は、発泡初期、中期と比べ低いため樹脂成分が多く、この分でウレタンが高密度化(気泡が少なくなる)して熱伝導率が悪化する。
以上の理由から、ウレタンの「合わせ目」や「最終充填部」が貯湯タンクの中間領域で形成される従来の貯湯タンクユニットは、中間領域(約50℃)から熱が漏洩し易いため、省エネ性能という観点において大きな課題があった。
本発明の目的は、貯湯タンクの中間領域からの熱漏洩量を低減することができる新規な貯湯タンクユニットを提供することにある。
本発明の特徴は、貯湯タンクユニットの低温側の下部領域に熱伝導率の高い発泡断熱材の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を形成させる構成にした、ところにある。
本発明によれば、熱伝導率が高い発泡断熱材の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を貯湯タンクの中間領域から遠ざけて低温側の下部領域に形成するため、貯湯タンクの中間領域からの熱漏洩量を低減することができる。
本発明が適用されるヒートポンプ式給湯装置を示す全体構成図である。 図1に示す貯湯タンクユニットの内部を示す斜視図である。 図1に示す貯湯タンクユニットをウレタン注入口側から見た平面図である。 図1に示す貯湯タンクユニットを貯湯タンクの底側から見た断面図である。 液状ウレタン注入時の液状ウレタンの流れを説明する説明図である。 液状ウレタン注入時の液状ウレタンの発泡状態を説明する説明図である。 図1に示す貯湯タンクユニットの横断面であり、発泡後の断面図である。 本発明の各実施形態の断熱性能を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
まず、本発明が適用される貯湯タンクユニット1Aを備えたヒートポンプ式給湯装置の構成について図1乃至図4を用いて説明する。
図1に示すように、ヒートポンプ式給湯装置Kは、貯湯タンクユニット1A、ヒートポンプユニット10を含んで構成されている。貯湯タンクユニット1Aは、貯湯タンク2、外箱3A、内脚(脚部)4A、4B、4C、真空断熱材5、発泡断熱材6を含んで構成されている。貯湯タンク2の下部には、水道水が導入される給水管11(配管)が接続されている。貯湯タンク2の下部の水は、ポンプ(不図示)によって入水管12(配管)を介してヒートポンプユニット10に導入される。ヒートポンプユニット10で加熱された温水は、出湯管13を介して貯湯タンク2の上部に導入される。貯湯タンク2は胴板2a、上部鏡板2b、下部鏡板2cから構成されている。
このような貯湯タンク2内の温水の温度は、例えば、鉛直方向で下方から上方にいくにしたがって高くなる。すなわち、貯湯タンク2内の下部から上部にかけて、相対的に低温、中温、高温の温度分布となっている。例えば、貯湯タンク2内の上部で約90℃、中間部で約50℃となっている。
ヒートポンプユニット10は、貯湯タンク2から取り出した水を沸き上げるものであり、例えば、冷媒(例えば、二酸化炭素)を圧縮して高温・高圧にする圧縮機と、圧縮機から吐出された冷媒と貯湯タンク2からの水とを熱交換することによって貯湯タンク2からの水を加熱する凝縮器と、凝縮器からの冷媒を減圧する減圧弁と、大気中の熱を吸熱して減圧した冷媒を蒸発させる蒸発器と、を備えて構成されている。尚、本実施形態では、加熱手段として、ヒートポンプユニット10を例に挙げて説明したが、加熱手段として、電気ヒータやガスで加熱するものであっても良いものである。
貯湯タンク2の上部から取り出された湯は、給湯管14を通り、給水管11に分岐して接続された分岐給水管(不図示)からの水と、混合弁16を介して混合された後、給湯管17を介して給湯端末18から出湯される。尚、本実施形態では、貯湯タンク2内部の湯を給湯端末18に使用する場合を例に挙げて説明したが、貯湯タンク2の湯を給湯端末の湯として使用せずに給水された水を熱交換(加熱)するための熱媒体として使用するタイプの貯湯タンクユニット(直圧給湯式)に適用するものであっても良いものである。
外装ケースを構成する外箱3Aは、貯湯タンク2を収容する空間を有し、前方(正面側)に配管カバー3sが取り付けられている。配管カバー3sは、ヒートポンプユニット10から貯湯タンク2に向かう出湯管13、分岐給水管(不図示)、浴槽戻り管15、混合弁16、給湯管17などを収容する空間を有している。更に外箱3Aは前板3a、側板3b、後板3c、天板3d、底板3eを備えている。
図2は、第1実施形態に係る貯湯タンクユニット1Aの内部を示す斜視図である。尚、図2は、外箱3Aの前面側を切り欠いた状態を示し、また各種配管の図示を省略している。図2に示すように、貯湯タンク2は、例えば、ステンレス鋼などの材料によって、円筒形状の胴板2a、胴板2aの上部開口を覆う略半球状の上部鏡板2b、胴板2aの下部開口を覆う略半球状の下部鏡板2c、の3部材を溶接することで構成されている。
また、貯湯タンク2は、3本の内脚4A、4B、4Cを介して外箱3Aの底板3eに支持されている。各内脚4A、4B、4Cの下端は、ボルトなどで外箱3Aの底板3eに固定されている。尚、内脚4の本数は、3本に限定されるものではなく、4本以上であっても良い。
