JP5834172B2 - コンセント用プレート及びこれを含む埋込コンセント - Google Patents
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特許文献1のコンセント用プレートでは、コンセント本体に挿入されたプラグが回転したときに、プラグの栓刃に設けられた孔にコンセント本体の突起が嵌め込まれる構造を採用している。これにより、使用者がプラグをコンセント本体に挿入し、その後にプラグを回転させたとき、栓刃の孔とコンセント本体の突起との係合によりプラグの抜けが抑制されるようになる。
(1)請求項1に記載の発明は、施工面に固定され、栓刃挿入口が設けられたコンセントの前面側を開口部から露出させるコンセント用プレートにおいて、前記施工面とは反対側にある当該コンセント用プレートの面であるプレート表面には、前記開口部を覆い閉状態となる動作及び前記開口部から離間して開状態となる動作を行う扉体が設けられ、この扉体の裏面には、プラグの栓刃が前記栓刃挿入口に挿入された状態を保持する保持部が設けられており、前記栓刃挿入口に栓刃が挿入された状態のプラグに向けて前記扉体を付勢する付勢部を含み、前記扉体は、回転が可能な状態で前記プレート表面に取り付けられるとともに、前記プレート表面への取付部が前記開口部の下方に設けられるものであり、前記保持部には、前記扉体の先端部から前記扉体の基端部に向かうにつれて表面側から裏面側に向けて傾斜する傾斜部が設けられていることを要旨としている。
また、この発明によれば、回転が可能な状態で扉体がプレート表面に取り付けられるとともに、プレート表面への取付部が栓刃挿入口の下方に設けられるため、当該コンセントが使用者よりも低いところに配置されているときには、使用者が栓刃挿入口の位置を容易に視認することができる。
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。この実施形態では、電気自動車の充電用プラグを差し込むことのできる埋込コンセントとして本発明を具体化した一例を示している。また、家屋においての埋込コンセントの取り付け位置が屋内の場合を想定している。本実施形態では、埋込コンセントの各構成要素について、その室内側の面を「表面」とし、これとは反対側の面を「裏面」とする。
施工面100に取り付けられた埋込コンセント1を使用者が表面側から見たときの左右方向を「左右方向X」として示し、左右方向Xのうち表面側から見た左方向を「左方向X1」として示し、左右方向Xのうち表面側から見た右方向を「右方向X2」として示す。
図2(a)に示されるように、プラグ50には、使用者がプラグ50を把持するためのプラグボディ54と、プラグボディ54の先端部から突出する一対の栓刃51及び接地極52とが設けられている。プラグボディ54の後端部には、栓刃51が受けた電力を機器に供給するためのケーブル53が設けられている。プラグボディ54は樹脂材料を射出成形することにより成形されている。栓刃51としては、上下方向Y及び左右方向Xに沿う断面の形状が矩形状であり、且つ上下方向Yの辺が左右方向Xの辺よりも長い形状のものが設けられている。接地極52としては、丸ピン形状のものが設けられている。栓刃51及び接地極52について、プラグボディ54の先端面からの突出量は接地極52の方が栓刃51よりも大きい。
図3(a)に示されるように、取付枠20のコンセント本体支持部21には、コンセント本体10の表方向Z1側の端部が嵌め込まれる。取付枠20のコンセント本体嵌込部24には、コンセント本体10の突起部13が嵌め込まれる。
図4に示されるように、カバー41は、心棒47を回転軸としてプレート本体30に対して回転することができる。以降では、プレート本体30に対するカバー41の回転方向について、カバー41がプレート本体30の本体挿入孔31に近接する方向を「閉方向R1」とし、カバー41がプレート本体30の本体挿入孔31から離間する方向を「開方向R2」とする。
(手順A)図6(a)に示されるように、使用者は、カバー41に指を掛けてカバー41を開方向R2に所定量よりも大きく回転させる。これにより、カバー41により覆われていた栓刃挿入孔がカバー41から開放される。
(1)施工面100とは反対側にあるコンセント用プレート3の面であるプレート本体30表面には、本挿入孔31を覆い閉状態となる動作及び本挿入孔31から離間して開状態となる動作を行うカバー41が設けられる。このカバー41には、プラグ50の栓刃51が栓刃挿入口11に挿入された状態を保持する凹部42が設けられている。栓刃挿入口11に栓刃が挿入された状態のプラグが凹部42により支持されるため、コンセント1からのプラグ50の抜けを抑制することができる。また、プラグ50の抜止効果を得るうえで、栓刃挿入口11に栓刃51が挿入された状態のプラグ50をコンセント本体10に対して回転させる必要がないため、コンセント本体10の耐久性の低下を抑制することができる。さらに、プラグ50の栓刃51が栓刃挿入口11に挿入された状態を保持する凹部42を有するカバー41を設けているため、汎用のコンセント本体10を用いてプラグ50を抜け止めすることができる。
(10)カバー41は、栓刃挿入口11にプラグ50の栓刃51が挿入されていないときには栓刃挿入口11の開口部を覆う。このため、埋込コンセント1が使用されていないときに栓刃挿入口11を防水することができる。また、プラグ50が差し込まれた状態のときには、カバー41が開状態となっているため、下方向Y2からの水跳ね等に対して防水効果を得ることができる。
図7及び図8を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態の埋込コンセント1は、第1実施形態の埋込コンセント1のプレート本体30の形状を変更したものとして構成されている。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図8(a)に示されるように、カバー41は、心棒47を回転軸としてプレート本体230に対して回転することができる。図8(a)中の実線で示されるように、カバー41に対してばね45の力以外の力が作用していないとき、カバー41はばね45の力によりプレート本体230の表面に接触した状態に保持される。このとき、凹部235の開口部の全体がカバー41により覆われる。また、図8(a)中の二点鎖線で示されるように、カバー41に対してばね45の力よりも大きい開方向R2の力が作用したとき、カバー41はこの力によりプレート本体230の表面から離間した位置のいずれかに保持される。カバー41が最大限まで開方向R2に回転したとき、カバー41はプレート本体230に対して略直交した状態に保持される。このとき、凹部235はカバー41から開放された状態にある。
(11)プレート本体230の表面には、プラグ50の形状に対応した凹部235が設けられ、この凹部235の底面に本挿入孔231が形成されているため、プラグ50の栓刃51が栓刃挿入口11に差し込まれたとき、栓刃51の根元となるプラグ50の面はプレート本体230の表面よりも奥側にある凹部235の底面と接触する。従って、栓刃挿入口11に差し込まれた栓刃51が露出することをより好適に抑制することができる。
図9及び図10を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態の埋込コンセント1は、第1実施形態のロック機構を汎用のプラグに対応するように変更したものとして構成されている。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示されるように、カバー341は、心棒347を回転軸として本体330に対して回転することができる。図10中の実線で示されるように、カバー341に対してばね345の力以外の力が作用していないとき、カバー341はばね345の力により本体330の表面に接触した状態に保持される。このとき、凹部235の全体がカバー341により覆われる。
(手順A)図11(a)に示されるように、プラグボディ354を指先でつまみ、他方の手の指をカバー341にかけてカバー341を開方向R2に回転させる。
(手順C)図11(c)に示されるように、プラグボディ354をつまむ指をプラグボディ354から離すとともにカバー341を押し開く指をカバー341から離す。このとき、指が外されたことによりカバー341には、ばね345によって先端が上方向Y1に向かう力が勝りカバー341は上方向Y1に向かって回転するとともに、カバー341の背面に設けられた係合部343がプラグボディ354の外周の凹部と接触して係合する。従って、カバー341によって、プラグ350に対して裏方向Z2への力が付与されるため、この力によってプラグ350と埋込コンセント1との挿入状態が保持される。
(12)本実施形態では、プラグボディ54の形状に合わせてロック機構340すなわちカバー341及び係合部343を設けている。すなわち、汎用のプラグ350に対応するコンセントに対しても抜止機能を働かせることができるようになる。
図12を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態の埋込コンセント1は、第3実施形態の取付枠を汎用の取付枠に変更したものとして構成されている。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第3実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
(13)本実施形態では、汎用の取付枠420を用いているため、既存のコンセントにロック機構340を追加したいときに、既存の取付枠420を用いることができるため、取り付けにかかる使用者の金銭的な負担を低減させることができるようになる。
図13を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態の埋込コンセントは、第4実施形態の本体を汎用の本体に変更したものとして構成されている。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第4実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
(14)本実施形態ではカバー341は、汎用のプレート本体530に接続されるものであるため、汎用のプレート本体530を取り外すことなく、さらにプレート本体530をこれに追加するだけで、プラグ50の抜止効果を得ることができる。
なお、本発明の実施態様は上記実施形態に限られるものではなく、例えば以下に示す態様をもって実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記各実施形態では、上下方向Y及び左右方向Xに沿う断面の形状が矩形状であり、且つ上下方向Yの辺が左右方向Xの辺よりも長い形状の栓刃51,351を有するプラグ50,350を前提として埋込コンセント1を構成したが、同断面上での形状が矩形状であり、且つ左右方向の辺が上下方向の辺よりも長い形状の栓刃51を有するプラグを前提とした構成に変更することもできる。
Claims (5)
- 施工面に固定され、栓刃挿入口が設けられたコンセントの前面側を開口部から露出させるコンセント用プレートにおいて、
前記施工面とは反対側にある当該コンセント用プレートの面であるプレート表面には、前記開口部を覆い閉状態となる動作及び前記開口部から離間して開状態となる動作を行う扉体が設けられ、
この扉体の裏面には、プラグの栓刃が前記栓刃挿入口に挿入された状態を保持する保持部が設けられており、
前記栓刃挿入口に栓刃が挿入された状態のプラグに向けて前記扉体を付勢する付勢部を含み、
前記扉体は、回転が可能な状態で前記プレート表面に取り付けられるとともに、前記プレート表面への取付部が前記開口部の下方に設けられるものであり、
前記保持部には、前記扉体の先端部から前記扉体の基端部に向かうにつれて表面側から裏面側に向けて傾斜する傾斜部が設けられている
ことを特徴とするコンセント用プレート。 - 請求項1に記載のコンセント用プレートにおいて、
前記保持部にはプラグボディの段差部と互いに係合する係合部が設けられる
ことを特徴とするコンセント用プレート。 - 請求項1または2に記載のコンセント用プレートにおいて、
前記プレート表面には、プラグの形状に対応した凹部が設けられ、
この凹部の底面に前記開口部が形成される
ことを特徴とするコンセント用プレート。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンセント用プレートにおいて、
当該コンセントは、一度に複数のプラグを挿入することができるものであり、
前記開口部は、複数のプラグのそれぞれに対応して複数設けられるものであり、
前記扉体は、複数の開口部のそれぞれに対応して複数設けられるものである
ことを特徴とするコンセント用プレート。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンセント用プレートと、同コンセント用プレートを施工面に固定する取付枠と、同コンセント用プレートの開口部から栓刃挿入口が設けられる前面側を露出させた状態で取付枠に保持されるコンセント本体とを含む埋込コンセント。
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