JP2002105882A - 解繊された修飾セルロース系単繊維の製造方法 - Google Patents

解繊された修飾セルロース系単繊維の製造方法

Info

Publication number
JP2002105882A
JP2002105882A JP2000290742A JP2000290742A JP2002105882A JP 2002105882 A JP2002105882 A JP 2002105882A JP 2000290742 A JP2000290742 A JP 2000290742A JP 2000290742 A JP2000290742 A JP 2000290742A JP 2002105882 A JP2002105882 A JP 2002105882A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cellulose
pulp
mixture
modified
fiber bundle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000290742A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Asaka
智之 浅香
Kazuya Takano
和哉 高野
Shoken Higashide
将賢 東出
Hiroyuki Minami
裕幸 南
Shoji Yoshimura
昌治 吉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rengo Co Ltd
Original Assignee
Rengo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rengo Co Ltd filed Critical Rengo Co Ltd
Priority to JP2000290742A priority Critical patent/JP2002105882A/ja
Publication of JP2002105882A publication Critical patent/JP2002105882A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、かつ、一般の解繊機を用いて修
飾セルロース系繊維束の解繊を行う方法を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 水に修飾セルロース系繊維束及び柔軟剤
を加え、この混合物を脱水乾燥した後、解繊機にかけ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、修飾セルロース
系繊維束から、解繊された修飾セルロース系単繊維を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パルプやセルロース繊維は、目的に応じ
て各種の化学修飾法によって官能基が導入される。この
化学修飾反応には、溶媒として、又は反応後の洗浄溶媒
として水が用いられる。このため、化学修飾されたセル
ロース分子間に水が入り込む。一般に、セルロース分子
は親水性であるため、セルロース−水間に水和が生じ
て、セルロース分子間の結合性が高まる。セルロース分
子に化学修飾された官能基の種類によっても、結合性が
高まる。このため、得られた修飾セルロース系繊維は互
いに結束した繊維束となりやすい。
【0003】一般に、パルプチップ、パルプブロック、
パルプシート等のセルロースパルプ単繊維への物理的な
解繊は、回転するハンマーや、角形や丸形のピンが突出
した回転する円盤で叩きながら千切る、あるいは、メタ
リックワイヤを巻き付けたロールやのこ歯を多数挟んだ
ロールで掻く、回転するカッターで細かく切る、水中で
離解する等の方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
結束した修飾セルロース系繊維は、繊維間の結合力が強
いため、上記の方法での物理的な解繊は困難であった。
【0005】また、無理に解繊したとしても、修飾セル