また、貯湯タンク2の外面(前面)には、上下方向に間隔を置いて温度センサT1、T2(サーミスタ)が設けられている。上側の温度センサT1は、貯湯タンク2の上部の温度である沸き上げ温度を検出するものである。下側の温度センサT2は、貯湯タンク2の中間部の中温水の温度を検出するものである。尚、温度センサT1、T2の個数は、本実施形態に限定されるものではなく、貯湯タンク2の上部だけではなく、貯湯タンク2の上部から下部にかけて3個以上の温度センサが設けられる構成であってもよい。
外箱3Aは、貯湯タンク2を収容する鋼板製のものであり、貯湯タンク2の前方に位置する前板3a(図1参照)、側方に位置する側板3b、3b、後方に位置する後板(背板)3c(図1参照)、上方に位置する上板(天板)3dおよび下方(底側)に位置する底板3eによって縦長の四角箱状に構成されている。
配管カバー3sは、外箱3Aの前方に設けられ、外箱3Aの前板3a(図1参照)の上端から下端までの全体を覆う形状を有している。また、配管カバー3sの高さおよび幅(左右方向)は、外箱3Aの高さおよび幅と同様に構成されている。これにより、外箱3Aに配管カバー3sが取り付けられた状態では、外観視において縦長の直方体形状を呈するようになっている。
また、外箱3Aの前板3aの下部の側方端面には、発泡断熱材6(図1参照)を注入するための2個の注入口8A、8Bが外箱3Aの内部と連通するように前板3aを貫通して形成されている。また、外箱3Aの前板3aの上部の側方端面にも、発泡断熱材6を注入するための2個の注入口9A、9Bが外箱3Aの内部と連通するように前板3aを貫通して形成されている。なお、注入口8A、8B、9A、9Bは、発泡断熱材6(図1参照)を注入する際に必要な孔であり、発泡断熱材6の注入・発泡後に図示しない内蓋(カバー)などで閉じられるものである。
発泡断熱材6は、発泡スチロールのような予め成形された断熱材(成形断熱材)ではなく、貯湯タンク2と外箱3Aとの間の発泡断熱空間に液状の断熱材料を注入し、注入後に自身で発泡することで断熱材を構成するものである。この発泡断熱材6としては、例えば、硬質ポリウレタンフォームが用いられる。この硬質ポリウレタンフォームは、ポリオール成分とイソシアネート成分の2つのウレタン原液を、発泡剤、触媒、整泡剤の存在下で反応させることにより得られるものである。発泡剤としては、シクロペンタン、水、炭酸ガスなどがある。
尚、発泡断熱材6は、硬質ポリウレタンフォームに限定されるものではないが、一般的に硬質ポリウレタンフォームが主流となっている。したがって、以下では発泡断熱材、或いはウレタンと表記する場合もある。
内脚4A〜4Cは、L字状に曲げ形成されたもの(いわゆるL型アングル)であり、下部鏡板2cの上方から底板3eに向けて貯湯タンク2の軸方向に沿って延在するように配置されている。また、内脚4A〜4Cは、脚受部4aを有し、この脚受部4aが貯湯タンク2の外面に溶接によって固定されている。この脚受部4aは、L字状に曲げ形成されたものであり、内脚4の上部が挿入されるように構成されている。内脚4A〜4Cは、複数のボルトBTを介して脚受部4aに固定されている。
また、各内脚4は、120度間隔で貯湯タンク2の周囲に配置されており、一の内脚4Aが貯湯タンク2の前端部(最も前方に位置する部分)に配置され、他の内脚4B、4Cが貯湯タンク2の左右斜め後方を向くように配置されている。
底板3eの下面には、各内脚4に対応する位置に外脚7が固定されている。この外脚7は、アンカーボルト(不図示)などを介して設置箇所Gに固定されている。
真空断熱材5は、シート状のものであり、貯湯タンク2の胴板2aの周囲に巻かれている。また、真空断熱材5は、グラスウールなどのガラス繊維からなるコア材、このコア材を包む外包材などで被覆して、外包材の内部が真空引きされることで構成されている。外包材は、ガスバリア性を有するアルミニウム製のラミネートフィルムなどで構成されている。
また、真空断熱材5は、その周方向の長さが貯湯タンク2の全周の長さよりも短く形成され、貯湯タンク2と重ならない非重ね部5aに温度センサT1、T2が位置するようにして貯湯タンク2に巻かれている。このようにするのは、温度センサT1、T2に不具合が生じたときに、温度センサT1、T2の交換を容易にするためである。更に、真空断熱材5は外箱3Aの内側にも貼られている。
図3は、貯湯タンクユニット1Aを注入口側から見た平面図、図4は、第1実施形態に係る貯湯タンクユニット1Aを貯湯タンクの底側から見たときの断面図である。尚、図3及び図4は、発泡断熱材6(図1参照)を注入する前の状態を示している。
図3に示すように、貯湯タンク2の下部においては、注入口8A,8B側を通して外箱3Aの後板3cを見たときに、内脚4Aが幅方向の中央部に位置し、他の内脚4B、4Cが幅方向の略両端に位置している。また、給水管11および入水管12が、貯湯タンク2の中心側から外周側(図示鉛直方向の手前側)に向けて底板3eの近傍を通り、内脚4Aに沿って上方に向けて配設されている。
