JP5833495B2 - 調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱手段を一体的に搭載した炊飯器や電磁調理器、および、加熱手段を搭載していない調理鍋を含む調理器に関するものである。
調理器は、調理物を収容する上端開口の調理鍋を備えている。加熱手段を一体的に搭載した調理器では、調理鍋が調理器本体内に配設され、開閉可能に配設した蓋体により調理鍋の上端開口が閉塞される。そして、調理器本体内に配設した誘導加熱コイルや加熱ヒータなどの加熱手段によって調理鍋を加熱することにより、調理鍋内の調理物を調理する。調理の実行中に調理鍋内で発生した蒸気は、蓋体に形成された蒸気通路を通して外部に排気される。
調理器の1つである炊飯器では、内鍋への水の入れ過ぎや飯米の品種、製品(部品)の性能のばらつきが原因で、排気される蒸気中に飯米成分を含む液体状または泡状のおねば(液状物質)が増え、ふきこぼれが生じることがある。このふきこぼれを防止するために、従来では、炊飯中の火力を弱めたり、蒸気通路中に配設した送風手段によって蒸気を冷却しておねばを結露させて調理鍋内に戻すなどの対策を行っていた。
しかし、火力を弱めると、適正な火力で炊飯することができないため、炊き上げた米飯のおいしさを損なっていた。また、モータやシロッコファンからなる送風手段を搭載する場合、製品コストが高くなるため、低価格帯の炊飯器への採用はできないうえ、製品寸法が大きくなるという問題がある。
特許文献1には、蒸気通路の出口に蒸気の排出量を低減するための蒸気ユニットを配設した炊飯器が記載されている。この蒸気ユニットは、下容器と上カバーとを備え、下容器の流入口を上カバーに形成した第1枠で覆い、この第1枠を下容器に形成したU字枠で覆い、このU字枠を上カバーに形成した第2枠で覆う構成としている。そして、第1枠の下部に第1切欠部を設けるとともに、第2枠の下部に第2切欠部を設けて、各分離空間が連通されている。また、上カバーには、第2枠の外側の第3分離空間と連通するように、排気口が形成されている。
特許文献1の炊飯器は、蒸気ユニットの流入口から排気口に至る経路にて比重が重たい飯米成分を含む液状物質であるおねばを蒸気から分離できる。しかしながら、この炊飯器は、蒸気ユニット内で分離した液状物質が蒸気の排気圧で排気口側へ押し流されるため、最悪の場合には、やはりふきこれが生じるという不都合がある。
特開2010−246658号公報
本発明では、液体状おねばと泡状おねばを蒸気から分離し、ふきこぼれを確実に防止できる調理器を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明の調理器は、調理鍋の上端開口を蓋体によって閉塞するとともに、前記蓋体に前記調理鍋内と前記蓋体の外部とを連通する蒸気通路を設け、調理物成分を含む液状または泡状物質の排出を抑制する蒸気ユニットを前記蒸気通路の一部として設けた調理器において、前記蒸気ユニット内の前記蒸気通路を、前記調理鍋側である上流から前記蓋体の外部である下流に向けて少なくとも第1から第3の分離空間に区画する仕切壁を設けるとともに、前記仕切壁の上部に下流側の前記分離空間に連通させるための連通孔を設け、前記調理鍋内で発生した調理物成分を含む液状または泡状物質を、前記第1から第3分離空間で順次分離して蒸気のみを前記蓋体の外部に排気可能とし、前記仕切壁の下部に、分離した液状または泡状物質を前記調理鍋側である上流側へ還流させる環流孔を設けた構成としている。
この調理器によれば、蒸気ユニット内を3以上の分離空間に区画し、各分離空間の連通孔を仕切壁の上部に設けているため、ふきこぼれの原因となる比重が重い調理物成分を含む液状または泡状物質を、自重によって効果的に蒸気(気体)から分離できる。しかも、分離された液状物質は、排気圧が加わっても上部の連通孔から下流側へ流動されることはない。その結果、火力を弱めることなく炊飯が可能になるため、炊き上げた米飯の美味しさを損なうことはない。また、コスト高となる送風手段を必要としないため、低価格帯の調理器にも搭載が可能であるうえ、製品が大型化することはない。
