JP2619908B2 - 無機質板の製造方法 - Google Patents
無機質板の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は無機質板の製造方法に関し、詳しくは無石
綿配合のセメント原料を用いて無機質板を製造する改良
された方法に関する。
綿配合のセメント原料を用いて無機質板を製造する改良
された方法に関する。
セメント製品の補強用繊維として石綿は製品強度向上
のみならず、上記セメント製品の製造工程における未硬
化時、例えば押出成形における押出直後の未硬化製品に
対しても曲げ強度、耐クラック性を付与するため、セメ
ント製品の補強材として極めて有用であることは周知の
とおりであるが、石綿は粉塵公害の原因となり、また、
一方において資源の枯渇といったことによりその使用は
次第に制限されつつある。
のみならず、上記セメント製品の製造工程における未硬
化時、例えば押出成形における押出直後の未硬化製品に
対しても曲げ強度、耐クラック性を付与するため、セメ
ント製品の補強材として極めて有用であることは周知の
とおりであるが、石綿は粉塵公害の原因となり、また、
一方において資源の枯渇といったことによりその使用は
次第に制限されつつある。
従って、石綿に代わる補強繊維の開発が種々活発に試
みられているところであるが、現時点においては未だ充
分なものを得るには至っていない。
みられているところであるが、現時点においては未だ充
分なものを得るには至っていない。
例えば、石綿の代替物質としてガラス繊維が従前より
提案され、かつ、かなり実用化されるに至っているが、
ガラス繊維は基本的に耐アルカリ性が低く、この改良の
ための複雑な処理技術を要し高価となるといった問題の
他に、一般にガラス繊維は表面が平滑であるため、未硬
化板材内において、いわゆる「すり抜け」が生じやす
く、従って押出成形のように材料の押出直後から成形品
自身に保型性が要求される場合にあっては、充分な保型
のための補強効果が期待出来ないといった問題があっ
た。
提案され、かつ、かなり実用化されるに至っているが、
ガラス繊維は基本的に耐アルカリ性が低く、この改良の
ための複雑な処理技術を要し高価となるといった問題の
他に、一般にガラス繊維は表面が平滑であるため、未硬
化板材内において、いわゆる「すり抜け」が生じやす
く、従って押出成形のように材料の押出直後から成形品
自身に保型性が要求される場合にあっては、充分な保型
のための補強効果が期待出来ないといった問題があっ
た。
また、合成繊維は、成形品の未硬化時の保型性向上に
は役立つても成形品の高温高圧養生時に溶融してしまう
ので、このような養生工程を要するものには使用出来
ず、汎用性に乏しいといった問題があった。
は役立つても成形品の高温高圧養生時に溶融してしまう
ので、このような養生工程を要するものには使用出来
ず、汎用性に乏しいといった問題があった。
このような養生条件に耐え、保形性も発揮出来る繊維
としてパルプ繊維があるが、このパルプ繊維のみでは硬
化後の板材強度に問題がある。
としてパルプ繊維があるが、このパルプ繊維のみでは硬
化後の板材強度に問題がある。
さらに粘土鉱物の使用も本発明者らの実験によればか
なり有効であることが確認されているが、石綿と同様な
粉塵公害の懸念がある。
なり有効であることが確認されているが、石綿と同様な
粉塵公害の懸念がある。
この発明は上記問題点に鑑み、無石綿配合でありなが
ら保形性並びに養生硬化後の成形体の曲げ強度、たわみ
性等を有効に付与できる無機質板の製造方法を提供する
ことを目的としてなされたものである。
ら保形性並びに養生硬化後の成形体の曲げ強度、たわみ
性等を有効に付与できる無機質板の製造方法を提供する
ことを目的としてなされたものである。
即ち、この発明の無機質板の製造方法はセメント30〜
40重量%、シリカ質骨材30〜41重量%パルプ繊維3〜8
重量%、滑材10〜20重量%、必要量の軽量発泡骨材にフ
ィブリル化した麻繊維を1〜3重量%添加し乾式混合し
た後、押出助剤及び水を加えて混練し、該原料を押出成
形し、得た成形体を常法により養生硬化することを特徴
とするものである。
40重量%、シリカ質骨材30〜41重量%パルプ繊維3〜8
重量%、滑材10〜20重量%、必要量の軽量発泡骨材にフ
ィブリル化した麻繊維を1〜3重量%添加し乾式混合し
た後、押出助剤及び水を加えて混練し、該原料を押出成
形し、得た成形体を常法により養生硬化することを特徴
とするものである。
セメント組成物の補強繊維として既述のように種々の
ものが考えられるが、上記以外のものとして、麻、椰
子、竹、或いは藁などの繊維がある。
ものが考えられるが、上記以外のものとして、麻、椰
子、竹、或いは藁などの繊維がある。
このうち、麻繊維はパルプ繊維に比し弾性および切断
強度に優れ、パルプ繊維より有利な条件を具備している
と考えられる。
強度に優れ、パルプ繊維より有利な条件を具備している
と考えられる。
本発明は、この麻繊維の特性に着目したものである。
本発明においてフィブリル化した麻繊維を用いるの
は、麻繊維そのままでは表面が滑らかでそのまま使った
場合セメントとの付着性が悪いためである。
は、麻繊維そのままでは表面が滑らかでそのまま使った
場合セメントとの付着性が悪いためである。
また、粉砕により繊維をより細くし、分散しやすくす
ることが出来、また表面が粗面化され、物理的にセメン