ロース系繊維の切断による粉末化が起こり、解繊前の繊
維長をそのまま保持した解繊物を得ることは困難であっ
た。さらには、多数の未解繊の結束物が生じた。
【0006】上記の物理的な解繊方法に対し、化学的な
解繊方法として、修飾セルロース系繊維を、親水性有機
溶媒中に浸漬、撹拌した後、余分の親水性有機溶媒を除
去し、解繊機にかける方法が特開平11−315473
号公報、特開平11−293579号公報に開示されて
いる。この方法は、修飾セルロース系繊維中に含まれる
水と親水性有機溶媒の置換を生じさせることにより、修
飾セルロース系繊維中に含まれる水分量を減少させ、修
飾セルロース分子間の結合力を低下させ、解繊を容易に
するものである。しかし、親水性有機溶媒を大量に使用
するため、原料コストが高くなる場合があると共に、特
殊な解繊機を使用する必要があり、連続的な解繊処理が
困難となる場合がある。
【0007】そこで、この発明は、低コストで、かつ、
一般の解繊機を用いて修飾セルロース系繊維束の解繊を
行う方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、水に修飾セルロース系繊維束及び柔軟
剤を加え、この混合物を脱水乾燥した後、解繊機にかけ
ることにより、上記課題を解決したのである。
【0009】上記柔軟剤は修飾セルロース系繊維間に侵
入する。このとき、この柔軟剤の疎水化作用や立体障害
作用によって、修飾セルロース系繊維間の結合が弱めら
れ、解繊を行いやすくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を説明
する。
【0011】この発明にかかる解繊された修飾セルロー
ス系単繊維の製造方法は、水に修飾セルロース系繊維束
及び柔軟剤を加え、この混合物を脱水乾燥した後、解繊
機にかける方法である。
【0012】上記修飾セルロース系繊維とは、化学修飾
されたパルプやセルロース繊維をいう。化学修飾の例と
しては、メチル化、エチル化、ヒドロキシエチル化、ヒ
ドロキシプロピル化、カルボキシメチル化、スルホン
化、スルホアルキル化、リン酸化、亜リン酸化、アミノ
デオキシ化、クロロデオキシ化等があげられる。このよ
うな修飾セルロースの一般的な例としては、メチルセル
ロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチル
セルロース(以下、「CMC」と略する。)、エチルヒ
ドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルエチルセ
ルロース、スルホメチルセルロース、スルホエチルセル
ロース、硫酸セルロース等があげられる。
【0013】上記のメチル化反応は、アルカリセルロー
スに塩化メチルやジメチル硫酸を反応させることにより
行われる。上記ヒドロキシエチル化反応は、セルロース
にエチレンオキシドを反応させて行われる。上記カルボ
キシメチル化反応は、アルカリセルロースにモノクロロ
酢酸を反応させて行われる。上記リン酸化反応又は亜リ
ン酸化反応は、セルロースにリン酸及び尿素を反応させ
て行われる。上記スルホエチル化反応は、セルロースに
ビニルスルホン酸、又はブロモエチルスルホン酸を反応
させて行われる。
【0014】上記の化学修飾セルロース系繊維のうち、
イオン交換能を有する修飾セルロース繊維、例えば、C
MCの場合、それは酸型と塩型のいずれでもよい。この
酸型とは、カルボキシル基そのものを指し、塩型とは、
カルボキシル基の全て又は一部が他の金属イオンで置換
されたものをいう。塩型の例としては、ナトリウム塩で
あるCMCナトリウム塩(以下、「CMC(Na)」と
略する。)、ナトリウム塩及び銀塩であるCMCナトリ
ウム・銀塩(以下、「CMC(Na,Ag)」と略す
る。)、ナトリウム塩、銀塩及び銅塩であるCMCナト
リウム・銀・銅塩(以下、「CMC(Na,Ag,C
u)」と略する。)、ナトリウム塩、銀塩及び亜鉛塩で
あるCMCナトリウム・銀・亜鉛塩(以下、「CMC
(Na,Ag,Zn)」と略する。)、ナトリウム塩、
銀塩、銅塩及び亜鉛塩であるCMCナトリウム・銀・銅
・亜鉛塩(以下、「CMC(Na,Ag,Cu,Z
n)」と略する。)、ナトリウム塩、銀塩及びカルシウ