また、外箱3Aの側板3bと貯湯タンク2との間には、隙間s1、s1が形成されている。この隙間s1、s1にも発泡断熱材6が充填されるようになっている。ところで、貯湯タンク2が側板3bに直接に接していると、貯湯タンク2内の熱が外箱3Aを通して貯湯タンクユニット1Aの外部に逃げるおそれがある。しかし、外箱3Aの側板3bと貯湯タンク2との間に隙間s1を確保することで、熱の漏洩を抑制できるので、給湯装置としての効率が低下するのを抑制できる。なお、隙間s1は、熱の漏洩を抑えることができる程度の最小限の距離に設定することで、貯湯タンクユニット1Aをコンパクトに構成することが可能になる。
一方(図示左側)の注入口8Aは、貯湯タンク2、内脚4B、入水管12および内脚4Aのすべてから外れた位置に形成され、注入口8Aを介して外箱3Aの後板3c(奥)を見通すことができる位置に形成されている。換言すると、注入口8Aから見たときの平面視において、注入口8Aは、貯湯タンク2、内脚4B、入水管12および内脚4Aと重ならない位置に形成されている。
他方(図示右側)の注入口8Bについても同様に、貯湯タンク2、内脚4C、給水管11および内脚4Aのすべてから外れた位置に形成され、注入口8Bを介して外箱3Aの後板3c(奥)を見通すことができる位置に形成されている。換言すると、注入口8Bからみたときの平面視において、注入口8Bは、内脚4C、貯湯タンク2、給水管11及び内脚4Aと重ならない位置に形成されている。
貯湯タンク2の上部においては、注入口9A、9B側から外箱3A内を見たときに、出湯管13および給湯管14が、貯湯タンク2の中心側から外周側(図示鉛直方向の手前側)に向けて上部鏡板2bに沿って、正面側(配管カバー3s側)に向けて延びている。また、給湯装置Kが浴槽(不図示)に接続されているものでは、貯湯タンク2内に追焚き用の熱交換器が設置され、その熱交換器に接続される浴槽戻り管15が貯湯タンク2の上部に接続されている。この浴槽戻り管15も、前記出湯管13や給湯管14と同様に、貯湯タンク2の中心側から正面側(配管カバー3s側)に向けて延びている。
注入口9A、9Bは、貯湯タンク2、出湯管13、給湯管14および浴槽戻り管15から外れた位置に形成され、注入口9A、9Bを通して外箱3Aの後板3cを見通すことができる位置に形成されている。換言すると、注入口9A、9Bから見たときの平面視において、注入口9A、9Bは、貯湯タンク2、出湯管13、給湯管14および浴槽戻り管15と重ならない位置に形成されている。
図4に示すように、注入口8A、8Bを鉛直方向上向きにした状態で、注入口8A、8Bから液状の発泡断熱材6が鉛直方向下方に向けて注入される。つまり、注入口8A、8Bが鉛直方向の上側となり、外箱3の後板3cが底側となる。
ところで、注入口8A、8Bから発泡前の発泡断熱材6(液状のもの)を注入したときに、発泡断熱材6が外箱3Aの後板3cに到達する途中で内脚4A〜4Cなどの他の部材に接触すると、内脚4A〜4Cなどの他の部材において発泡が開始されることになり、他の部材の後ろ側に発泡断熱材6が行き渡らなくなるおそれがある。そこで、本実施形態では、注入口8A、8Bから発泡前の発泡断熱材6(液状)を鉛直方向下方に向けて注入したときに、発泡断熱材6が貯湯タンク2、内脚4A、4B、4C、給水管11および入水管12に接触することなく、外箱3Aの後板3cの内壁面3c1に到達するようにしている。これにより、発泡断熱材6を底側から上方に向けて発泡させることができ、貯湯タンク2と外箱3Aとの間の隙間全体に発泡断熱材6を行き渡らせることができる。
同様に、注入口9A、9Bから発泡断熱材6を注入する場合においても、注入口9A、9Bから注入された発泡断熱材6が、貯湯タンク2、出湯管13、給湯管14および浴槽戻り管15に接触することなく、外箱3Aの後板3cの内壁面3c1に到達するようになっている。これにより、発泡断熱材6を底側から上方に向けて発泡させることができ、貯湯タンク2と外箱3Aとの間の隙間全体に発泡断熱材6を行き渡らせることができる。
また、外箱3Aの後板3cと貯湯タンク2との間には、隙間s2が形成されている。この隙間s2にも発泡断熱材6が充填されるようになっている。また、外箱3Aの前板3aと貯湯タンク2との間にも隙間s3が形成されている。このように、隙間s2、s3を確保することで、熱の漏洩を抑制できるので、給湯装置としての効率が低下するのを抑制できる。尚、隙間s2、s3は、熱の漏えいを抑えることができる程度の最小限の距離に設定することで、貯湯タンクユニット1Aをコンパクトに構成することも可能である。
次に、液状の発泡断熱材を注入して発泡させる場合の説明を行うが、図5Aは注入時の発泡断熱材の流れを示す図であり、図5Bは、注入完了後の発泡途中の状態を示す図である。
図5Aに示すように、配管カバー3s(図1参照)を取り付ける前に、貯湯タンク2を内脚4A、4B、4Cで外箱3A内に固定したものを、外箱3Aを横倒しにして、外箱3Aの使用時の上下が水平方向、かつ、前板3aを上向きとして、注入口8、9が上向きとなる状態にする。