この調理器では、上流側に形成する連通孔の開口面積を、下流側に形成する連通孔の開口面積より大きくすることが好ましい。このようにすれば、連通孔にて流速が速くなるため、比重が異なる液状物質を気体から確実に分離できる。
また、前記環流孔の開口面積を、下流側の前記分離空間に連通させる前記連通孔の開口面積より小さくすることが好ましい。このようにすれば、排気する蒸気を、流体抵抗が小さい連通孔の側に確実に流動させることができる。その結果、上流側から下流側へ向けた気体の排気圧により、下流側から上流側へ向けた液体の還流が妨げられること(逆流)を確実に防止できる。
さらに、上流側に形成する環流孔の開口面積を、下流側に形成する環流孔の開口面積より大きくすることが好ましい。このようにすれば、下流側から上流側へ向けた逆流を確実に防止できる。
また、前記蒸気ユニットに内方へ突出する突出部を設け、この突出部に前記仕切壁を一体的に設けることが好ましい。
この場合、前記突出部は前記蒸気ユニット内の前記蒸気通路の上流に接続されるもので、この突出部に、前記第1分離空間に連通する前記連通孔を設けるとともに、前記第2分離空間に連通する前記環流孔を設けることが好ましい。
また、前記蒸気ユニットは、下容器と、この下容器の上端開口を閉塞する上カバーとを有し、これら下容器と上カバーとに前記仕切壁を設けることが好ましい。
このようにすれば、仕切壁の剛性を高めることができるため、仕切壁を薄くすることが可能となり、各分離空間の面積を増やすことが可能になる。その結果、液状物質の収容する容積を十分確保できる。
さらに、前記仕切壁は、平面視非直線状をなすことが好ましい。このようにすれば、蒸気ユニットを樹脂によって成形した後の収縮による仕切壁の撓み方向を一方向に調整できる。
本発明の調理器では、上部に連通孔を形成した仕切壁によって蒸気ユニット内を3以上の分離空間に区画しているため、調理物成分を含む液状または泡状物質を自重によって効果的に蒸気から分離できる。しかも、分離した液状物質は、排気圧によって上部の連通孔から下流側へ流動することはない。よって、ふきこぼれを確実に防止できる。
本発明に係る実施形態の調理器である炊飯器を示す断面図である。 炊飯器から蒸気ユニットを外した状態を示す斜視図である。 図1の要部分解断面図である。 蒸気ユニットを開放した状態を示す斜視図である。 蒸気ユニットの分解斜視図である。 蒸気ユニットの概略構成を示し、(A)は断面図、(B)は展開図である。 蒸気ユニットの変形例を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る調理器である炊飯器を示す。この炊飯器は、調理物である飯米を水と一緒にセットする内鍋(調理鍋)10と、この内鍋10を着脱可能に収容する炊飯器本体(調理器本体)11と、この炊飯器本体11に回動可能に取り付けられた蓋体20とを備えている。そして、本実施形態の炊飯器は、蓋体20に形成した蒸気通路27の出口に蒸気ユニット37を着脱可能に配設し、炊飯処理中のふきこぼれを確実に防止するものである。
炊飯器本体11は、上下端を開口した筒状をなす胴体12と、胴体12の下端開口を閉塞する底体13と、胴体12の上端開口を閉塞する肩体14とを有する外装体を備えている。肩体14の略中央には開口部が設けられ、この開口部の下側に、内鍋10の収容部を構成する内胴15と非導電性材料からなる保護枠16とが配設されている。保護枠16の外面には、内鍋10の底を誘導加熱する加熱手段である誘導加熱コイル17がフェライトコア18を介して固定されている。また、保護枠16の底中央には、保護枠16を貫通して内鍋10の温度を検出する温度検出手段である温度センサ19が配設されている。
蓋体20は、上板21と下板23とを有する外装体を備え、炊飯器本体11の上部を覆うものである。上板21の正面側には、蓋体20を開放するための開放操作部材22が配設され、その内部にロック機構(図示せず)が配設されている。下板23は、炊飯器本体11の背部のヒンジ接続部に開閉可能に装着されている。この下板23の下側面には放熱板24が配設されている。内鍋10を臨む放熱板24の内面側には、内鍋10の上端開口を閉塞する内蓋25が着脱可能に配設されている。この内蓋25は金属製であり、外周部に内鍋10の上端開口の内周部を密閉するシール部材26が配設されている。