ム塩であるCMCナトリウム・銀・カルシウム塩(以
下、「CMC(Na,Ag,Ca)」と略する。)等が
あげられる。置換されるイオンは、上記のNa+ 、Ag
+ 、Cu2+、Zn2+、Ca2+に限られるものではなく、
+ 、Fe2+、Mn2+、Al3+、Ti2+等の多種多様な
イオン塩でも解繊可能である。また、その置換率を変化
させても解繊可能である。
【0015】上記置換されるイオンは、抗菌作用等、イ
オンの特性によって、化学修飾セルロース系繊維の特性
となり得るが、その他、所定の置換率とすることによ
り、解繊をより容易にすることができる。この置換の方
法としては、酸型のCMCに、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム等の中和剤を所定量反応さ
せることによって行われる。この中和率、すなわち置換
率は、20〜50%が好ましく、30〜40%が好まし
い。20%より低いと、化学修飾セルロースの離解性が
低いため、繊維間の結合が強く、その結果、解繊による
未解繊物が多量に発生する場合がある。また、50%よ
り多いと、離解性は向上するが、化学修飾セルロースと
水との水和が強くなるため、脱水しにくい場合がある。
【0016】上記修飾セルロース系繊維束とは、上記修
飾セルロース系繊維が束になって互いの結合が強い状態
のものをいい、その形状は、シート状、ブロック状、チ
ップ状等、任意の形状のものがあげられる。
【0017】上記柔軟剤とは、上記修飾セルロース系繊
維束の繊維間に侵入し、その疎水化作用や立体障害作用
によって、修飾セルロース系繊維間の結合を弱め、解繊
を行いやすくするためのものである。上記柔軟剤として
は、界面活性剤類、パラフィン系ワックス類、シリコー
ン系ワックス類、ポリシロキサン化合物等があげられ
る。これらの中でも界面活性剤類が好ましく、極少量の
使用量にて高い柔軟効果を発揮する。
【0018】上記界面活性剤類としては、カチオン界面
活性剤、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオ
ン界面活性剤等があげられる。いずれの界面活性剤であ
っても、柔軟効果を発揮する。特にCMCのようなアニ
オン性高分子の場合、カチオン界面活性剤が吸着しやす
いため、より柔軟効果を発揮しやすい。
【0019】上記カチオン界面活性剤としては、脂肪族
アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウ
ム塩、塩化ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、イミダ
ゾリウム塩、ポリアミド誘導体等があげられる。具体的
には、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、セチルトリ
メチルアンモニウム塩、テトラデシルジメチルベンジル
アンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム
塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、ジメチルジス
テアリルアンモニウム塩、ジメチルオレイルリノリルア
ンモニウム塩、トリメチルモノベヘニルアンモニウム
塩、メチルトリラウリルアンモニウム塩、ラウリルピリ
ジニウム塩、セチルピリジニウム塩、ベンザルコニウム
塩、ベンゼトニウム塩、メチルベンゼトニウム塩、ラウ
リルフェノキシエチルジメチルアンモニウム塩、ラウリ
ルイソキノリニウム塩、ラウリルニコチニウム塩、ラウ
リルキナルデイニウム塩等があげられる。
【0020】上記ポリシロキサン化合物としては、アミ
ノ官能基ポリジメチルポリシロキサン化合物があげられ
る。アミノ官能基を有する置換物以外に有効な置換物と
しては、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エーテル
基、ポリエーテル基、アルデヒド基、ケトン基、アミド
基、エステル基、チオール基等があげられる。
【0021】上記柔軟剤の使用量は、上記修飾セルロー
ス系繊維束に対して、0.1〜10wt%がよく、0.