外箱3Aを横倒して載置した状態において、外箱3Aの周囲を発泡管理治具(雇ともいう)30で覆う(図5の二点鎖線参照)。発泡管理治具30は、外箱3Aの周囲全体を取り囲み、前板3a、側板3b、3b、後板3c、上板3d、底板3eのすべてを押し付ける板状の治具を備えている。そして、発泡管理治具30の外側から、注入口8A、8B、9A、9Bに対応する位置に予めセットされた4個の注入ノズル31を注入口8A、8B、9A、9Bに挿し込んで、注入口8A、8B、9A、9Bから液状の発泡断熱材6を注入する。
これにより、注入口8A、8Bから注入された液状の発泡断熱材6は、貯湯タンク2、内脚4A、4B、4C、給水管11、入水管12に邪魔されることなく、底側(後板3c)の内壁面3c1に到達する。同様に、注入口9A、9Bから注入された液状の発泡断熱材6は、貯湯タンク2や各種配管に邪魔されることなく、底側(後板3c)の内壁面3c1に到達する。そして、発泡断熱材6は、後板3cの内壁面3c1に沿って広がり、内壁面3c1の一面に所定の深さで広がる。なお、発泡断熱材6を注入する深さは、発泡断熱材6の発泡倍率に応じて適宜変更することができる。
その後に発泡断熱材6が発泡を開始して、図5Bに示すように外箱3Aの後板3c側(図示下側)から前板3a側(図示上側)に向けて徐々に発泡する。そして、発泡断熱材6が前板3aの内壁面3a1まで発泡し、外箱3Aと貯湯タンク2との間の隙間全体が発泡断熱材6で満たされる。
このとき、発泡管理治具30によって外箱3Aの外面全体が抑えつけられているので、発泡断熱材6が発泡するときの発泡圧力によって外箱3Aが膨らむ(変形する)のを防止することができる。そして、発泡断熱材6は、発泡が完了した後に硬化する。
ここで、図5Bに示しているように、外箱3Aの天面板から底面板までに位置する貯湯タンク2の距離を均等に温度分布別に3分割(1:1:1の比)し、低温部を下部領域Un、中温部を中間領域Md、高温部を上部領域Upと分けることができる。
図6は、貯湯タンクユニット1Aの横断面図である。図6において、発泡断熱材6は、貯湯タンク2に巻かれた真空断熱材5と外箱3Aの内側に貼られた真空断熱材5との間に設けられている。また、貯湯タンクユニット1Aの前部においては、外箱3Aと該外箱3Aに最も接近する貯湯タンク2との間に隙間s3が形成され、この隙間s3に発泡断熱材6が充填されている。また、貯湯タンク2の真空断熱材5が巻かれていない非重ね部5aにも発泡断熱材6が充填されている。
また、貯湯タンクユニット1A内の両側部においては、外箱3Aと該外箱3Aに最も接近する真空断熱材5との間に隙間s1、s1が形成され、各隙間s1に発泡断熱材6が充填されるようになっている。同様に、貯湯タンクユニット1Aの後部においては、外箱3Aと該外箱3Aに最も接近する真空断熱材5との間に隙間s2が形成され、この隙間s2に発泡断熱材6が充填されている。このように、貯湯タンク2と外箱3Aとの間に隙間s3、および真空断熱材5と外箱3Aとの間に隙間s1、s1、s2を形成することにより、貯湯タンク2内の熱が、真空断熱材5を通って外箱3Aの外部に漏洩するのを抑制することができる。
以上のような構成を備える貯湯タンクユニット1Aにおいては上述した通り、注入口8A、8B、9A、9B(2個の注入口の場合もある)から注入された液状の発泡断熱材6が発泡、成長を開始し、この発泡した発泡断熱材6が合流する「合わせ目」、或いは、発泡断熱材6の流動末期に合流して反応を終える「最終充填部」には、発泡断熱材6のボイドが発生しやすい。また、流動末期である最終充填部の発泡断熱材6の発泡倍率は、発泡初期、中期と比べ低いため、樹脂成分が多く高密度化(気泡が少ない)して熱伝導率が悪化する。したがって、発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」が貯湯タンク2の中間領域Mdで形成されると、中間領域Mdから熱が漏洩し易いという現象が生じる。
そこで、本実施形態においては、貯湯タンクユニット1Aの下部領域Un(低温側)に熱伝導率の高い発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を形成させる構成にした。これによれば、熱伝導率が高い発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を貯湯タンク2の中間領域Mdから遠ざけて低温側の下部領域Unに形成するため、貯湯タンク2の中間領域Mdからの熱漏洩量を低減することができるようになるものである。
そして、本実施形態では以下のような方法で、貯湯タンクユニット1Aの下部領域Un(低温側)に熱伝導率の高い発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を形成させるようにしたものである。
図5A、5Bにおいて、下部領域Unに近い底板3e側に位置する注入口8A、8Bから注入する発泡断熱材6の注入量と、上部領域Upに近い上板3d側に位置する注入口9A、9Bから注入される発泡断熱材6の注入量の比率を調整することによって、貯湯タンクユニット1Aの下部領域Un(低温側)に熱伝導率の高い発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を形成させることができる。
