JP5829854B2 - パルプシートの処理方法並びに水硬性材料の製造方法 - Google Patents
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は、公知のカチオン型又はアニオン型のイオン性界面活性剤、両イオン性型の界面活性剤、あるいは、公知の非イオン型のノニオン性界面活性剤のいずれを使用してもよいが、特に、パルプシートへの浸透性に優れ、パルプ繊維に吸着しやすいような界面活性剤であることが好ましい。そのような作用を示す界面活性剤を使用することで、パルプ繊維間の水素結合のような相互作用をより解消しやすくなり、パルプシートの解繊性がさらに向上するものとなる。好ましい界面活性剤としては、疎水基変性化合物、あるいは、カチオン性界面活性剤である。
(実施例1)
パルプシートは、厚み約0.9mm、密度0.8g/cm3の製紙用NBKP(CMPC社製 パシフィコ)を使用し(以下、製紙用パルプAと表す)、縦400mm、横320mmの寸法にカットし、充分に乾燥させて使用した。この製紙用パルプAを100質量部準備し、この表面全面に、脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物(疎水基変性化合物)であるポリオキシエチレンイソデシルエーテルを成分とする濃度1.0質量%の界面活性剤水溶液(以下界面活性剤Aと表す)を100質量部塗布させた。尚、塗布は、エアスプレーによる方法で行った。
(実施例2)
界面活性剤Aの代わりに、アミノ変性ジメチルシロキサンを成分とする濃度1.0質量%の界面活性剤水溶液(アミノ変性シリコーンオイルのエマルジョン、以下界面活性剤Bと表す)を使用したこと以外は実施例1と同様の方法で乾式解繊したパルプ繊維を得た。
(実施例3)
界面活性剤Aの代わりに、脂肪酸ポリアミドアミンであるステアリン酸ポリアミドアミンを成分とする濃度1.0質量%の界面活性剤水溶液(、以下界面活性剤Cと表す)を使用したこと以外は実施例1と同様の方法で乾式解繊したパルプ繊維を得た。
(実施例4)
界面活性剤Aの代わりに、多価アルコールと脂肪酸のエステル化物であるソルビタンモノステアレートを成分とする濃度1.0質量%の界面活性剤水溶液(以下界面活性剤Dと表す)を使用したこと以外は実施例1と同様の方法で乾式解繊したパルプ繊維を得た。
(実施例5)
界面活性剤Aの代わりに、カチオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルアミンを成分とする濃度1.0質量%の界面活性剤水溶液(以下界面活性剤Eと表す)を使用したこと以外は実施例1と同様の方法で乾式解繊したパルプ繊維を得た。
(参考例3)
製紙用パルプAの代わりに、厚み約0.9mm、密度0.9g/cm3の製紙用NBKP(Canfo社製 インターコンチネンタル、以下、製紙用パルプBと表す)を使用したこと以外は実施例1と同様の方法で乾式解繊したパルプ繊維を得た。
界面活性剤Aを30質量部塗布したこと以外は実施例1と同様の方法で乾式解繊したパルプ繊維を得た。
(比較例1)
界面活性剤水溶液による含浸処理及びその後の乾燥処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様の方法で乾式解繊したパルプ繊維を得た。
界面活性剤水溶液による含浸処理及びその後の乾燥処理を行わなかったこと以外は参考例3と同様の方法で乾式解繊したパルプ繊維を得た。
(比較例3)
界面活性剤Aの代わりに、水を製紙用パルプAに塗布したこと以外は実施例1と同様の方法で乾式解繊したパルプ繊維を得た。
(参考例1)
界面活性剤水溶液による含浸処理を行わなかったこと、及び解繊処理を乾式ではなく、湿式離解処理したこと以外は実施例1と同様の方法でパルプ繊維を得た。尚、湿式離解とは、パルプシートを水中で離解処理した後、再び抄紙させ、これを乾式解繊する方法である。
(参考例2)
界面活性剤水溶液による含浸処理及びその後の乾燥処理を行わなかったこと、及び製紙用パルプAの代わりに衛生用パルプを使用したこと以外は実施例1と同様の方法でパルプ繊維を得た。
各実施例、比較例において、密度及び未解繊率の評価は以下の方法で行った。
(密度)
含浸前及び含浸・乾燥後のパルプシートの密度は、下記式にて算出した。
(未解繊率)
解繊処理により得られたパルプ繊維を、80メッシュの篩に空気流を送りながら篩い操作を行い、作業終了後、メッシュ上に残ったものの割合を下記式にて算出し、この値を未解繊率とした。
{(篩い上に残ったパルプ繊維質量)/(篩にかけたパルプ繊維全質量)}×100
Claims (4)
- 抄紙されたパルプシートを乾式で解繊しやすくするために、前記パルプシートを前処理する方法であって、前記パルプシートに界面活性剤水溶液を含浸させた後、乾燥させるものであり、前記パルプシートは製紙用であり、前記パルプシートの密度は、前記含浸前が0.7〜0.8g/cm 3 であり、且つ、前記含浸乾燥後が0.6〜0.65g/cm 3 であることを特徴とするパルプシートの処理方法。
- 前記界面活性剤が、前記パルプシート表面を疎水化することができる疎水基変性化合物であることを特徴とする請求項1に記載のパルプシートの処理方法。
- 前記界面活性剤が、前記パルプシートの水酸基又はカルボキシル基の少なくともいずれか一方に吸着することができるカチオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載のパルプシートの処理方法。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法で処理されたパルプシートを、乾式で解繊処理して得たパルプ繊維を含む水硬性材料の製造方法であって、少なくとも前記パルプ繊維と、セメントと、骨材とを、乾式で配合して調製することを特徴とする水硬性材料の製造方法。
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JP2011163801A JP5829854B2 (ja) | 2011-07-27 | 2011-07-27 | パルプシートの処理方法並びに水硬性材料の製造方法 |
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