3〜2.0wt%が好ましい。0.1wt%より少ない
と、柔軟剤の効果が十分に発揮されない。また、10w
t%より多くてもよいが、柔軟性の効果が10wt%以
上では大きく変わらないので、10wt%で充分であ
る。
【0022】上記修飾セルロース系繊維束には、セルロ
ースパルプを混合させることができる。このセルロース
パルプを加えることにより、上記修飾セルロース系繊維
束の柔軟性をより向上させることができる。
【0023】上記セルロースパルプは、広葉樹及び針葉
樹からの木材パルプ、リンターパルプ、麻、わら、ケナ
フといった草植物のパルプ、その他、ぼろパルプ等のい
ずれのパルプであってもよい。これらの中でも、針葉樹
からのNBKPが好ましく、繊維長が長く、剛直なセル
ロースパルプであるフラッフパルプがより好ましい。
【0024】市販のフラッフパルプとしては、商品名R
AYFLOC−J−E(レオニア社(Rayoneir
社))、商品名RAYFLOC−J−LD−E(レオニ
ア社(Rayoneir社))、商品名NB416(ウ
ェアーハウザー社(Weyerhaeuser社))、
商品名NB416L(ウェアーハウザー社(Weyer
haeuser社))、商品名ALABAMA PIN
E(アラバマ パインパルプ社(ALABAMA PI
NE PULP社))等があげられ、いずれのパルプも
使用することができる。また、解繊性を更に良くするた
めに、薬剤を添加したトリートメントパルプを用いるこ
とができる。このトリートメントパルプとして、商品名
RAYFLOC−J−MX−E(レオニア社(Rayo
neir社))、商品名RAYFLOC−X−J(レオ
ニア社(Rayoneir社))、商品名NF401
(ウェアーハウザー社(Weyerhaeuser
社))、商品名NF405(ウェアーハウザー社(We
yerhaeuser社))等があげられる。
【0025】上記セルロースパルプを使用する場合、そ
の使用量は、上記修飾セルロース系繊維束に対して、
0.1〜95wt%がよく、1〜90wt%が好まし
い。95wt%より多くてもよいが、セルロースパルプ
中への修飾セルロース系繊維の分散性が低下する場合が
ある。また、0.1wt%より少ない場合は、セルロー
スパルプの使用効果を十分に発揮しえない場合がある。
これに対し、1〜90wt%の範囲で使用すると、上記
修飾セルロース繊維束の柔軟性をより向上させるとい
う、セルロースパルプの使用効果を十分に発揮すること
ができる。
【0026】上記修飾セルロース系繊維束、柔軟剤、及
び必要に応じてセルロースパルプを水に加え、攪拌して
上記柔軟剤を、上記修飾セルロース系繊維束の繊維間に
浸透させる。次いで、この混合物を脱水乾燥し、その
後、解繊機にかける。この解繊機としては、一般の解繊
機を用いることができ、一般の連続解繊機を使用するこ
ともできる。なお、必要に応じて、上記中和剤を、上記
修飾セルロース系繊維束又は上記混合物に所定量を加え
てもよい。
【0027】
【実施例】以下、この発明を実施例を用いてより詳細に
説明する。
【0028】〔実施例1〜10、15、17、比較例
1、2〕CMC繊維束(商品名;キッコレートLD−S
1、ニチリン化学工業(株)社製、含水率76.4%、
DS=0.43、Na中和率=4%)1695gを20
リットルのイオン交換水中で撹拌、洗浄した後、圧搾機
にて脱水した。
【0029】次いで、この脱水体853.1g(含水率
78.9%)を20リットルイオン交換水中にて撹拌
し、表1に記載の割合の柔軟剤(Varisoft T
A100(ジメチルジステアリルアンモニウムクロライ
ド、Witco社製))を加えて撹拌後、圧搾機で脱水
した。
【0030】上記脱水体(固形分として180g)をニ
ーダーにて、中和剤として炭酸ナトリウムを表1に記載
の量を加えて90分間混練し、その後、硝酸銀0.77
95g/20ml aqu.を滴下し、90分間混練し
て解繊されたCMC(Na,Ag)を得た。
【0031】次に、セルロースパルプとして、NBKP
(NB416L)を表1に記載割合となるように、イオ
ン交換水中にて混合撹拌後、圧搾機にて脱水し、105
℃にて乾燥した。
【0032】続いて、この乾燥物150gを解繊機(F
F−270、瑞光社製、スクリーンサイズ:4mm)に
かけ、綿状物を得た。
【0033】上記の解繊されたCMC(Na,Ag)と
セルロースパルプとの混合物を用いて、下記の方法にし
たがって解繊物評価、繊維長測定、脱水能測定を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0034】解繊物評価 上記の解繊物に存在する未解繊物の個数を数え、下記の
基準にしたがって評価した。 ◎:1g中に存在する未解繊物数が20個未満 ○:1g中に存在する未解繊物数が20個以上50個未
満 △:1g中に存在する未解繊物数が50個以上100個
未満 ×:1g中に存在する未解繊物数が100個以上。
【0035】繊維長測定 上記の解繊されたCMC(Na,Ag)とセルロースパ
ルプとの混合物を、KAJAANI Fiber La
b繊維長測定機(ネレスオートメーション社製)を用い
て、重量平均繊維長(L(w))及び粉末数(Fine