例えば、本実施形態においては、貯湯タンク2の下部領域Un側に配置された注入口8A、8Bと、貯湯タンク2の上部領域Up側に配置された注入口9A、9Bから注入される発泡断熱材6の注入量の比率を、「3(=注入口8A、8B):7(=注入口9A、9B)」に設定して、注入、発泡させるものである。
この場合、貯湯タンク2の上部領域Up側に配置された注入口9A、9Bから注入される発泡断熱材6の注入量が多いため、貯湯タンク2の下部領域Un側に配置された注入口8A、8Bからの発泡断熱材6に比べて、多くの発泡断熱材6が発泡を開始して成長していくことになる。したがって、入口9A、9Bから注入される発泡断熱材6の発泡進行面は、白抜きの矢印で示すように早い時間で下部領域Un側に向かって進行するので、注入口8A、8Bからの発泡断熱材6との発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」は、図5Bに示しているように下部領域Un側に集中して形成されることになる。
このとき、発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」は外箱3Aの内側に貼られた真空断熱材5と対向する位置に形成されている。真空断熱材5によって「合わせ目」、或いは「最終充填部」から漏れる熱を更に少なくすることができる。また、本実施形態では発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」と対向する外箱側には発泡過程において生じる発泡ガスと空気を貯湯タンクユニット1Aの外へ排出するためのガス排出孔と、ガス排出孔に発泡断熱材6が漏れ出すことを防止するために、通気性のある連通化ポリウレタンが配置されている。
ここで、発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」は貯湯タンクユニット1Aの下部領域Unに形成させることさえできれば、どのような位置に注入口を配置して発泡断熱材6の発泡を開始させてもよく、また、本実施形態のように発泡断熱材6であるウレタンを注入するウレタン注入機を用いて発泡する際は各注入口から注入するウレタンの量を調整しても構わない。
また、貯湯タンクユニット1Aを正規の状態に対して上下に逆(貯湯タンク底側が上となる)にした状態での発泡や、貯湯タンクユニット1Aを斜めに傾けた状態で発泡断熱材6を注入、発泡した場合においても、貯湯タンクユニット1Aを正規に据え付ける状態に置いたときに、貯湯タンク2の下部領域Unに発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」が形成されていれば問題ないものである。
更に、本実施形態にあるような貯湯タンクユニット1Aを前板3aが上方を向くように載置して発泡断熱材6を注入するときについても、発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」は前板3a側で形成させなくても良く、貯湯タンクユニット1Aの下部領域の周上、例えば、側板側や後板側で形成されていても問題ないものである。
また、発泡断熱材6の発泡時に生じるガス(空気を含む)を排出するためのガス排出孔の位置に設けられる、発泡断熱材6の漏れ防止材としては、通気性があれば特に限定するものではないが、例えば不織布、連通化ウレタンや連通化ポリエチレン、グラスウール、段ボール、紙等を用いることができる。
次に、発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」位置における貯湯タンクユニット1Aの断熱性能を測定するための測定方法と、本実施形態の断熱性能について説明する。
断熱性能評価試験は、0℃の低温恒温層内にて断熱性能試験用に作製された貯湯タンクユニット1Aを稼働させ、貯湯タンク内の水温を出湯可能状態になるまで運転する。このとき貯湯タンク2の中間領域Mdに予めセットしておいた熱電対により貯湯タンク2の中間領域Mdでの温度を測定し、これを初期温度とおく。本貯湯タンクの場合50℃であったので、このときの50℃を初期値とした。
次に、0℃の低温環境下に放置すると貯湯タンクの温度は次第に低下するが、貯湯タンク2の中間領域Mdの温度測定部にヒータを設置し、初期温度50℃に保持するために必要なヒータ入力量を熱漏洩量として断熱性能の指標とすることとした。このとき、ヒータ入力量が小さいほど断熱性能の良い貯湯タンクユニット1Aであるといえる。
従来の製品の断熱性能を前述した断熱性能評価試験で評価したときの数値を100と置き、これを基準としたとき、本実施形態により作られた製品の断熱性能は97であり、断熱性能が向上していることがわかる。