トマトリックスとの接着性が向上し、かつ、繊維間のか
らみも向上し、これらによって成形板体の曲げ強度、た
わみ性が向上するのである。
ることが出来、また表面が粗面化され、物理的にセメン
トマトリックスとの接着性が向上し、かつ、繊維間のか
らみも向上し、これらによって成形板体の曲げ強度、た
わみ性が向上するのである。
この発明において、セメント及びシリカ質骨材の配合
量は従来のものと同様であり、特に説明するまでもない
が、パルプ繊維を3〜8重量%とするのは、パルプ繊維
による繊維補強効果並びに押出性改良のためであり、3
重量%より少ないと、上記の効果が無く、また、8重量
%を超えて添加すれば、成形板材の吸水性が低下するた
めである。
量は従来のものと同様であり、特に説明するまでもない
が、パルプ繊維を3〜8重量%とするのは、パルプ繊維
による繊維補強効果並びに押出性改良のためであり、3
重量%より少ないと、上記の効果が無く、また、8重量
%を超えて添加すれば、成形板材の吸水性が低下するた
めである。
また、滑材を10〜20重量%添加するのは麻繊維添加に
よるセメント原料のバルキー性を改良し、成形時の表面
を平滑にするためであって、水酸化マグネシウム、炭酸
カルシウムのように、水を含んだ時、粘性が発揮される
物質が使用される。これら物質の添加量を10〜20重量%
とする理由は、10重量%より少ないと上述した効果が得
られず、20重量%より多くするとセメントマトリックス
の結合強度に悪影響が生じるからである。
よるセメント原料のバルキー性を改良し、成形時の表面
を平滑にするためであって、水酸化マグネシウム、炭酸
カルシウムのように、水を含んだ時、粘性が発揮される
物質が使用される。これら物質の添加量を10〜20重量%
とする理由は、10重量%より少ないと上述した効果が得
られず、20重量%より多くするとセメントマトリックス
の結合強度に悪影響が生じるからである。
軽量発泡骨材は成形体を軽量化する場合に添加され、
パーライト、発泡スチレンビーズなどが使用される。
パーライト、発泡スチレンビーズなどが使用される。
なお、軽量発泡骨材の添加量は、成形体の軽量化の目
的に合わせ、適当量添加される。
的に合わせ、適当量添加される。
また、上記原料を成形に先立ち、まず乾式混合するの
は、繊維とセメント組成物との均一混合性を高め、特に
麻繊維のファイバーボール化を防止しつつ均一混合する
ためである。
は、繊維とセメント組成物との均一混合性を高め、特に
麻繊維のファイバーボール化を防止しつつ均一混合する
ためである。
押出助剤としては、常法と同様、メチルセルロース等
が使用される。
が使用される。
以上の配合材量を水の添加のもと、均一混練し、押出
成形すれば、平滑表面の成形体が得られ、養生硬化によ
り、強度、たわみ性に優れた板材が製造できる。
成形すれば、平滑表面の成形体が得られ、養生硬化によ
り、強度、たわみ性に優れた板材が製造できる。
次に、この発明の実施例を説明する。
天然麻繊維を長さ6mに切断したものをA、天然麻繊維
を鋸刃状粉砕機にかけ、粉砕フィブリル化したものをB
とし、表1に示す配合にて、まず高速ミキサーで乾式混
合し、次いで水を加えてニーダで混練したものを真空押
出機により押出し、厚さ15mm、長さ1m、幅10cmの板材を
成形し、24時間の自然養生後8kg/cm2×8時間のオート
クレーブ養生を行なった。
を鋸刃状粉砕機にかけ、粉砕フィブリル化したものをB
とし、表1に示す配合にて、まず高速ミキサーで乾式混
合し、次いで水を加えてニーダで混練したものを真空押
出機により押出し、厚さ15mm、長さ1m、幅10cmの板材を
成形し、24時間の自然養生後8kg/cm2×8時間のオート
クレーブ養生を行なった。
表中、数字は重量%を示す。また、滑材としては水酸
化マグネシウムを使用した。
化マグネシウムを使用した。
上記、試験片につき、曲げ強度試験、及び、たわみ試
験を行なったところ、表2の結果が得られた。
験を行なったところ、表2の結果が得られた。
〔効果〕 この発明は以上説明したように、曲げ強度は麻Bを使
用したものが優れ、特に、たわみ性が改良される。
用したものが優れ、特に、たわみ性が改良される。
従って、この発明によれば、無石綿でありながら強
靭、かつ、たわみ性に優れたセメント板材が製造可能に
なるのである。
靭、かつ、たわみ性に優れたセメント板材が製造可能に
なるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 22:06 22:10 24:38)
Claims (1)
- 【請求項1】セメント30〜40重量%、シリカ質骨材30〜
41重量%、パルプ繊維3〜8重量%、滑材10〜20重量%
必要量の軽量発泡骨材にフィプリル化した麻繊維を1〜
3重量%添加し乾式混合した後、押出助剤及び水を加え
て混練し、該原料を押出成形し、得た成形体を常法によ
り養生硬化することを特徴とする無機質板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7018088A JP2619908B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | 無機質板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7018088A JP2619908B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | 無機質板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01242452A JPH01242452A (ja) | 1989-09-27 |