(n)、0.2mm以下の微細繊維が占める割合)を測
定した。
【0036】脱水能測定 イオン交換水中のCMC(Na,Ag)とセルロースパ
ルプとの混合物を圧搾機にて脱水した際の、脱水体の含
水率から判断した。 ◎:極めて脱水しやすい(含水率75wt%未満) ○:脱水しやすい(含水率75wt%以上80wt%未
満) △:脱水しにくい(含水率80wt%以上85wt%未
満) ×:脱水できない(含水率85wt%以上)。
【0037】〔実施例11〜14、16、比較例3〕C
MC繊維束として、商品名;キッコレートLD−A(ニ
チリン化学工業(株)社製、含水率75.8%、DS=
0.44、Na中和率=70%)を用いた以外は、実施
例1と同様にして脱水体を得、次いで、表1に記載の量
の柔軟剤、中和剤、セルロースパルプを用いてCMC
(Na,Ag)とセルロースパルプとの混合物を得た。
【0038】上記の解繊されたCMC(Na,Ag)と
セルロースパルプの混合物を用いて、上記の方法にした
がって解繊物評価、繊維長測定、脱水能測定を行った。
その結果を表1に示す。
【0039】〔実施例18〕小型ニーダ(3リットル容
積)中に20.55gのセルロースパルプ(含水率2.
69%)少量ずつ仕込み、水酸化ナトリウム水溶液
(13.72g/37.2ml)及びイソプロピルアル
コール202mlの混液を滴下後、30分間混和した。
次に、64.3gのビニルスルホン酸ナトリウム(25
%水溶液)を滴下、30分間混和後、70℃に加温して
3時間、次いで室温下にて、一昼夜混和した。続いて、
ミキサー中にて70〜80%メタノール水で洗浄(50
0ml×6回)を繰り返して液性を中性とした後に純メ
タノール洗浄を行い、白色繊維状の結束物(繊維状スル
ホエチルセルロース・ナトリウム塩、以下、「SEC
(Na)」と略する。)を得た。収量は17.5g(含
水率1.44%)、DSは0.07であった。
【0040】このSEC(Na)結束物を用いた以外は
実施例1と同様にして、表1に記載の量を加えて、解繊
したSEC(Na,Ag)とセルロースパルプとの混合
物を得た。上記の解繊されたSEC(Na,Ag)とセ
ルロースパルプとの混合物を用いて、前記の方法にした
がって解繊物評価、繊維長測定、脱水能測定を行った。
その結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】この発明によれば、柔軟剤を用いるの
で、修飾セルロース系繊維間の結合が弱められ、解繊を
行いやすくなる。このため、一般の解繊機を用いて解繊
することが容易となる。
【0043】また、中和剤を用いると、修飾セルロース
系繊維間の結合が弱められ、解繊性が向上すると同時
に、これらの柔軟剤及び中和剤は共に脱水能を向上させ
る。
【0044】さらに、パルプを併用すると、パルプの緩
衝作用により、修飾セルロース系繊維間の結合が弱めら
れ、解繊性が向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東出 将賢 福井県坂井郡金津町自由ケ丘1丁目8番10 号 レンゴー株式会社福井研究所内 (72)発明者 南 裕幸 福井県坂井郡金津町自由ケ丘1丁目8番10 号 レンゴー株式会社福井研究所内 (72)発明者 吉村 昌治 福井県坂井郡金津町自由ケ丘1丁目8番10 号 レンゴー株式会社福井研究所内 Fターム(参考) 4L033 AA02 AC02 AC15 BA86 BA98 BA99 4L055 AA02 AC06 AG10 AG37 AH47 AH50 BB30 FA22 FA30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に修飾セルロース系繊維束及び柔軟剤
    を加え、この混合物を脱水乾燥した後、解繊機にかける
    ことによる、解繊された修飾セルロース系単繊維の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 水に修飾セルロース系繊維束、セルロー
    スパルプ及び柔軟剤を加え、この混合物を脱水乾燥した
    後、解繊機にかけることによる、解繊された修飾セルロ
    ース系単繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記修飾セルロース系繊維束又は上記混
    合物に中和剤を加える請求項1又は2に記載の解繊され
    た修飾セルロース系単繊維の製造方法。
JP2000290742A 2000-09-25 2000-09-25 解繊された修飾セルロース系単繊維の製造方法 Pending JP2002105882A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000290742A JP2002105882A (ja) 2000-09-25 2000-09-25 解繊された修飾セルロース系単繊維の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000290742A JP2002105882A (ja) 2000-09-25 2000-09-25 解繊された修飾セルロース系単繊維の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002105882A true JP2002105882A (ja) 2002-04-10