このように、本実施形態によれば、貯湯タンクユニット1Aの下部領域(低温側)に熱伝導率の高い発泡断熱材の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を形成させる構成にしたことにより、熱伝導率が高い発泡断熱材の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を貯湯タンクの中間領域から遠ざけて低温側の下部領域に形成するため、貯湯タンクの中間領域からの熱漏洩量を低減することができるようになる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、貯湯タンク2の下部側に配置された注入口8A、8Bと、貯湯タンク2の上部側に配置された注入口9A、9Bから注入される発泡断熱材6の注入量の比率を変更した点で異なっている。
尚、以下に説明するいくつかの実施形態においては、外箱3Aの内側に貼り付けた真空断熱材5の構成や、ガス排出孔の構造等は基本的には実施例1と同様の構成を採用しているので、再度の説明は省略する。
本実施形態においては貯湯タンク2の下部側に配置された注入口8A、8Bと貯湯タンク2の上部側に配置された注入口9A、9Bから注入される発泡断熱材6の注入量の比率を、「4(=注入口8A、8B):6(=注入口9A、9B)」に設定して、注入、発泡した。この場合も実施例1と同様に、貯湯タンク2の上部側に配置された注入口9A、9Bから注入される発泡断熱材6の注入量が多いため、貯湯タンク2の下部側に配置された注入口8A、8Bからの発泡断熱材6に比べて、多くの発泡断熱材6が発泡を開始して成長してくことになる。したがって、入口9A、9Bから注入される発泡断熱材6の発泡進行面は、早い時間で下部領域Un側に向かって進行するので、注入口8A、8Bからの発泡断熱材6との発泡断熱材6の「合わせ目」、或いは「最終充填部」は、図5Bに示しているように下部領域Un側に集中して形成されることになる。
本実施形態においても、実施例1と同様に断熱性能評価試験で行った。従来の製品を評価したときの数値を100と置き、これを基準としたとき、本実施形態により作られた製品の断熱性能は98であり、断熱性能が向上していることがわかる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、ウレタンの流動末期に反応を終える「最終充填部」を貯湯タンクの中間領域Mdから遠ざけて低温側の下部領域Unに形成するための方法を提案するものである。本実施形態の場合は底板側だけから発泡断熱材6を注入するものである。
本実施形態では、貯湯タンクユニット1Aを正規の状態に対して上下に逆にした位置で載置し、底板3e側(注入時は上面側)だけに注入口を配置し、底板3e側に配置した注入口から発泡断熱材6を注入して発泡することで、発泡断熱材6の「最終充填部」を貯湯タンク下部領域Unに形成することができる。
尚、注入口を1箇所、或いは2箇所の場合は発泡断熱材6の「合わせ目」が生じにくくなるので、この場合は発泡断熱材6の「最終充填部」が貯湯タンク下部領域Unに形成されることになる。ただ、2箇所の場合に「合わせ目」ができたとしても、貯湯タンク下部領域Unに形成される傾向が大きいので、問題となることは少ない。
本実施形態においても、実施例1と同様に断熱性能評価試験で行った。従来の製品を評価したときの数値を100と置き、これを基準としたとき、本実施形態により作られた製品の断熱性能は97であり、断熱性能が向上していることがわかる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態でも、ウレタンの流動末期に反応を終える箇所(最終充填部)を貯湯タンクの中間領域Mdから遠ざけて低温側の下部領域Unに形成するための方法を提案するものである。
本実施形態では、貯湯タンクユニット1Aの前板3aが斜め上方を向き、しかも貯湯タンクユニット1Aの上部領域Upが下側になるように斜めに傾けた状態で、貯湯タンクユニット1Aの上部領域側、或いは下部領域側に配置された注入口から発泡断熱材6を注入して発泡させることで、発泡断熱材6の「最終充填部」或いは「合わせ目」を貯湯タンク下部領域Unに形成することができる。
本実施形態においても、実施例1と同様に断熱性能評価試験で行った。従来の製品を評価したときの数値を100と置き、これを基準としたとき、本実施形態により作られた製品の断熱性能は97であり、断熱性能が向上していることがわかる。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態では、実施例1、実施例2における発泡断熱材6の注入口の位置を特定したものである。
実施例1と同様に貯湯タンクユニット1Aを前板3aが上方を向くように載置した状態で、前板3a上に発泡断熱材6を注入するための注入口を、発泡断熱材6の注入時に貯湯タンクユニット1A内に配置される真空断熱材(貯湯タンクの外側と外箱の内側に貼り付けられた真空断熱材)と干渉しない位置に配置している。これによって、発泡断熱材6の「合わせ目」は外箱に貼られた真空断熱材と対向する位置に形成される。
尚、貯湯タンクユニット1Aを前板3aが上方を向くように載置した状態で、前板3a上に発泡断熱材6を注入するための注入口が、注入時に貯湯タンクユニット1A内に配置される真空断熱材と干渉しない位置に配置されていれば、注入口の数や位置については制限されないものである。ただし、この場合も実施例1や実施例2と同様に貯湯タンクユニット1Aの上部領域Up側に多くの発泡断熱材6が注入されることが必要である。