JP2619908B2 true JP2619908B2 (ja) | 1997-06-11 |
Family
ID=13424069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7018088A Expired - Lifetime JP2619908B2 (ja) | 1988-03-23 | 1988-03-23 | 無機質板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2619908B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7722964B2 (en) | 2006-04-25 | 2010-05-25 | Nichiha Corporation | Fiber reinforced cement board and manufacturing process |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2574182B2 (ja) * | 1990-01-08 | 1997-01-22 | 株式会社クボタ | 無機質板の押出成形方法 |
JP4558851B2 (ja) * | 1998-08-10 | 2010-10-06 | 有限会社小川節夫研究所 | 無機水硬組成物および板材 |
US7828892B2 (en) | 2004-08-31 | 2010-11-09 | Nichiha Corporation | Inorganic board and a method for the manufacturing thereof |
US7905956B2 (en) | 2006-02-15 | 2011-03-15 | Nichiha Corporation | Fiber reinforced cement composition and products and manufacturing process |
US7758694B2 (en) | 2006-05-11 | 2010-07-20 | Nichiha Corporation | Fiber reinforced cement composition and products and manufacturing process |
US7837788B2 (en) | 2006-09-27 | 2010-11-23 | Nichiha Corporation | Fiber reinforced cement composition and products and manufacturing process |
US7976626B2 (en) | 2006-09-27 | 2011-07-12 | Nichiha Corporation | Fiber reinforced cement composition and products and manufacturing process |
US7972433B2 (en) | 2006-12-27 | 2011-07-05 | Nichiha Co., Ltd. | Fiber reinforced cement composition and products and manufacturing process |
US7967907B2 (en) | 2007-01-26 | 2011-06-28 | Nichiha Corporation | Fiber reinforced cement composition and products and manufacturing process |
US7879145B2 (en) | 2007-02-14 | 2011-02-01 | Nichiha Corporation | Inorganic composition and products and manufacturing process |
JP5829854B2 (ja) * | 2011-07-27 | 2015-12-09 | ケイミュー株式会社 | パルプシートの処理方法並びに水硬性材料の製造方法 |
-
1988
- 1988-03-23 JP JP7018088A patent/JP2619908B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7722964B2 (en) | 2006-04-25 | 2010-05-25 | Nichiha Corporation | Fiber reinforced cement board and manufacturing process |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01242452A (ja) | 1989-09-27 |
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