Family

ID=18773926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000290742A Pending JP2002105882A (ja) 2000-09-25 2000-09-25 解繊された修飾セルロース系単繊維の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002105882A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008038293A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Alcare Co Ltd 抗菌性セルロース繊維及び抗菌性セルロース繊維を含有してなる抗菌性繊維製品
JP2009516086A (ja) * 2005-11-11 2009-04-16 ケミラ オユイ 新しいパルプ及びパルプ化の方法
JP2009179913A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Kri Inc セルロースおよびキチンの微細繊維の製造方法
JP2010089483A (ja) * 2008-09-12 2010-04-22 Daicel Polymer Ltd セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP4915530B2 (ja) * 2006-09-21 2012-04-11 アルケア株式会社 抗菌性繊維及びその製造方法並びに抗菌性繊維を含有してなる抗菌性繊維製品、その製造方法及び再生方法
JP2012149360A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Kurabo Ind Ltd 吸湿発熱セルロース繊維生地及びその製造方法
WO2013015307A1 (ja) * 2011-07-26 2013-01-31 京都府公立大学法人 病原因子産生抑制繊維及びその製造方法
JP2013028869A (ja) * 2011-07-27 2013-02-07 Kmew Co Ltd パルプシートの処理方法並びに水硬性材料の製造方法
CN104937162A (zh) * 2013-01-25 2015-09-23 京都府公立大学法人 特应性皮炎抑制用纤维、纤维集合体及纤维制品、其使用方法以及特应性皮炎的抑制方法
CN112832048A (zh) * 2019-11-25 2021-05-25 精工爱普生株式会社 解纤方法、纤维体成形方法以及解纤装置

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009516086A (ja) * 2005-11-11 2009-04-16 ケミラ オユイ 新しいパルプ及びパルプ化の方法
JP2008038293A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Alcare Co Ltd 抗菌性セルロース繊維及び抗菌性セルロース繊維を含有してなる抗菌性繊維製品
JP4915530B2 (ja) * 2006-09-21 2012-04-11 アルケア株式会社 抗菌性繊維及びその製造方法並びに抗菌性繊維を含有してなる抗菌性繊維製品、その製造方法及び再生方法
JP2009179913A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Kri Inc セルロースおよびキチンの微細繊維の製造方法
JP2010089483A (ja) * 2008-09-12 2010-04-22 Daicel Polymer Ltd セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP2012149360A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Kurabo Ind Ltd 吸湿発熱セルロース繊維生地及びその製造方法
CN103703182A (zh) * 2011-07-26 2014-04-02 京都府公立大学法人 病原因子产生抑制纤维及其制造方法
WO2013015307A1 (ja) * 2011-07-26 2013-01-31 京都府公立大学法人 病原因子産生抑制繊維及びその製造方法
KR20140051984A (ko) * 2011-07-26 2014-05-02 교토후고리츠다이가쿠호진 병원 인자 산생 억제 섬유 및 그 제조 방법
US20140155589A1 (en) * 2011-07-26 2014-06-05 Kurashiki Boseki Kabushiki Kaisha Inhibitory fiber against virulence factors production and method for producing same