本実施形態においても、実施例1と同様に断熱性能評価試験で行った。従来の製品を評価したときの数値を100と置き、これを基準としたとき、本実施形態により作られた製品の断熱性能は97であり、断熱性能が向上していることがわかる。
上述した各実施形態でわかるように、貯湯タンクユニット1Aの下部領域に、熱伝導率の高い発泡断熱材の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を形成させるためには次のような観点が重要である。
(1)貯湯タンクユニットを横倒しで注入する場合は、貯湯タンク2の上部領域Up側の注入口9A、9Bからの注入量を、下部領域Un側の注入量よりも多くすることが必要である。このようにすれば、上部領域Up側の注入口の数が下部領域Un側より少ない構成でも問題ないものとなる。
(2)貯湯タンクユニットを横倒しで注入する場合は、注入口の設置位置は下部領域Un側のみは好ましくない。逆に、上部領域Up側のみは問題ないものである。発泡断熱材6が上部領域Up側に多く供給され、下部領域Un側の方に発泡していくことで、貯湯タンクユニット1Aの下部領域に、熱伝導率の高い発泡断熱材の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を形成させることができるからである。
(3)貯湯タンクユニットを下部領域Un側が上になるようにして注入する場合は、下部領域Unに注入口を設けるだけでも良いものである。発泡断熱材は上部領域Up側に溜まった状態から発泡を開始するので、貯湯タンクユニット1Aの下部領域に熱伝導率の高い発泡断熱材の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を形成させることができるからである。
以上に説明した実施形態の断熱性能を図7にまとめて示している。各実施例の熱漏洩量は先に説明したが、これらの平均的な熱漏洩量は、従来製品(100)に比べて97.4であり、断熱性能が向上したことがわかる。
このように、熱伝導率が高い発泡断熱材の「合わせ目」、或いは「最終充填部」を貯湯タンクの中間領域から遠ざけて低温側の下部領域に形成するため、貯湯タンクの中間領域からの熱漏洩量を低減することができるようになる。
以上述べた通り、本発明においては、貯湯タンクユニットの下部領域(低温側)に熱伝導率の高いウレタン「合わせ目」、或いは「最終充填部」を形成させる構成にした。これによれば、熱伝導率が高いウレタン「合わせ目」、或いは「最終充填部」を貯湯タンクの中間領域から遠ざけて低温側の下部領域に形成するため、貯湯タンクの中間領域からの熱漏洩量を低減することができる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1A…貯湯タンクユニット、2…貯湯タンク、3A…外箱、3a…前板、3b…側板、3c…後板、3d…上板、3e…底板、4A、4B、4C…内脚、8、9…注入口、3s…配管カバー、5…真空断熱材、6…発泡断熱材、11…給水管、12…入水管、13…出湯管、14…給湯管、15…浴槽戻り管、Up…貯湯タンクユニットの上部領域、Md…貯湯タンクユニットの中間領域、Un…貯湯タンクユニットの下部領域。

Claims (2)

  1. 貯湯タンクと、前記貯湯タンクを収容する外箱と、前記貯湯タンクの下部に接続され水道水を導入する給水管と、前記貯湯タンクの下部に接続され前記貯湯タンク内の水をヒートポンプユニットに導入する入水管と、前記貯湯タンクの上部に接続され前記ヒートポンプユニットからの加熱された水を導入する出湯管と、前記貯湯タンクの上部に接続されて給湯端末から出湯するために前記貯湯タンクの上部の湯を取り出す給湯管と、前記貯湯タンクの下部に配置された3本の内脚とを備えた貯湯タンクユニットにおいて、
    前記外箱の下部に設けられた発泡断熱材を注入する下部側注入口であって、前記下部側注入口は、前記発泡断熱材を注入する時の注入方向に直交する平面から注入方向を見た平面視において、前記貯湯タンク、前記給水管、前記入水管、前記内脚と重ならない位置に設けられ
    前記外箱の上部に設けられた前記発泡断熱材を注入する上部側注入口であって、前記上部側注入口は、前記発泡断熱材を注入する時の注入方向に直交する平面から注入方向を見た平面視において、前記貯湯タンク、前記出湯管、前記給湯管と重ならない位置に設けられ
    前記貯湯タンクを高さ方向に均等に3分割し、下から下部領域、中間領域、上部領域と分け、
    前記下部側注入口及び前記上部側注入口が上方を向くように前記外箱を横倒しにした状態で前記発泡断熱材を注入する際に、前記発泡断熱材の「合わせ目」或いは「最終充填部」が前記下部領域に形成されるように、前記下部側注入口から注入される前記発泡断熱材の注入量及び前記上部側注入口から注入される前記発泡断熱材の注入量を調整した貯湯タンクユニット。
  2. 請求項1に記載の貯湯タンクユニットにおいて、