この蓋体20の内部には、内鍋10の内部で発生した蒸気を外部に排気するための蒸気通路27が形成されている。この蒸気通路27は、内蓋25の略中央に設けた連通部28が入口を構成する。内鍋10内の蒸気は、連通部28から内蓋25に配設したリリーフ弁(図示せず)を通って、下板23に形成した弁収容部29内に流入する。その後、弁収容部29の下端から放熱板24と内蓋25の間の空隙部30に流入し、この空隙部30を通って上板21に着脱可能に配設した後述する蒸気ユニット37に流入する。そして、この蒸気ユニット37内を通って外部へ排出される。即ち、本実施形態では、内鍋10内を臨む連通部28、リリーフ弁、弁収容部29、空隙部30および蒸気ユニット37を経た経路が蒸気通路27を構成する。
図2および図3に示すように、蓋体20の上板21には蒸気ユニット37を着脱可能に配設する配設凹部31が形成されている。この配設凹部31には連通孔32が設けられ、下板23の上下に一致する部分には接続部33が設けられ、放熱板24の上下に一致する部分には通気部34が設けられている。そして、連通孔32と接続部33とはパッキン35によって気密にシールされ、接続部33と通気部34とはパッキン36によって気密にシールされている。
蒸気ユニット37は、蒸気通路27の出口部分を構成し、飯米成分を含む液状物質であるおねばの排出を抑制するものである。ここで、おねばは、液体状おねばと、液体に蒸気が混合された泡状おねばとに分類される。液体状おねばは、粘性が比較的低く、比重が重たい。泡状おねばは、液体状おねばより粘性が高く、比重が液体状おねばより軽く気体(蒸気)より重い。
蒸気ユニット37は、図3および図4に示すように、受皿状をなす下容器38に、上カバー42を回転可能かつ着脱可能にヒンジ接続されている。具体的には、下容器38は、背面側に上カバー42を回転可能に取り付けるためのヒンジ受部39を備えている。この下容器38には、ヒンジ受部39と反対側の正面側に、背面側に向けて移動可能なロック部材40が配設されている。このロック部材40は、上方に設けられたロック爪部41により上カバー42を係止して閉塞状態に維持する。上カバー42は、背面側に下容器38のヒンジ受部39に接続するための接続部43を備えている。この上カバー42の正面側には、ロック部材40のロック爪部41に係止される被ロック部44が設けられている。また、上カバー42には、下容器38の上端開口に嵌合する嵌合溝45が設けられ、この嵌合溝45内にパッキン46が配設されている。
この蒸気ユニット37には、蒸気通路27の入口側である連通孔32に挿入され、接続部33に配設したパッキン35によってシールされる流入部47が設けられている。この流入部47は、内鍋10内で発生した蒸気を蒸気ユニット37内に流入させる円筒状の突出部であり、下容器38の内方に突出するように延びている。そして、本実施形態では、蒸気ユニット37内を複数(本実施形態では3個)の分離空間48A〜48Cに区画することにより、各分離空間48A〜48Cで比重が重い蒸気中の液体状おねばおよび泡状おねばを順次分離して、蒸気だけを排気可能としている。
具体的には、図4および図5に示すように下容器38には、流入部47を中心として第1仕切壁下部49が底壁から垂直上向きに延びるように一体的に設けられている。この第1仕切壁下部49は、両側部が背面側に向けて湾曲する平面視非直線状のものである。上カバー42には、第1仕切壁下部49の上側に対応する位置に第1仕切壁上部50が天壁から垂直下向きに延びるように設けられている。これら第1仕切壁下部49と第1仕切壁上部50とは、上カバー42を閉塞した状態で互いの先端縁が突き合うように位置し、1つの第1仕切壁を構成する。なお、第1仕切壁下部49と第1仕切壁上部50とは、互いの先端が前後にオーバーラップする構成としてもよい。
また、下容器38には、ヒンジ受部39を形成した背面側に、略台形状をなす段部51が設けられ、この段部51の外周縁から垂直上向きに延びる第2仕切壁下部52が設けられている。この第2仕切壁下部52は、両端が背面側に向けて外向きに広がって嵌合溝45に連続する平面視非直線状である。上カバー42には、第2仕切壁下部52の上側に対応する位置に第2仕切壁上部53が天壁から垂直下向きに延びるように設けられている。第2仕切壁下部52と第2仕切壁上部53とは、上カバー42を閉塞した状態で互いの先端縁が突き合うように位置し、1つの第2仕切壁を構成する。第2仕切壁下部52と第2仕切壁上部53とも互いの先端がオーバーラップする構成としてもよい。
さらに、上カバー42には、第2仕切壁上部53の内側に位置するように、枠部54が天壁から垂直下向きに延びるように設けられている。この枠部54は、両端が嵌合溝45に連続する略U字形状をなし、その先端が段部51から所定間隔をもって上側に位置するように形成されている。
各仕切壁により蒸気ユニット37の内部は、正面側(入口側)から背面側(出口側)へ向けて、外周壁と第1仕切壁49,50とによって区画された第1の分離空間48A、外周壁と第1仕切壁49,50と第2仕切壁52,53とによって区画された第2の分離空間48B、および、外周壁と第2仕切壁52,53とによって区画された第3の分離空間48Cが形成される。
そして、流入部47には、第1の分離空間48A内を臨むように、ロック部材40の側に軸方向に沿って延びる第1連通孔55が設けられている。また、第1仕切壁下部49の上端縁両側には、第2の分離空間48Bに連通する一対の第2連通孔56,56が設けられている。また、第2仕切壁下部52の上端縁両側には、第3の分離空間48C,48Cに連通する一対の第3連通孔57,57が設けられている。そして、上カバー42には、枠部54内に位置するように、蒸気を外部へ排出する排気口59が設けられている。各連通孔55〜57は、下流側になるに従って開口面積が小さくなるように形成されている。即ち、第1連通孔55の開口面積は、一対の第2連通孔56,56を加算した開口面積より大きい。また、第2連通孔56の開口面積は第3連通孔57の開口面積より大きく形成されている。
流入部47に設けた第1連通孔55は、第1の分離空間48Aで分離したおねばを内鍋10の側へ還流させる第1環流孔の役割を兼ねる。この第1環流孔は、下容器38の底において最も低い位置に形成されている。また、流入部47には、底壁の近傍に位置するように、第2の分離空間48B内で分離したおねばを内鍋10の側へ還流させる第2環流孔60が設けられている。この第2環流孔60の形成位置は、第2の分離空間48B内において、下流側の第3の分離空間48Cに連通する第3連通孔57から最も離れた位置である。また、第2仕切壁下部52には、段部51の底近傍に位置するように、第3の分離空間48C内で分離したおねばを第2の分離空間48Bの側へ還流させる第3環流孔61が設けられている。各環流孔は、排気方向の下流側になるに従って開口面積が小さくなるように構成している。即ち、第1環流孔(第1連通孔55)の開口面積は、第2環流孔60の開口面積より大きく、第2環流孔60の開口面積は一対の第3環流孔61,61を加算した開口面積より大きく形成されている。また、連通孔55と兼用した第1環流孔を除く第2,3の環流孔60,61の開口面積は、下流側の分離空間48Cおよび外部と連通する第3の連通孔57および排気口59の開口面積より小さく形成されている。そして、本実施形態では、第2,3の環流孔60,61の開口面積は、第3連通孔57の開口面積より小さくなるように形成されている。
この炊飯器には、炊飯器本体11内に制御基板(図示せず)が配設され、この制御基板に制御手段であるマイコンが実装されている。そして、マイコンは、予め記憶されたプログラムに従って、誘導加熱コイル17による加熱(通電)制御を行い、予熱、昇温(中ぱっぱ)、沸騰維持、および、むらしなどの各工程を経て炊飯(調理)処理を実行するとともに、炊き上げた米飯を所定温度に保温する保温処理を実行する。
炊飯処理の実行時には、水が沸騰する昇温工程の終わりから沸騰維持工程中にかけて、飯米成分を含む液体状または泡状のおねばが発生し、従来と同様に、蒸気と一緒に蒸気ユニット37内に浸入する場合がある。液体状おねばは、大容量で炊飯を行った時に発生し易く、蒸気ユニット37にも大量に浸入し易い。泡状おねばは、少容量で炊飯を行った時に発生し易く、蒸気ユニット37の中に大量に充満する。また、液体状おねばと泡状おねばとが同時に発生する場合もある。
図6(A),(B)に示すように、第1連通孔55から蒸気ユニット37内におねばが浸入した場合、第1および第2の分離空間48A,48Bを仕切る第1仕切壁49,50が高く、第2連通孔56を第1仕切壁下部49の上部に設けているため、比重が重たい液体状おねばは第2連通孔56を通過することができない。そのため、液体状おねばは略第1の分離空間48Aにて分離される。また、第2連通孔56は、第1連通孔55より開口面積が狭いため、通過時に泡状おねばと蒸気の流速が速くなる。その結果、比重が重たい泡状おねばは、蒸気から分離される。また、泡状おねばは、第1仕切壁49,50に衝突することにより破壊されて第1仕切壁49,50に付着し、液状となって第1または第2の分離空間48A,48Bに垂下する。
第2の分離空間48B内では、第3の分離空間48Cに連通する第3連通孔57が第2連通孔56より開口面積が狭いため、通過時の流速が更に速くなる。その結果、第1の分離空間48Aで分離できなかった泡状おねばが蒸気から更に分離される。また、第2の分離空間48B内には、第3連通孔57の他に上流側の流入部47内に連通する第2環流孔60を有するが、この第2環流孔60の開口面積は、第3連通孔57の開口面積より狭いうえ、流入部47内では内鍋10から蒸気ユニット37内へ向けた蒸気の排気流が生じている。そのため、排気する蒸気を流体抵抗が小さい第3連通孔57の側に確実に流動させることができ、第2環流孔60から上流側へ向けて逆流させることはない。
さらに、第2の分離空間48Bにて分離され、液状になったおねばおよび小さな泡状おねばは、第2環流孔60の付近に溜まる。そして、液体状おねばより比重が軽い泡状おねばは、液体状おねばの水面に浮いた状態になる。しかし、第2環流孔60は第3連通孔57から離れた位置に設けられているため、泡状おねばが第3連通孔57を通して第3の分離空間48C内に浸入することはなく、第3の分離空間48C内には蒸気(気体成分)のみを浸入させることができる。なお、第2の分離空間48B内に泡状おねばが充満した場合には、第3の分離空間48Cへの排気流によって第2仕切壁に衝突させて破壊することができる。
第3の分離空間48C内には、殆どのおねばが分離された状態で排気する蒸気が流入する。そして、第3の分離空間48Cを構成する壁面および枠部54に衝突して、残りのおねばや水分が液状になって分離され、蒸気のみが排気口59から外部に排気される。
このように、本実施形態の炊飯器は、蒸気ユニット37内を分離空間48A〜48Cに区画し、下流側に連通する連通孔56,57を仕切壁の上部に設けているため、ふきこぼれの原因となる比重が重いおねばを自重によって効果的に蒸気(気体)から分離できる。よって、確実にふきこぼれを防止できる。しかも、分離されたおねばは、排気圧が加わっても上部の連通孔56,57から下流側へ流動されることはない。その結果、火力を弱めることなく炊飯が可能になるため、炊き上げた米飯の美味しさを損なうことはない。また、コスト高となる送風手段を必要としないため、低価格帯の炊飯器にも搭載が可能であるうえ、製品が大型化することはない。
また、面積が広い第1仕切壁下部49は、蒸気ユニット37内への突出部である流入部47に一体的に設けているため、剛性を高めることができる。よって、肉厚を薄くすることが可能となるため、分離空間48A,48Bの面積(容積)を増やすことができる。その結果、液体状および泡状のおねばの収容容積を十分確保できる。特に第1仕切壁49,50は、湾曲した平面視非直線状としているため、樹脂によって射出成形した後の収縮による撓み方向を一方向に調整でき、全体の変形(歪み)を確実に防止できる。
なお、本発明の調理器は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、蒸気ユニット37の内部を3つの分離空間48A〜48Cに区画したが、4以上の分離空間に区画してもよい。また、前記実施形態では、各分離空間48A〜48Cは、正面(入口)側から背面(出口)側へ一方向に隣接するように構成したが、図7に示すように、周方向に隣接する構成としてもよい。これらのようにしても、各仕切壁の上部に連通孔を形成することにより、前記と同様の作用および効果を得ることができる。さらに、前記実施形態では、蒸気ユニット37の上カバー42にも仕切壁の構成部(第1および第2仕切壁上部50,53)を設けたが、下容器38だけに設ける構成としてもよい。
また、前記実施形態では、本発明の調理器として炊飯器を例に挙げて説明したが、加熱手段を一体的に搭載した電磁調理器や、加熱手段を搭載していない調理鍋など、蒸気通路27を形成した蓋体20によって調理鍋の上端開口を閉塞する調理器であればいずれでも適用可能であり、同様の作用および効果を得ることができる。
10…内鍋(調理鍋)
11…炊飯器本体
17…誘導加熱コイル(加熱手段)
20…蓋体
27…蒸気通路
28…連通部(入口)
37…蒸気ユニット
38…下容器
47…流入部(突出部)
48A〜48C…分離空間
49…第1仕切壁下部
50…第1仕切壁上部
52…第2仕切壁下部
53…第2仕切壁上部
54…枠部
55…第1連通孔(第1環流孔)
56…第2連通孔
57…第3連通孔
59…排気口(出口)
60…第2環流孔
61…第3環流孔

Claims (8)

  1. 調理鍋の上端開口を蓋体によって閉塞するとともに、前記蓋体に前記調理鍋内と前記蓋体の外部とを連通する蒸気通路を設け、調理物成分を含む液状または泡状物質の排出を抑制する蒸気ユニットを前記蒸気通路の一部として設けた調理器において、
    前記蒸気ユニット内の前記蒸気通路を、前記調理鍋側である上流から前記蓋体の外部である下流に向けて少なくとも第1から第3の分離空間に区画する仕切壁を設けるとともに、前記仕切壁の上部に下流側の前記分離空間に連通させるための連通孔を設け、
    前記調理鍋内で発生した調理物成分を含む液状または泡状物質を、前記第1から第3分離空間で順次分離して蒸気のみを前記蓋体の外部に排気可能とし、
    前記仕切壁の下部に、分離した液状または泡状物質を前記調理鍋側である上流側へ還流させる環流孔を設けたことを特徴とする調理器。
  2. 上流側に形成する連通孔の開口面積を、下流側に形成する連通孔の開口面積より大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の調理器。
  3. 記環流孔の開口面積を、下流側の前記分離空間に連通させる前記連通孔の開口面積より小さくしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の調理器。
  4. 上流側に形成する環流孔の開口面積を、下流側に形成する環流孔の開口面積より大きくしたことを特徴とする請求項3に記載の調理器。
  5. 前記蒸気ユニットに内方へ突出する突出部を設け、この突出部に前記仕切壁を一体的に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の調理器。
  6. 前記突出部は前記蒸気ユニット内の前記蒸気通路の上流に接続されるもので、この突出部に、前記第1分離空間に連通する前記連通孔を設けるとともに、前記第2分離空間に連通する前記環流孔を設けたことを特徴とする請求項5に記載の調理器。
  7. 前記蒸気ユニットは、下容器と、この下容器の上端開口を閉塞する上カバーとを有し、これら下容器と上カバーとに前記仕切壁を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の調理器。
  8. 前記仕切壁は、平面視非直線状をなすことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の調理器。
JP2012110842A 2012-05-14 2012-05-14 調理器 Expired - Fee Related JP5833495B2 (ja)

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