JPWO2013015307A1 (ja) * 2011-07-26 2015-02-23 京都府公立大学法人 病原因子産生抑制繊維及びその製造方法
AU2012287895B2 (en) * 2011-07-26 2017-03-02 Kurashiki Boseki Kabushiki Kaisha Inhibitory fiber against virulence factors production and method for producing same
RU2618738C2 (ru) * 2011-07-26 2017-05-11 Киото Прифекчурал Паблик Юниверсити Корпорэйшн Ингибирующее волокно против образования факторов вирулентности и способ его изготовления
CN103703182B (zh) * 2011-07-26 2017-05-24 京都府公立大学法人 病原因子产生抑制纤维及其制造方法
KR101982894B1 (ko) * 2011-07-26 2019-05-27 교토후고리츠다이가쿠호진 병원 인자 산생 억제 섬유 및 그 제조 방법
JP2013028869A (ja) * 2011-07-27 2013-02-07 Kmew Co Ltd パルプシートの処理方法並びに水硬性材料の製造方法
CN104937162A (zh) * 2013-01-25 2015-09-23 京都府公立大学法人 特应性皮炎抑制用纤维、纤维集合体及纤维制品、其使用方法以及特应性皮炎的抑制方法
US9867846B2 (en) 2013-01-25 2018-01-16 Kyoto Prefectural Public University Corporation Atopic-dermatitis-suppressing fiber, fiber assembly and fiber product, method for using same, and method for suppressing atopic dermatitis
CN112832048A (zh) * 2019-11-25 2021-05-25 精工爱普生株式会社 解纤方法、纤维体成形方法以及解纤装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE68917069T2 (de) Trockenfestigkeitszusatz für Papier.
JP6862173B2 (ja) エステル化セルロースナノファイバー分散液の製造方法
KR20160008607A (ko) 인산에스테르화 미세 셀룰로오스 섬유 및 그 제조 방법
JP2002105882A (ja) 解繊された修飾セルロース系単繊維の製造方法
JPS5817201B2 (ja) 水不溶性,流体吸収性および保持性のカルボキシアルキル化セルロ−ス材料の製造方法
JP6951978B2 (ja) アニオン変性セルロースナノファイバー分散液およびその製造方法
CN112675679A (zh) 除臭剂
WO1997016597A1 (fr) Procede de fabrication d'une feuille hydrolysable
WO2015165588A1 (en) Composition comprising cellulose fibres and crosslinking agents, water soluble crosslinked cellulose ethers, and the production thereof
JPWO2017111103A1 (ja) セルロースザンテートナノファイバー
JP2017036217A (ja) 化粧料
EP3728421A1 (en) Films of microfibrillated cellulose
CN1968966B (zh) 改进的原棉短绒组合物、制备方法及其用途
EP0230606A1 (de) Neue Schmutz sammelnde Reinigungsverstärker in wässrig-tensidischen Wasch- und Reinigungslösungen
JP7138092B2 (ja) 水分散紙
EP3521505A1 (en) Composition
JP3243066B2 (ja) 水分散性シートの製造方法
JP2017048142A (ja) 化粧料
CN111035580B (zh) 一种低下渗湿巾药液体系的制备方法
CN114651099A (zh) 生产包括化学改性的纤维素纤维的片材的方法
JPH09132896A (ja) 水解シートの製造方法
US2987434A (en) Method of making pulp
JP3150587B2 (ja) 水解シートの製造方法
JP2019090158A (ja) セルロースシート
JP7250455B2 (ja) アニオン変性セルロースナノファイバーを含有する組成物