    前記発泡断熱材の「合わせ目」或いは「最終充填部」が前記下部領域に形成されるように、前記下部側注入口から注入される前記発泡断熱材の注入量及び前記上部側注入口から注入される前記発泡断熱材の注入量の調整は、前記上部側注入口からの注入量が多くなるように調整した貯湯タンクユニット。
JP2015171814A 2015-09-01 2015-09-01 貯湯タンクユニット Expired - Fee Related JP6556565B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015171814A JP6556565B2 (ja) 2015-09-01 2015-09-01 貯湯タンクユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015171814A JP6556565B2 (ja) 2015-09-01 2015-09-01 貯湯タンクユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017048957A JP2017048957A (ja) 2017-03-09
JP6556565B2 true JP6556565B2 (ja) 2019-08-07

Family

ID=58280054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015171814A Expired - Fee Related JP6556565B2 (ja) 2015-09-01 2015-09-01 貯湯タンクユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6556565B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5229048A (en) * 1989-08-11 1993-07-20 Soltech, Inc. Water heater construction and method of making same
JP6140048B2 (ja) * 2013-09-30 2017-05-31 日立アプライアンス株式会社 貯湯タンクユニット
JP6014720B2 (ja) * 2015-05-28 2016-10-25 日立アプライアンス株式会社 タンクユニット、その製造方法及び給湯システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017048957A (ja) 2017-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6140048B2 (ja) 貯湯タンクユニット
US20080245319A1 (en) Heat storage tank
JP6556565B2 (ja) 貯湯タンクユニット
US5052347A (en) Water heater construction
US4992223A (en) Water heater construction and method of making same
JP6314061B2 (ja) 貯湯タンクユニット
JP6556564B2 (ja) 貯湯タンクユニット
JP6324826B2 (ja) 貯湯タンクユニット
JP7380852B2 (ja) 樹脂成形用金型及び貯湯タンクユニットの製造方法
JP6557528B2 (ja) 貯湯タンクユニット
JP5837243B1 (ja) 貯湯タンクユニット
JP2012137213A (ja) ヒートポンプ式熱源機
JP6524301B2 (ja) 貯湯タンクユニット
JP6314045B2 (ja) 貯湯タンクユニット
JP5302231B2 (ja) 貯湯タンク
JP6435223B2 (ja) 貯湯タンクユニット
JP6301221B2 (ja) 貯湯タンクユニット
JP2016044914A (ja) 貯湯タンクユニット
WO2023238850A1 (ja) 貯湯タンクの断熱構造体、貯湯タンクユニット、及び貯湯タンクの断熱構造体の製造方法
JP5835041B2 (ja) 貯湯式給湯機の断熱構造体
JP6405144B2 (ja) 貯湯タンクユニット
JP7264033B2 (ja) 貯湯式給湯機
US6148774A (en) Pour-in-place water heater foam insulation systems
JP2016044869A (ja) 貯湯タンクユニット
JP6218654B2 (ja) 貯湯タンクユニットおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190402

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190710

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6556565

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees